<写真撮影システムの概要>
図1は、写真撮影システム600の全体構成を模式的に示す図である。写真撮影システム600は、インターネット等のネットワーク200を介して接続する遊戯用撮影装置100、管理サーバ300、および複数の端末装置500を含む。本図では、端末装置500aと端末装置500bとのふたつの端末装置を図示しているが、端末装置500の数は2に限られず、3以上であってよい。以下、本明細書において、それぞれの端末装置500を特に区別する場合を除き、単に「端末装置500」と総称する。
遊戯用撮影装置100は、ユーザを含む被写体を写真撮影するカメラや、撮影した写真画像を編集するためのユーザインタフェースを備える電子機器を含む装置である。ユーザが遊戯用撮影装置100で写真を撮影すると、遊戯用撮影装置100は、ユーザを被写体に含む写真画像群と、プレイIDと、遊戯用撮影装置100で入力されたメールアドレスとを紐付けて管理サーバ300に送信する。プレイIDは、1プレイごとに一意に割り当てられる識別情報であり、プレイをした店舗における機種およびプレイを特定するための一意の識別情報である。写真画像群とは、所定の1プレイにおいて作成されグループ化された複数の撮影画像のことを指す。以下、本明細書において、プレイIDと、写真画像群と、メールアドレスとが紐付けられたデータを「コンテンツデータ」と記載する。
管理サーバ300は、遊戯用撮影装置100から取得したコンテンツデータ(プレイID、写真画像群、遊戯用撮影装置100で入力されたメールアドレス)や写真撮影サービスの利用履歴等のユーザ情報を管理するサーバである。管理サーバ300は、コンテンツデータに含まれる写真画像群にアクセスするためのコンテンツアクセス情報を、当該コンテンツデータに含まれるメールアドレス宛に送信する。これにより、各ユーザが所持する端末500は、コンテンツアクセス情報が記載されたメールを取得することができる。コンテンツアクセス情報は、例えば管理サーバ300にアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)であり、このURLの中にはプレイIDが含まれている。携帯端末500は、このメールにURLにアクセスすることにより、URLに含まれるプレイIDに紐づけられた写真画像群を取得することができる。
ユーザは、遊戯用撮影装置100のユーザ向けに設計され、ユーザ自身の端末装置500にインストールされた専用の情報提示アプリケーションを用い、コンテンツアクセス情報をもとに管理サーバ300にアクセスし、自身の端末装置500に写真画像群をダウンロードする。ユーザは端末装置500上で写真画像群を編集することもできる。情報提示アプリケーションは、ネットワーク200を介して管理サーバ300からダウンロードできる。
<遊戯用撮影装置の外観>
図2は、遊戯用撮影装置100を左前側から見た斜視図である。図3は、図2に示す遊戯用撮影装置100を上から見た平面図である。以下では、図2に示す前後左右の方向を基準として、他の図面も説明する。図2および図3に示すように、遊戯用撮影装置100は、前部側の撮影部50と後部側の編集部51とを備え、前後方向に長いほぼ直方体状を呈している。撮影部50の左側面または右側面には事前設定部40が設けられ、編集部51の後端には、編集後の写真の出力等をするための出力部52が設けられている。
撮影部50は、ユーザが撮影プレイを行う撮影室10と、撮影室10の前部側に設けられ、ユーザを撮影するカメラが内蔵された撮影筐体11とを有する。撮影室10は、撮影筐体11と前後方向で対向する背景壁部12とを有する。撮影筐体11の側面と、背景壁部12の側面との間の隙間が、撮影室10への出入口である第1出入口101a,101bを構成する。事前設定部40は、撮影内容の設定項目を表示してユーザからの指示を受け付けるタッチパネル41と、コインの投入口と返却口を含むコイン投入部42を有する。事前設定部40の筐体は、図では撮影部50の左側面に着脱自在に取り付けた例を示すが、遊戯用撮影装置100を設置する店舗のレイアウトに応じて左右側面のいずれかに取り付ければよい。ユーザは事前設定部40を取り付けた側の入口から撮影室10へ入る。編集部51は、背景壁部12の後方に隣接して配置された編集筐体21を有する。編集筐体21には、左右の方向を向く一対の操作面が設けられる。ユーザは各操作面への入力作業をする編集空間20a,20bに、第2出入口201a,201bを介して入ることができる。出力部52は、編集筐体21の後端面と接する出力筐体31を有する。出力筐体31に対しては、ユーザが遊戯用撮影装置100の後端側から操作するように、操作面が後端側を向いている。したがって、出力筐体31の後端側の空間が、ユーザが出力操作をするための出力空間30となる。なお、変形例として、事前設定部40を備えない形で遊戯用撮影装置100を構成してもよいし、編集部51ないし編集空間20を備えない形で遊戯用撮影装置100を構成してもよい。
撮影筐体11と背景壁部12との上端部の側面は、前後方向に延びる天井フレーム13によって互いに連結される。天井フレーム13の枠内部には、撮影室10を上から覆い、照明およびフラッシュ照射する天井照明ユニット14が設けられる。撮影筐体11の左側面または右側面には、遊戯用撮影装置100の使用方法を含む説明書きを掲示するための掲示スペース15が設けられる。掲示スペース15の上部には、撮影筐体11が使用中であるか否かを示す表示部16が設けられる。
表示部16は、発光または消灯される表示灯(図示せず)を備える。表示部16は、表示灯の発光によって撮影部50が使用中であることをユーザに示し、消灯によって撮影部50が空きになったことをユーザに示す。遊戯用撮影装置100は、表示部16が左右方向外側に突出した平面視三角形状に形成されているが、その形状は特には限定されず、凸湾曲状などのその他の形状であってもよい。
背景壁部12は、撮影筐体11とほぼ同じ幅および高さの板状部材によって形成され、撮影筐体11の正面と対面する本体プレート121と、この本体プレート121の左右両端から前方に延設された一対のサイドプレート122とを有する。このため背景壁部12は、全体として平面視コ字状に形成されている。本体プレート121において、撮影筐体11を向く面には、クロマキー処理のための単一の色(例えば、青色または緑色)が着色される。着色については、本体プレート121に直接ペンキなどで着色するほか、着色された布地、プレート等を取付けてもよい。図示はしないが、撮影室10の床面には、この本体プレート121と連続するように、当該本体プレート121と同様にクロマキー処理のための単一色が着色される。撮影筐体11の後端縁と、天井フレーム13の下端縁と、サイドプレート122の前端縁とから、上述したように、撮影室10に出入りするための第1出入口101a,101bが構成される。
編集筐体21は、左右両側から2組のユーザが同時に編集可能な対面式であり、左右それぞれに操作面が設けられる。編集筐体21は、左右方向の長さが背景壁部12の同方向の幅よりも短い。編集筐体21は、その前端面を背景壁部12の背面の中央部に接続される。編集筐体21の左右両側方のスペースが、2組のユーザがそれぞれ編集作業を行う編集空間20a,20bとなる。編集筐体21の上方には、平面視においてほぼコの字状のカーテンフレーム22が設けられる。カーテンフレーム22は、前後方向に延びる一対の側部フレーム221と、この側部フレーム221の後端同士を連結する左右方向に延びる後部フレーム222とからなる。図示はしないが、編集筐体21の内部には、例えばPC(Personal Computer)等のCPU(Central Processing Unit)を備える計算機が設置される。
各側部フレーム221の前端は、天井フレーム13の後端に前後方向に延長状に連結され、後部フレーム222の中央部は、編集筐体21の後上端部に設けられた支持部材23によって支持される。左右一方側の側部フレーム221と、後部フレーム222のほぼ半分の長さ部分により、編集空間20a,20bに出入りするための前記第2出入口201a,201bの上枠部が構成される。
<撮影筐体>
