JP5586731B2 - ゲル状の経腸栄養剤 - Google Patents

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Description

本発明は、嚥下困難者や経管投与中の患者などが胃食道逆流を起こすことなく、安心かつ容易に摂取できる経腸栄養剤及びその調製方法に関する。より詳しくは、経管栄養法などにおいて胃内部での経腸栄養剤の物性や状態を適切に制御できるゲル状の経腸栄養剤及び、当該ゲル状の経腸栄養剤の粘度を調整するゲル状の経腸栄養剤の調製方法に関する。
経腸栄養法は、消化管を経由する生理的な栄養投与経路であり、高カロリー輸液法の問題点を解決できるため、最近では改めて注目されている。
一方、経管栄養法は、摂食・嚥下障害のある患者(嚥下困難者など)に有用であり、多く実施されている。
経管栄養法には、経鼻経管栄養法や胃瘻経管栄養投与法などがある。胃瘻経管栄養投与法とは、経皮内視鏡的胃瘻造設術(Percutaneous Endoscopic Gastrostomy、PEG)を施行して胃に接続したチューブにより体外から直接、胃内部へ栄養を供給(投与)する栄養管理法である。
経管栄養法により長期で経腸栄養を施行した場合では、液状栄養剤(液状食品)の胃食道逆流に起因する誤嚥性肺炎などの合併症に悩まされる症例も少なくない。
これに対して液体栄養剤を固体化したり、液状栄養剤に粘性を付与したりして、粘度(粘稠度)を上げることにより、胃食道逆流を防止する方法が報告されている。つまり、寒天で経腸栄養剤を固体化したり、トロミ調整剤で経腸栄養剤に粘性を付与したりする工夫がなされる。
このとき従来、胃内部での経腸栄養剤の物性や状態について実験的な検討が不十分であり、単に経腸栄養剤を固形化するか、単に経腸栄養剤に粘性を付与すれば、胃食道逆流は起こらないと考えられていた。
つまり、胃内部での経腸栄養剤の物性や状態について配慮した上で、経腸栄養剤の物性や状態について明確に規定した事例はなく、病院・介護施設などの栄養士にとって、嚥下困難者などの経腸栄養法や経管栄養法において適切な物性に経腸栄養剤を調製する際の判断基準がない状況となっている。
患者に経管的に投与された経腸栄養剤が患者の胃から食道に向かって逆流することを容易に抑制できるとする経腸栄養剤が特開2003−201230(特許文献1)や特開2004−26844(特許文献2)に記載されている。
しかしながら、トロミ調整剤を経腸栄養剤に用いた際の、胃内部での経腸栄養剤の物性や状態について実験的な検討が十分ではない。
そして、例えば、トロミ調整剤として寒天を用いた場合、予め熱水に加熱溶解しておき、この寒天水溶液を液状栄養剤と混合した後に、固形化するため冷蔵で冷却するという煩雑な操作(作業)が必要である。しかも、この寒天水溶液と濃厚な液状栄養剤を混合するため、液状栄養剤を希釈してしまうこととなる。
前述した通り、胃内部での経腸栄養剤の物性や状態について配慮された上で設計された、経腸栄養剤及びその調製方法は、これまで存在しておらず、その開発が望まれてきた。
特開2003−201230号公報 特開2004−26844号公報
本発明は、上記従来技術の課題点を鑑みてなされたものであり、嚥下困難者などが胃食道逆流を起こすことなく、安心かつ容易に摂取できるゲル状の経腸栄養剤を提供することを目的とする。また、当該ゲル状の経腸栄養剤の粘度を調整するゲル状の経腸栄養剤の調製方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、経管栄養法などにおいて胃内部での経腸栄養剤の物性や状態を適切に制御できるゲル状の経腸栄養剤及び、当該ゲル状の経腸栄養剤の粘度を調整するゲル状の経腸栄養剤の調製方法を提供することを目的とする。
更に、本発明は、胃内部を想定した所定のpHの水溶液においてゲル状の経腸栄養剤からのタンパク質の溶出(遊離)状態を適切に制御できるゲル状の経腸栄養剤及び、当該ゲル状の経腸栄養剤の粘度を調整するゲル状の経腸栄養剤の調製方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、胃内部を想定した所定のpHの水溶液においてゲル状の経腸栄養剤からのタンパク質の溶出(遊離)状態がトロミ調整剤の種類により変化することを見出した。
そして、それらトロミ調整剤の種類や濃度などを制御することにより、所定のpHの水溶液においてゲル状の経腸栄養剤からのタンパク質の溶出(遊離)状態を適切に制御できることを見出し、本発明を完成するに至った。
さらに、ゲル状の経腸栄養剤からのタンパク質の溶出状態を適切に制御できるゲル状の経腸栄養剤の調製方法を見出した。
かかる本発明のゲル状の経腸栄養剤及び、当該ゲル状の経腸栄養剤からのタンパク質の溶出状態を適切に制御できるゲル状の経腸栄養剤の調製方法は、特に、経管栄養法に適したものである。
経管栄養法では胃酸の分泌を抑える薬剤(制酸剤)を用いる場合がある。
胃内部の状態は従来、pHで2程度の酸性のみと考えられていたが、胃酸の分泌を抑える薬剤(制酸剤)を用いた場合に、胃内部の状態は、pHで7程度の中性となることがある。
そのため本発明では、胃内部の状態を再現した模擬液としてpHが2とpHが7の水溶液を調製した。
これらを用いて胃内部のpHを酸性と中性で模擬的に再現し、粘性を付与したゲル状の経腸栄養剤の物性を実験的に検討した事例は新規である。
