JP5581965B2 - Mppt制御器、太陽電池制御装置、太陽光発電システム、mppt制御プログラム、およびmppt制御器の制御方法 - Google Patents

Mppt制御器、太陽電池制御装置、太陽光発電システム、mppt制御プログラム、およびmppt制御器の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、日射計、温度計等の計測機器を備える太陽光発電システムにおけるMPPT制御器、太陽電池制御装置、MPPT制御プログラム、およびMPPT制御器の制御方法に関するものである。
太陽光発電システムから最大の電力を得るためには、効率よく太陽電池の最大動作点(MPP:Maximum Power Point)を見つけ出すことが重要である。
一般的に、太陽光発電システムを構成する太陽電池は、日射量や温度等により出力特性が刻一刻と変化する。このため、太陽光発電システムでは、太陽電池を常に監視して最大の出力を得られる動作点で太陽電池が動作するよう制御する。この制御のことを、MPPT(Maximum Power Point Tracking)制御と呼ぶ。
従来、MPPT制御を効率よく行うべく、太陽電池の種類によって探索の初期値および探索の範囲を予め決めておき、探索の効率化を図る技術が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、それでもなおMPPT制御では、最適な動作点の探索に時間がかかってしまうことがある。場合によっては探索に数十分以上かかることもあり、探索の途中で日射量・温度の影響により太陽電池の特性が変化してしまい、結果として最適な動作点を発見できないこともしばしばである。
そこで、従来、インバータの動作電圧を操作して、太陽電池の出力電力が最大電力点に達したときの各種パラメータをデータベースに事前に登録しておき、通常運転ではデータベースに登録されているパラメータに基づいて動作電圧を調整する手法が提案されている(特許文献2)。
特開平11−282553号公報(1999年10月15日公開) 特開2000−181555号公報(2000年6月30日公開)
しかしながら、特許文献2では、過去に実測され登録されている温度・日射量に基づく動作点でしか制御できず、想定された出力が得られない場合は結局最大動作点を探索しなければならないという問題があった。
本発明は、上記問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、太陽光発電システムにおいて、過去に計測した最大動作点が登録されていなくても最大動作点による制御を行うことができる太陽電池のMPPT制御器等を提供することにある。
本発明に係るMPPT制御器は、上記課題を解決するために、太陽電池の最大動作点を探索して太陽電池の動作を制御するMPPT(Maximum Power Point Tracking)制御器において、上記太陽電池の周辺環境の計測値である環境データと、上記太陽電池から出力される電力に関連する情報を示す電力データとを取得する計測データ取得手段と、上記環境データと、探索した最大動作点における電力データとの間に成立する関係式を推計する推計手段と、上記太陽電池について計測される環境データを用いて、上記推計手段が推計した関係式から最大動作点を推定する推定手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るMPPT制御器の制御方法は、上記課題を解決するために、太陽電池の最大動作点を探索して太陽電池の動作を制御するMPPT制御器の制御方法において、上記太陽電池の周辺環境の計測値である環境データと、上記太陽電池から出力される電力に関連する情報を示す電力データとを取得する計測データ取得ステップと、上記環境データと、探索した最大動作点における電力データとの間に成立する関係式を推計する推計ステップと、上記太陽電池について計測される環境データを用いて、上記推計ステップにおいて推計した関係式から最大動作点を推定する推定ステップと、を含むことを特徴とする。
上記構成において、太陽電池とは、太陽光発電素子であるセル、複数のセルが直列に接続されたクラスタあるいはモジュール、モジュールが直列に接続されたストリング、ストリングが並列に接続されたアレイのいずれをも含むものである。
最大動作点を探索するとは、太陽電池に接続された負荷を変動させて最も大きな出力を得られる動作点を検出することである。つまり、最大動作点追従制御(MPPT:Maximum Power Point Tracking)による探索のことであり、例えば、山登り法、焼きなまし法、遺伝的アルゴリズムその他の探索問題を解決するための一般的手法により求めることができる。
“太陽電池の周辺環境の計測値である環境データ”とは、例えば、太陽電池の周辺の温度や日射量のことを指す。太陽電池の周辺環境とは、太陽電池の性能に影響を及ぼす環境要因が存在する範囲のことを指す。すなわち、温度の場合を例にすれば、太陽電池の周辺環境とは、その場所で計測した温度が太陽電池の性能に影響を及ぼすと考えられる範囲のことである。
よって、周辺環境の計測は、太陽電池からある程度はなれた場所で行われてもよい。さらに言えば、周辺の範囲は、具体的な計測値に応じて異なる場合がある。
また、環境データには、例えば、天候情報または周囲の障害物の位置等、およびこれらの時間的変化を示す時系列データが含まれる。
“太陽電池から出力される電力に関連する情報を示す電力データ”とは、必ずしも電力値そのものを指すものではなく、電力値が算出可能なデータが含まれていればよい。電力データとしては、例えば、電流値または電圧値を示すものが該当する。また、電流値および電圧値のいずれか一方から、太陽電池のI−V特性により、他方を導出することにより、電力値が計算できるようになっていてもよい。
“上記環境データと、探索した最大動作点における電力データとの間に成立する関係式”とは、例えば、『環境データと最大動作点における最大動作電流値との間』、または、『環境データと最大動作点における最大動作電圧値との間』に成立する関係式のことである。
最大動作電流値とは、最大動作点において計測される電流値のことであり、最大動作電圧値とは、最大動作点において計測される電圧値のことである。
また、関係式とは、各計測値間に成立する関係式であり、例えば、線形関係の式や、回帰モデルにより表される関係式である。
具体例を挙げると、上記構成によれば、次の(A)および(B)の少なくとも一方の関係式を次の要領で推計する。
(A)日射量―最大動作電流値の関係式
環境データである日射量を取得するとともに、当該日射量のときに探索された最大動作点において計測された最大動作電流値を取得する。そして、日射量と、最大動作電流値との間に成立する関係式を推計する。なお、この推計は、1回以上、日射量を計測して、そのときの最大動作電流値を計測することで得ることが可能である。
(B)温度―最大動作電圧値の関係式
環境データである温度を取得するとともに、当該温度のときに探索された最大動作点において計測された最大動作電圧値を取得する。そして、温度と最大動作電圧値との間に成立する関係式を推計する。なお、この推計は、2回以上、温度を計測して、そのときの最大動作電圧値を計測することで得ることが可能である。
太陽電池の動作点は、電流値および電圧値のいずれか一方を決定できれば定まるので、最大動作電流値、または、最大動作電圧値を算出すれば、最大動作点を推定することができる。
推計によって得られた上記(A)および(B)の関係式のいずれか1つを用いれば、最大動作点を推定することができる。
上記(A)の関係式から或る日射量における最大動作電流値を算出できるので、或る日射量における最大動作点を推定することができる。
また、上記(B)の関係式から、或る温度における最大動作電圧値を算出することができるので、或る温度における最大動作点を推定することができる。
すなわち、上記太陽電池について計測される環境データを用いて、上記関係式から最大動作点を推定することが可能である。
従って、最大動作点の探索を行わなくても、なおかつ過去に計測した最大動作点が登録されていなくても、環境データを計測すれば関係式から最大動作点を推定することができる。
よって、未知の動作点でも、推定した最大動作点による制御を行うことにより太陽電池の出力効率を向上させることができるという効果を奏する。
本発明に係るMPPT制御器では、上記推計手段によって推計された上記関係式を記憶する記憶部を備え、上記推計手段は、新たに取得された上記環境データと、新たに取得された上記電力データとを用いて上記記憶部に記憶されている上記関係式を更新することが好ましい。
上記構成によれば、環境データおよび電力データを新たに取得することにより、過去に推計された関係式を更新することができる。
なお、この更新は、新たに取得した環境データおよび新たに取得した電力データのみに基づくものであってもよいし、これらと過去に取得した環境データおよび過去に取得した電力データの組み合わせに基づくものであってもよい。
より多くのデータに基づいて関係式を更新したほうが、より精度よく関係式を推計できる。
本発明に係るMPPT制御器では、推計された関係式から上記推定手段が推定した最大動作点を基点に、最大動作点の探索を開始する探索開始手段を備えることが好ましい。
上記構成によれば、推定した最大動作点が、実際の最大動作点からずれていた場合においても、迅速に、実際の最大動作点に、太陽電池の動作点を変更することができる。
本発明に係るMPPT制御器では、太陽電池が異常状態であるか否かを判定する異常状態判定手段と、上記異常状態判定手段の判定結果に基づいて、最大動作点を設定する手法を選択する探索手法選択手段と、を備えることが好ましい。
異常状態の太陽電池の出力特性は、正常な太陽電池の出力特性と異なる。よって、このような場合、推計した関係式がうまく当てはまらないことも想定される。
上記構成によれば、太陽電池が異常状態であるか否かの判定結果に応じて、最大動作点を設定する手法を選択する。
このため、例えば、異常状態の場合、つまり推計した関係式がうまく当てはまらないことが想定される場合には、最大動作点を探索して設定することができる。また、正常状態の場合、つまり推計した関係式がうまく当てはまることが想定される場合には、推計した関係式を用いて最大動作点を推定して設定することができる。
この結果、適切な最大動作点の設定手法を選択することができるという効果を奏する。
本発明に係るMPPT制御器では、上記太陽電池の開放電圧値を取得する開放電圧値取得手段と、上記開放電圧値が、正常な範囲にあるか否かを判定する開放電圧値判定手段と、を含み、上記異常状態判定手段は、上記開放電圧値判定手段によって上記開放電圧値が正常な範囲にないと判定された場合、上記太陽電池が異常状態であると判定することが好ましい。
上記構成によれば、太陽電池の開放電圧値から、太陽電池が異常状態であるか否かを判定することができる。また、太陽電池の開放電圧値は、比較的短時間で計測することができる。
特に、クラスタを含む構成の太陽電池モジュールの開放電圧値が異常である場合、いわゆる「クラスタ落ち」の故障が生じている可能性があるが、この故障状態を検知することもできる。
