JP5561277B2 - シンチレータパネルの製造方法及びシンチレータパネル並びに放射線画像検出器 - Google Patents

シンチレータパネルの製造方法及びシンチレータパネル並びに放射線画像検出器 Download PDF

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Description

本発明は、シンチレータパネルの製造方法及びシンチレータパネル並びに放射線画像検出器に関するものである。
従来、X線画像のような放射線画像は医療現場において病状の診断に広く用いられている。特に、増感紙−フィルム系による放射線画像は、長い歴史のなかで高感度化と高画質化が図られた結果、高い信頼性と優れたコストパフォーマンスを併せ持った撮像システムとして、今なお、世界中の医療現場で用いられている。しかしながらこれら画像情報はいわゆるアナログ画像情報であって、近年発展を続けているデジタル画像情報のような、自由な画像処理や瞬時の電送が出来ない。
そして、近年ではコンピューテッドラジオグラフィ(Computed Radiography:CR)等に代表されるデジタル方式の放射線画像検出装置が登場している。これらは、デジタルの放射線画像が直接得られ、陰極管や液晶パネル等の画像表示装置に画像を直接表示することが可能なので、必ずしも写真フィルム上への画像形成が必要なものではない。その結果、これらのデジタル方式のX線画像検出装置は、銀塩写真方式による画像形成の必要性を低減させ、病院や診療所での診断作業の利便性を大幅に向上させている。このコンピューテッド・ラジオグラフィ(CR)は、現在医療現場で受け入れられているが、鮮鋭性が十分でなく空間分解能も不十分であり、スクリーン・フィルムシステムの画質レベルには到達していない。
一方、更に新たなデジタルX線画像技術として、例えば、薄膜トランジスタ(TFT)を用いたフラットパネル型の放射線画像検出器(Flat Panel Detector:FPD)が開発されている。
このフラットパネル型の放射線画像検出器には、放射線を可視光に変換するために、放射線により発光する特性を有するX線蛍光体で作られたシンチレータパネルが使用されるが、低線量の撮影においてのSN比を向上するためには、発光効率の高いシンチレータパネルを使用することが必要になってくる。一般にシンチレータパネルの発光効率は、蛍光体層(シンチレータ層)の厚さ、蛍光体のX線吸収係数によって決まるが、蛍光体層の厚さは厚くすればするほど、蛍光体層内での発光光の散乱が発生し、鮮鋭性は低下する。そのため、画質に必要な鮮鋭性を決めると、層厚が決定する。
なかでもヨウ化セシウム(CsI)はX線から可視光に対する変更率が比較的高く、蒸着によって容易に蛍光体を柱状結晶構造に形成出来るため、光ガイド効果により結晶内での発光光の散乱が抑えられ、蛍光体層の厚さを厚くすることが可能であった。
しかしながらCsIのみでは発光効率が低いために、例えば、CsIとヨウ化ナトリウム(NaI)を任意のモル比で混合したものを、蒸着を用いて基板上にナトリウム賦活ヨウ化セシウム(CsI:Na)として堆積、又近年ではCsIとヨウ化タリウム(TlI)を任意のモル比で混合したしたものを、蒸着を用いて基板上にタリウム賦活ヨウ化セシウム(CsI:Tl)として堆積したものに、後工程としてアニールを行うことで可視変換効率を向上させ、X線蛍光体として使用している。
シンチレータパネルの製造方法としては、アルミ板やアモルファスカーボン板などを支持体として蛍光体層を形成する方法が知られている。これらシンチレータパネルの製造方法では、支持体上の欠陥、ゴミ等を起点として蛍光体の蒸着結晶が異常成長し、蛍光体表面に突起が発生することが一般に知られている。このような突起は、画像欠陥となるため、改善が求められていた。
このような蛍光体表面に発生する突起部に対し、突起部を治具により押しつぶす、研磨機により研磨して除去する、切断手段で切り取る等により、突起部を平坦化するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−243859号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のものは、突起部の変形や削除による破壊を伴うため、蛍光体の粉塵が発生する。この粉塵を完全に排除することは困難であり、蛍光体上に残存する粉塵により、蛍光体に対応する光電変換素子の出力が不正確となり、画像欠陥となって正確な放射線画像の再現に支障をきたす問題がある。
本発明は上記問題に鑑み、蛍光体表面の突起部の改善に際して粉塵の発生が無く、該粉塵による画像欠陥の無いシンチレータパネルの製造方法及び、画質の優れたシンチレータパネル並びに放射線画像検出器を提供することを目的とするものである。
上記の課題は、下記の構成により達成される。
(1)支持体と、該支持体上に柱状結晶として形成された蛍光体層を有するシンチレータパネルの製造方法であって、前記支持体上に柱状結晶の蛍光体層を形成する工程の後、前記支持体と前記蛍光体層を、2枚の剛性板で挟み、加圧しながら熱処理する工程を有することを特徴とするシンチレータパネルの製造方法。
(2)剛性を有する支持体と、該支持体上に柱状結晶として形成された蛍光体層を有するシンチレータパネルの製造方法であって、前記支持体上に柱状結晶の蛍光体層を形成する工程の後、前記支持体と剛性板で前記蛍光体層を挟み、加圧しながら熱処理する工程を有することを特徴とするシンチレータパネルの製造方法。
