JP5578124B2 - 電力供給システム - Google Patents

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Description

本発明は、複数の建物における発電装置によって得られる電力を、建物間を移動する配送車に対して計画的に供給する電力供給システムに関するものである。
従来、例えば特許文献1に示されるように、充電スタンドから電気自動車の走行用バッテリに充電するために、電気自動車管理装置を用いた電気自動車自動運行マネジメントシステム(以下、マネジメントシステム)が知られている。
特許文献1におけるマネジメントシステムでは、充電スタンドおよび電気自動車の数に制限は無く、多数の充電スタンドおよび多数の電気自動車での適用が想定されている。充電スタンドは、風力発電装置、太陽光発電装置、あるいは水力発電装置等により得られた発電電力を蓄電するようになっている。また、電気自動車管理装置と、充電スタンドおよび電気自動車との間で互いの通信が可能となるように、通信手段が設けられている。
電気自動車管理装置は、通信手段によって電気自動車の走行用バッテリの残量が規定値以下となるものがあると判断した場合には、最寄りの充電スタンドの制御部に対して充電予約信号を送信して充電予約を行う。更に、充電予約を行った充電スタンドの位置情報を電気自動車の制御部に提供する。そして、電気自動車の制御部は、提供された情報およびカーナビゲーション装置に基づく自動運転により、充電予約した充電スタンドまで電気自動車を自動運行させるようにしている。
これにより、充電スタンドの予約および充電スタンドまでの運行を迅速に行うことができ、走行用バッテリの残量が少ない電気自動車を確実に充電可能な充電スタンドまで到達させることができるようにしている。
特開2006−113892号公報
しかしながら、上記特許文献1のマネジメントシステムにおいては、充電予約を受けた充電スタンドでは、「予約を受けた電気自動車に充電するのに必要な電気量を確保する」としている。ここで、風力、太陽光、あるいは水力等を用いた発電においては、その日の風速、天候、あるいは水量等によって大きく影響を受けるため、これらの発電条件によっては、必要な電力が得られない場合、逆に必要以上の電力が得られる場合がある。あるいは、立地条件等からして、充電が集中する充電スタンドでは、発電が間に合わず電力不足となる可能性がある。逆に充電が集中しない充電スタンドでは、充分な発電量が得られたにもかかわらず充電予約がないために電力余剰となる可能性がある。よって、特許文献1のマネジメントシステムにおいては、それぞれの充電スタンドにおいて得られる電力を多数の電気自動車に対して有効に活用することができない。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、複数の建物における発電装置によって得られる電力を、建物間を移動する配送車に対して有効に活用することができる電力供給システムを提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明では、自然界のエネルギを用いて発電する発電装置(111)と、発電装置(111)によって得られた発電電力の一部を蓄電電力として蓄える建物蓄電池(112)とを有する複数の建物(110A〜110C)と、
車両電気機器に電力を供給する車両蓄電池(122)を有し、複数の建物(110A〜110C)間を移動して荷物の配送を行う複数の配送車(120A〜120C)と、の情報を通信手段(117、126、133、141)によって把握して、建物(110A〜110C)および配送車(120A〜120C)の電力管理を行うセンタ(140)を備える電力供給システムにおいて、
センタ(140)は、
現時点から所定期間までのそれぞれの建物(110A〜110C)における、発電電力の予測量と蓄電電力の予測量とに対する建物(110A〜110C)の消費電力の予測量の電力収支が余剰となって、配送車(120A〜120C)への電力供給が可能となる供給可能電力量を予測し、
供給可能電力量と、配送車(120A〜120C)の運行ルートと、車両蓄電池(122)の車両蓄電電力量とに基づいて、複数の配送車(120A〜120C)のうち電力供給の対象となる対象配送車(120)と、複数の建物(110A〜110C)のうち対象配送車(120)に対して電力供給を行う供給用建物(110)と、電力供給を行うための供給用運行ルートと、供給用建物(110)から対象配送車(120)に電力供給する供給電力量とを定める電力供給計画を立案し、
電力供給計画に基づいて、建物(110A〜110C)および配送車(120A〜120C)に対して、供給用建物(110)から対象配送車(120)への電力供給を実行するための指令を出すことを特徴としている。
この発明によれば、センタ(140)は、複数の建物(110A〜110C)において供給可能電力量を予測すると共に、電力供給計画を立案し、供給用建物(110)から対象配送車(120)への電力供給を実行するための指令を出すようにしているので、建物(110A〜110C)において余剰となる供給可能電力を対象配送車(120)に対して供給することができ、発電装置(111)によって得られる電力を対象配送車(120)に対して有効に活用することができる。
請求項2に記載の発明では、センタ(140)は、電力供給計画を立案する際に、供給用建物(110)が2つ以上設定されたときに、最初の供給用建物(110)から供給する供給電力量として、少なくとも、対象配送車(120)が次に電力供給を受ける供給用建物(110)まで移動するのに必要とされる電力量とすることを特徴としている。
この発明によれば、1台の対象配送車(120)に対して供給する供給電力量を抑えることができるので、1つの供給用建物(110)から多数の対象配送車(120)に対して電力供給することが可能となる。また、対象配送車(120)にとっては、一度に多量の電力供給を受けるわけではなく、最低限度の電力供給を供給用建物(110)間で順に受けることになるので、車両蓄電池(122)を過度に大型にする必要がなく、対象配送車(120)の軽量化および低コスト化を図ることができる。
請求項3に記載の発明では、センタ(140)は、電力供給計画を立案する際に、供給電力量を、供給用運行ルートに基づく対象配送車(120)の走行距離、走行時間、供給用運行ルートにおける渋滞情報、外気温度、荷物の重さ、および荷物の保冷に必要とされる熱量のうち、少なくとも1つによって対象配送車(120)が使用すると予測される予測電力量をもとに定めることを特徴としている。
この発明によれば、対象配送車(120)の実際の走行条件に即した予測電力量の推定が可能となり、この予測電力量から供給電力量を精度良く定めることができる。
請求項4に記載の発明では、センタ(140)は、電力供給計画を立案する際に、供給電力量を、過去の所定期間での対象配送車(120)の配送時における使用電力実績量をもとに定めることを特徴としている。
この発明によれば、対象配送車(120)の過去の使用電力実績量に即した必要電力量の予測が可能となり、この必要電力量から供給電力量を精度良く定めることができる。
請求項5に記載の発明では、センタ(140)は、電力供給計画を立案する際に、供給電力量では対象配送車(120)が必要とする電力量が賄えない場合には、供給用建物(110)において配電系統からの商用電力を活用して電力供給する供給電力量に設定することを特徴としている。
この発明によれば、余剰によって得られた供給電力量では対象配送車(120)に対して賄えない場合であっても、入手容易な商用電力を活用して電力供給するので、対象配送車(120)が必要とする電力量を確実に供給することができる。
請求項6に記載の発明では、センタ(140)は、電力供給計画を立案する際に、供給用建物(110)のうち、対象配送車(120)に対して最も近い供給用建物(110)から優先して供給用運行ルートを定めることを特徴としている。
この発明によれば、もともとの運行ルートに対して対象配送車(120)が迂回する分を小さくすることができるので、適切な供給用運行ルートとして設定することができる。
