JP4404423B2 - 水酸化アルミニウム、それを用いてなるタイヤトレッド用ゴム組成物及びタイヤ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は水酸化アルミニウム、それを用いてなるタイヤトレッド用ゴム組成物及びタイヤに関する。詳しくは、転がり抵抗の低減効果、十分なグリップ性能及び優れた耐磨耗性を有するタイヤ用ゴム組成物の充填剤として用いられる水酸化アルミニウム、それを用いてなるタイヤトレッド用ゴム組成物及びタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
充填剤として水酸化アルミニウムを配合したゴム組成物が知られている。近年、当該ゴム組成物を自動車等のタイヤへ応用する試みがなされている。
【0003】
一方、自動車等のタイヤに対しては、自動車等の低燃費化、制動距離の短縮及びタイヤ交換時期の長期間化の観点から、低い転がり抵抗、グリップ性能、耐摩耗性をバランス良くかねそなえることが要求される。
【0004】
しかしながら、前記ゴム組成物は十分な耐磨耗性を有しないため、タイヤへの応用が制限されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、転がり抵抗の低減効果、十分なグリップ性能及び優れた耐磨耗性を有するタイヤに好適な充填剤としての水酸化アルミニウム、それを用いてなるタイヤトレッド用ゴム組成物及びタイヤを提供することである。
【0006】
かかる事情下に鑑み、本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、充填剤として特定の水酸化アルミニウムを用いる場合には、かかる課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、(1)軽装嵩比重が0.60g/cm3以下であり、DOP吸油量が70cm3/100g以上250cm3/100g未満であり、BET比表面積が30m2/g以上350m2/g以下、である水酸化アルミニウムであり、
【0008】
(2)軽装嵩比重が0.1g/cm3以上0.35g/cm3以下であることを特徴とする(1)記載の水酸化アルミニウムであり、
【0009】
(3)水酸化アルミニウムの結晶構造がベーマイト型であることを特徴とする(1)又は(2)記載の水酸化アルミニウムであり、
【0010】
(4)水酸化アルミニウムのベーマイト(020)面の結晶子径が5nm以上20nm以下であることを特徴とする(3)記載の水酸化アルミニウムであり、
【0011】
(5)ゴム成分100重量部と(1)〜(4)のいずれか1つに記載の水酸化アルミニウム5〜150重量部とを配合、混練してなるタイヤトレッド用ゴム組成物であり、
【0012】
(6)(5)記載のタイヤトレッド用ゴム組成物を用いてなるタイヤである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に記述する。
本発明の水酸化アルミニウムは、軽装嵩比重が0.6g/cm3以下、好ましくは0.1g/cm3以上0.35g/cm3以下である。水酸化アルミニウムの軽装嵩比重が0.6g/cm3より高い場合、該水酸化アルミニウムとゴムとを混練して得られるタイヤ用ゴム組成物(以下、ゴム組成物という。)はその耐摩耗性が低下する。軽装嵩比重が低くなり過ぎると、水酸化アルミニウムとゴムとを混練する時の混練トルクが上昇して作業性が低下することがある。
【0014】
本発明の水酸化アルミニウムは、DOP吸油量が70cm3/100g以上250cm3/100g未満、好ましくは90cm3/100g以上150cm3/100g以下である。DOP吸油量が前記範囲を外れる場合、ゴム組成物はその耐摩耗性が低下する。
【0015】
