JP5582882B2 - ヒドロキシアルキルセルロースの製造方法 - Google Patents
ヒドロキシアルキルセルロースの製造方法 Download PDFInfo
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Description
本発明にかかるヒドロキシアルキルセルロースの製造方法にて用いるアルカリセルロースは、セルロースとアルカリ金属水酸化物を原料にして製造するものであれば、特に限定されるものではない。原料となるセルロースとして、例えば、シート状、粉末状等の木材パルプ、コットンリンター等が挙げられる。また、アルカリ金属水酸化物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化リチウム等が挙げられる。中でも、上記原料のセルロースとの親和性がよく、アルカリセルロースとアルキレンオキシドを反応させて製造されるヒドロキシアルキルセルロースが水に溶解しやすくなる観点から水酸化ナトリウムが好ましい。
本発明にかかるヒドロキシアルキルセルロースの製造方法では、上述したアルカリセルロースを、メチルイソブチルケトン、メタノール、及び水を含む洗浄液を用いて洗浄し、次いでメチルイソブチルケトンを用いて洗浄して得られた洗浄アルカリセルロースと、アルキレンオキシドとを反応させて、ヒドロキシアルキルセルロースとすればよい。
(1)粘度(mPa・s)
ヒドロキシエチルセルロース10gを、イオン交換水490gに溶解し、2質量%ヒドロキシエチルセルロース水溶液を調製した。得られたヒドロキシエチルセルロース水溶液の粘度を、ブルックフィールド型回転粘度計(東機産業株式会社製の品番:BM型)を用い、25℃、60rpm(No.4ローター)の条件で測定した。
(2)透視度(cm)
粘度測定と同様の方法で2質量%ヒドロキシエチルセルロース水溶液を調製し、30cm用透視度計〔岩城硝子(株)製〕を用いて測定した。
(3)エチレンオキシド(EO)付加モル数
ヒドロキシアルキルセルロースがヒドロキシエチルセルロースの場合、セルロースに付加したエチレンオキシド(EO)のEO付加モル数は、医薬品添加物規格1993(250−254頁、ヒドロキシエチルセルロース、定量法)の項に記載された装置(図1)を用いて測定し、下式より算出した。
a:試料量(g)
b:チオ硫酸ナトリウム空試験(ml)
c:チオ硫酸ナトリウム滴定量(ml)
d:チオシアン酸アンモニウム空試験(ml)
e:チオシアン酸アンモニウム滴定量(ml)
f:強熱残分(%)×1.547
なお、上記fの式中、1.547は、酢酸ナトリウムの分子量82を炭酸ナトリウムの分子量106/2で除した値である。
Ox:オキシエチレン基(%)
Ox={(b−c)+2×(d−e)}/{a×(100−f)}×11.01
EO付加モル数=(Ox/44)/((100−Ox)/162))
セルロースとして木材パルプ50gを19質量%水酸化ナトリウム水溶液1500gに浸漬し、3L容のフラスコ内で30℃、30分間混合攪拌してアルカリを作用させた。その後、加圧濾過して、水酸化ナトリウム水溶液を圧搾除去し、更に解砕してアルカリセルロース150gを得た。
上記製造例1にて得られたアルカリセルロース150gを、1L容のセパラブルフラスコに入れ、更に、メチルイソブチルケトン、メタノール、及び水を66:32:2の質量比で含有する洗浄液690gを入れ、20分間攪拌した。その後、ヌッチェにて吸引濾過した後、ヌッチェの上からメチルイソブチルケトン605gを用いて洗浄しながら吸引濾過してアルカリセルロース210gを得た。
上記製造例1にて得られたアルカリセルロース150gを、1L容のセパラブルフラスコに入れ、更に、メチルイソブチルケトン、メタノール、及び水を64:30:6の質量比で含有する洗浄液690gを入れ、20分間攪拌する。その後、ヌッチェにて吸引濾過した後、ヌッチェの上からメチルイソブチルケトン605gを用いて洗浄しながら吸引濾過してアルカリセルロース195gを得た。洗浄後のアルカリセルロース中に含まれるアルカリ金属水酸化物量は、アルカリセルロース製造時に原料として用いたセルロース中のα−グルコース単位当り1.3モル倍で、水の量は、アルカリセルロース製造時に原料として用いたセルロース1質量部に対して0.8質量部であった。
