以下に、本技術の実施の形態について図面を参照して説明する。
[写真シール機の外観構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る写真シール機1の外観の構成例を示す斜視図である。写真シール機1は、撮影や編集等の作業を利用者にゲームとして行わせ、撮影画像や編集済み画像を提供する代わりに利用者より代金を受け取るゲーム機である。写真シール機1はゲームセンタなどの店舗に設置される。利用者は1人であることもあるし、複数人であることもある。
写真シール機1が提供するゲームで遊ぶ利用者は、代金を投入し、自身が被写体となって撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した編集対象の画像に対して、手書きの線画やスタンプ画像を合成する編集機能を用いて編集を行うことにより、撮影画像を彩り豊かな画像にする。利用者は、編集済みの画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させることになる。
図1に示すように、写真シール機1は、主に、撮影ユニット11、編集部12、および事後接客部13から構成される。撮影ユニット11と編集部12が接した状態で設置され、編集部12と事後接客部13が接した状態で設置される。
撮影ユニット11は、撮影部21と背景部22から構成される。撮影部21と背景部22は所定の距離だけ離れて設置され、撮影部21と背景部22の間に形成される空間である撮影空間において撮影処理が行われる。
撮影部21は撮影処理を利用者に行わせる装置である。撮影部21は、撮影空間に入り、撮影処理を行っている利用者の正面に位置する。撮影空間を正面に望む面を構成する撮影部21の正面パネル41には、撮影処理時に利用者により用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。撮影空間にいる利用者から見て左側の面を左側面、右側の面を右側面とすると、撮影部21の左側面が側面パネル42Aにより構成され、右側面が側面パネル42Bにより構成される。
背景部22は、正面を向いて撮影処理を行っている利用者の背面側に位置する板状の部材である背面パネル51、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル42Aより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52A、および、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル42Bより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52B(図2)から構成される。
撮影部21の左側面を構成する側面パネル42Aと背景部22の側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられ、それぞれの上部が板状の部材である連結部23Aによって連結される。また、撮影部21の右側面を構成する側面パネル42Bと背景部22の側面パネル52Bは、ほぼ同一平面に設けられ、それぞれの上部が板状の部材である連結部23Bによって連結される。
撮影部21の側面パネル42A、連結部23A、および背景部22の側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口G1となる。撮影部21の側面パネル42B、連結部23B、および背景部22の側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口G2となる。
背景部22の上部には、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bに支持される形で背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25には、色または柄の異なる、背景に利用する巻き取り式の背景カーテンが複数収納される。背景カーテンユニット25は、撮影部21に設けられたカメラ等による撮影と連動して動作し、撮影の際に、例えば利用者により選択された色のカーテンを下ろし、その他のカーテンを巻き取る。
なお、背景カーテンユニット25に収納される背景カーテンとしては、複数枚のカーテンを1枚のクロマキ用のカーテンとして使用する昇降式カーテンを用意してもよい。また、クロマキ用のカーテンを予め撮影空間の背面となる背面パネル51に張り付けるとともに、合成用の背景画像を複数種類用意し、後述する編集処理において、利用者が所望する背景画像をカーテンの部分に合成することができるようにしてもよい。
撮影空間の上方には、撮影部21の正面パネル41、連結部23A、連結部23B、および背景カーテンユニット25に囲まれる開口が形成され、その開口の一部を覆うように天井ストロボユニット24が設けられる。天井ストロボユニット24の一端が連結部23Aに固定され、他端が連結部23Bに固定される。天井ストロボユニット24は、撮影に合わせて撮影空間内に向けて発光するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット24を構成するストロボの内部には蛍光灯が設けられており、撮影空間の照明としても機能する。
編集部12は、撮影処理によって得られた画像を編集する処理である編集処理を利用者に行わせる装置である。編集部12は、一方の側面が撮影部21の正面パネル41の背面に接するように撮影ユニット11に連結して設けられる。編集部12には、編集処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタなどの構成が設けられる。
図1に示す編集部12の構成を正面側の構成とすると、2組の利用者が同時に編集処理を行うことができるように、編集部12の正面側と背面側には編集処理に用いられる構成がそれぞれ設けられる。
編集部12の正面側は、床面に対して垂直な面であり、側面パネル42Aとほぼ平行な面である面71と、面71の上方に形成された斜面72から構成され、編集処理に用いられる構成が斜面72に設けられる。斜面72の左側には、柱状の形状を有し、照明装置74の一端を支持する支持部73Aが設けられる。支持部73Aの上面にはカーテンレール26を支持する支持部75が設けられる。斜面72の右側にも、照明装置74の他端を支持する支持部73B(図2)が設けられる。
編集部12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、上から見たときの形状がコの字状となるように3本のレール26A乃至26Cを組み合わせて構成される。平行に設けられるレール26Aと26Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、他端に残りの一本のレール26Cの両端が接合される。
カーテンレール26には、編集部12の正面前方の空間と背面前方の空間の内部が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。カーテンレール26に取り付けられたカーテンにより囲まれる編集部12の正面前方の空間と背面前方の空間が、利用者が編集処理を行う編集空間となる。
図2は、写真シール機1を別の角度から見た斜視図である。事後接客部13は事後接客処理を利用者に行わせる装置である。事後接客処理には、撮影画像や編集済みの画像を携帯電話機などの携帯端末に送信する処理、ミニゲームを利用者に行わせる処理、アンケートに答えさせる処理などが含まれる。
図2に示すように、事後接客部13は、所定の厚さを有する板状の筐体を有しており、その背面が編集部12の左側面に接するように編集部12に連結して設けられる。事後接客部13の正面には、事後接客処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタや、撮影画像や編集済みの画像が印刷されたシール紙が排出される排出口などが設けられる。事後接客部13の正面前方の空間が、シール紙への印刷が終わるのを待っている利用者が事後接客処理を行う事後接客空間となる。
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について図3を参照して説明する。図3は、写真シール機1を上から見た平面図である。
写真シール機1の利用者は、白抜き矢印#1で示すように出入り口G1から、または白抜き矢印#2で示すように出入り口G2から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入り、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影処理を行う。