請求項7に記載の発明では、センタ(140)は、電力供給計画を立案する際に、供給用建物(110)のうち、供給可能電力量が最も大きい供給用建物(110)から優先して供給用運行ルートを定めることを特徴としている。
この発明によれば、対象配送車(120)が必要とする電力量に対して供給用建物(110)からの電力供給に不足があったとしても、その不足量を小さくした対応が可能となる。
請求項8に記載の発明では、センタ(140)は、優先して定めた供給用建物(110)に向かう対象配送車(120)が複数となったとき、複数の対象配送車(120)のうち、配送のための走行距離の最も長い対象配送車(120)、あるいは走行距離あたりの荷物コストが最も高い対象配送車(120)に対して電力供給を優先するように前記電力供給計画を立案することを特徴としている。
この発明によれば、複数の対象配送車(120)に対して重要度を設けた選択が容易にできる。
請求項9に記載の発明では、センタ(140)は、優先して定めた供給用建物(110)に向かう対象配送車(120)が複数となったとき、複数の対象配送車(120)のうち、供給される電力の使用によって環境に対するクリーン度の向上度合いが最も高くなる対象配送車(120)に対して電力の供給を優先するように前記電力供給計画を立案することを特徴としている。
この発明によれば、対象配送車(120)の環境に対するクリーン度を高めることができるので、複数の建物(110A〜110C)が設けられる地域の環境改善に繋げることができる。
請求項10に記載の発明では、センタ(140)は、逐次、建物(110A〜110C)における建物蓄電池(112)の蓄電電力量のデータと、配送車(120A〜120C)における車両蓄電電力量のデータとを入手しており、
蓄電電力量のデータと車両蓄電電力量のデータとに応じて、供給用運行ルートを更新することを特徴としている。
この発明によれば、供給用建物(110)から対象配送車(120)に対して電力供給を行っていくと、時間経過と共に蓄電電力量および車両蓄電電力量は変化していくので、これらの蓄電電力の情報をもとに、供給用運行ルートを更新していくことで、その時々での最適な電力供給が可能となる。
請求項11に記載の発明では、センタ(140)は、配送車(120A〜120C)における荷物の量、および供給用運行ルートにおける渋滞情報に応じて供給用運行ルートを更新することを特徴としている。
この発明によれば、配送車(120A〜120C)における荷物の量、および供給用運行ルートにおける渋滞の状況は、時々刻々と変化していくので、これらの荷物の量、および渋滞情報をもとに、供給用運行ルートを更新していくことで、その時々での最適な電力供給が可能となる。
請求項12に記載の発明では、センタ(140)は、電力供給を実行するための指令を出す際に、対象配送車(120)の荷物の積み降ろしにかかる停車時間を予測し、停車時間に応じて供給用建物(110)における電力供給速度を指示することを特徴としている。
この発明によれば、対象配送車(120)の停車時間を有効に活用した電力供給が可能となるので、電力供給を行うことによって停車時間が延びるのを抑制することができる。
請求項13に記載の発明では、センタ(140)は、供給可能電力量を予測する際に、消費電力の予測量を、現時点以前の過去の所定期間における建物(110A〜110C)の消費電力実績量をもとに算出することを特徴としている。
この発明によれば、供給可能電力量を予測するにあたって、消費電力の予測量として過去の消費電力実績量をもとに算出するので、供給可能電力量の予測精度を高めることができる。
請求項14に記載の発明では、センタ(140)は、供給可能電力量を予測する際に、発電電力の予測量を、現時点以前の過去の所定期間における発電装置(111)の発電電力実績量をもとに算出することを特徴としている。
この発明によれば、供給可能電力量を予測するにあたって、発電電力の予測量として過去の発電電力実績量をもとに算出するので、供給可能電力量の予測精度を高めることができる。
請求項15に記載の発明では、センタ(140)は、供給可能電力量を予測する際に、蓄電電力の予測量を、現時点以前の過去の所定期間における建物蓄電池(112)の蓄電電力実績量をもとに算出することを特徴としている。
この発明によれば、供給可能電力量を予測するにあたって、蓄電電力の予測量として過去の蓄電電力実績量をもとに算出するので、供給可能電力量の予測精度を高めることができる。
請求項16に記載の発明では、センタ(140)は、配送車(120A〜120C)が走行する地域、あるいは時間帯に応じて車両電気機器の作動モードを変更するように配送車(120A〜120C)に対して指令することを特徴としている。
この発明によれば、地域や時間帯に応じて車両電気機器の作動モードを変更することで、車両電気機器の作動に必要とされる電力、および作動時に発生する騒音レベル等を地域や時間帯に適した値に調整することが可能となるので、省電力化および低騒音化が可能となる。
請求項17に記載の発明では、センタ(140)は、供給用建物(110)から対象配送車(120)に対して電力を供給してもまだ発電電力による余剰が有る場合は、その余剰分を電力系統に売電するように供給用建物(110)に対して指令することを特徴としている。
この発明によれば、供給用建物(110)において対象配送車(120)に対して電力を供給してもまだ余剰となる分については売電するので、供給用建物(110)で得られる余剰電力を余すことなく活用することができる。また、売電による金銭的な利益も得られる。
請求項18に記載の発明では、センタ(140)は、電力系統における発電電力の売電価格が所定価格よりも高い場合に、電力収支が余剰となる電力の用途を、配送車(120A〜120C)への電力供給と、電力系統への売電とに分け、売電価格に応じて電力供給に使用する電力量と売電に使用する電力量との割合を調整することを特徴としている。
この発明によれば、売電価格が所定価格よりも高い場合に、電力供給に使用する電力量よりも売電に使用する電力量を多くすることで、売電による金銭的な利益を拡大することができる。
請求項19に記載の発明では、センタ(140)は、供給用建物(110)から対象配送車(120)に対して電力を供給してもまだ発電電力による余剰が有る場合は、その余剰分を電気給湯器による高温湯の生成に使用するように供給用建物(110)に対して指令することを特徴としている。
この発明によれば、余剰電力から高温湯を生成して、熱エネルギとして活用することができ、エネルギの利用範囲を拡大することができる。
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
電力供給システムの全体構成を示す全体構成図である。 電力供給システムの詳細構成を示す詳細構成図である。 データセンタが行う電力供給の流れを示すフロー図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態における電力供給システム100の構成について、図1〜図3を用いて説明する。図1は電力供給システム100の全体構成を示す全体構成図、図2は電力供給システム100の詳細構成を示す詳細構成図、図3は電力供給システム100における電力供給の流れを示すフロー図である。
図1に示すように、電力供給システム100は、太陽光発電装置111および店舗蓄電池112を有する複数の建物110A〜110Cと、車両蓄電池122を有する複数の配送車120A〜120Cと、配送車120A〜120Cの運行管理を行う集配センタ130と、の各種情報を把握して、建物110A〜110Cおよび配送車120A〜120Cの電力管理を行うデータセンタ140を備えている。電力供給システム100においては、データセンタ140からの指令により、建物110A〜110Cから配送車120A〜120Cへの電力供給が行われるようになっている。
