JP5581401B2 - ダサチニブの合成方法およびその中間体 - Google Patents

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Description

本発明は薬化学分野に係り、具体的に、高純度のダサチニブを簡易に合成する新しい方法およびその中間体化合物に係る。
ダサチニブ(Dasatinib)(商品名SPRYCEL(スプリセル)TM)は、BMS社により研究開発されたチロシンキナーゼに対する経口阻害剤であり、成人慢性骨髄性白血病(CML)に用いられ、またフィラデルフィア染色体陽性の急性リンパ球性白血病の治療にも用いられる。当該化学名称は、N−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−2−[[6−[4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル]−2−メチルピリミジン−4−イル]アミノ]−5−チアゾールカルボアミドであり、化学構造式は、以下の通りである:
J・ダスらは、2002年5月8日に公開された公告番号CN1348370Aの中国特許出願において、ダサチニブを合成する方法を開示した。当該方法は、2−tert−ブトキシカルボニルアミノーチアゾール−5−カルボン酸エチルを原料とし、以下のルートを経由してダサチニブを合成した:
また、陳邦池らは、2007年6月13日に公開された公告番号CN1980909Aの中国特許出願において、ダサチニブを合成する他の方法を開示した。当該方法は、イソシアネートまたはチオ尿素を使用してチアゾール環を形成し、ダサチニブを合成した:
または
Liらは、2007年9月20日に公開された国際特許出願(WO2007/106879A2)において、ダサチニブを合成する他の方法を開示した。当該方法は、他種のチオ尿素誘導体を使用し、トリフェニルメチル基で保護アミノ基を保護したチアゾール環を合成し、さらに脱保護を経て、2−メチル−4,6−ジクロロピリミジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジンと反応させ、ダサチニブを得た。
Dasらは、J. Med. Chem. 2006, 49, 6819−6832 (2−Aminothiazole as a Novel Kinase Inhibitor Temple. Structure−Activity Relationship Studies toward the Discovery of N−(2−chloro−6−methylphenyl)−2−((6−(4−(2−hydroxyethyl)−1−pyperizinyl)−2−methyl−4−pyrimidinyl)amino)−1,3−thiazole−5−carboxamide)において、ダサチニブを合成する他の方法を開示した。当該方法は、2−クロロチアゾールを原料とし、4−メトキシベンジル基でアミノ基を保護し、ダサチニブを合成した。
中国特許出願公告(公開)第CN1348370A号明細書 中国特許出願公告(公開)第CN1980909A号明細書 国際公開第WO2007/106879号
しかしながら、本分野において、工業化の生産に適用し、入手しやすい原料を用いて高純度のダサチニブを簡易に合成する新しい方法は、まだ必要とされている。
本発明の発明者らは、大量の研究を行って、工業化の生産に簡易に適用し、且つ入手しやすい原料から高純度のダサチニブを合成する新しい方法の開発に成功し、従来の技術に存在する問題を克服した。
本発明の目的は、ダサチニブの合成方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、ダサチニブを合成するための中間体化合物を提供することにある。
本発明の第3の目的は、高純度のダサチニブの調製方法を提供することにある。
具体的、本発明は、以下の技術的な解決手段によって実現される。
本発明は、ダサチニブの合成方法を提供し、式Iの化合物と式IIの化合物とを反応させ、式IIIの化合物を得るステップを含む:
この際、式Iおよび式III中、R1およびR2は、それぞれ独立して、ハロゲン(すなわちフルオロ基、クロロ基、ブロモ基またはヨード基)、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル基またはヒドロキシル基が保護された4−(2−ヒドロキシエチル)−1ピペラジニル基、およびアミノ基から選ばれ、R1およびR2は、同一であってもよく異なっていてもよく、ただし同時に4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル基またはヒドロキシル基が保護された4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル基となることはない;、好ましくは、R1は、ハロゲン(すなわちフルオロ基、クロロ基、ブロモ基またはヨード基)、および4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル基またはヒドロキシ基が保護された4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル基から選ばれ、R2は、ハロゲン(すなわちフルオロ基、クロロ基、ブロモ基またはヨード基)およびアミノ基から選ばれ;前記ヒドロキシル基の保護基としては、本分野の当業者に熟知されたものであり、エーテル、C1−C4のアルカン酸エステルまたは置換のC1−C4のアルカン酸エステル、および炭酸エステル保護基から選ばれてもよく;前記エーテルは、置換または未置換のC1−C4のアルキルエーテル、置換または未置換のベンジルエーテルおよびシリルエーテルから選ばれてもよく;前記置換のC1−C4のアルキルエーテルは、好ましくは置換のメチルエーテルおよびエチルエーテルから選ばれ、より好ましくは、メトキシメチルエーテル、tert−ブトキシメチルエーテル、2−メトキシエトキシメチルエーテル、メチルチオメチルエーテル、(フェニルジメチルシリル)メトキシメチルエーテル、ベンジルオキシメチルエーテル、(4−メトキシフェノキシ)メチルエーテル、メントキシ(menthoxy)メチルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、テトラヒドロフランエーテル、1−エトキシエチルエーテル、およびアリルエーテルなどから選ばれ;前記置換のベンジルエーテルは、好ましくはp−メトキシベンジルエーテル、3,4−ジメトキシベンジルエーテルおよびp−ニトロベンジルエーテルなどから選ばれ;前記シリルエーテルは、好ましくはジイソプロピルシリルエーテル、tert−ブチルジメチルシリルエーテル、tert−ブチルジフェニルシリルエーテルなどから選ばれ;前記アルカン酸エステルは、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ベンゾイル基およびp−フェニルベンゾイル基などから選ばれ;前記炭酸エステルは、メトキシメチルエステル、9−フルオレニルメチルエステル、2−(トリメチルシリル)エチルエステル、イソブチルエステル、ビニルエステル、アリルエステル、p−ニトロフェニルエステルまたはベンジルエステルなどから選ばれ、詳細は、PETER G.M.WUTSらの「GREENE'S PROTECTIVE GROUP IN ORGANIC SYNTHESIS」、第4版、2007年、A John Wiley & Sons, Inc.,出版、第16−366頁を参照する;
式IIの化合物および式IIIの化合物において、R3は、ハロゲン(すなわちフルオロ基、クロロ基、ブロモ基またはヨード基)、およびアミノ基から選ばれ;R2がハロゲン(すなわちフルオロ基、クロロ基、ブロモ基またはヨード基)から選ばれる場合に、R3はアミノ基である;R2がアミノ基である場合に、R3は、ハロゲン(すなわちフルオロ基、クロロ基、ブロモ基またはヨード基)から選ばれる;
式IIの化合物および式IIIの化合物において、R4は、C1−C6のアルコキシ基または置換基を有するC1−C6のアルコキシ基であり、前記置換基は、C1−C6のアルキル基、アリール基または置換のアリール基から選ばれ;前記アリール基は、フェニル基から選ばれ;前記置換のアリール基は、1つまたは複数のC1−C4のアルキル基もしくはアルコキシ基、ハロゲンおよびニトロ基で置換されたフェニル基から選ばれ、好ましくは、R4は、メトキシ基、ベンジルオキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、イソブトキシ基、ペンチルオキシ、またはヘキシルオキシ基である;
前記合成方法には、R1およびR2が共にクロロ基であり、R3がアミノ基である時に、式Iの化合物を式IIの化合物と反応させ、式IIIの化合物を得ることは含まれない。
本発明の実施形態において、式Iおよび式III中のR1がハロゲン(すなわちフルオロ基、クロロ基、ブロモ基またはヨード基)である時に、本発明により提供される前記合成方法は、下記:
式IIIの化合物を加水分解させることによって、式IVの化合物を得るステップ:
この際、式IIIの化合物におけるR4の定義は前記と同様である;
その後、式IVの化合物を酸クロリド化試薬の作用下で酸クロリド化させ、式Vの化合
物を得るステップ:
式Vの化合物を2−クロロ−6−メチルアニリンと反応させ、式VIの化合物を得るス
テップ:
または式IVの化合物を、アミド縮合剤の存在下で2−クロロ−6−メチルアニリンと反応させ、式VIの化合物を得るステップ(この際、式IVの化合物、式Vの化合物およ
び式VIの化合物におけるR1はハロゲンである。);および
式VIの化合物を、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジンと反応させて、ダサチニブを得るステップ、をさらに含むことができる。
好ましくは、前記ダサチニブの合成方法において、前記酸クロリド化試薬は、三塩化リン、五塩化リン、塩化チオニル、および塩化オキサリルから選ばれ、好ましくは塩化オキサリルであり;
好ましくは、前記ダサチニブの合成方法において、前記アミド縮合剤は、ジクロロリン酸フェニル(PDCP)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(EDCI)等から選ばれる。
本発明の実施形態において、式Iおよび式IIIにおけるR1がハロゲン(すなわちフルオロ基、クロロ基、ブロモ基またはヨード基)である時に、本発明により提供される前記合成方法は、下記:
式IIIの化合物を1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジンと反応させることによって、式VIIの化合物を得るステップ:
この際、式IIIの化合物および式VIIの化合物におけるR4の定義は前記と同様である;
式VIIの化合物を加水分解させて、式VIIIの化合物を得るステップ:
式VIIIの化合物をヒドロキシル基保護試薬と反応させることによって、式IXの化合物を得るステップ:
式IXの化合物を酸クロリド化試薬の作用下で酸クロリド化させ、式Xの化合物を得る
ステップ:
式IXの化合物および式Xの化合物におけるPgは、ヒドロキシル基の保護基である;
式Xの化合物を2−クロロ−6−メチルアニリンと反応させ、その後、ヒドロキシル基
の保護基Pgを除去し、ダサチニブを得るステップ;
または、式IXの化合物をアミド縮合剤の存在下で2−クロロ−6−メチルアニリンと反応させ、その後、ヒドロキシル基における保護基Pgを除去し、ダサチニブを得るステップ、をさらに含むことができる。
好ましくは、前記ダサチニブの合成方法において、前記ヒドロキシル基の保護試薬は以下の:C1−C4のアルカン酸エステル、置換のC1−C4アルカン酸、または炭酸エステル保護基である;前記アルカン酸エステルは、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ベンゾイル基およびp−フェニルベンゾイル基などから選ばれ;前記炭酸エステルは、メトキシメチルエステル、9−フルオレニルメチルエステル、2−(トリメチルシリル)エチルエステル、イソブチルエステル、ビニルエステル、アリルエステル、p−ニトロフェニルエステルまたはベンジルエステルなどから選ばれ、詳細は、PETER G. M. WUTSらの「GREENE'S PROTECTIVE GROUP IN ORGANIC SYNTHESIS」、第4版、2007年、A John Wiley & Sons, Inc.,出版、第16−366頁を参照する;
好ましくは、前記ダサチニブの合成方法において、前記酸クロリド化試薬は、三塩化リン、五塩化リン、塩化チオニル、および塩化オキサリルから選ばれ、好ましくは塩化オキサリルであり;
好ましくは、前記ダサチニブの合成方法において、前記アミド縮合剤は、ジクロロリン酸フェニル(PDCP)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(EDCI)等から選ばれる。
本発明の実施形態において、式Iおよび式IIIにおけるR1がハロゲン(すなわちフルオロ基、クロロ基、ブロモ基またはヨード基)である時に、本発明により提供される前記合成方法は、下記:式IIIの化合物とヒドロキシル基保護の1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジンとを反応させることによって、式XIの化合物を得るステップ:
式中、式IIIおよび式XIの化合物におけるR4の定義は前記と同様であり;Pgは、ヒドロキシル基の保護基であり水素ではない;
式XIの化合物を加水分解させ、式IXの化合物を得るステップ:
IXの化合物を酸クロリド化試薬の作用下で酸クロリド化させ、式Xの化合物を得るステップ:
式Xの化合物を2−クロロ−6−メチルアニリンと反応させ、その後、ヒドロキシル基
の保護基Pgを除去することによって、ダサチニブを得るステップ;
または式IXの化合物をアミド縮合剤の存在下で2−クロロ−6−メチルアニリンと反応させ、その後、ヒドロキシル基における保護基Pgをすることによって、ダサチニブを得るステップ(式中、式IXの化合物および式Xの化合物におけるPgがヒドロキシル基
保護基であり、水素ではない)、をさらに含むことができる。
