JP5587927B2 - タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤに関する。
レースなどの競技に使用される高性能タイヤ、特にウェット路面に適用される競技用ウェットタイヤのトレッドに使用されるゴム組成物には、ウェットグリップ性能の向上を目的として、シリカ量を増量したり、水酸化アルミニウムを配合したりする試みが行われている。しかし、これらの方法では、ウェットグリップ性能は向上できるものの耐摩耗性が低下するという問題がある。
例えば、特許文献1では、水酸化アルミニウムを配合することにより、ウェットグリップ性能が向上することが記載されている。しかしながら、ウェットグリップ性能、耐摩耗性をバランスよく改善するという点については、未だに改善の余地を残している。
このように、ウェットグリップ性能と耐摩耗性を両立させることは困難であり、両性能をバランスよく改善する方法が望まれている。
特開2005−213353号公報
本発明は、前記課題を解決し、ウェットグリップ性能、耐摩耗性をバランスよく改善できるタイヤ用ゴム組成物、及びこれを用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、粉体での平均粒子径が12μm以上、窒素吸着比表面積(NSA)が50〜300m/g、結晶サイズが5〜100nmのアルミナ水和物と、水酸化アルミニウムとを含むタイヤ用ゴム組成物に関する。
上記水酸化アルミニウムがAl(OH)又はAl・3HOであり、上記アルミナ水和物がAlO(OH)又はAl・HOであることが好ましい。
上記アルミナ水和物がベーマイトであることが好ましい。
上記タイヤ用ゴム組成物は、アルミナ水和物及び水酸化アルミニウムの合計含有量が、ゴム成分100質量部に対して、2〜60質量部であることが好ましい。
上記タイヤ用ゴム組成物は、ゴム成分100質量%中のスチレンブタジエンゴムの含有量が50質量%以上であることが好ましい。
上記タイヤ用ゴム組成物は、トレッド用ゴム組成物として用いられることが好ましい。
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いた空気入りタイヤに関する。
上記空気入りタイヤは、高性能タイヤであることが好ましい。
上記空気入りタイヤは、競技用ウェットタイヤであることが好ましい。
本発明によれば、粉体での平均粒子径が12μm以上、窒素吸着比表面積(NSA)が50〜300m/g、結晶サイズが5〜100nmのアルミナ水和物と、水酸化アルミニウムとを含むタイヤ用ゴム組成物であるので、該ゴム組成物をタイヤ部材(特に、トレッド)に使用することにより、ウェットグリップ性能、耐摩耗性がバランスよく優れた空気入りタイヤを提供できる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、粉体での平均粒子径が12μm以上、窒素吸着比表面積(NSA)が50〜300m/g、結晶サイズが5〜100nmのアルミナ水和物と、水酸化アルミニウムとを含む。
上述のように、水酸化アルミニウムを配合すると、ウェットグリップ性能は向上できるものの耐摩耗性が低下してしまう。本発明では、水酸化アルミニウムと共に特定のアルミナ水和物を配合することにより、ウェットグリップ性能、耐摩耗性という背反する性能を同時に改善できるだけではなく、相乗的に改善でき、ウェットグリップ性能、耐摩耗性をバランスよく改善できる。
本発明において、水酸化アルミニウムとは、Al(OH)又はAl・3HOを意味し、アルミナ水和物とは、AlO(OH)又はAl・HOを意味する。
本発明で使用できるゴム成分としては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)等のジエン系ゴムが挙げられる。ゴム成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、ウェットグリップ性能及び耐摩耗性がバランスよく得られるという理由からSBRが好ましい。
SBRとしては特に限定されず、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E−SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。なかでも、S−SBRが好ましい。
SBRのスチレン含有量は、好ましくは25質量%以上、より好ましくは35質量%以上である。25質量%未満であると、充分なウェットグリップ性能が得られない傾向がある。また、上記スチレン含有量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。60質量%を超えると、耐摩耗性が低下する傾向がある。なお、本発明において、SBRのスチレン含有量は、H−NMR測定により算出される。
ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上である。50質量%未満であると、十分なウェットグリップ性能が得られない傾向がある。また、SBRの含有量の上限は特に限定されず、100質量%でもよい。
本発明では、粉体での平均粒子径が12μm以上、窒素吸着比表面積(NSA)が50〜300m/g、結晶サイズが5〜100nmのアルミナ水和物が使用される。
アルミナ水和物としては、ベーマイト、ダイアスポア等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、併用してもよいが、本発明の効果が好適に得られるという理由から、ベーマイトがより好ましい。
アルミナ水和物の粉体での平均粒子径(粉体粒子径)は、12μm以上、好ましくは20μm以上、より好ましくは30μm以上である。12μm未満では、充分なウェットグリップ性能、耐摩耗性が得られない。該粉体粒子径は、好ましくは100μm以下、より好ましくは70μm以下、更に好ましくは60μm以下、特に好ましくは50μm以下である。100μmを超えると、充分な耐摩耗性が得られないおそれがある。
なお、本発明において、粉体での平均粒子径(粉体粒子径)は、アルミナ水和物粉体の体積基準の平均二次粒子径(d50)を意味し、レーザー回析法により測定される値である。
