JP5588383B2 - セラミックスラリー組成物及びセラミックグリーンシート - Google Patents
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Description
具体的なポリビニルアセタール樹脂の用途としては、例えば、インクやコンデンサ等のバインダーが知られており、なかでも積層セラミックコンデンサ等の積層電子部品の材料として多く用いられている。
しかしながら、近年の積層セラミックコンデンサの薄層化に伴い、シート強度が必要となるだけでなく、電極層用ペーストを印刷する工程において、電極層用ペーストに含まれる溶剤によって、セラミックグリーンシートが侵食される、いわゆるシートアタックという現象が発生していた。シートアタックが発生すると、セラミックグリーンシートの厚みが不均一になったり、セラミックグリーンシートが破れてしまったりする等の問題が生じていた。
しかしながら、このような方法では比較的長い時間の加熱が必要となり、効率良くセラミックグリーンシートの硬化を行うことができず、シート強度が不足するという問題があった。また、層間密着力が不充分となり、デラミネーションの問題を引き起こすおそれもあった。
また、特許文献3には、グリーンシートに導電層(内部電極層)を形成した後、グリーンシート及び導電層上に硬化性樹脂層を形成する方法が開示されている。
しかしながら、これらの方法は、従来の製造工程に加えて、樹脂層の形成工程を別途行う必要があり、工程が煩雑となって生産効率の低下を招くという問題があった。
また、樹脂層の形成に起因して、デラミネーションを引き起こすという問題や、脱脂処理時の熱分解性が低下するという問題が新たに生じていた。
加えて、セラミックグリーンシートのセラミック粉末の材料として一般的に用いられているチタン酸バリウムは、セラミックスラリーの状態で時間が経過すると、粘度が上昇しやすく経時安定性に劣るという問題も生じていた。
上記セラミック粉末としては特に限定されず、例えば、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン、酸化亜鉛、チタン酸バリウム、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム等があげられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
上記ポリビニルアセタール樹脂は、少なくとも下記一般式(1)、(2)及び(3)で表される構造単位を有する。
なお、本明細書においてアセタール化度の計算方法としては、ポリビニルアセタール樹脂のアセタール基が2個の水酸基をアセタール化して得られたものであることから、アセタール化された2個の水酸基を数える方法を採用してアセタール化度のモル%を計算する。
また、上記中和工程の前後に、水等を用いて得られたポリビニルアセタール樹脂を洗浄することが好ましい。なお、洗浄水中に含まれる不純物の混入を防ぐため、洗浄は純水で行うことがより好ましい。
ポリビニルアセタール樹脂をバインダーとして使用する際に、エポキシ樹脂を可塑剤として使用することにより、シート強度が高く、かつ、耐シートアタック性に優れたものとすることができる。
上記エポキシ樹脂としては特に限定されないが、一分子中に平均2個以上のエポキシ基を有するものが好ましい。また、上記エポキシ樹脂は、例えば、シリコーン骨格、ウレタン骨格、ポリイミド骨格、ポリアミド骨格等を有していてもよい。
これらのエポキシ樹脂を単独で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。
また、上記エポキシ樹脂は、含有する全ハロゲン量が1000ppm以下であることが好ましい。全ハロゲン量が1000ppmを超えると、熱分解性が悪化したり、また得られた積層セラミック部品に電圧をかけた場合、イオン成分が多いためにショートすることがある。
このようにシート強度が高いのは、上記エポキシ樹脂自身の粘度が一般的な可塑剤(フタル酸ジオクチルや、アジピン酸ジオクチル等)と比較して高く、かつ、上記ポリビニルアセタール樹脂及びエポキシ樹脂との相溶性が良いためであると考えられる。
また、耐シートアタック性に優れるのは、電極層用ペーストに含有される溶剤に上記エポキシ樹脂が溶解しにくいためであると考えられる。