撮影処理を終えた利用者は、白抜き矢印#3で示すように出入り口G1を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−1に移動するか、白抜き矢印#4で示すように出入り口G2を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−2に移動する。
編集空間A2−1は、編集部12の正面側の編集空間であり、編集空間A2−2は、編集部12の背面側の編集空間である。編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかが、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方の空間が移動先として案内される。編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は編集処理を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集処理を行うことができる。
編集処理が終了した後、撮影画像や編集済みの画像の中から選択された画像の印刷が開始される。画像の印刷中、編集処理を終えた利用者は、編集空間A2−1で編集処理を行っていた場合には白抜き矢印#5で示すように編集空間A2−1から事後接客空間A3に移動して事後接客処理を行う。また、編集処理を終えた利用者は、編集空間A2−2で編集処理を行っていた場合には白抜き矢印#6で示すように編集空間A2−2から事後接客空間A3に移動し、事後接客空間A3において事後接客処理を行う。
画像の印刷が終了したとき、利用者は、事後接客部13に設けられた排出口からシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終えることになる。
[各装置の構成]
次に、各装置の構成について説明する。
図4は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。撮影部21は、正面パネル41、側面パネル42A、および側面パネル42Bが、箱状の形状を有するベース部43に取り付けられることによって構成される。
正面パネル41は撮影空間A1で撮影処理を行う利用者の正面に位置し、側面パネル42Aと側面パネル42Bは、それぞれ、撮影空間A1で撮影処理を行う利用者の左側、右側に位置する。側面パネル42Aの上方には連結部23Aが固定され、側面パネル42Bの上方には連結部23Bが固定される。
正面パネル41のほぼ中央には撮影・表示ユニット81が設けられる。撮影・表示ユニット81は、カメラ91、正面ストロボ92、およびタッチパネルモニタ93から構成される。カメラ91は、CCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により構成され、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91により取り込まれた動画像は、タッチパネルモニタ93にリアルタイムで表示される。利用者により撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた画像は撮影画像(静止画像)として保存される。
カメラ91を囲むように発光面が設けられた正面ストロボ92は、他のストロボと同様にカメラ91による撮影に合わせて発光し、被写体としての利用者の顔付近を正面から照射する。カメラ91の下側に設けられたタッチパネルモニタ93は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ93は、カメラ91により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUI(Graphical User Interface)画像を表示し、利用者の選択操作をタッチパネルにより受け付ける機能とを備えている。タッチパネルモニタ93には、適宜、背景等の画像が合成された後の動画像が表示される。
正面パネル41には、撮影・表示ユニット81の位置を基準として、上方に上ストロボ82が設置される。また、左方に左ストロボ83が設置され、右方に右ストロボ84が設置される。撮影・表示ユニット81の下方の位置には、ベース部43の上面が一部突出する形で下ストロボ85が設けられる。
上ストロボ82は、利用者を上前方から照射する。左ストロボ83は、利用者を左前方から照射し、右ストロボ84は、利用者を右前方から照射する。下ストロボ85は、利用者を下前方から照射する。
ベース部43には利用者の足元を照射する足元ストロボ86も設けられる。上ストロボ82、左ストロボ83、右ストロボ84、下ストロボ85、および足元ストロボ86の内部には蛍光灯が設けられており、天井ストロボユニット24を構成するストロボの内部の蛍光灯と合わせて、撮影空間A1内の照明として用いられる。後述するように、各蛍光灯の発光量が調整されることによって、または、発光させる蛍光灯の数が調整されることによって、撮影空間A1内の明るさが、利用者が行っている撮影処理の内容に応じて適宜調整される。
足元ストロボ86の右側には、利用者がお金を投入する硬貨投入返却口87が設けられる。下ストロボ85を挟んでベース部43の上面の左右に形成されるスペース43Aおよび43Bは、撮影処理を行う利用者が手荷物等を置くための荷物置き場として用いられる。正面パネル41の例えば天井付近には、撮影処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音を出力するスピーカも設けられる。
図5は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。上述したように、背面パネル51の上方には背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25のほぼ中央には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を後方中央から照射する背面中央ストロボ101が取り付けられる。
背面パネル51の上方であって、出入り口G1側の位置には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を左後方から照射する背面左ストロボ102が取り付けられる。また、背面パネル51の上方であって、出入り口G2側の位置には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を右後方から照射する背面右ストロボ103が取り付けられる。
図6は、編集部12の正面側(編集空間A2−1側)の構成例を示す図である。斜面72のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131を挟んで左側にタッチペン132Aが設けられ、右側にタッチペン132Bが設けられる。
タブレット内蔵モニタ131は、タッチペン132Aまたは132Bを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集対象画像として選択された撮影画像の編集に用いられる画面である編集画面が表示される。2人で同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aは一方の利用者により用いられ、タッチペン132Bは他方の利用者により用いられる。
編集部12の左側には事後接客部13が設けられる。図7は、事後接客部13の正面側の構成例を示す図である。事後接客部13の上方中央にはタブレット内蔵モニタ161が設けられる。タブレット内蔵モニタ161を挟んで左側にタッチペン162Aが設けられ、右側にタッチペン162Bが設けられる。タブレット内蔵モニタ161もタブレット内蔵モニタ131と同様に、タッチペン162Aまたは162Bを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ161には、ミニゲームなどの事後接客処理に用いられる画面が表示される。
タブレット内蔵モニタ161の下には非接触型ICリーダ/ライタ163が設けられ、非接触型ICリーダ/ライタ163の下にはシール紙排出口164が設けられる。シール紙排出口164の下にはスピーカ165が設けられる。
非接触型ICリーダ/ライタ163は、近接された非接触型ICと通信を行い、非接触型ICからのデータの読み出しや非接触型ICに対するデータの書き込みを行う。シール紙排出口164には、編集空間A2−1の利用者が編集処理を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙、または、編集空間A2−2の利用者が編集処理を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙が排出される。編集部12の内部にはプリンタが設けられており、画像の印刷がそのプリンタにより行われる。スピーカ165は、事後接客処理の案内音声、BGM、効果音等の音を出力する。