図4は、撮影筐体の斜視図である。撮影筐体11の室内側面には、撮影室10を前方から明るく照らすとともに、フラッシュ照射する正面照明ユニット115が設けられる。正面照明ユニット115は、中央上側のユニット部分115Aと中央下側のユニット部分115Bとで構成される。中央上側のユニット部分115Aおよびユニット部分115Bは、一体的に連結され、凹湾曲状に形成される。ユニット部分115Aの中央には、被写体を正面から主にアップで撮影するための正面カメラ111が搭載される。正面カメラ111の下方にはタッチパネル式の正面モニタ113が設けられ、正面カメラ111で撮像される画像および撮影方法の案内が表示されるとともに、案内にしたがって入力されるユーザのタッチ操作を受け付ける。正面モニタ113の右側方には、被写体となるユーザの全身を側方から広角で撮影するための側方カメラ112が搭載される。側方カメラ112の下方には側方カメラ112で撮像される画像が表示される側方モニタ114が設けられる。なお、変形例として撮影室10の外に事前設定部40が設置されない構成の場合、正面モニタ113または側方モニタ114の下方にコイン投入部42を設けてもよい。この場合、事前設定部40のタッチパネル41の代わりに、正面モニタ113が撮影内容の設定項目を表示してユーザからの指示を受け付けてもよい。つまり、正面モニタ113が事前設定部として機能してもよい。また、側方カメラ112はタッチパネル式ではないが、変形例においては正面モニタ113と同様にタッチパネル式で構成してもよい。
<編集筐体>
図5は、編集筐体の斜視図である。編集筐体21は、下部側の制御ボックス211と、この制御ボックス211の上に設けられた編集台部212とを有する。制御ボックス211の内部には、メインコンピュータユニットおよびI/Oコントローラなどの各種の制御装置が内蔵され、この制御装置が遊戯用撮影装置100の全体の動作を制御する。
編集台部212は、左右方向を向く山形の傾斜面により形成され、各傾斜面に編集作業をするための操作面が設置される。具体的には、各操作面にはタブレットを内蔵した液晶モニタで構成された編集用モニタ213が設けられ、各編集用モニタ213の左右両側には2本のタッチペン214A,214B(以下、総称する場合には「タッチペン214」と呼ぶ)が接続される。編集用モニタ213はタッチパネルであり、ユーザはこのタッチペン214のペン先を編集用モニタ213の画面に接触させることにより、画面表示されたアイコンを選択する選択入力や、文字や描画の落書きをする場合の手書き入力ができる。なお、図5では、左側の編集用モニタ213を示すが、右側の編集用モニタ213も左側と同様の構造である。また、制御ボックス211の制御装置は、左右両側の編集用モニタ213への入力情報に対応する処理を個別に並列処理できる。
<出力筐体>
図6は、出力筐体の正面図である。出力筐体31は、編集筐体21の後端部に接する矩形状の筐体であり、後端側を向く面に操作面が設けられる。操作面の上部中央にはタッチパネル式の液晶モニタ311が設けられ、この液晶モニタ311に、出力の説明などが表示される。
液晶モニタ311の下方には非接触通信部312が設けられ、近接する非接触型IC(Integrated Circuit)と通信することで、非接触型ICからのデータの読み出しや非接触型ICにデータを書き込む。例えば、FeliCa(登録商標)などを利用できる。非接触通信部312の下にはシール紙排出口313が設けられる。シール紙排出口313には、編集部において編集処理を行うことによって作成した画像が印刷された写真印刷シートが排出される。そのため、出力筐体31にはプリンタが内蔵され、プリンタは写真印刷シートを印刷する。シール紙排出口313の下にはスピーカ314が設けられ、出力処理における案内音声、BGM、効果音等の音を出力する。なお、本実施の形態では、出力筐体31を編集筐体21と別体としているが、これらを一体的な筐体で構成することもできる。
<遊戯用撮影装置のハードウェア構成>
図7は、遊戯用撮影装置100のハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。遊戯用撮影装置100では、バスXを介して、制御部53、記憶部54、撮影部50、事前設定部40、編集部51、出力部52が電気的に接続される。制御部53は、公知のCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備える。制御部53では、記憶部54に記憶されるプログラムを実行し、遊戯用撮影装置100の全体の動作を制御する。バスXには、通信部55、外部ドライブ56も接続される。なお、制御部53、記憶部54、通信部55および外部ドライブ56は、公知のコンピュータにより構成してもよく、このようなコンピュータが上述した編集筐体21の制御ボックス211に内蔵される。
記憶部54は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体で構成され、制御部53から送信された各種の設定情報を記憶する。記憶部54に記憶される情報は制御部53により適宜読み出される。記憶部54には、画像の合成や編集のために用いられる各種画像データ、画像処理のためのデータが記憶される。例えば、撮影画像の背景となる背景画像データなどが記憶される。制御部53のROMには、ファームウェアなどのプログラムや設定情報などのデータが記憶され、RAMには、制御部53において処理するデータやプログラムが一時的に記憶される。以下では、RAM、ROMをまとめてメモリということがある。
通信部55はインターネットなどのネットワークと接続するためのインタフェースであり、制御部53による制御にしたがって外部の装置と通信する。外部ドライブ56は、光ディスクや半導体メモリなどのリムーバブルメディアに対する読み出しや書き込みを実行する。例えば、外部ドライブ56によりリムーバブルメディアから読み出されたコンピュータプログラムやデータは、制御部53に送信され、記憶部54に記憶されたり、プログラムとしてインストールされたりする。
事前設定部40は、撮影に先立ってユーザから撮影プレイ中に撮影室10に流す音楽、合成用の背景画像を含む撮影条件や撮影内容等の指示を受け取って事前設定するための装置であり、タッチパネル41、コイン投入部42およびスピーカ43を含む。タッチパネル41は、公知のタッチパネルであり、表示装置としてユーザへの案内を表示するとともに、ユーザのタッチ操作に基づく指示を受け取る。コイン投入部42は、コイン投入口に対するコインの投入を検出する。コイン投入部42は、プレイに要する所定の金額分(プレイ料金分)のコインが投入されたことを検出した場合、そのことを表す起動信号を制御部53に出力する。なお、コイン投入部42に代えて、電子マネーやクレジットカードによるプレイ料金の支払を受け付け、当該起動信号を制御部53に出力する装置を設けてもよい。スピーカ43は、事前設定における案内音声、BGM、効果音を出力する。スピーカ43はまた、撮影プレイ中に撮影室10に流すべき音楽が選択されると、BGMを音量を下げて出力しつつ、BGMよりも大きい音量で選択された音楽を出力する。
撮影部50は、撮影室10における撮影処理をするために、照明制御部18、正面カメラ111、側方カメラ112、正面モニタ113、側方モニタ114、およびスピーカ19から構成される。
正面カメラ111および側方カメラ112は、制御部53による制御にしたがって被写体を撮影する。正面カメラ111および側方カメラ112は、撮像により得られる被写体の動的映像または撮影により得られた被写体の静止画像を制御部53に出力する。上述したように、正面カメラ111は、被写体の静止画および動画を正面から主にアップで撮影するためものであり、側方カメラ112は、被写体となるユーザの全身を側方から広角で撮影するためのものである。そのため、これらのカメラ111、112はそれぞれ、最適な画像を得るために理想的な焦点距離や画角、トリミング範囲などの設定が予め行われる。各カメラ111、112は、被写体の映像をリアルタイムに画像信号として出力する。カメラ111、112から出力された画像信号は制御部53に入力されて、その内部のメモリに一時的に記憶される。なお、上記した例では、正面カメラ111は、アップでの撮影用であるため被写体となるユーザの全身までは映らない範囲で焦点距離を変更可能なズームレンズが用いられる。変形例においては、正面カメラ111のレンズとしてより広角側の焦点距離も範囲に含むズームレンズを用いることとし、その焦点距離を変更することでアップ撮影と全身撮影の両方を行えるようにしてもよい。全身撮影を行う場合は、アップ撮影よりもズームレンズの焦点距離を短くすればよい。
