JP4280507B2 - 放射線検出装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療用診断装置、非破壊検査装置等に用いられる放射線検出装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、レントゲン撮影のデジタル化が加速しており、各社からX線エリアセンサが発表されている。その方式はダイレクト方式(X線を直接電気信号に変換して読み取るタイプ)とインダイレクト方式(X線を一旦可視光に変換して可視光を電気信号に変換して読み取るタイプ)の2つに大別される。
【0003】
図12はWO98/36290に開示されている放射線検出素子を示す断面図である。図12において、100は光電変換パネル、300はシンチレータ部を示す。光電変換パネル100を構成する基板1上に複数の光電変換素子2が形成され、その上に保護層5が形成されている。光電変換素子2より伸びる配線3はボンディングパッド部4に繋がっている。保護層5上には、シンチレータ部300の柱状の蛍光体7が形成されており、蛍光体7はパリレンよりなる保護層8、アルミよりなる反射層9、パリレンよりなる保護層10によって、外部との間が耐湿保護されている。
【0004】
アルミよりなる反射層9は、蛍光体7から光電変換部と反対側へ向かう光を反射し、光電変換部へ導くために設けられている。15は保護層8の剥がれを防止するための被覆樹脂である。図面上部から入射したX線は保護層8、反射層9、保護層10を透過し、蛍光体7で吸収された後、発光した光が光電変換素子2に到達し、配線3を通して図示しない外部回路で読み出すことで、入射するX線情報を2次元のデジタル画像に変換する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような放射線検出素子を用いた放射線検出装置では、図12から明らかなように反射層9のアルミが電気的に浮いているため、外来ノイズや静電気の影響で不安定な電位となり、直下の光電変換素子の読取機構に影響を及ぼし、画像を乱すことになる。反射層9は光電変換素子2に最も近いため影響は大きい。
【0006】
この影響を光電変換素子としてMIS型センサ501とTFT(薄膜トランジスタ)502を用いた場合を例に挙げて説明する。図13はその模式的断面図である。図13では図12と同一部分は同一符号を付している。まず、MIS型センサ部501の活性層203−bに入射した光により発生するキャリアによって下電極201−bの電位が僅かに変化する。下電極201−bと接続されているドレイン電極30−bも同時に変化する。
【0007】
この僅かな電位差をTFT502でスイッチングすることによって信号線30−aに送り出し、読み取りが完了する。この時、外部の磁界ノイズや内部の静電気等の影響によって反射層9の電位が不安定になると、図13に模式的に示すように、ドレイン電極30−b、信号線30−aも不安定となり、電気的にゆれを生じる。これは、致命的な画像の乱れを生じ、特に、医療分野ではあってはならない誤診を招く恐れがある。
【0008】
この対策として、このようなアルミ反射層9を直接外部のGNDに接続するという方法が既に提案されているが、この方法では、構造と製造プロセスが複雑となるばかりか、製造工程中における反射膜を剥き出すための保護層剥がしの際に反射層を剥がしてしまう危険を生じると共に、周囲の封止を行いにくい構造となっていた。
【0009】
本発明の目的は、光電変換素子の側近に位置する導電層の電位を安定させるためのシンプル且つ製造し易い構造を提供すると同時に周囲の封止を簡単にでき、低コストで外来ノイズや静電気に強い放射線検出装置の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、複数の光電変換素子と、前記複数の光電変換素子の周囲に配置された、定電位接続用の接続部と、前記接続部と電気的に接続された接続部用ボンディングパッドと、前記複数の光電変換素子上に配置された保護層と、を有する光電変換パネルの、前記複数の光電変換素子を覆う前記保護層上に波長変換体を配置する工程と、前記接続部用ボンディングパッドをマスクして、前記波長変換体を覆う金属からなる反射層を前記光電変換パネル上に蒸着して形成すると同時に当該反射層を前記光電変換パネルの前記接続部に電気的に接続する工程と、を有することを特徴とする。
【0014】
このような構成にする事によって、光電変換素子に接近した導電性の反射層は一定電位に固定され、外来ノイズや静電気によって電気的にゆれる事がないため、画像の乱れを生じない。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、本発明は、光電変換素子に最も近い導電層の電位を安定させるための発明である。蛍光体を用いる放射線検出装置では、感度を上げるため、蛍光体の光電変換素子とは反対側に反射層を用いるのが一般的である。特に、アルカリハライド蛍光体の場合、反射層はアルミ等の金属が一般的で、これが最も光電変換素子に近い導電層となる。