本発明の水酸化アルミニウムは、転がり抵抗の低減効果及び十分なグリップ性能を有するゴム組成物を得る観点から、BET比表面積が30m2/g以上350m2/g以下、好ましくは30m2/g以上200m2/g以下、より好ましくは100m2/gを超え200m2/g以下である。また、350m2/gを超える場合、水酸化アルミニウムとゴムとを混練する時の混練トルクが上昇して作業性が低下することがある。
【0016】
また、本発明の水酸化アルミニウムは、ゴム組成物の転がり抵抗の低減効果、グリップ性能及び耐磨耗性をより向上させる観点から、結晶構造がベーマイト型であることが好ましく、結晶構造がベーマイト型であり、かつベーマイト(020)面の結晶子径が5nm以上20nm以下であることがさらに好ましい。
【0017】
水酸化アルミニウムの製造方法としては、例えば、アルミニウムアルコキシドを加水分解して水酸化アルミニウムスラリーを得、次いで得られた水酸化アルミニウムスラリーを連続式湿式粉砕機等に通して懸濁液を得、次いで得られた懸濁液をアルカリ性に調節した後約100℃〜約140℃で約10〜約100時間熱処理した後、気流乾燥機等を用いて乾燥する方法等が挙げられる。前記した水酸化アルミニウムの製造方法では、熱処理後の懸濁液を固液分離して固形分(水酸化アルミニウム)と液とに分けた後、固形分を水洗して不純物を除去することが好ましい。
【0018】
つぎに、本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物について記述する。
本発明のトレッド用タイヤゴム組成物は、ゴム成分100重量部と前述した水酸化アルミニウム5〜150重量部とを配合、混練してなるものである。
【0019】
本発明の水酸化アルミニウムの配合量は、5重量部未満では、水酸化アルミニウムを配合する効果がなく、150重量部以上では、配合量が多くなることによりゴム組成物の粘度が高くなり、そのためトレッド成型時の加工性が悪くなるため5〜150重量部、好ましくは5〜100重量部配合することが好ましい。
本発明ゴム組成物に使用されるゴム成分の具体的な例としては、たとえば天然ゴム(NR)、各種ブタジエンゴム(BR)各種スチレンーブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリイソプレン(IR)ブチルゴム(IIR)アクリロニトリロブタジエンゴム、(NBR)、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、スチレンーイソプレンーブタジエン共重合体ゴム、イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムなどがあげられる。これらは、単独で用いてもよく、2種類以上をブレンドして用いても良い。ブレンドする場合のブレンド比にも特に限定はない。これらのうちでは、タイヤトレッド用途として加工性が良いことやタイヤトレッド用途として好適な耐摩耗性を得る等の点から、NR、BR、SBR、IR、スチレンーイソプレンーブタジエン共重合体ゴムなどが好ましい。
【0020】
また、本発明の組成物には前記成分に加えてタイヤトレッド用ゴム組成物の製造に一般に使用されるカーボンブラックおよび(または)シリカなどの補強剤、プロセスオイル、ワックス、老化防止剤、シランカップリング剤、ステアリン酸、酸化亜鉛などの添加剤、硫黄、加硫促進剤等の加硫剤を必要に応じて通常使用される量、配合・添加しても良い。
【0021】
本発明のトレッド用タイヤゴム組成物の製造に際しては、例えば、ゴム成分と水酸化アルミニウムとを配合して得られた組成物をバンバリーミキサー等を用いて、好ましくは約80℃〜約200℃、より好ましくは約100℃〜180℃で混練する方法で行えばよい。混練温度が約80℃より低いと、混練トルクが上昇して作業性が低下することがある。
【0022】
つぎに、本発明のタイヤについて記載する。