制御部53は、表示制御部として機能し、正面カメラ111で撮像される被写体映像の画像信号を正面モニタ113に送信するとともにタッチパネルとしての正面モニタ113に対するユーザの操作入力を受信し、側方カメラ112で撮像される被写体映像の画像信号を側方モニタ114に送信する。このとき、制御部53は被写体映像にクロマキー合成により背景画像を合成した映像や静止画像を正面モニタ113または側方モニタ114に送信してもよいし、目の大きさや輪郭に変化を加える補正処理をした映像や静止画像を正面モニタ113または側方モニタ114に送信してもよい。なお、静止画像として保存される撮影画像データ(以下、単に「撮影画像」ということもある。)は高解像度の静止画データであり、ライブ映像を表示するための撮影画像データ(「スルー画像データ」とも呼ばれる。)は低解像度の動画データである場合が多いが、高解像度の動画データとしてもよい。
正面モニタ113は、正面カメラ111が撮像中のライブ映像をリアルタイム表示する。正面モニタ113はまた、正面カメラ111および側方カメラ112で撮影された静止画像としての撮影画像を表示する。側方モニタ114は、側方カメラ112が撮像中のライブ映像をリアルタイム表示するものであり、正面モニタ113と異なりタッチパネル式ではないモニタであるが、タッチパネル式モニタで構成してもよい。また、側方カメラ112および側方モニタ114は必須の構成でなく、正面カメラ111および正面モニタ113のみでもよい。
照明制御部18は、制御部53より供給される照明制御信号にしたがって、撮影室10内の正面照明ユニット115が照射するフラッシュを制御する。照明制御部18は、天井照明ユニット14および正面照明ユニット115の内部に設けられる電灯(LEDや蛍光灯など)を制御することで、ユーザによる撮影処理の段階に応じて撮影室10内の明るさを調整する。スピーカ19は、事前設定部40における事前設定で選択された音楽を出力する。またスピーカ19は、撮影プレイの案内音声や効果音を出力する。
編集部51a,51bは、編集空間20a,20bのそれぞれにおける編集処理のために設けられる。編集部51aおよび編集部51bの機能や構成は同じであるため、以下では編集部51aのみを説明し、編集部51bの説明を省略する。
編集部51aは、タブレット内蔵モニタとしての編集用モニタ213、2本のタッチペン214A,214B、およびスピーカ215から構成される。編集用モニタ213は、制御部53による制御にしたがって編集画面を表示し、編集画面に対するユーザの編集操作等を検出する。すなわち、ユーザにより、編集用モニタ213がタッチペン214A,214Bでタッチされると、その操作およびタッチペン214A,214Bのいずれでタッチされたのかが検出され、操作信号として制御部53に送信される。これにより、ユーザは編集対象である合成画像を編集する。具体的には、編集用モニタ213に表示された画像に対し、例えば、文字、模様、図形などのいわゆる落書きを、タッチペン214A,214Bなどの入力デバイスで入力する。これにより、合成画像に落書きが重ね合わされた編集済画像が生成される。またユーザは、編集済画像のレイアウトやシートデザイン画像が異なる複数の印刷用画像の中から好みの印刷用画像を選択する。ここで、「シートデザイン画像」は、シール紙において編集済画像が配置される領域以外の領域に印刷される画像である。選択された印刷用画像に基づく画像データは、出力部52へ送信される。スピーカ215は、編集処理の案内音声、BGM、効果音等の音を出力する。スピーカ215は、事前設定部40における事前設定で選択された音楽あるいは、その音楽に対応する音楽をBGMとして出力してもよい。事前設定で選択された音楽に対応する音楽とは、例えば、当該音楽にテイストの似た別の音楽が挙げられる。
出力部52は、出力空間30において出力処理を実行する。出力部52は、タッチパネル式の液晶モニタ311、非接触通信部312、およびスピーカ314を備える。その他、印刷用画像を印刷するためのプリンタ34、およびシール紙ユニット35も備えている。プリンタ34は、合成画像、または補正処理や編集処理によって得られた編集済画像に基づく印刷用画像を、プリンタ34に装着されたシール紙ユニット35に収納されているシール紙に印刷し、シール紙排出口313に排出する。非接触通信部312は、携帯端末との間でデータを受送信する無線通信ユニットであり、例えば例えばBluetooth(登録商標)やNFCなどの近距離無線通信モジュールや、無線LANなどの無線ネットワーク通信モジュールが含まれる。なお、編集部51で作成された画像データは、通信部55によってネットワークを通じて外部の画像蓄積サーバに送信される。
<遊戯用撮影装置の機能構成>
図8は、遊戯用撮影装置100の機能構成を模式的に示す機能ブロック図である。遊戯用撮影装置100は、事前設定部40、撮影処理部130、表示制御部135、データ生成部140、データ記憶部150、および出力処理部160を含む。
本図は、遊戯用撮影装置100を実現するための機能構成を示しており、その他の構成は省略している。本図において、さまざまな処理をする機能ブロックとして記載される各要素は、図7に示すハードウェアであるカメラ、CPU、メインメモリ、その他のLSI(Large Scale Integrated circuit)で構成することができる。また、ソフトウェア的にはRAMにロードされたプログラム等をCPUが実行することによって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組み合わせによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。
事前設定部40は、撮影に先立って、撮影プレイ中に撮影室10に流す音楽、合成用の背景画像等の撮影内容をユーザの指示に基づいて事前設定する。事前設定部40が事前設定する背景画像としては、ユーザに選択された音楽に応じた複数の背景画像のうちいずれかをユーザが選択する形で設定する。
撮影処理部130は、撮像部132、画像取得部133を含む。撮像部132は、事前設定部40から受け取るプレイ開始の指示に基づき、画像取得部133による制御にしたがい、正面カメラ111または側方カメラ112により1人または複数のユーザを被写体として撮像する。
表示制御部135は、撮像部132により撮影中の映像(以下、「ライブビュー」という)を正面モニタ113または側方モニタ114の画面にリアルタイムで表示させる。
画像取得部133は、撮像部132(すなわち正面カメラ111および側方カメラ112)の焦点距離や画角、トリミング範囲などの設定を行い、撮像部132に撮像させる。そして画像取得部133は、ライブビューを表示制御部135を介して正面モニタ113または側方モニタ114に表示させる。画像取得部133は特に、撮像部132(特に側方カメラ112)により全身画像を撮影する場合、全身撮影用の立ち位置の点灯表示がライブビューに映り込むよう撮像部132に撮像させる。また、画像取得部133は、撮像部132により撮像される被写体について、ユーザの撮影画像を複数回撮影して取得する。本実施の形態では、画像取得部133は、少なくとも5回の撮影を実行し、5枚程の撮影画像を生成する。
画像取得部133は、取得した複数の撮影画像をひとまとまりの写真画像群としてデータ記憶部150に記憶させる。より具体的には、画像取得部133は、取得した複数の撮影画像に同一のプレイIDを付与し、かつ撮影画像を特定するために、各撮影画像に固有の画像識別子を付与する。
データ生成部140は、背景処理部141、補正処理部142、編集処理部143を含む。背景処理部141は、データ記憶部150に記憶される複数の撮影画像それぞれについて、撮影画像における被写体と背景画像を既知のクロマキー合成技術により合成する。すなわち背景処理部141は、撮影画像における被写体と、それ以外の領域である背景領域とを区別するための背景情報(クロマキーマスク)を2値化画像またはグレースケールの画像、あるいはそれらを圧縮したデータとして生成し、その背景情報を用いて被写体を背景から抽出した画像を取得する。背景処理部141は、その被写体のみの画像を、事前設定したユーザの好みの背景画像と合成する。被写体のみの画像および背景画像と合成した合成画像はデータ記憶部150に記憶される。後の編集処理において被写体のみの画像に別の背景画像を合成してあらたな合成画像を生成し直すこともできる。また背景処理部141は、撮像部132により撮影中のライブビュー映像からリアルタイムに被写体を抽出して、事前設定したユーザの好みの背景画像を合成して表示制御部135により表示させる。