好ましくは、前記ダサチニブの合成方法において、前記ヒドロキシル基保護基は、エーテル保護基から選ばれ;前記エーテルは、置換のまたは未置換のC1−C4のアルキルエーテル、置換または未置換のベンジルエーテルおよびシリルエーテルから選ばれ;前記置換のC1−C4アルキルエーテルは、好ましくは置換のメチルエーテルまたはエチルエーテルから選ばれ、より好ましくは、メトキシメチルエーテル、tert−ブトキシメチルエーテル、2−メトキシエトキシメチルエーテル、メチルチオメチルエーテル、(フェニルジメチルシリル)メトキシメチルエーテル、ベンジルオキシメチルエーテル、(4−メトキシフェノキシ)メチルエーテル、メントキシ(menthoxy)メチルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、テトラヒドロフランエーテル、1−エトキシエチルエーテル、アリルエーテルなどから選ばれ;前記置換のベンジルエーテルは、好ましくはp−メトキシベンジルエーテル、3,4−ジメトキシベンジルエーテル、p−ニトロベンジルエーテルなどから選ばれ;前記シリルエーテルは、好ましくはジイソプロピルシリルエーテル、tert−ブチルジメチルシリルエーテル、tert−ブチルジフェニルシリルエーテルなどから選ばれ、詳細は、PETER G. M. WUTSらの「GREENE'S PROTECTIVE GROUP IN ORGANIC SYNTHESIS」第4版、2007年、A John Wiley & Sons, Inc.,出版、第16−366頁を参照する;
好ましくは、前記ダサチニブの合成方法において、前記酸クロリド化試薬は、三塩化リン、五塩化リン、塩化チオニルおよび塩化オキサリルから選ばれ、好ましくは塩化オキサリルであり;
好ましくは、前記ダサチニブの合成方法において、前記アミド縮合剤は、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1− イル)−1,1,3,3− テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(EDCI)から選ばれる。
本発明の実施形態において、式IIIにおけるR1が4−(2−ヒドロキシエチル)−1ピペラジニル基またはヒドロキシル基が保護された4−(2−ヒドロキシエチル)−1ピペラジニル基である時に、本発明により提供される前記合成方法は、下記:
式IIIの化合物(すなわち式XIの化合物)を加水分解させて、式IXの化合物を得るステップ:
式中、式IXの化合物またはXIの化合物におけるPgはヒドロキシル基の保護基または水素原子であり、式XIの化合物におけるR4の定義は前記と同様である;
式IXの化合物を酸クロリド化試薬の作用下で酸クロリド化させ、式Xの化合物を得る
ステップ:
式Xの化合物を2−クロロ−6−メチルアニリンと反応させ、その後ヒドロキシル基の
保護基Pgを除去することによって、ダサチニブを得るステップ;
または、式IXの化合物をアミド縮合剤の存在下で2−クロロ−6−メチルアニリンと反応させ、その後ヒドロキシル基の保護基Pgを除去することによって、ダサチニブを得るステップをさらに含むことができる。
好ましくは、前記ダサチニブの合成方法において、前記ヒドロキシル基の保護基は、エーテル保護基から選ばれ;前記エーテルは、置換または未置換のC1−C4のアルキルエーテル、置換または未置換のベンジルエーテルおよびシリルエーテルから選ばれ;前記置換のC1−C4アルキルエーテルが好ましくは置換のメチルエーテルまたはエチルエーテルから選ばれ、より好ましくは、メトキシメチルエーテル、tert−ブトキシメチルエーテル、2−メトキシエトキシメチルエーテル、メチルチオメチルエーテル、(フェニルジメチルシリル)メトキシメチルエーテル、ベンジルオキシメチルエーテル、(4−メトキシフェノキシ)メチルエーテル、メントキシ(menthoxy)メチルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、テトラヒドロフランエーテル、1−エトキシエチルエーテルおよびアリルエーテルなどから選ばれ;前記置換のベンジルエーテルは、好ましくはp−メトキシベンジルエーテル、3,4−ジメトキシベンジルエーテル、p−ニトロベンジルエーテルなどから選ばれ;前記シリルエーテルは、好ましくはジイソプロピルシリルエーテル、tert−ブチルジメチルシリルエーテル、tert−ブチルジフェニルシリルエーテルなどから選ばれ、詳細は、PETER G. M. WUTSらの「GREENE'S PROTECTIVE GROUP IN ORGANIC SYNTHESIS」、,第4版、2007年、A John Wiley & Sons, Inc.,出版、第16−366頁を参照する;
好ましくは、前記ダサチニブの合成方法において、前記酸クロリド化試薬は、三塩化リン、五塩化リン、塩化チオニル、または塩化オキサリルから選ばれ、好ましくは塩化オキサリルである。
本発明の実施形態において、本発明により提供される前記合成方法は、下記:式IIIの化合物を2−クロロ−6−メチルアニリンと反応させ、式XIIの化合物を得るステップ:
式中、式IIIおよび式XII中のR1は、ハロゲン(すなわちフルオロ基、クロロ基、ブロモ基またはヨード基)、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル基またはヒドロキシル基が保護された4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル基から選ばれ、式IIIの化合物におけるR4の定義は前記と同様であり;
1がハロゲンである時に、式XIIの化合物すなわちは、VIの化合物であり、前記方法を使用してダサチニブを合成でき;
1が4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル基である時に、式XIIの化合物は、すなわちダサチニブであり;
1がヒドロキシル基が保護された4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル基である時に、ヒドロキシル基の保護基を除去することによって、ダサチニブを得る。
本発明により提供される前記実施形態において、前記ヒドロキシル基保護基の除去は、PETER G. M. WUTSらの「GREENE'S PROTECTIVE GROUP IN ORGANIC SYNTHESIS」第4版、2007年、A John Wiley & Sons, Inc.,出版を参考でき、本分野の当業者はそれに基づいて除去するための適宜な条件を選択することができる。
また、本発明はダサチニブを合成するための中間体化合物、すなわち式XIIIの化合物をさらに提供する:
式中、
1は、ハロゲン、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル基またはヒドロキシル基が保護された4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル基から選ばれ、ただしR1はクロロ基ではなく;
4は、ヒドロキシル基、C1−C6のアルコキシ基、置換基を含有するC1−C6のアルコキシ基、またはハロゲンであり、前記置換基は、C1−C6のアルキル基、アリール基または置換のアリール基から選ばれ、前記アリール基は、フェニル基から選ばれ、前記置換のアリール基は、1つまたは複数のC1−C4のアルキル基またはアルコキシ基、ハロゲンまたはニトロ基で置換したフェニル基から選ばれ、好ましくは、R4は、ヒドロキシル基、メトキシ基、ベンジルオキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、イソブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、クロロ基、またはブロモ基である。
好ましくは、本発明により提供される式XIIIの化合物において、R1は、フルオロ基、ブロモ基、ヨード基、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル基またはヒドロキシル基が保護された4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル基から選ばれ、ただしR1はクロロ基ではなく;R4は、ヒドロキシル基、メトキシ基、ベンジルオキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、イソブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、クロロ基、またはブロモ基である。
より好ましくは、本発明により提供される式XIIIの化合物において、R1は、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル基またはヒドロキシル基が保護された4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル基から選ばれ、R4は、ヒドロキシル基、メトキシ基、ベンジルオキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、イソブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、クロロ基、またはブロモ基である。
本発明は、ダサチニブを合成するための中間体化合物を提供し、下記:
2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル、
2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチル、
2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピル、
2−(6−ヨード−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル、
2−(6−ヨード−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチル、
2−(6−ヨード−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピル、
2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸、
2−(6−ヨード−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸、
2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−カルボニルクロリド、
2−(6−ヨード−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−カルボニルクロリド、
2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル、
2−(6−(4−(2−アセトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル、
2−(6−(4−(2−ベンゾイルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル、
2−(6−(4−(2−ベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル、
2−(6−(4−(2−p−メトキシベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル、
2−(6−(4−(2−(メトキシメトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル、
2−(6−(4−(2−(メチルチオメトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル、
2−(6−(4−(2−(エトキシエトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル、
2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチル、
2−(6−(4−(2−アセトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチル、
2−(6−(4−(2−ベンゾイルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチル、
2−(6−(4−(2−ベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチル、
2−(6−(4−(2−p−メトキシベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチル、
2−(6−(4−(2−(メトキシメトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチル、
2−(6−(4−(2−(メチルチオメトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチル、
2−(6−(4−(2−(エトキシエトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチル、
2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピル、
2−(6−(4−(2−アセトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピル、
2−(6−(4−(2−ベンゾイルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピル、
2−(6−(4−(2−ベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピル、
2−(6−(4−(2−p−メトキシベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピル、
2−(6−(4−(2−(メトキシメトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピル、
2−(6−(4−(2−(メチルチオメトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピル、
2−(6−(4−(2−(エトキシエトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピル、
2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸、
2−(6−(4−(2−アセトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸、
2−(6−(4−(2−ベンゾイルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸、
2−(6−(4−(2−ベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸、
2−(6−(4−(2−p−メトキシベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸、
2−(6−(4−(2−(メトキシメトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸、