本発明のタイヤは、前記タイヤトレッド用ゴム組成物をタイヤトレッド部に用いてなれば、特に限定するものではない。前記タイヤトレッド用ゴム組成物をトレッドの形状に成形し一般的なタイヤの成形、加硫方法にて製造すれば良い。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の水酸化アルミニウムを実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。水酸化アルミニウムの物性(軽装嵩比重、DOP吸油量、BET比表面積、結晶構造、結晶子径)は以下の方法で測定した。
【0024】
軽装嵩比重(g/ cm3):JIS H 1902に準拠し容量15cm3のシリンダーを用いて測定した。
【0025】
DOP吸油量( cm3/100g):JIS K 6221に準拠した方法で測定した。
【0026】
BET比表面積( m2/g):窒素吸着法により測定した。
【0027】
結晶構造:X線回折装置を用いて測定した。
【0028】
結晶子径: X線回折装置を用いて得られたプロファイルから、ベーマイトの(020)面のピークについて、RINT2100の「多重ピーク分離」ソフトを用いて各結晶子面についてのピークについてガウス分布に基づいてフィッティングを行い、計算結果の半価幅および重心法によるピーク角を用いて、Scherrerの式により結晶子径を算出した。X線回折の測定条件を下記に示す。
装置:株式会社リガク社製、Rint−2100V、測定条件:Cuターゲット、電圧*電流=40kV*40mA、スリット:DS1°−SS1°−RS0.3mm、走査モード:連続、Scan Speed=2°/min、Scan Step=0.010°/step、走査軸:2θ/θ、走査範囲:2〜70°、回転速度0rpm。
【0029】
実施例1
アルミニウムアルコキシドを加水分解して得られた水酸化アルミニウム(軽装嵩比重:0.77g/cm3、DOP吸油量:70cm3/100g)376gと水5dm3とを混合し、粉体濃度7重量%の懸濁液を調製した。この懸濁液を連続型ビーズミルに通して水酸化アルミニウムを懸濁液中に均一分散させた。分散させた後の懸濁液をステンレス製ビーカーに入れ、1N NaOHを用いて懸濁液のpHを10に調整した。ステンレス製ビーカーに還流装置を付けた後、ステンレスビーカー中の懸濁液を加熱し、温度100℃で60時間放置した。懸濁液を徐冷した後、遠心分離機を用いて固液分離した。次いで、上澄み液を取り除き、固形分に水5dm3を加え分散させた後、遠心分離機を用いて固液分離した。得られた固形分に水5dm3を加え分散させて水酸化アルミニウム水スラリーを得、次いで連続型ビーズミルに通した後、気流乾燥機(商品名:フラッシュジェットドライヤー、株式会社セイシン企業製)を用いて乾燥させて水酸化アルミニウムAを得た。得られた水酸化アルミニウムAの物性を表1に示す。
【0030】
実施例2
アルミニウムアルコキシドを加水分解して得られた水酸化アルミニウム(軽装嵩比重:0.77g/cm3、DOP吸油量:70cm3/100g)376gと水5dm3とを混合し、粉体濃度7重量%の懸濁液を調製した。この懸濁液を1N NaOHを用いてpHを10に調整した後、オートクレーブに入れ温度120℃を維持しながら24hr保持した。懸濁液を徐冷した後、遠心分離機を用いて固液分離した。次いで、上澄み液を取り除き、固形分に水5dm3を加え分散させた後、遠心分離機を用いて固液分離した。得られた固形分に水5dm3を加え分散させて水酸化アルミニウム水スラリーを得、次いで連続型ビーズミルに通した後、気流乾燥機(商品名:フラッシュジェットドライヤー、株式会社セイシン企業製)を用いて乾燥させて水酸化アルミニウムBを得た。得られた水酸化アルミニウムBの物性を表1に示す。
【0031】
比較例1