(3)前記シンチレータパネルは前記蛍光体層を除く樹脂部分の厚みの合計が10μm以上有するものであることを特徴とする前記(1)又は前記(2)に記載のシンチレータパネルの製造方法。
(4)前記支持体は、ポリイミドを主成分とするフィルムであることを特徴とする前記(1)又は前記(3)に記載のシンチレータパネルの製造方法。
(5)前記加圧は、プラスチックフィルム容器に収容し、内部を密閉減圧することにより行われることを特徴とする前記(1)から前記(4)までのいずれかに記載のシンチレータパネルの製造方法。
(6)前記蛍光体層を、保護層で覆う工程を有することを特徴とする前記(1)から前記(5)までのいずれかに記載のシンチレータパネルの製造方法。
(7)前記保護層が樹脂フィルムであることを特徴とする前記(6)に記載のシンチレータパネルの製造方法。
(8)前記保護層がCVD法により形成されたポリパラキシリレン樹脂膜からなることを特徴とする前記(6)に記載のシンチレータパネルの製造方法。
)前記蛍光体層は、タリウム化合物を含む添加剤とヨウ化セシウムを原材料として蒸着の工程で形成されることを特徴とする前記(から前記(8)までのいずれかに記載のシンチレータパネルの製造方法。
10)前記(1)から前記()までのいずれかに記載のシンチレータパネルの製造方法で作成されたことを特徴とするシンチレータパネル。
11)前記(10)に記載のシンチレータパネルを、光電変換素子を有する光電変換パネルに貼り合わせたことを特徴とする放射線画像検出器。
すなわち、本発明は蛍光体層形成後に、2つの剛性を有する板で挟み、加圧しながら熱処理することにより、ゴミ等を起点とした蛍光体の蒸着結晶の異常成長した突起部を変形させることなく樹脂層側に変位させ、樹脂層にめり込ませることで蛍光体層の表面を平坦化するものである。
本発明によれば、蛍光体表面の突起部の改善に際して粉塵の発生が無くなり、該粉塵による画像欠陥の無いシンチレータパネルの製造方法を提供することが可能となる。これにより画質の優れたシンチレータパネル並びに放射線画像検出器を提供することが可能となる。
本実施の形態に係るシンチレータパネルの製造の概略の手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に係るシンチレータパネルの製造手順を示す図である。 本実施の形態に係るシンチレータパネルの製造手順を示す図である。 蒸着装置の概略構成を示す図である。 放射線画像検出器の概略構成を示す一部破断斜視図である。 撮像パネル部の拡大断面図である。
以下、実施の形態により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本実施の形態に係るシンチレータパネルの製造の概略の手順を示すフローチャートである。
本実施の形態に係るシンチレータパネルは、まず支持体に反射層を形成(ステップS101)し、次いで、反射層の上に下引き層を形成する(ステップS102)。更に、下引き層の上に蛍光体層を形成(ステップS103)した後、蛍光体層に発生した欠陥である突起の補修(ステップS104)が行われる。この後、蛍光体層を覆うように保護層を形成(ステップS105)して、シンチレータパネルが製造される。
上記の手順で製造されたシンチレータパネルは、光電変換素子を有する光電変換パネルに貼り合わせられ、放射線画像検出器となる。
なお、ステップS104の突起の補修と、ステップS105の保護層の形成は、逆の順序であってもよい。以下の図2、図3においては、突起の補修後に、保護層の形成を行う場合の例で説明する。
以下、図1に示すフローの個々について、より詳細に説明する。
図2及び図3は、本実施の形態に係るシンチレータパネル10の製造手順を示す図である。図4は、蒸着装置60の概略構成を示す図である。
以下、図2及び図3に示す本実施の形態に係るシンチレータパネル10の製造手順について説明する。
(反射層の形成)
まず、図2(a)に示すように、支持体1に反射層2を形成する。
なお、支持体とは、シンチレータパネルの構成要素において、蛍光体層を保持するために、支配的な役割を果たす部材を指し、本例では、熱処理において変形可能な樹脂フィルムを用いることが好ましい。
樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、セルロースアセテート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、エポキシ、ポリアミドイミド、ビスマレイイミド、フッ素樹脂、アクリル、ポリウレタン、ナイロン12、ナイロン6、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルサルフォン、ポリサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー等が挙げられる。