[写真シール機の内部構成]
次に、写真シール機1の内部構成について説明する。図8は、写真シール機1の内部の構成例を示すブロック図である。上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
制御部201はCPU(Central Processing Unit)などよりなり、ROM(Read Only Memory)206や記憶部202に記憶されているプログラムを実行し、写真シール機1の全体の動作を制御する。制御部201には、記憶部202、通信部203、ドライブ204、ROM206、RAM(Random Access Memory)207が接続される。制御部201には、撮影部208、編集部209、事後接客部210、および印刷部211の各構成も接続される。
記憶部202は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体からなり、制御部201から供給された各種の設定情報を記憶する。記憶部202に記憶されている情報は制御部201により適宜読み出される。
通信部203はインターネットなどのネットワークのインタフェースであり、制御部201による制御に従って外部の装置と通信を行う。ドライブ204には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205が適宜装着される。ドライブ204によりリムーバブルメディア205から読み出されたコンピュータプログラムやデータは、制御部201に供給され、記憶部202に記憶されたり、インストールされたりする。
ROM206には、制御部201において実行されるプログラムやデータが記憶されている。RAM207は、制御部201が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。撮影部208は、撮影空間A1における撮影処理を行う構成である硬貨処理部221、背景制御部222、照明制御部223、カメラ91、タッチパネルモニタ93、およびスピーカ224から構成される。
硬貨処理部221は、硬貨投入返却口87に対する硬貨の投入を検出する。硬貨処理部221は、300円などの所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、そのことを表す起動信号を制御部201に出力する。
背景制御部222は、制御部201より供給される背景制御信号に従って背景カーテンユニット25に収納されている背景カーテンの上げ下ろしを行う。背景カーテンの選択が利用者により手動で行われるようにしてもよい。
照明制御部223は、制御部201より供給される照明制御信号に従って、撮影空間A1内の各ストロボの発光を制御する。上述したように、撮影空間A1には、天井ストロボユニット24のストロボの他に、撮影部21に設けられる上ストロボ82、左ストロボ83、右ストロボ84、下ストロボ85、足元ストロボ86と、背景部22に設けられる背面中央ストロボ101、背面左ストロボ102,背面右ストロボ103が設けられる。各ストロボの内部には蛍光灯も設けられる。
また、照明制御部223は、各ストロボの内部に設けられる蛍光灯の発光量を調整することによって、または、発光させる蛍光灯の数を調整することによって、利用者が行っている撮影処理の段階に応じて撮影空間A1内の明るさを調整する。カメラ91は、制御部201による制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた画像を制御部201に出力する。
編集部209Aは、編集空間A2−1における編集処理を行う構成として編集部12の正面側に設けられるタブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ231から構成される。編集部209Bも編集部209Aと同一の構成を有しており、編集空間A2−2における編集処理を行う。
タブレット内蔵モニタ131は、制御部201による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を検出する。利用者の操作の内容を表す信号は制御部201に供給され、編集対象の撮影画像の編集が行われる。
事後接客部210は、事後接客空間A3における事後接客処理を行う構成であるタブレット内蔵モニタ161、タッチペン162A,162B、非接触型ICリーダ/ライタ163、およびスピーカ165から構成される。
印刷部211は、印刷処理を行う構成であるプリンタ241、およびシール紙ユニット242から構成される。プリンタ241は、撮影画像、または編集処理によって得られた編集済みの画像を、プリンタ241に装着されたシール紙ユニット242に収納されているシール紙に印刷し、シール紙排出口164に排出する。一点鎖線で囲んで示す事後接客部210と印刷部211が、事後接客空間A3にいる利用者を相手とした処理を行う構成となる。
次に、制御部201について説明する。図9は、制御部201がROM206などに格納されているプログラムを実行することにより実現される機能ブロックの構成例を示している。制御部201は、撮影処理部301、編集処理部302、印刷処理部303、および事後接客処理部304の機能を含む。
撮影処理部301は、撮影部208の各部を制御することで、写真シール作成ゲームを開始する際に投入される代金(硬貨)に関する処理や、利用者を撮影する等の写真シール作成ゲームの撮影作業の工程に関する処理を行う。編集処理部302は、編集部209の各部を制御することで、撮影画像に対する落書き編集等の写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する処理を行う。
印刷処理部303は、印刷部211の各部を制御することで、シール紙の印刷等の写真シール作成ゲームの印刷の工程に関する処理を行う。事後接客処理部304は、事後接客部210の各部を制御することで、編集作業を終了した利用者を接客する写真シール作成ゲームの事後接客の工程に関する処理を行う。
[写真シール機の動作]
ここで、図10のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール機1の処理について説明する。
写真シール作成ゲームを行う利用者は、最初に、撮影部21の硬貨投入返却口87にコインを投入し、ゲームの代金を支払う。硬貨処理部221は、このような硬貨投入を受け付け、起動信号を制御部201に供給する。制御部201の撮影処理部301は、ステップS11において、その起動信号に基づいて、代金が投入されたか否かを判定し、正当な代金が投入されたと判定した場合、処理をステップS12に進める。
ステップS12において、撮影処理部301は、撮影部208の各部を制御し、撮影空間A1内において行われる、写真シール作成ゲームの撮影作業に関する処理である撮影処理を実行する。
撮影処理において、撮影処理部301は、撮影した被写体の画像に背景または前景として合成表示する画像である合成用画像を利用者に選択させ、撮影した被写体の画像と、利用者により選択された合成用画像とを合成して得られる撮影画像を、編集処理部302に供給する。撮影処理により、例えば、6枚の撮影画像が得られる。
撮影作業が終了すると、撮影処理部301は、ステップS13において認証用の情報の入力を受け付ける。認証用の情報として、利用者の名前が用いられる場合を例に挙げて説明する。図11は、撮影終了後に、撮影空間に備えられているタッチパネルモニタ93上に表示される画面の一例であり、名前を認証用の情報として入力する際の画面の一例である。
なおここでは、撮影後に認証用の情報が入力されるとして説明するが、撮影前に認証用の情報が入力されるようにしても良い。写真シール機1のなかには、事前接客を行う写真シール機もある。写真シール機で提供されるゲームを楽しみたいと利用者が思ったときに、撮影空間で他の利用者が撮影を行っているために、ゲームを開始できないときがある。そのようなとき、写真シール機の前で撮影空間が空くのを待つという待機状態が発生する。
この待機状態のときに利用者を飽きさせることなく待機させるために、ちょっとしたゲームの提供や、写真シール機の説明などのサービスの提供が行われるように構成されている写真シール機がある。このような撮影前に行われる接客、すなわち事前の接客を行うことを事前接客と称し、そのような事前接客を行う写真シール機の場合、この事前接客時に、認証用の情報が入力されるようにしても良い。また事前接客時に認証用の情報が入力される場合、撮影空間においては、その認証用の情報を用いた認証処理が、後述する編集空間や事後接客空間で行われる認証処理と同じようにして行われるようにしても良い。
図11に示した画面の上部には、“名前やグループ名を入力してね”というメッセージが表示されている。このように、利用者には認証用の情報の入力であることを認識させないようなメッセージが表示される。また後述するように、このようなメッセージに対応して利用者が入力した名前やグループ名(以下、名前が入力される場合を例に挙げて説明する)は、編集作業時に、入力された名前を含むスタンプ(ラクガキツール)として、利用者に提供される。