補正処理部142は、撮影画像における人物検出を実行して人物を検出し、検出された人物に対して補正を実行する。撮影画像における人物検出は、例えば顔検出である。補正処理部142は、撮影画像から、肌の色の領域や目、鼻などの器官を抽出して顔領域を検出する。撮影画像に対する補正は、目の色や大きさ、顔の輪郭、肌の色や質感等を変化させる処理であり、撮影後の編集処理(特に落書き処理)に先立ち実行される。補正は、アップ撮影による画像と全身撮影による画像とで相違する。例えば、アップ撮影による画像と全身撮影による画像とでは画像に写る目をはじめとする部位の大きさが異なり、顔ないし全身の印象に影響する目の印象度の割合も異なるため、目の拡大率などが僅かに相違する。
編集処理部143は、落書きと呼ばれる編集処理を実行するとともに、データ記憶部150に記憶される複数の撮影画像を含む写真画像群と、プレイIDとを紐付けたコンテンツデータを生成する。コンテンツデータには、背景処理部141が取得した背景情報や遊戯用撮影装置100の識別情報も含めてもよい。編集処理部143は、画像取得部133が一連の写真画像群を撮影する度(1プレイごと)に、コンテンツデータを生成する。コンテンツデータは、画像取得部133が生成したプレイIDを用いて一意に特定することができる。
編集処理部143は、補正処理部142による補正処理がなされた合成画像を編集対象画像とし、その編集対象画像に対して編集処理を実行する。編集処理は複数の編集対象画像に対して個別に実行されるとともに、複数のユーザからのそれぞれの指示に基づいて複数の編集対象画像に対して同時並行的に実行され得る。
具体的には、編集処理部143は、補正処理部142により補正された合成画像と、合成画像に装飾として重畳しうる文字、模様、図形、スタンプ画像などの編集ツールと、を含む編集画面を編集用モニタ213に表示させ、合成画像に対する編集処理の指示を受け付ける。編集処理部143は特に、事前設定部40が受け付けた音楽に応じた編集ツールを編集画面に初期的に表示させる。編集処理の指示は、タッチペン214を用いた編集用モニタ213に対するユーザの編集操作、例えば編集ツールを選択する選択操作や編集対象画像(合成画像)に対して位置を指定する入力操作により入力される。編集処理部143は、ユーザの選択した編集ツールに対応する編集を編集対象画像に施して複数の編集済画像を生成し、これをデータ記憶部150に記憶させる。また、編集処理部143は、シート紙に印刷する印刷用画像を決定させるための選択画面を編集用モニタ213に表示させ、印刷用画像の選択を受け付ける。
出力処理部160は、印刷処理部161、無線出力部162、送信出力部163を含む。印刷処理部161は、データ記憶部150に記憶された複数の編集済画像に基づく印刷用画像をプリンタ34によりシール紙に印刷する。無線出力部162は、非接触通信部312を介してユーザの端末へ複数の編集済画像を送信する。送信出力部163は、ネットワークを介して管理サーバ300へすべての編集済画像を送信する。送信出力部163は、プレイの終了後にタッチパネル上に表示されるキーボードから、ユーザによって入力されたメールアドレス等の個人を特定する情報を受け付ける。送信出力部163は、入力されたメールアドレス、プレイIDと対応させて編集済画像を管理サーバ300にアップロードし、ユーザによって後に編集済画像をダウンロードさせることができる。
図9は、事前設定から撮影までの過程を示すフローチャートである。まず事前設定部40のタッチパネルにユーザがタッチ操作をしてスタートし(S100)、撮影プレイ中に撮影室10に流す音楽を選択させるとともに、選択された音楽に対応する複数の背景画像セットの中から一つの背景画像セットを選択させる画面を表示する(S101)。ユーザは、矢印A(図3)で示すように第1出入口101a(すなわち事前設定部40が設けられている側の出入口)から撮影室10に入り、正面カメラ111によりアップの画像を3回撮影する(S102)。
アップ撮影の後、横にある側方モニタ114へ誘導する案内を正面モニタ113に表示してユーザを側方モニタ114の方向へ向かせ(S103)、ユーザの立ち位置に関する案内を側方モニタ114に表示し(S104)、側方カメラ112によりユーザの全身画像を2回撮影する(S105)。
この時点でのプレイの残り時間を参照し(S106)、残り時間があれば(S107)、ユーザにボーナスショット撮影を提供して、S106に戻り(S109)、残り時間がなければ(S108)、落書きブース(編集空間20)へ誘導する案内を正面モニタ113に表示し(S110)、2箇所ある編集空間20a,20bのいずれへ移動すべきかを案内する(S111)。ユーザは、矢印B(図3)で示すように第1出入口101aまたは第1出入口101bから撮影室10の外に出て、案内された落書きブースへ移動する(S112)。
図10は、補正および編集の過程を示すフローチャートである。「落書き準備中」を表示させるとともに補正を撮影画像(S102で取得された3枚のアップ撮影画像およびS105で取得された2枚の全身撮影画像)に施す(S201)。「落書き準備中」から落書きの本編へ移行し(S202)、ユーザからの指示に基づいて、補正が施された複数の撮影画像に対して編集処理を実行して編集済画像を生成した後、編集済画像のレイアウトやシートデザイン画像が異なる複数の印刷用画像の中からシート紙に印刷する印刷用画像を選択させ(S203)、出力空間30への移動案内を編集用モニタ213に表示し(S204)、出力空間30(「出口コーナー」ともいう)へ誘導する(S205)。
図11は、出力処理の過程を示すフローチャートである。1人目のユーザが複数の編集済画像の中から一つ選択させる画面(送信画像選択画面)を表示する(S301)。そして、1人目のユーザのメールアドレスを入力させる画面(メールアドレス入力画面)を表示する(S302)。続いて、2人目のユーザ用の送信画像選択画面を表示し(S303)、2人目のユーザ用のメールアドレス入力画面を表示する(S304)。3人目のユーザがいる場合は(S305のY)、3人目のユーザ用のメールアドレス入力画面を表示する(S306)。さらに4人目のユーザがいる場合は(S307のY)、4人目のユーザ用のメールアドレス入力画面を表示する(S308)。3人目がいない場合はS306からS308までスキップし(S305のN)、4人目がいない場合はS308をスキップする(S307のN)。
「プリント準備中」を液晶モニタ311に表示しながら印刷用画像をシール紙に印刷し(S309)、最後に印刷が完了したことを液晶モニタ311に表示して終了する(S310)。
図12は、事前設定部40のタッチパネル41に表示される事前設定画面の例を示す。事前設定画面では、まずコインの入力を促し、コインの入力があった後、図示するように音楽の選択と背景画像の選択とをユーザに促す。
事前設定画面の上部にはジャケット画像表示領域710が設けられている。ジャケット画像表示領域710には、撮影プレイ中に撮影室10に流すことができる音楽のリストが表示される。具体的には、ジャケット画像表示領域710には、撮影室10に流すことができる音楽をイメージできる画像(以下、「ジャケット画像」という)が表示される。本図の例ではジャケット画像表示領域710には複数のジャケット画像711a、711b、711c、711d、711e(以下、総称する場合には「ジャケット画像711」と呼ぶ)が横に並んで配置され、中央位置に配置されたジャケット画像711cが他のジャケット画像711a、711b、711d、711eよりも大きく表示される。他のジャケット画像よりも大きく表示されているジャケット画像711cは、現在選択中であることを示している。このとき、事前設定部40のスピーカ43からは、事前設定40で通常流れるBGMが出力されるとともに、選択中のジャケット画像711cに対応する音楽がBGMよりも大音量で出力される。また、選択中のジャケット画像711c上には、再生マーク714が表示される。再生マーク714をタッチすると、選択中のジャケット画像711cに対応する音楽が、頭から出力される。