また、トロミ調整剤の種類や濃度により胃食道逆流への影響が異なるという概念と実験事実も新規である。
前述した従来技術のように、嚥下困難者などが胃食道逆流を起こすことなく、安心かつ容易に摂取できる経腸栄養剤及びその調製方法についての知見はあるが、胃内部での経腸栄養剤の物性や状態に着目し、それを適切に制御した経腸栄養剤及びその調製方法についての知見はない。
つまり、胃内部での経腸栄養剤の物性や状態について配慮した上で、経腸栄養剤の物性や状態について明確に規定した事例はない。
この点で、胃内部のpHを酸性と中性で模擬的に再現し、粘性を付与したゲル状の経腸栄養剤の物性を実験的に検討した本発明は、病院・介護施設などの栄養士にとって、嚥下困難者などの経腸栄養法や経管栄養法において適切な物性に経腸栄養剤を調製する際の判断基準とできる。
前記の知見から完成された本発明は、液状栄養剤、経腸栄養剤、流動食、乳製品などのタンパク質を含む液状組成物へ、トロミ調整剤を用いて粘性を付与する際に明確な判断基準を提供できると同時に、嚥下困難者などが胃食道逆流を起こすことなく、安心かつ容易に摂取できる経腸栄養剤を提供できる点で極めて有用である。
本願発明のゲル状の経腸栄養剤(例えば、流動食や、医薬品(医療用の栄養剤など))は、油脂、タンパク質、糖質、その他、食物繊維、ビタミン類、ミネラル類、有機酸、有機塩基、果汁、フレーバー類などの栄養成分を含む従来公知の経腸栄養剤に、トロミ調整剤を添加して、その粘度を調整し、ゲル状に調製したものであり、より具体的には、以下の通りのものである。
[1]
シリンジから押し出したゲル状の経腸栄養剤と、pH2〜pH7で温度が25℃の水溶液とを重量比で3:7に混合した直後に、5秒間静かに撹拌した場合において、前記水溶液に前記ゲル状の経腸栄養剤から溶出したタンパク質の重量を、混合前に前記ゲル状の経腸栄養剤に含まれていたタンパク質の重量で除した数値(溶出率)が0〜0.2となるように、
前記ゲル状の経腸栄養剤の全量に対してカラギナンを0.1〜3重量%及び/又はキサンタンガムを0.2〜2重量%で添加することにより前記ゲル状の経腸栄養剤の粘度を100〜50,000cPに調整した
ゲル状の経腸栄養剤であって、
当該ゲル状の経腸栄養剤の全エネルギー量に占める脂質のエネルギー量、タンパク質のエネルギー量及び、糖質のエネルギー量が、それぞれ、5〜40%、10〜30%及び、30〜85%であることを特徴とするゲル状の経腸栄養剤
[2]
シリンジから押し出したゲル状の経腸栄養剤と、pH2〜pH7で温度が25℃の水溶液とを重量比で3:7に混合してから、温度を25℃にして30分間保持した後に、5秒間静かに撹拌した場合において、前記水溶液に前記ゲル状の経腸栄養剤から溶出したタンパク質の重量を、混合前に前記ゲル状の経腸栄養剤に含まれていたタンパク質の重量で除した数値(溶出率)が0〜0.45となるように、
前記ゲル状の経腸栄養剤の全量に対してカラギナンを0.1〜3重量%及び/又はキサンタンガムを0.2〜2重量%で添加することにより前記ゲル状の経腸栄養剤の粘度を100〜50,000cPに調整した
ゲル状の経腸栄養剤であって、
当該ゲル状の経腸栄養剤の全エネルギー量に占める脂質のエネルギー量、タンパク質のエネルギー量及び、糖質のエネルギー量が、それぞれ、5〜40%、10〜30%及び、30〜85%であることを特徴とするゲル状の経腸栄養剤
[3]
シリンジから押し出したゲル状の経腸栄養剤と、pH2〜pH7で温度が25℃の水溶液とを重量比で3:7に混合した直後に、5秒間静かに撹拌した場合において、前記水溶液に前記ゲル状の経腸栄養剤から溶出したタンパク質の重量を、混合前に前記ゲル状の経腸栄養剤に含まれていたタンパク質の重量で除した数値(溶出率)が0〜0.2となるように、
前記ゲル状の経腸栄養剤の全量に対してカラギナンを0.1〜3重量%及び/又はキサンタンガムを0.2〜2重量%で添加することにより前記ゲル状の経腸栄養剤の粘度を100〜50,000cPに調整した
経管栄養法に用いるゲル状の経腸栄養剤であって、
当該ゲル状の経腸栄養剤の全エネルギー量に占める脂質のエネルギー量、タンパク質のエネルギー量及び、糖質のエネルギー量が、それぞれ、5〜40%、10〜30%及び、30〜85%であることを特徴とするゲル状の経腸栄養剤
[4]
シリンジから押し出したゲル状の経腸栄養剤と、pH2〜pH7で温度が25℃の水溶液とを重量比で3:7に混合してから、温度を25℃にして30分間保持した後に、5秒間静かに撹拌した場合において、前記水溶液に前記ゲル状の経腸栄養剤から溶出したタンパク質の重量を、混合前に前記ゲル状の経腸栄養剤に含まれていたタンパク質の重量で除した数値(溶出率)が0〜0.45となるように、
前記ゲル状の経腸栄養剤の全量に対してカラギナンを0.1〜3重量%及び/又はキサンタンガムを0.2〜2重量%で添加することにより前記ゲル状の経腸栄養剤の粘度を100〜50,000cPに調整した
経管栄養法に用いるゲル状の経腸栄養剤であって、
当該ゲル状の経腸栄養剤の全エネルギー量に占める脂質のエネルギー量、タンパク質のエネルギー量及び、糖質のエネルギー量が、それぞれ、5〜40%、10〜30%及び、30〜85%であることを特徴とするゲル状の経腸栄養剤
本発明において「ゲル状」とは、「トロミ状」ともいい、胃内に投与した際に食道への逆流を起こすことのない程度の状態であり、所謂、「ゾル状」も含むこととする。
本発明において「タンパク質の重量」とは、ケルダール法による測定値である。
