本発明の一実施形態について図面に基づいて説明すると以下の通りである。
〔写真撮影プリント装置の外観〕
図2(a)および図2(b)は、本実施形態に係る写真撮影プリント装置1の外観を示す斜視図である。この写真撮影プリント装置1は、ユーザの写真を撮影する撮影部2と、撮影した写真(撮影画像)に対して落書きなどの編集をユーザに行わせる編集部3と、ユーザが編集を行った写真(編集画像)からプリント紙に出力するための出力画像を取得して、当該出力画像を印刷する印刷部4とを有している。図2(a)は写真撮影プリント装置1における撮影部2側からの外観を示し、図2(b)は編集部3および印刷部4側からの外観を示している。
図3は、撮影部2の正面図である。撮影部2は、ユーザの写真撮影を実行するものである。撮影部2は、硬貨処理部21、照明部22、カメラ部23、撮影画像表示部(表示部)24、および、カメラ画像表示部(表示部)25などから構成されている。さらに、本実施形態では、撮影部2は、撮影画像表示部24に表示される撮影画像や、サンプル画像(印刷直前の完成イメージ(すなわち、出力画像の見本)を示す画像)をユーザが選択するなど、撮影部2を操作するための操作部26(図示せず)を備えている。
なお、撮影部2には、ユーザの貴重品などの携行品を保管するための荷物置き場122を設けることが可能である。荷物置き場122の設置場所は特に限定されないが、撮影部2において空いている空間を有効利用することが好ましい。
より具体的には、図3に示すとおり、撮影画像表示部24や硬貨処理部21は、カメラ部23の画角の邪魔にならないように、カメラ部23の右側に設置されている。撮影部2がカメラ部23を中心に左右対称の構造である場合、カメラ部23の画角の邪魔にならずに、撮影画像表示部24や硬貨処理部21が設置されているスペースの対称のスペース(カメラ部23の左側)も広く利用することができる。そのため、同スペースを荷物置き場122として、有効利用することができる。また、同スペースは撮影正面部であって、撮影時でもユーザの視界に入るため、防犯の効果が期待できる。
なお、写真撮影プリント装置1は、上述の各部を制御することにより、写真撮影プリント装置1における各種動作を制御する制御部10を備えている。上述の各部および制御部10の詳細については後述する。
図4は、編集部3aの正面図である。なお、編集部3bの構成は、編集部3aと同様であるので、ここでは図示しない。編集部3bは、編集部3aの対面に設けられている。以下では、まとめて編集部3として説明する。
編集部3は、ユーザが撮影部2による撮影工程を終了した後に、撮影画像に対して落書きなどの編集工程を実行するためのものであり、タッチパネル部31、タッチペン32、および、音声出力部33などで構成される。編集部3の各部は、制御部10によって制御される。上述の各部の詳細については後述する。
図5は、印刷部4の正面図である。本実施形態では、編集部3aおよび編集部3bの側面に印刷部4を設けており、したがって、図5は、編集部3の側面を表している。印刷部4は、ユーザが編集部3による編集工程を終了した後の編集画像からプリント用に選択された出力画像をシール紙にプリントして、プリントしたシール紙を排出するものである。本実施形態では、編集部3側面に、プリント排出口44aおよび44bが設けられており、編集部3aにて編集が行われた編集画像のシール紙は、プリント排出口44aから排出され、編集部3bにて編集が行われた編集画像のシール紙は、プリント排出口44bから排出される。
図6は、写真撮影プリント装置1の上面図である。上述のような構成の写真撮影プリント装置1において、ユーザは、まず撮影部2が備えられた撮影空間20に入って撮影工程を実行し、その後、編集部3(編集部3aまたは編集部3b)が備えられた編集空間(編集空間30aまたは編集空間30b)に移動して編集工程を実行し、印刷部4により出力された写真をプリントされたシール紙を印刷空間40にて受け取る、という流れでゲームの一連の工程を楽しむ。なお、図6に示すXおよびYは、ユーザの各グループを示している。ユーザグループXが撮影を終えて、編集空間30aに移動すると、次に、ユーザグループYが撮影空間20にて撮影を行う。撮影を終えたユーザグループYは、編集空間30aではなく、編集空間30bに移動して、編集を行う。これにより、後に入ったユーザグループYの撮影処理が終了した時点で、ユーザグループXが編集空間30aでの編集処理を終えていなくても、ユーザグループYは、待ち時間が発生することなく、すぐに編集工程に移ることが可能となる。
なお、本実施形態に係る写真撮影プリント装置1は図2(a)、図2(b)、および、図6に示すとおり、編集部3を2つ備える構造となっており、第1の編集部3aと第2の編集部3bとが対面に設置されている。このように、編集部3を撮影部2よりも多く設けることで、ボトルネックとなっている編集工程に係る処理時間を分散し、回転率の向上させることが可能である。しかし、本発明の写真撮影プリント装置1は、上述の構成に限定されない。編集部3の設置位置は特に限定しないし、また、設置数も、編集部3を1つ設ける構成としてもよいし、設置場所が確保できれば、3つ以上の編集部3を設けるようにしてもよい。
〔写真撮影プリント装置の構成−概要〕
次に、図1を用いて、写真撮影プリント装置1における制御部10および写真撮影プリント装置1の各部の動作について説明する。図1は、本実施形態に係る写真撮影プリント装置1の要部構成を示すブロック図である。
本発明の写真撮影プリント装置1は、図1に示すとおり、撮影部2、編集部3、印刷部4、制御部10、および、記録部50を備えた構成となっている。
制御部10は、写真撮影プリント装置1が備える上述の各部の動作を統括的に制御するものである。この制御部10は、例えばPC(personal computer)ベースのコンピュータによって構成される。そして、各種構成の動作制御は、制御プログラムをコンピュータに実行させることによって行われる。このプログラムは、例えばCD−ROMなどのリムーバブルメディアに記録されているものを読み出して使用する形態であってもよいし、ハードディスクなどにインストールされたものを読み出して使用する形態であってもよい。また、この制御部10がインターネットなどの通信ネットワークに接続された構成とする場合、この通信ネットワークを介して上記プログラムをダウンロードしてハードディスクなどにインストールして実行する形態なども考えられる。
写真撮影プリント装置1は、上記したハードディスクなどの不揮発性の記憶装置によって構成される記録部50を備える。この記録部50に記憶される内容としては、上記制御プログラム、OS(Operating System)プログラム、その他の各種プログラム、カメラ部23における動作設定値、撮影画像および編集画像の画像データなどが挙げられる。上記カメラ部23における動作設定値としては、写真撮影プリント装置1出荷時やメンテナンス時などに設定されるホワイトバランスの値、撮影画像の明暗などを調整する際の画像処理に関する各種パラメータ値などが挙げられる。
編集時間を短縮するための制御部10の構成および記録部50の詳細については後述する。