2−(6−(4−(2−(メチルチオメトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸、
2−(6−(4−(2−(エトキシエトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸、
2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−カルボニルクロリド、
2−(6−(4−(2−アセトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−カルボニルクロリド、
2−(6−(4−(2−ベンゾイルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−カルボニルクロリド、
2−(6−(4−(2−ベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−カルボニルクロリド、
2−(6−(4−(2−p−メトキシベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−カルボニルクロリド、
2−(6−(4−(2−(メトキシメトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−カルボニルクロリド、
2−(6−(4−(2−(メチルチオメトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−カルボニルクロリド、
または、2−(6−(4−(2−(エトキシエトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−カルボニルクロリド、のうちのいずれか1つの化合物から選ばれる。
本発明は、さらにダサチニブの精製方法を提供し、以下:
反応完了後、濃縮または吸引ろ過の手段によって得たダサチニブ粗生成物を、有機溶剤に加えるステップと、
撹拌しながら、加熱して溶解させるステップと、
水と有機溶媒との混合溶剤系を滴下するステップと、
撹拌しながら、温度を徐々に0〜10℃までに下げて、固体の結晶を完全に析出させ、ろ過して固体を収集し、乾燥することによって、99.50%よりも高い純度のダサチニブを得るステップと、を含む。
前記精製方法において、前記ダサチニブ粗生成物の純度は、95%以上であり、好ましくは97%以上である。
前記精製方法において、前記有機溶剤は、非プロトン性の極性溶剤であり、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、またはそれらの混合物である。
前記精製方法において、前記撹拌しながら加熱して溶解させるステップにおいて、加熱の温度は、室温から還流の温度までから選ばれても良く、好ましくは40〜100℃である。
前記精製方法において、前記水と有機溶媒との混合溶剤系を滴下するステップにおいて、前記有機溶媒は、ダサチニブが溶けないまたは溶けにくい1種または複数種の混合物であってもよい。
本発明に係るダサチニブの精製方法において、ダサチニブ粗生成物を加熱しながらジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド溶液に溶解させ、一定の温度を維持しながら、所定量の、ダサチニブが溶けない有機溶媒または水と有機溶媒との混合液を加え、ダサチニブを析出させた後、ろ過または遠心分離の手段によって固体を得、乾燥させることによって高純度のダサチニブを得ることができる。
本発明の精製方法の一実施様態において、ダサチニブ粗生成物をジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシドと混合させる時に、不純物の含有量が約3%であるダサチニブ粗生成物の重量が、ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシドとの質量容積比は、通常1:1〜200(g:ml)であり、好ましくは1:2〜200の割合で混合させ、最も好ましくは1:3〜200の割合混合させる。室温から加熱の下でダサチニブ粗生成物を溶解させ、具体的な加熱温度は、還流温度以下であってもよく、好ましくは120℃以下であり、最も好ましくは100℃以下であり、溶解温度を維持しながら、所定量の、ダサチニブが溶けない有機溶媒または水と有機溶媒との混合液を加え、加えた有機溶媒または水と有機溶媒との混合液と、ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシドとの体積比は、通常1〜200:1であり、好ましくは2〜200:1であり、最も好ましくは3〜200:1であり、撹拌しながら、固体を析出させ、さらに温度を0〜10℃まで下げ、1〜2時間保温した後ろ過し、乾燥を行う。
従来の技術と比べ、本発明の有益な技術的効果は、以下の通りである:
1.本発明により提供される各合成ルートおよび方法は、簡易であり、産業上の生産においてより適用されやすい。
本発明の合成ルートにおいて、幅広く入手できる、一般的な市販の原料を使用することができ、例えば、本発明における適当なルートに係る一般的な市販原料である2−アミノチアゾールギ酸エステルを、置換のハロゲン化ピリミジニルと縮合させ、加水分解後2−メチル−6−クロロアニリンと縮合させてダサチニブを得る。これは、従来の技術における、Boc基を利用して2−アミノチアゾールギ酸エステル中のアミノ基を保護してから反応を行う複雑なステップに対して、反応ステップを6つから4つに短縮することができた。本発明は、反応ステップおよび複雑な合成工程を減少できただけでなく、さらに3廃(廃水、廃ガス、固体廃棄物)の生成量を大幅に減少することができ、環境保護に貢献しやすく、コストを大幅に低減することができた。同時に、本発明に使用される反応条件が穏やかであり、後処理の方法が簡単であり、中間体の精製が簡単であるため、プロセス化の生産においてより適用されやすい。
2.従来のダサチニブ合成方法はいずれも、異なる合成ルートまたは調製方法によって2−(6−クロロ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)−N−(2−クロロ−6−トルエン)チアゾール−5−ホルムアミドを得、その後1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジンと縮合させダサチニブを得る。一方、本発明は、新規な合成ルートを提供し、すなわち、最後のステップにおいて4−ヒドロキシエチルピペラジンを使用せず、簡易なダサチニブの合成ルートおよび方法を提供し、製品の品質制御および向上においてより有利である。
3.本発明により提供される合成方法の各ステップにおける収率は高い。
公開された資料に記載の各既知方法において、係る収率は15%〜49%間である。本発明における最も簡易な合成ルートを選択し、例えば、本発明の実施例1〜実施例4における、2−メチル−4,6−ジクロロピリミジニルおよび1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジンを原料として、縮合、加水分解の4ステップの反応を経てダサチニブを合成する方法において、その総収率は、従来方法の合成収率より高い。
4.ダサチニブおよびその中間体の溶解性が悪いため、高純度のダサチニブを調製するのは困難であり、従来の合成ルートに基づき高純度の当該製品を調製するのは難しい。一方、本発明が提供するプロセスおよび精製方法によれば、99.9%の高純度のダサチニブを調製することができる。
ダサチニブのクロマトグラムであり、その分析結果は以下の表1に示される。 式Iの化合物と式IIの化合物との反応により、式IIIの化合物を得る反応式である。(図面の簡単な説明)(図1)ダサチニブのクロマトグラムであり、その分析結果は以下の表1に示される。
(図2)式Iの化合物と式IIの化合物との反応により、式IIIの化合物を得る反応式である。
以下は本発明を説明するための各種の実施例であるが、本発明は下記の実施例に限定されない。
実施例1 2−(4−(6−クロロ−2−メチルピリミジニル−4−)ピペラジン−1−イル)エタノール(化合物4)の調製
1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン(化合物3)(16.6g,127.6mmol)、2−メチル−4,6−ジクロロピリミジン(化合物2)(10.4g,63.8mmol)およびジクロロメタン(80ml)を反応フラスコに投入し、30℃で2.5時間撹拌する。トリエチルアミン(1.8ml)を加えて、保温しながら一晩反応させる。吸引ろ過して、ろ過ケーキをジクロロメタンで洗浄する。ろ液を乾固するまで減圧濃縮して、ノルマルヘキサン(40ml)を加え、撹拌して1時間をかけて結晶を析出させる。吸引ろ過して、ノルマルヘキサン(20ml)でろ過ケーキを洗浄し、恒量まで40℃で乾燥して、14.7gの白色固体状の目的化合物4を得る(収率89.8%)。
元素分析:C1117ClN4
理論値:C, 51.46; H, 6.67; N, 21.82;
実測値:C, 51.45; H, 6.69; N, 21.82
実施例2 2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル(化合物6)の調製
2−(4−(6−クロロ−2−メチルピリミジニル−4−)ピペラジン−1−イル)エタノール(化合物4)(25.7g,0.1mol)、および2−アミノチアゾール−5−蟻酸メチル(化合物5)(18.9g,0.12mol)、炭酸セシウム(45.6g,0.14mol)、酢酸パラジウム(2.2g,0.01mol)、BINAP(6.2g,0.01mol)およびトルエン(1100ml)を反応フラスコに投入し、撹拌しながら温度を還流まで上げて16時間反応させる。温度を下げて、2mol/Lの塩酸を加えて10分間撹拌し、吸引ろ過する。ろ液を分液して、分液して得た水層を500mlトルエンで抽出・洗浄を行う。分液して得た水層を10〜15℃下で6mol/LのNaOH溶液を使用して中和を行い、保温しながら1時間をかけて結晶を成長させ、吸引ろ過し、ろ過ケーキを水で洗浄し、28.5gの黄色固体状の目的化合物6を得る(収率75.2%)。
融点:243℃
純度:97.5%(HPLC、面積百分率法)
元素分析:C162263
理論値:C, 50.78; H, 5.86; N, 22.21;
実測値:C, 50.75; H, 5.87; N, 22.40
1H−NMR(500MHz,DMSO−d6)δ(ppm):2.416〜2.438(t,3H),2.480〜2.489(d,2H),2.547〜2.583(s,4H),3.486〜3.546(m,6H),3.797(s,1H),4.471(s,1H)D2O交換後消失,6.063(s,1H),8.060(s,1H),10.232(s,1H)D2O交換後消失。
13C−NMR(500MHz,DMSO−d6)δ(ppm):25.987,43.955,44.081,51.264,52.197,53.162,58.924,60.547,83.355,120.180,146.107,157.222,162.778,164.276,165.578。
ESI(M+1):379.23
前記合成方法を応用して:
2−アミノチアゾール−5−蟻酸エチルおよび化合物4によって、(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチルを調製し得る(収率:70.5%)。
元素分析:C172463
理論値:C, 52.02; H, 6.16; N, 21.41;
実測値:C, 52.08; H, 6.15; N, 21.42
2−アミノチアゾール−5−蟻酸イソプロピルおよび化合物4によって、2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピルを調製し得る(収率:65.2%)。
元素分析:C182663
理論値:C, 53.18; H, 6.45; N, 20.67;
実測値:C, 53.15; H, 6.48; N, 20.65
実施例3 2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物7の調製)
方法A:
NaOH(8.0g,0.2mol)および水(190ml)を反応フラスコに加えて、撹拌しながら溶解させる。2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル(化合物6)(37.8g,0.1mol)を加えて、室温で撹拌しながら一晩反応させる。温度を20〜25℃に制御して6mol/Lの塩酸を使用してpHを6〜6.5まで調節し、保温しながら2時間をかけて結晶を成長させる。吸引ろ過し、乾燥して29.6gの目的化合物7を得る(収率81.4%)。
元素分析:C152063
理論値:C, 49.44; H, 5.53; N, 23.06
実測値:C, 49.46; H, 5.54; N, 23.03
前記合成方法Aを応用して:
(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチルによって化合物7を調製し得る(収率:75.3%)。
2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピルによって化合物7を調製し得る(収率:76.8%)。
方法B:
4つ口のフラスコに水酸化リチウム(23.4g,0.35mol)および水(265ml)を加えて、撹拌しながら溶解させる。2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル(化合物6)(37.8g,0.1mol)を加える。50℃で3時間反応させ、温度を室温まで下げて6Nの塩酸でpHを6〜6.5まで調節する。冷蔵して一晩結晶を成長させる。吸引ろ過して、恒量まで乾燥する。35.2gの目的化合物7を得る(収率:96.7%)。
融点:>250℃
HPLC純度:98.2%
元素分析:C152063
理論値:C, 49.44; H, 5.53; N, 23.06;
実測値:C, 49.43; H, 5.53; N, 23.05
1H−NMR(500MHz,DMSO−d6):δ(ppm)2.448〜2.509(d,3H),3.119(s,2H),3.206(s,2H),3.596(s,2H),3.817(s,4H),4.316(s,2H),5.405(s,1H)D2O交換後消失、6.197(s,1H),7.978(s,1H),10.962〜11.759(d,1H)D2O交換後消失、12.835(s,1H)D2O交換後消失。
13C−NMR(500MHz,DMSO−d6):δ(ppm)25.939,40.495,41.027,51.154,55.561,58.315,84.083,122.135,145.401,157.660,162.451,163.731,165.847.