本発明において「5秒間静かに撹拌した」とは、例えばヘッドスペースを10%とした密閉容器を用いて、経腸栄養剤と所定のpHの水溶液を混合する際に、密閉容器の上下位置を緩やかに、2回程度、例えば、1回、2回又は3回、逆転(反転)させることを意味する。
本発明において「保持した」とは、例えばヘッドスペースを10%とした密閉容器を用いて、経腸栄養剤と所定のpHの水溶液を混合した後の静置している状態のことをいう。
本発明において「トロミ調整剤」とは、寒天、カラギナン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、タラガム、グァガム、サイリウムシードガムなどの粘性発現物質を含む食用のものを意味する。
本発明において「カラギナン」とは例えば、寒天と同様に紅藻類から抽出された水溶性多糖類を意味する。カッパ型やイオタ型は熱水に溶解してランダムコイル状となり、冷却してダブルヘリックス構造となってゲル化する。ゲルを形成するためには、寒天と同様に加熱することが必要であるが、ナトリウム型カラギナンは冷水に短時間で水和することが知られている。
本発明において、トロミ調整剤としてカラギナンを従来の経腸栄養剤(例えば、流動食)に添加し、本発明のゲル状の経腸栄養剤(例えば、流動食)とする場合には、ナトリウム型カラギナンを用いるのが好ましい。
本発明において「キサンタンガム」とは例えば、微生物(Xanthomonas campestris)により産生された多糖類を意味する。冷水に溶解した際に、擬塑性(シュードプラスティック)の粘性を示すという特徴がある。
本発明によれば、嚥下困難者や経管投与中の患者などが胃食道逆流を起こすことなく、安心かつ容易に摂取できるゲル状の経腸栄養剤及び、当該ゲル状の経腸栄養剤の粘度を調整するゲル状の経腸栄養剤の調製方法を提供することができる。
本発明によれば、従来公知の経腸栄養剤に、カラギナン及び/又はキサンタンガムをトロミ調整剤として添加・混合して、本願発明のゲル状の経腸栄養剤を調製することにより、胃内部の所定のpH状態において当該ゲル状の経腸栄養剤からのタンパク質の溶出(遊離)状態を適切に制御できるように、当該ゲル状の経腸栄養剤の粘度を調整できる。
これによって、本発明によれば、経管栄養法などにおいて胃内部での経腸栄養剤の物性や状態を適切に制御できるゲル状の経腸栄養剤及び、当該ゲル状の経腸栄養剤の粘度を調整するゲル状の経腸栄養剤の調製方法を提供することができる。
また、本発明によれば、胃内部を想定した所定のpHの水溶液においてゲル状の経腸栄養剤からのタンパク質の溶出(遊離)状態を適切に制御できるゲル状の経腸栄養剤及び、当該ゲル状の経腸栄養剤の粘度を調整するゲル状の経腸栄養剤の調製方法を提供することができる。
トロミ調整剤に寒天を用いて静置状態で保持した場合における比較対照の経腸栄養剤の溶出率の経時変化を示したグラフである。 トロミ調整剤にカラギナンを用いて静置状態で保持した場合における経腸栄養剤の溶出率の経時変化を示したグラフである。 トロミ調整剤にトロメイク(登録商標)を用いて静置状態で保持した場合における経腸栄養剤の溶出率の経時変化を示したグラフである。 トロミ調整剤に寒天を用いて振とう状態で保持した場合における比較対照の経腸栄養剤の溶出率の経時変化を示したグラフである。 トロミ調整剤にカラギナンを用いて振とう状態で保持した場合における経腸栄養剤の溶出率の経時変化を示したグラフである。 トロミ調整剤にトロメイク(登録商標)を用いて振とう状態で保持した場合における経腸栄養剤の溶出率の経時変化を示したグラフである。
本発明は、従来公知の経腸栄養剤に、カラギナン及び/又はキサンタンガムをトロミ調整剤として添加・混合して、胃内部の所定のpH状態において当該ゲル状の経腸栄養剤からのタンパク質の溶出(遊離)状態を適切に制御できるように当該ゲル状の経腸栄養剤の粘度を調整するものである。
これによって、本発明のゲル状の経腸栄養剤によれば、本来ある通常の胃内部の状態(例えば、pHが2程度の酸性)あるいは胃酸の分泌を抑える薬剤(制酸剤)を用いた胃内部の状態(例えば、pHが7程度の中性)において、ゲル状の経腸栄養剤からの栄養成分(タンパク質)の溶出を、任意に制御し、溶出率が急激に増加しないようにできる。
溶出率が急激に増加した場合には、胃食道逆流を起こしやすい状態を現すこととなる。しかし、本発明のゲル状の経腸栄養剤及び、当該ゲル状の経腸栄養剤の粘度を調整するゲル状の経腸栄養剤の調製方法によれば、本来ある通常の胃内部の状態(例えば、pHが2程度の酸性)あるいは胃酸の分泌を抑える薬剤(制酸剤)を用いた胃内部の状態(例えば、pHが7程度の中性)において、溶出率を低く抑え、カラギナン及び/又はキサンタンガムなどのトロミ調整剤の多糖類などに取り込まれた経腸栄養剤を消化器の活動に伴って次第に溶出させ、栄養成分を体内に徐々に吸収させて、胃食道逆流を起こしにくい状態を作り出すことができる。
すなわち、嚥下困難者や経管投与中の患者などが胃食道逆流を起こすことなく、安心かつ容易に摂取できる適切な物性値を有するゲル状の経腸栄養剤及び、当該ゲル状の経腸栄養剤の粘度を調整するゲル状の経腸栄養剤の調製方法を提供することができる。
本発明のゲル状の経腸栄養剤は、温度が25℃の水溶液と重量比で3(ゲル状の経腸栄養剤):7(水溶液)に混合した直後に、5秒間静かに撹拌した場合において、前記水溶液に前記ゲル状の経腸栄養剤から溶出したタンパク質の重量を、混合前に前記ゲル状の経腸栄養剤に含まれていたタンパク質の重量で除した数値(溶出率)が0〜0.2であることを特徴とするものである。