ユーザがタッチペン214で右矢印ボタン712または左矢印ボタン713をタッチすると、選択中のジャケット画像が変更される。図12に示す例においては、右矢印ボタン712をタッチすると、選択中のジャケット画像が、ジャケット画像711cから、その一つ右隣のジャケット画像711dに変更される。このとき、ジャケット画像711dが他のジャケット画像711a〜711c,711eよりも大きく表示される。そして、ジャケット画像711dの上には、再生マーク714が表示され、スピーカ43から出力される音楽も、ジャケット画像711dに対応する音楽に変更される。
左矢印ボタン713をタッチすると、選択中のジャケット画像が、ジャケット画像711cから、その一つ左隣のジャケット画像711bに変更される。このとき、ジャケット画像711bが他のジャケット画像711a,711c〜711eよりも大きく表示される。そして、ジャケット画像711dの上には、再生マーク714が表示され、スピーカ43から出力される音楽も、ジャケット画像711dに対応する音楽に変更される。
また、複数のジャケット画像711の中の1つをタッチすれば、タッチしたジャケット画像711が選択中のジャケット画像となる。例えば、ジャケット画像711eをタッチすると、選択中のジャケット画像が、ジャケット画像711cから、タッチされたジャケット画像711eに変更される。このとき、ジャケット画像711eが他のジャケット画像711a〜711dよりも大きく表示される。そして、ジャケット画像711eの上には、再生マーク714が表示され、スピーカ43から出力される音楽も、ジャケット画像711eに対応する音楽に変更される。
このようにユーザは、ジャケット画像表示領域710を操作して音楽を試聴しながら、お気に入りの音楽や、そのときの気分に合った音楽を選択できる。
ジャケット画像表示領域710の下方には、背景画像セット表示領域720が設けられている。背景画像セット表示領域720には、ジャケット画像表示領域710において選択された音楽、すなわち選択中のジャケット画像711の音楽と同じテイストの複数セット(ここでは6セット)の背景画像セット721a、721b、721c、721d、721e、721f(以下、総称する場合には「背景画像セット721」と呼ぶ)が表示される。各背景画像セット721には、複数(ここでは6つ)の背景画像が含まれる。より具体的には、背景画像セットは、撮影回数と同じ数の種類の背景画像から構成され、3種類のアップ撮影用の背景画像(以下、「アップ用背景画像」と呼ぶ)、2種類の全身撮影用の背景画像(以下、「全身用背景画像」と呼ぶ)および1種類のボーナスショット撮影用の背景画像(以下、「ボーナスショット用背景画像」と呼ぶ)を少なくとも含む。
ユーザが好みの背景画像セット721をタッチペン214でタッチして選択し、「OK」ボタン722を押して選択を確定すると、その背景画像セット721がデータ記憶部150に記憶される。背景処理部141は、データ記憶部150に記憶された背景画像セット721に含まれる背景画像を、撮影画像やライブビュー映像に合成する。3回のアップ撮影に係る各撮影画像や各ライブビュー映像には、3種類のアップ用背景画像がそれぞれ合成される。また、2回の全身撮影に係る各撮影画像や各ライブビュー映像には、2種類の全身用背景画像がそれぞれ合成される。また、ボーナスショット撮影に係る各撮影画像や各ライブビュー映像には、1種類のボーナスショット用背景画像が合成される。なお、ボーナスショット撮影が行われない場合、選択された背景画像セット721に含まれるボーナスショット用背景画像は使用されない。
「OK」ボタン722を押した後に、選択された背景画像セット721でよいか確認を促す画面を表示させてもよい。この画面には、「OK」ボタン(不図示)と「キャンセル」ボタン(不図示)が含まれる。「OK」ボタン(不図示)がタッチされた場合は、事前設定画面において最後に選ばれていた背景画像セット721が、以降のプレイで使用するものとして確定される。一方、「キャンセル」ボタン(不図示)がタッチされた場合は、最後に選ばれていた背景画像セット721が選択中になっている事前設定画面が再度表示される。「OK」ボタン722が押されて選択が確定すると、ジャケット画像表示領域710において選択されたジャケット画像の音楽の出力は止まり、スピーカ43からはBGMだけが出力される。
図13は、アップ撮影の画面例を示す。本図(a)のように、正面カメラ111で撮像する2人のユーザのアップでの映像を正面モニタ113の画面内のアップ撮影枠622にリアルタイム表示し、本図(b)のように「カメラを見てね」といった文字表示と「3」「2」「1」といった数字のカウントダウン値623を表示することにより、ユーザを正面カメラ111の方向へ向けさせて撮影を実行する。撮影の実行により取得された撮影画像は本図(c)のようにアップ撮影枠622に静止画として表示するとともに、アップ撮影枠622の下方にて横方向に並ぶ複数の撮影済画像枠624に撮影のたびに左から順次表示される。なお、アップ撮影枠622や撮影済画像枠624には、事前設定で選択された背景画像が合成された映像や静止画像が表示される。具体的には、事前設定で選択された背景画像セットに含まれる所定のアップ用背景画像が合成された映像や静止画像が表示される。
図14は、全身撮影の画面例を示す。本図のように側方カメラ112で撮像する2人のユーザの全身が写った映像を側方モニタ114の画面内の全身撮影枠625にリアルタイム表示し、本図のように「撮影するよ!」といった文字表示と「3」「2」「1」といった数字のカウントダウン値を表示することにより、ユーザを側方カメラ112の方向へ向けさせて撮影を実行する。撮影の実行により取得された撮影画像は図13(c)のように正面モニタ113の撮影済画像枠624に撮影のたびに撮影画像を左から順次表示していく。なお、全身撮影枠625や撮影済画像枠624には、事前設定で選択された背景画像が合成された映像や静止画像が表示される。具体的には、事前設定で選択された背景画像セットに含まれる所定の全身用背景画像が合成された映像や静止画像が表示される。
図15は、編集用モニタ213に表示される編集画面の例を示す。編集画面は、左右一対の編集スペースに区分けされ、2人のユーザが同時並行して使用できるようになっている。編集用モニタ213の左側の編集スペースにおいては、左側のタッチペン214Aによる入力受け付けが可能となっている。同様に、右側の編集スペースにおいては、右側のタッチペン214Bによる入力受け付けが可能となっている。各編集スペースの上部中央には、編集対象画像を表示し編集を行える矩形状の落書領域810が設けられている。各落書領域810の上方には、5枚の編集対象画像のサムネイル812が表示されており、ここから選択された1枚の編集対象画像が、落書領域810に表示される。ここでの5枚の編集対象画像は、3枚のアップ撮影画像および2枚の全身撮影画像に基づくものである。より具体的には、3枚のアップ撮影画像に、事前設定で選択された背景画像セット721に含まれる3種類のアップ用背景画像をそれぞれ合成した画像、および、2枚の全身撮影画像に、当該背景セット721に含まれる2種類の全身用背景画像を合成した画像に相当する。なお、ユーザが落書領域810でした編集は、対応するサムネイル812にも反映される。落書領域810およびサムネイル812には、事前設定部40における事前設定で選択された背景画像が合成された編集対象画像が初期的に表示される。
図15では、5枚の編集対象画像のサムネイル812のうちの一枚が、選択フレーム812’によって強調されており、このサムネイルに対応する編集対象画像が落書領域810に表示される。ユーザは、編集対象画像のサムネイル812のうち任意の一枚のサムネイルをタッチペン214A,214Bを用いて選択することで、落書領域810に表示する編集対象画像を変更することができる。ユーザはまた、タッチペン214A,214Bを用いて選択フレーム812’をドラッグ操作で移動することで、落書領域810に表示する編集対象画像を変更することもできる。この場合、移動後の選択フレーム812’が囲むサムネイル812に対応する編集対象画像が、落書領域810に表示される。