【0016】
光電変換装置の構造によっては、反射層以外の導電層が最も光電変換素子に近い場合があるが、この場合には、この導電層を対象としても構わない。アルカリハライド蛍光体としては、光電変換素子材料としてのアモルファスシリコンの分光感度特性に近いタリウムをドーピングしたCsI:Tlが適している。別の光電変換素子材料を用いる場合でも、その分、光感度特性に合った材料を用いればよい。
【0017】
光電変換素子を形成した光電変換パネルに有する種々の配線(バイアス線、信号線、ゲート線、グランド線等)は、外部の電気実装基板とボンディングパッド部で接続されており、それらの内、一定電位に固定される配線の一部を流用するか、専用に配線を設けることによって、シンプルな構造を維持したままで導電層を一定電位に接続することが可能となるものである。また、接続用パターンはパネルの上下方向どの電極を用いても構わない。
【0018】
但し、導電層との接触によって腐食等の二次災害を起こす組み合わせとなる材料は避ける必要がある。導電層との接続位置は、パターンの空きの多い光電変換素子エリアとボンディングパッド部の間に設けるとよい。光電変換パネルの保護層にボンディングパッド部を開口するための穴を空ける際、同時に配線接続用の穴を形成することによって、工程を増やすことなく本発明の構成を実現することが可能である。
【0019】
反射層を光電変換パネルに対し蒸着等の手段で形成する場合は、上記開口部に蒸着すれば接続することが可能である。この場合も工程を増やす必要はない。反射層の材料は反射率の高いアルミ、アルミ合金、銀、銀合金、金等を用いればよい。光電変換パネル側の配線には、通常、アルミ、モリブデン等が用いられる場合が多いので、反射層の材料はアルミもしくはその合金を用いた方が良い。蒸着物質のカバレッジを良くするためには、保護層の開口部の断面に傾斜を持たせるようにすることがより望ましい。そのためには、ケミカルにドライエッチングを行えばよい。
【0020】
また、反射層を含む構造物を貼り合わせ等の方法で光電変換素子に組み込む場合には、開口部との間を導電性樹脂等で電気的接続を行えばよい。これらの直接蒸着による接続にしろ、或いは貼り合わせによる接続にしろ、外部に直接取り出す構成よりも構造が簡単で、反射膜を工程途中でむき出す必要もないので、製造しやすい。
【0021】
接続部は素子エリアと周囲のボンディングパッド部以外の位置に設け、全体としては最低限1箇所でよいが、光電変換パネルが胸部撮影用程度の大型の場合は、導電層の抵抗成分を考慮し、Column、Raw方向でバランスを持たせた対称構造にするとより好適である。このような構造にした場合、最後に行う周囲の封止は簡単に行うことが可能となる。
【0022】
(第1の実施形態)
次に、本発明の具体的な実施の形態について説明する。図1は本発明による放射線検出装置の第1の実施形態の構成を示す断面図である。図1は放射線検出パネルの断面図を示す。なお、図1では図12の従来装置と同一部分は同一符号を付している。光電変換パネル100に直接アルカリハライド蛍光体(CsI:Tl)7が蒸着されており、保護層8を挟んでアルミ等からなる反射層9が形成されている。
【0023】
この反射層9はSiN等よりなる保護層5に設けられた開口部より配線接続部3−eに接続されている。配線接続部3−eはボンディングパッド部4、ACF51、フレキ基板52を介してPCB53に接続されている。一定電位の固定はPCB53側から行う。本実施形態では、PCB53側でGNDに落としている。
【0024】
また、反射層9はアルミシート400と貼り合わされている。アルミシート400は粘着材41、アルミ部42、保護層43から成っており、反射層9は粘着材41によってアルミ部42に貼り合わされ、このアルミ部42が別の手段により一定電位に落とされている。21は封止部である。このような構造をとることでより安定したノイズ除去特性を得ることが可能である。
【0025】
図2は図1の放射線検出パネルをメカシャーシに組み込んだ状態を示す断面図である。図1と同一部分は同一符号を付している。放射線検出パネル100はダンパー剤70によってシャーシ基台69に貼り合わされている。A/D変換ボード61から発生するノイズは金属遮蔽板62及び63によって遮蔽されている。下部及び横方向からの外来ノイズは、金属遮蔽板62、金属製シャーシフレーム66、金属遮蔽板64によって遮蔽されており、上部からのノイズは放射線検出パネルに設けられたアルミシート400で遮蔽されている。65は放熱部材、67はカバー、68はメンテナンスカバー、71はビスを示す。
【0026】