電極層用ペーストとしては、例えば、ポリビニルアセタール樹脂やエチルセルロース、アクリル樹脂等をバインダー樹脂として有機溶剤に溶解し、導電粉末等を分散させることで得ることができる。これらの樹脂は単独で使用しても2種以上混合して使用してもよい。ポリビニルアセタール樹脂を含有する電極層用ペーストは、加熱圧着工程において、セラミックグリーンシートに優れた接着性を示すので好ましい。
なお、上記加熱圧着工程、積層体を脱脂、焼成する工程については特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。
(変性ポリビニルアセタール樹脂の作製)
ケン化度99モル%、ポリビニルアルコール100重量部を1000重量部の蒸留水に加温溶解した後、20℃に保ち、これに35%塩酸80重量部を加え、更にブチルアルデヒド53重量部を添加した。樹脂が析出した後、35℃に昇温して3時間保った。反応終了後、蒸留水にて10時間流水洗浄し、水酸化ナトリウムを添加して溶液のpHを8に調整した。溶液を50℃で6時間保持した後、冷却した。
次に、蒸留水により溶液を2時間流水洗浄した後、脱水、乾燥してポリビニルアセタール樹脂を得た。得られたポリビニルアセタール樹脂の残存水酸基量(上記一般式(1)で表される構造単位含有量)は33モル%、ブチラール単位含有量(上記一般式(2)で表される構造単位含有量)は66モル%、アセチル単位含有量(上記一般式(3)で表される構造単位含有量)は1モル%であった。
得られたポリビニルアセタール樹脂4重量部、セラミック粉末としてチタン酸バリウム(BT−03、平均粒径0.3μm、堺化学工業社製)40重量部、トルエン25重量部とエタノール25重量部との混合溶剤、分散剤(ED−216、楠本化成社製)0.4重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(新日鐵化学社製、YD−825GSH、エポキシ当量約180、50℃における粘度10mPas、全ハロゲン量200ppm以下)0.2重量部、フタル酸ジブチル0.6重量部を48時間ボールミルで混合させ、セラミックスラリー組成物を得た。
得られたセラミックスラリー組成物を、コーターを用いて乾燥後の厚みが2μmとなるように離型処理したPETフィルム上に塗工した後、70℃で2分加熱乾燥させることにより、セラミックグリーンシートを作製した。
(変性ポリビニルアセタール樹脂の作製)
ケン化度96モル%、ポリビニルアルコール100重量部を1000重量部の蒸留水に加温溶解した後、20℃に保ち、これに35%塩酸100重量部を加え、更にブチルアルデヒド68重量部を添加した。樹脂が析出した後、35℃に昇温して3時間保った。反応終了後、蒸留水にて10時間流水洗浄し、水酸化ナトリウムを添加して溶液のpHを8に調整した。溶液を50℃で6時間保持した後、冷却した。
次に、蒸留水により溶液を2時間流水洗浄した後、脱水、乾燥してポリビニルアセタール樹脂を得た。得られたポリビニルアセタール樹脂の残存水酸基量(上記一般式(1)で表される構造単位含有量)は22モル%、ブチラール単位含有量(上記一般式(2)で表される構造単位含有量)は74モル%、アセチル単位含有量(上記一般式(3)で表される構造単位含有量)は4モル%であった。
得られたポリビニルアセタール樹脂4重量部、セラミック粉末としてチタン酸バリウム(BT−03、平均粒径0.3μm、堺化学工業社製)40重量部、トルエン25重量部とエタノール25重量部との混合溶剤、分散剤(ED−216、楠本化成社製)0.4重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(新日鐵化学社製、YD−825GSH、エポキシ当量約180、50℃における粘度10mPas、全ハロゲン量200ppm以下)0.2重量部、フタル酸ジブチル0.6重量部を48時間ボールミルで混合させ、セラミックスラリー組成物を得た。
得られたセラミックスラリー組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、セラミックグリーンシートを作製した。
(変性ポリビニルアセタール樹脂の作製)
ケン化度98.5モル%、ポリビニルアルコール100重量部を1000重量部の蒸留水に加温溶解した後、20℃に保ち、これに35%塩酸80重量部を加え、更にブチルアルデヒド25重量部、アセトアルデヒド27重量部を添加した。樹脂が析出した後、35℃に昇温して3時間保った。反応終了後、蒸留水にて10時間流水洗浄し、水酸化ナトリウムを添加して溶液のpHを8に調整した。溶液を50℃で6時間保持した後、冷却した。