ESI(M+1):365.43,(M−1):363.42
実施例4 ダサチニブ(化合物1)の調製
方法A−1:
2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物7)(36.4g,0.1mol)、THF(180ml)およびDMF(5ml)を反応フラスコに加えて、温度を10〜20℃に制御しながら塩化オキサリル(25.4g,0.2mol)のジクロロメタン溶液(75ml)を加え、滴下完了後、室温で6時間撹拌しながら反応させる。乾固するまで減圧濃縮し、アセトニトリル(300ml)を用いてそれを反応フラスコに移す。撹拌し、温度を10〜15℃に制御して2−クロロ−6−メチルアニリン(化合物8)(21.3g,0.15mol)のアセトニトリル溶液(500ml)を滴下する。滴下完了後、DIPEA(56g,0.4mol)を加えて温度を30℃に制御して一晩反応させる。吸引ろ過し、ろ過ケーキをアセトニトリル(100ml)で洗浄する。ろ過ケーキを取り出して水(200ml)を加えて30分間撹拌して洗浄を行い、吸引ろ過し、ろ過ケーキを水で洗浄する。ろ過ケーキを取り出して80%のエタノール−水(300ml)溶液中に加えて温度を上げて溶解させ、1gの活性炭を加えて脱色を行い、吸引ろ過し、ろ液を冷蔵して一晩結晶を析出させる。吸引ろ過し、乾燥してダサチニブ(化合物1)28.5gを得る(収率:58.4%,純度:99.4%)。
元素分析:C2226ClN72
理論値:C, 54.15; H, 5.37; N, 20.09;
実測値:C, 54.17; H, 5.38; N, 20.09
方法A−2:
2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物7)(18.2g,0.05mol)、THF(90ml)およびDMF(2.5ml)を反応フラスコに加えて、温度を10〜20℃に制御しながら塩化オキサリル(12.7g,0.1mol)のジクロロメタン溶液(40ml)を加え、滴下完了後、室温で6時間撹拌反応させる。乾固するまで減圧濃縮し、アセトニトリル(150ml)を用いてそれを反応フラスコに移す。撹拌し、温度を10〜15℃に制御して2−クロロ−6−メチルアニリン(化合物8)(10.8g,0.08mol)のアセトニトリル溶液(250ml)を滴下する。滴下完了後、DIPEA(28g,0.2mol)を加えて温度を30℃に制御して一晩反応させる。吸引ろ過し、ろ過ケーキをアセトニトリル(50ml)で洗浄する。ろ過ケーキを取り出して水(100ml)を加えて30分間撹拌して洗浄を行い、吸引ろ過し、ろ過ケーキを水で洗浄する。ジメチルスルホキシド75mlを加えて撹拌しながら温度を60〜70℃に上げ、溶解した後保温しながら230mlの水とアセトンとの混合液(1:1)を加え、撹拌しながら結晶を析出させた後温度を0℃まで下げて10分間をかけて結晶を成長させる。吸引ろ過し、ろ過ケーキを水で洗浄した後水とアセトンとの混合液(1:1)を使用して洗浄を行い、真空乾燥する。ろ過ケーキを約50℃で減圧(−0.095MPa)乾燥し、五酸化二リンを使用して補助乾燥する。吸引ろ過し、乾燥してダサチニブ(化合物1)13.7gを得る(収率:56.2%,純度:99.92%)。
元素分析:C2226ClN72
理論値:C, 54.15; H, 5.37; N, 20.09;
実測値:C, 54.21; H, 5.46; N, 20.13
方法B−1:ダサチニブ(化合物1)の調製
2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物7)(36.4g,0.1mol)、DMF(720ml)および2−クロロ−6−メチルアニリン(化合物8)(17.0g,0.12mol)を反応フラスコに加えて、温度を20℃に制御してHATU(49.4g,0.13mol)およびトリエチルアミン(25.3g,0.25mol)を加え、室温で一晩撹拌して反応させる。水(3600ml)を加えて、吸引ろ過する。ろ過ケーキを取り出して水(300ml)を加えて30分間撹拌して洗浄し、吸引ろ過し、ろ過ケーキを水で洗浄する。ろ過ケーキを取り出して80%のエタノール−水(600ml)溶液中に加えて温度を上げて溶解させ、1.5gの活性炭を加えて脱色を行い、吸引ろ過し、ろ液を冷蔵して一晩結晶を析出させる。吸引ろ過し、乾燥して、ろ過ケーキをさらに精製し、ダサチニブ(化合物1)35.4gを得る(収率:72.5%,純度:99.7%)。
元素分析:C2226ClN72
理論値:C, 54.15; H, 5.37; N, 20.09;
実測値:C, 54.14; H, 5.37; N, 20.07
方法B−2:ダサチニブ(化合物1)の調製
2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物7)(36.4g,0.1mol)、DMF(720ml)および2−クロロ−6−メチルアニリン(化合物8)(17.0g,0.12mol)を反応フラスコに加えて、温度を20℃に制御してHATU(49.4g,0.13mol)およびトリエチルアミン(25.3g,0.25mol)を加え、室温で一晩撹拌して反応させる。水(3600ml)を加えて、吸引ろ過する。ろ過ケーキを取り出して水(300ml)を加えて30分間撹拌して洗浄し、吸引ろ過し、ろ過ケーキを水で洗浄する。ジメチルスルホキシド150mlを加えて撹拌しながら温度を60〜70℃に上げ、溶解した後保温しながら600mlの水とエタノールとの混合液(1:1)を加え、撹拌下で結晶を析出させた後温度を0℃まで下げて10分間結晶を成長させる。吸引ろ過し、ろ過ケーキを水で洗浄した後水とエタノールとの混合液(1:1)を使用して洗浄を行い、真空乾燥する。ろ過ケーキを約50℃で減圧(−0.095MPa)乾燥し、五酸化二リンを使用して補助乾燥して、ダサチニブ(化合物1)38.6gを得る(収率:79.1%,純度:99.91%)。
元素分析:C2226ClN72
理論値:C, 54.15; H, 5.37; N, 20.09;
実測値:C, 54.09; H, 5.45; N, 20.13
方法C:ダサチニブ(化合物1)の調製
窒素ガスの雰囲気下で、2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物7)(7.3g,0.02mol)、PDCP(3.4ml,0.023mol)および2−クロロ−6−メチルアニリン(化合物8)(2.8ml,0.023mol)をジクロロメタン(35ml)中に加え、撹拌して温度を下げ、0℃でトリエチルアミン(8.4ml,0.062mol)を滴下する。滴下完了後、室温で撹拌して一晩反応させる。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて15分間撹拌した後吸引ろ過して、ダサチニブ(化合物1)粗生成物(純度97.2%)を得る。
ろ過ケーキをジメチルスルホキシド(36ml)中に加えて撹拌しながら温度を60〜70℃に上げ、溶解した後保温しながら145mlの水とエタノールとの混合液(1:1)を加え、撹拌しながら結晶を析出させた後温度を0℃まで下げて10分間をかけて結晶を成長させる。吸引ろ過し、ろ過ケーキを水で洗浄した後水とエタノールとの混合液(1:1)を使用して洗浄を行い、真空乾燥する。ろ過ケーキを約50℃で減圧(−0.095MPa)乾燥し、五酸化二リンを使用して補助乾燥して、ダサチニブ(化合物1)7.9gを得る(収率:80.9%,純度:99.95%)。図1を参照する。
1H−NMR(500MHz,DMSO−d6):δ(ppm)2.245(s,3H),2.413〜2.446(s,5H),2.491〜2.509(m,4H),3.521〜3.557(q,6H),4.46(s,1H),6.05(s,1H),7.248〜7.305(m,3H),8.226(s,1H),9.883(s,1H),11.476(s,1H)
1H−NMR(500MHz,DMSO−d6,D2O):δ(ppm)2.233(s,3H),2.403〜2.435,(s,5H),2.473〜2.507(d,4H),6.047(s,1H),7.238〜7.292(m,2H),7.386〜7.400(d,1H),8.218(s,1H)
13C−NMR(500MHz,DMSO−d6):δ(ppm)18.756,26.034,44.098,53.186,58.997,60.658,83.098,126.157,127.458,128.612,129.474,132.910,134.002,139.285,141.286,157.410,160.393,
162.964,165.629
ESI(M+1):490.27
実施例5 2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル(化合物11)の調製
60%の水素化ナトリウム(12.0g,0.30mol)をTHF(300ml)中に懸濁させ、温度を0℃まで下げる。4−アミノ−6−ブロモ−2−メチルピリミジニル(化合物9)(18.7g,0.1mol)を複数回に分けて加え、30分間撹拌する。2−クロロチアゾール−5−蟻酸メチル(化合物10)(17.7g,0.1mol)を複数回に分けて加え、温度を上げて4時間還流反応させ、室温まで温度を下げて一晩反応させる。吸引ろ過し、ろ過ケーキを水で洗浄し、乾燥して25.8gの目的化合物11を得る(収率78.4%)。
元素分析:C109BrN42
理論値:C, 36.49; H, 2.76; N, 17.02;
実測値:C, 36.51; H, 2.77; N, 16.99
1H−NMR(500MHz,DMSO−d6):δ(ppm)2.580(s,3H),3.820(s,3H),6.960 (S,1H),8.160(s,1H),12.376(s,1H)D2O交換後消失;
13C−NMR(500MHz,DMSO−d6):δ(ppm)25.700,52.800,104.161,121.662,146.010,157.910,159.124,162.412,162.949,167.871;
前記合成方法を応用して:
2−クロロチアゾール−5−蟻酸エチルおよび化合物9によって、2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチルを調製し得る(収率:75.5%)。
元素分析:C1111BrN42
理論値:C, 38.50; H, 3.23; N, 16.32;
実測値:C, 38.62; H, 3.21; N, 16.30
2−クロロチアゾール−5−蟻酸イソプロピルおよび化合物9によって、2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピルを調製し得る(収率:76.9%)。
元素分析:C1213BrN42
理論値:C, 40.35; H, 3.67; N, 15.68;
実測値:C, 40.37; H, 3.66; N, 15.70
実施例6 2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル(化合物6)の調製
1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン(化合物3)(65g,0.5mol)、2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル(化合物11)(32.9g,0.1mol)、n−ブチルアルコール(280ml)およびDIPEA(28.3g,0.2mol)を反応フラスコに加えて、8時間還流反応させる。温度を室温まで下げて一晩結晶を成長させる。吸引ろ過し、ろ過ケーキをn−ブチルアルコールで洗浄する。乾燥して31.7gの白色固体状の目的化合物6を得る(収率83.8%)。
融点:242.5℃
元素分析:C162263
理論値:C, 50.78; H, 5.86; N, 22.21;
実測値:C, 50.76; H, 5.86; N, 22.22
前記合成方法を応用して:
2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチルおよび化合物3によって、2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチルを調製し得る(収率:80.6%)。
元素分析:C172463
理論値:C, 52.02; H, 6.16; N, 21.41;
実測値:C, 52.08; H, 6.14; N, 21.41
2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピルおよび化合物3によって、2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピルを調製し得る(収率:77.2%)。