シンチレータパネルにおいては、支持体1の少なくとも蛍光体層が蒸着される面に反射層2を形成してもよい。シンチレータパネルに高輝度を要求する場合、反射層2を設けることで蛍光体の発光を効率よく取り出すことが出来るため、輝度を向上させることができる。反射層2の表面反射率は好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上である。反射層2を構成する材料としては、アルミニウム、銀、白金、パラジウム、金、銅、鉄、ニッケル、クロム、コバルト、ステンレス等の金属材料を含有していることが好ましい。中でも反射率、耐食性の観点からアルミニウムもしくは銀を主成分としていることが特に好ましい。また、このような金属薄膜を2層以上形成するようにしても良い。金属薄膜を2層以上とする場合は、下層をNiもしくはCr、あるいはその両方を含む層とすることが支持体との接着性を向上させる点から好ましい。また、金属薄膜上にSiO、TiO等の金属酸化物からなる層をこの順に設けてさらに反射率を向上させても良い。
なお、シンチレータパネルに高鮮鋭性を要求する場合には、反射層2を省略してもよい。
金属を支持体上に被覆する方法としては、蒸着、スパッタ、あるいは、金属箔の貼り合わせ等、特に制約は無いが、密着性の観点からスパッタが最も好ましい。
支持体1と反射層2の密着性をさらに向上させるためには、支持体1と反射層2の間に中間層を設けることが好ましい。中間層を構成する材料としては、易接着性のポリマー、例えば、ゼラチン、誘導体ゼラチン、コロイド状アルブミン、カゼイン等の蛋白質;カルボキシメチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース化合物;寒天、アルギン酸ソーダ、澱粉誘導体等の糖誘導体;合成親水性コロイド例えばポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸共重合体、ポリアクリルアミド又はこれらの誘導体及び部分加水分解物、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルニトリル、ポリアクリル酸エステル等のビニル重合体及びその共重合体、ロジン、シェラック等の天然物及びその誘導体、その他多くの合成樹脂類が挙げられる。又、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル及びその誘導体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、ポリオレフィン、オレフィン−酢酸ビニル共重合体等のエマルジョンも使用することができる。その他カーボネート系、ポリエステル系、ウレタン系、エポキシ系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン及びポリピロールのごとき有機半導体も使用することができる。また、これらのバインダーは2種以上を混合して使用することもできる。なお、反射層2の厚さは、0.005〜0.3μm、より好ましくは0.01〜0.2μmであることが、発光光の取り出し効率の観点から好ましい。
その他、中間層として、反射層とは異なる異種金属層を設けても良い。異種金属層としては、例えば、ニッケル、コバルト、クロム、パラジウム、チタン、ジルコニウム、モリブデンおよびタングステンの中から選ばれる少なくとも1種類の金属を用いることが好ましく、中でもニッケル、クロムを単独、もしくは複合して使用することがさらに好ましい。
(下引き層の形成)
次いで、図2(b)に示すように、支持体と蛍光体層の密着性を向上させるために、下引き層3を設けることが好ましい。
下引き層3には、例えば、易接着性のポリマーを用いることが出来る。下引き層3の厚みは0.2〜5.0μmであるのが好ましく、0.5〜4.0μmがより好ましく、0.7〜3.5μmであると、より好ましい。
(蛍光体層の形成)
次いで、図2(c)に示すように、蛍光体層4を形成する。
この工程では、蒸着装置が好適に用いられるため、まず図4に示す蒸着装置60の概要を説明する。
〈蒸着装置〉
図4に示すように、蒸着装置60は箱状の真空容器62を有しており、真空容器62の内部には真空蒸着用のボート63が配されている。ボート63は蒸着源の被充填部材であり、当該ボート63には電極が接続されている。当該電極を通じてボート63に電流が流れると、ボート63がジュール熱で発熱するようになっている。シンチレータパネル10の製造時においては、ヨウ化セシウムと賦活剤化合物とを含む混合物がボート63に充填され、そのボート63に電流が流れることで、上記混合物を加熱・蒸発させることができるようになっている。
なお、被充填部材として、ヒータを巻回したアルミナ製のるつぼを適用してもよいし、高融点金属製のヒータを適用してもよい。
真空容器62の内部であってボート63の直上にはシンチレータパネルを構成する支持体1を保持するホルダ64が配されている。ホルダ64にはヒータ(図示略)が配されており、当該ヒータを作動させることでホルダ64に装着した支持体1を加熱することができるようになっている。支持体1を加熱した場合には、支持体1の表面の吸着物を離脱・除去したり、支持体1とその表面に形成される蛍光体層(シンチレータ層)との間に不純物層が形成されるのを防止したり、支持体1とその表面に形成される蛍光体層との密着性を強化したり、支持体1の表面に形成される蛍光体層の膜質の調整をおこなったりすることができるようになっている。
ホルダ64には当該ホルダ64を回転させる回転機構65が配されている。回転機構65は、ホルダ64に接続された回転軸65aとその駆動源となるモータ(図示略)から構成されたもので、当該モータを駆動させると、回転軸65aが回転してホルダ64をボート63に対向させた状態で回転させることができるようになっている。