上記構成によれば、迅速に太陽電池の異常を検知することができるという効果を奏する。また、「クラスタ落ち」を検知することができれば、異常箇所を詳細に特定することができる。
本発明に係る太陽電池制御装置では、上記動作点制御器と、太陽電池から出力された電流に対して電圧を設定し、該電圧で外部へ出力する電圧設定部とを備え、上記動作点制御器が、上記電圧設定部を制御することが好ましい。
本発明は、具体的には、上記制御点制御器が電圧設定装置を制御する太陽電池制御装置として好適に実現可能である。上記構成によれば、例えば、太陽電池モジュール単位で、推定した最大動作点を制御できるので、未知の動作点でも個々の太陽電池モジュールを効率よく最大動作点にて動作させることができ、ひいては太陽光発電システムの出力効率を向上させることができるという効果を奏する。
また、上記構成によれば、例えば、太陽電池アレイ単位で、パワーコンディショナに接続された太陽電池アレイの出力効率を向上させることができる。これにより、パワーコンディショナに接続する負荷に効率よく電力を供給することができる。
また、本発明を、上記太陽電池の周辺環境の計測値と、上記太陽電池から出力される電力とを計測する計測部を備える太陽電池制御装置として構成してもよい。また、本発明を、当該太陽電池制御装置と、上記太陽電池制御装置と接続される太陽電池とを備える太陽光発電システムとして構成してもよい。これらの構成においても、上記と同様の効果を得ることができる。
なお、上記MPPT制御器は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、上記各手段の動作を実現するステップをコンピュータに実行させるMPPT制御プログラムおよびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
以上のように、本発明に係るMPPT制御器は、太陽電池の周辺環境の計測値である環境データと、上記太陽電池から出力される電力に関連する情報を示す電力データとを取得する計測データ取得手段と、上記環境データと、探索した最大動作点における電力データとの間に成立する関係式を推計する推計手段と、上記太陽電池について計測される環境データを用いて、上記推計手段が推計した関係式から最大動作点を推定する推定手段と、を備える構成である。
また、本発明に係るMPPT制御器の制御方法は、太陽電池の周辺環境の計測値である環境データと、上記太陽電池から出力される電力に関連する情報を示す電力データとを取得する計測データ取得ステップと、上記環境データと、探索した最大動作点における電力データとの間に成立する関係式を推計する推計ステップと、上記太陽電池について計測される環境データを用いて、上記推計ステップにおいて推計した関係式から最大動作点を推定する推定ステップと、を含む方法である。
また、本発明に係るMPPT制御プログラムは、MPPT制御器を動作させるためものであって、コンピュータに上記ステップを実行させるためプログラムである。
よって、未知の動作点でも、推定した最大動作点による制御を行うことにより太陽電池の出力効率を向上させることができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る太陽光発電システムにおけるMPPT制御器の概略的構成を示す機能ブロック図である。 上記太陽光発電システムの概略構成を示す機能ブロック図である。 アレイのI−V特性およびP−V特性を示すグラフである。 上記太陽光発電システムにおける電流値、電圧値、日射量、および温度の対応関係を示すグラフである。 アレイの基準となるI−V特性および所定状況下でのI−V特性と、その最大動作点を示すグラフである。 上記太陽光発電システムにおいて推定最大動作点でアレイを動作させる処理の流れについて示したフローチャートである。 推定式の決定係数と、探索回数との間の関係を示すグラフである。 本発明の他の実施形態に係るMPPT制御器の概略的構成を示す機能ブロック図である。 上記MPPT制御器が備える異常判別部および異常判定データベースの概略的構成を示す機能ブロックである。 本発明のさらに他の実施形態に係る太陽光発電システムの概略的構成を示す機能ブロック図である。 上記太陽光発電システムが備えるDCDC制御装置、および該DCDC制御装置が備えるMPPT制御器の概略的構成を示す機能ブロック図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る太陽光発電システムの概略的構成を示す機能ブロック図である。 本発明のさらに他の実施形態に係るMPPT制御器の概略的構成を示す機能ブロック図である。 上記MPPT制御器が備える異常判別部および異常判定データベースの概略的構成を示す機能ブロックである。 MPPT制御器における手法選択処理の流れについて示したフローチャートである。
〔実施形態1〕
(太陽光発電システムについて)
本発明の一実施形態について図1〜図7を参照して説明する。図2に示すように、太陽光発電システム1は、太陽電池アレイ(以下「アレイ」と略称する)10、パワーコンディショナ(太陽電池制御装置)11、表示器12、入力器13、日射計(計測部)14、温度計(計測部)15、負荷16を備える構成である。
アレイ10は、複数の太陽電池ストリング(以下「ストリング」と略称する)を並列に接続したものであり、各ストリングは、複数の太陽電池モジュール(以下「モジュール」と略称する)M11(M12)を、直列に接続したものである。また、各モジュールM11(M12)は、太陽光発電素子である太陽電池セル(以下「セル」と略称する)を複数個直列に接続したものである。また、モジュールM11(M12)は、複数のクラスタを含む構成であってもよい。なお、クラスタとは、直列に接続されたセルをバイパスダイオードによって区切ったものである。つまり、クラスタは、バイパスダイオードごとのセルの集合であるといえる。
アレイ10にて発生した電力は、パワーコンディショナ11に供給される。なお、アレイ10は、図2の構成に限定されるものではなく種々の構成が可能である。
パワーコンディショナ11は、アレイ10から出力される直流電力を所望の電力に変換し、負荷16に供給するものである。パワーコンディショナ11は、計測器(計測部)17、インバータ18、およびMPPT(Maximum Power Point tracking)制御器20を備えている。
このほか、パワーコンディショナ11は、典型的には、システムコントローラ、直流コンディショナ、直流出力用インタフェース、インバータ、交流出力用インタフェース、電力系統用インタフェースなどの一部または全部を備える構成である。
パワーコンディショナ11が備える計測器17、インバータ18、およびMPPT制御器(動作点制御器)20について説明すると次のとおりである。
計測器17は、アレイ10からのパワーコンディショナ11に供給される電流値および電圧値を計測するものであり、電流計17aおよび電圧計17b(図1)を備える構成である。計測器17は、計測した電流値および電圧値を、MPPT制御器20に送信する。また、計測器17は、計測した物理量を、定期的に送信してもよいし、MPPT制御器20からの要求に応じて送信してもよい。なお、計測器17は、パワーコンディショナ11の外部に設けられていてもよい。
インバータ18は、アレイ10で発電した直流電力を交流電力に変換する。また、インバータ18は、直流動作電圧、すなわち、アレイ10の出力電圧を調整する機能を有している。これにより、アレイ10からの出力の動作点を調整することが可能となっている。ここで動作点とは、縦軸に電流値、横軸に電圧値をとったグラフ上において、電流値および電圧値を座標成分とする位置として表すことができる。つまり、インバータ18はアレイ10の出力電圧値・出力電流値を設定する動作点設定部としても機能することになる。
MPPT制御器20は、アレイ10からの直流電力を最大限かつ効率よく取り出せるように制御するものであるが、その詳細については後述する。
表示器12は、各種情報を表示出力するものである。表示器12は、LCD(液晶表示素子)、CRT(陰極線管)、プラズマディスプレイなどの表示デバイスによって構成されている。入力器13は、ユーザからの指示入力、情報入力などを受け付けるものであり、例えば、キーボードやボタンなどのキー入力デバイスや、マウスなどのポインティングデバイスなどによって構成される。入力器13は、受け付けた情報入力をパワーコンディショナ11に送信する。なお、表示器12および入力器13は、表示を行うとともに、入力を受け付けるタッチパネルインタフェースとして構成されていてもよい。
なお、モジュールM11と、モジュールM12との違いは、後述の温度計15が設けられているか否かの違いである。太陽光発電システム1において、モジュールM11およびモジュールM12は、同一の特性のものを用いている。
日射計14は、アレイ10の日射量(日射強度ともいう/周辺環境)を計測するものである。日射量は、太陽からの単位時間かつ単位面積当りの放射エネルギーの量を意味する。日射計14は、計測した日射量をパワーコンディショナ11に送信する。
温度計15は、アレイ10周辺の外気温度(周辺環境)を計測するためのものであり、モジュールM11周辺で直射日光のあたらない場所に設置される。また、温度計15は、計測した温度をパワーコンディショナ11に送信する。
このように、太陽光発電システム1では、アレイ10全体で1つの温度計15により外気温度を計測する構成としている。また、太陽光発電システム1では、例示的に、アレイ10全体で1つの日射計14により日射量を計測する構成としている。
なお、日射計14および温度計15は、計測器17と同様、計測した物理量を定期的に送信してもよいし、パワーコンディショナ11からの要求に応じて送信してもよい。また、日射計14および温度計15は、計測した物理量と共に計測した時刻をパワーコンディショナ11に送信してもよい。負荷16は、電力供給の対象であり、例示的にいえば電力供給を行って稼動させるべき電気機器である。
なお、太陽光発電システム1は、商用電力系統19と接続され、連系可能な構成であってもよいし、商用電力系統19と連系せずに独立で運転する構成であってもよい。
(MPPT制御器について)
次に、図1を用いて、MPPT制御器20の詳細について説明する。図1は、MPPT制御器20の概略的構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、MPPT制御器20は制御部30および記憶部50を備える構成である。
制御部30は、MPPT制御器20内における各種構成の動作を統括的に制御するものであり、記憶部50は情報を記憶するものである。
図1に示すように、制御部30は、計測データ取得部(計測データ取得手段、日射量/温度取得手段、電流/電圧取得手段)31、推定式算出部(推計手段、推定精度計算手段)32、目標値設定部(目標値設定手段)33、探索制御部(最大動作点探索手段、探索開始手段)34、MPP推定部(推定手段)35を備える構成である。
また、記憶部50は、MPP計測データ記憶部51、定格値データベース60を備える構成である。