次に、蒸留水により溶液を2時間流水洗浄した後、脱水、乾燥してポリビニルアセタール樹脂を得た。得られたポリビニルアセタール樹脂の残存水酸基量(上記一般式(1)で表される構造単位含有量)は27モル%、上記一般式(2)で表される構造単位含有量)は71.5モル%(うちブチラール基[R1:プロパノール基]40モル%、アセトアセタール基[R1:メチル基]31.5モル%)、アセチル単位含有量(上記一般式(3)で表される構造単位含有量)は1.5モル%であった。
得られたポリビニルアセタール樹脂4重量部、セラミック粉末としてチタン酸バリウム(BT−03、平均粒径0.3μm、堺化学工業社製)40重量部、トルエン25重量部とエタノール25重量部との混合溶剤、分散剤(ED−216、楠本化成社製)0.4重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(新日鐵化学社製、YD−825GSH、エポキシ当量約180、50℃における粘度10mPas、全ハロゲン量200ppm以下)0.2重量部、フタル酸ジブチル0.6重量部を48時間ボールミルで混合させ、セラミックスラリー組成物を得た。
得られたセラミックスラリー組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、セラミックグリーンシートを作製した。
(変性ポリビニルアセタール樹脂の作製)
ケン化度99モル%、ポリビニルアルコール100重量部を1000重量部の蒸留水に加温溶解した後、20℃に保ち、これに35%塩酸80重量部を加え、更にブチルアルデヒド10重量部、アセトアルデヒド60重量部を添加した。樹脂が析出した後、35℃に昇温して3時間保った。反応終了後、蒸留水にて10時間流水洗浄し、水酸化ナトリウムを添加して溶液のpHを8に調整した。溶液を50℃で6時間保持した後、冷却した。
次に、蒸留水により溶液を2時間流水洗浄した後、脱水、乾燥してポリビニルアセタール樹脂を得た。得られたポリビニルアセタール樹脂の残存水酸基量(上記一般式(1)で表される構造単位含有量)は27モル%、上記一般式(2)で表される構造単位含有量)は72モル%(うちブチラール基[R1:プロパノール基]10モル%、アセトアセタール基[R1:メチル基]62モル%)、アセチル単位含有量(上記一般式(3)で表される構造単位含有量)は1モル%であった。
得られたポリビニルアセタール樹脂4重量部、セラミック粉末としてチタン酸バリウム(BT−03、平均粒径0.3μm、堺化学工業社製)40重量部、トルエン25重量部とエタノール25重量部との混合溶剤、分散剤(ED−216、楠本化成社製)0.4重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(新日鐵化学社製、YD−825GSH、エポキシ当量約180、50℃における粘度10mPas、全ハロゲン量200ppm以下)0.2重量部、フタル酸ジブチル0.6重量部を48時間ボールミルで混合させ、セラミックスラリー組成物を得た。
(セラミックグリーンシートの作製)
得られたセラミックスラリー組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、セラミックグリーンシートを作製した。
(変性ポリビニルアセタール樹脂の作製)
ケン化度98.5モル%、ポリビニルアルコール100重量部を1000重量部の蒸留水に加温溶解した後、20℃に保ち、これに35%塩酸80重量部を加え、更にアセトアルデヒド80重量部を添加した。樹脂が析出した後、35℃に昇温して3時間保った。反応終了後、蒸留水にて10時間流水洗浄し、水酸化ナトリウムを添加して溶液のpHを8に調整した。溶液を50℃で6時間保持した後、冷却した。
次に、蒸留水により溶液を2時間流水洗浄した後、脱水、乾燥してポリビニルアセタール樹脂を得た。得られたポリビニルアセタール樹脂の残存水酸基量(上記一般式(1)で表される構造単位含有量)は25モル%、上記一般式(2)で表される構造単位含有量)は73.5モル%(うちアセトアセタール基[R1:メチル基]73.5モル%)、アセチル単位含有量(上記一般式(3)で表される構造単位含有量)は1.5モル%であった。