蒸着装置60では、上記構成の他に、真空容器62に真空ポンプ66が配されている。真空ポンプ66は、真空容器62の内部の排気と真空容器62の内部へのガスの導入とをおこなうもので、当該真空ポンプ66を作動させることにより、真空容器62の内部を一定圧力のガス雰囲気下に維持することができるようになっている。
図2(c)に示す蛍光体層4の形成においては、上記のように反射層2及び下引き層3を形成した支持体1をホルダ64に取り付けるとともに、ボート63にタリウム化合物を含む添加剤とヨウ化セシウムとを含む粉末状の混合物を充填する。この場合、ボート63と支持体1との間隔を100〜1500mmに設定し、その設定値の範囲内のままで後述の蒸着工程の処理をおこなうのが好ましい。
次いで、真空ポンプ66を作動させて真空容器62の内部を排気し、真空容器62の内部を0.1Pa以下の真空雰囲気下にする。ここでいう「真空雰囲気下」とは、100Pa以下の圧力雰囲気下のことを意味し、0.1Pa以下の圧力雰囲気下であれば、より好ましい。
その後、アルゴン等の不活性ガスを真空容器62の内部に導入し、当該真空容器62の内部を0.001〜5Pa、より好ましくは0.01〜2Paの真空雰囲気下に維持する。次に、ホルダ64のヒータと回転機構65のモータとを駆動させ、ホルダ64に取付け済みの支持体1をボート63に対向させた状態で加熱しながら回転させる。蛍光体層4が形成される支持体1の温度は、蒸着開始時は室温25〜50℃に設定することが好ましく、蒸着中は100〜300℃、より好ましくは150〜250℃に設定することが好ましい。
この状態において、電極からボート63に電流を流し、タリウム化合物を含む添加剤とヨウ化セシウムとを含む混合物を700〜800℃程度で所定時間加熱してその混合物を蒸発させる。その結果、支持体1の下引き層3の表面に無数の柱状結晶体4aが順次成長して所望の厚さの蛍光体層4が形成される。
蛍光体層4を形成する材料としては、種々の公知の蛍光体材料を使用することができるが、X線から可視光に対する変更率が比較的高く、蒸着によって容易に蛍光体を柱状結晶構造に形成出来るため、光ガイド効果により結晶内での発光光の散乱が抑えられ、蛍光体層の厚さを厚くすることが可能であることから、ヨウ化セシウム(CsI)が好ましい。
但し、CsIのみでは発光効率が低いために、各種の賦活物質が添加される。例えば、特公昭54−35060号公報の如く、CsIとヨウ化ナトリウム(NaI)を任意のモル比で混合したものが挙げられる。また、例えば特開2001−59899号公報に開示されているようなCsIを蒸着で、インジウム(In)、タリウム(Tl)、リチウム(Li)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、ナトリウム(Na)などの賦活物質を含有するCsIが好ましい。
特に、タリウム化合物を含む添加剤とヨウ化セシウムとを原材料とすることが好ましい。すなわち、タリウム賦活ヨウ化セシウム(CsI:Tl)は400nmから750nmまでの広い発光波長をもつことから好ましい。
タリウム化合物を含有する添加剤のタリウム化合物としては、種々のタリウム化合物(+1価と+3価の酸化数の化合物)を使用することができる。ヨウ化タリウム(TlI)、臭化タリウム(TlBr)、塩化タリウム(TlCl)等が好ましい。
また、当該添加剤を蛍光体層内(柱状結晶内)において均一に存在させる観点から、タリウム化合物の融点は、400〜700℃の範囲内にあることが好ましい。なお、融点とは、常温常圧下における融点である。
本実施の形態の蛍光体層において、当該添加剤の含有量は目的性能等に応じて、最適量にすることが望ましいが、発光輝度及びヨウ化セシウムの性質・機能を保持する等の観点から、ヨウ化セシウムの含有量に対して、0.001〜50mol%、更に0.1〜10.0mol%であることが好ましい。なお、蛍光体層の厚さは、100〜800μmであることが好ましく、120〜700μmであることが、輝度と鮮鋭性の特性をバランスよく得られる点から、より好ましい。
以上のようにして、支持体1に蛍光体層4が形成され、シンチレータパネル10が製作される。
なお、シンチレータパネル10は、製品サイズよりも大きい支持体に蛍光体層を形成した後、製品サイズに断裁する工程を有することが好ましい。蛍光体層を形成した大きい支持体から、複数枚の製品を切り出すことで、生産性が向上する。シンチレータパネルの断裁方法としては、例えば、打ち抜き刃、押し切りカッター、はさみ、レーザ光等を用いた方法が挙げられる。
上述のようにして、製作されたシンチレータパネル10には、図2(c)における蛍光体層4の形成時に、ゴミ等を起点として蛍光体の蒸着結晶の異常成長による突起が発生する場合がある。
以下、図3を用いて、本実施の形態に係るシンチレータパネル10の製造手順における突起の補修について説明する。
(突起の補修)
図3(a)に示すシンチレータパネル10には、ゴミ等を起点として蛍光体の蒸着結晶が異常成長し、突起となった柱状結晶体4bが形成されている。この柱状結晶体4bは以下のようにして補修される。
図3(b)に示すように、シンチレータパネル10は、支持体1の裏面側と蛍光体層4の表面側で、2枚の剛性板31、32により挟み込まれ、次いで、剛性板31、32を図示矢印方向に加圧しながら熱処理が行われる。