複数の建物110A〜110Cは、所定地域内で1つのグループを構成する系列店舗であり、例えばコンビニエンスストア、レストラン、およびファーストフード店等のフランチャイズチェーンの加盟店となっている。以下、「建物」を「店舗」と表記する。また、所定地域とは、例えば1つの市内(主要都市)、あるいは隣接する複数の市にまたがった地域等である。本実施形態では、複数の店舗110A〜110Cとして、コンビニエンスストアを例として説明する。尚、店舗110A〜110Cの数は、図1に示す3店に限定されるものでは無く、2つ、4つ以上といった種々の数の設定があり得る。
各店舗110A〜110Cには、照明、バーコードリーダ、冷蔵庫、エアコン等の店舗用電気機器が設けられている。店舗用電気機器に対しては、電力系統から交流の商用電力が供給される場合、太陽光発電装置111から発電電力が供給される場合、あるいは店舗蓄電池112から蓄電電力が供給される場合がある。店舗用電気機器で消費される電力は、本発明における建物で消費される電力(消費電力)に対応する。
また、各店舗110A〜110Cには、図2に示すように、太陽光発電装置111、店舗蓄電池112、充電監視部113、充電制御部114、変換部115、表示部116、および通信部117等が設けられている。
太陽光発電装置111は、自然界のエネルギを利用可能な再生可能エネルギに変換する再生可能エネルギ発生装置であり、ここでは、太陽光電池パネルによる光起電力効果を利用して太陽光エネルギを電気エネルギに直接的に変換して直流の電力を得る発電装置としている。太陽光発電装置111によって得られた電力は、本発明における発電電力に対応する。太陽光発電装置111によって得られた発電電力は、パワーコンディショナによって交流に変換されて、店舗用電気機器に供給されるようになっている。また、太陽光発電装置111によって得られる発電電力と、店舗用電気機器によって消費される消費電力とのバランスに応じて、発電電力の一部は、直流のまま店舗蓄電池112に蓄電されるようになっている。
つまり、太陽光発電装置111によって得られる発電電力量は、発電時の天候に大きく左右される。晴天時に比べて、曇天時、雨天時等では発電電力量は低下する。また、夏場に対して冬場では発電電力量は低下する。更に、日没後の夜間時では、太陽光発電装置111による発電電力は得られない。よって、太陽光発電装置111によって得られる発電電力が、店舗用電気機器の消費電力を上回る場合には、余剰電力として店舗蓄電池112に蓄電されるようになっている。
店舗蓄電池112は、太陽光発電装置111によって得られた発電電力の一部(余剰電力)を一時的に蓄電する建物蓄電池である。店舗蓄電池112に蓄電される電力は、本発明における蓄電電力に対応する。そして、店舗蓄電池112は、蓄電された蓄電電力を店舗電気機器、あるいは車両蓄電池122に対して放電することが可能となっている。尚、店舗蓄電池112は、直流に変換された商用電力を蓄電することも可能となっている。
充電監視部113は、店舗蓄電池112において例えば電圧等を計測することで時間経過と共に変化する蓄電電力量(フル蓄電量に対する蓄電量)を常時、あるいは定期的に監視する監視手段である。充電監視部113の監視によって得られた現時点以前の過去の所定期間における店舗蓄電池112の蓄電電力量のデータは、充電制御部114のデータベースに出力されるようになっている。
充電制御部114は、太陽光発電装置111によって得られた発電電力を店舗蓄電池112に充電する際の充電量、あるいは店舗蓄電池112の蓄電電力を車両蓄電池122に充電する際の充電量、充電速度を制御する制御手段である。また、充電制御部114は経過時間と共に変化する発電電力量と、店舗電気機器によって消費されて経過時間と共に変化する消費電力量とを常時、あるいは定期的に監視している。また、充電制御部114は、データベースを備えており、このデータベースには、上記蓄電電力量のデータに加えて、発電電力量のデータと、消費電力量のデータとが記憶されている。発電電力量のデータおよび消費電力量のデータは、現時点以前の過去の所定期間におけるデータとなっている。
上述した蓄電電力量のデータ、発電電力量のデータ、および消費電力量のデータにおける過去の所定期間というのは、例えば過去1年の期間である。データベースに記憶された各電力量のデータから日、週、月、季節、天候、店舗周辺のイベントの有無等による発電電力量、蓄電電力量、および消費電力量の傾向が把握できることになる。
変換部115は、例えばインバータやコンバータ等を用いて交流電力を直流電力に変換する、あるいは直流電力を交流電力に変換する変換手段である。変換部115は、例えば店舗蓄電池112の蓄電電力(直流電力)を交流電力に変換して店舗電気機器に供給する。あるいは必要に応じて、変換部115は、電力系統から供給される交流電力を直流電力に変換して店舗蓄電池112に供給する。
表示部116は、例えばディスプレイ等の表示装置等によって充電制御部114に記憶された各種データを各店舗110A〜110Cの店員に表示する表示手段である。店員は必要に応じて、自身が働く店舗110A〜110Cにおける電力状況について表示部116を用いて知ることができる。
通信部117は、各店舗110A〜110Cとデータセンタ140(通信部141)との間で各種データ、情報、および信号等をリアルタイムで送受信する通信手段である。通信部117は、現時点以前の過去の所定期間における発電電力量のデータと、蓄電電力量のデータと、消費電力量のデータとを通信部141に送信する。また、通信部117は、通信部141から送信される電力供給計画情報(詳細後述)を受信する。更に、通信部117は、配送車120A〜120C(通信部126)との間で電力供給に関する充放電の信号を送受信するようになっている。通信部126から送信されて通信部117にて受信される信号は充電要求信号であり、通信部117から通信部126に送信される信号は充電終了信号である。
複数の配送車120A〜120Cは、図1に示すように、車両蓄電池122を備えており、各店舗110A〜110Cに対して、所定の集荷場から積み込んだ荷物(商品等)を、集配センタ130にて予め作成された運行ルートに基づいて移動して順に配送していく車両である。配送車120A〜120Cは、例えば配送の周期を半日とした時に、この半日をかけて各店舗110A〜110Cを運行ルートの順に移動して、各店舗110A〜110Cからオーダーされた荷物を配送していく。尚、配送車120A〜120Cの数は、図1に示す3台に限定されるものでは無く、2台、4台以上といった種々の数の設定があり得る。
ここで、配送車120A〜120Cとしては、例えば、走行用駆動源として走行用モータを備える電気自動車やハイブリッド自動車、あるいは、生鮮食品等の荷物(商品)を載せる冷凍庫を備えるエンジン駆動の自動車等が使用されている。
電気自動車やハイブリッド自動車においては、走行用モータは車両蓄電池122から供給される電力によって駆動される。走行用モータは、本発明における車両電気機器に対応する。また、エンジン駆動の自動車における冷凍庫内の空気は、図示しない冷凍サイクルの冷却用熱交換器によって冷却されて、冷凍庫内の温度が所定の温度に維持されるようになっている。そして、冷凍サイクル内の冷媒を循環させるコンプレッサとして、エンジンによって駆動されるベルト駆動コンプレッサに加えて、電動モータによって駆動される電動コンプレッサが設けられている。ベルト駆動コンプレッサは、通常、配送車120A〜120Cの走行時に、エンジンによって駆動されるようになっている。また、電動コンプレッサは、荷物を積んだり降ろしたりするために配送車120A〜120Cが停車されて、エンジン燃料の消費量低減のためにエンジンが停止されたときに(アイドルストップ時に)、車両蓄電池122から供給される電力によって駆動されるようになっている。電動コンプレッサは、上記走行用モータと同様に、本発明における車両電気機器に対応する。
そして、配送車120A〜120Cには、図2に示すように、全地球測位システム121、車両蓄電池122、充電監視部123、充電制御部124、表示部125、および通信部126等が設けられている。
