JP5733367B2 - シンチレータパネル - Google Patents

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Description

本発明は、シンチレータパネルに関する。
X線画像のような放射線画像は、医療現場において病状の診断に広く用いられている。近年では、放射線検出器を用いた放射線イメージングシステムが普及してきている。このシステムは、放射線検出器による2次元の放射線による画像データを電気信号として取得し、この信号を処理することでモニタ上へ表示させる。
シンチレータパネルは基板側から入射した放射線を光に変換する役割を果たす。1990年代に放射線画像の撮影装置として開発されたFPD(Flat Panel Detector)は、シンチレータパネルと撮像素子を組み合わせた放射線検出器である。この時、シンチレータの材料としてはヨウ化セシウム(CsI)がよく用いられる。CsIはX線から可視光への変換率が比較的高く、蒸着によって容易に柱状結晶構造を形成できるため、光ガイド効果により発光光の散乱が抑えることができる。
しかしながら、CsIのみでは発光効率が低いため、例えば、CsIとヨウ化ナトリウム(NaI)を任意のモル比で混合したものを、蒸着を用いて基板上にナトリウム賦活ヨウ化セシウム(CsI:Na)として堆積させ、後工程としてアニールを行うことで可視変換効率を向上させ、X線蛍光体として使用している(例えば、特許文献1参照。)。また、最近では、例えば、インジウム(In)、タリウム(Tl)、リチウム(Li)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、ナトリウム(Na)等の賦活物質をスパッタで形成するX線蛍光体作製方法等が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、発光効率(発光輝度)を上げるために、Alからなる反射層を蛍光体層と基板の間に設け、更に該反射層と蛍光体層の間に保護有機膜を設けた技術が知られている(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、Alは腐食性であり、そのためにAlからなる反射層を用いての発光輝度が満足できるレベルにないのが現状である。
特公昭54−35060号公報 特開2001−59899号公報 特開2003−262677号公報
従って、本発明の目的は、発光輝度の向上したシンチレータパネルを提供すること、特に発光輝度の向上したAl合金からなる反射層を有するシンチレータパネルを提供することである。
本発明の上記目的は、下記構成により達成される。
1.Al合金からなる基板上に、放射線が照射されることにより光を発する蛍光体層を有し、蛍光体層の蛍光体がヨウ化セシウム(CsI)であり、Al合金に含まれる元素がMg、Cr、Zr、Ti、Mnから選ばれ、かつ、Al合金の表面にアルミ酸化物と、Mg、Cr、Zr、Ti、Mnから選ばれる金属の金属酸化物の混合膜を形成したことを特徴とするシンチレータパネル。
2.前記基板と蛍光体層の間に蛍光体からの光を反射するAl合金からなる反射層を有することを特徴とする前記1に記載のシンチレータパネル。
3.前記蛍光体層とAl合金からなる反射層の間に透明絶縁膜を有することを特徴とする前記2に記載のシンチレータパネル。
本発明により、発光輝度の向上したAl合金からなる反射層を有するシンチレータパネルを提供することができた。
本発明に用いた模式的CsI蒸着装置の断面図である。 本発明のシンチレータパネルの一例を示す断面図である。 本発明のシンチレータパネルの一例を示す断面図である。 本発明のシンチレータパネルの一例を示す断面図である。
以下、本発明について詳述する。
本発明者らは、Alからなる反射層をAl合金からなる反射層、具体的にはMg、Cr、Zr、Ti、Mnから選ばれる元素を含むAl合金からなる反射層とすることによって、耐腐食性が改善され、発光輝度が向上することを見出し、本発明に到った。
また、単に反射層をAl合金とするだけでなく、Al合金からなる反射層と蛍光体層の間に透明絶縁膜を設ける、あるいはAl合金からなる反射層の表面処理によって、Al合金表面にアルミ酸化物層(Al23)を形成することによって、更に耐腐食性が改善されることを見出した。