図3は光電変換パネルを上部から見た平面図で、配線接続部3−e付近を詳細に示している。1つのフレキケーブル(図示せず)からの配線は、図3のようにボンディングパッド部4で接続されており、殆どの配線は3−aの配線を通じて光電変換素子に繋がっている。一番端に設けた定電位配線3−dは配線接続部3−eに繋がっており、反射層9は配線接続部3−e、定電位配線3−d、ボンディングパット部4等を通して一定電位に接続されている。
【0027】
また、破線で囲んで示す部分5−bは保護層5を抜いた部分で配線が剥き出しになっている。これは上述の保護層5の開口部に相当する。一点鎖線で示す6−aはアルミ反射層9を蒸着した境界部であるため、配線接続部3−eの上部にも蒸着されている。
【0028】
図4は光電変換パネル上の配線接続部3−eの配置を示す平面図である。特に、光電変換パネルが胸部撮影用等大型の場合には、アルミの抵抗成分の影響によってパネルに傾斜した電位分布が発生する危険があるので、図4に示すように配線接続部3−eは全体にバランス良く対称に配置するのが望ましい。
【0029】
図5〜図8は本発明の放射線検出装置を製造する工程を示す断面図である。以下、製造方法について説明する。まず、図5(a)に示すようにアモルファスシリコン半導体プロセスを用いてガラス等の基板1上に光電変換素子2、関連の配線を形成する。この際、上述の配線3−a、定電位配線3−d、配線接続部3−e、ボンディングパット部4のパターンを形成しておく。その後、保護層5を形成する。保護層5としては、耐湿性の高い無機のSiN等が望ましい。
【0030】
次に、図5(b)に示すようにレジスト5−aを塗布し露光現像を行い、ボンディングパッド部4と配線接続部3−eのレジストを抜いておく。更に、図5(c)に示すようにドライエッチングプロセスを通し、ボンディングパッド部4と配線接続部3−eの保護層5を同時にエッチングで除去し、使用済みのレジストを剥離する。この同時に除去する保護層5の部分が図3の5−bに相当する。その際、後で蒸着するアルミ薄膜のカバレッジを高めるため、エッチング端面はテーパー形状にする事が望ましい。
【0031】
続いて、図6(a)に示すように保護層5の上にPI等からなる第二の保護層6をコーティングする。PIの塗布はスピンコータを用いる場合は、コーティングしない部分をマスキングテープで保護する必要がある。スリットコータ等を用いる場合には、マスキング処理を施すことなく所望のエリアにコーティングが可能である。第二の保護層6はセンサの特性や信頼性に問題がなければ削除しても構わない。
【0032】
次に、図6(b)に示すようにアルカリハライド蛍光体7を第二の保護層6上における光電変換素子2上にマスク蒸着する。続いて、図7(a)に示すようにアルカリハライド蛍光体7の耐湿保護層として、パリレン等の有機の保護層8をマスク8−aで当てがいながら蒸着する。蒸着厚みは解像力の劣化を考慮し、20μm以下にするのが望ましい。蒸着後はマスキングを抜き取りながら有機膜を切断すると良い。図7(b)はマスクを抜き取った後の状態を示す。
【0033】
次いで、図8(a)に示すようにアルミ薄膜(反射層)9をスパッタ等の方法を用いて蒸着する。その際、ボンディングパッド部4への蒸着を避けるためマスク9−aを当てるが、配線接続部3−eには蒸着され、配線接続部3−eと反射層9とが電気的に接続される。最後に、図8(b)に示すようにマスク9−aを抜き取れば完成する。
【0034】
このような方法で作製する事によって、従来と全く同じプロセスで、導電体膜を一定電位に接続することができる。従って、コストアップを伴うことなく、放射線検出装置の性能を向上可能である。
【0035】
また、保護層を剥がす等の工程が不要であるため、反射層を直接外部のGNDに落とす場合に生じる保護層剥がし時の反射層破壊のリスクを全くなくすことができる。この後のアルミシート400を貼り合わせる工程や、メカシャーシに組み付ける工程は本発明の本質ではないので説明は割愛する。
【0036】
次に、ノイズの影響の低減効果を光電変換素子としてMIS型センサ501とTFT502を用いた場合を例に挙げて説明する。図9はその模式的断面図を示す。図1と同一部分は同一符号を付している。MIS型センサ部501の活性層203−bに入射した光により発生するキャリアによって、下電極201−bの電位が僅かに変化する。下電極201−bと接続されているドレイン電極30−bも同時に変化する。この僅かな電位差をTFT502がスイッチングすることによって信号線30−aに送り出し、読み取りが完了する。
【0037】
ここで、外部から入射する電磁ノイズは殆どがアルミシート400(アルミ部42)によって吸収されるが、周波数成分によってはこれを突き抜けて反射層9にまで入射する場合がある。また、静電気の急激な発生があると、磁界が発生し、これも反射層9に達する恐れもある。
【0038】