編集画面の中央上部には、「エンド」ボタン814が配置されている。また、編集画面の中央部には、上から、消しゴムボタン816、「進む」ボタン818、及び「戻る」ボタン820が配置されている。「エンド」ボタン814は、編集を終了するためのボタンであり、この「エンド」ボタン814を押下すると、編集処理が自発的に終了し、出力処理に移行する。消しゴムボタン816は、4種類のものが配置されており、3種類の大きさの消しゴムボタンと、すべての落書を消すための「全消し」ボタンとが配置されている。例えば、いずれかの大きさ消しゴムボタンをタッチペン214A,214Bで押下すると、その大きさ消しゴムが設定され、この状態で落書領域810をタッチペン214A,214Bでなぞると、なぞった部分の落書が消去されるようになっている。また、「全消し」ボタンを押下すると、落書領域810に表示中の編集対象画像に対してなされたすべての落書が消去される。
「戻る」ボタン820は、直前に行った落書処理を取り消して元に戻すためのボタンである。反対に、「進む」ボタン818は「戻る」ボタン820を押下する直前の落書処理を復活させるためのボタンである。
編集画面の中央上部の「エンド」ボタン814の間には、カウントダウン用のタイマー822が設けられている。このタイマー822は、種々の設定ができるが、例えば、落書編集を行える基本制限時間(例えば300秒)を予め設定しておき、落書編集が開始されると同時にカウントダウンを始め、タイマー822の表示がゼロになったときに落書編集を強制的に終了して出力処理に移行させるように構成することができる。あるいは、撮影部50にユーザがいないとき、つまり、編集作業を待つ後続のユーザがいないときには、カウントダウンを行わず、制限なく編集作業を行えるようにしてもよいし、最大制限時間(例えば20分)を設定しておき、最大制限時間まで編集作業を行えるようにしてもよい。但し、このような状態になったとき、もう一方の編集部51に後続のユーザがいる状態で、新たなユーザによる撮影処理が開始された場合、撮影処理の開始に合わせて、予め設定された時間(例えば60秒)からのカウントダウンを始めるようにすることが好ましい。タイマー822は、左右のユーザで共通であり、両ユーザの編集処理時間が1つのタイマー822で管理される。
落書領域810の下方には、編集対象画像に対して編集を行う編集ツールを選択するためのパレット領域828が配置されている。パレット領域828は、複数の領域に分けられている。まず、パレット領域828の上段には、複数のカテゴリーが表示されたカテゴリー選択領域824が配置されている。カテゴリー選択領域824には、図12の事前設定画面のジャケット画像表示領域710に表示されたジャケット画像と同じ(あるいは、対応する類似の)ジャケット画像が横に並べて配置され、選択中のジャケット画像は他のジャケット画像よりも大きく表示される。初期的には、事前設定画面で選択された音楽のジャケット画像と同じ(あるいは、対応する類似の)ジャケット画像が選択された状態となっている。
ユーザは、カテゴリー選択領域824においてタッチペン214でジャケット画像を選択することにより、事前設定画面で選択したジャケット画像とは別のジャケット画像をあらたに選択することもできる。この場合、現在の編集対象画像における背景画像を、あらたに選択されたジャケット画像の音楽に応じた背景画像に変更するか否かの確認(「YES」または「NO」)を表示してもよい。「YES」が選択された場合は、現在の編集対象画像における背景画像を、あらたに選択されたジャケット画像に対応するいずれかの背景画像セットに変更する。「NO」が選択された場合は、現在の編集対象画像における背景画像の変更は行わない。
カテゴリー選択領域824の下方には、編集ツール表示領域826が配置されており、カテゴリー選択領域824で選択されているジャケット画像に関連した編集ツール(落書用のツール)が表示される。初期的には、事前設定部40における事前設定で選択された音楽のジャケット画像がカテゴリー選択領域824において選択されているため、編集ツール表示領域826には、事前設定で選択された音楽のジャケット画像に関連した落書用のツールが表示される。これにより、ジャケット画像(すなわち、背景画像セット)とテイストが類似する複数種類の編集ツール(例えば、ペンやスタンプ等)を、ユーザは容易に選択することができる。
落書領域810およびパレット領域828の外側には、ペンパレット領域830が配置されている。ペンパレット領域830には、手書き入力に用いられるペン画像の線の種類、太さ、色の選択に用いられるボタンが表示される。
ユーザは、タイマー822の残り時間が0になる(またはユーザが自発的に終了する)まで、落書をする。そして、タイマーの残り時間が0になるか、あるいはユーザが「エンド」ボタン814をタッチして自発的に落書を終了させると、編集用モニタ213は「落書終了」というメッセージを表示する。そして、その時点において、編集画面で編集されている編集対象画像が編集済画像とされ、この編集済画像がデータ記憶部150に記憶され、編集処理が終了する。このように、ユーザが自発的に「エンド」ボタン814をタッチすることで、ユーザが編集対象画像に対してした編集が確定する。この意味で、上述した落書領域810やサムネイル812は、編集のプレビューである。
図16は、シール紙に印刷される印刷用画像を選択するための選択画面の例を示す。選択画面の上部には複数のタブ910が表示される。本図においては「タブA」「タブB」「タブC」「タブD」「タブE」の5種類のタブ910が表示される例が示される。選択画面は、タブ910の下方が左右一対の領域に区分けされ、2人のユーザが同時並行して印刷用画像を選択できるようになっている。各領域の下方には、印刷用画像表示領域912が配置されている。印刷用画像表示領域912には、タブごとに、複数の印刷用画像が表示される。複数の印刷用画像はそれぞれ、シートデザイン画像上に、補正および編集により生成された複数の編集済画像(落書き済みの撮影画像)を配置したものである。同じタブ910内の複数の印刷用画像は、互いに編集済画像のレイアウトが異なる。編集済画像のレイアウトとしては、2人で分け合いやすいものから大人数で分け合いやすいものまで種々のデザインが用意されている。また、同じタブ910内の複数の印刷用画像におけるシートデザイン画像は、互いにデザインは異なるが、テイストは類似している。ユーザがいずれかのタブ910を選択するとともに、選択中のタブ910の印刷用画像表示領域912に表示された複数の印刷用画像のうちいずれかの印刷用画像を選択すると、選択した印刷用画像を実寸大に拡大した画像がプレビュー領域914に表示される。
右画面を操作するユーザが「OK」ボタンを押して印刷用画像の選択を確定する(「OK」ボタンを押す直前に右画面のプレビュー領域914に表示されている印刷用画像が、印刷されるものとして確定される)と、本図(b)のように右画面の印刷用画像が消去され、「となりの人が選び終わるまで待ってね。」といった文字を表示することで、右ユーザの待機と左ユーザの選択を促す。
図16の画面では、事前設定部40における事前設定に応じて初期的に選択されるタブ910は異なる。本実施の形態では、「タブA」、「タブB」、「タブC」、「タブD」、「タブE」の印刷用画像におけるシートデザイン画像のテイストはそれぞれ、図12の事前設定画面のジャケット画像711aの音楽、ジャケット画像711bの音楽、ジャケット画像711cの音楽、ジャケット画像711dの音楽、ジャケット画像711eの音楽とそれぞれ同じテイストを有している。そして、事前設定においてジャケット画像711aの音楽が選択されていた場合は、「タブA」が初期的に選択された状態で表示される。同様に、ジャケット画像711b、711c、711d、711eの音楽が選択されていた場合はそれぞれ、「タブB」、「タブC」、「タブD」、「タブE」が初期的に選択された状態でそれぞれ表示される。つまり、事前設定で選択された音楽と同じテイストのシートデザイン画像の印刷用画像が表示されたタブ910が初期的に選択される。また、各タブ910には、ジャケット画像を表示してもよい。具体的には、「タブA」、「タブB」、「タブC」、「タブD」、「タブE」において、ジャケット画像711a〜711eと同様の画像をそれぞれ表示することもできる。
以上説明した実施の形態に係る遊戯用撮影装置100によると、撮影室10に流す音楽を選択すると、その音楽と同じテイストの複数の背景画像セットが表示され、ユーザはその中から好みの背景画像セットを選ぶことができる。これにより、ユーザは好みの音楽を選択すると、その音楽と同じテイストの背景画像セットを容易に選ぶことができる。