アルミ酸化物層(Al23)は不動態膜であり、CsIのハロゲン元素IとAlとの反応が起こりにくい。このため腐食を防ぐことができる。また、Al−Cr合金ではCrも同様に酸化が進行するため、Al23膜ではなく、実際にはAl23とCr23の混合膜になっていると考えられる。アルミ酸化物層(Al23)が酸素プラズマで形成されるとき、Alの結晶粒、Alの結晶粒界両方共、O2のプラズマが入り込み、アモルファスなAl23膜が形成される。アモルファスな膜は結晶粒界がないため、Iが拡散しにくく、腐食に対して有利である。他の方法、例えば、PVD法やCVD法で形成したAl23膜に対して、同じ膜厚では耐腐食性が強いという利点となっている。
蛍光体層はCsIが主に使われているが、Al腐食のメカニズムはIを例とすると、
Al+3I→AlI3+3e
AlI3+3H2O→Al(OH)3
となり、湿度の高い環境下で試験をするとこの問題は顕著になる。
Mg、Cr、Zr、Ti、MnによるAlの腐食防止メカニズムは、これらの金属がAl表面に強固な酸化膜、例えば、Cr23というような酸化物バリアー層をつくる、またはTiのようにTiAl3のような金属化合物を形成し、Alの結晶粒界(Alの結晶粒の間でハロゲン元素がそこを拡散しやすく、腐食の原因となりやすい。)を塞ぐことであると考えられている。
本発明のシンチレータパネルは、基板上にAl合金からなる反射層を設け、その上に蒸着により形成された蛍光体層を有し、更に保護膜で全体を封止することを基本構成とする。本発明のシンチレータパネルは、かかる基本構成に加えて、透明絶縁膜をAl合金からなる反射層と蛍光体層の間の設けることが好ましい。
また、本発明のシンチレータパネルとして基板がAl合金、即ちAl合金そのものが基板と反射層の役割を兼ねる構成であっても構わない。また、表面処理によって合金表面にアルミ酸化物層(Al23)を形成する構成では、透明絶縁膜が無くても構わない。
以下、本発明のシンチレータパネルの各構成について説明する。
(基板)
基板としては高分子フィルムが用いられ、耐熱性の観点からポリイミド(PI)またはポリエチレンナフタレート(PEN)フィルムが好ましい。
更に、シンチレータパネルと平面受光素子面を貼り合せる際に、基板の変形や蒸着時の反りなどの影響を受け、放射線フラットパネルデテクタの受光面内で均一な画質特性が得られないという点に関して、該基板を厚さ50〜500μmの高分子フィルムとすることでシンチレータパネルが平面受光素子面形状に合った形状に変形し、放射線フラットパネルデテクタの受光面全体で均一な鮮鋭性が得られることが判明した。
(反射層)
反射層は蛍光体で変換された光を外部へ出射するため反射層として機能させることが可能であり、発光光の利用効率の面で金属反射層は反射率の高い金属で形成することが好ましい。本発明に係る反射層はAl合金からなり、合金を形成する元素としてはMg、Cr、Zr、Ti、Mnが挙げられる。腐食防止効果がある元素ならば他の元素を用いてもよいし、2種類以上の元素を用いて合金を形成してもよい。Alの本来有する高い反射率を維持するために、これら元素の含有量としては5%以下、好ましくは1%以下である。本発明に係る反射層の形成方法は既知のいかなる方法でも構わないが、例えば、原材料を使用したスパッタ処理が挙げられる。
表面Al23への表面処理として、酸素プラズマ法、PVD法、CVD法が挙げられるが、酸素プラズマ法が同じ膜厚で耐腐食性が強く好ましい。
(透明絶縁膜)
透明絶縁膜は溶剤に溶解した樹脂を塗布、乾燥して形成することが好ましい。ガラス転位点が30〜100℃のポリマーであることが蒸着結晶と基板との膜付の点で好ましく、具体的には、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、ポリエステル樹脂、セルロース誘導体(ニトロセルロース等)、スチレン−ブタジエン共重合体、各種の合成ゴム系樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノキシ樹脂、シリコン樹脂、アクリル系樹脂、尿素ホルムアミド樹脂等が挙げられるが、特にポリエステル樹脂であることが好ましい。