得られたポリビニルアセタール樹脂4重量部、セラミック粉末としてチタン酸バリウム(BT−03、平均粒径0.3μm、堺化学工業社製)40重量部、トルエン25重量部とエタノール25重量部との混合溶剤、分散剤(ED−216、楠本化成社製)0.4重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(新日鐵化学社製、YD−825GSH、エポキシ当量約180、50℃における粘度10mPas、全ハロゲン量200ppm以下)0.2重量部、フタル酸ジブチル0.6重量部を48時間ボールミルで混合させ、セラミックスラリー組成物を得た。
(セラミックグリーンシートの作製)
得られたセラミックスラリー組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、セラミックグリーンシートを作製した。
(セラミックスラリー組成物の作製)
実施例3で得られたポリビニルアセタール樹脂4重量部、セラミック粉末としてチタン酸バリウム(BT−03、平均粒径0.3μm、堺化学工業社製)40重量部、トルエン25重量部とエタノール25重量部との混合溶剤、分散剤(ED−216、楠本化成社製)0.4重量部、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、JER807、エポキシ当量約167、50℃における粘度8mPas、全ハロゲン量2000ppm)0.4重量部、フタル酸ジブチル0.4重量部を48時間ボールミルで混合させ、セラミックスラリー組成物を得た。
得られたセラミックスラリー組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、全ハロゲン量200ppm以下のセラミックグリーンシートを作製した。
(セラミックスラリー組成物の作製)
実施例5で得られたポリビニルアセタール樹脂4重量部、セラミック粉末としてチタン酸バリウム(BT−03、平均粒径0.3μm、堺化学工業社製)40重量部、トルエン25重量部とエタノール25重量部との混合溶剤、分散剤(ED−216、楠本化成社製)0.4重量部、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、JER807、エポキシ当量約167、50℃における粘度8mPas、全ハロゲン量2000ppm)0.4重量部、フタル酸ジブチル0.4重量部を48時間ボールミルで混合させ、セラミックスラリー組成物を得た。
得られたセラミックスラリー組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、セラミックグリーンシートを作製した。
(セラミックスラリー組成物の作製)
実施例1で得られたポリビニルアセタール樹脂4重量部、セラミック粉末としてチタン酸バリウム(BT−03、平均粒径0.3μm、堺化学工業社製)40重量部、トルエン25重量部とエタノール25重量部との混合溶剤、分散剤(ED−216、楠本化成社製)0.4重量部、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、JER152、エポキシ当量約174、50℃における粘度85mPas、全ハロゲン量2500ppm)0.2重量部、フタル酸ジブチル0.6重量部を48時間ボールミルで混合させ、セラミックスラリー組成物を得た。
リーンシートを作製した。
得られたセラミックスラリー組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、セラミックグリーンシートを作製した。
(セラミックスラリー組成物の作製)
実施例1で得られたポリビニルアセタール樹脂4重量部、セラミック粉末としてチタン酸バリウム(BT−03、平均粒径0.3μm、堺化学工業社製)40重量部、トルエン25重量部とエタノール25重量部との混合溶剤、分散剤(ED−216、楠本化成社製)0.4重量部、フタル酸ジブチル0.8重量部を48時間ボールミルで混合させ、セラミックスラリー組成物を得た。
得られたセラミックスラリー組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、セラミックグリーンシートを作製した。
(セラミックスラリー組成物の作製)