撮影部2は、撮影工程を実行するものであり、硬貨処理部21、照明部22、カメラ部23、撮影画像表示部24、カメラ画像表示部25、操作部26、および、音声出力部27により構成されている。
硬貨処理部21は、図3に示す硬貨投入/返却口121にて出し入れされる硬貨についての処理を行うものである。硬貨投入/返却口121は、ユーザが写真撮影プリント装置1の利用料金として所定の硬貨を所定枚数だけ投入するための投入口、および、ユーザに返却されるべき所定額の硬貨を排出するための排出口である。硬貨投入/返却口121は、図3に示すとおり、撮影部2の適所に配備されればよい。この硬貨投入/返却口121に連通して、硬貨処理部21が写真撮影プリント装置1の内部に設けられている。
硬貨処理部21は、所定の硬貨が投入されたか否かを判定する。所定の硬貨が投入されたと判定した場合には、制御部10に通知し、投入された硬貨を、硬貨を蓄積する硬貨容器(図示せず)に送り出す。一方、所定の硬貨以外の硬貨が投入されたと判定した場合には、投入された硬貨を再び硬貨投入/返却口121に送り出す。
なお、紙幣や硬貨を所定の硬貨に両替する両替機が写真撮影プリント装置1の近くに存在しない場合には、新たに紙幣投入口を設けて、紙幣処理装置を設けたり、釣銭処理装置を設けたりすることが望ましい。
硬貨処理部21は、前述のように、硬貨投入/返却口121から所定の硬貨が投入されたと判定すると、制御部10に通知する。そして、制御部10は、硬貨処理部21からの通知を受け取ると、課金処理を行う。すなわち、制御部10は、硬貨処理部21からの通知をカウントし、ユーザが投入した金額に応じて、ユーザに対する各種動作を制御する。
照明部22は、撮影時にストロボランプなどの写真閃光灯として機能するとともに、通常時の照明として機能するものである。なお、本実施形態では、光源としてフラッシュランプを使用しているが、蛍光灯などのような連続光を発する光源を使用することもできる。また、フラッシュランプの近傍に蛍光灯などを補助光源として設けることもできる。連続光の光源や補助光源を使用することにより、撮影前のライブビュー画像から撮影時の写りを推測することができる。
また、撮影部2の各所に配備される各照明部22の発光(照射)のタイミングや、光源の種類・色などをそれぞれ制御することにより、様々な撮影効果を生み出すことが可能となっており、ユーザが選択する撮影モードにしたがって、各照明部22の発光(照射)動作が制御されている。
カメラ部23は、主にユーザを被写体として写真撮影を行うものであり、例えばレンズ群、絞り、CCD(charge coupled device)撮像素子などを備えたデジタルカメラによって構成される。カメラ部23は、全身撮影とクローズアップ撮影との両方に対応できるように、例えば使用するレンズ群および絞りを切り換えられるような構成となっている。
撮影画像表示部24は、ユーザにユーザインターフェイスを提供するものであり、各種画像や各種操作ボタン等を表示する。操作部26は、写真撮影プリント装置1に対するゲームの操作をユーザが行うための指示信号を入力する入力デバイスである。本実施形態では、操作部26を撮影画像表示部24と一体としたタッチパネルとして実現する。すなわち、撮影画像表示部24に、操作ボタンなどのGUI画面を表示する。撮影画像表示部24の表示画面がユーザの指(または、タッチペンなどのポインティングデバイス)により押下されることにより、その位置に対応するボタンや画像を示す指示信号が、写真撮影プリント装置1内部に入力される。
撮影画像表示部24は、例えば、液晶表示素子等のフラットパネルディスプレイやCRTなどの表面にタッチパネルが設けられて構成されている。カメラ部23が撮影した撮影画像を撮影画像表示部24に表示することにより、ユーザは、撮影画像を確認したり、サンプル画像を参照したりすることができる。なお、本実施形態では、操作部26を撮影画像表示部24と一体に設けたタッチパネルとして構成することとしたが、これに限定されず、操作部26を、例えば、テンキーや十字キーなどが設けられたリモコンや、キーボードなどの入力デバイスとして構成してもよい。
カメラ画像表示部25は、カメラ部23がとらえるリアルタイムの映像、すなわち、撮影直前のライブビュー画像を表示するものである。カメラ画像表示部25にライブビュー画像を表示することにより、ユーザは前もって写りを確認して撮影に臨むことができる。
音声出力部27は、ユーザにある動作を促すよう音声を出力して案内を行うためのものである。例えば、撮影空間20において、撮影時の立ち位置やポーズを説明したり、空間の移動や撮影のタイミングを案内したりする音声を出力する。また、音声出力部27は、ゲーム進行中にBGMや効果音を出力してもよい。
編集部3は、編集工程を実行するものであり、タッチパネル部31およびタッチペン32により構成されている。編集部3には、さらに、音声出力部33が含まれていてもよい。
タッチパネル部31は、ユーザにユーザインターフェイスを提供するものであり、編集画像表示部(表示部)31aおよび操作受付部31bにより構成される。編集画像表示部31aは、編集工程における編集の対象となる画像(編集対象画像)や、撮影画像に編集を施した結果(編集画像)を表示するものである。操作受付部31bは、タッチペンなどのポインティングデバイスを用いることにより入力されたユーザの指示信号を受け付けて、写真撮影プリント装置1内部に伝達するものである。
タッチペン32は、画像編集処理などにおいて、タッチパネル部31上で細かな操作入力をユーザが行うためのものであり、タッチパネル部31の近くに配備される。ユーザは、このタッチペン32をタッチパネル部31に接触または接近させることによって、処理の進行に応じて表示されるボタンを選択したり、落書きなどの画像描画を行ったりすることができる。
例えば、タッチパネル部31の画面がタッチペン32で押下されることにより、その位置に対応するボタンや画像を示す指示信号が、写真撮影プリント装置1内部に入力される。これにより、ユーザは、撮影画像に落書きを施したり、スタンプを押したり、また、印刷の対象となる印刷対象画像を選択したりすることができる。
なお、本実施形態では、複数のユーザが容易に画像編集を行うようにするために、タッチペン32を2本配備しているが、構成の簡略化のために、1本のみを配備することもできるし、3人以上のユーザのために、3本以上を配備することもできる。同様に、タッチペン32を複数個配備することもできる。
音声出力部33は、各種操作上のガイダンス音声や効果音などを出力するものであり、写真撮影プリント装置1の適所に配備される。
印刷部4は、印刷対象として選択された撮影画像および/または編集画像を印刷することにより印刷工程を実行するものであり、IDタグリーダ/ライタ部41、および、プリンタ部42により構成されている。この印刷部4に対して、写真プリントの出力媒体となるシール紙142およびIDタグ141がシール紙ユニット43としてセットで納入されるようになっている。
プリンタ部42は、出力すべき画像データが制御部10から送られてくると、その画像データに基づいてシール紙142に印刷するものである。このプリンタ部42としては、例えば昇華型プリンタが用いられる。なお、昇華型プリンタを用いる場合には、シール紙142およびIDタグ141に加えて、昇華型用インクフィルムがセットととなって納入されることになる。