透明絶縁膜の膜厚としては接着性の点で0.1μm以上が好ましく、透明絶縁膜表面の平滑性確保の点で3.0μm以下が好ましい。より好ましくは透明絶縁膜の厚さが0.2〜2.5μmの範囲である。
透明絶縁膜作製に用いる溶剤としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノールなどの低級アルコール、メチレンクロライド、エチレンクロライドなどの塩素原子含有炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン、トルエン、ベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、キシレンなどの芳香族化合物、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの低級脂肪酸と低級アルコールとのエステル、ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエステル、エチレングリコールモノメチルエステルなどのエーテル及びそれらの混合物を挙げることができる。
(蛍光体層)
本発明に係る蛍光体層の蛍光体とは、X線等の入射された放射線のエネルギーを吸収して、波長が300nmから800nmの電磁波、即ち可視光線を中心に紫外光から赤外光に亘る電磁波(光)を発光する蛍光体をいう。
蛍光体を形成する材料としては、種々の公知の蛍光体材料を使用することができるが、X線から可視光に対する変更率が比較的高く、蒸着によって容易に蛍光体を柱状結晶構造に形成できるため、光ガイド効果により結晶内での発光光の散乱が抑えられ、蛍光体層の厚さを厚くすることが可能であることから、ヨウ化セシウム(CsI)が好ましい。CsIのみでは発光効率が低いために各種の賦活剤が添加されることが更に好ましい。
例えば、特公昭54−35060号公報の如く、CsIとヨウ化ナトリウム(NaI)を任意のモル比で混合したものが挙げられる。また、例えば、特開2001−59899号公報に開示されているようなCsIを、蒸着でインジウム(In)、タリウム(Tl)、リチウム(Li)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、ナトリウム(Na)などの賦活剤を含有させることが好ましい。
なお、特に1種類以上のタリウム化合物を含む賦活剤とヨウ化セシウムとを原材料とすることが好ましい。即ち、タリウム賦活ヨウ化セシウム(CsI:Tl)は400nmから750nmまでの広い発光波長を持つことから好ましい。本発明に係る1種類以上のタリウム化合物を含有する賦活剤のタリウム化合物としては、種々のタリウム化合物(+Iと+IIIの酸化数の化合物)を使用することができる。本発明において、好ましいタリウム化合物は臭化タリウム(TlBr)、塩化タリウム(TlCl)、またはフッ化タリウム(TlF、TlF3)等である。
本発明に係る蛍光体において、当該賦活剤の含有量は目的性能等に応じて最適量にすることが望ましいが、ヨウ化セシウムの含有量に対して0.001〜50mol%、更に0.1〜10.0mol%であることが好ましい。ここで、ヨウ化セシウムに対し賦活剤が0.001mol%未満であると、ヨウ化セシウム単独使用で得られる発光輝度と大差なく、目的とする発光輝度を得ることができない。また、50mol%を超えるとヨウ化セシウムの性質、機能を保持することができない。
(保護膜)
保護膜は蛍光体層を防湿し、蛍光体層の劣化を抑制するためのもので、透湿度の低いフィルムから構成される。例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)を用いることができる。PETの他には、ポリエステルフィルム、ポリメタクリレートフィルム、ニトロセルロースフィルム、セルロースアセテートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム等を用いることができる。また、必要とされる防湿性にあわせて、これらフィルムに金属酸化物などを蒸着した蒸着フィルムを複数枚積層した構成とすることもできる。