よって、利用者は、名前を入力すると、自分達専用のスタンプが提供されることになり、このような入力を煩わしく感じることなく、むしろ、満足度が向上すると考えられる。一方で、写真シール機1側では、編集空間や印刷空間において、利用者を認証するための情報として用いられる情報を取得することができるという効果もある。
このように、認証用の情報を入力してくれた利用者に対しては、特別なスタンプ画像が提供されるといったような、何らかの特典を付与することで、利用者に取っては、特典を得るための情報入力であるようにし、写真シール機1にとっては認証用の情報の取得であるようにすることができる。なお、特典としては、利用者が積極的に情報入力を行うような特典であり、特別なスタンプ画像の提供に限定されるものではなく、編集空間における編集時間の延長や、携帯端末に撮影や編集を行った画像を送信するサービスの提供や、そのサービスで送信される画像の種類を増やすなど、さまざまである。
図11を参照するに、タッチパネルモニタ93に表示される画面のメッセージの下側には、利用者が名前やグループ名を入力する欄501、欄501に表示されている文字を1つ削除する際に操作される“1つ戻る”ボタン502、最初からやり直す際に操作される“最初から”ボタン503、入力するためのひらがなやローマ字(図11ではひらがな)の一覧が表示される文字表示部504、および、欄501に入力された名前やグループ名で決定するときに操作される“決定“ボタン505が表示されている。
このような画面において、利用者は、名前やグループ名を入力する。写真シール機1は、1人で利用されるとは限らない。例えば、2人以上の利用者が利用しているときに対応するために、“決定”ボタン505が操作された後、2人目の利用者の名前が入力できるように構成することも可能である。2人目の利用者も情報を入力できるように構成した場合、“決定”ボタン505の2回目の操作で、認証用の情報の入力が行われたと判断される。
図10に示したフローチャートの説明に戻り、ステップS13において、図11に示したような画面が、タッチパネルモニタ93上に表示され、認証用の情報の入力の受け付けが行われると、ステップS14において、認証用の情報の入力が行われたか、または所定の時間が経過したかが判断される。上記したように、“決定”ボタン505が操作された場合、認証用の情報の入力は行われたと判断される。
また情報が入力されるまで、待機状態を継続すると、他の利用者が撮影空間に入れず、撮影を行うことができないため、情報を入力できる制限時間(所定の時間)が設定されている。そのような設定されている所定の時間が、経過した場合も、次の処理に処理を進めるために、ステップS14において、所定の時間が経過したか否かが判断される。
ステップS14において、認証用の情報は入力されていないと判断され、かつ、所定の時間は経過していないと判断された場合、ステップS13に処理が戻され、それ以降の処理が繰り返される。一方で、ステップS14において、認証用の情報が入力されたと判断された場合、または、所定の時間が経過したと判断された場合、ステップS15に処理が進められる。
撮影作業と認証処理を実行するための情報の入力の受け付けが終了すると、撮影処理部301は、ステップS15において、撮影作業を終えた撮影空間A1内の利用者に対して、画像や音声によって編集空間A2(第1編集空間A2−1または第2編集空間A2−2)への移動を促す移動案内を行う。このような移動案内が行われると、利用者は、移動案内に基づき、編集空間に移動するため、編集空間においては、ステップS16における処理が実行される。
ステップS16において、編集処理部302は、編集空間での認証処理を実行する。編集空間での認証処理は、図12に示したような画面が、編集空間に備えられているタブレット内蔵モニタ131上に表示されることで行われる。図12を参照するに、タブレット内蔵モニタ131に表示される画面の上部には、“この名前でスタンプを作成しても良い?”といったメッセージが表示されるメッセージ表示部531が設けられている。
メッセージ表示部531の下側には、撮影空間で入力された認証用の情報である名前が表示される情報表示部532が設けられている。図12に示した画面例では、“○○○○○&△△△△△”という情報が表示されているが、この“○○○○○”の部分と“ △△△△△”の部分には、それぞれ入力された名前が表示される。
利用者は、メッセージ表示部531に表示されているメッセージを見ることで、先ほど入力した名前でスタンプが作成されることを認識する。そして、情報表示部532に表示されている名前が正しければ、“OK“ボタン533が操作される。撮影空間にて入力された情報が、情報表示部532に表示されるので、情報を入力した利用者は、表示されている情報が、自己が入力した情報であるか否かを判断することができる。利用者が、判断した結果、“OK“ボタン533を操作するという行為が行われることで、その利用者が編集処理を行う正当な利用者であることが認証される。
このような認証が行われると、編集処理が開始される。図10に示したフローチャートの説明に戻り、ステップS16において、編集空間での認証処理が実行され、その結果、認証が正しく行われたか否かが、ステップS17において判断される。ステップS17において、認証が正しく行われたと判断されるまで、ステップS16に処理が戻され、それ以降の処理が繰り返される。
また、ステップS17においては、所定の時間が経過したか否かが判断される。所定の時間が経過したと判断されるまで、ステップS16に処理が戻され、それ以降の処理が繰り返される。この所定の時間とは、例えば、撮影空間にいた利用者(正当な利用者)が、編集空間に移動するまでにかかる時間(許容できる時間)とされる。ステップS17において、認証が正常に行われたと判断された場合、または所定の時間が経過としたと判断された場合、ステップS18に処理が進められる。
図13に、編集空間での認証処理時にタブレット内蔵モニタ131上に表示される他の画面の一例を示す。図13に示した画面の上部には、メッセージ表示部531が設けられ、その下側に設けられている情報表示部532には、複数の名前(情報)が表示されている。この複数の名前には、利用者が入力した情報が含まれる。仮に、2人の利用者の名前が入力されていた場合には、その2人の名前を含む5人分の名前が表示されるようにしてもよいし、2人のうちの1人の名前を含む5人分の名前が表示されるようにしてもよい。さらに、ここでは、5人分の名前を例に挙げて説明するが、5人分の名前に限定される記載ではなく、さらに多くの人数分の名前が表示されるようにしても、勿論良い。
メッセージ表示部531には、“入力した名前は?”といったメッセージが表示されている。利用者は、このメッセージを見て、情報表示部532に表示されている複数の名前(図13に示した例では、名前A乃至名前Eの5個の名前)から、自己が入力した名前を選択する。
編集空間に移動してきた利用者が、正当な利用者であれば、換言すれば、撮影空間において、名前を入力した利用者であれば、間違えることなく、自己が入力した名前を選択することができるはずである。しかしながら、正当な利用者でなければ、入力された名前を知らず、間違った名前を選択する可能性が高い。例えば、編集処理が終了したにも関わらず、編集空間にとどまり、図13に示したような画面が表示されたときに、勝手に情報表示部532に表示されている情報を選択してしまうことがあると想定される。
このようなときは、間違った情報が選択される可能性が高く、間違った情報が選択されたときには、編集処理が開始されないようにすることで、不正な利用者が編集処理を行ってしまうようなことを防ぐことが可能となる。
例えば、正確な情報が選択されたときには、タブレット内蔵モニタ131上の認証用の画面が、編集用の画面に切り換えられるが、間違った情報が選択されたときには、タブレット内蔵モニタ131上の認証用の画面は、そのまま認証用の画面のままにされる。また、間違った情報が選択されたときには、所定の時間だけ、情報の選択自体ができない状態とされるようにしてもよい。
仮に、不正な利用者が、複数回、間違った選択を行ったとすると、間違う毎に、所定の時間が経過することになる。その結果、ステップS17において、所定の時間が経過したと判断され、ステップS18に処理が進められたとしても、それ迄には正当な利用者が編集空間に移動していると考えられるため、結果的には、編集を行うのは正当な利用者とすることが可能となる。
このように、正当な利用者しか知り得ない名前やグループ名といった情報を用いて認証処理を行うことが可能となる。よって、不正な利用者が、正当な利用者になりすまして編集処理を行ってしまうようなことを防ぐことが可能となる。