ゲル状の経腸栄養剤と温度が25℃の水溶液を3:7に混合した直後に、5秒間静かに撹拌した場合において、栄養成分の溶出率が0.2よりも大きいと、ゲル状の経腸栄養剤からタンパク質などの栄養成分が溶出しやすく、栄養成分が胃食道逆流を起こしやすいこととなる。
一方、栄養成分の溶出率が0であっても、トロミ調整剤の多糖類などに取り込まれたゲル状の経腸栄養剤が胃や腸管の蠕動運動などの動作により次第に溶出し、栄養成分は徐々に体内に吸収される。
このように、ゲル状の経腸栄養剤と温度が25℃の水溶液を3:7に混合した直後に、5秒間静かに撹拌した場合に、栄養成分の溶出率が0〜0.2であると、本来ある通常の胃内部の状態(例えば、pHが2程度の酸性)あるいは胃酸の分泌を抑える薬剤(制酸剤)を用いた胃内部の状態(例えば、pHが7程度の中性)において、溶出率を低く抑え、カラギナン及び/又はキサンタンガムなどのトロミ調整剤の多糖類などに取り込まれた経腸栄養剤を消化器の活動に伴って、次第に溶出させ、栄養成分を体内に徐々に吸収させて、胃食道逆流を起こしにくい状態を作り出すことができる。
なお、本来ある通常の胃内部の状態(例えば、pHが2程度の酸性)あるいは胃酸の分泌を抑える薬剤(制酸剤)を用いた胃内部の状態(例えば、pHが7程度の中性)において、溶出率を低く抑え、カラギナン及び/又はキサンタンガムなどのトロミ調整剤の多糖類などに取り込まれた経腸栄養剤を消化器の活動に伴って次第に溶出させ、栄養成分を体内に徐々に吸収させて、胃食道逆流を起こしにくい状態を作り出すという上で、前記の溶出率は、より好ましくは0〜0.15であり、さらに好ましくは0〜0.1である。
また、本来ある通常の胃内部の状態を考慮すれば、水溶液のpHが1〜8の範囲においても、前述した溶出率(好ましくは0〜0.2、より好ましくは0〜0.15、さらに好ましくは0〜0.1)であることが望ましい。
前記において、5秒間静かに撹拌とは、前述したように、ヘッドスペースを10%とした密閉容器を用いて、ゲル状の経腸栄養剤と水溶液を混合する際に、密閉容器の上下位置を緩やかに、2回程度逆転(反転)させることをいう。
本発明の他のゲル状の経腸栄養剤は、ゲル状の経腸栄養剤と、温度が25℃の水溶液とを重量比で3(ゲル状の経腸栄養剤):7(水溶液)に混合してから、温度を25℃にして30分間保持した後に、5秒間静かに撹拌した場合において、前記水溶液に前記ゲル状の経腸栄養剤から溶出したタンパク質の重量を、混合前に前記ゲル状の経腸栄養剤に含まれていたタンパク質の重量で除した数値(溶出率)が0〜0.45であることを特徴とするものである。
ゲル状の経腸栄養剤と、温度が25℃の水溶液とを重量比で3:7に混合してから、温度を25℃にして30分間保持した後に、5秒間静かに撹拌した場合において、栄養成分の溶出率が0.45よりも大きいと、ゲル状の経腸栄養剤からタンパク質などの栄養成分が溶出しやすく、栄養成分が胃食道逆流を起こしやすいこととなる。
一方、栄養成分の溶出率が0であっても、トロミ調整剤の多糖類などに取り込まれたゲル状の経腸栄養剤が胃や腸管の蠕動運動などの動作により次第に溶出し、栄養成分は徐々に体内に吸収される。
このように、ゲル状の経腸栄養剤と、温度が25℃の水溶液とを重量比で3:7に混合してから、温度を25℃にして30分間保持した後に、5秒間静かに撹拌した場合においても、前記水溶液に前記ゲル状の経腸栄養剤から溶出したタンパク質の重量を、混合前に前記ゲル状の経腸栄養剤に含まれていたタンパク質の重量で除した数値(溶出率)が0〜0.45であれば、本来ある通常の胃内部の状態(例えば、pHが2程度の酸性)あるいは胃酸の分泌を抑える薬剤(制酸剤)を用いた胃内部の状態(例えば、pHが7程度の中性)において、溶出率を低く抑え、カラギナン及び/又はキサンタンガムなどのトロミ調整剤の多糖類などに取り込まれた経腸栄養剤を消化器の活動に伴って、次第に溶出させ、栄養成分を体内に徐々に吸収させて、胃食道逆流を起こしにくい状態を作り出すことができる。
この場合でも、前記と同様の理由により、前記の溶出率は、より好ましくは0〜0.15であり、さらに好ましくは0〜0.1である。
また、本来ある通常の胃内部の状態を考慮すれば、水溶液のpHが1〜8の範囲においても、前述した溶出率(好ましくは0〜0.45、より好ましくは0〜0.15、さらに好ましくは0〜0.1)であることが望ましい。
なお、ここで保持とは、前述したように、ヘッドスペースを10%とした密閉容器を用いて、ゲル状の経腸栄養剤と水溶液を混合した後の静置している状態のことをいう。
本願の発明者らは、前述した事実を後述する実施例により確認し、本願発明を完成させたものである。
以上に説明した本願発明のゲル状の経腸栄養剤によれば、経腸栄養剤からタンパク質などの栄養成分が適度な時間で溶出されることにより、栄養成分が体内へ吸収されやすく、胃食道逆流を起こしにくい状態となる。
従来、経腸栄養剤(例えば、流動食)は開発当初、エネルギー量で1.0kcal/ml程度の商品が主流であったが、近年の技術革新などにより、1.5kcal/ml程度の濃厚な商品が開発されており、将来的には2.0kcal/mlの超濃厚な商品も開発が進んでいくと考えられる。