元素分析:C182663
理論値:C, 53.18; H, 6.45; N, 20.67;
実測値:C, 53.21; H, 6.45; N, 20.64
実施例7 2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物12)の調製
2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル(化合物11)(32.9g,0.1mol)を事前に調製したNaOH(8.0g,0.2mol)の水溶液(250ml)中に加え、室温で撹拌して一晩反応させる。吸引ろ過し、ろ液を反応フラスコに移し、温度を20〜25℃に制御して6Nの塩酸を使用してpHを6〜6.5に調節し、撹拌して2時間をかけて結晶を成長させる。吸引ろ過し、乾燥して21.2gの目的化合物12を得る(収率:78.3%)。
元素分析:C97BrN42
理論値:C, 34.30; H, 2.24; N, 17.78;
実測値:C, 34.26; H, 2.27; N, 17.77
前記合成方法を応用して:
2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチルによって、化合物12を調製し得る(収率:81.5%)。
元素分析:C97BrN42
理論値:C, 34.30; H, 2.24; N, 17.78;
実測値:C, 34.32; H, 2.24; N, 17.77
2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピルによって、化合物12を調製し得る(収率:76.3%)。
元素分析:C97BrN42
理論値:C, 34.30; H, 2.24; N, 17.78;
実測値:C, 34.29; H, 2.24; N, 17.78
実施例8 2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)−N−(2−クロロ−6−トルエン)チアゾール−5−ホルムアミド(化合物14)の調製
方法A:
2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物12)(31.5g,0.1mol)、THF(315ml)およびDMF(3ml)を反応フラスコに加えて、温度を10〜20℃に制御して塩化オキサリル(25.4g,0.2mol)のジクロロメタン溶液100mlを滴下し、滴下完了後、室温で5時間撹拌反応させる。乾固するまで減圧濃縮して2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−カルボニルクロリド(化合物13)を得、500mlのアセトニトリルを使用してそれを反応フラスコに移す。撹拌し、温度を10〜15℃に制御して2−クロロ−6−メチルアニリン(化合物8)(21.2g,0.15mol)のアセトニトリル溶液500mlを滴下する。滴下完了後、DIPEA(56g,0.4mol)を加え、温度を30℃に制御して一晩反応させる。温度を0〜5℃まで下げて1mol/Lの塩酸1000mlを加え、1時間撹拌する。吸引ろ過し、水でろ過ケーキを洗浄し、乾燥して23.3gの目的化合物14を得る(収率:53.2%)。
元素分析:C1613BrClN5OS
理論値:C, 43.80; H, 2.99; N, 15.96;
実測値:C, 43.83; H, 2.96; N, 15.97
方法B:
2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物12)(31.5g,0.1mol)、DMF(630ml)および2−クロロ−6−メチルアニリン(化合物8)(17.0g,0.12mol)を反応フラスコに加えて、温度を20℃に制御してHATU(45.6g,0.2mol)およびトリエチルアミン(25.3g,0.25mol)を加え、室温で一晩撹拌反応させる。水(3150ml)を加えて30分間撹拌し、吸引ろ過する。乾燥して31.2gの目的化合物14を得る(収率:71.1%)。
元素分析:C1613BrClN5OS
理論値:C, 43.80; H, 2.99; N, 15.96;
実測値:C, 43.86; H, 2.95; N, 15.98
方法C:
窒素ガスの雰囲気下で、2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物12)(15.8g,0.05mol)、PDCP(9.0ml,0.06mol)および2−クロロ−6−メチルアニリン(化合物8)(7.4ml,0.06mol)をジクロロメタン(650ml)に加え、撹拌して温度を下げ、0℃でトリエチルアミン(20.4ml,0.15mol)を滴下する。滴下完了後、室温で撹拌して一晩反応させる。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて15分間撹拌した後吸引ろ過する。ろ過ケーキを取り出してジメチルスルホキシド(80ml)中に加え、撹拌しながら温度を60〜70℃まで上げ、溶解した後保温しながら320mlの水とエタノールと(1:1)の混合液を加え、撹拌しながら結晶を析出させ、温度を0℃まで下げて1時間をかけて結晶を成長させる。吸引ろ過し、ろ過ケーキを水で洗浄した後水とエタノールと(1:1)の混合液を使用して洗浄を行い、真空乾燥する。ろ過ケーキを約50℃で減圧(−0.095MPa)乾燥し、五酸化二リンを使用して補助乾燥して、17.0gの目的化合物14を得る(収率:77.5%)。
実施例9 ダサチニブ(化合物1)の調製
方法A:
1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン(化合物3)(65g,0.5mol)、2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)−N−(2−クロロ−6−トルエン)チアゾール−5−ホルムアミド(化合物14)(43.9g,0.1mol)、n−ブチルアルコール(670ml)およびDIPEA(28.3g,0.2mol)を反応フラスコに加えて、7時間還流反応させる。室温まで温度を下げて一晩結晶を析出させる。吸引ろ過し、ろ過ケーキを取り出し、500ml n−ブチルアルコールを加えて30分間撹拌して洗浄し、吸引ろ過し、乾燥して42.9gの白色固体状の目的化合物1を得る(収率87.9%,純度:99.3%)。
元素分析:C2226ClN72
理論値:C, 54.15; H, 5.37; N, 20.09;
実測値:C, 54.15; H, 5.39; N, 20.06
方法B:
1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン(化合物3)(65g,0.5mol)、2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)−N−(2−クロロ−6−トルエン)チアゾール−5−ホルムアミド(化合物14)(43.9g,0.1mol)、イソプロピルアルコール(650ml)およびDIPEA(28.3g,0.2mol)を反応フラスコに投入し、5時間還流反応させる。減圧濃縮してダサチニブ(化合物1)粗生成物(純度95.4%)を得る。
ダサチニブ(化合物1)粗生成物を180mlのDMF中に加え、温度を60℃まで上げて溶解させ、保温しながら540mlの水とアセトンとの混合液(1:1)を加え、撹拌しながら結晶を析出させた後温度を0℃まで下げて1.5時間をかけて結晶を成長させる。吸引ろ過し、ろ過ケーキを水で洗浄した後水とアセトンとの混合液(1:1)を使用して洗浄を行い、真空乾燥する。ろ過ケーキを約50℃で減圧(−0.095MPa)乾燥し、五酸化ニリンを使用して補助乾燥して、35.9gの白色固体状の目的化合物1を得る(収率73.6%,純度:99.56%)。
元素分析:C2226ClN72
理論値:C, 54.15; H, 5.37; N, 20.09;
実測値:C, 54.19; H, 5.42; N, 20.00
1H−NMR(500MHz,DMSO−d6):δ(ppm)2.243(s,3H),2.411〜2.446(d,5H),2.494〜2.500(d,4H),3.396〜3.523(q,6H),4.333〜4.456(q,1H),6.047(s,1H),7.252〜7.304(t,2H),7.398〜7.414(d,1H),8.217(s,1H),9.875(s,1H),11.467(s,1H)
ESI(M+1):490.33
実施例10 2−(6−(4−(2−ベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル(化合物16、Pgはベンジル基である)の調製
4つ口フラスコに2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル(化合物11)(5.46g,0.017mol)、ベンジルオキシエチルビペラジン(化合物15、Pgはベンジル基である)(11g,0.05mol)およびn−ブチルアルコール(50ml)を加える。撹拌しながらDIPEA(5.5ml)を加えて、還流するまで温度を上げて4時間反応させ、反応した後室温で一晩結晶を成長させる。吸引ろ過し、ろ過ケーキを適量の冷凍したn−ブチルアルコールで洗浄する。恒量まで60℃送風乾燥し、4.95gの黄色固体状の目的化合物16(Pgはベンジル基である)を得る(収率:63.7%)。
元素分析:C232863
理論値:C, 58.95; H, 6.02; N, 17.94;
実測値:C, 58.84; H, 6.11; N, 17.91
前記合成方法を応用して:
p−メトキシベンジルオキシエチルピペラジンによって、2−(6−(4−(2−p−メトキシベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチルを表す化合物16(Pgはp−メトキシベンジル基である)を調製し得る(収率:59.7%)。
元素分析:C243064
理論値:C, 57.81; H, 6.06; N, 16.86;
実測値:C, 57.76; H, 6.13; N, 16.79
メトキシメトキシエチルピペラジンによって、2−(6−(4−(2−メトキシメトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチルを表す化合物16(Pgはメトキシメチル基である)を調製し得る(収率:61.2%)。
元素分析:C182664
理論値:C, 51.17; H, 6.20; N, 19.89;
実測値:C, 51.11; H, 6.31; N, 19.92
エトキシエトキシエチルピペラジンによって、2−(6−(4−(2−エトキシエトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチルを表す化合物16(Pgはエトキシエチル基である)を調製し得る(収率:55.2%)。
元素分析:C203064
理論値:C, 53.32; H, 6.71; N, 18.65;
実測値:C, 53.25; H, 6.84; N, 18.61
メチルチオメトキシエチルピペラジンによって、2−(6−(4−(2−メチルチオメトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチルを表す化合物16(Pgがメチルチオメチル基である)を調製し得る(収率:50.3%)。
元素分析:C1826632
理論値:C, 49.30; H, 5.98; N, 19.16;
実測値:C, 49.37; H, 6.04; N, 19.11
実施例11 2−(6−(4−(2−ベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物17、Pgはベンジル基である)を調製し得る。
4つ口フラスコに水酸化ナトリウム(1.27g,0.032mol)および水(25ml)を加え、60℃以下で2−(6−(4−(−2−ベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル(化合物16、Pgはベンジル基である)(4.95g,0.011mol)を加える。温度を80℃まで上げて4時間反応させ、反応完了後、温度を室温まで下げて6Nの塩酸でpHを2まで調節する。室温で一晩結晶を成長させる。吸引ろ過し、恒量まで60℃送風乾燥し、淡黄色固体状の目的化合物17(Pgはベンジル基である)4.7gを得る(収率:97.9%)。
元素分析:C222663
理論値:C, 58.13; H, 5.77; N, 18.49;
実測値:C, 58.18; H, 5.83; N, 18.43
前記合成方法を応用して:
2−(6−(4−(2−p−メトキシベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル(化合物16、Pgはp−メトキシベンジル基である)によって、2−(6−(4−(2−p−メトキシベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物17、Pgはp−メトキシベンジル基である)を調製し得る(収率:92.2%)。
元素分析:C232864
理論値:C, 57.01; H, 5.82; N, 17.34;
実測値:C, 57.10; H, 5.90; N, 17.30
2−(6−(4−(2−メトキシメトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル(化合物16、Pgはメトキシメチル基である)によって、2−(6−(4−(2−メトキシメトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物17、Pgはメトキシメチル基である)を調製し得る(収率:94.7%)。
元素分析:C172464
理論値:C, 49.99; H, 5.92; N, 20.57;
実測値:C, 50.03; H, 5.99; N, 20.61
2−(6−(4−(2−エトキシエトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル(化合物16、Pgはエトキシエチル基である)によって、2−(6−(4−(2−エトキシエトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸を表す化合物17(Pgはエトキシエチル基である)を調製し得る(収率:95.2%)。
元素分析:C192864
理論値:C, 52.28; H, 6.47; N, 19.25;
実測値:C, 52.25; H, 6.43; N, 19.21
2−(6−(4−(2−メチルチオメトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル(化合物16、Pgはメチルチオメチル基である)によって、2−(6−(4−(2−メチルチオメトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸を表す化合物17(Pgはメチルチオメチル基である)を調製し得る(収率:91.5%)。
元素分析:C1724632
理論値:C, 48.09; H, 5.70; N, 19.80;
実測値:C, 48.13; H, 5.79; N, 19.77
実施例12 ベンジル基で保護したダサチニブ(化合物19、Pgはベンジル基である)の調製
窒素ガスの雰囲気下で、2−(6−(4−(2−ベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物17,Pgはベンジル基である)(13.6g,0.03mol)、PDCP(5.4ml,0.036mol)および2−クロロ−6−メチルアニリン(化合物8)(4.4ml,0.036mol)をジクロロメタン(55ml)中に加え、撹拌し、0℃まで温度を下げてトリエチルアミン(12.3ml,0.09mol)を滴下する。滴下完了後、室温で撹拌して一晩反応させる。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて10分間撹拌した後吸引ろ過する。恒量まで60℃送風乾燥し、目的化合物19(Pgはベンジル基である)11.2gを得る(収率:64.7%)。
元素分析:C2932ClN72
理論値:C, 60.25; H, 5.58; N, 16.96;
実測値:C, 60.21; H, 5.51; N, 16.92
前記合成方法を応用して:
2−(6−(4−(2−p−メトキシベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物17、Pgはp−メトキシベンジル基である)によって、p−メトキシベンジル基で保護したダサチニブを表す化合物19(Pgはp−メトキシベンジル基である)を調製し得る(収率:59.1%)。
元素分析:C3034ClN73
理論値:C, 59.25; H, 5.64; N, 16.12;
実測値:C, 59.21; H, 5.70; N, 16.18
2−(6−(4−(2−メトキシメトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物17、Pgはメトキシメチル基である)によって、メトキシメチル基で保護したダサチニブを表す化合物19(Pgはメトキシメチル基である)を調製し得る(収率:66.4%)。
元素分析:C2430ClN73
理論値:C, 54.18; H, 5.68; N, 18.43;
実測値:C, 54.22; H, 5.71; N, 18.40
2−(6−(4−(2−エトキシエトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル(化合物17、Pgはエトキシエチル基である)によって、エトキシエチル基で保護したダサチニブを表す化合物19(Pgはエトキシエチル基である)を調製し得る(収率:48.6%)。
元素分析:C2634ClN73
理論値:C, 55.75; H, 6.12; N, 17.50;
実測値:C, 55.71; H, 6.19; N, 17.54
2−(6−(4−(2−メチルチオメトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物17、Pgはメチルチオメチル基である)によって、メチルチオメチル基で保護したダサチニブを表す化合物19(Pgはメチルチオメチル基である)を調製し得る(収率:59.5%)。
元素分析:C2430ClN722
理論値:C, 52.59; H, 5.52; N, 17.89;
実測値:C, 52.61; H, 5.60; N, 17.83
実施例13 ダサチニブ(化合物1)の調製
ベンジル基で保護したダサチニブ(化合物19,Pgはベンジル基である)(5.8g,0.01mol)を無水ジクロロメタン(20ml)中に加え、温度を−15℃まで下げ、1M三塩化ほう素のジクロロメタン(60ml,0.06mol)溶液を滴下し、保温して5時間撹拌反応した後室温で一晩反応させる。反応液を徐々に氷水中に加える。吸引ろ過し、ダサチニブ(化合物1)粗生成物(純度:98.3%)を得、ろ過ケーキをジメチルスルホキシド(20ml)中に直接に加え、撹拌しながら温度を60〜70℃まで上げ、溶解した後保温しながら80mlの水とエタノールとの混合液(1:1)を加え、撹拌しながら結晶を析出させた後、0℃まで温度を下げて10分間をかけて結晶を成長させる。吸引ろ過し、ろ過ケーキを水で洗浄した後、水とエタノールとの混合液(1:1)で洗浄して、真空乾燥する。ろ過ケーキを約50℃で減圧(−0.095MPa)乾燥し、五酸化二リンで補助乾燥し、ダサチニブ(化合物1)4.01gを得る(収率:82.2%,純度:99.92%)。
前記合成方法を応用して:
p−メトキシベンジルで保護したダサチニブ(化合物19、Pgはp−メトキシベンジル基である)によって、ダサチニブ、すなわち化合物1を調製し得る(収率:77.3%,純度:99.72%)。
メトキシメチル基で保護したダサチニブ(化合物19、Pgはメトキシメチル基である)によって、ダサチニブ、すなわち化合物1を調製し得る(収率:70.6%,純度:99.80%)。
エトキシエチル基で保護したダサチニブ(化合物19、Pgはエトキシエチル基である)によって、ダサチニブ、すなわち化合物1を調製し得る(収率:72.5%,純度:99.53%)。
メチルチオメチル基で保護したダサチニブ(化合物19、Pgはメチルチオメチル基である)によって、ダサチニブ、すなわち化合物1を調製し得る(収率:80.7%,純度:99.61%)。
実施例14 2−(6−(4−(2−アセトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物17、Pgはアセチル基である)の調製
4つ口フラスコに2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物7)(30g,0.082mol)、ピリジン(300ml)およびDMAP(0.3g)を加え、温度を30℃に制御して無水酢酸(25ml)を滴下する。滴下完了後温度を50℃まで上げて保温して一晩反応させる。反応完了後、温度を室温まで下げて結晶を成長させる。吸引ろ過し、適量のジクロロメタンで洗浄する。ろ過ケーキを取り出してジクロロメタン(150ml)を加えて室温で30分間撹拌し、吸引ろ過し、恒量まで60℃送風乾燥し、淡黄色〜オフホワイト固体状の目的化合物17(Pgはアセチルである)24gを得る(収率:71.7%)。
融点:241℃
純度:98.3%(HPLC、面積百分率法)
元素分析:C172264
理論値:C, 50.23; H, 5.46; N, 20.68;
実測値:C, 50.25; H, 5.48; N, 20.62
1H−NMR(500MHz,DMSO−d6:δ(ppm)2.093(s,3H),2.455(s,3H),2.548(s,4H),3.118〜3.214(d,4H),3.591(s,2H),4.340(s,2H),6.165(s,1H),7.984(s,1H),11.312〜11.736(d,1H)D2Oを加えた後消失、12.824(s,1H)D2O交換後消失。
13C−NMR(500MHz,DMSO−d6):δ(ppm)21.262,25.943,40.916,41.092,51.096,54.578,58.671,84.015,122.143,145.407,157.651,162.424,163.743,165.864,170.532。
ESI:(M+1):406.48, M:405.47
前記合成方法を応用して:
安息香酸無水物によって、2−(6−(4−(2−ベンゾイルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸を表す化合物17(Pgはベンゾイル基である)を調製し得る(収率:74.2%)。
元素分析:C222464
理論値:C, 56.40; H, 5.16; N, 17.94;
実測値:C, 56.45; H, 5.11; N, 17.92
実施例15 アセチル基で保護したダサチニブ(化合物19、Pgはアセチルである)の調製
方法A:
4つ口フラスコに2−(6−(4−(2−アセトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物17、Pgはアセチル基である)(30g,0.074mol)、ジクロロメタン(270ml)およびDMF(3ml)を加える。温度を下げて、0℃〜5℃以下で塩化オキサリル(12.7ml)のジクロロメタン溶液(30ml)を滴下する。滴下完了後、温度を室温まで上げて3時間反応させる。吸引ろ過し、ろ過ケーキおよびジクロロメタン(300ml)を反応フラスコに加え、撹拌して温度を0℃まで下げて、2−クロロ−6−メチルアニリン(化合物8)(13.6ml,0.11mol)を加え、DIPEA(21ml,0.12mol)のジクロロメタン溶液(30ml)を滴下する。滴下完了後、室温で2時間反応させる。反応完了後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて30分間撹拌した後吸引ろ過する。恒量まで60℃送風乾燥し、目的化合物19(Pgはアセチル基である)16gを得る(収率:40.8%)。
融点:295.2℃
純度:98.5%(HPLC、面積百分率法)
元素分析:C2428ClN73
理論値:C, 54.38; H, 5.32; N, 18.50;
実測値:C, 54.42; H, 5.40; N, 18.55
1H−NMR(500MHz,DMSO−d6):δ(ppm)2.030(s,3H),2.245(s,3H),2.372〜2.414(d,3H),2.584〜2.605(t,6H),3.517(s,4H),4.133〜4.155(t,2H),6.056(s,1H),7.248〜7.305(m,2H),7.400〜7.414(t,1H),8.226(s,1H),9.883(s,1H),11.845(s,1H)
1H−NMR(500MHz,DMSO−d6,D2O):δ(ppm)2.020〜2.055(d,3H),2.240〜2.278(d,3H),2.367〜2.441(t,3H),2.491〜2.501(d,4H),2.546〜2.592(q,2H),3.423(s,1H),3.514(s,1H),4.122〜4.144(t,1H),6.054(s,1H),7.240〜7.296(m,2H),7.391〜7.406(d,1H),8.230(m,1H)。