全地球測位システム121は、例えば地図データの画面上に自車の位置、および集配センタ130から指示される運行ルートに基づく道順等を示すカーナビゲーション装置等を用いたシステムである。全地球測位システム121については、以下GPS(Globa Positioning System)121と呼ぶことにする。配送車120A〜120Cの運転手(乗員)は、GPS121の表示、あるいは指示に基づいて配送車120A〜120Cを運転し、荷物を配送することが可能となる。
車両蓄電池122は、走行用モータや電動コンプレッサ等の車両電気機器に電力を供給する電池である。車両蓄電池122は、例えば数百ボルトの電位を有する高電圧バッテリが使用される。車両蓄電池122の電圧は、昇降圧回路等によって所定の電圧に調整されて、走行用モータや電動コンプレッサに供給されるようになっている。
充電監視部123は、車両蓄電池122において例えば電圧等を計測することで時間経過と共に変化する車両蓄電電力量(フル充電容量に対する実充電量)を常時、あるいは定期的に監視する監視手段である。充電監視部123の監視によって得られた現時点以前の過去の所定期間における車両蓄電電力量のデータは、充電制御部124のデータベースに出力されるようになっている。過去の所定期間というのは、例えば過去1年の期間である。
充電制御部124は、店舗蓄電池112の蓄電電力を車両蓄電池122に充電する際の充電量や充電速度を制御する制御手段である。充電制御部124はデータベースを備えており、このデータベースには、上記車両蓄電池122における車両蓄電電力量のデータが記憶されている。車両蓄電電力量のデータから、車両蓄電池122における現在の蓄電電力量と、過去の所定期間での消費電力実績量が把握できる。
表示部125は、例えばディスプレイ等の表示装置等によって充電制御部124に記憶された車両蓄電電力量のデータを配送車120A〜120Cの運転手(乗員)に表示する表示手段である。運転手(乗員)は必要に応じて、自身が運転する配送車120A〜120Cの車両蓄電池122における電力状況について表示部125を用いて知ることができる。
通信部126は、各配送車120A〜120Cと集配センタ130(通信部133)との間、および各配送車120A〜120Cと各店舗110A〜110C(通信部117)との間で各種データ、情報、および信号等をリアルタイムで送受信する通信手段である。通信部126は、通信部133から送信される運行ルート情報と、データセンタ140にて作成された電力供給計画情報とを受信する。また、通信部126は、車両蓄電池122における車両蓄電電力量のデータを通信部133に送信する。更に、通信部126は、店舗110A〜110C(通信部117)との間で電力供給に関する充放電の信号を送受信するようになっている。通信部126から送信されて通信部117にて受信される信号は充電要求信号であり、通信部117から通信部126に送信される信号は充電終了信号である。
集配センタ130は、配送車120A〜120Cの運行を管理するセンタである。集配センタ130には、運行計画部131、運行管理部132、通信部133、および表示部134等が設けられている。
運行計画部131は、配送車120A〜120Cに対する配送にかかる運行計画(以下、運行ルート)を作成する計画手段である。運行ルートとは、使用する配送車120A〜120Cのタイプ(モータ走行、エンジン走行、冷凍庫有無、トラック、乗用車等)、当日の配送周期のスタート時点となる出発時刻、集荷場で積み込む荷物の種類と量(どの店舗用にどの荷物をどれだけ積み込むか)、巡回する店舗の順番等が設定されたものである。運行計画部131で設定された運行ルートの情報は、運行管理部132のデータベースに出力されるようになっている。
運行管理部132は、運行計画部131にて作成された運行ルート情報、およびデータセンタ140にて作成された電力供給計画情報をもとに、各配送車120A〜120Cに対して指示を行い、運行の管理を行う管理手段である。また、運行管理部132は、データセンタ140に対して必要とされる運行ルートの情報や車両蓄電電力量のデータを提供する。
通信部133は、集配センタ130と各配送車120A〜120C(通信部126)との間、および集配センタ130とデータセンタ140(通信部141)との間で各種データ、および情報等をリアルタイムで送受信する通信手段である。通信部133は、運行ルートの情報を通信部126、141に送信する。また、通信部133は、通信部126から送信される車両蓄電電力量のデータを受信して、通信部141に送信する。また、通信部133は、通信部141から送信される電力供給計画情報を受信して、通信部126に送信する。通信部133によって受信された車両蓄電電力量のデータ、および電力供給計画情報は、運行管理部132のデータベースに記憶されるようになっている。
表示部134は、例えばディスプレイ等の表示装置等によって運行管理部132に記憶された運行ルートの情報、車両蓄電電力量のデータ、および電力供給計画情を集配センタ130で働く職員に表示する表示手段である。職員は必要に応じて、配送車120A〜120Cにおける運行状況について表示部134を用いて知ることができる。
データセンタ140は、各店舗110A〜110Cを1つのグループとして、各店舗110A〜110Cと、各配送車120A〜120Cとの各種情報を把握して、店舗110A〜110Cと、配送車120A〜120Cとの電力管理を行うセンタである。データセンタ140には、通信部141、データベース142、充電管理部143、電力予測部143a、運行管理部144、走行予測部144a、制御部145、および表示部146等が設けられている。
通信部141は、データセンタ140と各店舗110A〜110C(通信部117)との間、およびデータセンタ140と集配センタ130(通信部133)との間で各種データ、および情報をリアルタイムで送受信する通信手段である。通信部141は、通信部117から送信される発電電力量のデータと、蓄電電力量のデータと、消費電力量のデータとを受信する。また、通信部141は、通信部133から送信される運行ルート情報と、車両蓄電電力量のデータとを受信する。更に、通信部141は、通信部117、133に対してデータセンタ140(制御部141)にて作成された電力供給計画情報を送信する。
データベース142は、通信部141で受信した各種データおよび情報、更には制御部145で扱う各種データおよび情報等を記憶する記憶手段である。
電力予測部143aは、各店舗110A〜110Cのうち、どの店舗で電力が余剰となって配送車120A〜120Cに対して電力供給が可能となるか、および各配送車120A〜120Cのうち、どの配送車の車両蓄電池122の車両蓄電電力量が不足となっているのかを予測する予測手段である。電力予測部143aは、各店舗110A〜110Cにおける発電電力量のデータと、蓄電電力量のデータと、消費電力量のデータをもとにして、各店舗110A〜110Cの電力の余剰状態を予測し、また、各配送車120A〜120Cにおける車両蓄電電力量のデータをもとに、各配送車120A〜120Cの電力の不足状態を予測する。
充電管理部143は、電力予測部143aによって予測された内容をもとに、どの店舗から、どの配送車に、いつどれだけの電力を供給するかを管理する管理手段である。
走行予測部144aは、運行ルート情報をもとに、どの配送車が、どのようなルートを通って、いつ、どの店舗に到着するかを予測する予測手段である。走行予測部144aは、配送車120A〜120Cの走行ルートを予測することで、走行距離を予測することができる。また、走行予測部144aは、配送車120A〜120Cの走行距離を予測することで走行時間を予測することができる。
運行管理部144は、各店舗110A〜110Cから各配送車120A〜120Cに対する電力供給のために、走行予測部144aによって予測された内容をもとに、もともとの運行ルートに対して、どの配送車を、どのルートで、どの店舗に立ち寄らせるかを管理する管理手段である。