IDタグリーダ/ライタ部41は、IDタグ141に記録されている各種識別情報を読み出して制御部10に出力する。IDタグ141は、メモリ機能を有するICチップなどによって構成されるものである。上記識別情報としては、固有ID、用紙枚数、用紙種類、および、インク固有の色情報(インクフィルムがセットとなっている場合)などが挙げられる。
制御部10は、IDタグリーダ/ライタ部41で読み取った識別情報に基づいて、装着されたシール紙142およびインクフィルムが、当該写真撮影プリント装置1において利用可能なものであるかを判定し、利用可能である場合にのみプリンタ部42を動作可能とする。すなわち、写真撮影プリント装置1において指定されているシール紙142およびインクフィルム以外は使用できないように設定されていることになる。
また、IDタグ141に記録されている用紙枚数情報に基づいて、シール紙を使用するたびに用紙枚数をカウントダウンしていくことによって、残りの用紙枚数を把握することが可能となる。よって、残りの用紙枚数が少なくなってきた際に、これを表示手段などによって警告するような構成としておけば、ユーザの利用中に用紙切れを起こすというような不具合を回避することが可能となる。
なお、用紙枚数をカウントダウンする際には、IDタグ141に記録されている用紙枚数情報も書き換えることが望ましい。これにより、用紙を使い切った場合には、IDタグ141に記録されている用紙枚数情報も0となり、このIDタグ141を無効にすることが可能となる。
また、IDタグ141に記録されている用紙種類情報や、インク固有の色情報を読み出すことによって、これらを考慮して画像データの色成分などを補正することにより、そのシール紙142やインクフィルムに的確な画像出力を行うことが可能となる。
IDタグ141としては、無線(ワイヤレス)によりデータ通信を行うことが可能な非接触型IDタグと、端子が設けられた接触型IDタグとがあり、IDタグリーダ/ライタ部41としては、これらの何れか一方あるいは両方に対応したものとなる。
なお、上述の例では、利用可能なシール紙142であるか否かを確認するために、IDタグ141を利用しているが、これに限定されるものではなく、例えば、シール紙142およびインクフィルムを梱包する梱包材などにプリントされているバーコードなどを利用する構成としてもよい。しかしながら、バーコードを用いる場合には、含めることのできる情報量が少ないことや、例えば用紙枚数のカウントダウンによる情報の書き換えができない、などの問題がある。
なお、本実施形態では、シール紙142として、粘着シートおよび該粘着シールの粘着面に貼り付けられている剥離シートからなるシールシートを想定しているが、これに限定されない。シール紙142の代わりに、通常の紙状媒体である紙状シートを用いるように本発明の写真撮影プリント装置1を構成することもできる。
また、本発明の写真撮影プリント装置1は、カーテン部(背景部)28を備えていてもよい。カーテン部28は、撮影画像の背景となるカーテンを提供するものである。カーテンは、さまざまな色や模様を施されたものが用意され、被写体の背後に設置される。カーテンは、撮影時に、ユーザが自由に選択できたり、写真撮影プリント装置1が自動で選択したりする。これら複数のカーテンは、撮影空間20の背面(撮影部2の対面)に重ねて配置されており(図2(a)および(b))、撮影時には、選択されたカーテンが、被写体の背後に写るよう、最前面に設置される。選択されたカーテンの設置は、制御部10の背景制御部(背景制御手段)13がカーテン部28を制御することにより実行してもよいし、ユーザ自身が手動で行う構成としてもよい。
また、本実施形態では、カーテン部28が複数のカーテンを提供する構成としたが、これに限定されない。カーテン部28で設置可能なカーテンを1種類としてもよい。この場合は、合成用の背景画像を複数種類用意して、編集工程においてユーザが所望する背景画像を合成するようにすれば、カーテンの種類が1つしかなくても、ユーザの多様な好みに対応することができる。
〔写真撮影プリント装置の構成−詳細〕
次に、ユーザの満足度を犠牲にせずに回転率を向上させるために、サンプル画像を表示する写真撮影プリント装置1の制御部10および記録部50についてより詳細に説明する。
本発明の写真撮影プリント装置1は、被写体であるユーザの写真を撮影する機能(撮影工程)、撮影した写真に対して色調・明るさ補正、合成などを行ったり、ユーザの操作に応じて落書きやスタンプなどを追加したりする編集を行う機能(編集工程)、および、編集し、印刷対象として決定した出力画像をプリントする機能(印刷工程)を有している。さらに、本発明の写真撮影プリント装置1は、上記各工程における所定のタイミングでサンプル画像をユーザに提示する機能を有し、これにより、回転率の低下を招くことなくユーザの満足度を向上させる写真撮影プリント装置として構成されている。
図1に示すとおり、制御部10は、さらに内部に、表示制御部(表示制御手段/出力画像生成処理手段)11、サンプル画像解析部12、背景制御部(背景制御手段/出力画像生成処理手段)13、照明制御部(照明制御手段/出力画像生成処理手段)14、音声出力制御部(音声出力制御手段/出力画像生成処理手段)15、第1画像編集部(画像編集手段/出力画像生成処理手段)16、および、第2画像編集部(画像編集手段/出力画像生成処理手段)17を有している。記録部50は、撮影画像を記録する撮影画像記録部51、撮影画像に適用する画像編集の処理内容を示す編集パターン情報を記録する編集パターン情報記録部52、編集画像を記録する編集画像記録部53、印刷対象として選択された出力画像を記録する印刷画像記録部54、および、印刷直前の完成イメージ(すなわち、出力画像の見本)を示すサンプル画像を記録するサンプル画像記録部55を含んでいる。
表示制御部11は、撮影画像表示部24を制御して、各種画像(撮影画像、編集画像、サンプル画像など)を撮影画像表示部24に表示するものである。また、表示制御部11は、ユーザが写真撮影プリント装置1を操作するための種々のGUI画面を表示する際の制御も行う。
表示制御部11は、表示すべき撮影画像を撮影画像記録部51から、編集画像を編集画像記録部53から、あるいは、表示すべきサンプル画像をサンプル画像記録部55から読み出して、表示のレイアウトなどの制御命令とともに撮影画像表示部24に出力する。これにより、撮影画像表示部24に各種画像が表示され、ユーザは撮影・編集結果を確認したり、サンプル画像を参照したりすることができる。
なお、本実施形態では、表示制御部11は編集画像表示部31aも制御する。
サンプル画像解析部12は、撮影画像表示部24に表示されたサンプル画像のうち、ユーザにより選択されたサンプル画像をサンプル画像記録部55の中から特定し、当該サンプル画像に関連付けて記録されている出力画像生成情報を解析するものである。出力画像生成情報とは、当該写真撮影プリント装置1をどのように制御すれば、ユーザのシール紙において当該サンプル画像と同じ出力結果を得られるのかを示す写真撮影プリント装置1の制御情報を、1または複数含む画像の属性情報のことであり、サンプル画像に関連付けてサンプル画像記録部55に記録されている。サンプル画像解析部12が解析した出力画像生成情報は、ユーザを被写体とする写真をシール紙に出力するための出力画像を生成するまでの各工程において、出力画像を生成するための所定の処理を実行する制御部10の出力画像生成処理部(出力画像生成処理手段)60によって、必要に応じて参照される。