13C−NMR(500MHz,DMSO−d6):δ(ppm)18.759,21.237,26.034,44.053,52.866,56.480,61.695,83.198,126.080,127.458,128.594,129.473,132.921,134.036,139.297,141.320,157.532,160.411,163.001,165.617,170.780
ESI:(M)531.29
前記合成方法Aを応用して:
2−(6−(4−(2−ベンゾイルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物17、Pgはベンゾイル基である)によって、ベンゾイル基で保護したダサチニブを表す化合物19(Pgはベンゾイル基である)を調製し得る(収率:43.1%)。
元素分析:C2930ClN73
理論値:C, 58.83; H, 5.11; N, 16.56;
実測値:C, 58.89; H, 5.19; N, 16.58
方法B:
窒素ガス雰囲気下で、2−(6−(4−(2−アセトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物17,Pgはアセチル基である)(8.5g,0.021mol)、PDCP(3.4ml,0.023mol)および2−クロロ−6−メチルアニリン(化合物8)(2.81ml,0.023mol)をジクロロメタン(34ml)中に加え、撹拌し、0℃まで温度を下げてトリエチルアミン(8.4ml,0.062mol)を滴下する。滴下完了後、室温で撹拌して一晩反応させる。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて10分間撹拌した後吸引ろ過する。恒量まで60℃送風乾燥し、淡黄色〜ホワイト固体状の目的化合物19(Pgはアセチル基である)7.98gを得る(収率:71.7%)。
融点:295.5℃。
元素分析:C2428ClN73
理論値:C, 54.38; H, 5.32; N, 18.50;
実測値:C, 54.32; H, 5.38; N, 18.57
前記合成方法Bを応用して:
2−(6−(4−(2−ベンゾイルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸(化合物17、Pgはベンゾイル基である)によって、ベンゾイル基で保護したダサチニブを表す化合物19(Pgはベンゾイル基である)を調製し得る(収率:76.3%)。
元素分析:C2930ClN73
理論値:C, 58.83; H, 5.11; N, 16.56;
実測値:C, 58.87; H, 5.19; N, 16.61
実施例16 ダサチニブ(化合物1)の調製
4つ口フラスコに水酸化ナトリウム(9.5g,0.24mol)、水(150ml)、アセチル基で保護したダサチニブ(化合物19、Pgはアセチル基である)(30g,0.057mol)を加え、50℃で保温して2時間反応させる。温度を25℃以下まで下げて6Nの塩酸でpHを4まで調節する。室温で一晩結晶を成長させる。吸引ろ過し、ダサチニブ(化合物1)粗生成物(純度97.6%)を得る。これをジメチルスルホキシド(100ml)中に加えて撹拌しながら温度を60〜70℃に上げ、溶解した後、保温しながら400mlの水とエタノールとの混合液(1:1)を加え、撹拌しながら結晶を析出させた後、温度を0℃まで下げて2時間をかけて結晶を成長させる。吸引ろ過し、ろ過ケーキを水で洗浄した後、水とエタノールとの混合液(1:1)を使用して洗浄を行い、真空乾燥する。ろ過ケーキを約50℃で減圧(−0.095MPa)乾燥し、五酸化二リンを使用して補助乾燥して、ダサチニブ(化合物1)24.5gを得る(收率:88.7%,?度:99.93%)。
1H−NMR(500MHz,DMSO−d6):δ(ppm)2.243(s,3H),2.411〜2.440(s,3H),2.484〜2.507(d,4H),3.513〜3.554(q,6H),4.443〜4.464(t,1H),6.052(s,1H),7.246〜7.304(m,2H),7.398〜7.413(d,1H),8.223(s,1H),9.881(s,1H),11.474(s,1H)
同様な方法で、
ベンゾイル基で保護したダサチニブ(化合物19、Pgはベンゾイル基である)によって、ダサチニブ、すなわち化合物1を調製し得る(収率:82.5%、純度:99.55%)。
実施例17 ダサチニブ(化合物1)の調製
窒素ガス雰囲気下で、2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル(化合物6)(0.5g,1.3mmol)、PDCP(0.2ml,1.5mmol)および2−クロロ−6−メチルアニリン(化合物8)(0.18ml,1.5mmol)をジクロロメタン(10ml)中に加え、撹拌し、0℃まで温度を下げてトリエチルアミン(0.55ml,4mmol)を滴下する。滴下完了後、室温で撹拌して一晩反応させる。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて10分間撹拌した後吸引ろ過する。恒量まで60℃送風乾燥し、ダサチニブ(化合物1)0.2gを得る(収率:32.0%)。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ(ppm)2.238(s,3H),2.406〜2.431(d,5H),2.497〜2.502(d,4H),3.398〜3.524(q,6H),4.335〜4.457(q,1H),6.049(s,1H),7.254〜7.305(t,2H),7.386〜7.410(d,1H),8.218(s,1H),9.876(s,1H),11.469(s,1H)
ESI(M+1):490.33
本発明により提供されるダサチニブの合成ルートおよび方法は、簡易であり、生産効率が高く、工業化の量産において有利である。

Claims (13)

  1. 下記:
    式Iの化合物と式IIの化合物とを反応させ、式IIIの化合物を得るステップ:
    式中、式Iおよび式IIIにおける は、ハロゲン、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル基、またはヒドロキシル基が保護された4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル基であり、式IにおけるR は、ハロゲンまたはアミノ基であり、
    式IIにおけるは、ハロゲンおよびアミノ基から選ばれ、かつ、前記R がハロゲンである場合、該R はアミノ基であり、前記R がアミノ基である場合、該R はハロゲンであり、
    式IIおよび式IIIにおけるは、C1−C6のアルコキシ基または置換基を有するC1−C6のアルコキシ基であり、なお、前記置換基はC1−C6のアルコキシ基、アリール基および置換されたアリール基から選ばれる、
    前記式IIIのがR がハロゲンである時に、式IIIの化合物を加水分解させることによって、式IVの化合物を得るステップ:
    この際、式IVの化合物におけるR は、式IIIの場合と同義である、
    前記式IVの化合物を酸クロリド化試薬の作用下で酸クロリド化させ、式Vの化合物を得るステップ:
    この際、式Vの化合物におけるR は、式IVの場合と同義である、
    前記式Vの化合物を2−クロロ−6−メチルアニリンと反応させて、式VIの化合物を得るステップ:
    この際、式VIの化合物におけるR は、式Vの場合と同義である、
    前記式VIの化合物を1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジンと反応させ、ダサチニブを得るステップ、
    を含み、
    または、前記式IIIのR がハロゲンである時に、前記式IIIの化合物を1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジンと反応させることによって、式VIIの化合物を得るステップ:
    この際、式VIIの化合物におけるR は、式IIIの場合と同義である、
    前記式VIIの化合物を加水分解させて、式VIIIの化合物を得るステップ:
    前記式VIIIの化合物をヒドロキシル基保護試薬と反応させることによって、式IXの化合物を得るステップ:
    前記式IXの化合物を酸クロリド化試薬の作用下で酸クロリド化させ、式Xの化合物を得るステップ:
    この際、式IXおよびXの化合物におけるPgは、ヒドロキシル基の保護基である、
    前記式Xの化合物を2−クロロ−6−メチルアニリンと反応させ、その後ヒドロキシル基の保護基Pgを除去して、前記ダサチニブを得るステップ、もしくは前記式IXの化合物をアミド縮合剤の存在下で2−クロロ−6−メチルアニリンと反応させ、その後ヒドロキシル基の保護基Pgを除去して、前記ダサチニブを得るステップ、
    を含み、
    または、前記式IIIのR がハロゲンである時に、前記式IIIの化合物を、ヒドロキシル基が保護された1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジンと反応させることによって、式XIの化合物を得るステップ:
    この際、式XIの化合物におけるR は、式IIIの場合と同義であり、式XIの化合物におけるPgは、ヒドロキシル基の保護基であり、
    前記式XIの化合物を加水分解させ、式IXの化合物を得るステップ:
    前記式IXの化合物を酸クロリド化試薬の作用下で酸クロリド化させ、式Xの化合物を得るステップ:
    この際、式IXおよびXの化合物におけるPgは、ヒドロキシル基の保護基である、
    前記式Xの化合物を2−クロロ−6−メチルアニリンと反応させ、その後ヒドロキシル基の保護基Pgを除去して、前記ダサチニブを得るステップ、もしくは前記式IXの化合物をアミド縮合剤の存在下で2−クロロ−6−メチルアニリンと反応させ、その後ヒドロキシル基の保護基Pgを除去して、前記ダサチニブを得るステップ、
    を含み、
    または、前記式IIIのR が4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル基である時に、すなわち前記式IIIの化合物は前記式VIIの化合物であり、当該化合物を加水分解させて、式VIIIの化合物を得るステップ:
    この際、式VIIの化合物におけるR は、式IIIの場合と同義である、
    前記式VIIIの化合物を酸クロリド化試薬の作用下で酸クロリド化させ、式IXの化合物を得るステップ:
    前記式IXの化合物を2−クロロ−6−メチルアニリンと反応させ、前記ダサチニブを得るステップ、もしくは前記式VIIIの化合物をアミド縮合剤の存在下で2−クロロ−6−メチルアニリンと反応させ、前記ダサチニブを得るステップ、
    または、前記式IIIのR は、ヒドロキシル基が保護された4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル基である時に、すなわち前記式IIIの化合物は前記式XIの化合物であり、当該化合物を加水分解させ、式IXの化合物を得るステップ:
    この際、式XIの化合物におけるR は、式IIIの場合と同義であり、式XIおよびIXの化合物におけるPgは、ヒドロキシル基の保護基である、
    前記式IXの化合物を酸クロリド化試薬の作用下で酸クロリド化させ、式Xの化合物を得るステップ:
    前記Xの化合物を2−クロロ−6−メチルアニリンと反応させ、その後ヒドロキシル基の保護基Pgを除去して、前記ダサチニブを得るステップ、もしくは前記式IXの化合物をアミド縮合剤の存在下で2−クロロ−6−メチルアニリンと反応させ、その後ヒドロキシル基の保護基Pgを除去して、前記ダサチニブを得るステップ、
    を含む、ダサチニブの合成方法。
  2. 前記式IIの化合物および前記式IIIの化合物におけるRが、メトキシ基、エトキシ基、ベンジルオキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、イソブトキシ基、ペンチルオキシ基、またはヘキシルオキシ基である、請求項1に記載の合成方法。
  3. 前記酸クロリド化試薬が、三塩化リン、五塩化リン、塩化チオニル、および塩化オキサリルから選ばれる、請求項1または2に記載の合成方法。
  4. 前記酸クロリド化試薬が、塩化オキサリルである、請求項3に記載の合成方法。
  5. 前記アミド縮合剤が、ジクロロリン酸フェニル(PDCP)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(EDCI)から選ばれる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の合成方法。