図10のフローチャートの説明に戻る。ステップS18において、編集処理部302は、編集空間に移動した利用者に、撮影処理で得られた6枚の撮影画像に対して編集入力を行わせる編集処理を行う。
編集作業が終了すると、編集処理部302は、ステップS19において、編集作業を終えた編集空間A2内の利用者に対して、画像や音声によって事後接客空間A3への移動を促す移動案内を行う。このような移動案内が行われると、利用者は、移動案内に基づき、事後接客空間A3に移動するため、事後接客空間A3においては、ステップS20における処理が実行される。
事後接客空間A3は、写真シールを印刷する印刷空間に設けられている。ステップS20においては、その印刷空間において印刷される写真シールを受け取る正当な利用者であるか否か、換言すれば、事後接客空間において事後接客を受ける正当な利用者であるか否かを判断するための認証処理が実行される。
ステップS20において、事後接客処理部304は、事後接客空間での認証処理を実行する。事後接客空間での認証処理は、図14に示したような画面が、事後接客空間に備えられているタブレット内蔵モニタ161上に表示されることで行われる。図14を参照するに、タブレット内蔵モニタ161に表示される画面の上部には、“この名前をシール紙に印字してもいい?”といったメッセージが表示されるメッセージ表示部561が設けられている。
メッセージ表示部561の下側には、撮影空間で入力された認証用の情報であり、編集空間での認証時に認証用の情報として利用者に提示されていた情報である名前が表示される情報表示部562が設けられている。図14に示した画面例では、“○○○○○&△△△△△”という情報が表示されているが、この“○○○○○”の部分と“ △△△△△”の部分には、それぞれ入力された名前が表示される。
利用者は、メッセージ表示部561に表示されているメッセージを見ることで、撮影空間で入力した名前がシール紙に印字されることを認識する。そして、情報表示部562に表示されている名前が正しければ、“OK“ボタン563が操作される。撮影空間にて入力された情報であり、自分の名前が、情報表示部562に表示されるので、情報を入力した利用者は、表示されている情報が、自己が入力した情報であるか否かを判断することができる。利用者が、判断した結果、“OK“ボタン563を操作するという行為が行われることで、その利用者が印刷処理を行う正当な利用者であることが認証される。
このような認証が行われると、印刷処理が開始されるとともに、事後接客も開始される。図10に示したフローチャートの説明に戻り、ステップS20において、事後接客空間(印刷空間)での認証処理が実行され、その結果、認証が正しく行われたか否かが、ステップS21において判断される。ステップS21において、認証が正しく行われたと判断されるまで、ステップS20に処理が戻され、それ以降の処理が繰り返される。
また、ステップS21においては、所定の時間が経過したか否かが判断される。所定の時間が経過したと判断されるまで、ステップS20に処理が戻され、それ以降の処理が繰り返される。この所定の時間とは、例えば、編集空間にいた利用者(正当な利用者)が、事後接客空間に移動するまでにかかる時間(許容できる時間)とされる。ステップS21において、認証が正常に行われたと判断された場合、または所定の時間が経過としたと判断された場合、ステップS22に処理が進められる。
図15に、事後接客空間での認証処理時にタブレット内蔵モニタ161上に表示される他の画面の一例を示す。図15に示した画面の上部には、メッセージ表示部561が設けられ、その下側に設けられている情報表示部562には、複数の名前(情報)が表示されている。この複数の名前には、利用者が入力した情報が含まれる。仮に、2人の利用者の名前が入力されていた場合には、その2人の名前を含む5人分の名前が表示されるようにしてもよいし、2人のうちの1人の名前を含む5人分の名前が表示されるようにしてもよい。また、2人の利用者の名前が入力された場合には、図14に示した例と同じく、名前A&名前Bといった表示にし、複数の名前の組が表示されるようにしてもよい。
さらに、ここでは、5人分の名前を例に挙げて説明するが、5人分の名前(5組の名前)に限定される記載ではなく、さらに多くの人数分の名前が表示されるようにしても、勿論良い。
メッセージ表示部561には、“シール紙に印字したい名前は?”といったメッセージが表示されている。利用者は、このメッセージを見て、情報表示部562に表示されている複数の名前から、自己が入力した名前を選択する。
事後接客空間に移動してきた利用者が、正当な利用者であれば、換言すれば、撮影空間において、名前を入力した利用者であれば、間違えることなく、自己が入力した名前を選択することができるはずである。しかしながら、正当な利用者でなければ、入力された名前を知らず、間違った名前を選択する可能性が高い。例えば、印刷処理が終了したにも関わらず、印刷空間にとどまり、図13に示したような画面が表示されたときに、勝手に情報表示部562に表示されている情報を選択してしまうことがあると想定される。
このようなときは、間違った情報が選択される可能性が高く、間違った情報が選択されたときには、事後接客処理が開始されないようにすることで、不正な利用者が事後接客処理を受けてしまうことを防ぐことが可能となる。
例えば、正確な情報が選択されたときには、タブレット内蔵モニタ161上の認証用の画面が、事後接客用の画面に切り換えられるが、間違った情報が選択されたときには、タブレット内蔵モニタ161上の認証用の画面は、そのまま認証用の画面のままにされる。また、間違った情報が選択されたときには、所定の時間だけ、認証用の画面に表示されている複数の情報内からの情報の選択自体ができない状態とされるようにしてもよい。このときの“所定の時間”とは、ステップS21において所定の時間だけ経過したか否かを判断するときの“所定の時間”よりは短い時間とされる。区別するために、前者を“選択不可時間”とし、後者を“所定の時間”との記載をする。すなわちこの場合、選択不可時間<所定の時間が満たされる関係となる。
また仮に、不正な利用者が、複数回、間違った選択を行ったとすると、間違う毎に、選択不可時間が経過し、選択不可時間が累積加算されていくことになる。例えば、タブレット内蔵モニタ161上には、図15に示したように、名前A乃至Eの五人分の名前が表示されているときに、不正な利用者が間違った情報である名前Aを選択した場合、図15に示した認証用の画面が、そのまま表示し続けられる。そして、仮に、利用者が、他の情報、例えば、名前Bを選択しようとしても、選択不可時間の間は、名前Bを含む表示されている全ての情報を選択することはできない。選択不可時間が経過した後であれば、名前Bなどの他の情報を選択することができる状態とされる。
このように、認証用の画面に表示されている情報から、利用者により選択された情報が、間違っている場合には、選択不可時間が経過した後でなければ、認証用の画面に表示されている情報を再度選択できる状態にはされない。よって、繰り返し、間違った情報が選択されると、選択不可時間が累積加算されることになる。
その結果、ステップS21において、所定の時間が経過したと判断され、ステップS22に処理が進められたとしても、それ迄には正当な利用者が事後接客空間に移動していると考えられるため、結果的には、事後接客のサービスを受け、印刷されたシール紙を受け取るのは正当な利用者とすることが可能となる。所定の時間が経過した後には、認証用の画面から、事後接客用の画面にタブレット内蔵モニタ161上の画面は切り換えられる。事後接客用の画面に切り換えられることで、事後接客に関する情報の入力ができる状態とされる。
このように、正当な利用者しか知り得ない名前やグループ名といった情報を用いて認証処理を行うことが可能となる。よって、不正な利用者が、正当な利用者になりすまして、事後接客処理を受けたり、印刷された写真シール紙を持ち帰ってしまったりすることを防ぐことが可能となる。
図10のフローチャートの説明に戻る。ステップS22において、印刷処理部303は、プリンタ241を制御し、編集作業により得られた編集済み画像を、標準代金に対応する枚数だけシール紙に印刷する印刷処理を行う。
ステップS23において、事後接客処理部304は、印刷終了待機中の利用者に対して、編集済み画像を投稿するミニゲームや携帯端末などに編集済み画像を転送するサービスを提供する事後接客処理を行う。そして事後接客処理が終了すると、ステップS24において、印刷処理部303は、プリンタ241を制御し、印刷処理が終了すると、印刷済みのシール紙をシール紙排出口164より排出させ、写真シール作成ゲーム処理を終了する。
以上のような流れにより、写真シール作成ゲームは行われる。また、撮影空間において入力された情報を用いて、編集空間と印刷空間(事後接客空間)において認証処理が行われるために、正当な利用者が、編集、印刷、事後接客を利用することができる。
[誕生日を用いた認証処理について]