出力画像生成情報が含む制御情報としては例えば、何色のカーテンを設置するかを指定する背景情報や、どのような編集を撮影画像に対して施すかを規定した画像編集の処理内容を示す編集パターン情報や、照明部22をどのように動作させるかを指定する照明制御情報などが想定されるが、これに限定されない。出力画像生成情報の詳細は後述する。
上記構成によれば、サンプル画像記録部55には、あらかじめサンプル画像が多数用意され、各サンプル画像には、出力画像生成情報が関連付けて記録されている。出力画像生成情報とは、当該サンプル画像と同じ出力結果を得るための写真撮影プリント装置1に対する制御情報を複数含むものである。
そして、表示制御部11は、サンプル画像記録部55に記録されている複数のサンプル画像を表示するよう撮影画像表示部24を制御する。次に、サンプル画像解析部12は、ユーザが撮影画像表示部24に表示されたサンプル画像のうち、ユーザが選択したサンプル画像をサンプル画像記録部55の中から特定し、特定したサンプル画像に関連付けられている出力画像生成情報を解析する。
出力画像生成処理部60の各部は、上記サンプル画像解析部12が解析した出力画像生成情報を参照することができる。これにより、出力画像生成処理部60は、撮影画像表示部24に表示されたサンプル画像のうち、ユーザが選択したサンプル画像に関連付けられている出力画像生成情報に基づいて、ユーザの出力画像を生成するための所定の処理を実行することができる。
これにより、ユーザを被写体として撮影して得られたユーザの出力画像においても、上記サンプル画像と同じ処理結果を得ることが可能となる。すなわち、写真撮影プリント装置1は、ユーザが所望するサンプル画像を手本にして出力画像を生成し、ユーザの写真を出力する。
上記サンプル画像はユーザが目視して確認し、望んで選択したものであるから、これを手本として生成されたユーザの出力画像は、ユーザが満足する完成度の高い画像である。
以上のことから、ユーザが期待する画像の仕上がりと、実際の画像の仕上がりとの間にあるギャップを埋めることができる。したがって、仕上がりが気に入らないために、前の工程に戻るということが少なくなる。つまり、ユーザは、限られた時間の中ででも所望の出力画像が得やすくなる。結果として、ユーザの満足度を犠牲にせずに回転率を向上させることが可能となる。
さらに、上記サンプル画像は、出力画像の見本を示すものとしてあらかじめ生成され記録されているものである。よって、従来のように、完成イメージをユーザに提示するために、ユーザの撮影画像を合成処理する必要がない。これにより、合成処理にかかる写真撮影プリント装置1の負荷をなくし、処理効率を向上させることが可能である。
また、あらかじめ記録されたサンプル画像を利用しているので、完成イメージをユーザに提示するために、ユーザの撮影画像を利用する必要がない。よって、サンプル画像の表示のタイミングは、撮影工程に以降に限定されない。
例えば、表示制御部11を、撮影画像が生成されるよりも前にサンプル画像を表示させるよう構成することもできる。
これにより、ユーザは、出力画像の完成イメージや雰囲気をつかみつつ、撮影工程に臨むことができるので、ユーザが期待する出力結果とかけ離れた出力画像が生成される可能性はより低くなる。また、出力画像がユーザの期待したものとギャップがあっても撮影工程には戻れないために、ユーザの満足度の低い出力画像を印刷せざるを得ないといった状況を回避することができる。
次に、サンプル画像の出力画像生成情報に基づいて、出力画像を生成するための所定の処理を実行する出力画像生成処理部60の各部について詳しく説明する。
背景制御部13は、カーテン部28を制御して被写体の背後に背景としてのカーテンを設置するものである。より具体的には、背景制御部13は、ユーザにより選択されたサンプル画像に対応付けられた背景色を特定する背景情報に基づいて、設置すべきカーテンを選択する。
なお、設置すべきカーテンは、ユーザが所望の背景色を選択することにより決定されてもよい。あるいは、ユーザが所望の背景色パターンを選択し、その背景色パターンに属する色のカーテンを背景制御部13がランダムに選択するように構成することも可能である。
照明制御部14は、撮影時に照明部22を制御して、撮影画像に対し、照明による一定の撮影効果をもたらすものである。より具体的には、撮影部2の各所に配備されている照明部22のそれぞれについて、ユーザにより選択されたサンプル画像に対応付けられた照明制御情報に基づいて、照明部22を制御し、照射(発光)のタイミング、光源の色、明るさなどを調整することなどが考えられる。これにより、被写体の肌色を白く見せたり(美白モード)、被写体の顔を下からのみ照射してホラー映画のように暗い映像を再現したり(ホラーモード)することができる。照明部22を制御するための照明制御情報は、上述のような撮影モードごとにあらかじめ設定し、記録部50に記録して、照明制御部14が必要に応じて読み出すようにしておけばよい。
音声出力制御部15は、音声出力部27・音声出力部33を制御して音声を出力するものである。より具体的には、被写体モデルのポーズを特定するポーズ情報をユーザに提示するよう指示するポーズ制御情報(ユーザにより選択されたサンプル画像に対応付けられているもの)に基づいて、上記ポーズ情報が音声データである場合には、当該音声データを出力するよう音声出力部27を制御する。音声データとは、上記被写体モデルのポーズをユーザが模倣できるよう音声で説明したものである。また、音声出力制御部15は、ポーズだけではなく、ユーザの立ち位置(カメラ部23からの距離)をユーザに指示する音声データを出力するよう音声出力部27を制御してもよい。
第1画像編集部16は、カメラ部23によって撮影された撮影画像を編集パターン情報にしたがって編集(第1編集)を実行するものである。編集パターン情報とは、撮影画像に適用する画像編集の処理内容をあらかじめ決定したものである。具体的には、第1画像編集部16は、(1)撮影画像記録部51から、編集対象となる撮影画像を読み出し、(2)編集パターン情報記録部52から、ユーザにより選択されたサンプル画像に対応付けられた編集パターン情報を読み出し、(3)読み出した編集パターン情報にしたがって、上記撮影画像を編集して編集画像(第1編集画像)を生成する。これにより、撮影画像に対して、編集パターン情報記録部52に記録された編集パターン情報に基づく編集が施される。
これにより、撮影後の第1編集工程が自動で行われ、編集結果が表示制御部11の制御によって撮影画像表示部24に表示される。ユーザは、明るさや色調の補正などを手動で行わずとも、表示された編集画像の中から次工程で使いたい気に入った画像を選択するだけでよい。