加圧の方法としては、錘による加圧、機械的な加圧等、特に制約は無いが、袋状の耐熱性のプラスチックフィルム容器を用いて密閉減圧する方法が好ましい。より詳しくは、支持体1の裏面側と蛍光体層4の表面側で、2枚の剛性板31、32により挟んだ後、袋状のプラスチックフィルム容器内に収容し、この容器を密閉して減圧することで、大気圧による加圧を行うことができる。この方法は、簡便に、かつ剛性板に均一に加圧することができ、また、この容器内の減圧量を調整することで簡単に加圧量を調整することができるので好ましい。
また、加圧量としては、0.001MPa〜10MPaが好ましく、0.01MPa〜1MPaであれば、より好ましい。加圧量を少なくとも0.001MPa以上にすることで突起部を樹脂層側に充分変位させることが出来る。一方、加圧量を少なくとも10MPa以下にすることで、蛍光体へのダメージを抑えることが出来、画質を損ねることが無い。
熱処理温度については、好ましくは50℃〜200℃、さらに好ましくは90℃〜160℃である。加熱温度を少なくとも50℃以上にすることで突起部が樹脂層側に変位させやすくすることが出来る。また、加熱温度を少なくとも200℃以下にすることで、輝度低下等の画質への影響を抑えることが出来る。
なお本例でいう「剛性板」及び「剛性を有する」とは、弾性率10GPa以上の板を指し、金属、ガラス、カーボン、複合材料など、特に制約無く使用することが出来るが、表面の平滑性が優れていることからガラスが望ましい。なお、剛性板の平滑度の範囲としては、中心線平均粗さ(Ra)が0μm〜0.5μmが好ましく、0μm〜0.1μmであれば、より好ましい。
支持体1と蛍光体層4を挟む2枚の剛性板31、32は同じ材料でも、異なる材料でも良く、また支持体1側に配置された剛性板31は、シンチレータパネル10を支持する支持体であってもよい。
以上のような加圧、熱処理の後、剛性板31、32をシンチレータパネル10から離間させた後の、シンチレータパネル10は図3(c)に示す状態となる。
図3(c)に示すように、突起となった柱状結晶体4bは、支持体1側に、そのまま変位させられ、下引き層3、反射層2、支持体1にめり込んだ状態となり、表面側の突起が支持体1側にずれて、略均一な高さとなり、蛍光体層4の表面が平坦化される。
すなわち本例の突起の補修は、シンチレータパネル10を剛性板31、32で挟み、加圧しながら熱処理することで、柱状結晶体4bを支持体1側の樹脂部側に変位させて、表面側の高さを均一化するものであり、突起部を強制的に変形或いは削除するものでないため、補修による粉塵の発生を無くすことが可能となる。
多くの場合、突起の高さは10μm〜100μm程度である。そのため、支持体1側の樹脂部の総厚は10μm以上が好ましく、50μm以上あればより好ましく、150μm以上であれば更に好ましい。本発明の効果を発現するには、樹脂層の総厚には特に上限は無いが、X線透過性を損ねないために2mm以下であることが好ましい。
(保護層の形成)
蛍光体層4を形成するCsIは、吸湿性が高く、露出したままにしておくと空気中の水蒸気を吸湿して潮解する。そこで、これを防止するために、蛍光体層を覆うように保護層が形成される。図3(d)は、上述の突起の補修の後、保護層5が形成された状態を示している。
保護層の形成としては、CVD法又は樹脂フィルムを用いて形成することが好ましい。
CVD法の場合、ポリパラキシリレン樹脂膜をシンチレータパネル全面に被覆することで保護層を形成することが好ましい。CVD法を用いることにより、CsIの柱状結晶に存在する隙間に、ポリパラキシリレンが入り込み、保護層をCsIに密着させることができる。
ポリパラキシリレン樹脂膜については、特に制約は無いが、少なくとも蛍光体層の表面に1〜30μmの厚さに形成することが望ましい。ポリパラキシリレン樹脂膜を1μm以上とすることで、より高い防湿効果が得られ、30μm以内とすることでMTFの劣化を抑制できる。なお、より好ましくは5〜30μm、更に好ましくは5〜10μmの厚さに形成することが望ましい。
また、別の態様の保護層として、蛍光体層上に樹脂フィルムを保護層として設けてもよい。なお、「樹脂フィルム」とは、特別の断書きがない限り、シンチレータパネルを製造の前に予め形成された(既製の)樹脂フィルムを指すこととする。
保護層としての樹脂フィルムの厚さは、蛍光体層の保護性、鮮鋭性、防湿性、作業性等を考慮し、12〜100μmが好ましく、更には20〜60μmが好ましい。また、ヘイズ率が、鮮鋭性、放射線画像ムラ、製造安定性、作業性等を考慮し、3〜40%が好ましく、更には3〜10%が好ましい。ヘイズ率は、日本電色工業株式会社NDH 5000Wにより測定した値を示す。必要とするヘイズ率は、市販されている樹脂フィルムから適宜選択し、容易に入手することが可能である。
保護層としての樹脂フィルム等の光透過率は、光電変換効率、発光波長等を考慮し、550nmで70%以上あることが好ましいが、99%以上の光透過率のフィルムは工業的に入手が困難であるため実質的に99〜70%が好ましい。
当該樹脂フィルムの透湿度は、シンチレータ層の保護性、潮解性等を考慮し50g/m・day(40℃・90%RH)(JIS Z0208に準じて測定)以下が好ましく、更には10g/m・day(40℃・90%RH)(JIS Z0208に準じて測定)以下が好ましいが、0.01g/m・day(40℃・90%RH)以下の透湿度のフィルムは工業的に入手が困難であるため実質的に、0.01g/m・day(40℃・90%RH)以上、50g/m・day(40℃・90%RH)(JIS Z0208に準じて測定)以下が好ましく、更には0.1g/m・day(40℃・90%RH)以上、10g/m・day(40℃・90%RH)(JIS Z0208に準じて測定)以下が好ましい。
