JP5259194B2 - 油展天然ゴムを用いたゴム組成物及びタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は油展天然ゴムを用いたゴム組成物及びタイヤ関するものである。
昨今、タイヤの耐久性を向上させ、その寿命を更に延ばすことが、市場で求められている。一般に、天然ゴムは、合成ゴムに比べて、破壊強度に優れており、トレッド、サイドウォール、カーカスプライ、ビードフィラー等のタイヤの骨格部材の多くに使用されている。そのため、タイヤの耐久性を向上させて寿命を延ばすといった市場からの要求に対しては、タイヤの骨格部材の多くに使用されている天然ゴムの破壊強度を向上させることが解決手段の一つである。
ところで、上記天然ゴムの分子量は、RSSのように本来非常に高いものであるが、混練機で充填剤と配合してゴム組成物を調製するに際して粘度が高過ぎると、作業性が悪化し、また、充填剤の分散性も悪化するため、事前に素練り等してしゃく解した後に使用しているのが現状である。そのため、しゃく解により、天然ゴムの分子量が低下してしまい、天然ゴム本来の破壊強度が十分に発揮されていない(特開2005−162810号参照)。
また、天然ゴムの中でもTSRは、上記RSSに比べて粘度が低く、加工性が比較的良好であるが、TSRは高温で短時間乾燥されているため、分子鎖が切断されており、破壊強度が十分に高くはない。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題を解決し、天然ゴムを高い分子量を維持したままゴム組成物の製造に使用して、ゴム組成物の破壊強度及び耐摩耗性を向上させることを目的とする。また、本発明の他の目的は、破壊強度及び耐摩耗性に優れたゴム組成物、並びに、かかるゴム組成物を用いた、耐久性及び寿命に優れたタイヤを提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、天然ゴムラテックスに乳化した伸展油を添加し、凝固及び乾燥して得た油展天然ゴムを使用することで、天然ゴム本来の高い分子量を維持しつつ、ゴム組成物の混練りにおける作業性を十分に確保することができ、また、得られるゴム組成物が優れた破壊強度及び耐摩耗性を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明のゴム組成物は、天然ゴムラテックスに乳化した伸展油を添加し、更に凝固及び乾燥してなる油展天然ゴムと、充填剤とを含有するゴム組成物であって、
前記油展天然ゴム中のゴム成分のポリスチレン換算重量平均分子量が1,500,000以上であり、
前記充填剤としてカーボンブラックを含む
ことを特徴とする。
本発明のゴム組成物の好適例においては、前記伸展油の添加量が、前記天然ゴムラテックス中のゴム成分に対して5〜80質量%である。
本発明のゴム組成物の他の好適例においては、前記伸展油のアニリン点が50〜100℃である。
本発明のゴム組成物の好適例においては、前記油展天然ゴムに由来する天然ゴムの割合が、全ゴム成分中10質量%以上である。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対して、充填剤として、窒素吸着比表面積が80m2/g以上又はDBP吸油量が110mL/100g以下のカーボンブラックを20〜150質量部含有することが好ましい。
また更に、本発明のタイヤは、上記のゴム組成物をタイヤ部材のいずれかに用いたことを特徴とする。
本発明によれば、天然ゴムラテックスに乳化した伸展油を添加し、凝固及び乾燥して得た油展天然ゴムを使用することで、天然ゴム本来の高い分子量を維持しつつ、ゴム組成物の混練りにおける作業性を十分に確保することができる。また、優れた破壊強度及び耐摩耗性を有するゴム組成物、並びに該ゴム組成物を使用した耐久性に優れ且つ寿命の長いタイヤを提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明のゴム組成物は、天然ゴムラテックスに乳化した伸展油を添加し、更に凝固及び乾燥してなる油展天然ゴムと充填剤とを含有し、前記油展天然ゴム中のゴム成分のポリスチレン換算重量平均分子量が1,500,000以上であり、前記充填剤としてカーボンブラックを含むことを特徴とし、本発明のタイヤは、該ゴム組成物をタイヤ部材のいずれかに用いたことを特徴とする。ラテックスの段階で伸展油を含ませて得られる本発明の油展天然ゴムは、天然ゴム本来の高い分子量が維持されているため破壊強度が高く、また、伸展油を含むため粘度が低くて加工性が良好である。また、分子量を低下させないように温和な条件で乾燥することで、加工性と高い破壊強度とを両立した油展天然ゴムが得られる。そして、該油展天然ゴムを用いた本発明のゴム組成物は、混練りにおける作業性が良好で、また、優れた破壊強度及び耐摩耗性を有し、更に、該ゴム組成物を使用することで、タイヤの耐久性を向上させ、タイヤの寿命を延ばすことが可能となる。