上述した実施の形態においては、名前やグループ名といった情報が用いられて認証処理が行われる場合を例に挙げて説明したが、認証処理のための情報として、名前やグループ名に限定されることを示すものではない。他の実施の形態として、誕生日を認証処理のための情報として用いる場合について説明する。
写真シール機1において行われる写真シール作成ゲームの処理の流れは、図10のフローチャートに基づき行われ、ステップS13において認証用の情報の入力を受け付けるときの画面、ステップS16において、編集空間での認証処理を実行する際の画面、およびステップS20において印刷空間での認証処理を実行する際の画面が、それぞれ上記した名前やグループ名といった情報を認証処理のための情報として用いたときと異なる。
図16は、ステップS13において、認証用の情報の入力を受け付ける際に、撮影空間に設けられているタッチパネルモニタ93に表示される画面の一例を示す図である。図16に示した画面は、利用者が、誕生日を入力することが可能な画面となっている。画面の上部のメッセージ表示部601には、“誕生日を入力してね”というメッセージと、“入力するとスタンプが出るよ”といったメッセージが表示されている。その下側の誕生日入力部602には、生まれた年を入力する部分、月を入力する部分、日を入力する部分が設けられている。
この場合、2人の誕生日が入力できるようにすることも可能である。例えば、誕生日入力部602を2人分表示させるようにすれば、2人が同時に誕生日を入力することが可能となる。また、1人目の誕生日が入力された後に、2人目の誕生日の入力画面に、画面が遷移するようにしてもよい。
この場合も、図11に示した名前を入力する際の画面と同じく、利用者には、認証用の情報を入力させることを意識させずに、認証用の情報を入力させることができる。すなわち、利用者に上記したようなメッセージを表示することで、編集処理で用いることができるスタンプを作成するための情報の入力であると認識させ、利用者の積極的な気持ちで、情報を入力させることが可能となる。
上述した利用者の名前を認証用の情報として用いる場合と同様に、認証用の情報を入力してくれた利用者に対しては、特別なスタンプ画像が提供されるといったような、何らかの特典を付与することで、利用者に取っては、特典を得るための情報入力であるようにし、写真シール機1にとっては認証用の情報の取得であるようにすることができる。
このような画面において誕生日が入力されると、この誕生日の情報は、認証用の情報として用いられる。図17は、ステップS16において、編集空間での認証処理が実行される際に、タブレット内蔵モニタ131に表示される画面の一例を示す図である。図17に示した画面の上部のメッセージ表示部631には、“この誕生日でスタンプを作成してもいい?”といったメッセージが表示されている。その下側の情報表示部632には、撮影空間で入力された誕生日が表示されている。さらに、その下側には“OK”ボタン633が表示されている。なお、2人の誕生日が入力された場合、2人の誕生日が表示されるようにしてもよい。
利用者は、メッセージ表示部631に表示されているメッセージを見ることで、先ほど入力した誕生日でスタンプが作成されることを認識する。そして、情報表示部632に表示されている誕生日が正しければ、“OK“ボタン633が操作される。撮影空間にて入力された情報が、情報表示部632に表示されるので、情報を入力した利用者は、表示されている情報が、自己が入力した情報であるか否かを判断することができる。利用者が、判断した結果、“OK“ボタン633を操作するという行為が行われることで、その利用者が編集処理を行う正当な利用者であることが認証される。
上述した名前の場合と同様に、利用者が入力した誕生日を含む複数の誕生日を表示し、その表示された複数の誕生日から、利用者が、利用者自身の誕生日を選択するようにしても良い。
図18は、ステップS20において、事後接客空間(印刷空間)での認証処理が実行される際に、タブレット内蔵モニタ161に表示される画面の一例を示す図である。図18に示した画面の上部のメッセージ表示部661には、“この誕生日をシール紙に印字してもいい?”といったメッセージが表示されている。その下側の情報表示部662には、撮影空間で入力された誕生日が表示されている。さらに、その下側には“OK”ボタン663が表示されている。なお、2人の誕生日が入力された場合、2人の誕生日が表示されるようにしてもよい。
利用者は、メッセージ表示部661に表示されているメッセージを見ることで、撮影空間で入力した誕生日がシール紙に印字されることを認識する。そして、情報表示部662に表示されている誕生日が正しければ、“OK“ボタン663が操作される。撮影空間にて入力された情報が、情報表示部662に表示されるので、情報を入力した利用者は、表示されている情報は、自己が入力した情報であるか否かを判断することができる。利用者が、判断した結果、“OK“ボタン663を操作するという行為が行われることで、その利用者が編集処理を行う正当な利用者であることが認証される。
上述した名前の場合と同様に、利用者が入力した誕生日を含む複数の誕生日を表示し、その表示された複数の誕生日から、利用者が、利用者自身の誕生日を選択するようにしても良い。
このように、撮影空間において入力された誕生日という個人情報を用いて、編集空間と印刷空間(事後接客空間)において認証処理が行われるために、正当な利用者が、編集、印刷、事後接客を利用することができる。
[所定のスタンプでの認証処理について]
次に、所定のスタンプを認証処理のための情報として用いる場合について説明する。スタンプとは、編集作業に用いることができるツールの1つであり、撮影された利用者の写真上に押すことができるツールである。
図19は、ステップS13において、認証用の情報の入力を受け付ける際に、撮影空間に設けられているタッチパネルモニタ93に表示される画面の一例を示す図である。図19に示した画面は、利用者が、複数のスタンプの中から好みのスタンプを選択できる画面となっている。画面の上部のメッセージ表示部701には、“好きなスタンプ画像を選択してね!”というメッセージが表示されている。
その下側には、スタンプ表示部702とスタンプ表示部703が設けられている。スタンプ表示部702には、ニコチャンマークが8個表示されている。この8個のニコチャンマークは、色が異なるスタンプ画像とされる。スタンプ表示部703には、星顔マークが4個表示されている。この4個の星顔マークは、異なる顔や色とされている。
スタンプ表示部702とスタンプ表示部703に、それぞれ表示されるニコチャンマークと星顔マークのうち、利用者が選択したスタンプ画像は、編集処理時に編集用のスタンプとして利用者に提供される。このように、このスタンプ画像は、この画面において選択しなければ使うことができない特別なスタンプ画像とされる。
この例の場合、認証用の情報を入力してくれた利用者に対しては、特別なスタンプ画像が提供されるという特典が利用者に付与されることで、利用者に取っては、特典を得るための情報入力であるようにし、写真シール機1にとっては認証用の情報の取得であるようにすることができる。
スタンプ表示部702に表示された8個のスタンプ画像と、スタンプ表示部703に表示された5個のスタンプ画像の合計13個のスタンプ画像のうちから、2つのスタンプ画像が利用者により選択されると、”決定”ボタン704が操作される。この際、13個のスタンプ画像から2個のスタンプ画像が選択されるようにしてもよいし、スタンプ表示部702に表示された8個のスタンプ画像から1つのスタンプ画像が選択され、かつスタンプ表示部703に表示された5個のスタンプ画像から1つのスタンプ画像が選択されることで、2個のスタンプ画像が選択されるようにしてもよい。
図20は、ステップS16において、編集空間での認証処理が実行される際に、タブレット内蔵モニタ131に表示される画面の一例を示す図である。図20に示した画面の上部のメッセージ表示部731には、“さっき選択したスタンプ画像を選択してね!”といったメッセージと、“選択したスタンプ画像は落書きで使ったり、携帯で使えるよ!”といったメッセージが表示されている。その下側のスタンプ表示部732とスタンプ表示部733には、図19に示した画面のスタンプ表示部702とスタンプ表示部703に表示されていたスタンプ画像と、同様のスタンプ画像が表示される。さらに、その下側には“OK”ボタン734が表示されている。
利用者は、メッセージ表示部731に表示されているメッセージを見ることで、先ほど選択したスタンプ画像は、編集作業(落書き)や、携帯電話機で使えることを認識する。そして、スタンプ表示部732とスタンプ表示部733に表示されているスタンプ画像の中から、撮影空間において図19に示した画面を参照して選択した2つのスタンプ画像が、利用者により選択される。そして、選択後、“OK“ボタン734が操作される。