したがって、編集の時間を大幅に短縮し、ゲームに係る全体の所要時間を短縮して回転率を向上させることが可能となる。また、従来の処理のように、編集結果が気に入るまで編集前のステップに戻ることを繰り返す処理は必要なくなり、結果として編集の時間を大幅に短縮し、回転率を向上させることが可能となる。編集パターン情報の詳細については後述する。
カメラ画像表示制御部(ライブビュー画像表示制御手段/出力画像生成処理手段)19は、カメラ画像表示部25を制御して、カメラ部23がとらえたライブビュー画像をリアルタイムで表示するものである。さらに、カメラ画像表示制御部19は、撮影画像に合成する合成画像を、記録部50の図示しない合成画像記録部より読み出して、上記ライブビュー画像に合成して表示するよう制御することができる。
具体的には、ユーザにより選択されたサンプル画像に対応付けられた編集パターン情報が特定の合成画像を合成処理することを示している場合は、該サンプル画像に対応付けられた合成画像識別情報が特定する合成画像を読み出して、ライブビュー画像に合成して表示する。このように合成画像があらかじめ合成されたライブビュー画像をユーザが撮影時に見て確認することにより、ユーザは、サンプル画像に表示されているのと同じ合成画像に合わせて自身の撮影画像を得るためにポーズや立ち位置を決定することができる。
第2画像編集部17は、ユーザの手動操作にしたがって編集(第2編集)を実行するものである。具体的には、第2画像編集部17は、(1)ユーザにより、第2編集対象画像として選択された上記第1編集画像を編集画像記録部53から読み出し、(2)タッチペン32をユーザが操作することにより、タッチパネル部31を介して入力された編集の指示にしたがって、上記第1編集画像を編集して第2編集画像を生成する。これにより、第1画像編集部16が自動で編集を行った第1編集画像に対して、ユーザの手動操作に基づく編集(落書きやスタンプの追加など)が施される。
本実施形態では、編集工程を上述したように、第1編集工程と第2編集工程とに分割している。
第1画像編集部16が実行する第1編集とは、ユーザの創作性が発揮されない編集、すなわち、ユーザの判断や手動での操作を必要とせず、あらかじめ決定された画像編集の処理内容にしたがって、画像のどの部分をどのように変更するかが自動で決定される編集である。第1編集における画像編集の処理内容は、編集パターン情報として記述され、あらかじめ編集パターン情報記録部52に記録されていればよい。上記画像編集の処理内容としては、具体的には、明るさや色調補正などのように新たな画像を追加しない編集や、オーラなどの追加のように、オリジナルの画像データに応じて(例えば、マスクの位置など)、追加する図形、追加する場所が自動で決定されるような編集や、前景・背景合成などのように、あらかじめ追加する図形、追加する場所が定められているような編集などが想定される。
第2画像編集部17が実行する第2編集とは、ユーザの創作性が発揮される編集、すなわち、ユーザの手動操作により決定された画像編集の処理内容にしたがって実行される編集である。具体的には、タッチペンによる落書きの追加や、スタンプ画像を任意の位置に追加するなどの編集が想定される。第2編集は、上述した例に限定されず、ユーザが写真撮影プリント装置1に接続された何らかの入力手段(入力部)を手動で操作することによって、編集が実行され、当初の画像に変更が加えられた結果(編集画像)を得られる編集であれば、どのような処理内容の編集工程であってもよい。
上述のように、編集工程が複数に分かれている場合、例えば、第1編集工程と第2編集工程とに分割されている場合は、編集画像記録部53を、第1編集済画像を記録する第1領域と、第2編集の対象となる第2編集対象画像を記録する第2領域と、第2編集済画像を記録する第3領域とで構成すればよい。そして、第1画像編集部16が編集した第1編集画像を上記第1領域に記録して、表示制御部11が読み出し、撮影画像表示部24に表示されるよう制御する。表示された画像のうち、次の工程(すなわち、第2編集工程)で使用する対象画像としてユーザが選択した画像について、上記第1領域の中から、第2編集対象画像となる画像が特定され、上記第2領域に記録される。第2編集を実行する第2画像編集部17は、上記第2領域を参照して、特定された第2編集対象画像に対して第2編集処理を適用し、第2編集画像を生成して上記第3領域に格納する。
上記構成によれば、第1画像編集部16が上記編集パターン情報に基づいて、第1編集を実行し、第1編集が施された第1編集画像が撮影画像表示部24に表示される。そして、ユーザは、撮影画像表示部24に表示された画像の中から次工程、すなわち、第2編集工程で使用する画像を選択することができる。
ユーザにより選択された画像は、第2編集対象画像として記録される。ユーザが編集空間30に移動して、編集部3にて第2編集工程を実行する時には、第2画像編集部17が、上記第2編集対象画像を読み出し、当該第2編集対象画像に対して、第2編集を施す。
これにより、画像の編集工程において、ユーザの判断や操作を必要としない(編集パターン情報によって自動化可能な)第1編集のみを写真撮影プリント装置1の第1画像編集部16に自動で実行させて編集時間全体の短縮を図ることができる。
従来は、すべての編集工程をユーザの判断と手動操作にしたがって実行していたために、編集時間が長くなってしまい、結果1ゲームが終了するまでの所要時間が長くなり、回転率が低下してしまっていた。一方、編集時間に対して、短い制限時間を設けると、ユーザが思うようなプリント画像を得ることができなくなる。つまり、回転率の向上のために、ユーザの満足度が犠牲になるという問題があった。
しかし、上記写真撮影プリント装置1によれば、第1編集工程にて編集時間を短縮し、第2編集においてユーザの手業が介在する余地を残すことで、編集工程が本来持っている遊戯性・娯楽性を維持して、ユーザの満足度を犠牲にすることなく、編集時間を短縮することができる。
しかし、本発明の写真撮影プリント装置1は上記の構成に限定されない。本発明の写真撮影プリント装置1を、すべての編集処理をユーザの操作にしたがって実行する画像編集部を設ける構成とすることも可能である。この場合、編集部3のタッチパネル部31からの信号を受け付けて、受信した信号に応じた編集を実行すればよい。
本実施形態では、制御部10の各部において、ユーザにより選択されたサンプル画像に対応付けられた出力画像生成情報に基づいて処理を実行する、背景制御部13、照明制御部14、音声出力制御部15、および、第1画像編集部16が、出力画像生成処理部60を構成している。しかし、出力画像生成処理部60の構成はこれに限定されない。ユーザにより選択されたサンプル画像に対応付けられた出力画像生成情報に応じて、出力画像を生成するための所定の処理を実行するものであれば何でもよい。
なお、上述の表示制御部11を、出力画像生成処理部60として機能するよう構成することができる。具体的には、ユーザにより選択されたサンプル画像に対応付けられたポーズ制御情報に基づいて、上記ポーズ情報が、テキストデータ、画像データ、映像データである場合には、当該データを表示するよう撮影画像表示部24を制御してもよい。