本発明の油展天然ゴムの製造に用いる天然ゴムラテックスとしては、特に限定されず、例えば、フィールドラテックス、アンモニア処理ラテックス、遠心分離濃縮ラテックス、界面活性剤や酵素で処理した脱タンパク質ラテックス、及びこれらを組み合せたもの等を用いることができる。
また、本発明の油展天然ゴムの製造に用いる伸展油としては、特に限定されず、従来ゴム伸展油として慣用されているものの中から、適宜選択して使用することができる。ここで、該伸展油は、鉱物油系、植物油系、合成油系に大別できる。該鉱物油系の伸展油としては、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル等の石油系プロセスオイル、重合した高沸点強芳香族系オイル、流動パラフィン、ホワイトオイル等が挙げられる。また、植物油系の伸展油としては、パーム油、やし油、ひまし油等が挙げられる。これら伸展油は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。
なお、上記伸展油は、アニリン点が50〜100℃であることが好ましく、60〜95℃であることが更に好ましい。伸展油のアニリン点が50℃未満では、油展天然ゴムを用いたゴム組成物の耐摩耗性及び破壊強度が低下し、一方、100℃を超えると、天然ゴムとの相溶性が低下し、油展後に伸展油がブリード(析出)してしまう。
本発明では、上記伸展油を乳化して、上記天然ゴムラテックスに添加する。ここで、伸展油の乳化方法は、特に限定されず、公知の乳化剤を用いて乳化してもよい。一例として、乳化した伸展油が添加された天然ゴムラテックスを均一に撹拌した後、凝固させ、熱風式乾燥機、真空乾燥機、エアドライヤー、ドラムドライヤー等の乾燥機を用いて乾燥することで、本発明の油展天然ゴムを製造することができる。ここで、天然ゴムラテックスを凝固するのに用いる凝固剤としては、特に限定されるものではないが、ギ酸、硫酸等の酸や、塩化ナトリウム等の塩が挙げられる。また、凝固物の乾燥は、ゴム成分の分子量が低下ないように温和な条件で実施することが好ましく、油展天然ゴム中のゴム成分のポリスチレン換算重量平均分子量が1,500,000以上となるように、実施する
本発明の油展天然ゴムの製造において、上記伸展油の添加量は、上記天然ゴムラテックス中のゴム成分に対して5〜80質量%の範囲が好ましい。伸展油の添加量が天然ゴムラテックス中のゴム成分に対して5質量%未満では、充分に加工性の良好な油展天然ゴムを得ることが難しく、一方、伸展油の添加量が80質量%を超えると、凝固後の乾燥工程等で設備等への密着で作業性が悪化し、また、ゴム組成物としても低燃費性、耐摩耗性が大幅に低下してしまうおそれがある。
また、本発明の油展天然ゴムは、ゴム成分のポリスチレン換算重量平均分子量が1,500,000以上であり、1,700,000以上であること好ましい。油展天然ゴム中のゴム成分のポリスチレン換算重量平均分子量が1,500,000未満では、所望の破壊強度向上効果が十分に得られないことがある。
本発明のゴム組成物は、上述した本発明の油展天然ゴムと充填剤とを含有し、該充填剤としてカーボンブラックを含むことを特徴とする。ここで、本発明のゴム組成物において、上記油展天然ゴムに由来する天然ゴムの割合は、ゴム組成物の全ゴム成分中10質量%以上であることが好ましい。油展天然ゴムに由来する天然ゴムの割合が全ゴム成分中10質量%未満では、所望の物性(即ち、優れた破壊強度及び耐摩耗性)を有するゴム組成物が得られないことがある。なお、本発明のゴム組成物は、ゴム成分として、上記油展天然ゴムに由来する天然ゴム以外のゴムを含んでもよく、例えば、通常の天然ゴム(NR)やジエン系合成ゴムが挙げられ、該ジエン系合成ゴムとしては、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン-プロピレンゴム及びこれらの混合物等が挙げられる。