編集空間で選択されたスタンプ画像と、撮影空間で選択されたスタンプ画像が、一致していれば、正当な利用者であると判断することができる。よって、選択されたスタンプ画像が一致しているときには、編集画面にタブレット内蔵モニタ131上の画面が認証用の画面から切り換えられる。しかしながら、編集空間で選択されたスタンプ画像と、撮影空間で選択されたスタンプ画像が、一致していなければ、正当な利用者ではない可能性があるので、タブレット内蔵モニタ131上の画面は認証用の画面のままとされる。このようにして、スタンプ画像により、編集空間における認証処理を行うことができる。
図21は、ステップS20において、事後接客空間(印刷空間)での認証処理が実行される際に、タブレット内蔵モニタ171に表示される画面の一例を示す図である。図21に示した画面の上部のメッセージ表示部761には、“編集で使ったスタンプを選択してね”といったメッセージと、“編集で使ったスタンプ画像は携帯で使えるよ!”といったメッセージが表示されている。その下側のスタンプ表示部762とスタンプ表示部763には、図19に示した画面のスタンプ表示部702とスタンプ表示部703に表示されていたスタンプ画像と、同様のスタンプ画像が表示される。さらに、その下側には“OK”ボタン764が表示されている。
利用者は、メッセージ表示部761に表示されているメッセージを見ることで、編集作業で入力したスタンプ画像を選択することで、携帯電話機でも使えるようになることを認識する。スタンプ表示部762とスタンプ表示部763に表示されているスタンプ画像のうち、編集作業で使えたスタンプ画像は、撮影空間において選択したスタンプ画像であるため、結果的に、撮影空間で選択したスタンプ画像が選択されることになる。
そして、スタンプ表示部762とスタンプ表示部763に表示されているスタンプ画像の中から、編集作業において使われた2つのスタンプ画像が、利用者により選択される。そして、選択後、“OK“ボタン734が操作される。事後接客空間で選択されたスタンプ画像と、編集空間での編集作業で用いられたスタンプ画像が、一致していれば、正当な利用者であると判断することができる。
よって、選択されたスタンプ画像が一致しているときには、事後接客用の画面にタブレット内蔵モニタ161上の画面が認証用の画面から切り換えられる。しかしながら、事後接客空間で選択されたスタンプ画像と、撮影空間で選択されたスタンプ画像が、一致していなければ、正当な利用者ではない可能性があるので、タブレット内蔵モニタ161上の画面は認証用の画面のままとされる。このようにして、スタンプ画像により、事後接客空間(印刷空間)における認証処理を行うことができる。
なお、図21に示した画面において、“編集で使ったスタンプを選択してね”というメッセージが表示されるが、編集時に、撮影空間で予め選択したスタンプ画像を、編集時に使うとは限らない。このようなとき利用者は、編集時に使ったスタンプ画像が、画面内にないために、選択できず、結果として、事後接客のサービスを受けることができないなどの不都合が発生する可能性がある。そこで、メッセージを、“さっき選択したスタンプ画像を選択してね!”といったメッセージにしても良い。このメッセージは、図20に示した編集空間での認証処理のときに表示される画面に表示されたメッセージと同じである。
また、編集作業中に、利用者は、撮影空間で選択したスタンプ画像を忘れてしまうことも考えられる。そこで、編集作業が終了したときに、利用者に、“さっき選択したスタンプはこれだよ”といったメッセージとともに、利用者が選択したスタンプ画像を提示するようにしてもよい。このようにすることで、編集作業中に選択したスタンプ画像を忘れてしまっても、思い出させることができ、印刷空間での認証処理時に、スタンプ画像を選択し間違うといったようなことを防ぐことが可能となる。
また、“編集で使ったスタンプを選択してね”というメッセージを表示するようにし、利用者が編集作業時に実際に使ったスタンプ画像と、使っていないスタンプ画像とから構成される複数のスタンプ画像を表示し、その中から、選択させるようにしてもよい。このようにした場合も、編集作業時に使ったスタンプ画像は、編集を行った利用者しか知り得ない情報なので、そのような情報で認証処理を行うことで、正当な利用者であるか否かを判断することは可能である。
このように、名前や誕生日といった個人情報に限らず、スタンプ画像なども認証処理に用いることが可能である。
[非接触型ICを利用した認証処理について]
次に、非接触型ICを利用した認証処理について説明する。図22は、非接触型ICを利用した認証処理を行う場合の写真シール機1の構成を示す図である。非接触型ICには、非接触型カードや、非接触型タグも含み、非接触で通信を行い、データの授受を行える物が含まれる。図22に示した写真シール機1’と、図8に示した写真シール機1を比較するに、図22に示した写真シール機1’は、図8に示した写真シール機1に非接触型ICリーダ/ライタ部801と非接触型ICリーダ/ライタ部802が追加された構成とされている。
非接触型ICリーダ/ライタ部801は、撮影部208に追加され、非接触型ICリーダ/ライタ部802は、編集部209Aに追加されている。なお図示はしていないが、編集部209Bにも、非接触型ICリーダ/ライタ部は、追加されている。事後接客部210には、図8に示した写真シール機1においても非接触型ICリーダ/ライタ部163を備えており、図22に示した写真シール機1’においても同様に、非接触型ICリーダ/ライタ部163を備えている。非接触型ICは、例えば、携帯電話機などの端末に組み込まれているため、携帯電話機を用いて認証処理ができる。
このように、撮影空間、編集空間、事後接客空間(印刷空間)のそれぞれの空間に、非接触型ICリーダ/ライタを備えることで、各空間に備えられている非接触型ICリーダ/ライタで、認証処理を行うことができる。利用者は、各空間に備えられている非接触型ICリーダ/ライタに、自己の非接触型ICをかざすだけで、認証処理が行われる。このように非接触型ICリーダ/ライタに、自己の非接触型ICをかざすという行為だけで、認証処理が実行されるが、利用者にとっては、認証処理のために、そのような行為をしなければならないとなると、煩わしいなど感じる可能性がある。
そこで、携帯電話機などの非接触型ICが組み込まれている端末を非接触型ICリーダ/ライタにかざすことで認証処理を行った利用者に対しては、プレミアム画像として高画質な画像を提供したり、特別な編集用ツールを提供したり、編集作業の時間を通常よりも長くするなど、特典を提供するようにする。そのような特典があることを、上述した実施の形態と同じく、メッセージ表示部にメッセージとして表示することで、利用者に認識させる。利用者は、そのような特典を得るために、非接触型ICを、各空間に設置された非接触型ICリーダ/ライタにかざすようになる。
このような場合も、基本的な処理の流れは図10に示したフローチャートの処理と同様に行われる。ここでは、認証に係る処理についてのみ、再度図10のフローチャートを参照して説明を加える。ステップS13において、認証用の情報の入力が受け付けられるが、この処理は、非接触型ICリーダ/ライタ部801に、利用者の非接触型ICがかざすことで行われる。そして、そのような非接触型ICがかざされるという行為が行われることで、認証用の情報が入力されたか、または、所定の時間が経過したかが、ステップS14において判断される。
撮影空間で、非接触型ICが非接触型ICリーダ/ライタ部801にかざされることで、入力された認証用の情報(携帯端末IDとする)は、記憶され、以降の認証処理のときに用いられる。
ステップS16において、編集空間での認証処理が実行されるが、この処理も、非接触型ICリーダ/ライタ部802に、利用者の非接触型ICがかざされることで行われる。そして、そのような非接触型ICがかざされることで、携帯端末IDが入力された場合、その携帯端末IDと、記憶されている携帯端末IDが比較され、一致すれば、認証OKと判断され、一致していなければ、認証NGと判断される。このようにして、撮影空間で入力された非接触型ICからの情報で、編集空間における認証処理が実行される。
ステップS19において、事後接客空間(印刷空間)での認証処理が実行されるが、この処理も、非接触型ICリーダ/ライタ163に、利用者の非接触型ICがかざされることで行われる。そして、そのような非接触型ICがかざされることで、携帯端末IDが入力された場合、その携帯端末IDと、記憶されている携帯端末IDが比較され、一致すれば、認証OKと判断され、一致していなければ、認証NGと判断される。このようにして、撮影空間で入力された非接触型ICからの情報で、事後接客空間における認証処理が実行される。
なお、携帯端末IDからサイトの会員であるか否かを判断し、会員である場合には、プレミアム画像などの提供が行われるようにしても良い。サイトの会員とは、写真シール機1で撮影した画像や編集した画像を、携帯電話機でアクセスし、見ることができるサイトの会員である。会員となることで受けられるサービスなどは種々あるが、ここではその説明は省略する。