制御部145は、各店舗110A〜110Cおよび各配送車120A〜120Cに対して、各店舗110A〜110Cから各配送車120A〜120Cに電力供給を実行するための指令を出す制御手段である。制御部145は、充電管理部143、および運行管理部144にて決められた管理内容をもとに、どの配送車に対して、どのようなルートを通って、いつ、どの店舗で、どれだけの電力量を供給すべきか、という電力供給計画を作成し、その電力供給計画に基づいて、電力供給の実行を指令する。電力供給計画、および電力供給計画を作成するに当たって使用された各種データ、情報等は、データベース142に記憶されるようになっている。
表示部146は、例えばディスプレイ等の表示装置等によってデータベース142に記憶された電力供給計画、および各種データ、情報をデータセンタ140で働くセンタ職員に表示する表示手段である。センタ職員は必要に応じて、電力供給計画、および各種データ、情報について表示部146を用いて知ることができる。
尚、データセンタ140では、インターネットによって、天候、気温、主要道路における渋滞情報等が取得できるようになっている。得られた天候、気温、渋滞情報等はデータベース142に記憶されるようになっている。
以下、電力供給システム100における電力供給の要領の詳細について、図3を加えて説明する。尚、各店舗110A〜110C、各配送車120A〜120C、集配センタ130、およびデータセンタ140間における各種データ、情報、信号等の送受信は、実際には上記で説明した各通信部117、126、133、141が行うものであるが、以下の記載においては、「各店舗110A〜110C、各配送車120A〜120C、集配センタ130、およびデータセンタ140が送受信する」という表現で説明していく。
まず、図3のステップS100に示すように、各店舗110A〜110Cは、充電監視部113および充電制御部114の監視によって得られた現時点以前の過去の所定期間における発電電力量のデータと、蓄電電力量のデータと、消費電力量のデータとをデータセンタ140に送信する。
データセンタ140は、ステップS110で、各店舗110A〜110Cから出力された各電力量のデータを用いて、現時点から所定期間までの各店舗110A〜110Cの発電電力予測量、蓄電電力予測量、および消費電力予測量を算出(予測)する。ここでデータセンタ140は、上記の所定期間を配送周期に基づいて決定するようにしている。所定期間は、例えば、配送車120A〜120Cが各店舗110A〜110Cを移動する配送周期が半日であれば、これと同一の時間を所定期間として定めることができる。
発電電力予測量および蓄電電力予測量の算出にあたっては、それぞれ過去と同一時期の発電電力量データおよび蓄電電力量データを基に、現時点から所定期間までの天候(日射量)、気温、湿度、風力等を加味して算出する。また、消費電力予測量の推定にあたっては、過去と同一時期の消費電力量データを基に、現時点から所定期間における特別なイベントの有無等を加味して算出する。過去と同一時期の発電電力量データ、蓄電電力量データ、および消費電力量データは、それぞれ、本発明における発電電力実績量、蓄電電力実績量、および消費電力実績量に対応する。つまり、データセンタ140は、過去の各電力実績量をもとに、各電力予測量を算出する。
そして、データセンタ140は、発電電力予測量と蓄電電力予測量とに対する消費電力予測量の電力収支をもとに、各店舗110A〜110Cにおける供給可能電力量を算出(予測)する。ここで、
各店舗の電力収支=(発電電力予測量+蓄電電力予測量)−消費電力予測量
としたときに、上記電力収支がプラス(余剰)となる場合の電力量が供給可能電力量となる。電力収支がプラスとなる店舗は、配送車120A〜120Cに対する電力の供給を可能とする供給可能店舗となる。供給可能店舗は、本発明における供給用建物に対応する。以下、供給可能店舗を便宜上、供給可能店舗110と表記することとする。
このとき、集配センタ130は、ステップS120で、計画立案した本来の運行ルートの情報を、各配送車120A〜120C、およびデータセンタ140に送信する。
また、各配送車120A〜120Cは、ステップS130で、充電監視部123の監視によって得られた現時点以前の過去の所定期間における車両蓄電電力量のデータを、集配センタ130に送信する。そして、集配センタ130は、各配送車120A〜120Cから受信した車両蓄電電力量のデータを、データセンタ140に送信する。
そして、ステップS140で、データセンタ140は、各配送車120A〜120Cにおける車両必要電力量を算出(予測)する。車両必要電力量は、各配送車120A〜120Cが各店舗110A〜110Cを巡回するために車両蓄電池122において使用されると予測される予測電力量から、現在の車両蓄電電力量を差し引いた電力量(不足電力量)である。データセンタ140は、例えば以下のように、車両必要電力量を算出する。
(a)即ち、データセンタ140は、供給可能店舗110までの走行距離、予想走行時間、渋滞情報、外気温度、荷物の重さ、および荷物の保冷に必要とされる熱量(電動コンプレッサを作動させるために必要な電力)等のうち、少なくとも1つの条件を用いて予測電力量を推定して、車両必要電力量を算出する。
(b)あるいは、データセンタ140は、各配送車120A〜120Cの過去の所定期間における使用電力実績値を用いて、更に天候、移動曜日、移動時間、外気温度等を加味して、車両必要電力量を算出する。
尚、天候、外気温度は、インターネットによって入手したデータや、車載プローブのデータ(ワイパ、外気温データ)と季節・時刻のデータから推定する。
そして、データセンタ140は、ステップS150で、供給可能店舗110における供給可能電力量のデータと、集配センタ130から送信された運行ルート情報および上記で算出した車両必要電力量のデータとをもとに、電力供給計画を立案する。電力供給計画は、どの配送車に対して、どのようなルート(本発明における供給用運行ルートに対応)を通って、いつどの店舗(本発明における供給用建物に対応)で、どれだけの電力量(本発明における供給電力量に対応)を供給すべきか、といった内容を取り決めた計画である。
データセンタ140は、例えば配送車120A〜120Cのうち、各店舗110A〜110Cを巡回するにあたって、現在の車両蓄電電力では不足すると予測される配送車に対して、電力が余剰となる供給可能店舗110から確実に電力供給されるように、且つ配送車の走行するルートが最短となるように電力供給計画を作成する。以下、配送車120A〜120Cのうち、現在の車両蓄電電力では不足すると予測される配送車を便宜上、電力不足車120と表記することとする。電力不足車120は、本発明における電力供給の対象となる対象配送車に対応する。
ルートの設定に当たっては、
(1)電力不足車120における滞在店での電力供給を考慮して、電力不足車120毎に供給用運行ルートを算出する。供給用運行ルートについては、初期の運行ルートをもとに、例えば、供給可能店舗110のうち、電力不足車120から最も近い店舗から順に巡回するルートとして新たに定める。
(2)上記(1)の中から最も重要度の高い電力不足車120から優先して決定する。重要度の高い電力不足車120は、例えば配送にかかる走行距離が最も長い配送車、あるは走行距離あたりの荷物コストが最も高い電力不足車120である。あるいは、重要度の高い電力不足車120は、電力供給によって、環境に対するクリーン度の向上度合いが最も高くなる電力不足車120である。例えば、保冷車において、乗用車とトラックとでは、エンジンからの排気に伴うCO排出量は、乗用車よりもトラックの方が大きい。よって、停車時にアイドルストップを行い、車両蓄電池122の電力で電動コンプレッサを作動させた場合、乗用車よりもトラックの方が環境に対するクリーン度が向上するのである。
(3)上記(2)の過程で既に決定した電力不足車120に対して、電力供給が重複する電力不足車120がある場合は、別の経路候補を探索する。
(4)上記(2)と(3)を繰り返す。