まず、記憶部50の構成を詳細に説明する。
MPP計測データ記憶部51は、アレイ10が最大動作点(MPP:Maximum Power Point)で動作しているときの各計測機器の計測データをMPP計測データとして記憶するものである。MPP計測データは、具体的には最大動作点において計測された次の計測値を含む。すなわち、「計測時刻」、「最大動作電流値」、「最大動作電圧値」、「日射量」および「温度」を含む。
計測時刻は、年月日時分秒を示すデータである。また、最大動作点電流値および最大動作点電圧値は、それぞれ、最大動作点において計測された電流値および電圧値のことである。また、日射量および温度は、それぞれ、日射計14および温度計15によって計測された日射量および温度である。定格値データベース60には、推定式記憶部61および目標値記憶部62が設けられている。
推定式記憶部61は、最大動作電流値を推定するための推定式(関係式)および最大動作電圧値を推定するための推定式(関係式)を記憶するものである。推定式記憶部61に記憶される推定式については、後ほど詳細に説明する。
目標値記憶部62は、後述の推定式算出部32が算出する推定式の推定精度の目標値を記憶するものである。
続いて、制御部30の構成を詳細に説明する。
計測データ取得部31は、各計測機器から計測値を取得するものである。具体的には、計測データ取得部31は、計測器17の電流計17aおよび電圧計17b、日射計14、ならびに温度計15から電流値および電圧値、日射量、ならびに温度を含む時系列データである計測データ(電力データ、環境データ)を取得し、探索制御部34およびMPP推定部35に送信する。
推定式算出部32は、MPP計測データ記憶部51から読み出したMPP計測データを用いて、推定式を算出するものである。後に詳しく説明するように、推定式算出部32が算出する推定式は、より多くのMPP計測データを用いて繰り返し算出することでその推定精度が向上する。推定式算出部32は、一例として、推定式の推定精度が、目標値記憶部62に記憶されている推定精度の目標値に達するまで、繰り返し推定式を算出する構成としている。推定式算出部32は、算出した推定式を定格値データベース60の推定式記憶部61に記憶する。
目標値設定部33は、入力器13を介してユーザによって入力された推定式の推定精度の目標値を取得し、定格値データベース60の目標値記憶部62に記憶するものである。
探索制御部34は、計測データ取得部31から送信される計測データに基づいてインバータ18を制御することにより、アレイ10の最大動作点を探索するものである。探索制御部34は、例えば、インバータ18を制御してアレイ10の出力電圧値を変動させることにより、最大動作点を探索する。最大動作点の探索には、山登り法、焼きなまし法、遺伝的アルゴリズムその他の探索問題を解決するための一般的手法を用いることができる。
なお、探索制御部34の制御の詳細については後述する。また、探索制御部34は、最大動作点における最大動作電流値および最大動作電圧値、日射量、および温度の時系列データをMPP計測データとしてMPP計測データ記憶部51に記憶する。
MPP推定部35は、計測データ取得部31が取得した計測データを、推定式記憶部61から読み出した推定式に適用することにより最大動作点を推定するものである。
ここで、アレイ10のI−V特性は、日射量・温度に基づき定まるので、所定の日射量・温度においては、最大動作電流値および最大動作電圧値のいずれか一方を求めれば最大動作点を推定できる。
よって、MPP推定部35は、具体的には、最大動作電流値を推定するための推定式から最大動作電流値を算出するか、または最大動作電圧値を推定するための推定式から最大動作電圧値を算出することにより最大動作点を推定する。
そして、MPP推定部35は、アレイ10の出力電圧値・出力電流値が推定した推定最大動作点となるようにインバータ18に指示する。MPP推定部35が、推定式から最大動作電流値・最大動作電圧値を算出する手法の詳細については後述する。
(探索制御部の制御について)
次に、図3を用いて探索制御部34の制御の具体例(山登り法)について説明する。
アレイ10の電流値―電圧値の関係は、図3に示すI−V曲線C1によって示される。ここで、動作点は、電流値および電圧値を座標成分とするI−V曲線C1上の位置に対応している。探索制御部34は、電圧値を徐々に変更して、動作点を動作点P1、P2、およびP3の間で変動させる。そして、それぞれの動作点(P1〜P3)における電力値を計測して比較することにより、電力値が最大となるような動作点を探索する。電力値は、原点と動作点とがなす矩形(S1〜S3)の面積によって表すことができる。なお、図3では、矩形S1は実線、矩形S2は一点鎖線、そして、矩形S3は破線で表している。この電力―電圧の関係は、P−V曲線C2により示される。
探索制御部34は、インバータ18を制御して、例えば動作点P2を初期値として、動作点をI−V曲線上において左右に変動させる。この場合、原点から離れる方向に動作点を変動させたほうがより大きな電力が得られる。そして、探索制御部34は、電圧値を原点から離れる方向に変動させて、動作点P2から動作点P1を経て、さらに動作点P3に至るまで所定の時間間隔で動作点を推移させる。
図3では、各動作点P1、P2、およびP3における面積S1、S2、およびS3のうちS1の面積が最大となる。いいかえれば、曲線C2は、動作点P1を前後に増加から減少に転じる。よって、この動作点P1が最大動作点ということになる。
P−V曲線が、上に凸であれば、このように単調増加から減少へ変化した点が、最大動作点である。ここで、さらに付言しておけば、太陽電池モジュール等の異常などによりI−V曲線に凹となる箇所がある場合、上記の探索により求めた動作点は、局所解となる。従って、上記の探索により求めた動作点は、必ずしも最大動作点とならない場合がある。
このような場合、最大動作点の探索には、上記の「山登り法」の替わりに、「焼きなまし法」「タブーサーチ」「遺伝的アルゴリズム(GA)」などの手法を用いることが一般的である。
また、毎回、全動作点を探索する手法も用いることができる。全動作点を探索する分、上記の手法と比べて非効率的ではあるが、この手法によれば、局所解を必ず避けることができる。
(推定式算出部が算出し推定式記憶部に記憶する推定式について)
次に、図4を用いて、推定式算出部32が算出し推定式記憶部61に記憶する推定式について詳細に説明する。
図4の(a)は、日射量(W/m)と、当該日射量における最大動作電流値(A)との関係を示すグラフであり、図4の(b)は、モジュール温度(℃)と当該モジュール温度における最大動作電圧値(V)との関係を示すグラフである。
推定式算出部32は、以下に説明する手法により、最大動作電流値を推定するための推定式、および、最大動作電圧値を推定するための推定式の少なくとも一方を算出する。
[最大動作電流値を推定するための推定式について]
推定式算出部32が、最大動作電流値を推定するための推定式を算出する手法は、次のとおりである。
まず、図4の(a)を参照して、日射量(W/m)と最大動作電流値(A)との関係について説明する。基準となる日射量をGstd(W/m)とし、基準となる最大動作電流値をIstd(A)とすると、横軸に日射量、縦軸に最大動作電流値をとったグラフGr1において、日射量(W/m)と最大動作電流値(A)との関係は、原点および動作点X1(Gstd、Istd)を通る直線L1により近似することができる。
一例として、動作点X1において、Gstd=1000(W/m2)とする。ここでさらにIstdが既知であれば、直線L1の傾き(以下、IGとする)が算出できる。このため、日射量gのときの推定最大動作電流値Imaxは、次の推定式(A)により求めることができる。
Imax = IG × g ・・・ (A)
よって、基準となる日射量および当該日射量における最大動作電流値がわかっていれば、所望の日射量における最大動作電流値を推定式(A)から求めることが可能となる。つまり、推定式(A)は日射量と最大動作電流値との比例関係を示している。
さらにいえば、推定式(A)は、最大動作電流値を目的変数とし、日射量を説明変数とする回帰式であるため、推定式(A)の係数IGは、日射量および当該日射量における最大動作電流値を複数回計測し、回帰分析を行うことによって求めてもよい。
つまり、推定式算出部32は、次の2つの方法により推定式(A)で示した最大動作電流値を推定するための推定式を算出することができる。
第1に、推定式算出部32はMPP計測データ記憶部51において、1つのMPP計測データが記憶されていれば、すなわち最大動作点が1回計測されていれば、MPP計測データに含まれる日射量、最大動作電流値から推定式(A)を算出することができる。これにより、迅速に推定式(A)を算出することが可能となる。
第2に、推定式算出部32は、最大動作点が探索により複数回計測されていれば回帰分析を行うことにより、推定式(A)を算出することもできる。すなわち、推定式算出部32は、MPP計測データ記憶部51に記憶されているMPP計測データを読み取って、MPP計測データに含まれる日射量、最大動作電流値を用いて回帰分析を行うことにより推定式(A)を算出することができる。これにより、より精度よく推定式(A)を算出することができる。
[最大動作電圧値を推定するための推定式について]
推定式算出部32が、最大動作電圧値を推定するための推定式を算出する手法は、次のとおりである。
まず、図4の(b)を参照して、モジュール温度(℃)と、最大動作電圧値(V)との関係について説明する。モジュール温度が低くなると最大動作電圧値は高くなり、逆にモジュール温度が低くなると最大動作電圧値は高くなる傾向がある。
よって、横軸に温度、縦軸に最大動作電圧値をとったグラフGr2において、モジュール温度と、最大動作電圧値との関係を示す直線L2は、右下がりの直線となる。この直線L2は、最大動作電圧値Vを目的変数とし、温度Tを説明変数とする線形回帰モデルであるので、これらの関係は次の回帰式(1)により近似的に表すことができる。
V = VT × T + C(Cは回帰式の係数) ・・・(1)
また、上記回帰式(1)に基づいて、モジュール温度tのときの推定最大動作電流値Vmaxを求めるための推定式(B)を算出することができる。
Vmax = VT × t + C ・・・ (B)
ここで、VTは、直線L2の傾きを示しており、モジュール温度と当該モジュール温度における最大動作電圧値とを2回計測することにより近似的に求めることができる。
例えば、動作点X2における温度・最大動作電圧値と、動作点X3における温度・最大動作電圧値とが計測されれば、これらから直線L2を近似的に求めることができる。
つまり、推定式(B)は温度と最大動作点電圧値との線形関係を示している。
また、モジュール温度および当該モジュール温度における最大動作電圧値を複数回計測し、VT、Cを回帰分析により求めることで推定式(B)の推定精度は向上する。
さらにいえば、回帰分析に用いるMPP計測データを所定以上の日射量(例えば、300W/m)が得られているものに限定すれば、回帰式の当てはまりが格段に向上する。