以上のような製造方法で作成されたシンチレータパネル10を、光電変換素子を有する光電変換パネルに貼り合わせた放射線画像検出器について説明する。
図5は、放射線画像検出器100の概略構成を示す一部破断斜視図である。図6は、撮像パネル部51の拡大断面図である。
図5に示すように、放射線画像検出器100には、撮像パネル51、放射線画像検出器100の動作を制御する制御部52、書き換え可能な専用メモリ(例えばフラッシュメモリ)等を用いて撮像パネル51から出力された画像信号を記憶する記憶手段であるメモリ部53、撮像パネル51を駆動して画像信号を得るために必要とされる電力を供給する電力供給手段である電源部54、等が筐体55の内部に設けられている。筐体55には必要に応じて放射線画像検出器100から外部に通信を行うための通信用のコネクタ56、放射線画像検出器100の動作を切り換えるための操作部57、放射線画像の撮影準備の完了やメモリ部53に所定量の画像信号が書き込まれたことを示す表示部58、等が設けられている。なお、放射線画像検出器100は、通信用のコネクタ56に代えて、無線通信用の通信部を有するものでもよい。
図6に示すように、撮像パネル51は、シンチレータパネル10と、シンチレータパネル10からの電磁波を吸収して画像信号を出力する光電変換パネル20と、から構成されている。
シンチレータパネル10は、放射線照射面側に配置されており、入射した放射線の強度に応じた電磁波を発光するように構成されている。
光電変換パネル20は、放射線用シンチレータパネル10の放射線照射面と反対側の面に設けられており、放射線用シンチレータパネル10側から順に、隔膜20a、光電変換素子20b、画像信号出力層20c及び基板20dを備えている。
隔膜20aは、放射線用シンチレータパネル10と他の層を分離するためのものである。
光電変換素子20bは、透明電極21と、透明電極21を透過して入光した電磁波により励起されて電荷を発生する電荷発生層22と、透明電極21に対しての対極になる対電極23とから構成されており、隔膜20a側から順に透明電極21、電荷発生層22、対電極23が配置される。
電荷発生層22は、透明電極21の一面側に薄膜状に形成されており、光電変換可能な化合物として光によって電荷分離する有機化合物を含有するものであり、電荷を発生し得る電子供与体及び電子受容体としての導電性化合物をそれぞれ含有している。電荷発生層22では、電磁波が入射されると、電子供与体は励起されて電子を放出し、放出された電子は電子受容体に移動して、電荷発生層22内に電荷、すなわち、正孔と電子のキャリアが発生するようになっている。
電荷発生層22の層厚は、光吸収量を確保するといった観点から、10nm以上(特に100nm以上)が好ましく、また電気抵抗が大きくなりすぎないといった観点から、1μm以下(特に300nm以下)が好ましい。
対電極23は、電荷発生層22の電磁波が入光される側の面と反対側に配置されている。
また、電荷発生層22を挟む各電極(透明電極21及び対電極23)との間には、電荷発生層22とこれら電極が反応しないように緩衝地帯として作用させるためのバッファー層を設けてもよい。
画像信号出力層20cは、光電変換素子20bで得られた電荷の蓄積および蓄積された電荷に基づく信号の出力を行うものであり、光電変換素子20bで生成された電荷を画素毎に蓄積する電荷蓄積素子であるコンデンサ24と、蓄積された電荷を信号として出力する画像信号出力素子であるトランジスタ25とを用いて構成されている。
トランジスタ25には、光電変換素子20bで発生した電荷を蓄積するとともに、コンデンサ24の一方の電極となる収集電極(図示せず)が電気的に接続されている。コンデンサ24には光電変換素子20bで生成された電荷が蓄積されるとともに、この蓄積された電荷はトランジスタ25を駆動することで読み出される。すなわちトランジスタ25を駆動させることで放射線画像の画素毎の信号を出力させることができる。
基板20dは、撮像パネル51の支持体として機能するものである。
次に、放射線画像検出器100の作用について説明する。
まず、放射線画像検出器100に対し入射された放射線は、撮像パネル51の放射線用シンチレータパネル10側から基板20d側に向けて放射線が入射される。
すると、放射線用シンチレータパネル10に入射された放射線は、シンチレータパネル10中の蛍光体層4が放射線のエネルギーを吸収し、その強度に応じた電磁波を発光する。発光された電磁波のうち、光電変換パネル20に入光される電磁波は、光電変換パネル20の隔膜20a、透明電極21を貫通し、電荷発生層22に到達する。そして、電荷発生層22において電磁波は吸収され、その強度に応じて正孔と電子のペア(電荷分離状態)が形成される。
その後、発生した電荷は、電源部54によるバイアス電圧の印加により生じる内部電界により正孔と電子はそれぞれ異なる電極(透明電極膜及び導電層)へ運ばれ、光電流が流れる。
その後、対電極23側に運ばれた正孔は画像信号出力層20cのコンデンサ24に蓄積される。蓄積された正孔はコンデンサ24に接続されているトランジスタ25を駆動させると、画像信号を出力すると共に、出力された画像信号はメモリ部53に記憶される。