上記供給用運行ルートを設定するに際に、データセンタ140は、供給可能店舗110から電力不足車120に電力供給するにあたって、供給可能店舗110が複数ある場合、複数の供給可能店舗110のうち、最も近い1つの供給可能店舗110から電力不足車120に電力供給する、あるいは電力不足車120が複数の供給可能店舗110を巡回して行く中で複数の供給可能店舗110から順に電力供給するようにすることができる。また、複数の供給可能店舗110から順に電力供給する際には、1つの供給可能店舗110からできるだけ多くの電力不足車120に電力供給できるようにするために、1回当たりの電力供給量を制限することができる。例えば、電力供給量として、電力不足車120が滞在店から次の供給可能店舗110に移動するために必要とされる最小限の電力量とすることができる。尚、電力供給を実施するタイミングは、電力不足車120が最初の供給可能店舗110に到着すると予想される時刻となる。
データセンタ140は、上記で作成した電力供給計画情報を各店舗110A〜110C、および集配センタ130に送信する。集配センタ130は、受信した電力供給計画情報を各配送車120A〜120Cに送信する。つまり、データセンタ140は、各店舗110A〜110C、および各配送車120A〜120Cに対して、電力供給のための指令を出すのである。
各配送車120A〜120Cのうち、電力不足車120は、電力供給計画情報を受け取ると、本来の運行ルートを供給用運行ルートに変更して各店舗110A〜110C間を移動する。
そして、電力不足車120が供給可能店舗110に到着すると、ステップS160で、運転手(乗員)によって、車両蓄電池122と店舗蓄電池112とが電気的に接続される。すると、車両蓄電池122側から店舗蓄電池112側に充電要求信号が出力される。
そして、ステップS170で、供給可能店舗110では充電の受付けが行われる。更に、ステップS180で、店舗蓄電池112から車両蓄電池122への充電(DC−DC充電)が行われる。そして、ステップS190で、充電量が計画充電量に達すると、充電が終了される。
以上のように、本実施形態では、データセンタ140は、各店舗110A〜110Cにおける、発電電力の予測量と蓄電電力の予測量とに対する消費電力の予測量の電力収支が、余剰となって、配送車120A〜120Cへの供給が可能となる供給可能電力量を予測するようにしている。そして、供給可能電力量と、配送車120A〜120Cの運行ルートと、車両蓄電池122の車両蓄電電力量とに基づいて、電力供給の対象となる電力不足車120と、電力不足車120に対して電力供給を行う供給可能店舗110と、電力供給を行うための供給用運行ルートと、供給可能店舗110から電力不足車120に電力供給する供給電力量とを定める電力供給計画を立案するようにしている。更に、電力供給計画に基づいて、各店舗110A〜110Cおよび各配送車120A〜120Cに対して、供給可能店舗110から電力不足車120への電力供給を実行するための指令を出すようにしている。
これにより、店舗110A〜110Cにおいて余剰となる供給可能電力を電力不足車120に対して供給することができ、太陽光発電装置111によって得られる電力を電力不足車120に対して有効に活用することができる。
また、データセンタ140は、電力供給計画を立案する際に、供給可能店舗110が2つ以上設定されたときに、最初の供給可能店舗110から供給する供給電力量として、電力不足車120が次に電力供給を受ける供給可能店舗110まで移動するのに必要とされる最小限の電力量としている。
これにより、1台の電力不足車120に対して供給する供給電力量を抑えることができるので、1つの供給可能店舗110から多数の電力不足車120に対して電力供給することが可能となる。また、電力不足車120にとっては、一度に多量の電力供給を受けるわけではなく、最低限度の電力供給を供給可能店舗110間で順に受けることになるので、車両蓄電池122を過度に大型にする必要がなく、電力不足車120、ひいては配送車120A〜120Cの軽量化および低コスト化を図ることができる。
また、データセンタ140は、電力供給計画を立案する際に、供給電力量を、供給用運行ルートに基づく電力不足車120の走行距離、走行時間、供給用運行ルートにおける渋滞情報、外気温度、荷物の重さ、および荷物の保冷に必要とされる熱量のうち、少なくとも1つによって電力不足車120が使用すると予測される予測電力量をもとに定めるようにしている。
これにより、電力不足車120の実際の走行条件に即した予測電力量の推定が可能となり、この予測電力量から供給電力量を精度良く定めることができる。
また、データセンタ140は、電力供給計画を立案する際に、供給電力量を、過去の所定期間での電力不足車120の配送時における使用電力実績量をもとに定めることも可能である。
この場合では、電力不足車120の過去の使用電力実績量に即した必要電力量の予測が可能となり、この必要電力量から供給電力量を精度良く定めることができる。
また、データセンタ140は、電力供給計画を立案する際に、供給可能店舗110のうち、電力不足車120に対して最も近い供給可能店舗110から優先して供給用運行ルートを定めるようにしている。
これにより、もともとの運行ルートに対して電力不足車120が迂回する分を小さくすることができるので、適切な供給用運行ルートとして設定することができる。
また、データセンタ140は、供給用運行ルートを作成する際に、優先して定めた供給可能店舗110に向かう電力不足車120が複数となったとき、複数の電力不足車120のうち、配送のための走行距離の最も長い電力不足車120、あるいは走行距離あたりの荷物コストが最も高い電力不足車120に対して電力供給を優先するようにしている。
これにより、複数の電力不足車120に対して重要度を設けた選択が容易にできる。
また、データセンタ140は、供給用運行ルートを作成する際に、優先して定めた供給可能店舗110に向かう電力不足車120が複数となったとき、複数の電力不足車120のうち、供給される電力の使用によって環境に対するクリーン度の向上度合いが最も高くなる電力不足車120に対して電力の供給を優先するようにすることも可能である。
この場合では、電力不足車120の環境に対するクリーン度を高めることができるので、複数の店舗110A〜110Cが設けられる地域の環境改善に繋げることができる。
また、データセンタ140は、供給可能電力量を予測する際に、消費電力の予測量を、現時点以前の過去の所定期間における店舗110A〜110Cの消費電力実績量をもとに算出するようにしているので、供給可能電力量の予測精度を高めることができる。
また、データセンタ140は、供給可能電力量を予測する際に、発電電力の予測量を、現時点以前の過去の所定期間における太陽光発電装置111の発電電力実績量をもとに算出するようにしているので、供給可能電力量の予測精度を高めることができる。
また、データセンタ140は、供給可能電力量を予測する際に、蓄電電力の予測量を、現時点以前の過去の所定期間における店舗蓄電池112の蓄電電力実績量をもとに算出するようにしているので、供給可能電力量の予測精度を高めることができる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、配送車120A〜120Cの運行を管理する集配センタ130を設けるようにした。これに代えて、集配センタ130における運行計画部131、および運行管理部132の機能、およびデータ通信モジュール(DCM)等の通信手段を各配送車120A〜120Cに持たせて、各配送車120A〜120Cから運行ルート情報、車両蓄電電力量のデータをデータセンタ140に直接、送信するようにしても良い。このとき、データセンタ140から送信される電力供給計画情報を、各配送車120A〜120Cは、直接受信するようにする。
これにより、集配センタ130を不要として、店舗110A〜110C、配送車120A〜120C、およびデータセンタ140による電力供給システムの形成が可能となる。
(第3実施形態)
データセンタ140は、供給運行ルートを算出する際に、供給可能店舗110のうち、供給可能電力量が最も大きい供給可能店舗110から順に巡回するルートとして新たに定めるようにしても良い。これにより、電力不足車120が必要とする電力量に対して供給可能店舗110からの電力供給に不足があったとしても、その不足量を小さくした対応が可能となる。尚、電力供給の不足量については、次の供給可能店舗110で供給されることになる。