つまり、推定式算出部32は、次の2つの方法により最大動作電圧値を推定するための推定式(B)を算出することができる。
第1に、推定式算出部32は、MPP計測データ記憶部51において、異なる2つの動作点についてMPP計測データが記憶されていれば、MPP計測データに含まれる温度、最大動作電圧値から推定式(B)を算出することができる。
第2に、推定式算出部32は、モジュール温度および当該モジュール温度における最大動作電圧値が、探索により複数回計測されていれば、回帰分析を行うことにより推定式(B)を算出することもできる。すなわち、推定式算出部32は、MPP計測データ記憶部51に記憶されているMPP計測データを読み取って、MPP計測データに含まれる温度、最大動作電圧値を用いて回帰分析を行うことにより推定式(B)を算出することができる。これにより、より精度よく推定式(B)を算出することができる。
(MPP推定部による最大動作点の推定)
MPP推定部35は、次の(i)および(ii)のいずれかの方法により最大動作点を推定する。
(i)日射計14が計測した日射量を、推定式(A)に適用して、推定最大動作電圧値を算出し、これにより推定最大動作点を求める。
(ii)温度計15が計測した温度を、推定式(B)に適用して、推定最大動作電圧値を算出し、これにより推定最大動作点を求める。
言い換えれば、MPP推定部35は、上記(i)および(ii)のいずれか一方の方法により最大動作点を推定する構成であってもよい。つまり、太陽光発電システム1では、日射計14および温度計15の両方を備えていなくてもよく、上記(i)および(ii)の推定で用いるどちらか一方を備えていればよい。
また、MPP推定部35は、各計測機器が計測する計測値や、その他の太陽光発電システム1おいて計測可能なパラメータに基づいて、上記(i)および(ii)のいずれの方法を用いて最大動作点を推定するかを決定してもよい。
例えば、MPP推定部35は、計測された日射量が、300W/mよりも小さければ、上記(i)の方法を選択し、300W/m以上であれば上記(ii)を選択するように構成されていてもよい。
図5に示すI−V曲線を参照しながら別の観点から説明すると次のとおりである。
図5に示す曲線C3は、基準となる日射量(Gstd)および温度(Tstd)において最大動作点Pmax(Tstd,Gstd)が得られるモジュールの特性について示している。
ここで、所定の日射量G1または所定の温度T1の場合、MPP推定部35は、推定式(A)または(B)を用いて、推定動作電流値または推定動作電圧値を求める。これにより、MPP推定部35は最大動作点Pmax(T1orG1)を推定することができる。つまり、MPP推定部35は、最大動作点を、実際に探索することなしに、推定式(A)または(B)から直接的に求めることができる。
(推定最大動作点でアレイを動作させる処理)
次に、図6を用いて、太陽光発電システム1において、推定最大動作点でアレイ10を動作させる処理について説明する。
まず、計測データ取得部31が、日射計14または温度計15から日射量および温度を取得する(S11)。
続いて、MPP推定部35は推定式記憶部61から推定式(A)または(B)を読み出して、推定式(A)または(B)に取得した日射量または温度を適用し、推定最大動作電流値または推定最大動作電圧値を算出することにより最大動作点を推定する(S12)。
そして、インバータ18がMPP推定部35から指示された推定最大動作点でアレイ10を動作させる(S13)。
(作用・効果)
以上のように、本発明に係るMPPT制御器20は、日射計14/温度計15から日射量および/または温度を取得し、電流計17a/電圧計17bから電流値および/または電圧値を取得する計測データ取得部31と、インバータ18を制御することによりアレイ10の動作点を制御して最大動作点を探索する探索制御部34と、上記日射量と上記最大動作電流値との間に成立する推定式(A)および/または上記温度と上記最大動作電圧値との間に成立する推定式(B)を推計する推定式算出32と、或る日射量または或る温度における最大動作点を推定式(A)または(B)を用いて推定するMPP推定部35と、を備える構成である。
このため最大動作点の探索を行わなくても、なおかつ過去に計測した最大動作点が登録されていなくても、推定式(A)〜(C)を用いて最大動作点を推定することができる。つまり未知の動作点でも推定した最大動作点による制御を行い、アレイ10の出力効率を向上させることができるという効果を奏する。
(変形例)
以下において、太陽光発電システム1の好ましい変形例について説明する。
[重回帰分析による推定式の算出]
以上では、推定式算出部32が、最大動作電圧を推定するための推定式(B)を、モジュール温度を説明変数とする線形回帰分析により算出する場合について説明した。これに限られず、推定式算出部32は最大動作電圧を推定するための推定式を重回帰分析により算出してもよい。
この場合、説明変数には、モジュール温度だけでなく日射量も用いる。ここで、モジュール温度をT、日射量をGとし、偏回帰変数を、VTおよびGVとすると、これらの関係を示す重回帰式は次の式(2)により表すことができる。
V = VT × T + GV × G + C(Cは係数) ・・・(2)
この回帰式から、VT、GV、Cを推計することにより、モジュール温度t、日射量gの時の最大動作電圧Vmaxを示す次の推定式(C)が得られる。
Vmax = VT × t + GV × g + C ・・・(C)
[計測と推計のタイミング]
なお、推定式(A)〜(C)は、太陽光発電システム1の導入時に1回または複数回、各計測機器による計測を行って算出してもよいし、導入後に最大動作点を探索した際に、都度算出してもよい。また、この探索は、ユーザが入力器13を操作することによって手動によって行ってもよいし、自動的に、例えば定期的に行ってもよい。特に、MPPT制御器20によれば、各計測機器による計測は、最大動作電流値−日射量については、1回、最大動作電圧値−温度については2回で済むので、導入時の設定作業の効率化を図ることができる。
[推定された最大動作点からの探索]
MPPT制御器20は、次のようにして、推定された最大動作点から、実際の最大動作点を探索する構成であってもよい。すなわち、MPPT推定部35が最大動作点を推定し、この推定された最大動作点を基点として、探索制御部34が最大動作点の探索を行う。そして、この結果得られた最大動作点に基づいて、インバータ18がアレイ10を動作させる。
推定された最大動作点が、実際の最大動作点からずれることも考えられる。しかし、関係式の精度がよければ、推定された最大動作点は、実際の最大動作点とさほど変わりがないはずである。よって、推定された最大動作点を基点として、最大動作点の探索をすれば、迅速に、実際の最大動作点を発見することが可能である。
上記構成によれば、MPPT推定部35が推定した最大動作点を基点に、探索制御部34が最大動作点の探索を行うので、迅速にアレイ10を最大動作点で動作させることが可能である。
また、MPPT制御器20は、次のようなサイクルで計測と推計を行ってもよい。すなわち、太陽光発電システム1が発電を行っている日中においては、上述のとおりMPPT推定部35が推定した最大動作点を基点に探索した最大動作点でアレイ10を動作させる。このとき、探索制御部は、MPPT計測データ記憶部51に計測データを蓄積する。
また、太陽光発電システム1が発電を行わない夜間において、推定式算出部32が、日中、MPPT計測データ記憶部51に蓄積された計測データに基づいて、推定式を算出し、算出した推定式を推定式記憶部61に記憶する。
そして、次の日には、新しく算出された推定式に基づいてMPPT推定部35が最大動作点を推定し、この最大動作点を基点に探索した最大動作点でアレイ10を動作させる。
このように、日次のサイクルで、推定式記憶部61における推定式を更新すれば、推定式の精度を高く保てるので、太陽光発電システム1においてより効率の良い発電を行うことができる。
[目標値の設定]
図7を用いて、推定式(A)〜(C)の算出に際して、目標値を設定しておく手法について説明する。
探索回数を増やすことで、推定式(A)〜(C)のMPP計測データに対する当てはまりが向上するので、未知の日射量またはモジュール温度に基づく最大動作点の推定精度が向上する。一方で、探索回数を増やしても推定精度の向上には限界がある。
回帰式の当てはまりのよさは、回帰式を計算する過程で計算される「決定係数R(0≦R≦1)」により、定量的に評価することができるのでこの決定係数Rを用いて探索回数、あるいは推定精度の目標値を決定することができる。
図7を参照して、具体的に説明すれば次のとおりである。図7に示すグラフは、探索回数と、決定係数との関係を表している。図7に示すように、探索回数を増やせば決定係数は1に近づいていく。しかしながら、3回目以降においては決定係数がほとんど増えていない。
そこで、目標値Thを設定して目標値Th以上の決定係数を得られた時点で、探索を自動的に終了するようにMPPT制御器20を次のように構成することができる。
まず、入力器13において、ユーザから目標値Thの入力を受け付け、目標値設定部33が入力器13を介して目標値Thを取得して、目標値Thを目標値記憶部62に記憶する。
そして、探索制御部34が、インバータ18を制御して探索を繰り返すことで最大動作点を検出し、最大動作点におけるMPP計測データをMPP計測データ記憶部51に記憶する。推定式算出部32は、MPP計測データ記憶部51におけるMPP計測データを読み出して、推定式を算出し算出した推定式を推定式記憶部61に記憶する。
推定式算出部32は、推定式を算出する際に、上記決定係数Rも算出できるので、算出した決定係数Rと目標値記憶部62に記憶されている目標値Thとを比較する。
決定係数Rが、目標値Th以上であれば探索は終了する。一方、決定係数Rが目標値Thよりも小さければ再び探索を実行する。
また、ユーザが推定式の推定精度を容易に把握できるように、図7に示すグラフを表示器12に表示させてもよい。例えば、探索制御部34の探索に基づいて推定式を算出するごとに推定式算出部32が図7に示すグラフを表示器12に表示させてもよい。
さらに、上記の探索を、手動によりすなわち入力器13における操作により実行するように構成して、ユーザが図7に示すグラフを確認しながら、更なる探索を行うか否かを判断できるように構成してもよい。
このように構成すれば、ユーザは視覚的に探索の繰り返しによる学習効果(推定式の推定精度の向上)を認識することができ、探索回数を決定する際の参考とすることができる。例えば、モジュールの設置環境が悪く、決定係数Rの上昇が過度に遅い場合は、目標値Thを下げることを検討することもできる。このように、モジュールの設置場所に応じた妥当な目標値を設定することが可能となる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について図8および図9を参照して説明すると以下のとおりである。本実施形態では、図1を用いて説明した太陽光発電システム1のパワーコンディショナ11が備えるMPPT制御器20において、アレイ10の異常判定をする場合について説明する。