2dm3バッフル付きステンレス槽に、塩基性溶液としてアルミン酸ソーダ溶液(ソーダ濃度:Na2O換算で125g/dm3、Na2O/Al2O3モル比:1.55)533cm3を、酸性溶液として硫酸アルミニウム水溶液(アルミナ濃度:Al2O3換算で5.3wt%)880cm3を、氷冷しながらホモミクサー(特殊機化工業株式会社製、商品名:T.K.ホモジェッターM型)を用い速度勾配11000sec-1(速度勾配は、ホモミクサーのタービンの周速x m/sec及び、そのタービンとステータスとのクリアランスy mmから式x/y×103sec-1により導出した。)の条件で撹拌しながら約3分間で注入して中和反応を行った。この後、15分間撹拌を続けて水酸化アルミニウム水スラリーを得た。中和反応時の最高到達温度は15℃であった。得られた水酸化アルミニウム水スラリーを遠心分離機を用いて固液分離して固形分を得た。得られた固形分に水6dm3を加え分散させて水酸化アルミニウム水スラリーを得、次いで遠心分離機を用いて固液分離する方法を7回繰り返すことによって、水酸化アルミニウムを洗浄した。洗浄後の固形分に水を加え水酸化アルミニウム水スラリーを得、次いで噴霧乾燥機(ニロ社製、商品名:モービルマイナ型、乾燥温度:ドライヤー入口温度250℃、出口温度100℃、アトマイザー圧:0.12MPa)を用いて乾燥させて水酸化アルミニウムCを得た。得られた水酸化アルミニウムCの物性を表1に示す。
【0032】
比較例2
2dm3バッフル付きステンレス槽に、塩基性溶液としてアルミン酸ソーダ溶液(ソーダ濃度:Na2O換算で125g/dm3、Na2O/Al2O3モル比:1.55)800cm3を、酸性溶液として硫酸アルミニウム水溶液(アルミナ濃度:Al2O3換算で3.2wt%)898cm3を、氷冷しながらホモミクサー(特殊機化工業株式会社製、商品名:T.K.ホモジェッターM型)を用い速度勾配11000sec-1の条件で撹拌しながら約3分間で注入して中和反応を行った。この後、15分間撹拌を続けて水酸化アルミニウム水スラリーを得た。中和反応時の最高到達温度は15℃であった。得られた水酸化アルミニウム水スラリーを遠心分離機を用いて固液分離して固形分を得た。得られた固形分に水6dm3を加え分散させて水酸化アルミニウム水スラリーを得、次いで遠心分離機を用いて固液分離する方法を7回繰り返すことによって、水酸化アルミニウムを洗浄した。洗浄後の固形分に水を加え水酸化アルミニウム水スラリーを得、次いで噴霧乾燥機(ニロ社製、商品名:モービルマイナ型、乾燥温度:ドライヤー入口温度250℃、出口温度100℃、アトマイザー圧:0.12MPa)を用いて乾燥させて水酸化アルミニウムDを得た。得られた水酸化アルミニウムDの物性を表1に示す。
【0033】
比較例3
市販の水酸化アルミニウムE(昭和電工(株)製、商品名:ハイジライトH−43)をそのまま使用した。
【0034】
表1に示すように、水酸化アルミニウムBに対して、水酸化アルミニウムCはDOP吸油量が小さく、水酸化アルミニウムDは軽装嵩比重が大きく、水酸化アルミニウムEはBET比表面積が小さい。
【0035】
次に本発明のゴム組成物について実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明もまた、これらに限定されるものではない。ゴム組成物の調整方法ならびに耐摩耗性、転がり抵抗、グリップ性能の評価方法について以下に示す。
【0036】
ゴム組成物の調製方法:
ゴム組成物は、水酸化アルミニウムA〜Eおよび下記材料を用いてを調製した。
SBR1:日本ゼオン(株)製 N9520(37.5重量部油展)
SBR2:住友化学工業(株)製 SBR1502
カーボンブラック:三菱化学(株)製ダイヤブラックI
アロマオイル:出光興産(株)製 ダイアナプロセスPS32
老化防止剤:精工化学(株)製 オゾノン6C
WAX:大内新興化学(株)製 サンノックワックス
ステアリン酸:日本油脂(株)製 桐
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製 酸化亜鉛2種
硫黄:軽井沢硫黄(株)製 粉末硫黄
加硫促進剤NS:大内新興(株)製 ノクセラーNS
【0037】