アルミナ水和物の窒素吸着比表面積(NSA)は、50m/g以上、好ましくは75m/g以上である。該NSAは、300m/g以下、好ましくは220m/g以下、より好ましくは200m/g以下である。NSAが上記範囲内であると、ウェットグリップ性能、耐摩耗性がバランスよく得られる。
なお、本発明において、アルミナ水和物のNSAは、550℃で3時間か焼した後、BET窒素吸着法により測定される値である。
アルミナ水和物の結晶サイズは、5nm以上、好ましくは10nm以上である。該結晶サイズは、100nm以下、好ましくは80nm以下、より好ましくは60nm以下である。結晶サイズが上記範囲内であると、ウェットグリップ性能、耐摩耗性がバランスよく得られる。
なお、本発明において、アルミナ水和物の結晶サイズは、アルミナ水和物の(120)面の結晶子径を意味し、X線回折装置を用いてアルミナ水和物を分析して得られる(120)面の回折角のピークの半価幅から求められる。
アルミナ水和物の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは2質量部以上、より好ましくは5質量部以上である。2質量部未満では、ウェットグリップ性能の改善効果が小さいおそれがある。また、アルミナ水和物の含有量は、好ましくは60質量部以下、より好ましくは50質量部以下、更に好ましくは40質量部以下、特に好ましくは20質量部以下である。60質量部を超えると、分散不良が発生し、耐摩耗性が悪化するおそれがある。
本発明では、水酸化アルミニウムが使用される。水酸化アルミニウムとしては、ギブサイト、バイヤライト等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、併用してもよいが、本発明の効果がより好適に得られるという理由から、ギブサイトが好ましい。
水酸化アルミニウムの平均一次粒子径は、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは0.8μm以上である。0.5μm未満では、水酸化アルミニウムの分散が困難となり、耐摩耗性が悪化する傾向がある。また、該平均一次粒子径は、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下である。10μmを超えると、水酸化アルミニウムが破壊核となり、耐摩耗性が悪化する傾向がある。
なお、本発明において、水酸化アルミニウムの平均一次粒子径は数平均粒子径であり、透過型電子顕微鏡により測定される。
水酸化アルミニウムの軽装かさ密度は、好ましくは0.6g/cm以下、より好ましくは0.35g/cm以下である。0.6g/cmを超えると、耐摩耗性が低下するおそれがある。該軽装かさ密度は、好ましくは0.1g/cm以上である。0.1g/cm未満であると、水酸化アルミニウムとゴムとを混練する時の混練トルクが上昇して作業性が低下するおそれがある。
なお、本発明において、水酸化アルミニウムの軽装かさ密度は、JIS R9301−2−3:1999のアルミナ粉末の物性測定方法に準拠して測定される。
水酸化アルミニウムの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは5質量部以上である。1質量部未満では、ウェットグリップ性能の改善効果が小さいおそれがある。また、水酸化アルミニウムの含有量は、好ましくは50質量部以下、より好ましくは40質量部以下、更に好ましくは30質量部以下、特に好ましくは20質量部以下である。50質量部を超えると、分散不良が発生し、耐摩耗性が悪化するおそれがある。
アルミナ水和物及び水酸化アルミニウムの合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは2質量部以上、より好ましくは5質量部以上、更に好ましくは10質量部以上である。2質量部未満であると、ウェットグリップ性能の向上効果が小さくなるおそれがある。該合計含有量は、好ましくは60質量部以下、より好ましくは50質量部以下、更に好ましくは30質量部以下である。60質量部を超えると、耐摩耗性が低下するおそれがある。
本発明のゴム組成物は、シリカを含むことが好ましい。これにより、ウェットグリップ性能を向上でき、また、耐摩耗性や操縦安定性の改善効果も得られ、本発明の効果をより好適に得ることができる。シリカとしては、例えば、乾式法シリカ(無水シリカ)、湿式法シリカ(含水シリカ)などが挙げられる。なかでも、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。
シリカの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは40m/g以上、より好ましくは70m/g以上、更に好ましくは110m/g以上である。40m/g未満であると、耐摩耗性が低下する傾向がある。また、シリカのNSAは、好ましくは220m/g以下、より好ましくは200m/g以下である。220m/gを超えると、シリカが分散しにくくなり、耐摩耗性が悪化するおそれがある。
なお、シリカのNSAは、ASTM D3037−93に準じてBET法で測定される値である。
シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは50質量部以上、より好ましくは60質量部以上である。50質量部未満であると、充分なウェットグリップ性能、耐摩耗性が得られないおそれがある。該シリカの含有量は、好ましくは200質量部以下、より好ましくは150質量部以下、更に好ましくは120質量部以下である。200質量部を超えると、シリカが分散しにくくなり、耐摩耗性が悪化するおそれがある。
本発明のゴム組成物には、シリカを配合する場合、シリカと共にシランカップリング剤を配合することが好ましい。シランカップリング剤としてはとくに制限はなく、従来、タイヤ工業においてシリカと併用して用いられるものとすることができ、たとえば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ポリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ポリスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ポリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ポリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ポリスルフィドなどがあげられ、これらのシランカップリング剤は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、シランカップリング剤の添加効果およびコストの両立から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドが好ましい。
シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上である。シランカップリング剤の含有量が1質量部未満では、耐摩耗性が低下する傾向がある。また、該シランカップリング剤の含有量は20重量部以下が好ましく、15重量部以下がより好ましい。シランカップリング剤の含有量が20重量部を超えると、シランカップリング剤の配合による改善効果が得られず、コストが増大する傾向がある。
本発明のゴム組成物は、カーボンブラックを含むことが好ましい。これにより、良好なウェットグリップ性能、耐摩耗性がより好適に得られる。カーボンブラックとしては、例えば、GPF、HAF、ISAF、SAFなど、タイヤ工業において一般的なものを用いることができる。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は50m/g以上が好ましく、90m/g以上がより好ましく、120m/g以上が更に好ましい。50m/g未満では、充分なウェットグリップ性能、耐摩耗性が得られないおそれがある。該NSAは、180m/g以下が好ましく、160m/g以下がより好ましい。180m/gを超えると、分散させるのが困難となり、耐摩耗性が悪化する傾向がある。
なお、カーボンブラックのNSAは、JIS K 6217−2:2001によって求められる。
カーボンブラックのジブチルフタレート吸油量(DBP)は、50ml/100g以上が好ましく、100ml/100g以上がより好ましい。50ml/100g未満では、充分なウェットグリップ性能、耐摩耗性が得られないおそれがある。また、カーボンブラックのDBPは、200ml/100g以下が好ましく、135ml/100g以下がより好ましい。200ml/100gを超えると、分散させるのが困難となり、耐摩耗性が悪化する傾向がある。
なお、カーボンブラックのDBPは、JIS K6217−4:2001に準拠して測定される。
カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは2質量部以上、より好ましくは7質量部以上である。2質量部未満では、充分なウェットグリップ性能、耐摩耗性が得られないおそれがある。該含有量は、好ましくは50質量部以下、より好ましくは40質量部以下、更に好ましくは30質量部以下である。50質量部を超えると、ウェットグリップ性能が低下するおそれがある。また、分散させるのが困難となり、耐摩耗性が悪化するおそれがある。
アルミナ水和物、水酸化アルミニウム、シリカ、及びカーボンブラックの合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは60質量部以上、より好ましくは80質量部以上、更に好ましくは90質量部以上である。60質量部未満であると、充分なウェットグリップ性能、耐摩耗性が得られなくなるおそれがある。該合計含有量は、好ましくは180質量部以下、より好ましくは150質量部以下、更に好ましくは135質量部以下である。180質量部を超えると、耐摩耗性が低下するおそれがある。
本発明のゴム組成物には、前記成分以外にも、タイヤ工業において一般的に用いられている配合剤、例えば、オイル等の軟化剤、各種老化防止剤、ワックス、酸化亜鉛、ステアリン酸、硫黄等の加硫剤、各種加硫促進剤等の材料が適宜配合されていてもよい。
本発明で使用できる軟化剤としては、特に限定されず、例えば、オイルであればアロマチックオイル、プロセスオイル、パラフィンオイル等の鉱物油が挙げられる。これら軟化剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
オイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは80質量部以上、より好ましくは90質量部以上である。80質量部未満では、充分なウェットグリップ性能が得られないおそれがある。該含有量は、好ましくは170質量部以下、より好ましくは150質量部以下である。170質量部を超えると、耐摩耗性が悪化するおそれがある。
加硫促進剤としては、例えば、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系若しくはアルデヒド−アンモニア系、イミダゾリン系、又はキサンテート系加硫促進剤等が挙げられる。これら加硫促進剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、本発明の効果がより好適に得られるという理由から、スルフェンアミド系加硫促進剤が好ましく、スルフェンアミド系加硫促進剤と共に1,3−ジフェニルグアニジンを併用することがより好ましい。
スルフェンアミド系加硫促進剤としては、例えば、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DCBS)等が挙げられる。なかでも、本発明の効果がより好適に得られるという理由から、CBSが好ましく、CBSと共に1,3−ジフェニルグアニジンを併用することがより好ましい。
加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上である。該含有量は、好ましくは5質量部以下、より好ましくは4質量部以下である。加硫促進剤の含有量が上記範囲内であると、より好適に本発明の効果が得られる。
本発明のゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記各成分を混練りし、その後加硫する方法等により製造できる。該ゴム組成物は、タイヤの各部材に使用でき、なかでも、トレッドに好適に使用できる。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。