まず、図8を用いて、本実施形態に係るMPPT制御器(動作点制御器)21について説明する。なお、説明の便宜上、既に説明した図面と同じ機能を有する部材については同じ符号を付記し、その説明を省略する。
MPPT制御器21は、図1で示したMPPT制御器20において、異常判別部(異常状態判定手段)41、手法選択部(探索手法選択手段)42、異常判定データベース70を、さらに追加した構成である。
異常判別部41は、各計測機器の計測データおよび異常判定データベース70に記憶されている情報を用いて、アレイ10の出力が正常であるか、あるいは異常であるかを判定するものである。異常判別部41では、例示的に、アレイ10の最大動作点の挙動を監視することにより異常判定を行う。また、異常判別部41は、異常である状態が、天気、影などによる一時的なものであるか、モジュール等の故障による永続的なものであるかを判定する。
これらの異常判定の具体例を挙げると、次のとおりである。すなわち、電圧値および電流値が示す座標位置である出力点が、アレイ10の出力が正常である場合の基準となる出力特性である基準特性から外れる場合、アレイ10の出力が異常であると判断することができる。さらに、上記出力点が上記基準特性に戻る場合、アレイ10の出力が正常に戻ることになるので一時的な異常であると判断することができる。また、上記出力点が上記基準特性に戻らない場合、アレイ10の出力が正常に戻らないことになるので永続的な異常であると判断することができる。
手法選択部42は、異常判別部41の異常判定結果に基づいてアレイ10を最大動作点で動作させるのに適した手法を選択するものである。
具体的には、手法選択部42は、異常判別部41の異常判定結果が「異常」、「一時的異常」、または「永続的異常」である場合、アレイ10を動作させる手法として、最大動作点を探索することによりアレイ10を動作させる手法を選択する。すなわち、手法選択部42は、探索制御部34がインバータ18を制御する手法を選択する。
一方、手法選択部42は、異常判別部41の異常判定結果が、「正常」である場合、アレイ10を動作させる手法として、推定最大動作点でアレイ10を動作させる手法を選択する。すなわち、手法選択部42は、MPP推定部35が推定式(A)または(B)を用いて推定最大動作点を求めて、インバータ18が推定最大動作点でアレイ10を動作させる手法を選択する。
なお、手法選択部42は、異常判定の基準を緩和させてもよく、「正常」または「一時的異常」である場合、アレイ10を動作させる手法として、推定最大動作点でアレイを動作させる手法を選択してもよい。
異常判定データベース70は、異常判別部41が異常判定に用いる情報を記憶するものである。
(異常判別部、異常判定データベースの詳細)
次に、図9を用いて、異常判別部41および異常判定データベース70の詳細について説明する。
より詳細には、異常判別部41は、正規化関数作成部43、故障判定部(異常状態判定手段)44、正規化部45、挙動パターン特定部46、および挙動パターン診断部47を備える。また、異常判定データベース70は、正規化関数記憶部71、正規化後MPP履歴記憶部72、挙動診断対応情報記憶部73、および故障履歴記憶部74を備える。
まず、異常判定データベース70の詳細について説明する。
正規化関数記憶部71は、第2の計測値に依存する第1の計測値を、第2の計測値が所定値である場合の第1の計測値に正規化するための正規化関数を記憶するものである。具体的には、正規化関数記憶部71は、日射量に依存する電流値を所定の日射量における電流値に正規化する電流用正規化関数と、温度に依存する電圧値を所定の温度における電圧値に正規化する電圧用正規化関数とを記憶している。
正規化後MPP履歴記憶部72は、アレイ10の出力が最大である場合における、正規化された電流値および電圧値を座標成分とする最大動作点の時系列データを記憶するものである。
挙動診断対応情報記憶部73は、正規化後の最大動作点(以下、正規化後MPPと称する)の時間的推移に伴う挙動を示す挙動情報と、アレイ10の出力の診断情報とを対応づけた挙動対応情報を記憶するものである。
挙動情報の種類としては、正規化後MPPに変動がない状態が続いている場合の「静止」、正規化後MPPに変動がある状態である「異常」、正規化後MPPに変動があったが元の位置に戻った場合の「移動後に元に戻る」、および正規化後MPPが変動しその位置で静止している場合の「移動後に静止」がある。
診断情報の種類は、正規化後MPPの挙動が正常である場合の「正常」、正規化後MPPの挙動が異常である場合の「異常」、正規化後MPPの挙動から陰などによる一時的な異常と判断できる場合の「一時的異常」、および正規化後MPPの挙動から故障などによる永続的な異常と判断できる場合の「永続的異常」がある。
挙動診断対応情報記憶部73では、一例として、「静止」および「正常」が対応付けられている。また、「移動」および「異常」、「移動後に元に戻る」および「一時的異常」、ならびに「移動後に静止」および「永続的異常」が対応づけられている。
故障履歴記憶部74は、太陽光発電システム1において、想定される最大出力が得られないような永続的な異常が生じていることを示す故障フラグ(異常状態情報)を記憶している。
続いて、異常判別部41の詳細について説明する。
正規化関数作成部43は、MPP計測データ記憶部51から読み出した計測データを利用して、上記正規化関数を作成するものである。正規化関数作成部43は、作成した正規化関数を正規化関数記憶部71に記憶させる。
ここで、再び図4を用いて、正規化関数作成部43が上記正規化関数を作成する手法について説明する。
図4の(a)に示すように、正規化関数作成部43は、MPP計測データ記憶部51から読み出した最大動作電流値と日射量との時系列データに対し回帰分析を行い、前述の式(A)で示した回帰式(推定式)を算出する。図示の例では、推定式(A)は、Imax = 0.0097 × gである。この回帰式を用いて、日射量に依存する電流値を基準となる日射量(正規化された日射量)における最大動作電流値(正規化された電流値)に変換する。例えば、日射量が1000W/mである電流値に変換する電流用正規化関数を作成する。電流用正規化関数は、(正規化された電流値)=電流値×1000/日射量となる。
また、図4の(b)に示すように、正規化関数作成部43は、MPP計測データ記憶部51から読み出した電圧値(最大動作電圧値)と温度(モジュール温度)との時系列データに対し回帰分析を行い、前述の回帰式(1)を算出する。なお、日射量が少ないと正確な回帰分析ができないため、日射量が所定値(図示の例では300W/m)より大きい上記時系列データを利用している。図示の例では、回帰式(1)は、電圧値=−0.8977×t+199.87となる。この回帰式(1)を用いて、温度に依存する電圧値を温度が25℃である電圧値に変換する電圧用正規化関数を作成する。すなわち、電圧用正規化関数は、(正規化された電圧値)=−0.8977×(25−温度)+電圧値となる。
なお、正規化関数記憶部71に記憶されている正規化関数の回帰式の係数は、推定式記憶部53に記憶されている推定式の係数を代用することができる。
故障判定部44は、故障履歴記憶部74を参照し故障フラグの有無を確認することにより太陽光発電システム1に永続的な異常が生じているか否かを判定する。故障判定部44は、故障フラグが故障履歴記憶部74に記憶されている場合、太陽光発電システム1に異常が生じていると判定する。
正規化部45は、正規化関数記憶部71に記憶された電流用正規化関数および電圧用正規化関数を用いて、MPP計測データ記憶部51に記憶されている計測データの最大動作電流値および最大動作電圧値を正規化するものである。正規化部45は、正規化した電流値および電圧値の時系列データを正規化後MPP履歴記憶部72に記憶する。
電流値が日射量によって正規化されると、正規化された出力点の推移は日射量と無関係になるので、アレイ10の出力が正常である場合の出力点は日射量に対し固定される。従って、MPPが電圧値の増減方向とは異なる方向に推移すれば上記出力が異常であると診断できる。また、上記基準特性が日射量に依存しない特性となる。従って、診断がさらに容易となりかつ診断の精度が向上する。
さらに、電圧値が温度によって正規化されると、正規化された出力点の推移は日射量および温度と無関係になるので、アレイ10の出力が正常である場合の出力点は固定される。従って、MPPが推移すれば上記出力が異常であると診断できる。また、上記基準特性が日射量および温度に依存しない特性となる。従って、診断がさらに容易となりかつ診断の精度が向上する。
なお、上記正規化とは反対に、上記基準特性を、計測データ取得部31が取得した日射量および温度に基づいて変換してもよい。また、上記基準特性を種々の日射量および温度に基づいて予め変換して、該日射量および温度と対応付けて記憶部50に記憶しておき、計測データ取得部31が取得した日射量および温度に対応する基準特性を記憶部50から読み出してもよい。
挙動パターン特定部46は、正規化部45によって正規化された最大動作電流値および最大動作電圧値を成分とするMPPの挙動パターンを特定するものである。具体的には、挙動パターン特定部は、上記MPPの挙動パターンが挙動診断対応情報記憶部73に記憶されている挙動情報のいずれに該当するかを特定し、特定した挙動情報を挙動パターン診断部47に送信する。
挙動パターン診断部47は、アレイ10の最大動作点が正常であるか、あるいは異常であるかを診断するものである。より具体的には、挙動パターン診断部47は、挙動診断対応情報記憶部73を参照して、挙動パターン特定部46から送信される挙動情報に対応する診断情報を取得し、取得した診断情報をアレイ10の異常判定結果とする。
また、挙動パターン診断部47は、異常判定結果を手法選択部42に送信する。さらに、挙動パターン診断部47は、異常判定結果が「異常」、「一時的異常」または「永続的異常」である場合は故障履歴記憶部74に故障フラグを記憶する。
なお、挙動パターン診断部47は、異常判定結果が「正常」である、かつ故障履歴記憶部74に故障フラグが記憶されている場合、故障履歴記憶部74に故障フラグを消去してもよい。なぜならば、異常状態が解消されたと考えられるからである。
挙動パターン診断部47の異常判定および故障判定部44の故障フラグ確認は、定期的に行う。例えば、タイマーを用いることにより、挙動パターン診断部47および故障判定部44のそれぞれが、1時間ごとに異常判定および故障フラグ確認を実行するよう構成することができる。
なお、これに限られず、アレイ10が「一時的異常」状態である場合、故障判定部44が異常判定の実行間隔を変更してもよい。異常判定の実行間隔は、長くしてもよいし短くしてもよい。
例えば、「一時的異常」状態が、日陰の影響によるものである場合は、太陽の位置が移動することにより日陰の影響が取り除かれる場合もある。よって、日陰の影響が取り除かれると考えられる妥当な時間を実行間隔として設定することができる。これにより、日陰の影響が取り除かれたと考えられる時間が経過したときに、直ちにアレイ10の最大動作点が「正常」であるかどうかを確認することができる。
