JP2014133843A - トレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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【課題】環境面などを配慮しつつ、加工性、低燃費性、ウェットグリップ性能及び耐摩耗性をバランス良く改善できるトレッド用ゴム組成物及びそれを用いて作製した空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】エポキシ化天然ゴムと、ヨウ素価60未満のパーム油又はオキシシラン酸素含有量0.1〜5.0質量%のエポキシ化パーム油と、シリカと、カーボンブラックとを含むトレッド用ゴム組成物に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、トレッド用ゴム組成物及びそれを用いて作製した空気入りタイヤに関する。
近年、石油資源の枯渇、転がり抵抗の低減、環境への配慮等の観点から、天然ゴム等の石油外資源(石油外材料)を主成分とするタイヤ用ゴム組成物が要求されている。そのため、特にタイヤの占有比率の高いトレッドゴムに使用されるゴム成分、充填剤、軟化剤などを石油外資源とし、その使用比率を高めることが望まれているが、例えば、ゴム成分として天然ゴムのみを用いると、従来のスチレンブタジエンゴムを主成分とするトレッドゴムに比べてウェットグリップ性能が劣るという問題がある。
上記問題を解決するために、ゴム成分としてエポキシ化天然ゴム、充填剤としてシリカを用いてウェットグリップ性能を向上することも提案されているが、従来のスチレンブタジエンゴムを主成分とするトレッドゴムに比べて、転がり抵抗、ウェットグリップ性能、耐摩耗性の性能バランスが劣るという問題が生じてしまう。
一方、ヨウ素価60以上のパーム油をエポキシ化したエポキシ化パーム油を軟化剤として所定量配合し、環境や安全面でも良好に可塑化効果を得ることが提案されているが、転がり抵抗、ウェットグリップ性能、耐摩耗性などのタイヤ性能は検討されていない。また特許文献1には、エポキシ化天然ゴム、植物由来のオイルなどを用いて低燃費性やウェットグリップ性能を向上するゴム組成物が開示されているが、加工性、低燃費性、ウェットグリップ性能及び耐摩耗性の性能バランスについては未だ改善の余地がある。
特開2005−263956号公報
本発明は、前記課題を解決し、環境面などを配慮しつつ、加工性、低燃費性、ウェットグリップ性能及び耐摩耗性をバランス良く改善できるトレッド用ゴム組成物及びそれを用いて作製した空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、エポキシ化天然ゴムと、ヨウ素価60未満のパーム油又はオキシシラン酸素含有量0.1〜5.0質量%のエポキシ化パーム油と、シリカと、カーボンブラックとを含むトレッド用ゴム組成物に関する。
前記エポキシ化パーム油のヨウ素価が60未満であることが好ましい。
前記パーム油又は前記エポキシ化パーム油の含有量は、ゴム成分100質量部に対して0.1〜100質量部であることが好ましい。
本発明はまた、前記ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、エポキシ化天然ゴムと、ヨウ素価60未満のパーム油又はオキシシラン酸素含有量0.1〜5.0質量%のエポキシ化パーム油と、シリカと、カーボンブラックとを含むトレッド用ゴム組成物であるので、環境面などを配慮しつつ、加工性、低燃費性、ウェットグリップ性能及び耐摩耗性をバランス良く改善した空気入りタイヤを提供できる。
本発明のトレッド用ゴム組成物は、エポキシ化天然ゴムと、ヨウ素価60未満のパーム油又はオキシシラン酸素含有量0.1〜5.0質量%のエポキシ化パーム油と、シリカと、カーボンブラックとを含む。
シリカとカーボンブラックの両フィラーを添加した配合ゴムにおいて、ゴム成分としてエポキシ化天然ゴム、軟化剤として特定のパーム油やエポキシ化パーム油を組み合わせることで、優れた加工性を得ながら、低燃費性、ウェットグリップ性能及び耐摩耗性をバランス良く改善でき、これらの性能バランスを相乗的に改善できる。このような効果は、両フィラー配合ゴムでエポキシ化天然ゴムと特定の軟化剤を併用することで、良好な軟化作用が発揮されると同時に、フィラー分散性が顕著に向上することで発揮されると推察される。
本発明では、ゴム成分としてエポキシ化天然ゴム(ENR)が使用される。ENRと特定のパーム油やエポキシ化パーム油を併用することで、石油資源の枯渇などの環境面を配慮しつつ、前記性能バランスを改善できる。
ENRとしては、特に限定されず、市販のエポキシ化天然ゴムでも、天然ゴム(NR)をエポキシ化したものでもよい。天然ゴムをエポキシ化する方法は、特に限定されず、クロルヒドリン法、直接酸化法、過酸化水素法、アルキルヒドロペルオキシド法、過酸法などがあげられる(特公平4−26617号公報、特開平2−110182号公報、英国特許第2113692号明細書等)。過酸法としては例えば、天然ゴムに過酢酸や過ギ酸などの有機過酸を反応させる方法などがあげられる。なお、有機過酸の量や反応時間を調整することにより、様々なエポキシ化率のエポキシ化天然ゴムを調製することができる。
エポキシ化される天然ゴムとしては、特に限定されず、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。
ENRのエポキシ化率は5モル%以上が好ましく、10モル%以上がより好ましく、20モル%以上が更に好ましい。また、該エポキシ化率は60モル%以下が好ましく、50モル%以下がより好ましく、40モル%以下が更に好ましい。5モル%未満では、ウェットグリップ性能を充分に改善できないおそれがあり、60モル%を超えると、加硫時に加硫戻りが起こり、ゴム物性が低下するおそれがある。
