JP5579137B2 - 軟質樹脂組成物 - Google Patents
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Description
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体混合物(A)は、MFRが異なる少なくとも2種の密度が0.85〜0.88g/cm3であるエチレン・α−オレフィン共重合体とからなる混合物で、混合物のMFRが0.5〜10g/10分であるエチレン・α−オレフィン共重合体混合物であることが好ましい。
本発明に使用できるエチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体である。α−オレフィンの例としては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、デセン−1等を挙げることができる。この共重合体は、これらのα−オレフィンの1種または複数種がエチレンと共重合した重合体であってもよい。
混合物のMFRが0.5〜10g/10分であるエチレン・α−オレフィン共重合体混合物(A)とすることができる。本発明でメルトフローレート(MFR)は、ASTM D 1238に準拠して、190℃および2.16kg荷重下で測定した値である。
上記の不飽和カルボン酸などのグラフト変性剤(グラフトモノマー)は、それぞれ単独または2種以上の組み合わせで使用されるが、何れの場合も前述したグラフト変性前のエチレン・α−オレフイン共重合体(A)に対して0.1〜5重量%のグラフト量にするのがよい。
t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシフタレートなどのパーオキシエステル類;
ジシクロへキサノンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド類;
およびこれらの混合物などが挙げられる。
本発明に使用できるエチレン・α−オレフィン共重合体は、前記のとおりエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体である。α−オレフィンの例としては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、デセン−1等を挙げることができる。この共重合体は、これらのα−オレフィンの1種または複数種がエチレンと共重合した重合体であってもよい。
さらに、共重合体(A1)のメルトフローレートは、0.1〜2、好ましくは0.5〜2(g/10分)である。
エチレン・α−オレフィン共重合体(A2)は、前記したエチレン・α−オレフィン共重合体(A1)と同様にエチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体である。α−オレフィンの例としては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、デセン−1等を挙げることができる。この共重合体は、これらのα−オレフィンの1種または複数種がエチレンと共重合した重合体であってもよい。
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無機充填材は特に限定はされないが、例えば、炭酸エステル、鉄、鉄酸化物、三酸化アンチモン、シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、軽石粉、軽石バルーン、塩基性炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト、グラファイト、アルミニウム粉、硫化モリブデン、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、なとが挙げられる.これら無機フィラーの中でも、比重が2.5以上のフィラーが好ましい。具体的には、炭酸カルシウウム、硫酸バリウムなどが好ましい。
なお、さらに柔軟性が要求される場合には、軟化剤を加えることもできる。
得られたエチレン・α−オレフィン共重合体混合物(A)は、カレンダーロール法やTダイ押出し法などのシート成形法でシート状に成形される。本発明の遮音材は、シートの形状で遮音シートとして使用することができる。
また、本発明の遮音材は単体で用いてもよいが、不織布、発泡体、カーペットなどとの積層体として用いてもよい。
(1)引張り特性
JIS K 6301に従い、引張り速度200mm/分の条件で引張り試験を行い、引張り強度および引張り伸びを求めた。
JIS K 6301に従い、JIS A硬度を求めた。
軟性樹脂組成物のシートを180度折り曲げ、シートに折れ、ひびが生じる状況を次の5段階により評価した。
5:折れもひびもまったく生じなかった。
4:わずかにひびが生じたが、折れはまったくなかった。
3:ひびは入ったが、折れなかった。
2:ひびが入り、しばらくすると折れてしまった。
1:折り曲げとともに折れてしまった。
軟質樹脂組成物のシートを180度折り曲げ、折り曲げ部の白化の度合いを次の3段階によって評価した。
3:まったく白化しなかった。
2:わずかに白化した。
1:完全に白化した。
実施例で使用したエチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレン−ブテン−1共重合体でA−1〜A−5であって、その物性は表1のとおりである。
続いて、炭酸カルシウムおよびカーボンブラックを樹脂分/CaCO3/カーボンブラックが重量部割合で28/72/0.5となるよう添加し、引き続き溶融混合し、カレンダーロールを用いてフィラー充填シートを得た。
得られたシートの物性を表2に示した。
実施例1において、共重合体(A−1)50重量部および共重合体(A−3)に代えて、共重合体(A−1)100重量部を使用するほかは同様にして、フィラー充填シートを得た。得られたシートの物性を表2に示した。
無水マレイン酸変性エチレン・ブテン−1共重合体の調製
密度が0.86g/cm3で、MFR(190℃)が0.5g/10分であるエチレン・ブテン−1共重合体(エチレン含量:81mol%)100部に対して、無水マレイン酸1.0部、パーオキサイド(PH25B)0.002部を添加し充分に混合した。選られた混合物を押出機中で、250℃で加熱混練し、無水マレイン酸変性エチレン・ブテン−1共重合体を得た。得られた無水マレイン酸変性エチレン・ブテン−1共重合体のMFRは0.9g/10分であった。
前記表1に記載されたエチレン−ブテン−1共重合体(A−2)75部と、上記で得られた無水マレイン酸変性エチレン・ブテン−1共重合体25部を、バンバリーミキサーを用いて溶融混合しを得た。得られた混合物のMFRを表3に記載した。
得られたエチレン・α−オレフィン共重合体混合物28部に、無機フィラーとして炭酸カルシウム78部、着色剤としてカーボンブラック0.5部を加え、ロールによりロール表面温度120℃で10分間混練した後、シート状に成形した。ついで得られたシートをプレス金型に充填し、150kg/cm2、200℃、10分の条件で加圧、加熱しを得た。
実施例7において、エチレン−ブテン−1共重合体(A−2)に代えて、前記表1に記載されたエチレン−ブテン−1共重合体(A−4)を使用するほかは全く同様にして成形シートを得た。得られた成形シートについて、比重、引張り特性および硬度を上記方法に従って測定し、また折り曲げ性および白化性を上記方法に従って評価した。その結果を表3に示した。
Claims (3)
- 密度が0.85〜0.89g/cm 3 、MFRが0.1〜2g/10分であるエチレン・1−ブテン共重合体(A1)5〜95重量部と、密度が0.85〜0.89g/cm 3 、MFRが2超〜100g/10分であるエチレン・1−ブテン共重合体(A2)5〜95重量部とからなる混合物で、混合物のMFRが0.5〜10g/10分であるエチレン・1−ブテン共重合体混合物(A)15〜50重量部と、無機フィラー(B)50〜85重量部からなり、比重が1.5〜2.5であり、引張り延びが100〜1500%であり、JIS A硬度が80〜90であり、180度折り曲げ試験で実質的に折れも白化も認められないフィラー充填オレフィン系軟質樹脂組成物。
- 前記エチレン・1−ブテン共重合体(A1)及び/又はエチレン・1−ブテン共重合体(A2)の一部又は全部が不飽和カルボン酸、またはその酸無水物もしくはエステルによってグラフト変性されていることを特徴とする請求項1に記載のフィラー充填オレフィン系軟質樹脂組成物。
- 請求項1または2に記載のフィラー充填オレフィン系軟質樹脂組成物よりなる遮音材。
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