流動食が濃厚になることにより、さらに効率的な栄養補給が可能になることを勘案すると、本発明におけるゲル状の経腸栄養剤のエネルギー量として好ましくは1.0kcal/ml以上、より好ましくは1.5kcal/ml以上、さらに好ましくは2.0kcal/ml以上である。仮に1.0kcal/ml未満では効率的な栄養補給が困難になる。
油脂、タンパク質、糖質、その他、食物繊維、ビタミン類、ミネラル類、有機酸、有機塩基、果汁、フレーバー類などの栄養成分を含む従来公知の経腸栄養剤の粘度は、5〜100cP程度であった。
この従来公知の経腸栄養剤にトロミ調整剤を添加して、その粘度を調整し、ゲル状に調製した本発明のゲル状の経腸栄養剤の粘度の上限値は、シリンジなどで容易に押し出せる程度であれば、特に限定されないが、好ましくは100〜50,000cP、より好ましくは1,000〜20,000cP、さらに好ましくは2,000〜10,000cPである。
このような粘度の好ましい範囲は、本来ある通常の胃内部の状態(例えば、pHが2程度の酸性)あるいは胃酸の分泌を抑える薬剤(制酸剤)を用いた胃内部の状態(例えば、pHが7程度の中性)において、溶出率を低く抑え、カラギナン及び/又はキサンタンガムなどのトロミ調整剤の多糖類などに取り込まれた経腸栄養剤を消化器の活動に伴って、次第に溶出させ、栄養成分を体内に徐々に吸収させて、胃食道逆流を起こしにくい状態を作り出すという観点から定められる。
ゲル状の経腸栄養剤の粘度が低すぎると、チューブなどを通過して、体内に蓄積された直後に壊れて脆い状態となる。チューブを通過した直後から、流動食(栄養成分)はマトリックスへ保持されていない。マトリックスに保持されていないため、その部分(水溶液)が胃食道逆流を起こしやすいと考えられる。
一方、ゲル状の経腸栄養剤の粘度が高すぎると、マトリックスは壊れにくく丈夫な状態となるが、チューブなどを通過しにくくなる。チューブでの流動性が悪くなると、経管栄養法(経胃投与法など)に適さない物性となる。
本発明におけるゲル状の経腸栄養剤に用いる脂質は、特に限定されないが、例えば、大豆油、コーン油、綿実油、シソ油、ヤシ油、菜種油などの植物油、牛脂、豚脂、魚油などの動物油、合成トリグリセリドなどを、単独あるいは任意の組み合わせで用いることができる。そして、ゲル状の経腸栄養剤の全エネルギー量に占める脂質のエネルギー量は5〜40%であることが好ましい。
本発明におけるゲル状の経腸栄養剤に用いるタンパク質は、特に限定されないが、例えば、乳タンパク質や肉タンパク質などの動物性タンパク質、大豆タンパク質などの植物性タンパク質、ペプチドやアミノ酸を含めたタンパク質の酵素分解物などを、単独あるいは任意の組み合わせで用いることができる。そして、経腸栄養剤の全エネルギー量に占めるタンパク質のエネルギー量は10〜30%であることが好ましい。
本発明におけるゲル状の経腸栄養剤に用いる糖質は、特に限定されないが、例えば、ブドウ糖、果糖などの単糖類、澱粉、デキストリンなどの多糖類、マルトース、乳糖などの二糖類を含むオリゴ糖類を、単独あるいは任意の組み合わせで用いることができる。そして、経腸栄養剤の全エネルギー量に占める糖質のエネルギー量は30〜85%であることが好ましい。
本発明におけるゲル状の経腸栄養剤に用いる栄養成分は、特に限定されないが、例えば、食物繊維、ビタミン類、ミネラル類、有機酸、有機塩基、果汁、フレーバー類などを、単独あるいは任意の組み合わせで用いることができる。
本発明のゲル状の経腸栄養剤は、特にトロミ調整剤の種類や濃度を限定しないが、トロミ調整剤にカラギナン及び/又はキサンタンガムを含むことが好ましい。
つまり、カラギナンとキサンタンガムは、それぞれを単独で用いることもできるし、両者を併用することもできる。
このとき、カラギナンは、冷水可溶性のナトリウム(Na)型であることが好ましい。
例えば、寒天では予め熱水に加熱溶解しておき、この寒天水溶液を液状食品と混合した後に、固形化するため冷蔵で冷却するという煩雑な操作が必要であり、しかも、この寒天水溶液と濃厚な液状食品を混合するため、液状食品を希釈してしまうこととなる。
一方、冷水可溶性のナトリウム型カラギナンやキサンタンガムを主成分としたトロミ調整剤は、経腸栄養剤と常温や冷蔵で容易に混合できるため好ましい。
そして、本発明のゲル状の経腸栄養剤の全量に対して、カラギナンを単独で混合する割合として好ましくは0.1〜3重量%であり、より好ましくは0.3〜2.5重量%であり、さらに好ましくは0.5〜2重量%である。
また、本発明のゲル状の経腸栄養剤の全量に対して、キサンタンガムを単独で混合する割合として好ましくは0.2〜2重量%であり、より好ましくは0.3〜1.5重量%であり、さらに好ましくは0.4〜1重量%である。
このようなカラギナン、キサンタンガムの添加量・割合は、前述した本発明のゲル状の経腸栄養剤の好ましい粘度(好ましくは100〜50,000cP、より好ましくは1,000〜20,000cP、さらに好ましくは2,000〜10,000cP)から定められるものである。
このとき、カラギナンとキサンタンガムを併用する場合には、それぞれを単独で用いる場合に比べて、トロミ状の経腸栄養剤の全量に対して、それぞれの混合する割合を減らせることは明かである。
また、カラギナンとキサンタンガムを併用する場合には、それぞれの混合比を99:1〜1:99の任意とすることができる。
そして、カラギナン及び/又はキサンタンガムを主成分として、ローカストビーンガム、タラガム、グァガム、サイリウムシードガムなどのトロミ調整剤(粘性発現物質)を併用することもできる。
以下、本発明に関して実施例を挙げて説明するが、本発明は、これにより限定されるものではない。