なお、本発明において、エポキシ化率とは、エポキシ化される前のゴム中の二重結合の総数に対するエポキシ化された二重結合の数の割合(モル%)であり、エポキシ化率は、核磁気共鳴(NMR(日本電子(株)製のJNM−ECAシリーズ))分光分析により、炭素−炭素二重結合部と脂肪族部の積分値h(ppm)の比から算出できる。
ENRの含有量は、ゴム成分100質量%中、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、100質量%が特に好ましい。80質量%未満では、特定のパーム油やエポキシ化パーム油との併用による効果が充分に得られないおそれがある。
本発明の効果を阻害しない範囲内で他のゴム成分を配合してもよい。他のゴム成分としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)等が挙げられる。
本発明で使用されるパーム油は、ヨウ素価が60未満である。パーム油は、オイルパームの果実部分より抽出される油(脂肪酸の混合物)で、通常、常温で液体と固体が混ざった状態のものであるが、本発明では、パーム油として60未満のものが使用される。60以上では、パーム油の脂肪酸に含まれる二重結合が多くなり、加硫工程で加硫剤が消費されるため、転がり抵抗が悪化する傾向がある。前記パーム油のヨウ素価は、55以下が好ましく、50以下がより好ましい。該ヨウ素価の下限は特に限定されないが、10以上が好ましく、20以上がより好ましい。
一方、本発明で使用されるエポキシ化パーム油は、オキシシラン酸素含有量が0.1〜5.0質量%である。0.1質量%未満の場合、5.0質量%を超える場合、前記性能バランスが低下するおそれがある。該オキシシラン酸素含有量は、好ましくは0.3〜4.0質量%、より好ましくは0.5〜3.0質量%である。
本発明において、オキシシラン酸素含有量は、基準油脂分析試験法(1)2.3.7.1に準じて、臭化水素法による化学滴定により測定できる。
前記エポキシ化パーム油は、ヨウ素価が60未満であることが好ましい。60以上では、エポキシ化パーム油の脂肪酸に含まれる二重結合が多くなり、加硫工程で加硫剤が消費されるため、転がり抵抗が悪化する傾向がある。前記エポキシ化パーム油のヨウ素価は、55以下が好ましく、50以下がより好ましい。該ヨウ素価の下限は特に限定されないが、10以上が好ましく、15以上がより好ましい。
なお、本発明において、ヨウ素価とは、パーム油100gにハロゲンを反応させたとき、結合するハロゲンの量をヨウ素のグラム数に換算したものであり、電位差滴定法(JIS K0070:1992)により測定した値である。
なお、前記パーム油は、ウインダリング法、乳化分別法などの方法によって調製でき、また、前記エポキシ化パーム油は、ヨウ素価60未満のパーム油を、過酸化水素を用いる方法、過酢酸等の有機過酸を用いる方法など、公知の方法でエポキシ化して調製できる。更に市販品も使用可能である。
前記ヨウ素価60未満のパーム油の含有量、前記オキシシラン酸素含有量0.1〜5.0質量%のエポキシ化パーム油の含有量は、それぞれゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは2質量部以上、更に好ましくは5質量部以上である。また、該含有量は、好ましくは100質量部以下、より好ましくは80質量部以下、更に好ましくは40質量部以下である。0.1質量部未満では、本発明の効果が充分に得られないおそれがあり、100質量部を超えると、ブリードが発生するおそれがある。なお、これらを前記パーム油及びエポキシ化パーム油を併用する場合、これらの合計含有量が同量であることが好適である。
本発明では、効果を阻害しない範囲で前記パーム油及び前記エポキシ化パーム油以外のオイル(アロマオイル、ミネラルオイル、ナフテンオイルなど)を配合しても良いが、全オイル100質量%中の前記パーム油の含有率、前記エポキシ化パーム油の含有率が80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、100質量%でもよい。
本発明では、充填剤としてシリカを使用する。これにより、低燃費性、ウェットグリップ性能、耐摩耗性などの性能が向上する。
シリカとしては特に限定されず、例えば、乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法シリカ(含水ケイ酸)等が挙げられる。シリカは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
シリカの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは45m/g以上、より好ましくは60m/g以上、更に好ましくは100m/g以上である。また、該NSAは、好ましくは350m/g以下、より好ましくは300m/g以下、更に好ましくは270m/g以下である。45m/g未満であると、耐摩耗性が悪化するおそれがあり、350m/gを超えると、シリカの分散が困難であり、転がり抵抗も悪化するおそれがある。
なお、シリカの窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは30質量部以上、更に好ましくは45質量部以上である。該含有量は、好ましくは150質量部以下、より好ましくは120質量部以下、更に好ましくは100質量部以下である。10質量部未満では、シリカを配合した効果が充分に得られず、耐摩耗性が低下する傾向がある。150質量部を超えると、シリカが分散しにくくなるため,加工性及び耐摩耗性が悪化する傾向がある。