本発明のゴム組成物に用いる充填剤としてはカーボンブラックの他、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、クレー、炭酸カルシウム等の通常ゴム工業に用いられるものを使用することができる。これら充填剤は、一種単独で配合してもよいし、二種以上を混合して配合してもよい。
本発明のゴム組成物は、充填剤としてカーボンブラックを含有し、該カーボンブラックは、窒素吸着比表面積(N2SA)が80 m2/g以上であるか、DBP(ジ-n-ブチルフタレート)吸油量が110 mL/100g以下であることが好ましく、窒素吸着比表面積が100 m2/g以上であるか、DBP吸油量が90 mL/100g以下であることが更に好ましい。上述した本発明の油展天然ゴムは、加工性に優れるため、一般に作業性が悪いとされる、窒素吸着比表面積(N2SA)が80 m2/g以上の粒径の小さいカーボンブラックや、DBP吸油量が110 mL/100g以下の低ストラクチャーのカーボンブラックを配合しても、従来の天然ゴムを用いた場合に比べて、カーボンブラックの分散性が高く、ゴム組成物の耐摩耗性や低ロス性(低発熱性)等の物性を大幅に向上させることができる。ここで、カーボンブラックとしては、特に制限はなく、ゴムの補強用充填剤として慣用されているものの中から適宜選択して使用することができ、例えば、FEF、GPF、SRF、HAF、ISAF、SAFグレードのもの等を挙げることができる。これらの中でも、ゴム組成物の耐摩耗性を向上させる観点から、トレッドに用いる場合には、HAF、ISAF、SAFグレードのカーボンブラックが好ましい。なお、上記カーボンブラックの配合量は、ゴム成分100質量部に対して20〜150質量部の範囲が好ましい。カーボンブラックの配合量が20質量部未満では、充分な補強性が得られない場合があり、一方、150質量部を超えると、混練時の作業性が悪化する場合がある。
本発明のゴム組成物には、上記油展天然ゴム、他のゴム成分、充填剤の他に、ゴム工業界で通常使用される薬品、例えば、加硫剤、加硫促進剤、プロセス油、老化防止剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸等の薬品を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合することができる。これら薬品としては、市販品を好適に使用することができる。本発明のゴム組成物は、油展天然ゴムに、充填剤と必要に応じて適宜選択した薬品とを配合して、混練り、熱入れ、押出等することにより製造することができる。
本発明のタイヤは、上記ゴム組成物をタイヤ部材のいずれかに用いたことを特徴とし、タイヤ部材としては、タイヤのケース部材及びトレッドゴム(キャップゴム、ベースゴムを包含する)が好ましい。ここで、タイヤのケース部材には、トレッドゴムを除く総てのゴム部材が含まれるが、特にタイヤの内部部材が好ましく、具体的には、ベルトのコーティングゴム、カーカスプライのコーティングゴム、プライ間のスキージーゴム、トレッドとベルトとの間のクッションゴム、ビードフィラー等が好ましい。上記ゴム組成物を用いたタイヤは、耐久性に優れ、また、寿命が長いという利点を有する。なお、本発明のタイヤは、上述のゴム組成物をタイヤ部材のいずれかに用いる以外特に制限は無く、常法に従って製造することができる。また、該タイヤに充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いることができる。
<実施例>
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<製造例1>
クローン種GT−1の天然ゴムラテックスに水を加え、乾燥ゴム分(DRC)25%に調整し、20質量%に乳化したナフテニックオイル[アニリン点=85℃]を、天然ゴムの乾燥質量100部に対してナフテニックオイルの質量が37.5部になるように添加した。次に、均一になるまで充分に撹拌した後、ギ酸を加えてラテックスのpHを4.7に調整し、凝固させた。このようにして得られた固形物をクレーパーで5回処理し、シュレッダーを通してクラム化した後、熱風式乾燥機により103℃で450分間乾燥して油展天然ゴムAを得た。得られた油展天然ゴムAを東ソー製高速GPC装置HLC−8020で分析したところ、ゴム成分のポリスチレン換算重量平均分子量が1,872,000であることが分った。