サイトのサーバ(不図示)には、会員の情報が管理されており、その情報の一部として、携帯端末IDがある。例えば、非接触型ICが非接触型ICリーダ/ライタ部801にかざされ、携帯端末IDが入力されたとき、通信部203を介して、サーバ(不図示)にアクセスし、その入力された携帯端末IDがサーバに登録されているか否かを判断することで、会員であるか否かを判断する。
またサーバにアクセスすることで、会員であるか否かを判断するようにした場合、サーバにアクセスすることで認証処理が行われるようにしても良い。すなわち、写真シール機1で携帯端末IDが取得された場合、通信部203を介してサーバにその携帯端末IDが送信され、サーバ側でその携帯端末IDを記憶したり、記憶されている携帯端末IDと一致しているか否かを判断して会員であるか否かを判断したりし、その結果を、写真シール機1に返信するようにしても良い。
また、会員である場合、会員番号など、利用者に割り当てられた識別情報がある。そのような識別情報が、認証用の情報として用いられるようにしても良い。例えば、ステップS13の処理として、撮影空間での認証用の情報の入力が受け付けられるが、この認証用の情報が、会員毎に割り当てられた識別情報とされる。
撮影の前または後に、識別情報が入力される。その後、編集空間と事後接客空間においても、識別情報の入力が行われることで認証処理が行われる。識別情報などが入力されることで認証処理が行われた場合、サイトを介して提供されるプレミアム画像として高画質の画像や、編集画像と未編集画像の両方を提供するといった特典が利用者に付与されるようにする。このようにすることで、識別情報を入力するような認証であっても、利用者は、特典を受けるための入力を行うだけであり、ゲームを楽しむことができる。
[指紋を用いた認証処理について]
次に、指紋を利用した認証処理について説明する。図23は、指紋を利用した認証処理を行う場合の写真シール機1の構成を示す図である。図23に示した写真シール機1”と、図8に示した写真シール機1を比較するに、図23に示した写真シール機1”は、図8に示した写真シール機1に指紋認証部901、指紋認証部902、および指紋認証部903が追加された構成とされている。
指紋認証部901は、撮影部208に追加され、指紋認証部902は、編集部209Aに追加され、指紋認証部903は、印刷部211に追加されている。なお図示はしていないが、編集部209Bにも、指紋認証部は、追加されている。このように、撮影空間、編集空間、印刷空間(事後接客空間)のそれぞれの空間に、指紋認証部を備えることで、各空間に備えられている指紋認証部で認証処理を行うことができる。
利用者は、各空間に備えられている指紋認証部に、自己の指を接触させるだけで、認証処理が行われる。利用者は、各空間での処理を開始する際、画面上に表示されているボタンを操作する。そのボタン自体を指紋認証部にすることで、利用者は、認証のために指を指紋認証部に接触させているという意識はない状態で認証処理を行うことが可能となる。指紋は、利用者毎に異なるので、上述した実施の形態よりも、より精密な認証処理を行うことが可能となる。
上述した実施の形態で、名前、誕生日、スタンプ画像を認証用の情報として用いる実施の形態を説明した。例えば、図12を再度参照する。図12は、編集空間で利用者に提供される認証画面であるが、この画面において、正当な利用者でない利用者が、“OK”ボタン533を操作してしまう可能性がある。指紋認証部902を編集部209に設け、その指紋認証部902でも認証処理を行うようにすれば、このように、正当な利用者でない利用者が、“OK”ボタン533を操作してしまっても、指紋認証部902による認証処理では指紋が一致せずに、認証不可として扱われる。
図21を再度参照する。図21は、事後接客空間で利用者に提供される認証画面であるが、この画面において、正当な利用者であるが、スタンプ画像の選択を間違うこともある。指紋認証部903を印刷部211に設け、その指紋認証部903でも認証処理を行うようにすれば、このように正当な利用者が間違った入力をしてしまった場合であっても、指紋認証部903による認証処理で指紋が一致すれば、認証可として扱うことができる。このように、利用者の間違いをフォローするような認証処理を可能とする。
このように、名前、誕生日、スタンプ画像を認証用の情報として用いる実施の形態と組み合わせて指紋による認証を行うようにすれば、より精密に利用者認証を行うことが可能となる。
ここでは、指紋を例に挙げて説明したが、例えば、静脈を認証用の情報として用いるようにしても良い。この場合、図示はしないが、指紋認証部901乃至903は、静脈認証部に代わり、静脈を検出し、そのパターンを認証用の情報として取得する機能とされる。
また、利用者の顔を認証用の情報として用いるようにしても良い。この場合、図示はしないが、指紋認証部901乃至903は、顔を撮影するカメラ(例えば、CCDカメラ)を備える顔認証部に代わり、顔を撮影し、撮影された画像から顔を検出し、その顔を、認証用の情報として取得する機能とされる。また、撮影部208には、カメラ91が備えられているので、このカメラ91に顔認証部の機能を持たせても良い。
このように顔を検出するようにした場合、その顔を元にしたスタンプ画像生成し、編集作業における編集ツールとして利用者に特典として提供されるようにしても良い。
上述した名前、誕生日、スタンプ画像を認証用の情報として用いる実施の形態と、指紋、静脈、顔といった情報を認証用の情報として用いる実施の形態を組み合わせ認証を行うようにすれば、より精密に利用者認証を行うことが可能となる。また、図10のフローチャートを再度参照するに、ステップS14、ステップS17、およびステップS21において、所定の時間が経過すると、次のステップに処理が進められるが、この所定の時間が経過したときに、指紋、静脈、顔といった情報を認証用の情報として用いる実施の形態での認証が行われるようにしても良い。このようにすれば、仮に利用者からの認証用の情報の入力がなくても、認証処理は実行できる。
また、例えば利用者の顔を認証用の情報とする実施の形態と組み合わせて、利用者が名前などの認証用の情報を入力せずに、所定の時間が経過してしまった場合、利用者の顔を元にしたスタンプ画像を生成し、利用者に提示し、選択させることで、認証処理が行われるようにしても良い。このようにすることで、認証用の情報が入力されずに所定の時間が経過した場合でも、認証処理を実行することができる。
このように、本技術においては、各空間において認証処理を行うので、不正な利用者が正当な利用者の代わりにサービスを受けてしまうようなことを防ぐことが可能となる。また、利用者にとってはゲームの一貫としての処理として受け入れられるようにしたので、認証処理であっても、利用者は煩わしさを感じず、写真シール機1でのゲームに対する満足度を低下させるようなことなく、認証処理を行うことが可能となる。
なお、上述した実施の形態においては、編集空間と事後接客空間(印刷空間)の両方で認証処理がそれぞれ行われる例を挙げて説明したが、編集空間で認証処理を行い、事後接客空間では認証処理を行わないように構成することも可能である。また、編集空間では認証処理を行わず、事後接客空間では認証処理を行うように構成することも可能である。
ところで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、例えば、図8に示されるように、装置本体とは別に、写真シール機1の管理者にプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROMおよびDVDを含む)、光磁気ディスク(MDを含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で管理者に配信される、プログラムが記録されているROM206や、記憶部202に含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
以上において、印刷媒体は、シール紙や写真紙に限られるものではなく、例えば、所定のサイズの紙やフィルム、ポスター用の紙、テレホンカードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに印刷するようにしてもよい。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。なお、以上において、1つの装置として説明した構成を分割し、複数の装置として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置として説明した構成をまとめて1つの装置として構成されるようにしてもよい。また、各装置の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置の構成の一部を他の装置の構成に含めるようにしてもよい。