また、上述の第2画像編集部17を、出力画像生成処理部60として機能するよう構成することができる。例えば、サンプル画像に、落書きを行うペンの線種を規定する線種情報を対応付けて記録しておく。そして、第2画像編集部17は、タッチパネル部31が操作受付部31bを介してタッチペン32による落書きをユーザから受け付けたときに、ユーザにより選択されたサンプル画像に対応付けられた線種情報が特定する線種でもって第1編集画像に落書きを追加する。
これにより、多数あるペンの線種の中から所望の線種を探して選択するという操作を行わずとも、サンプル画像で確認した所望の線種ですぐに落書きを行うことができる。
〔編集パターン情報〕
次に、編集パターン情報記録部52について説明する。編集パターン情報記録部52は、撮影画像に適用する画像編集の内容を示す編集パターン情報を記録するものであり、第1画像編集部16は、編集パターン情報記録部52から読み出した編集パターン情報にしたがって、画像編集を実行する。
図7は、編集パターン情報記録部52に記録される編集パターン情報の例を示す図である。
図7に示す例では、編集パターン情報記録部52は、1つの編集パターン情報が4つのパラメータを有していて、それが1つのレコードを形成するテーブル構造を有している。
第1カラムC1に格納されるパラメータは、編集パターンを識別するための識別情報であるパターンID(編集パターン識別情報)を示している。このパターンIDによって編集パターン情報を一意に識別することができる。
第2カラムC2に格納されるパラメータは、編集パターンを画像処理の内容に基づいて分類するパターン名を示している。例えば、1行目の編集パターン情報には、「オーラ1」という名称が対応付けられている。
第3カラムC3に格納されるパラメータは、当該編集パターンを適用すべき画像の背景色(カーテン色)や背景画像の色を示している。例えば、パターン名「オーラ2」の編集パターンを画像に適用するとき、編集対象画像の背景色が、「パステル」に属する色のときは、2行目に示されている編集パターンを、反対に「ビビッド」に属する色のときは、3行目に示されている編集パターンを上記編集対象画像に適用する。
さらに、5〜9行目に示すとおり、背景色の具体的な色ごとに編集パターンを用意することも可能である。これにより、例えば、赤の背景色または赤を基調とした背景画像を有する画像が編集対象画像である場合には、赤に対して目立つ色を用いて画像処理を行うようにすることができる。
以上のように、第1画像編集部16は、編集パターン情報の「背景色」のパラメータを参照することにより、編集対象画像の背景色や背景画像に適した画像処理のみを行えるよう、適した編集パターン情報のみを抽出して、それに基づき編集を実行することが可能となる。
第4カラムC4に格納されるパラメータは、撮影画像に適用する画像編集の処理内容を示している。編集パターン情報に対応付けられた処理内容を読み出すことで、第1画像編集部16は、編集対象画像に対して様々な画像編集、例えば、「オーラ1(被写体周辺に星が散りばめられたオーラ“キラキラオーラ”)」、「オーラ2(被写体周辺にハートやドットなどの図形を散りばめたオーラ)」、「オーラ3(背景とマスクとの境界の接点間隔を広くとり、線状の図形をつなぎ合わせた角張ったオーラ)」、「トリミング」、「色階調補正(カラー1色と黒との2階調に補正する“カラ黒”)」、「背景(前景)画像合成」、「明るさ補正」、「色調補正(セピア・モノクロ・色強調など)」などの編集を自動で実行することが可能となる。
なお、本実施形態では、管理目的のため、パターンIDを編集パターン情報ごとに記録することとしたが、編集パターン情報は、パターン名および背景色の組合せで一意に特定できるため、上記パターンIDはなくても構わない。
なお、第1画像編集部16が参照する編集パターン情報は、上記に限定されない。したがって、第1画像編集部16は上述した編集パターン以外の編集パターン情報によって種々の画像編集を行うことができる。
また、編集パターン情報には、図7に示すパラメータに限定されず、編集内容に係る様々な情報が関連付けられていてもよい。
さらに、本実施形態では、編集パターン情報記録部52に記録される編集パターン情報を、その編集の種類ごとに1レコードを設けるテーブルとして示したが、編集パターン情報のデータ構造は、これに限定されない。編集の種類ごとに、上述した種々のパラメータが対応付けて記録されていればどのようなデータ構造でもよい。
〔サンプル画像と出力画像生成情報〕
次に、サンプル画像記録部55について説明する。
サンプル画像記録部55は、印刷直前の完成イメージ(すなわち、出力画像の見本)を示すサンプル画像を記録するものであり、このサンプル画像に対応付けて出力画像生成情報を記録するものである。
(サンプル画像)
サンプル画像とは、印刷直前の完成イメージを示すものであり、シール紙に出力される直前の出力画像の見本となる画像である。よって、写真撮影プリント装置1の各機能によって出力画像に対して得られるさまざまな処理の結果が反映されているサンプル画像を多数用意することが好ましい。
さらに、本実施形態では、被写体モデルの静止画をサンプル画像として用いる。被写体モデルを起用したモデルサンプル画像を用いれば、実際の出力画像に、より近いイメージで見本を示すことが可能となる。
より具体的には、例えば、被写体モデルの静止画に対し編集が施された編集結果(編集画像)の見本を示すサンプル画像があってもよい。編集工程における編集結果の見本としては、被写体モデルの静止画(撮影画像)に対して、合成画像が合成されたものをサンプル画像にしたり、被写体モデルのマスクに対して様々な種類のオーラを追加したものをサンプル画像にしたりできる。ユーザはこのようなモデルサンプル画像を確認することにより、編集工程を経た出力画像をより簡単に正確にイメージすることができる。そしてユーザはそこから自分の希望に近いサンプル画像を選べばよい。
さらに、モデルサンプル画像を用いれば、撮影工程における撮影結果の見本を示すことが可能となる。より具体的には、例えば、被写体のポーズや立ち位置などをいろいろパターン化してユーザに提示することが可能となる。さらに、被写体モデルの背景をカーテン部28で設置可能な色にしたモデルサンプル画像を記録しておけば、カーテン部28により設置される背景のカーテン色との被写体との色合いなどからユーザが総合的に出力画像をイメージしやすいモデルサンプル画像を提示することが可能となる。
図8〜図10は、撮影画像表示部24に表示されるサンプル画像の例を示す図である。
図8は、被写体モデルのポーズのバリエーションとカーテン部28にて設置可能な背景カーテンのバリエーションを反映したサンプル画像(ノーマルサンプル画像)を表示した例である。本実施形態では、ユーザがサンプル画像の種別「ノーマル」のタブ81をタッチすることで、上記ノーマルサンプル画像の一覧が撮影画像表示部24に表示される。ユーザは、所望のサンプル画像が表示されている位置をタッチすることによりサンプル画像を選択できる。
図9は、上記ノーマルサンプル画像に対して、さらに、被写体マスク周辺に施すオーラのバリエーションを反映したサンプル画像(オーラサンプル画像)を表示した例である。本実施形態では、ユーザがサンプル画像の種別「オーラ」のタブ82をタッチすることで、上記オーラサンプル画像の一覧が撮影画像表示部24に表示される。