以上説明した放射線画像検出器100によれば、上記の製造方法で作成されたシンチレータパネル10を備えているので、画像欠陥の無い、画質の優れた放射線画像検出器を提供することが可能となる。
以下、実施例について説明する。
(実施例1の作成)
支持体としての樹脂層の厚みが125μmの宇部興産製ポリイミド(ユーピレックスS)上に、反射層として70nmになるように銀をスパッタし、続いてスピンコーターを用いてメチルエチルケトンに溶解したポリエステル樹脂(東洋紡製バイロン200)を塗布、乾燥することにより下引き層(乾燥膜厚(層の厚さ3.0μm))を設けた。その後、100mm×100mmのサイズに断裁することにより支持体を作製した。
続いて支持体の下引き層側の面に蛍光体(CsI:0.003Tl)を図3に示した蒸着装置を使用して蒸着させ、蛍光体層を形成した。
即ち、先ず上記蛍光体原料を蒸着材料として抵抗加熱ルツボ(ボード)に充填し、また回転するホルダの金属製の枠に支持体を設置し、支持体と蒸発源との間隔を400mmに調節した。
続いて蒸着装置内を一旦排気し、Arガスを導入して0.5Paに真空度を調整した後、10rpmの速度で支持体を回転しながら温度を200℃に保持した。次いで、抵抗加熱ルツボ(ボード)を加熱して蛍光体を蒸着し、層厚が450μmとなったところで蒸着を終了させた。
その後、剛性板として、支持体面及び蛍光体面にコーニング製ガラス(EAGLE2000もしくはEAGLE XG)、を重ね合わせ、0.05MPaの加重をかけた状態で、100℃、2時間の条件で熱処理を行った。
2枚の剛性板を取り除いた後、蛍光体層側を保護するため、下記構成の防湿フィルムを使用した。
NY15///VMPET12///VMPET12///PET12///CPP20
NY:ナイロン
PET:ポリエチレンテレフタレート
CPP:キャスティングポリスチレン
VMPET:アルミナ蒸着PET(市販品、東洋メタライジング社製)
各樹脂名の後ろに記載の数字は樹脂層の層厚(μm)を示す。
上記「///」はドライラミネーション接着層で、接着層の厚みは3.0μmである。使用したドライラミネーション用の接着剤は2液反応型のウレタン系接着剤を用いた。
また、支持体裏面側の保護フィルムは、CPP30μm/アルミフィルム9μm/ポリエチレンテレフタレート188μmの構成のドライラミネーションフィルムとした。またこの場合の接着層の厚みは1.5μmで、2液反応型のウレタン系接着剤を用いた。
上記防湿フィルムと保護フィルムを、減圧下で周辺部をインパルスシーラーを用いて融着、封止して、シンチレータパネルを作製した。
なお、融着部から蛍光体プレート周辺部までの距離は1mmとなるように融着した。融着に使用したインパルスシーラーのヒータは3mm幅のものを使用した。
以上の条件で作製したシンチレータパネルを用いて、放射線画像検出器を作製した。
(実施例2の作成)
実施例1において、支持体面及び蛍光体面にコーニング製ガラス(EAGLE2000もしくはEAGLE XG)を重ね合わせる際、支持体の背面とコーニング製ガラスの間に、ホットメルトシート(ソニーケミカル製 NP608)を挿入し、同様に0.05MPaの加重をかけた状態で、100℃、2時間の条件で熱処理を行った。この処理によりホットメルトシートを介して支持体と背面のガラスは接合される。
蛍光体側のガラスを取り除いた後は、実施例1と同様にして保護層を形成したシンチレータパネルを用いて、放射線画像検出器を作製した。
(実施例3の作成)
支持体として100mm×100mmのアラノッド製高反射アルミニウム(MIRO2 LCD)上にスピンコーターを用いてメチルエチルケトンに溶解したポリエステル樹脂(東洋紡製バイロン200)を塗布、乾燥することにより下引き層(乾燥膜厚(層の厚さ15μm))を設けた。
続いて支持体表面に実施例1と同様の条件で、蛍光体(CsI:0.003Tl)を図3に示した蒸着装置を使用して蒸着させ、蛍光体層を形成した。
その後、蛍光体側の面のみに、コーニング製ガラス(EAGLE2000もしくはEAGLE XG)を重ね合わせ、0.05MPaの加重をかけた状態で、100℃、2時間の条件で熱処理を行った。
ガラスを取り除いた後、実施例1と同様の条件で保護層を形成したシンチレータパネルを用いて、放射線画像検出器を作製した。
すなわち、実施例3は支持体に剛性を有するアルミニウム板を使用し、加圧、加熱時の支持体側の剛性板を兼ねるようにしたものである。なお、兼用せずに剛性板を支持体側にも用いてもよい。
(実施例4の作成)
支持体としての樹脂層の厚みが50μmの宇部興産製ポリイミド(ユーピレックスS)を用い、その他は実施例1と同様の条件で、放射線画像検出器を作製した。
(実施例5の作成)
支持体として100mm×100mmのアラノッド製高反射アルミニウム(MIRO2 LCD)上にスピンコーターを用いてメチルエチルケトンに溶解したポリエステル樹脂(東洋紡製バイロン200)を塗布、乾燥することにより下引き層(乾燥膜厚(層の厚さ3.0μm))を設けた。
その他は、実施例3と同様の条件で、放射線画像検出器を作製した。
(実施例6の作成)
支持体としての樹脂層の厚みが125μmの宇部興産製ポリイミド(ユーピレックスS)上に、スピンコーターを用いてメチルエチルケトンに溶解したポリエステル樹脂(東洋紡製バイロン200)を塗布、乾燥することにより下引き層(乾燥膜厚(層の厚さ3.0μm))を設けた。その後、100mm×100mmのサイズに断裁することにより支持体を作製した。