実施例1で得られたポリビニルアセタール樹脂4重量部、セラミック粉末としてチタン酸バリウム(BT−03、平均粒径0.3μm、堺化学工業社製)40重量部、トルエン25重量部とエタノール25重量部との混合溶剤、分散剤(ED−216、楠本化成社製)0.4重量部、フタル酸ジブチル0.76重量部を48時間ボールミルで混合させ、セラミックスラリー組成物を得た。
得られたセラミックスラリー組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、セラミックグリーンシートを作製した。
(セラミックスラリー組成物の作製)
実施例1で得られたポリビニルアセタール樹脂4重量部、セラミック粉末としてチタン酸バリウム(BT−03、平均粒径0.3μm、堺化学工業社製)40重量部、トルエン25重量部とエタノール25重量部との混合溶剤、分散剤(ED−216、楠本化成社製)0.4重量部、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、JER807、エポキシ当量約167、50℃における粘度8mPas全ハロゲン量2000ppm)0.04重量部、フタル酸ジブチル0.76重量部を48時間ボールミルで混合させ、セラミックスラリー組成物を得た。
得られたセラミックスラリー組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、セラミックグリーンシートを作製した。
(セラミックスラリー組成物の作製)
実施例1で得られたポリビニルアセタール樹脂4重量部、セラミック粉末としてチタン酸バリウム(BT−03、平均粒径0.3μm、堺化学工業社製)40重量部、トルエン25重量部とエタノール25重量部との混合溶剤、分散剤(ED−216、楠本化成社製)0.4重量部、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、JER152、エポキシ当量約177、50℃における粘度85mPa、全ハロゲン量2500ppm)0.8重量部を48時間ボールミルで混合させ、セラミックスラリー組成物を得た。
得られたセラミックスラリー組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、セラミックグリーンシートを作製した。
(1)経時安定性
実施例及び比較例で得られたセラミックスラリー組成物の作製直後と1週間後の粘度をレオメーターにて測定し、粘度の増加率を評価した。
◎:粘度増加率が5%未満。
○:粘度増加率が5%以上20%以下。
×:粘度増加率が20%を超える。
実施例及び比較例で得られたグリーンシートを0.020g採取し、空気100ml/分の雰囲気下で、室温(20℃)から500℃まで昇温速度10℃/分で昇温させ、500℃での分解率(重量%)を測定した。得られた分解率を以下の基準で評価した。
◎:分解率が11%以上、12%未満。
○:分解率が9%以上、11%未満。
×:分解率が9%未満。
実施例及び比較例で得られたセラミックグリーンシート上にテルピネオール又はジヒドロテルピネオールをスポイトにて一滴(約0.02g)滴下し、60℃で5分乾燥させた後のセラミックグリーンシートの状態を目視にて観察し、以下の基準でシートアタックの発生の有無を評価した。
◎:セラミックグリーンシートの変化が全く観察されなかった。
○:セラミックグリーンシートに、目視では皺や穴は観察されなかったが、顕微鏡で100倍観測時には若干の皺が観察された。
×:セラミックグリーンシートに、目視でも皺又は穴が観察された。
実施例及び比較例で得られたセラミックグリーンシートを離型処理したPETフィルムから剥離し、10mm×30mmにカットしたもののシートの弾性率を引張試験機で測定した(速度:50mm/min)。得られた弾性率について以下の基準で評価した。
◎:弾性率が1500MPa以上。
○:弾性率が1500MPa未満、800MPa以上。
×:弾性率が800MPa未満。
Claims (3)
- エポキシ樹脂は、(水添)ビスフェノールA型エポキシ樹脂、(水添)ビスフェノールF型エポキシ樹脂又はフェノールノボラック型エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1記載のセラミックスラリー組成物。
- 請求項1又は2記載のセラミックスラリー組成物を用いて得られることを特徴とするセラミックグリーンシート。
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