(第4実施形態)
データセンタ140は、供給運行ルートを算出する際に、供給可能店舗110における供給電力量では電力不足車120が必要とする車両必要電力量が賄えない場合には、供給可能店舗110における配電系統からの商用電力を活用して電力供給する供給電力量に設定するようにしても良い。これにより、余剰によって得られた供給電力量では電力不足車120に対して賄えない場合であっても、入手容易な商用電力を活用して電力供給するので、電力不足車120が必要とする車両必要電力量を確実に供給することができる。
(その他の実施形態)
データセンタ140は、電力供給を実行するための指令を出す際に、電力不足車120の荷物の積み降ろしにかかる停車時間を予測し、停車時間に応じて供給可能店舗110における電力供給速度を指示するようにしても良い。つまり、データセンタ140からの電力供給計画では、充電時間を加味するが、電力不足車120の荷物の積み降ろし等の作業時間等から停車時間を予測し、予測した停車時間から充電速度(充電モード:低・中・高)を指示しても良い。この場合は、車両蓄電池122の特性に応じ、効率的かつ車両蓄電池122の劣化を防ぐ手法をとり、充電速度、充電時間、充電量を指示する。
これにより、電力不足車120の停車時間を有効に活用した電力供給が可能となるので、電力供給を行うことによって停車時間が延びるのを抑制することができる。
また、データセンタ140は、配送車120A〜120Cが走行する地域、あるいは時間帯に応じて車両電気機器の作動モードを変更するように配送車120A〜120Cに対して指令するようにしても良い。例えば、冷凍車の電動コンプレッサは、空荷なら保冷運用しなくて良いことを考慮して、ベルト駆動コンプレッサの駆動を指令する。また、住宅街では騒音防止のため車両蓄電池122で電動コンプレッサの駆動を指令し、高速道路等を使用して帰るだけなら走行のみ必要であることを考慮して、ベルト駆動コンプレッサの駆動を指令する。更に、走行地域・時間帯をデータセンタ140で認識し、冷凍サイクル等の運用モード(サイレント/通常/急冷)を切り替えるような運行計画を指示することも可能である。
これにより、地域や時間帯に応じて車両電気機器の作動モードを変更することで、車両電気機器の作動に必要とされる電力、および作動時に発生する騒音レベル等を地域や時間帯に適した値に調整することが可能となるので、省電力化および低騒音化が可能となる。
また、データセンタ140は、逐次、店舗110A〜110Cにおける蓄電電力量のデータと、配送車120A〜120Cにおける車両蓄電電力量のデータとを入手して、蓄電電力量のデータと車両蓄電電力量のデータとに応じて、供給用運行ルートを動的に更新するようにしても良い。
つまり、供給可能店舗110から電力不足車120に対して電力供給を行っていくと、時間経過と共に蓄電電力量および車両蓄電電力量は変化していくので、蓄電電力量および車両蓄電電力の情報をもとに、供給用運行ルートを更新していくことで、その時々での最適な電力供給が可能となる。
また、データセンタ140は、電力不足車120における荷物の量、および供給用運行ルートにおける渋滞情報に応じて供給用運行ルートを更新するようにしても良い。
つまり、電力不足車120における荷物の量、および供給用運行ルートにおける渋滞の状況は、時々刻々と変化していくので、これらの荷物の量、および渋滞情報をもとに、供給用運行ルートを更新していくことで、その時々での最適な電力供給が可能となる。
また、データセンタ140は、供給可能店舗110から電力不足車120に対して電力を供給してもまだ発電電力による余剰が有る場合は、その余剰分を電力系統に売電するように供給可能店舗110に対して指令するようにしても良い。
このように、供給可能店舗110において電力不足車120に対して電力を供給してもまだ余剰となる分については売電することで、供給可能店舗110で得られる余剰電力を余すことなく活用することができる。また、売電による金銭的な利益も得られる。
また、データセンタ140は、電力系統における発電電力の売電価格が所定価格よりも高い場合に、電力収支が余剰となる電力の用途を、配送車120A〜120Cへの電力供給と、電力系統への売電とに分け、売電価格に応じて電力供給に使用する電力量と売電に使用する電力量との割合を調整するようにしても良い。例えば、売電価格が高いほど、電力供給に使用する電力量よりも売電に使用する電力量を多くする。これにより、売電による金銭的な利益を拡大することができる。
また、データセンタ140は、供給可能店舗110から電力不足車120に対して電力を供給してもまだ発電電力による余剰が有る場合は、その余剰分を電気給湯器による高温湯の生成に使用するように供給可能店舗110に対して指令するようにしても良い。これにより、余剰電力から高温湯を生成して、熱エネルギとして活用することができ、エネルギの利用範囲を拡大することができる。
また、各店舗110A〜110Cは各種電力データをデータセンタ140に送信し、データセンタ140にて、消費電力の予測量、発電電力の予測量、蓄電電力の予測量を算出して、供給可能電力量を算出するようにしたが、各店舗110A〜110Cで消費電力の予測量、発電電力の予測量、蓄電電力の予測量を算出して、その算出結果をデータセンタ140に送信するようにしても良い。
また、店舗110A〜110Cにおける発電装置として、太陽光を利用した太陽光発電装置111としたが、これに限らず、風力を利用した風力発電装置や、水力を利用したマイクロ水力発電装置等としても良い。
また、現時点から所定期間までの供給可能電力量、車両必要電力量を算出する際の所定期間として、配送周期と同一となる期間(時間)とする内容で説明したが、これに限定されることなく、例えば、配送周期に対して所定倍率を乗じて、配送周期よりも大きくなるような期間としても良い。
また、各種電力量の実績量を算出する際に使用する過去(現時点以前の過去の所定期間)のデータは、1年間分のデータに限らず、週、月、季節毎、半年単位等のデータとしても良い。
また、発電装置(太陽光発電装置111)、および建物蓄電池(店舗蓄電池112)を備える複数の建物として、所定地域内の系列店舗として説明したが、これに限らず、系列を超えた複数の店舗のグループとしても良い。また、建物としては、店舗に限らず、事務所、オフィス等を対象としても良い。
100 電力供給システム
110 供給可能店舗(供給用建物)
110A〜110C 店舗(建物)
111 太陽光発電装置(発電装置)
112 店舗蓄電池(建物蓄電池)
117 通信部(通信手段)
120 電力不足車(対象配送車)
120A〜120C 配送車
122 車両蓄電池
126 通信部(通信手段)
133 通信部(通信手段)
140 データセンタ(センタ)
141 通信部(通信手段)

Claims (19)

  1. 自然界のエネルギを用いて発電する発電装置(111)と、前記発電装置(111)によって得られた発電電力の一部を蓄電電力として蓄える建物蓄電池(112)とを有する複数の建物(110A〜110C)と、
    車両電気機器に電力を供給する車両蓄電池(122)を有し、複数の前記建物(110A〜110C)間を移動して荷物の配送を行う複数の配送車(120A〜120C)と、の情報を通信手段(117、126、133、141)によって把握して、前記建物(110A〜110C)および前記配送車(120A〜120C)の電力管理を行うセンタ(140)を備える電力供給システムにおいて、
    前記センタ(140)は、
    現時点から所定期間までのそれぞれの前記建物(110A〜110C)における、前記発電電力の予測量と前記蓄電電力の予測量とに対する前記建物(110A〜110C)の消費電力の予測量の電力収支が余剰となって、前記配送車(120A〜120C)への電力供給が可能となる供給可能電力量を予測し、