胃内部の模擬液におけるゲル状の経腸栄養剤からの栄養成分の溶出率
胃内部の模擬液(モデル胃内容液)におけるゲル状(トロミ状)の経腸栄養剤(本明細書において「マトリックス」ということがある。)からの栄養成分(タンパク質)の溶出率(溶出量)へのトロミ調整剤(粘性付与剤、粘度調整剤、粘性発現物質)の影響を検討した。
モデル胃内容液は、本来ある通常の胃内部の状態に近い酸性水溶液(pH=2)と、胃酸の分泌を抑える薬剤(制酸剤)を用いた胃内部の状態に近い中性水溶液(pH=7)の2種類とした。溶出率は次式で定義した。
すなわち、溶出率[−]=(モデル胃内容液へ遊離してきたタンパク質の重量)/(最初に経腸栄養剤に含まれていたタンパク質の重量)である。
トロミ調整剤の種類を変えて、溶出率の経時変化を調べることにより、胃内部の状態を実験的に検討した。溶出率が急激に増加した場合には、胃食道逆流を起こしやすい状態を現すこととなる。
一方、溶出率が低く抑えられた場合には、トロミ調整剤の多糖類などに取り込まれた経腸栄養剤が消化器の活動に伴って溶出し、栄養成分が体内へ徐々に吸収され、胃食道逆流を起こしにくい状態を現すこととなる。
従来公知の経腸栄養剤として、流動食(明治乳業(株)製、脂質:2.8重量%、タンパク質:4重量%、糖質:14.5重量%、食物繊維:1重量%)を使用し、これに、トロミ調整剤として、カラギナン、トロメイク(登録商標)(明治乳業(株)製、主成分:キサンタンガム(含有率:33%))を使用して本発明のゲル状の経腸栄養剤を調製した。
なお、比較例として、トロミ調整剤として寒天を使用した以外は同様にして調製した経腸栄養剤を準備した。
調製した経腸栄養剤の配合(組成)を表1に示した。
モデル胃内容液として、酸性水溶液には、塩酸/塩化カリウム緩衝液(pH=2)、中性水溶液には、リン酸緩衝液(pH=7)を使用した。ここで、中性水溶液のリン酸緩衝液は、制酸剤を投与した際の胃内部の状態を模擬的に現している(モデル化している)。
Figure 0005586731
具体的な実験手順は以下の通りである。
(1)酸性水溶液の塩酸/塩化カリウム緩衝液(pH=2)の70gと、中性水溶液のリン酸緩衝液(pH=7)の70gを、それぞれ本来の胃内部と、制酸剤を投与した胃内部におけるモデル胃内容液として使用した。モデル胃内容液の温度は25℃程度とした。
(2)表1に示した配合で調製したゲル状(トロミ状)の経腸栄養剤の30gを、プラスチックシリンジ(テルモディスポタイプ、容量:50ml)に充填した。ここでゲル状の経腸栄養剤の調製において、寒天は蒸留水に加熱(85℃)して溶解し、カラギナンとトロメイク(登録商標)は蒸留水に常温で溶解し、それぞれのトロミ調整剤の水溶液を調製した。そして、これらのトロミ調整剤の水溶液を流動食へ加えて混合し、ゲル状の経腸栄養剤を調製した。ゲル状の経腸栄養剤の温度は25℃程度とした。
(3)シリンジに充填したゲル状の経腸栄養剤の30gを、それぞれのモデル胃内容液(pH=2とpH=7)の70gに加えた。
(4)ゲル状の経腸栄養剤をモデル胃内溶液へ加えた直後に撹拌する場合には、ヘッドスペースを10%とした密閉容器を用いて5秒間、密閉容器の上下位置を緩やかに、2回逆転(反転)させた。このとき、トロミ状の経腸栄養剤(マトリックス)に保持されている流動食(栄養成分)の程度を測定することが本実験の主目的である。そのため、実施例1では、胃や腸などの蠕動運動を想定せず、マトリックス以外の部分を均一にする目的で逆転(反転)操作を行っている。ヘッドスペースを10%とした密閉容器を用いて静置した。保持温度は25℃とした。
(5)一方、後述する実施例2では、胃や腸などの蠕動運動を想定した操作を行った。すなわち、実施例2では、振とうしながら保持した。このとき振とうの条件は、振幅を35mm程度とし、120回/分とした。また、実施例1では温度25℃(常温)としたのに対して、実施例2では温度37℃とした。
(6)モデル胃内容液へ遊離してきたタンパク質の重量は、42メッシュ (目開き:0.35mm)の篩いに、上記の(4)や(5)の処理を行ったモデル胃内容液(試料)を通過させ、その通過した溶液の濃度を測定して求めた。このとき、試料は測定条件毎に準備した。つまり、後述するグラフでは同一の試料の経時変化ではなく、同一条件の試料の経時変化を現している。
それぞれの経腸栄養剤(寒天、カラギナン、トロメイク(登録商標)の濃度など)とモデル胃内容液(pH=2とpH=7)の種類を組合せて実験条件を設定した。これらの実験条件を表2に示した。そして、それぞれの実験条件での溶出率を図1〜図3に示した。
Figure 0005586731
図1は寒天(比較対照)、図2はカラギナン、図3はトロメイク(登録商標)(キサンタンガム)の実験結果である。このとき、マトリックスの性状として寒天では強度の高いゲル状、カラギナンでは強度の低いゲル状、トロメイク(登録商標)(キサンタンガム)では流動性のあるゾル状であった。
比較対照の図1(寒天)では、マトリックスをシリンジから押し出した直後に、マトリックスは壊れて脆い状態となる。マトリックスをシリンジから押し出した直後から、流動食(栄養成分)はマトリックスへ保持されていない。マトリックスに保持されていないため、その部分(水溶液)が胃食道逆流を起こしやすいと考えられる。このとき、寒天を高濃度で使用すると、マトリックスは壊れにくく丈夫な状態となるが、マトリックスをシリンジから押し出す際に強い力が必要となる。マトリックスがシリンジから押し出しにくい状態だと、経管栄養法(経胃投与法など)において、チューブでの流動性が悪くなることとなり、経管栄養法に適さない物性となる。