  6. 前記アミド縮合剤が、ジクロロリン酸フェニルである、請求項5に記載の合成方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の合成方法において、反応完了後、濃縮または吸引ろ過によって得られたダサチニブ粗生成物を、有機溶剤に加えるステップと、
    撹拌しながら、加熱して溶解させるステップと、
    水と有機溶媒との混合溶剤系を滴下するステップと、
    撹拌しながら、温度を徐々に0〜10℃までに下げて、固体の結晶を完全に析出させ、ろ過して固体を収集し、乾燥することによって、99.50%よりも高い純度のダサチニブを得るステップと、を含み、
    前記有機溶剤が、非プロトン性の極性溶剤である、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、またはそれらの混合物である、ダサチニブの精製方法。
  8. 前記ダサチニブ粗生成物の純度が、95%超であり、
    前記撹拌しながら加熱して溶解させるステップにおいて、加熱の温度が、室温から還流温度までから選ばれ、
    前記水と有機溶媒との混合溶剤系を滴下するステップにおいて、前記有機溶媒が、ダサチニブが溶けないまたは溶けにくい1種または複数種の混合物である、請求項に記載の方法。
  9. 前記ダサチニブ粗生成物の純度が、97%超であり、
    前記撹拌しながら加熱して溶解させるステップにおいて、加熱の温度が、40〜100℃であり、
    前記水と有機溶媒との混合溶剤系を滴下するステップにおいて、前記有機溶媒が、ダサチニブが溶けないまたは溶けにくい1種または複数種の混合物である、請求項7に記載の方法。
  10. 下記式XIII
    式中、Rは、ハロゲン、4−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジニル基またはヒドロキシル基が保護された4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル基であり、
    は、ヒドロキシル基、C1−C6のアルコキシ基、置換基を含有するC1−C6のアルコキシ基またはハロゲンから選ばれる、
    の化合物。
  11. 前記Rが、フルオロ基、ブロモ基、ヨード基、4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジニル基、およびヒドロキシル基が保護された4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジニル基から選ばれ、
    前記Rが、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基、ベンジルオキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、イソブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、クロロ基またはブロモ基である、請求項10に記載の化合物。
  12. 前記Rが、4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジニル基またはヒドロキシル基が保護された4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジニル基であり、
    前記Rが、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基、ベンジルオキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、イソブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、クロロ基またはブロモ基である、請求項11に記載の化合物。
  13. 前記化合物は、
    2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル、
    2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチル、
    2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピル、
    2−(6−ヨード−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル、
    2−(6−ヨード−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチル、
    2−(6−ヨード−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピル、
    2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸、
    2−(6−ヨード−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸、
    2−(6−ブロモ−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−カルボニルクロリド、
    2−(6−ヨード−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−カルボニルクロリド、
    2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル、
    2−(6−(4−(2−アセトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル、
    2−(6−(4−(2−ベンゾイルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル、
    2−(6−(4−(2−ベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル、
    2−(6−(4−(2−p−メトキシベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル、
    2−(6−(4−(2−(メトキシメトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル、
    2−(6−(4−(2−(メチルチオメトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル、
    2−(6−(4−(2−(エトキシエトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸メチル、
    2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチル、
    2−(6−(4−(2−アセトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチル、
    2−(6−(4−(2−ベンゾイルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチル、
    2−(6−(4−(2−ベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチル、
    2−(6−(4−(2−p−メトキシベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エステル、
    2−(6−(4−(2−(メトキシメトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチル、
    2−(6−(4−(2−(メチルチオメトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチル、
    2−(6−(4−(2−(エトキシエトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸エチル、
    2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピル、
    2−(6−(4−(2−アセトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピル、
    2−(6−(4−(2−ベンゾイルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピル、
    2−(6−(4−(2−ベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピル、
    2−(6−(4−(2−p−メトキシベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピル、
    2−(6−(4−(2−(メトキシメトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピル、
    2−(6−(4−(2−(メチルチオメトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピル、
    2−(6−(4−(2−(エトキシエトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸イソプロピル、
    2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸、
    2−(6−(4−(2−アセトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸、
    2−(6−(4−(2−ベンゾイルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸、
    2−(6−(4−(2−ベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸、
    2−(6−(4−(2−p−メトキシベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸、
    2−(6−(4−(2−(メトキシメトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸、
    2−(6−(4−(2−(メチルチオメトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸、
    2−(6−(4−(2−(エトキシエトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−蟻酸、
    2−(6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−カルボニルクロリド、
    2−(6−(4−(2−アセトキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−カルボニルクロリド、
    2−(6−(4−(2−ベンゾイルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−カルボニルクロリド、
    2−(6−(4−(2−ベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−カルボニルクロリド、
    2−(6−(4−(2−p−メトキシベンジルオキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−カルボニルクロリド、
    2−(6−(4−(2−(メトキシメトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−カルボニルクロリド、
    2−(6−(4−(2−(メチルチオメトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−カルボニルクロリド、
    または、2−(6−(4−(2−(エトキシエトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジニル−4−アミノ)チアゾール−5−カルボニルクロリド、のうちのいずれか1つの化合物から選ばれる、請求項10に記載の化合物。
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