表2記載の主要成分に、SBR1を55重量部(ポリマー分40重量部)、SBR2を60重量部、老化防止剤2部、WAX1部、ステアリン酸2部、酸化亜鉛3部とを配合した組成物をバンバリーで約150℃で5分間混練した。得られた混練物に硫黄1.7部、加硫促進剤1部を加えて2軸オープンロールにより80℃で5分間練りこんだゴム組成物を160℃で18分間加硫することにより加硫ゴムサンプルを得、耐摩耗性ならびに転がり抵抗を評価した。また、グリップ性能は上記方法で得られたゴム組成物からタイヤトレッドを作成し、185/65R14サイズのタイヤを作成しグリップ性能を評価した。耐摩耗性、転がり抵抗ならびにグリップ性能は以下の方法で評価し、評価結果を表2に示した。
【0038】
耐摩耗性:前記加硫ゴムサンプルより試験片を作成し、ランボーン摩耗試験機(岩本製作所(株)製)を用いて、表面回転速度80m/min、落砂量20g/minで、スリップ率30%、負荷荷重40Nにて摩耗試験し摩耗減量を測定した。試験結果をいずれも比較例6を100として指数で示した。指数が大きいほど耐摩耗性に優れる。
【0039】
転がり抵抗:前記加硫ゴムサンプルより試験片を作成し、岩本製作所(株)製の粘弾性スペクトロメーターで周波数10Hz、動歪み2.0%の条件下で60℃の損失正接(tanδ)の測定を行った。試験結果をいずれも比較例6を100として指数で示した。数値が大きい程tanδが小さく転がり抵抗が小さく良好であることを示している。
【0040】
グリップ性能:グリップ性能はABS制動性能で評価した。1800cc級のABSが装備された乗用車にタイヤを装着し、アスファルト路面を時速100km/hからの停止距離から減速度を算出し、比較例6を100とした時の指数で示した。指数が大きいほど制動性能が良く、したがってグリップ性能が高いといえる。なお、ABS制動試験に使用した路面はスキッドナンバーが約50のアスファルト路面(濡れた路面状態)を用いた。
【0041】
表2に示すように、水酸化アルミニウムCまたはDを用いて得られたゴムサンプル(比較例4、比較例5)や水酸化アルミニウムEを用いて得られたゴムサンプル(比較例7)は、十分な耐摩耗性が得られなかった。水酸化アルミニウムAまたはBを用いたゴムサンプル(実施例3、実施例4)は転がり抵抗、グリップ性能、耐摩耗性のバランスがよく、耐摩耗性に優れていた。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、転がり抵抗の低減効果、十分なグリップ性能及び優れた耐磨耗性を有し、本発明の水酸化アルミニウムは前記タイヤトレッド用ゴム組成物の充填剤として有用である。また、本発明のタイヤは、転がり抵抗の低減効果、十分なグリップ性能及び優れた耐磨耗性を有するタイヤトレッド用ゴム組成物を用いてなることにより、自動車等の低燃費化、制動距離の短縮及びタイヤ交換時期の長期間化に対して有用である。
Claims (6)
- 軽装嵩比重が0.60g/cm3以下であり、DOP吸油量が70cm3/100g以上250cm3/100g未満であり、BET比表面積が30m2/g以上350m2/g以下である水酸化アルミニウム。
- 軽装嵩比重が0.1g/cm3以上0.35g/cm3以下であることを特徴とする請求項1記載の水酸化アルミニウム。
- 水酸化アルミニウムの結晶構造がベーマイト型であることを特徴とする請求項1又は2記載の水酸化アルミニウム。
- 水酸化アルミニウムのベーマイト(020)面の結晶子径が5nm以上20nm以下であることを特徴とする請求項3記載の水酸化アルミニウム。
- ゴム成分100重量部と請求項1〜4のいずれか1項に記載の水酸化アルミニウム5〜150重量部とを配合、混練してなるタイヤトレッド用ゴム組成物。
- 請求項5記載のタイヤトレッド用ゴム組成物を用いてなるタイヤ。
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