すなわち、前記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でトレッドなどの各タイヤ部材の形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。
本発明の空気入りタイヤは、乗用車用タイヤ、トラック・バス用タイヤ、二輪車用タイヤ、高性能タイヤ等として用いられ、特に、高性能タイヤとして好適に用いられる。なお、本明細書における高性能タイヤとは、グリップ性能に特に優れたタイヤであり、競技車両に使用する競技用タイヤをも含む概念である。なかでも、特にウェット路面に適用される競技用ウェットタイヤとしてより好適に用いられる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例および比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
SBR:旭化成(株)製の「タフデン4850」(S−SBR、スチレン含有量:40質量%、ゴム固形分100質量部に対してオイル(低PCAオイル(SRAE))50質量部を添加した油展スチレンブタジエンゴム)
アルミナ水和物A:sasol社製の「DISPAL25F4」(ベーマイト、NSA:250m/g、粉体粒子径:30μm、結晶サイズ:8nm)
アルミナ水和物B:sasol社製の「DISPAL18N4−80」(ベーマイト、NSA:180m/g、粉体粒子径:50μm、結晶サイズ:15nm)
アルミナ水和物C:sasol社製の「DISPAL10F4」(ベーマイト、NSA:100m/g、粉体粒子径:30μm、結晶サイズ:40nm)
アルミナ水和物D:sasol社製の「DISPAL8F4」(ベーマイト、NSA:95m/g、粉体粒子径:30μm、結晶サイズ:53nm)
シリカ:エボニックデグッサ社製の「ウルトラジルVN3」(NSA:175m/g)
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN110(NSA:145m/g、DBP:115ml/100g)
アロマオイル:ジャパンエナジー(株)製の「ダイアナプロセスオイルX140」
水酸化アルミニウム:昭和電工(株)製の「ハイジライトH−43」(ギブサイト、平均一次粒子径:1μm、軽装かさ密度:0.2g/cm
シランカップリング剤 :エボニックデグッサ社製の「Si363」
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製の「ノクラック6C」(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ワックス:大内新興化学工業(株)製の「サンノックN」
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤(1):大内新興化学工業(株)製の「ノクセラーCZ」(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤(2):大内新興化学工業(株)製の「ノクセラーD」(1,3−ジフェニルグアニジン)
(実施例および比較例)
表1に示す配合内容に従い、神戸製鋼(株)製1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で3分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、50℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物をトレッド形状に成形し、他のタイヤ部材と貼り合わせてタイヤに成形し、170℃で12分間加硫することで試験用カートタイヤを製造した。
得られた試験用カートタイヤを用いて以下の評価を行った。結果を表1に示す。
(実車評価)
散水車でコースに水を撒き、試験用カ−トに試験用カートタイヤを装着させ、1周約2kmのテストコース(ウェット路面)を8周走行して、ドライバーの官能評価により、比較例2のタイヤのグリップフィーリングを3点とし、5点満点でウェットグリップ性能を評価した。
8周走行した後、更に、テストコースを20周再走行した。再走行した後、摩耗外観を観察し、比較例2のタイヤの摩耗外観を3点として5点満点で耐摩耗性を評価した。
Figure 0005587927
特定のアルミナ水和物と、水酸化アルミニウムとを含む実施例は、ウェットグリップ性能、耐摩耗性をバランスよく改善できた。

Claims (10)

  1. 粉体での平均粒子径が12μm以上、窒素吸着比表面積(NSA)が50〜300m/g、結晶サイズが5〜100nmのアルミナ水和物と、水酸化アルミニウムと、ゴム成分100質量部に対して、80〜170質量部のオイルとを含むタイヤ用ゴム組成物。
  2. 水酸化アルミニウムがAl(OH)又はAl・3HOであり、アルミナ水和物がAlO(OH)又はAl・HOである請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. アルミナ水和物がベーマイトである請求項1又は2記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. アルミナ水和物及び水酸化アルミニウムの合計含有量が、ゴム成分100質量部に対して、2〜60質量部である請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  5. ゴム成分100質量%中のスチレンブタジエンゴムの含有量が50質量%以上である請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  6. カーボンブラック及び/又はシリカを含む請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  7. トレッド用ゴム組成物として用いられる請求項1〜のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物を用いた空気入りタイヤ。
  9. 競技用タイヤである請求項記載の空気入りタイヤ。
  10. 競技用ウェットタイヤである請求項記載の空気入りタイヤ。
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