また、アレイ10が「一時的異常」状態である場合、故障判定部44が故障フラグ確認の実行を待機するように構成してもよい。つまり、故障判定部44が一時的異常状態が自然治癒するのを待って故障判定するようにしてもよい。
例えば、挙動パターン診断部47は、アレイ10が「一時的異常」状態である場合、故障履歴記憶部74に「待機フラグ」を書き込んで、故障判定部44は「待機フラグ」が書き込まれている場合、所定時間、故障判定を延期するように構成すればよい。
(作用・効果)
上記構成によれば、挙動パターン診断部47が、アレイ10が「一時的異常」状態であるか否かを判定することができる。このため、アレイ10が「一時的異常」であるのか、「永続的異常」であるのかに応じて、適宜アレイ10を動作させることができるという効果を奏する。
また、「故障フラグ」によって「異常状態」等を判定することができるので、異常状態判定を毎回行わなくても済む。
〔実施形態3〕
本発明のさらに他の実施形態について図10および図11を参照して説明する。まず、図10を用いて本実施形態に係る太陽光発電システム2について説明する。太陽光発電システム2は、太陽光発電システム1とは、次の点で相違する。
まず、太陽光発電システム2では、各モジュールはDCDC(直流−直流)変換を制御するためのDCDC制御装置(太陽電池制御装置)80を備えている。
また、モジュールM21には、当該モジュールM21の表面温度を計測できるように温度計15が設けられており、当該温度計15はモジュールM21のDCDC制御装置80に接続されている。
それぞれのDCDC制御装置80は、日射計14に接続されており、日射計14が計測した日射量の計測データを取得可能である。また、モジュールM22のDCDC制御装置80は、モジュールM21に設けられた温度計15に接続されておりモジュールM21の表面温度の計測データを取得可能に構成されている。
それ以外の構成は、太陽光発電システム1と同様である。特に、太陽光発電システム2において、アレイ10全体で1つの温度計15が設けられている点、アレイ10全体で1つの日射計14が設けられている点は太陽光発電システム1と同様である。
なお、上記構成は一例として示したものに過ぎず、例えば、温度計15を設けるモジュールは任意に決定することができる。
(DCDC制御装置の構成)
次に、図11を用いて、一例として、モジュールM21のDCDC制御装置80の構成について詳細に説明する。同図に示すように、DCDC制御装置80は、計測器17と、電圧設定部180と、MPPT制御器(動作点制御器)22とを備える構成である。
電圧設定部180は、当該DCDC制御装置80を備えるモジュールM21の動作電圧値を設定し、これにより動作点を調整するものである。電圧設定部180は、端子A1および端子A2を備えており、端子A1は、モジュールM21において直列に接続されているセルの端部に接続され、端子A2は他のモジュールと接続される。
MPPT制御器22は、制御部301と記憶部50とを備える構成である。
MPPT制御器22と、図1を用いて説明したMPPT制御器20との違いは、次の点である。まず、制御部301は制御部30において、目標値設定部33を省略した構成となっている。また、MPPT制御器22では、探索制御部34およびMPP推定部35はDCDC制御装置80が設定する動作電圧値を制御・指示するものとする。
(作用・効果)
上記構成のメリットとしては次のことが考えられる。まず、モジュールが直列に接続されたストリングの一部に部分的な影ができた場合(例えば、モジュール上に木の葉が落ちている場合など)、ストリング全体の発電量が数分の一にまで低下するという課題が一般的に知られている。これに対して、太陽光発電システム2では、DCDC制御装置80がモジュール単位でDCDC(直流−直流)変換を制御するので、影の影響が及ぶ範囲を、その影がかかっているモジュールのみに限定することができる。
さらには、パワーコンディショナ80では、接続されているアレイ10において、故障・保守により一部のモジュールが交換されていることも想定される。このため、アレイ10に含まれる各モジュールの特性が相互に一致しない場合も考えられる。従って、このような場合、モジュールによっては推定式の推定精度が低下することも考えられる。これに対して、上記構成によれば、モジュール単位で推定式を記憶しているので、当該モジュールの特性に適した推定式により最大動作点を推定することができる。
また、太陽光発電システム1におけるパワーコンディショナ80は、どのようなアレイに接続されるかどうかはわからないため、全く未知のアレイに接続された場合、推定式記憶部61の推定式を新たに算出しなければならない。これに対して、上記構成によれば、MPPT制御器22は所定のモジュールに組み込まれるのであるから、当該モジュールに対応する推定式を予め準備しておくことができる。つまり、組み込まれるモジュールについて予め探索を繰り返すことにより、推定式を算出して推定式記憶部61に記憶させておくことができる。このため、推定式を算出する手間を省くことが可能である。
なお、MPPT制御器22において、外部から目標値記憶部62に記憶されている目標値を変更可能なように構成することも可能である。
〔実施形態4〕
本発明のさらに他の実施形態について図12〜15を参照して説明する。まず、図12を用いて本実施形態に係る太陽光発電システム3について説明する。太陽光発電システム3は太陽光発電システム1と次の点で相違する。
まず、太陽光発電システム3ではモジュールごとに日射計14およびDCDC制御装置81が設けられている。なお、DCDC制御装置81は、モジュールM31(M32)の開放電圧、電流値、および電圧値をパワーコンディショナ(太陽電池制御装置)111に対して送信可能に構成されている。
また、温度計15はモジュールM31に設けられており、さらにはモジュールM31に設けられているDCDC制御装置81と接続されている。
そして、モジュールM32のDCDC制御装置81はそれぞれモジュールM31に設けられた温度計15に接続されている。
また、パワーコンディショナ111には、MPPT制御器20に替えて、MPPT制御器(動作点制御器)23が設けられている。
(MPPT制御器の詳細)
次に、図13を用いてMPPT制御器23の詳細について説明する。図13に示すように、MPPT制御器23には、MPPT制御器20の計測データ取得部31に替えて計測データ取得部(日射量/温度取得手段、電流/電圧取得手段、開放電圧値取得手段)310が設けられており、異常判別部41に替えて異常判別部(異常状態判定手段)410が設けられている。また、MPPT制御器23には、異常判定データベース70に替えて異常判定データベース700が設けられている。
計測データ取得部310は、計測器17の電流計17aおよび電圧計17bならびに温度計15から、アレイ10の電流値および電圧値ならびに温度を取得する。そして、計測データ取得部310は、各モジュールが備えるDCDC制御装置81から、それぞれのモジュールの開放電圧値、電流値、および電圧値を取得する。さらには、計測データ取得部310は、各モジュールに設けられている日射計から日射量を取得する。計測データ取得部310は、アレイ10の電流値、電圧値、および温度、ならびに各モジュールの開放電圧、電流値、電圧値、および日射量を含む計測データを異常判別部410に送信する。
(異常判別部の詳細)
次に、図14を用いて異常判別部410の詳細について説明する。図14に示すように、異常判別部410は、異常判別部41において、モジュール診断部(異常状態判定手段、開放電圧値判定手段)48がさらに追加された構成である。また、異常判定データベース700は、異常判定データベース70において、開放電圧記憶部75および発電電流・電圧記憶部76がさらに追加された構成である。
モジュール診断部48は各モジュールから取得した計測データに基づいて、当該モジュールが正常であるか、あるいは異常であるかを診断するものである。モジュール診断部48は例示的に次の2つの方法によりモジュールの異常診断を行う。
第1に、モジュール診断部48は開放電圧記憶部75から正常な開放電圧値の範囲を読み出して、モジュールの開放電圧値がこの範囲内か否かを判定することによりモジュールの異常診断を行う。モジュール診断部48はモジュールの開放電圧値がこの範囲内になければ、異常であると診断する。
例えば、クラスタを含む構成のモジュールの開放電圧値が異常である場合、当該モジュールにおいて、いわゆる「クラスタ落ち」の故障が生じている可能性がある。モジュール診断部48は、このような「クラスタ落ち」の故障を検出することができる。
第2に、モジュール診断部48は、発電電流・電圧記憶部76から正常な発電電流値・電圧値の範囲を読み出して、モジュールの発電電流値・電圧値がこの範囲内か否かを判定することによりモジュールの異常診断を行う。モジュール診断部48は、モジュールの発電電流値・電圧値がこの範囲内になければ異常であると診断する。
開放電圧値、発電電流値・電圧値は、比較的迅速かつ容易に計測することができる。このため、迅速かつ容易に太陽電池モジュールの異常を検知し、また異常箇所を詳細に特定することができる。
モジュール診断部48は、診断結果が「異常」であれば、故障履歴記憶部74に故障フラグを記憶する。この際、モジュール診断部48は、アレイ10全体について故障フラグを記憶してもよいし、異常と診断したモジュールについて故障フラグを記憶してもよい。また、モジュール診断部48は、診断結果を異常判定結果として手法選択部42に送信する。
開放電圧記憶部75は、モジュールと当該モジュールの正常な開放電圧値の範囲とを対応付けて記憶するものである。
発電電流・電圧記憶部76は、モジュールと当該モジュールの正常な発電電流値・電圧値の範囲とを対応付けて記憶するものである。
(手法選択処理の流れ)
次に、図15を用いて、手法選択処理の流れについて説明する。
まず、パワーコンディショナ111において電源が投入されることにより処理が開始すると、故障判定部44が、故障履歴記憶部74の故障フラグを確認する(S21)。
ここで、故障履歴記憶部74に故障フラグがある場合(S21において“故障フラグあり”)、手法選択部42は最大動作点を探索することによりアレイ10を動作させる手法を選択する(S22)。そして、所定時間待機した後(S27)、S21に戻る。
一方、故障履歴記憶部74に故障フラグがない場合(S21において“故障フラグなし”)、モジュール診断部48が、モジュールの開放電圧値が正常な範囲か、および、モジュールの発電電流値・電圧値が正常範囲かを判定する(S23)。
そして、判定の結果、モジュールの開放電圧値、発電電流値、および発電電圧値のいずれか1つが異常値を示していれば、モジュール診断部48はモジュールが異常状態であると診断する(S24においてYES)。この場合、手法選択部42は最大動作点を探索することによりアレイ10を動作させる手法を選択する(S22)。
これに対して、判定の結果、モジュールの開放電圧値および発電電流値・電圧値のいずれもが正常値を示していれば、モジュール診断部48はモジュールが正常状態であると診断する(S24においてNO)。この場合、手法選択部42は、図6を用いて示した推定最大動作点でアレイ10を動作させる手法を選択する(S25)。そして、所定時間の後(S26)、処理はS23に戻る。