また、本実施の形態に係る遊戯用撮影装置100によると、編集画面には、事前設定において選択された背景画像セットであって事前設定において選択された音楽に応じた背景画像セットが合成された編集対象画像と、その音楽に応じた編集ツール(例えば、装飾画像)とが初期的に表示される。したがって、ユーザは、事前設定において選択した音楽に基づいた統一感のある編集済画像を生成することが可能となる。
また、本実施の形態に係る遊戯用撮影装置100によると、印刷用画像を選択する画面には、事前設定部おいて選択された音楽に応じたシートデザイン画像に複数の編集済画像が配置された複数の印刷用画像が初期的に表示され、ユーザはその中から所望の印刷用画像を選ぶことができる。したがって、ユーザは、事前設定において選択した音楽に基づいたより統一感のある印刷用画像を生成することが可能となる。
また、本実施の形態に係る遊戯用撮影装置100によると、撮影室10には事前設定においてユーザが選択した音楽が流れ、かつ、事前設定においてユーザが選択した背景画像であって、ユーザが選択した音楽に応じた背景画像が合成された映像や静止画像が正面モニタ113に表示される。したがって、ユーザは、選択した音楽の世界観を視覚および聴覚で感じながら撮影できる。つまり楽しみながら撮影できる。また、音楽の世界観を感じながら撮影できるため、ユーザの表情は自然と音楽の世界観に合った表情となることが期待される。この場合、音楽の世界観にあった表情の被写体に音楽の世界観に合った背景画像が合成されるため、統一感のある編集済画像を生成することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態に係る写真撮影システム600について説明した。本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
(変形例1)
実施の形態では、事前設定において6つの背景画像を含む背景画像セットを選択する場合について説明したが、これに限られない。背景画像をセットではなく個別に選択させてもよい。例えば、背景画像を1つずつ選択させてもよい。具体的には、図12の事前設定画面において、36の背景画像のうちの任意の6つの背景画像を選択させてもよい。
(変形例2)
実施の形態では、事前設定において背景画像を選択させる場合について説明したが、これに限られない。例えば、撮影プレイが終了した後であって編集処理(特に落書き処理)が開始する前、あるいは編集処理中に背景画像を選択させてもよい。この場合、背景処理部141は、事前設定において選択されたジャケット画像711(音楽)ごとに予め用意された背景画像、あるいは事前設定において選択されたジャケット画像711(音楽)によらずに予め用意された背景画像を、静止画像に合成して正面モニタ113や編集用モニタ213に表示してもよい。なお、撮影プレイ前に合成する背景画像を選ばせず、撮影プレイ後に背景画像を選択させる遊戯用撮影装置の場合は、編集処理が開始する前、あるいは編集処理中において、事前設定において選択されたジャケット画像711に対応する複数の背景画像セットの中から、合成する背景画像セットを選択させてもよい。
(変形例3)
実施の形態では特に言及しなかったが、撮影室10の正面モニタ113や側方モニタ114に表示される各画面には、事前設定において選択された音楽を示す情報が表示されてもよい。例えば、選択された音楽に対応するジャケット画像が、各画面の例えば左上に小さく表示されてもよい。具体的には、図13のアップ撮影の画面や図14の全身撮影の画面の左上に、選択された音楽に対応するジャケット画像が表示されてもよい。
(変形例4)
実施の形態では、図12の事前設定画面のジャケット画像711と音楽とが一対一で対応する場合について説明したが、これに限られない。例えば、複数のジャケット画像711のうちの少なくともひとつのジャケット画像711は、複数の音楽と対応づけられてもよい。具体的には、図12の事前設定画面において、ジャケット画像711aを選択したときに背景画像セット表示領域720に表示される複数の背景画像セットごとに、異なる音楽が対応づけられていてもよい。例えばジャケット画像711aに対応する複数の背景画像セットのそれぞれのテーマが「ハロウィン」、「クリスマス」、「東京」、「大阪」、「誕生日」の場合、「ハロウィン」の背景画面セットが選択されたらハロウィンの音楽、「クリスマス」の背景画面セットが選択されたらクリスマスの音楽、「東京」の背景画面セットが選択されたら東京をイメージする音楽、「大阪」の背景画面セットが選択されたら大阪をイメージする音楽、「誕生日」の背景画面セットが選択されたら誕生日の音楽がそれぞれ選択されてもよい。この場合、選択された背景画像セットに応じてジャケット画像711aのデザインが変更されてもよい。例えば、「クリスマス」の背景画面セットが選択された場合は、ジャケット画像711aのデザインがクリスマスをイメージするデザインに変更されてもよい。あるいはまた、ジャケット画像711aのデザインには、ジャケット画像711aの複数の背景画像セットのうちのおすすめの背景画像セットをイメージするデザインが設定されてもよい。さらにまた、ジャケット画像711aのデザインには、ジャケット画像711aの複数の背景画像セットのうちからプレイごとにランダムに選択された背景画像セットをイメージするデザインが設定されてもよい。
(変形例5)
実施の形態では、事前設定で選択されたジャケット画像711に応じて初期的に選択されるタブ910を決定する場合について説明したが、これに限られない。例えば、「タブA」(特定のタブ)のみに含まれる分割レイアウトの種類を、事前設定で選択されたジャケット画像711に応じて変更してもよい。例えば、事前設定でジャケット画像711aが選択された場合、「タブA」に含まれる複数の分割レイアウトは、ジャケット画像711aに対応するテイストとなり、ジャケット画像711bが選択された場合、「タブA」に含まれる複数の分割レイアウトは、ジャケット画像711bに対応するテイストとなる。ジャケット画像711c〜711eが選択された場合も同様である。この場合、「タブB」、「タブC」、「タブD」、「タブE」は、事前設定で選択されたジャケット画像111に応じて変更されない。
また例えば、事前設定で選択された音楽と同じテイストのシートデザイン画像の印刷用画像が印刷用画像表示領域912に表示されたタブ910以外を選択できないようにしてもよい。
(変形例6)
実施の形態では、編集画面において、編集画面において、事前設定で選択したジャケット画像に対応するカテゴリーに属する編集ツールが初期的に表示される場合について説明した。すなわち、事前設定で選択したジャケット画像に対応するカテゴリーに属する編集ツールがあくまで「初期的」に表示され、そのカテゴリーとは別のカテゴリーに属する編集ツールを使用できる場合について説明した。しかしながらこれに限られず、編集画面において、別のカテゴリーに属する編集ツールを選択できないようにしてもよい。例えば、図12で「ジャケット画像711c」が選ばれていた場合、図15においては、ジャケット画像711cに対応する「Wonder Beat」というカテゴリーが選択され、そのカテゴリに属する編集ツールのみが使用可能となり、それ以外の4つのカテゴリーに属する編集ツールの使用は禁止されてもよい。この場合、カテゴリー領域824には、図12で選択されたジャケット画像711cだけが表示されてもよい。また、編集画面にカテゴリー選択領域824自体がなくてもよい。本変形例によれば、背景画像と同じテイストの編集ツールが確実に選択されるため、統一感のある編集済画像を生成できる。
(変形例7)
実施の形態では、印刷用画像表示領域912に複数の印刷用画像が表示される場合について説明したが、これに限られない。例えば、印刷用画像表示領域912には、編集済画像が配置されていないシートデザイン画像が表示されてもよい。そして、印刷用画像表示領域912に表示されている複数のシートデザイン画像のうちいずれかのシートデザイン画像を選択すると、選択したシートデザイン画像上に複数の編集済画像が配置された印刷用画像がプレビュー領域914に表示される。この場合、実施の形態と同様に、事前設定で選択された音楽と同じテイストのシートデザイン画像が印刷用画像表示領域912に表示されたタブ910が初期的に選択されてもよい。また、事前設定で選択された音楽と同じテイストのシートデザイン画像が印刷用画像表示領域912に表示されたタブ910以外を選択できないようにしてもよい。