オーラのバリエーションとしては、例えば、背景色と被写体マスクとの境界の接点間隔を広めにとって、線状の図形をつなぎ合わせたオーラを施したオーラサンプル画像(オーラサンプル画像83)、背景と被写体との境界に所定幅の塗りつぶしマスク画像処理を行った上に、再度所定幅のマスクの境界線上に図形(ハート型)をのせたオーラを施したオーラサンプル画像(オーラサンプル画像84)、および、背景と被写体との境界に所定幅の塗りつぶしマスク画像処理を行い、当該塗りつぶしマスクにソフトエッジの処理を施して、再度所定幅のマスクの境界線上に図形(ドットや星型)をのせたオーラを施したオーラサンプル画像(オーラサンプル画像85)などが想定される。
図10は、上記ノーマルサンプル画像に対して、さらに、前景フレーム(合成画像)をオーバーレイ合成したり、背景フレーム(合成画像)をアンダーレイ合成したりして、フレームのバリエーションを反映したサンプル画像(フレームサンプル画像)を表示した例である。本実施形態では、ユーザがサンプル画像の種別「フレーム」のタブ86をタッチすることで、上記フレームサンプル画像の一覧が撮影画像表示部24に表示される。
上述したモデルサンプル画像がユーザにより選択されると、写真撮影プリント装置1の出力画像生成処理部60は、選ばれたモデルサンプル画像と同じ処理結果を反映した出力画像を生成するために所定の処理(背景カーテンの設置、オーラの追加、フレームの合成など)を実行することができる。
また、被写体モデルがポーズの見本を示すようなモデルサンプル画像を、撮影画像が生成されるよりも前にユーザに提示するようにすれば、ユーザは、出力画像の完成イメージや雰囲気をつかみつつ、見本のポーズをイメージしてポーズをとり、撮影工程をスムーズに進めることができる。
さらに、上記モデルサンプル画像を、上記第2編集工程の実行中にユーザに提示するようにすれば、ユーザは、出力画像の完成イメージや雰囲気をつかみつつ、気に入った見本の落書きやスタンプの配置を模倣して簡単に編集作業を行うことが可能となり、結果として第2編集工程をスムーズに進めることができる。
図11は、編集部3における編集画像表示部31aに表示される編集画面およびサンプル画像の例を示す図である。
図11に示す編集画面では、2人のユーザがそれぞれタッチペン32を用いて、それぞれの第2編集対象画像に対して別々に編集作業を行えるようになっている。表示領域87には、編集部3にて編集を行う画像として、ユーザが選択した第2編集対象画像がサムネイル表示される。ユーザは、落書きなどの編集を行いたい画像をここから選ぶ。表示領域88には、ユーザが現在編集中の第2編集画像が表示される。ユーザが、ペンやスタンプなどのツールを用いて編集を行った途中経過と、ユーザの撮影画像とが合成して表示されるため、ユーザは常に仕上がりを確認しつつ編集作業を行うことができる。
表示領域89には、落書きなどの手本としてのモデルサンプル画像を表示する。ここでは、編集の手本としてモデルサンプル画像を利用するので、オーラやフレームなどの編集処理の見本を示すモデルサンプル画像を表示させることが好ましい。
これにより、ユーザは、表示領域89に表示されたモデルサンプル画像の編集の見本を見ながら、気に入った編集処理を模倣して、自身の編集対象画像にもモデルサンプル画像と同じ編集処理を容易に施すことができる。
さらに、モデルサンプル画像には被写体モデルと編集処理の見本とが合わせて示されているので、ユーザは、当該編集処理を自身の編集対象画像に適用した場合にどのようになるのか、その完成の状態を適切に容易にイメージできる。
ここで、表示制御部11は、あらかじめ用意されているモデルサンプル画像を、表示領域89にサムネイル表示する制御を行うだけでよい。従来のように、ユーザの撮影画像を使ってユーザに完成イメージを提供する場合、ユーザの撮影画像に対してあらかじめ編集処理を行って見本画像を生成する処理(特許文献1および2の合成処理)が必要であり、装置にかかる負荷が大きいという問題があった。
本発明の写真撮影プリント装置1では、あらかじめ用意された、被写体モデルと編集処理の見本とを合わせて示すモデルサンプル画像を表示するので、写真撮影プリント装置1の負荷を増大させることなく、ユーザに完成イメージを提供することができる。
(出力画像生成情報)
出力画像生成情報とは、当該写真撮影プリント装置1をどのように制御すれば、ユーザのシール紙において当該サンプル画像と同じ出力結果を得られるのかを示す写真撮影プリント装置1の制御情報を含んだ属性情報のことである。出力画像生成処理部60は、上記制御情報に基づいて、出力画像を生成するための各種処理を実行することができる。
次に、出力画像生成処理部60の各部が参照する出力画像生成情報について説明する。
図12は、サンプル画像記録部55に記録されるサンプル画像に対応付けられた出力画像生成情報の例を示す図である。
図12に示す例では、サンプル画像記録部55に記録されるサンプル画像は、テーブル構造にて管理されている。テーブルは、1つのサンプル画像につき7つの属性が対応付けられており、それが1つのレコードを形成する構造となっている。本実施形態では、第3カラムC13〜第7カラムC17までに上述した各制御情報が格納されており、出力画像生成情報を構成している。
第1カラムC11に格納される属性は、サンプル画像のファイル名を示している。ここには、サンプル画像を識別するための画像IDや、サンプル画像記録部55における格納領域(アドレス)などの情報を格納してもよい。
第2カラムC12に格納される属性は、サンプル画像の種別を示している。この種別の情報に基づいて、表示制御部11は、種別ごとにサンプル画像を分類して表示することが可能となる。
第3カラムC13に格納される属性は、ポーズ情報のファイル名を示している。ポーズ情報は、被写体モデルのポーズをユーザが模倣できるようポーズの説明やポーズのとり方を示すものであり、文字、音声、画像、映像などのデータからなっている。ここには、ポーズ情報のデータの格納領域(アドレス)などの情報を格納してもよい。
第4カラムC14に格納される属性は、上記ポーズ情報をユーザに提示するよう指示するポーズ制御情報を示している。また、ポーズ制御情報には、上記ポーズ情報をユーザに提示する手順が定められている。出力画像生成処理部60は、ポーズ制御情報が定める手順にしたがって、上記ポーズ情報をユーザに提示する。
具体的には、例えば、図8に示すノーマルサンプル画像のうち、ユーザによってファイル名が「sample_img001.bmp」(図12)であるノーマルサンプル画像が選択されたとする。図12に示す例では、「sample_img001.bmp」には、ポーズ情報「ポーズ情報1.txt」と、ポーズ制御情報「表示部に出力」とが対応付けて記録されている。したがって、出力画像生成処理部60としての表示制御部11は、上記ポーズ制御情報にしたがって、ポーズの情報を文字データにより示す「ポーズ情報1.txt」を表示するよう、撮影画像表示部24を制御する。