図2(カラギナン)では、マトリックスをシリンジから押し出すと、マトリックスがシリンジから押し出されたままの細長い状態(紐状)となる。
図3(トロメイク(登録商標))では、図2(カラギナン)と全体的には同様の傾向である。この細長い状態(紐状)は上記の(4)に示した軽い撹拌程度で壊れる。
さらに、ゲル状(トロミ状)の経腸栄養剤は胃や腸管の蠕動運動などの動作で十分に壊れ、体内に消化吸収されることを実施例2で確認している。
一方、この細長い状態(紐状)は静置していると保持され、流動食(栄養成分)はマトリックスへ適度に保持されている。マトリックスへ適度に保持されているため、胃食道逆流が起こりにくいと考えられる。経管栄養法(経胃投与法など)における消化吸収の速度を制御(コントロール)する場合にも有用である。
このとき、カラギナンを使用すると、マトリックスをシリンジから押し出す際に強い力が不要となる。マトリックスがシリンジから押し出しやすい状態だと、経管栄養法(経胃投与法など)において、チューブでの流動性が良くなることとなり、経管栄養法に適した物性となる。
図3(トロメイク(登録商標))では、図2(カラギナン)に比べて、撹拌などの物理的な動作への耐性があり、流動食(栄養成分)はマトリックスへ保持されやすい。図2(カラギナン)と図3(トロメイク(登録商標))では幾らか異なる物性を示していた。
胃内部の模擬液におけるゲル状の経腸栄養剤からの栄養成分の溶出率
胃や腸管の蠕動運動などの動作を想定した実験条件で、ゲル状の経腸栄養剤からのタンパク質の溶出率の影響を検討した。実験条件は基本的に実施例1と同様である。
実施例1と実施例2とで具体的な実験条件の違いは次の通りである。
ゲル状の経腸栄養剤をモデル胃内溶液へ加えて保持する場合に、実施例1では静置したのに対して、実施例2では振とうしながら保持した。このとき振とうの条件は、振幅を35mm程度とし、120回/分とした。また、実施例1では温度25℃(常温)としたのに対して、実施例2では温度37℃とした。
実施例1と同様にして、それぞれの経腸栄養剤(寒天、カラギナン、トロメイク(登録商標)の濃度など)とモデル胃内容液(pH=2とpH=7)の種類を組合せて実験条件を設定した。これらの実験条件を表3に示した。そして、それぞれの実験条件での溶出率を図4〜図6に示した。
Figure 0005586731
図4は寒天(比較対照)、図5はカラギナン、図6はトロメイク(登録商標)(キサンタンガム)の実験結果である。
マトリックスの性状として寒天では強度の高くて脆いゲル状、カラギナンでは強度の低いゲル状、トロメイク(登録商標)(キサンタンガム)では流動性のあるゾル状であった。
pHが7(中性)の場合には図4〜図6のいずれにおいても、タンパク質は時間の経過に伴い溶出した。このことから、胃酸の分泌を抑える薬剤(制酸剤)を用いた場合には、ゲル状(トロミ状)の経腸栄養剤は胃の蠕動運動などの動作で十分に壊れ、体内に消化吸収されることを確認できたこととなる。
一方、pHが2(酸性)の場合には図4〜図6で挙動が異なっていた。
図4(寒天)では、マトリックスをシリンジから押し出した直後に、タンパク質は溶出していたが、その後の時間の経過に伴っては殆ど溶出しなかった。これは、温度37℃の酸性条件下で保持されることにより、経腸栄養剤(タンパク質の一部が変性し不溶化している)と寒天(細かく砕かれている)とが一体となり、不溶物を形成したことによる。そして、さらに振とう操作により、それらの不溶物が凝集し、42メッシュの篩を通過しなかったことによる。これらは目視により確認された。通常の胃内部を模擬的に再現した場合には、強度の高くて脆いゲル状の経腸栄養剤は胃の蠕動運動などの動作で不溶性の凝集物を形成する傾向が見られた。
図5(カラギナン)では、マトリックスをシリンジから押し出した直後に、タンパク質は溶出していなかったが、その後の時間の経過に伴って徐々に溶出していた。通常の胃内部を模擬的に再現した場合には、強度の低いゲル状の経腸栄養剤は胃の蠕動運動などの動作で徐々に壊れた。これは酸性条件下でカラギナンが不溶化し、中性域よりも非常に強固なマトリックスを形成したためと考えられる。これらより、強度の低いゲル状の経腸栄養剤が体内に僅かずつ消化吸収されていく現象を模擬的な実験で証明できたものと考えている。
図6(トロメイク(登録商標))では、マトリックスをシリンジから押し出した直後に、タンパク質は溶出していなかったが、その後の時間の経過に伴って適度に溶出していた。通常の胃内部を模擬的に再現した場合には、流動性のあるゾル状の経腸栄養剤は胃の蠕動運動などの動作で適度に壊れた。これは酸性条件下でトロメイク(登録商標)(キサンタンガム)でもカラギナンと同様に、中性域よりも強固なマトリックスを形成したためと考えられる。
ただし、カラギナンが酸性条件下で不溶化したのに対して、キサンタンガムは酸性条件下でも不溶化しなかった。そのため、凝集物などの形成はなく、マトリックスから適度に栄養成分が溶出したと考えられる。
これらより、流動性のあるゾル状の経腸栄養剤が体内に消化吸収されていく現象を模擬的な実験で証明できたものと考えている。