続いて支持体の下引き層側の面に蛍光体(CsI:0.003Tl)を図3に示した蒸着装置を使用して蒸着させ、蛍光体層を形成した。
この後、剛性板として、支持体面及び蛍光体面にコーニング製ガラス(EAGLE2000もしくはEAGLE XG)、を重ね合わせ、0.05MPaの加重をかけた状態で、100℃、2時間の条件で熱処理を行った。
剛性板を取り外した後、ポリパラキシリレンの原料(KISCO製 dix−C)を昇華した蒸気中に露出させておくことにより、蛍光体層の全面表面に3μmの厚さのポリパラキシリレン樹脂膜で被覆することによりシンチレータパネルを作製し、同様に放射線画像検出器を作製した。
(比較例1の作成)
実施例1の条件のうち、剛性板による加圧、加熱のみを省略してシンチレータパネルを作製し、同様に放射線画像検出器を作製した。
以上の、実施例1〜6及び比較例1の7種の条件及び評価結果を表1にまとめて示す。
画素欠陥の数は、放射線画像検出器に管電圧80kVpのX線を照射し、得られた画像データの平均シグナル値から±5%を超える欠陥の数をカウントしたものである。
また、表1に示す評価の基準は、欠陥の数が5個未満で有れば◎、5〜10個未満を○、10〜30個未満を△、30個以上を×とした。
表1に示したように、剛性板で挟み、加圧しながら熱処理することが、画素欠陥数の減少に効果のあることがわかる。更に、蛍光体層と支持体側の剛性板との間にある樹脂部分の厚みの合計である樹脂層総厚が10μm以上あって、剛性板で挟み、加圧しながら熱処理する工程を有したシンチレータパネルを用いた放射線画像検出器は、画素欠陥数が10個未満となり、画素欠陥のより少ない良好な放射線画像検出器が得られることがわかる。
また、樹脂層総厚が50μm以上有し、剛性板で挟み、加圧しながら熱処理する工程を有したシンチレータパネルを用いた放射線画像検出器は、画素欠陥数が5個未満となり、より良好な放射線画像検出器が得られることがわかる。更に、樹脂層総厚が150μm以上有している場合には、更に好ましいことがわかる。
なお、上記の実施の形態では、剛性板で挟み、加圧しながら熱処理する工程を、蛍光体層が柱状結晶で形成されるものに対して適用した例で説明したが、これに限るものでなく、蛍光体粒子をバインダーに混ぜて支持体上にコートした塗布型のシンチレータパネルにも適用可能である。
1 支持体
2 反射層
3 下引き層
4 蛍光体層
5 保護層
10 シンチレータパネル
20 光電変換パネル
20b 光電変換素子
31、32 剛性板
51 撮像パネル
60 蒸着装置
100 放射線画像検出器

Claims (11)

  1. 支持体と、該支持体上に柱状結晶として形成された蛍光体層を有するシンチレータパネルの製造方法であって、
    前記支持体上に柱状結晶の蛍光体層を形成する工程の後、
    前記支持体と前記蛍光体層を、2枚の剛性板で挟み、加圧しながら熱処理する工程を有することを特徴とするシンチレータパネルの製造方法。
  2. 剛性を有する支持体と、該支持体上に柱状結晶として形成された蛍光体層を有するシンチレータパネルの製造方法であって、
    前記支持体上に柱状結晶の蛍光体層を形成する工程の後、
    前記支持体と剛性板で前記蛍光体層を挟み、加圧しながら熱処理する工程を有することを特徴とするシンチレータパネルの製造方法。
  3. 前記シンチレータパネルは前記蛍光体層を除く樹脂部分の厚みの合計が10μm以上有するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシンチレータパネルの製造方法。
  4. 前記支持体は、ポリイミドを主成分とするフィルムであることを特徴とする請求項1又は請求項3に記載のシンチレータパネルの製造方法。
  5. 前記加圧は、プラスチックフィルム容器に収容し、内部を密閉減圧することにより行われることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のシンチレータパネルの製造方法。
  6. 前記蛍光体層を、保護層で覆う工程を有することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のシンチレータパネルの製造方法。
  7. 前記保護層が樹脂フィルムであることを特徴とする請求項6に記載のシンチレータパネルの製造方法。
  8. 前記保護層がCVD法により形成されたポリパラキシリレン樹脂膜からなることを特徴とする請求項6に記載のシンチレータパネルの製造方法。
  9. 前記蛍光体層は、タリウム化合物を含む添加剤とヨウ化セシウムを原材料として蒸着の工程で形成されることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載のシンチレータパネルの製造方法。
  10. 請求項1から請求項までのいずれか一項に記載のシンチレータパネルの製造方法で作成されたことを特徴とするシンチレータパネル。
  11. 請求項10に記載のシンチレータパネルを、光電変換素子を有する光電変換パネルに貼り合わせたことを特徴とする放射線画像検出器。
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