(作用・効果)
各モジュールがDCDC制御装置81を備える構成であるので、各モジュールの直流電流値および直流電圧値を計測することができる。よって、モジュールごとに、開放電圧値、発電電流値、および発電電圧値が異常であるか、正常であるかを判定することができる。これにより、モジュール単位の詳細な異常判別が可能となる。
(変形例)
以下において、太陽光発電システム3における好ましい変形例について説明する。
[DCDC制御装置への適用]
上記異常判定処理は、太陽光発電システム2のDCDC制御装置80において適用することができる。すなわち、MPPT制御器22において、異常判別部410および異常判定データベース700を備える構成にすることも可能である。
[相対的な日射量の計測]
モジュールごとに備える日射計14は、1つ日射計14のみが絶対的な日射量を計測し、その他の日射計14は、当該絶対的な日射量に対して相対的な差分を検知するように構成されていてもよい。よって、例えば、モジュールの一部を上記その他の日射計14の代用とすることも可能である。
[異常値の記憶]
モジュール診断部48によって、発電電流値および発電電圧値の少なくとも一方が異常範囲にあることによりモジュールが異常状態であると診断された結果、探索制御部34による最大動作点探索処理が実行された後に、異常値である当該発電電流値および/または発電電圧値を探索された最大動作点における電流値・電圧値と対応付けて記憶部50に記憶しておいてもよい。
そして、次に、上記と同様の異常な値の発電電流値および/または発電電圧値が計測されたとき、対応する最大動作点を初期値として最大動作点探索処理を実行してもよい。
この構成によれば、最大動作点の探索に係る時間を短縮することができるという効果を奏する。
[異常値を用いた学習について]
異常値である当該発電電流値および/または発電電圧値を、探索された最大動作点における電流値・電圧値と対応付けて記憶部50に記憶する場合、これらのデータの組を学習データとして、例えば、教師つき学習手法として、ベイジアンネットワークのネットワーク構造および条件付確率表の集合としてモデル化してもよい。
この構成によれば、未知の異常範囲にある電流値または電圧値に対して適切な初期値またはその範囲を決定することができる。
その結果、探索時間の短縮と、局所解に陥る可能性の低減を実現できるという効果を奏する。
上記モデル化においては、上記学習データに加えて、例えば、天候情報または周囲の障害物の位置等の環境計測データおよび該環境計測データの時間的変化をモデル内パラメータとして取り込んでもよい。これにより、より精度のよい学習モデルを構築することができる。
なお、上記環境計測データの時間的変化を時系列情報としてベイジアンネットワークに取り込む手法としては、DBN(Dynamic Belief Network)が広く知られている。また、他にも(1)電流値や電圧値の微分値や積分値を使うことや、(2)分布の大きさ、歪み度、尖り度を使うこと、(3)時系列データの周波数成分を使用することも可能である。
[開放電圧値の判定について]
開放電圧値は、モジュールごとにおおよそ固有の値となる。よって、開放電圧記憶部75には、例えば、モジュールの製造者が仕様として公表している開放電圧値を記憶しておくことが考えられる。また、モジュール診断部48は、計測された開放電圧値がモジュール仕様の開放電圧値の所定以下、例えば50%以下となった場合に、当該モジュールに異常が生じていると診断してもよい。
[異常範囲の決定について]
開放電圧記憶部75に記憶するモジュールの正常な開放電圧値の範囲、および発電電流・電圧記憶部76に記憶するモジュールの正常な発電電流値・電圧値の範囲は、次のようにして決定してもよい。
まず、モジュールが正常な状態で、一定期間、開放電圧値、発電電流値、および電圧値を計測して、計測した値を記憶部50に記憶しておく。
そして、IQR=(開放電圧値、発電電流値、および電圧値の)第3四分位点−第1四分位点としたとき、次の範囲にあるNを正常範囲とし、それ以外を異常範囲とすることができる。
最小値−(1.5×IQR)≦N≦最大値+(1.5×IQR)
[動作点の調製について]
インバータ18は、探索制御部34、MPP推定部35からの制御・指示に従い、モジュールごとに動作電流値・動作電圧値を設定することにより動作点を調整してもよい。例えば、インバータ18は推定動作点でモジュールを動作させるようにDCDC制御装置81に指示してもよい。これにより、各モジュールを最適な手法により動作させることができる。また、インバータ18はストリング単位に動作点を制御してもよい。これにより、ストリング単位で最大動作点を調整する手法を変更することができる。
また、推定式算出部32は、モジュール単位またはストリング単位で、推定式を算出してもよい。この構成は、次の点で優れている。
すなわち、太陽光発電システム3を長期的に稼動する上で、既存システムの一部または全部を交換したり再利用したりすることが想定される。また、これにより、同一システムにおけるモジュール・ストリング間の発電特性にばらつきが生じてしまい、発電効率が低下してしまうことが予想される。上記構成によれば、モジュール・ストリング単位で最適な手法により、推定最大動作点における動作制御を行うことができるので、既存システムの一部または全部が交換されたり再利用されたりしても、発電効率の低下を防ぎ、高い発電効率を維持することができる。
(補足事項)
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
また、MPPT制御器20〜24の各ブロック、特に制御部30は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、MPPT制御器20〜24は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるMPPT制御器20〜24の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記MPPT制御器20〜24に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、MPPT制御器20〜24を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
最後に、本発明は、以下のように表現することも可能である。すなわち、本発明に係る動作点制御器は、太陽電池の動作点を制御する動作点制御器において、日射量および/または温度を取得する日射量/温度取得手段と、電流値および/または電圧値を取得する電流/電圧取得手段と、最大動作点を探索する最大動作点探索手段と、上記日射量と上記最大動作点における最大動作電流値との間に成立する関係式および/または上記温度と上記最大動作点における最大動作電圧値との間に成立する関係式を推計する推計手段と、上記推計手段が推計した関係式を用いて、或る日射量または或る温度における最大動作点を推定する推定手段と、を備える構成である。
また、本発明に係る動作点制御器の制御方法は、太陽電池の動作点を制御する動作点制御器の制御方法において、日射量および/または温度を取得する日射量/温度取得ステップと、電流値および/または電圧値を取得する電流/電圧取得ステップと、最大動作点を探索する最大動作点探索ステップと、上記日射量と上記最大動作点における最大動作電流値との間に成立する関係式および/または上記温度と上記最大動作点における最大動作電圧値との間に成立する関係式を推計する推計ステップと、上記推計ステップで推計した関係式を用いて、或る日射量または或る温度における最大動作点を推定する推定ステップと、を含む方法である。
また、本発明に係る動作点制御器では、上記推計手段は、上記関係式を、1つの日射量および最大動作電流値の組を用いて、日射量と最大動作電流値とが比例関係にあることに基づいて、および/または、2つの温度および最大動作電圧値の組を用いて、温度と最大動作電圧値とが線形関係にあることに基づいて推計することが好ましい。
上記構成によれば、日射量と、最大動作電流値との間に成立する関係式を推計するのに、日射量の計測および最大動作点の探索は、1回だけで済む。あるいは、温度と、最大動作電圧値との間に成立する関係式を推計するのに、温度の計測および最大動作点の探索は、2回だけで済む。なお、当該2つの組において、温度は互いに異なる。推計に用いる2つの温度は、ある程度相違しているほうが望ましい。
例えば、朝および昼に計測した温度、連続した二日間に渡って同時刻に計測した温度、または夏および冬など季節が異なる二日において同時刻に計測した温度を採用することができる。
この他にも、モジュールの耐性温度の上限および下限付近の温度を採用することができる。
これにより、迅速に日射量―最大動作電流値の関係式、および/または、温度―最大動作電圧値の関係式を推計することができるという効果を奏する。
特に、太陽光発電システムにおいて、太陽電池の一部または全部が交換されたり、補修されたりすることにより、その特性が変化したとしても、迅速に対応できるという点で優れている。
本発明に係る動作点制御器では、上記推計手段は、最大動作電流値を目的変数とし、日射量を説明変数とする線形回帰モデルについて、複数の日射量および最大動作電流値の組を用いて上記日射量と最大動作電流値との間に成立する上記関係式を推計する、および/または、最大動作電圧値を目的変数とし、温度を説明変数とする線形回帰モデルについて、複数の温度および最大動作電圧値の組を用いて温度と最大動作電圧値との間に成立する上記関係式を推計することが好ましい。
上記構成によれば、(A)日射量―最大動作電流値の関係式および/または(B)温度―最大動作電圧値の関係式を線形回帰モデルにより推計することができる。よって、より多くの回数、計測を実行すれば、より高い精度の推計を行うことができるという効果を奏する。
本発明に係る動作点制御器は、上記課題を解決するために、太陽電池の動作点を制御する動作点制御器において、日射量および温度を取得する日射量/温度取得手段と、電流値および電圧値を取得する電流/電圧取得手段と、最大動作点を探索する最大動作点探索手段と、上記日射量および上記温度と上記最大動作点における最大動作電圧値との間に成立する関係式を推計する推計手段と、上記推計手段が推計した関係式を用いて、或る日射量および或る温度における最大動作点を推定する推定手段と、を備えることを特徴とする。
上記では、(A)日射量―最大動作電流値の関係式、または、(B)温度―最大動作電圧値の関係式に基づいて最大動作点を推定する構成について説明したが、上記構成のように、(C)日射量・温度―最大動作電圧値の関係式に基づいて最大動作点を推定することもできる。
すなわち、上記構成によれば、日射量および温度を取得すると共に、当該日射量および温度のときに探索された最大動作点において計測された最大動作電圧値を取得する。また、日射量および温度と最大動作電圧値との間に成立する関係式を推計する。
従って、上記(C)の関係式から、或る日射量および或る温度における最大動作電圧値を算出できるので、或る日射量および或る温度における最大動作点を推定することができる。