本実施形態では、反射層9の電位がパネルを通して一定電位に固定されているため、ドレイン電極30−b、信号線30−aが不安定になることがない。従って、本来の画像が得られ、例えば、医療診断分野に使用する場合には、誤診を招く恐れをなくすことができる。なお、図9ではMIS型センサとTFTを用いたが、この他にも、例えば、PIN型センサやC−MOSセンサを用いた場合にも本発明は有効である。
【0039】
このように本実施形態においては、光電変換素子の側近に位置する導電層の電位を安定させるための、シンプル且つ製造し易い構造を低コストで提供することができる。
【0040】
ここで、従来方法で反射層をGNDに接続する場合には、図12の保護層10の一部を剥ぎ取って、例えば、金属プレート等の部品を用いて保護層を剥ぎ取った部分からGNDに接続する必要がある。しかし、この場合には、金属プレート等の裏面まで封止する必要があるが、被覆樹脂15等を用いて完全に封止することが難しく、封止し難い構造となっていた。本実施形態では、そのような封止の難しさがなく、図1に示すように封止部21で簡単に周囲の封止を行うことが可能である。
【0041】
(第2の実施形態)
図10は本発明の第2の実施形態を示す断面図である。図1と同一部分は同一符号を付している。光電変換パネル100に直接アルカリハライド蛍光体(CsI:Tl)7が蒸着されており、保護層8を挟んで反射シート800が貼り合わされている。反射シート800はアルミ等の反射層82、アルミを保護するためのPET等からなる保護層83、粘着材等の接着層81よりなる。接着層81は配線接続部3−eには達していない構造である。
【0042】
アルミ等の反射層82は導電層44によって配線接続部3−eに接続されている。配線接続部3−eを一定電位にとる構造は第1の実施形態と同様である。また、本実施形態では、アルミは蒸着膜を用いないので、電気的ノイズを考慮し数十から数百μm程度の箔にする事が可能である。従って、第1の実施形態で説明したようなノイズ用のみに使用するアルミシート400は必要ない。保護層8と接着層81は蛍光体7と反射層82の間にあるので、総合厚みは数μmから数十μmに抑えると良い。このような構造をとることで、より安定した特性を得ることが可能である。
【0043】
本実施形態の製造工程は、第1の実施形態の図5、図6、図7までは同じであるが、その後、配線接続部に導電性接着剤をポティングしておき、反射シート800をラミネータによって貼り合わせればよい。本実施形態では、第1の実施形態よりもシンプルな構造にする事ができる。また、封止を行いやすく封止性能を向上することもできる。
【0044】
(第3の実施形態)
図11は本発明の第3の実施形態を示す断面図である。図1と同一部分は同一符号を付している。光電変換パネル100にはシンチレータ900を接着層14によって貼り合わせている。シンチレータ900はアモルファスカーボン等からなる基台13、アルカリはライドよりなる蛍光体7、アルミ等よりなる反射層9と、蛍光体7を保護するための保護層8、反射層を保護するための保護層11及び12によって構成されている。
【0045】
この場合も接着層14は配線接続部3−eには達していない構造である。反射層9は保護層11の開口部9−bから導電層44によって配線接続部3−eに接続されている。この開口部9−bは保護層11をコーティングする際にマスキングすることで作り出すことが可能である。更に、スリットコータを用いればマスキングする必要はない。つまり、反射層9を剥がしてしまう危険もない。配線接続部3−eを一定電位にとる構造は第1の実施形態と同様である。
【0046】
また、本実施形態では、第1の実施形態と同様に蒸着によって得る反射層9は薄いので、アルミシート400を貼り合わせている。このような構造をとることで、より安定した特性を得ることが可能である。
【0047】
また、製造工程は図5、図6、図7までは第1の実施形態と同じであるが、その後、配線接続部3−eに導電性接着剤をポティングし、光電変換素子部に接着剤を塗布し、シンチレータ900の開口部9−bを配線接続部3−eにアライメントしながら貼り合わせればよい。本実施形態においても、第1、第2の実施形態と同様の効果が得られる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、導電体層を光電変換パネルの定電位配線を通して一定電位に接続することにより、保護層を剥がす等の工程が不要であるため、導電体層を剥がしてしまう危険を防止することができる。また、シンプルで低コストな構造で、しかも、封止し易い構造とすることができ、外来ノイズや静電気に強い放射線検出装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射線検出装置の第1の実施形態を示す断面図である。
【図2】図1の光電変換パネルをシャーシに組み込んだ状態を示す断面図である。