(変形例8)
図17〜19は、実施の形態の変形例に係る編集画面の例を示す。図17〜19は、図15に対応する。本変形例では、パレット領域828は、第1カテゴリー選択領域1024と、第2カテゴリー選択領域1026と、編集ツール選択領域1028と、を含む。第1カテゴリー選択領域1024は、パレット領域828の上段に配置されており、実施の形態のカテゴリー領域824に対応する。すなわち、第1カテゴリー選択領域1024には、図12の事前設定画面のジャケット画像表示領域710に表示されたジャケット画像と同じ(あるいは、対応する類似の)ジャケット画像が横に並べて配置され、選択中のジャケット画像は他のジャケット画像よりも大きく表示される。
第2カテゴリー選択領域1026は、第1カテゴリー選択領域1024の下方に配置され、編集ツールの種類を分けるカテゴリーが表示される。ここでは、例として、「スタンプ」、「メッセージ」、「スペシャル」、「メイク」、「ワンタッチ」という5種類の編集ツールが用意されており、それぞれの編集ツールに対応する5つの種類選択ボタンが横に並べて配置される。選択中の種類選択ボタンは、他のボタンの表示よりも強調して表示される。
編集ツール選択領域1028は、第2カテゴリー選択領域1026の下方に配置されている。編集ツール選択領域1028には、第1カテゴリー選択領域1024で選択されたジャケット画像に対応し、かつ、第2カテゴリー選択領域1026で選択された種類選択ボタンに対応する編集ツールが表示される。
種類選択ボタン「スタンプ」が選択されると、編集ツール選択領域1028には、選択中のジャケット画像とデザインのテイストが類似する複数のスタンプツールが選択可能に表示される。これらのスタンプツールのうちのいずれかを選択することで、選択されたスタンプツールに対応するスタンプ画像を、編集対象画像上に合成することができる。種類選択ボタン「メッセージ」が選択されると、編集ツール選択領域1028には、選択中のジャケット画像とデザインのテイストが類似する複数のメッセージツールが選択可能に表示される。メッセージツールとは、他人に対して何らかのメッセージを伝えるための文字や文章を含むメッセージ画像で編集するための編集ツールのことである。これらのメッセージツールのうちいずれかを選択することで、選択されたメッセージツールに対応するメッセージ画像を、編集対象画像上に合成することができる。種類選択ボタン「スペシャル」が選択されると、編集ツール選択領域1028には、選択中のジャケット画像に特有の編集ツールであって、選択中のジャケット画像とデザインのテイストが類似する編集ツールであるスペシャルツールが選択可能に複数表示される。上記したのと同様に、これらのスペシャルツールのうちのいずれかを選択することで、選択されたスペシャルツールに対応する編集を編集対象画像に対して施すことが可能となっている。
種類選択ボタン「メイク」が選択されると、編集ツール選択領域1028には、目の大きさを変更したり、チークやリップをのせたり、眉毛を整えたり、まつげのボリュームを増やしたりするための編集ツールであって、選択中のジャケット画像とデザインのテイストが類似する編集ツールであるメイクツールが選択可能に複数表示される。種類選択ボタン「ワンタッチ」が選択されると、編集ツール選択領域1028には、選択中のジャケット画像とデザインのテイストが類似する複数のワンタッチらくがきツールが選択可能に表示される。ワンタッチらくがきツールとは、編集対象画像に対する落書き編集を自動的に完成させてくれる編集ツールである。
例えば、図17の左側の編集スペースに示すように、ジャケット画像「COOL TASTE」が選択された状態(選択中の状態)で、種類選択ボタン「スタンプ」が選択されると、編集ツール選択領域1028にはクールなテイストにデザインされた複数のスタンプツールが表示される。一方、図17の右側の編集スペースに示すように、ジャケット画像「WONDER BEAT」が選択された状態で、種類選択ボタン「スタンプ」が選択されると、編集ツール選択領域1028にはスタイリッシュなテイストにデザインされた複数のスタンプツールが表示される。また、図19の右側の編集スペースに示すように、ジャケット画像「BABY TASTE」が選択された状態で、種類選択ボタン「メッセージ」が選択されると、編集ツール選択領域1028には可愛らしいテイストにデザインされたメッセージツールが表示される。
また、本変形例では、第1カテゴリー選択領域1024のジャケット画像の選択を変更した場合、第2カテゴリー選択領域1026における編集ツールの種類の選択は切り替わらず、第2カテゴリー選択領域1026ではジャケット画像の変更前に選択されていた編集ツールの種類がジャケット画像の変更後も初期的に選択される。別の言い方をすると、ジャケット画像(テイスト)の変更をしても、編集ツールの種類の選択は切り替わらずに、ジャケット画像(テイスト)の変更前に選択されていた編集ツールの種類が選択されたままとなる。
例えば、図18の右側の編集スペースに示すように、ジャケット画像「Wonder Beat」と種類選択ボタン「メッセージ」が選択され、編集ツール選択領域1028にスタイリッシュなテイストを有するメッセージツールが表示されているとする。ユーザがジャケット画像「BABY TASTE」を選択すると、すなわち選択状態のジャケット画像を「Wonder Beat」から「BABY TASTE」に変更すると、図19の右側の編集スペースに示すように、第2カテゴリー選択領域1026では初期的には種類選択ボタン「メッセージ」が選択され、編集ツール選択領域1028には可愛らしいテイストを有するメッセージツールが表示される。別の言い方をすると、選択状態のジャケット画像を「Wonder Beat」から「BABY TASTE」に変更しても、編集ツールの種類の選択は切り替わらずに、ジャケット画像の変更前に選択されていた種類選択ボタン「メッセージ」が選択されたままとなる。
ここで、ユーザが、例えば「メッセージ」の編集ツールを探す場合を考える。仮に、ジャケット画像の選択を変更するたびに、第2カテゴリー選択領域1026において一番左に位置する「スタンプ」が初期的に選択される場合は、ジャケット画像の選択を変更するたびに第2カテゴリー選択領域1026において「メッセージ」を選択しなければならない。これに対し、本変形例では、ジャケット画像の選択を切り替えた場合でも第2カテゴリー選択領域1026の選択は切り替わらないため、このような手間は生じない
なお、本変形例では、第1カテゴリー選択領域1024において、ジャケット画像、すなわち「テイスト」を選択させる例について説明したが、これに限られない。編集ツールの「種類」を除くその他の分類方法(例えばプレイヤーの間柄、性別、年齢など)を選択させてもよい。例えば、「プレイヤーの間柄」を選択させる場合は、「テイスト」を示すジャケット画像の代わりに、「恋人」、「友達」、「家族」及び「同僚」などのプレイヤーの間柄を示す複数のアイコンが選択可能に表示される。この場合、例えば、第1カテゴリー選択領域1024においてアイコン「恋人」が選択され、第2カテゴリー選択領域1026において種類選択ボタン「メッセージ」が選択されると、恋人向けのメッセージツールが編集ツール選択領域1028に複数表示される。また、第1カテゴリー選択領域1024においてアイコン「友達」が選択され、第2カテゴリー選択領域1026において種類選択ボタン「スタンプ」が選択されると、友達向けのスタンプツールが編集ツール選択領域1028に複数表示される。
また、本変形例では、第2カテゴリー選択領域1026において、編集ツールの「種類」を選択させる例について説明したが、編集ツールの「種類」は上記したものに限らず、例えば「ペン」ツールなどその他のツールを含めてもよい。
(変形例9)
また、本変形例では、編集ツールが、第1カテゴリー選択領域1024と第2カテゴリー選択領域1026の2階層のカテゴリーで分類される場合について説明したが、これに限られず、3階層以上のカテゴリーに分類されてもよい。この場合、より上位の階層のカテゴリーの選択が変更されても、それより下位の階層のカテゴリーについての選択は変更されないよう構成されてもよい。