なお、さらに付言すれば、上記(B)の温度―最大動作電圧値の関係式に基づいて、最大動作点を推定する場合よりも、上記(C)の日射量・温度―最大動作電圧の関係式に基づいて、最大動作点を推定する場合のほうが、最大動作点における電圧値に対する日射量の影響を加味した最大動作電圧値を計算することができる。
本発明に係る動作点制御器では、上記推計手段が推計する関係式を用いた推定の精度を計算する推定精度計算手段と、を備えることが好ましい。
上記構成によれば、推計した関係式の推定の精度を計算することができる。
例えば、線形回帰モデルにおいて、推定の精度、すなわち回帰式の当てはまりのよさは、決定係数により表すことができる。また、重回帰モデルによる推定の精度は、自由度調整済みの決定係数により表すことができる。
なお、推定の精度の提示方法には、特に制限はなく、例えば、動作点制御器にディスプレイ等の表示手段を接続して、ある時点で算出した推定の精度を当該表示手段に出力し、ユーザに提示してもよい。また、関係式を推計する度に推定の精度を算出して蓄積し、時系列ごとにユーザに提示してもよい。
上記構成により決定係数等の推定の精度を算出すれば、関係式がどの程度正確かを把握することができ、また、後どれくらい推計を繰り返せばよいのかを決める指標とすることができるという効果を奏する。
本発明に係る動作点制御器では、上記推計手段が推計する関係式を用いた推定の精度の目標値を設定する目標値設定手段を備え、上記推計手段は、上記推定の精度が、上記推定の目標値に達するまで推計を行うことが好ましい。
上記構成によれば、推計した関係式の推定の精度を計算して、推定の精度が、設定した目標値に達するまで推計を行うことができる。
上述のとおり、例えば、回帰モデルにおいて、推定の精度は、決定係数等により表すことができる。よって、この決定係数の目標値を予め定めておき、この目標値を越えれば、推計を終了するという構成を採用することができる。
この結果、妥当な回数の温度・日射量の測定で、所望の推定精度を得ることができるという効果を奏する。
本発明は、大小の規模を問わず太陽光発電システムに広く好適に適用可能である。
1〜3 太陽光発電システム
11、111 パワーコンディショナ(太陽電池制御装置)
14 日射計(計測部)
15 温度計(計測部)
17 計測器(計測部)
17a 電流計
17b 電圧計
18 インバータ
20〜23 MPPT制御器(動作点制御器)
30、301 制御部
31、310 計測データ取得部(計測データ取得手段、日射量/温度取得手段、電流/電圧取得手段、開放電圧値取得手段)
32 推定式算出部(推計手段、推定精度計算手段)
33 目標値設定部(目標値設定手段)
34 探索制御部(最大動作点探索手段、探索開始手段)
35 MPP推定部(推定手段)
41、410 異常判別部(異常状態判定手段)
42 手法選択部(探索手法選択手段)
43 正規化関数作成部
44 故障判定部(異常状態判定手段)
45 正規化部
48 モジュール診断部(異常状態判定手段、開放電圧値判定手段)
50 記憶部
51 MPP計測データ記憶部
53 推定式記憶部
60 定格値データベース
61 推定式記憶部
62 目標値記憶部
70、700 異常判定データベース
71 正規化関数記憶部
75 開放電圧記憶部
80 DCDC制御装置(太陽電池制御装置)
180 電圧設定部

Claims (12)

  1. 太陽電池の最大動作点を探索して太陽電池の動作を制御するMPPT(Maximum Power Point Tracking)制御器において、
    上記太陽電池の周辺環境の計測値である環境データと、上記太陽電池から出力される電力に関連する情報を示す電力データとを取得する計測データ取得手段と、
    上記環境データと、探索した最大動作点における電力データとの間に成立する関係式を推計する推計手段と、
    上記太陽電池について計測される環境データを用いて、上記推計手段が推計した関係式から最大動作点を推定する推定手段と、を備えており、
    上記環境データは、日射量および温度であり、
    上記推計手段は、上記日射量と探索した最大動作点における電力データとの間に成立する第1関係式、および、上記温度と探索した最大動作点における電力データとの間に成立する第2関係式を推計し、
    上記推定手段は、上記日射量または上記温度の計測値に基づいて、上記第1関係式、または、上記第2関係式を選択し、当該選択した関係式から最大動作点を推定することを特徴とするMPPT制御器。
  2. 太陽電池の最大動作点を探索して太陽電池の動作を制御するMPPT(Maximum Power Point Tracking)制御器において、
    上記太陽電池の周辺環境の計測値である環境データと、上記太陽電池から出力される電力に関連する情報を示す電力データとを取得する計測データ取得手段と、
    上記環境データと、探索した最大動作点における電力データとの間に成立する関係式を推計する推計手段と、
    上記太陽電池について計測される環境データを用いて、上記推計手段が推計した関係式から最大動作点を推定する推定手段と、
    太陽電池が異常状態であるか否かを判定する異常状態判定手段と、
    上記異常状態判定手段の判定結果に基づいて、最大動作点を設定する手法を選択する探索手法選択手段と、を備えることを特徴とするMPPT制御器。
  3. 上記推計手段によって推計された上記関係式を記憶する記憶部を備え、
    上記推計手段は、新たに取得された上記環境データと、新たに取得された上記電力データとを用いて上記記憶部に記憶されている上記関係式を更新することを特徴とする請求項1に記載のMPPT制御器。
  4. 推計された関係式から上記推定手段が推定した最大動作点を基点に、最大動作点の探索を開始する探索開始手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のMPPT制御器。
  5. 上記太陽電池の開放電圧値を取得する開放電圧値取得手段と、
    上記開放電圧値が、正常な範囲にあるか否かを判定する開放電圧値判定手段と、を含み、
    上記異常状態判定手段は、上記開放電圧値判定手段によって上記開放電圧値が正常な範囲にないと判定された場合、上記太陽電池が異常状態であると判定することを特徴とする請求項に記載のMPPT制御器。
  6. 請求項1または2に記載のMPPT制御器と、太陽電池から出力された電流に対して電圧を設定し、該電圧で外部へ出力する電圧設定部とを備え、
    上記MPPT制御器が、上記電圧設定部を制御することを特徴とする太陽電池制御装置。
  7. 上記太陽電池の周辺環境の計測値と、上記太陽電池から出力される電力とを計測する計測部を備える請求項6に記載の太陽電池制御装置。
  8. 請求項7に記載の太陽電池制御装置と、
    上記太陽電池制御装置と接続される太陽電池とを備える太陽光発電システム。
  9. 太陽電池の最大動作点を探索して太陽電池の動作を制御するMPPT制御器を動作させるMPPT制御プログラムであって、
    上記太陽電池の周辺環境の計測値である環境データと、上記太陽電池から出力される電力に関連する情報を示す電力データとを取得する計測データ取得ステップと、
    上記環境データと、探索した最大動作点における電力データとの間に成立する関係式を推計する推計ステップと、
    上記太陽電池について計測される環境データを用いて、上記推計ステップにおいて推計した関係式から最大動作点を推定する推定ステップと、を含んでおり、
    上記環境データは、日射量および温度であり、
    上記推計ステップは、上記日射量と探索した最大動作点における電力データとの間に成立する第1関係式、および、上記温度と探索した最大動作点における電力データとの間に成立する第2関係式を推計するステップであり、
    上記推定ステップは、上記日射量または上記温度の計測値に基づいて、上記第1関係式、または、上記第2関係式を選択し、当該選択した関係式から最大動作点を推定するステップである処理をコンピュータに実行させるためのMPPT制御プログラム。
  10. 太陽電池の最大動作点を探索して太陽電池の動作を制御するMPPT制御器を動作させるMPPT制御プログラムであって、
    上記太陽電池の周辺環境の計測値である環境データと、上記太陽電池から出力される電力に関連する情報を示す電力データとを取得する計測データ取得ステップと、
    上記環境データと、探索した最大動作点における電力データとの間に成立する関係式を推計する推計ステップと、
    上記太陽電池について計測される環境データを用いて、上記推計ステップにおいて推計した関係式から最大動作点を推定する推定ステップと、
    太陽電池が異常状態であるか否かを判定する異常状態判定ステップと、
    上記異常状態判定ステップの判定結果に基づいて、最大動作点を設定する手法を選択する探索手法選択ステップである処理をコンピュータに実行させるためのMPPT制御プログラム。
  11. 太陽電池の最大動作点を探索して太陽電池の動作を制御するMPPT制御器の制御方法において、
    上記太陽電池の周辺環境の計測値である環境データと、上記太陽電池から出力される電力に関連する情報を示す電力データとを取得する計測データ取得ステップと、
    上記環境データと、探索した最大動作点における電力データとの間に成立する関係式を推計する推計ステップと、
    上記太陽電池について計測される環境データを用いて、上記推計ステップにおいて推計した関係式から最大動作点を推定する推定ステップと、を含んでおり、
    上記環境データは、日射量および温度であり、
    上記推計ステップは、上記日射量と探索した最大動作点における電力データとの間に成立する第1関係式、および、上記温度と探索した最大動作点における電力データとの間に成立する第2関係式を推計するステップであり、
    上記推定ステップは、上記日射量または上記温度の計測値に基づいて、上記第1関係式、または、上記第2関係式を選択し、当該選択した関係式から最大動作点を推定するステップであることを特徴とするMPPT制御器の制御方法。
  12. 太陽電池の最大動作点を探索して太陽電池の動作を制御するMPPT制御器の制御方法において、
    上記太陽電池の周辺環境の計測値である環境データと、上記太陽電池から出力される電力に関連する情報を示す電力データとを取得する計測データ取得ステップと、
    上記環境データと、探索した最大動作点における電力データとの間に成立する関係式を推計する推計ステップと、
    上記太陽電池について計測される環境データを用いて、上記推計ステップにおいて推計した関係式から最大動作点を推定する推定ステップと、
    太陽電池が異常状態であるか否かを判定する異常状態判定ステップと、
    上記異常状態判定ステップの判定結果に基づいて、最大動作点を設定する手法を選択する探索手法選択ステップとを含むことを特徴とするMPPT制御器の制御方法。
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