    前記供給可能電力量と、前記配送車(120A〜120C)の運行ルートと、前記車両蓄電池(122)の車両蓄電電力量とに基づいて、複数の前記配送車(120A〜120C)のうち前記電力供給の対象となる対象配送車(120)と、複数の前記建物(110A〜110C)のうち前記対象配送車(120)に対して電力供給を行う供給用建物(110)と、前記電力供給を行うための供給用運行ルートと、前記供給用建物(110)から前記対象配送車(120)に電力供給する供給電力量とを定める電力供給計画を立案し、
    前記電力供給計画に基づいて、前記建物(110A〜110C)および前記配送車(120A〜120C)に対して、前記供給用建物(110)から前記対象配送車(120)への電力供給を実行するための指令を出すことを特徴とする電力供給システム。
  2. 前記センタ(140)は、前記電力供給計画を立案する際に、前記供給用建物(110)が2つ以上設定されたときに、最初の供給用建物(110)から供給する前記供給電力量として、少なくとも、前記対象配送車(120)が次に電力供給を受ける供給用建物(110)まで移動するのに必要とされる電力量とすることを特徴とする請求項1に記載の電力供給システム。
  3. 前記センタ(140)は、前記電力供給計画を立案する際に、前記供給電力量を、前記供給用運行ルートに基づく前記対象配送車(120)の走行距離、走行時間、前記供給用運行ルートにおける渋滞情報、外気温度、前記荷物の重さ、および前記荷物の保冷に必要とされる熱量のうち、少なくとも1つによって前記対象配送車(120)が使用すると予測される予測電力量をもとに定めることを特徴とする請求項1に記載の電力供給システム。
  4. 前記センタ(140)は、前記電力供給計画を立案する際に、前記供給電力量を、過去の所定期間での前記対象配送車(120)の配送時における使用電力実績量をもとに定めることを特徴とする請求項1に記載の電力供給システム。
  5. 前記センタ(140)は、前記電力供給計画を立案する際に、前記供給電力量では前記対象配送車(120)が必要とする電力量が賄えない場合には、前記供給用建物(110)において配電系統からの商用電力を活用して電力供給する供給電力量に設定することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の電力供給システム。
  6. 前記センタ(140)は、前記電力供給計画を立案する際に、前記供給用建物(110)のうち、前記対象配送車(120)に対して最も近い供給用建物(110)から優先して前記供給用運行ルートを定めることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の電力供給システム。
  7. 前記センタ(140)は、前記電力供給計画を立案する際に、前記供給用建物(110)のうち、前記供給可能電力量が最も大きい供給用建物(110)から優先して前記供給用運行ルートを定めることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の電力供給システム。
  8. 前記センタ(140)は、前記優先して定めた前記供給用建物(110)に向かう前記対象配送車(120)が複数となったとき、複数の前記対象配送車(120)のうち、配送のための走行距離の最も長い対象配送車(120)、あるいは走行距離あたりの荷物コストが最も高い対象配送車(120)に対して電力供給を優先するように前記電力供給計画を立案することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の電力供給システム。
  9. 前記センタ(140)は、前記優先して定めた前記供給用建物(110)に向かう前記対象配送車(120)が複数となったとき、複数の前記対象配送車(120)のうち、供給される電力の使用によって環境に対するクリーン度の向上度合いが最も高くなる対象配送車(120)に対して電力の供給を優先するように前記電力供給計画を立案することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の電力供給システム。
  10. 前記センタ(140)は、逐次、前記建物(110A〜110C)における前記建物蓄電池(112)の蓄電電力量のデータと、前記配送車(120A〜120C)における前記車両蓄電電力量のデータとを入手しており、
    前記蓄電電力量のデータと前記車両蓄電電力量のデータとに応じて、前記供給用運行ルートを更新することを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1つに記載の電力供給システム。
  11. 前記センタ(140)は、前記配送車(120A〜120C)における荷物の量、および前記供給用運行ルートにおける渋滞情報に応じて前記供給用運行ルートを更新することを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1つに記載の電力供給システム。
  12. 前記センタ(140)は、前記電力供給を実行するための指令を出す際に、前記対象配送車(120)の荷物の積み降ろしにかかる停車時間を予測し、前記停車時間に応じて前記供給用建物(110)における電力供給速度を指示することを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1つに記載の電力供給システム。
  13. 前記センタ(140)は、前記供給可能電力量を予測する際に、前記消費電力の予測量を、現時点以前の過去の所定期間における前記建物(110A〜110C)の消費電力実績量をもとに算出することを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれか1つに記載の電力供給システム。
  14. 前記センタ(140)は、前記供給可能電力量を予測する際に、前記発電電力の予測量を、現時点以前の過去の所定期間における前記発電装置(111)の発電電力実績量をもとに算出することを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれか1つに記載の電力供給システム。
  15. 前記センタ(140)は、前記供給可能電力量を予測する際に、前記蓄電電力の予測量を、現時点以前の過去の所定期間における前記建物蓄電池(112)の蓄電電力実績量をもとに算出することを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれか1つに記載の電力供給システム。
  16. 前記センタ(140)は、前記配送車(120A〜120C)が走行する地域、あるいは時間帯に応じて前記車両電気機器の作動モードを変更するように前記配送車(120A〜120C)に対して指令することを特徴とする請求項1〜請求項15のいずれか1つに記載の電力供給システム。
  17. 前記センタ(140)は、前記供給用建物(110)から前記対象配送車(120)に対して電力を供給してもまだ前記発電電力による余剰が有る場合は、その余剰分を電力系統に売電するように前記供給用建物(110)に対して指令することを特徴とする請求項1〜請求項16のいずれか1つに記載の電力供給システム。
  18. 前記センタ(140)は、電力系統における前記発電電力の売電価格が所定価格よりも高い場合に、前記電力収支が余剰となる電力の用途を、前記配送車(120A〜120C)への電力供給と、電力系統への売電とに分け、前記売電価格に応じて前記電力供給に使用する電力量と前記売電に使用する電力量との割合を調整することを特徴とする請求項1〜請求項16のいずれか1つに記載の電力供給システム。
  19. 前記センタ(140)は、前記供給用建物(110)から前記対象配送車(120)に対して電力を供給してもまだ前記発電電力による余剰が有る場合は、その余剰分を電気給湯器による高温湯の生成に使用するように前記供給用建物(110)に対して指令することを特徴とする請求項1〜請求項16のいずれか1つに記載の電力供給システム。
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