<製造例2>
上記製造例1において、20質量%に乳化したナフテニックオイルを添加しない以外は同様にして、天然ゴムBを得た。また、製造例1と同様にしてゴム成分のポリスチレン換算重量平均分子量を分析したところ、1,884,000であった。
<製造例3>
上記製造例2において、熱風式乾燥機で103℃で450分間乾燥する代わりに120℃で180分間乾燥し、それ以外は同様にして、天然ゴムCを得た。また、製造例1と同様にしてゴム成分のポリスチレン換算重量平均分子量を分析したところ、1,279,000であった。
<製造例4>
製造例2で得られた天然ゴムBを東洋精機製プラストミルにて90℃で90秒間素練りして、天然ゴムDを得た。また、製造例1と同様にしてゴム成分のポリスチレン換算重量平均分子量を分析したところ、1,218,000であった。
次に、表1に示す配合処方のゴム組成物を調製し、該ゴム組成物に対して、下記の方法で破壊強度及び耐摩耗性を測定・評価した。また、ゴム組成物の混練りにおける作業性についても評価し、混練作業後に総てのカーボンブラックがゴム組成物中に取り込まれており、カーボンブラックが粉体で存在していない場合を○とし、混練作業後も一部のカーボンブラックが粉体として存在し、ゴム組成物中に取り込まれていないものがある場合を×とした。結果を表1に示す。
(1)破壊強度
上記ゴム組成物を145℃で33分間加硫して得た加硫ゴムに対し、JIS K6301-1995に準拠して引張試験を行い、引張強さ(Tb)を測定した。引張強さが大きい程、破壊強度が高いことを示す。
(2)耐摩耗性
上記ゴム組成物を145℃で33分間加硫して得た加硫ゴムに対し、ランボーン型摩耗試験機を用い、室温におけるスリップ率60%での摩耗量を測定し、比較例3の摩耗量の逆数を100としてそれぞれ指数表示した。指数値が大きい程、摩耗量が少なく、耐摩耗性に優れることを示す。
Figure 0005259194
*1 N-(1,3-ジメチルブチル)-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン.
*2 N,N'-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド.
実施例1のゴム組成物は、本発明に従う油展天然ゴムAを使用しているため、混練作業性が良好であり、また、破壊強度及び耐摩耗性も良好であった。一方、高分子量の天然ゴムBを用いた比較例1のゴム組成物は、混練作業性が悪く、また、破壊強度及び耐摩耗性が実施例1のゴム組成物に比べて劣っていた。更に、天然ゴムラテックスを高温で乾燥して得た天然ゴムCを用いた比較例2のゴム組成物、及び天然ゴムBを素練りして得た天然ゴムDを用いた比較例3のゴム組成物は、混練作業性が良好なものの、ゴム成分の分子量が低いため、破壊強度及び耐摩耗性が実施例1のゴム組成物に比べて劣っていた。

Claims (6)

  1. 天然ゴムラテックスに乳化した伸展油を添加し、更に凝固及び乾燥してなる油展天然ゴムと、充填剤とを含有するゴム組成物であって、
    前記油展天然ゴム中のゴム成分のポリスチレン換算重量平均分子量が1,500,000以上であり、
    前記充填剤としてカーボンブラックを含む
    ことを特徴とするゴム組成物
  2. 前記伸展油の添加量が、前記天然ゴムラテックス中のゴム成分に対して5〜80質量%であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物
  3. 前記伸展油のアニリン点が50〜100℃であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物
  4. 前記油展天然ゴムに由来する天然ゴムの割合が、全ゴム成分中10質量%以上であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  5. ゴム成分100質量部に対して、前記充填剤として、窒素吸着比表面積が80 m2/g以上又はDBP吸油量が110 mL/100g以下のカーボンブラックを20〜150質量部含有することを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物をタイヤ部材のいずれかに用いたことを特徴とするタイヤ。
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