また、シンチレータシートの基板側と蛍光体層側の互いに対向する面には、互いを熱融着して封止するための熱融着性の樹脂が用いられることが好ましい。熱融着層としては、一般に使用されるインパルスシーラーで融着可能な樹脂フィルムを使用できる。例えば、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)やポリプロピレン(PP)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム等が挙げられるが、これらに限られたものではない。
シンチレータシートを上下の保護膜で挟み、減圧雰囲気中で上下の保護膜が接触する端部を融着することにより封止することができる。
本発明において、保護膜の厚さは10〜100μmであることが好ましい。
本発明においては、保護膜は防湿性が付与されているが、具体的には前記保護層の透湿度(水蒸気透過率ともいう)が50g/m2・day以下であることが好ましく、更に好ましくは10g/m2・day以下であり、特に好ましくは1g/m2・day以下である。ここで、保護層の透湿度はJIS Z 0208により規定された方法を参照して測定することができる。
具体的には、本発明における透湿度は以下の方法で測定することができる。40℃において、前記保護膜を境界面とし、一方の側を90%RH(相対湿度)、他方の側を吸湿剤を用いて乾燥状態に保つ。この状態で24時間にこの保護膜を通過する水蒸気の質量(g)(保護膜を1m2に換算する)を本発明における保護膜の透湿度と定義する。
保護膜の透湿度を上記の範囲に調整し、防湿性を向上させる観点から、ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリエチレンテレフタレートフィルム上に酸化アルミナ薄膜を蒸着した蒸着フィルムが好ましく用いられる。
保護膜の光透過率とは、空気だけの場合の光透過率を100%に設定して各保護膜の光透過率を相対値で表した。上記の光透過率は下記式に従って求められる。
光透過率(%)=(透過光/入射光)×100
(蛍光体層の形成)
本発明に係る蛍光体層は、図1に模式的に示す蒸着装置によって形成することができる。
(シンチレータパネルの形成)
基板上に蛍光体層を設けたシンチレータシートは、シンチレータシートを上下の保護膜で挟み、減圧雰囲気中で上下の保護膜が接触する端部を融着することにより封止し、シンチレータパネルの形成することができる。
図2〜4に構成の異なる、本発明のシンチレータパネルの断面図を示す。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。
実施例1
〔シンチレータパネル−1の作製〕
(Al−Cr合金反射層を有する基板Aの作製)
Al−0.35%Crのターゲットを準備し、13.25MHzのRF電力10W/cm2、Ar雰囲気中0.5Pa、基板温度100℃、ベース圧力0.001Paの条件でスパッタ法を行う。Ar+イオンによりターゲットのAl−0.35%Cr合金がたたき出され、対向電極上に置かれた厚さ125μmのポリイミドフィルム(宇部興産(株)製、ユーピレックス)の上にAl−0.35%Cr合金が成膜される。
(透明絶縁膜の作製)
バイロン630(東洋紡社製:高分子ポリエステル樹脂) 300質量部
メチルエチルケトン(MEK) 200質量部
トルエン 400質量部
上記処方を混合し、ビーズミルにて15時間分散し、透明絶縁膜用の塗布液を得た。この塗布液を上記基板AのAl合金面に乾燥膜厚が1.0μmになるようにバーコーターで塗布した後、100℃で8時間乾燥することで透明絶縁膜を作製した。
(蛍光体層の作製)
10cm角で125μmのポリイミドフィルム上に厚さが200nmの上記Al合金からなる反射層、透明絶縁膜を有する基板上に、蛍光体層として次の手法でヨウ化セシウム(以下、CsI)を蒸着させ、シンチレータシートを得た。
図1に模式的CsI蒸着装置の一例の断面図を示す。CsIをMo製抵抗加熱ルツボ8に充填、ポリイミド樹脂の基板1を回転する、10mm厚のAl板の支持体9に設置して、支持体と抵抗加熱ルツボとの間隔を400mmに調節した。続いて、蒸着装置内をポンプPで排気した後、Arガスを導入して0.5Paに真空度を調整した。次いで、10rpmの速度で支持体を回転しながら、支持体の温度を200℃に保持し、その後、抵抗加熱ルツボを加熱して蛍光体を蒸着し、蛍光体層の膜厚が160μmとなったところで蒸着を終了させた。
(保護膜の作製及び封止)