図6(トロメイク(登録商標))では、図5(カラギナン)に比べて、胃や腸管の蠕動運動などを想定した物理的な動作で壊れやすく、流動食(栄養成分)はマトリックスから適切に放出されやすい。図5(カラギナン)と図6(トロメイク(登録商標))では異なる物性を示していた。
実施例1より本願発明のゲル状の経腸栄養剤は、「ゲル状の経腸栄養剤と、温度が25℃の水溶液とを重量比で3:7に混合した直後に、5秒間静かに撹拌した場合において、前記水溶液に前記ゲル状の経腸栄養剤から溶出したタンパク質の重量を、混合前に前記ゲル状の経腸栄養剤に含まれていたタンパク質の重量で除した数値(溶出率)が0〜0.2である」ことを確認できた。また、「ゲル状の経腸栄養剤と、温度が25℃の水溶液とを重量比で3:7に混合してから、温度を25℃にして30分間保持した後に、5秒間静かに撹拌した場合において、前記水溶液に前記ゲル状の経腸栄養剤から溶出したタンパク質の重量を、混合前に前記ゲル状の経腸栄養剤に含まれていたタンパク質の重量で除した数値(溶出率)が0〜0.45である」ことを確認できた。
そして、この実施例2での検討の結果、前述した実施例1のように確認できた本願発明のゲル状の経腸栄養剤について、胃や腸などの蠕動運動を想定した場合であっても、体内に僅かずつ消化吸収されていく現象を模擬的な実験で証明できた。
嚥下困難者や経管投与中の患者などが胃食道逆流を起こすことなく、安心かつ容易に摂取できる経腸栄養剤及びその調製方法を提供することができる。そして、経管栄養法などにおいて胃内部での経腸栄養剤の物性や状態を適切に制御できるゲル状の経腸栄養剤及びその調製方法を提供することができる。

Claims (4)

  1. シリンジから押し出したゲル状の経腸栄養剤と、pH2〜pH7で温度が25℃の水溶液とを重量比で3:7に混合した直後に、5秒間静かに撹拌した場合において、前記水溶液に前記ゲル状の経腸栄養剤から溶出したタンパク質の重量を、混合前に前記ゲル状の経腸栄養剤に含まれていたタンパク質の重量で除した数値(溶出率)が0〜0.2となるように、
    前記ゲル状の経腸栄養剤の全量に対してカラギナンを0.1〜3重量%及び/又はキサンタンガムを0.2〜2重量%で添加することにより前記ゲル状の経腸栄養剤の粘度を100〜50,000cPに調整した
    ゲル状の経腸栄養剤であって、
    当該ゲル状の経腸栄養剤の全エネルギー量に占める脂質のエネルギー量、タンパク質のエネルギー量及び、糖質のエネルギー量が、それぞれ、5〜40%、10〜30%及び、30〜85%であることを特徴とするゲル状の経腸栄養剤
  2. シリンジから押し出したゲル状の経腸栄養剤と、pH2〜pH7で温度が25℃の水溶液とを重量比で3:7に混合してから、温度を25℃にして30分間保持した後に、5秒間静かに撹拌した場合において、前記水溶液に前記ゲル状の経腸栄養剤から溶出したタンパク質の重量を、混合前に前記ゲル状の経腸栄養剤に含まれていたタンパク質の重量で除した数値(溶出率)が0〜0.45となるように、
    前記ゲル状の経腸栄養剤の全量に対してカラギナンを0.1〜3重量%及び/又はキサンタンガムを0.2〜2重量%で添加することにより前記ゲル状の経腸栄養剤の粘度を100〜50,000cPに調整した
    ゲル状の経腸栄養剤であって、
    当該ゲル状の経腸栄養剤の全エネルギー量に占める脂質のエネルギー量、タンパク質のエネルギー量及び、糖質のエネルギー量が、それぞれ、5〜40%、10〜30%及び、30〜85%であることを特徴とするゲル状の経腸栄養剤
  3. シリンジから押し出したゲル状の経腸栄養剤と、pH2〜pH7で温度が25℃の水溶液とを重量比で3:7に混合した直後に、5秒間静かに撹拌した場合において、前記水溶液に前記ゲル状の経腸栄養剤から溶出したタンパク質の重量を、混合前に前記ゲル状の経腸栄養剤に含まれていたタンパク質の重量で除した数値(溶出率)が0〜0.2となるように、
    前記ゲル状の経腸栄養剤の全量に対してカラギナンを0.1〜3重量%及び/又はキサンタンガムを0.2〜2重量%で添加することにより前記ゲル状の経腸栄養剤の粘度を100〜50,000cPに調整した
    経管栄養法に用いるゲル状の経腸栄養剤であって、
    当該ゲル状の経腸栄養剤の全エネルギー量に占める脂質のエネルギー量、タンパク質のエネルギー量及び、糖質のエネルギー量が、それぞれ、5〜40%、10〜30%及び、30〜85%であることを特徴とするゲル状の経腸栄養剤
  4. シリンジから押し出したゲル状の経腸栄養剤と、pH2〜pH7で温度が25℃の水溶液とを重量比で3:7に混合してから、温度を25℃にして30分間保持した後に、5秒間静かに撹拌した場合において、前記水溶液に前記ゲル状の経腸栄養剤から溶出したタンパク質の重量を、混合前に前記ゲル状の経腸栄養剤に含まれていたタンパク質の重量で除した数値(溶出率)が0〜0.45となるように、
    前記ゲル状の経腸栄養剤の全量に対してカラギナンを0.1〜3重量%及び/又はキサンタンガムを0.2〜2重量%で添加することにより前記ゲル状の経腸栄養剤の粘度を100〜50,000cPに調整した
    経管栄養法に用いるゲル状の経腸栄養剤であって、
    当該ゲル状の経腸栄養剤の全エネルギー量に占める脂質のエネルギー量、タンパク質のエネルギー量及び、糖質のエネルギー量が、それぞれ、5〜40%、10〜30%及び、30〜85%であることを特徴とするゲル状の経腸栄養剤
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