上記製造例1にて得られたアルカリセルロース150gを、1L容のセパラブルフラスコに入れ、更に、メチルイソブチルケトン、メタノール、及び水を59:31:10の質量比で含有する洗浄液690gを入れ、20分間攪拌する。その後、ヌッチェにて吸引濾過した後、ヌッチェの上からメチルイソブチルケトン605gを用いて洗浄しながら吸引濾過してアルカリセルロース200gを得た。洗浄後のアルカリセルロース中に含まれるアルカリ金属水酸化物量は、アルカリセルロース製造時に原料として用いたセルロース中のα−グルコース単位当り1.0モル倍で、水の量は、アルカリセルロース製造時に原料として用いたセルロース1質量部に対して0.8質量部であった。
上記製造例1にて得られたアルカリセルロース150gを、1L容のセパラブルフラスコに入れ、更に、メチルイソブチルケトン、メタノール、及び水を75:25:0の質量比で含有する洗浄液690gを入れ、20分間攪拌する。その後、ヌッチェにて吸引濾過した後、ヌッチェの上からメチルイソブチルケトンの液量605gを用いて洗浄しながら吸引濾過してアルカリセルロース212gを得た。洗浄後のアルカリセルロース中に含まれるアルカリ金属水酸化物量は、アルカリセルロース製造時に原料として用いたセルロース中のα−グルコース単位あたり1.5モル倍で、水の量は上記セルロース1質量部に対して1.6質量部であった。
上記製造例1にて得られたアルカリセルロース150gを、1L容のセパラブルフラスコに入れ、更に、メタノール及び水を85:15の質量比で含有する洗浄液690gを入れ、20分間攪拌する。その後、ヌッチェにて吸引濾過した後、ヌッチェの上からメチルイソブチルケトン605gを用いて洗浄しながら吸引濾過してアルカリセルロース199gを得た。洗浄後のアルカリセルロース中に含まれるアルカリ金属水酸化物量は、アルカリセルロース製造時に原料として用いたセルロース中のα−グルコース単位当り0.4モル倍で、水の量は上記セルロース1質量部に対して0.4質量部であった。
上記製造例1にて得られたアルカリセルロース150gを、1L容のセパラブルフラスコに入れ、更に、メタノール及び水を85:15の質量比で含有する洗浄液330gを入れ、20分間攪拌する。その後、ヌッチェにて吸引濾過した後、ヌッチェの上からメチルイソブチルケトン605gを用いて洗浄しながら吸引濾過してアルカリセルロース205gを得た。洗浄後のアルカリセルロース中に含まれるアルカリ金属水酸化物量は、アルカリセルロース製造時に原料として用いたセルロース中のα−グルコース単位あたり0.6モル倍で、水の量は上記セルロース1質量部に対して0.8質量部であった。
上記製造例1にて得られたアルカリセルロース150gを、1L容のセパラブルフラスコに入れ、更に、アセトン及び水を85:15の質量比で含有する洗浄液690gを入れ、20分間攪拌する。その後、ヌッチェにて吸引濾過した後、ヌッチェの上からメチルイソブチルケトンの液量605gを用いて洗浄しながら吸引濾過してアルカリセルロース201gを得た。洗浄後のアルカリセルロース中に含まれるアルカリ金属水酸化物量は、アルカリセルロース製造時に原料として用いたセルロース中のα−グルコース単位あたり0.6モル倍で、水の量は上記セルロース1質量部に対して0.9質量部であった。
Claims (3)
- セルロースとアルカリ金属水酸化物を原料として得られるアルカリセルロースを、メチルイソブチルケトン、メタノール、及び水を含む洗浄液を用いて洗浄し、次いでメチルイソブチルケトンを用いて洗浄して得られた洗浄アルカリセルロースと、アルキレンオキシドとを反応させることを特徴とするヒドロキシアルキルセルロースの製造方法。
- 洗浄液が、メチルイソブチルケトン、メタノール、及び水を、5〜40:2〜20:1の質量比で含有する請求項1に記載の方法。
- アルキレンオキシドと反応させる洗浄アルカリセルロース中に含まれる水の量が、原料として用いるセルロース1質量部当り0.3〜1.3質量部であり、該洗浄アルカリセルロース中に含まれるアルカリ成分の量が、原料として用いるセルロースに含まれるα−グルコース単位に対して0.9〜1.4モル倍である、請求項1又は2に記載の方法。
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