本発明では、シリカとともにシランカップリング剤を併用することが好ましい。シランカップリング剤としては、従来から公知のものを用いることができ、たとえば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド等のスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン等のビニル系、3−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のグリシドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン等のニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等のクロロ系が挙げられる。なかでも、補強効果、加工性、コストの観点から、スルフィド系が好ましく、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドが特に好ましい。
シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量%に対して、3質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。また、該含有量は、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。3質量%未満では、カップリング効果が不充分で高いシリカ分散が得られず、低燃費性能や破壊強度が低下する恐れがある。15質量%を超えると、余分なシランカップリング剤が残存し、得られるゴム組成物の加工性及び破壊特性の低下を招くおそれがある。
本発明では、充填剤としてカーボンブラックも配合される。カーボンブラックとしては、特に限定されず、SAF、ISAF、HAF、MAF、FEF、SRF、GPF、APF、FF、CF、SCF及びECFのようなファーネスブラック(ファーネスカーボンブラック);アセチレンブラック(アセチレンカーボンブラック);FT及びMTのようなサーマルブラック(サーマルカーボンブラック);EPC、MPC及びCCのようなチャンネルブラック(チャンネルカーボンブラック);グラファイトなどをあげることができ、これらは1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上である。該含有量は、好ましくは30質量部以下、より好ましくは15質量部以下である。1質量部未満では、補強効果が得られず、耐摩耗性が低下するおそれがある。30質量部を超えると、相対的にシリカ量が少なくなり、ウェットグリップ性能が低下するおそれがある。
本発明では、充填剤(ゴムの補強を目的にゴム組成物に配合される材料)として、シリカ及びカーボンブラック以外の他の充填剤を、本発明の効果を阻害しない範囲内で適宜配合してもよい。他の充填剤としては、炭酸カルシウム、セリサイトなどの雲母、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、クレー、タルク、アルミナ、酸化チタン等の白色充填剤等が挙げられる。
充填剤100質量%中のシリカの含有率は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上である。80質量%未満で、残りの充填剤としてカーボンブラックを配合すると、ウェットグリップ性能が悪化する傾向があり、カーボンブラック以外の充填剤を配合すると、耐摩耗性が悪化するおそれがある。
本発明のゴム組成物には、前記成分以外にも、従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば、老化防止剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、ワックス、硫黄などの加硫剤、加硫促進剤、加工助剤などを適宜配合することができる。
上記加硫促進剤としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジサルファイド等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド等のチウラム系加硫促進剤;N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤をあげることができ、その含有量は、ゴム成分100質量部に対して0.1〜5質量部が好ましく、0.2〜3質量部がより好ましい。
本発明のゴム組成物は、ワックスを含んでもよい。これにより、優れた耐オゾン性が得られる。ワックスとしては特に限定されないが、変色を抑制でき、優れた耐オゾン性、ウェットグリップ性能が得られるという点から、パラフィンワックスが好ましい。
ワックスの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上である。該含有量は、好ましくは3.5質量部以下、より好ましくは2.5質量部以下である。0.5質量部未満であると、ワックスを配合した効果が充分に得られない傾向がある。3.5質量部を超えると、ワックスの析出によってトレッド表面が変色するおそれがある。
本発明のゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記各成分を混練りし、その後加硫する方法等により製造できる。