【図3】図1の配線接続部を詳細に示す平面図である。
【図4】図1の光電変換パネル上の配線接続部の配置を示す平面図である
【図5】図1の放射線検出装置の製造工程を示す断面図である。
【図6】図1の放射線検出装置の製造工程を示す断面図である。
【図7】図1の放射線検出装置の製造工程を示す断面図である。
【図8】図1の放射線検出装置の製造工程を示す断面図である。
【図9】図1の実施形態において光電変換素子としてMIS型センサ、TFTを用いた場合の例を示す模式的断面図である。
【図10】本発明の第2の実施形態を示す断面図である。
【図11】本発明の第3の実施形態を示す断面図である。
【図12】従来例の放射線検出素子を示す断面図である。
【図13】従来例の放射線検出装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 光電変換素子
3−a 配線
3−d 定電位配線
3−e 配線接続部
4 ボンディングパッド部
5 保護層
6 保護層
6−a 境界部
7 アルカリハライド蛍光体
8 保護層
8−a 蒸着用マスク
9 反射層
9−a 蒸着用マスク
14 接着層
21 封止部
41 粘着剤
42 アルミ部
43 保護層
44 導電層
51 ACF
52 フレキ基板
53 PCBボード
61 A/D変換ボード
62 金属遮蔽板
63 金属遮蔽板
64 金属遮蔽板
65 放熱部材
66 金属性シャーシフレーム
67 カバー
68 メンテナンスカバー
69 筐体ベースプレート
70 ダンパー材
71 ビス
81 接着層
82 反射用アルミ
83 保護層
100 光電変換パネル
201−a ゲート電極
201−b センサ下電極
202−a ゲート絶縁膜
202−b センサ絶縁膜
203−a TFT活性層
203−b センサ活性層
204−a オーミックコンタクト層
204−b センサ上電極
300 シンチレータ部
400 アルミシート
501 MIS型センサ部
502 TFT部
800 反射シート
900 シンチレータ
Claims (7)
- 複数の光電変換素子と、前記複数の光電変換素子の周囲に配置された、定電位接続用の接続部と、前記接続部と電気的に接続された接続部用ボンディングパッドと、前記複数の光電変換素子上に配置された保護層と、を有する光電変換パネルの、前記複数の光電変換素子を覆う前記保護層上に波長変換体を配置する工程と、
前記接続部用ボンディングパッドをマスクして、前記波長変換体の上面及び側面を覆う金属からなる反射層を前記光電変換パネル上に蒸着して形成すると同時に当該反射層を前記光電変換パネルの前記接続部に電気的に接続する工程と、
を有することを特徴とする放射線検出装置の製造方法。 - 更に、前記光電変換パネルの前記接続部用ボンディングパッドと、電気実装基板の前記反射層を定電位にするための配線とを電気的に接続する、前記光電変換パネルと電気実装基板とを接続する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の放射線検出装置の製造方法。
- 前記光電変換パネルは、前記複数の光電変換素子と電気的に接続された配線と、前記複数の光電変換素子の周囲に配置された、前記複数の光電変換素子と電気的に接続された前記配線と電気的に接続された配線用ボンディングパッドと、を有し、
前記接続部用ボンディングパッド及び前記配線用ボンディングパッドが隣接して形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線検出装置の製造方法。 - 前記反射層を前記光電変換パネルの前記接続部に電気的に接続する工程で、前記接続部用ボンディングパッド及び前記配線用ボンディングパッドをマスクして、前記波長変換体上及び前記接続部上に前記反射層を蒸着して形成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の放射線検出装置の製造方法。
- 前記波長変換体は、前記保護層上に蒸着して形成するアルカリハライド蛍光体であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の放射線検出装置の製造方法。
- 前記反射層の周囲を前記光電変換パネル上で封止樹脂によって封止する工程を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線検出装置の製造方法。
- 前記波長変換体と前記反射層とを固定し、前記波長変換体を配置する工程と、前記反射層を前記光電変換パネルの前記接続部に電気的に接続する工程とを同時に行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の放射線検出装置の製造方法。
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