蛍光体層側の保護膜は、PET(ポリエチレンテレフタレートフィルム)とCPP(キャステングポリプロプレン)の積層フィルムを使用した。積層フィルムの積層方法はドライラミネーションで接着剤層の厚みは1μmとした。使用した接着剤は2液反応型のウレタン系接着剤である。基板側の保護膜も同様のものを使用した。このように上下に配置した保護膜を、減圧下で周縁部をインパルスシーラーを用いて融着することで封止し、シンチレータパネル−1を作製した。図2にその構成を示す。
〔シンチレータパネル−2の作製〕
シンチレータパネル−1の作製のAl−Cr合金反射層を有する基板Aの作製において、Al−0.35%Crに代えて純Alを用いて、純Al反射層を作製し、他は同様にしてシンチレータパネル−2を作製した。図2にその構成を示す。
〔評価〕
得られたシンチレータパネルを10cm×10cmの大きさのCMOSフラットパネル(ラドアイコン社製 X線CMOSカメラシステム ShadowBox4KEV)にセットし、管電圧80kVpのX線を各試料の裏面(蛍光体層が形成されていない面)から照射し、12bitの出力データより発光輝度を測定した。更に温度30℃、湿度70%のクリーンオーブンに7日間保管した後の発光輝度を測定した。
その結果、シンチレータパネル−1はシンチレータパネル−2に比較して、発光輝度の上記条件での劣化試験での低下が小さかった。
実施例2
〔シンチレータパネル−3の作製〕
Al−Cr合金を所定の割合(Al−0.35%Cr)に混ぜ合わせて、ホットプレスで成形し、Al−Cr合金基板を作製した。このAl−Cr合金基板について、実施例1のシンチレータパネル−1と同様に蛍光体の作製、保護膜の作製及び封止を行い、シンチレータパネル−3を作製した。図3にその構成を示す。
〔シンチレータパネル−4の作製〕
シンチレータパネル−3のAl−Cr合金基板に代えて、純Al基板を作製し、シンチレータパネル−3と同様にしてシンチレータパネル−4を作製した。図3にその構成を示す。
〔シンチレータパネル−5の作製〕
シンチレータパネル−3で作製したAl−Cr合金基板を平行平板電極を用いたプラズマ発生装置中に置く。この状態で処理室内を真空度で0.1Pa程度まで真空引きする。その後、O2ガスを圧力50Paになるように処理室内に導入する。次に電極表面に0.3W/cm2程度の13.25MHzのRF電力を印加する。これにより、Al−0.35%Cr合金表面に数〜10nm程度のAl23膜が形成される。
このように表面にAl23膜を形成したAl−Cr合金基板について、シンチレータパネル−3と同様にして、シンチレータパネル−5を作製した。図4にその構成を示す。
〔評価〕
実施例1と同様の評価を行った。その結果、シンチレータパネル−3、シンチレータパネル−5はシンチレータパネル−4に比較して、劣化試験における発光輝度の低下が小さかった。また、シンチレータパネル−3とシンチレータパネル−5を比較すると、後者がより発光輝度の低下が小さかった。
1 基板
2 蛍光体
3 保護膜
4 透明絶縁膜
5 Al反射層またはAl−Cr合金反射層
6 Al基板またはAl−Cr合金基板
7 Al23
8 抵抗加熱ルツボ
9 支持体

Claims (4)

  1. Al合金からなる基板上に、放射線が照射されることにより光を発する蛍光体層を有し、
    蛍光体層の蛍光体がヨウ化セシウム(CsI)であり、
    Al合金に含まれる元素がMg、Cr、Zr、Ti、Mnから選ばれ、かつ、Al合金の表面にアルミ酸化物層が形成され、
    蛍光体層と、アルミ酸化物層が形成されたAl合金からなる基板との間に、透明絶縁膜を有することを特徴とするシンチレータパネル。
  2. 前記透明絶縁膜の膜厚が0.1μm以上、3.0μm以下である、請求項1に記載のシンチレータパネル。
  3. 前記透明絶縁膜が溶剤に溶解した樹脂を塗布、乾燥して形成されたものである、請求項1または2に記載のシンチレータパネル。
  4. 前記透明絶縁膜に含まれる樹脂のガラス転移点が30〜100℃である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシンチレータパネル。
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