本発明のゴム組成物は、空気入りタイヤのトレッドに好適に使用できる。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造できる。すなわち、ゴム組成物を未加硫の段階でトレッドの形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧してタイヤを製造できる。
本発明の空気入りタイヤの用途は特に限定されないが、特に高性能タイヤ(低偏平タイヤ)、ハイブリッド車や電気自動車など高荷重(電池による高トルク)の車用のタイヤとして好適に使用できる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
ENR:クラルンプーラン社製のENR25(エポキシ化率:25モル%)
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN220
シリカ:EVONIK社製のULTRASIL VN3(NSA:180m/g)
シランカップリング剤:EVONIK社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
アロマオイル:(株)ジャパンエナジー製のプロセスX−140
高ヨウ素価パーム油:日清オイリオグループ(株)製の日清デリカプレミアL(ヨウ素価:60以上)
低ヨウ素価パーム油:ROVSKI社製のROVPRO(ヨウ素価:55〜57)
エポキシ化パーム油(1):ROVSKI社製のROVPRO5301(ヨウ素価:最大50、オキシシラン酸素含有量:0.5質量%)
エポキシ化パーム油(2):ROVSKI社製のROVPRO5300(ヨウ素価:最大28、オキシシラン酸素含有量:2.0質量%)
ワックス:日本精蝋(株)製のオゾエース0355(パラフィンワックス)
老化防止剤:住友化学工業(株)製のアンチゲン6C
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS
<実施例及び比較例>
表1に示す配合内容に従い、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、2軸オープンロールを用いて、80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を150℃で30分間加硫し、加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物をトレッド形状に成形して、他のタイヤ部材とはりあわせ、150℃で35分間25kgfの条件下で加硫することにより、試験用タイヤ(タイヤサイズ:195/65R15)を作製した。
得られた未加硫ゴム組成物、加硫ゴム組成物、試験用タイヤについて、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
<試験項目及び試験方法>
(加工性指数)
JIS K6300−1(2001)「未加硫ゴム−物理特性−第1部:ムーニー粘度計による粘度及びスコーチタイムの求め方」に準じて、ムーニー粘度試験機を用いて、1分間の予熱によって熱せられた130℃の温度条件にて、小ローターを回転させ、4分間経過した時点での上記未加硫ゴム組成物のムーニー粘度(ML1+4/130℃)を測定した。比較例1を100とし、下記式により指数表示した。指数が大きいほどムーニー粘度が低く、加工性が良好である。
(加工性指数)=(比較例1のムーニー粘度)/(各配合のムーニー粘度)×100
(低燃費性指数)
加硫ゴム組成物から測定用試験片を切り出し、粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度50℃、初期歪10%、動歪2%、周波数10Hzの条件下で各加硫ゴム組成物のtanδを測定し、比較例1を100として、指数表示した。指数が大きいほど転がり抵抗が低く、低燃費性に優れることを示す。
(ウェットグリップ性能)
各試験用タイヤを車両(国産FF2000cc)の全輪に装着して、湿潤アスファルト路面にて初速度100km/hからの制動距離を求めた。比較例1を100とし、下記式により指数表示した。指数が大きいほどウェットスキッド性能(ウェットグリップ性能)が良好である。
(ウェットグリップ性能指数)=(比較例1の制動距離)/(各配合の制動距離)×100
(耐摩耗性指数)
LAT試験機(Laboratory Abrasion and Skid Tester)を用い、荷重50N、速度20km/h、スリップアングル5°の条件にて、各加硫ゴム組成物の容積損失量を測定し、比較例1を100として、指数表示した。指数が大きいほど耐摩耗性に優れることを示す。
Figure 2014133843
表1より、シリカ及びカーボンブラックを含む配合ゴムにおいて、エポキシ化天然ゴムと、特定のパーム油又はエポキシ化パーム油を併用した実施例では、環境や安全面を配慮しながら、加工性、低燃費性、ウェットグリップ性能及び耐摩耗性をバランス良く向上できることが明らかとなった。

Claims (4)

  1. エポキシ化天然ゴムと、ヨウ素価60未満のパーム油又はオキシシラン酸素含有量0.1〜5.0質量%のエポキシ化パーム油と、シリカと、カーボンブラックとを含むトレッド用ゴム組成物。
  2. 前記エポキシ化パーム油のヨウ素価が60未満である請求項1記載のトレッド用ゴム組成物。
  3. 前記パーム油又は前記エポキシ化パーム油の含有量は、ゴム成分100質量部に対して0.1〜100質量部である請求項1又は2記載のトレッド用ゴム組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤ。
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