これにより、ユーザは、撮影画像表示部24に表示される「ポーズ情報1.txt」のポーズの情報(この場合、ポーズの説明文)を確認することが可能となり、自身が選択したサンプル画像(「sample_img001.bmp」)に示される被写体モデルがとっているポーズを容易に模倣することが可能となる。これにより、ユーザは、スムーズに撮影工程をこなすことができ、ユーザが満足する完成度の高い撮影画像を効率よく取得することが可能となる。
また、ノーマルサンプル画像「sample_img002.bmp」がユーザにより選択された場合には、音声出力制御部15が、「ポーズ情報1.wav」を音声出力するよう音声出力部27を制御する。これにより、ユーザは、「ポーズ情報1.wav」の音声案内を聞いて、自身が選択したサンプル画像に示されるポーズを容易に模倣することができる。
なお、ポーズ情報の提示手順は、上記に限定されない。ユーザがサンプル画像のポーズを模倣するための情報を得ることができさえすれば、どのように提示してもよい。例えば、図8〜図10に示すようにサムネイル表示されていたノーマルサンプル画像の中から、ユーザにより選択された画像のみを、撮影の前に拡大表示させて手本となるポーズを目で確認しやすくしたり、ポーズをとるまでの手順をアニメーションで表示させたりすることなどが想定される。あるいは、文字、画像、音声、映像データを複数組み合わせてポーズ情報を提示しても構わない。
第5カラムC15に格納される属性は、上記編集パターン情報を識別するためのパターンIDを示している。なお、種別が「ノーマル」であるサンプル画像には、編集パターン情報による編集処理が施されていないため、編集パターン情報が対応付けられていない。
具体的には、例えば、図9に示すオーラサンプル画像のうち、ユーザによって「sample_img009.bmp」(図12)であるオーラサンプル画像が選択されたとする。図12に示す例では、「sample_img009.bmp」には、パターンID「Pattern2」の編集パターン情報が対応付けて記録されている。したがって、出力画像生成処理部60としての第1画像編集部16は、図7に示す、パターンID「Pattern2」が特定する編集パターン情報(=「オーラ2」)のオーラを追加する処理を、ユーザの撮影画像に対して実行する。
これにより、第1画像編集部16は、ユーザにより選択されたサンプル画像に対応付けられている編集パターン情報に基づいて、第1編集を実行する。つまり、ユーザはサンプル画像を確認し、気に入ったサンプル画像を選択するだけで、サンプル画像に施されている編集処理と同じ編集を、ユーザの撮影画像に適用することができる。
あるいは、編集パターン情報が特定の背景画像や前景画像を合成するという処理内容を示している場合、カメラ画像表示制御部19は、撮影直前にカメラ部23が取り込んだライブビュー画像に対して合成するための、編集パターン情報に基づいた、上記背景(前景)画像を読み出して、その合成結果をライブビュー表示するようカメラ画像表示部25を制御してもよい。このようにすれば、ユーザが選択したサンプル画像と同じ背景(前景)画像とユーザを撮像しているライブビュー画像との合成結果をカメラ画像表示部25に表示することが可能となり、ユーザはその合成結果を確認しながら撮影に臨むことができる。
第6カラムC16に格納される属性は、カーテン部28が提供するカーテン(背景色・模様)を特定する背景情報を示している。図12に示す例では、背景情報を色により特定しているが、これに限定されず、模様を特定する情報を含んでいてもよい。
具体的には、例えば、図10に示すフレームサンプル画像のうち、ユーザによって、背景色がピンク色のサンプル画像(ここでは、「sample_img018.bmp」とする)が選択されたとする。図12に示すとおり、「sample_img018.bmp」には、背景情報「ピンク」が対応付けて記録されている。したがって、出力画像生成処理部60としての背景制御部13は、上記背景情報に基づいて背景色がピンクであるカーテンを選択し、カーテン部28を制御して被写体の背後に設置する。これにより、ユーザが、サンプル画像を確認して、気に入った色が背景に写っている(あるいは、背景色との組合せにより被写体モデルが映えて写りがよいとユーザが判断する)サンプル画像を選択するだけで、当該サンプル画像と同じ背景になるよう適切なカーテンが設置される。
ユーザは、サンプル画像を見て、あらかじめ背景色と被写体モデルとのコントラスト、色味などを確認してから気に入ったサンプル画像を選択する。そして、ユーザの出力画像は、選んだサンプル画像と同じ背景色にて撮影が実行されて生成される。このようにして生成された出力画像は、ユーザが期待する色味・コントラストを持った画像となる。よって、ユーザが思うような結果を得られなかったために背景色を選びなおすという必要がなくなる。以上のことから、簡易な操作でユーザの満足の行く出力画像をユーザに提供することが可能となり、ユーザの満足度を犠牲にせずに回転率を向上させることが可能となる。
第7カラムC17に格納される属性は、撮影部2に配備されている照明部22をどのように動作させるかを指定する照明制御情報を示している。照明制御部14は、上記照明制御情報に基づいて、各照明部22を制御し、さまざまな撮影効果を再現する。本実施形態では、あらかじめ6つの撮影モード(撮影モード001〜006)を設定し、撮影モードごとに、照明部22のそれぞれに対する、照射(発光)のタイミング、光源の色、明るさなどを調整する手順を定めた情報を対応付けて記録部50の図示しない照明制御情報記録部に記録しておくものとする。
具体的には、例えば、サンプル画像「sample_img007.bmp」がユーザにより選択されたとする。図12に示すとおり、「sample_img007.bmp」には、照明制御情報「撮影モード001」が対応付けて記録されている。したがって、出力画像生成処理部60としての照明制御部14は、上記「撮影モード001」における照明部22の調整手順にしたがって、撮影部2の各照明部22を制御する。
これにより、ユーザが、被写体モデルの写りや、照明のあたり具合を確認して選択したサンプル画像と同じ撮影モードで撮影が実行されるよう、照明制御部14は、照明部22をそれぞれ制御することができ、サンプル画像の被写体モデルの写りを、ユーザの出力画像においても再現することが可能となる。
したがって、出力画像の実際の仕上がりと、ユーザが期待していた仕上がりとの間にあるギャップは小さくなる。しかも、そのようなユーザの満足度の高い出力画像を得るために、従来必要であった、明るさや撮影モードの選択などの撮影時の細かな設定の操作は不要となる。ユーザは、サンプル画像を見て、気に入った写りのサンプル画像を選択するだけでよい。以上のことから、簡易な操作でユーザの満足の行く出力画像をユーザに提供することが可能となり、ユーザの満足度を犠牲にせずに回転率を向上させることが可能となる。
以上のように、ユーザは、サンプル画像記録部55に記録されているサンプル画像を参考にすることで、シール紙にプリントされる自身の完成画像をイメージしやすくなる。このため、例えば、ユーザは、撮影時や編集時にサンプル画像を模倣して、撮影工程と編集工程を容易にこなすことができ、気に入ったサンプル画像に近い完成品(自身の写真シール)を手に入れることが可能となる。
また、出力画像生成処理部60は、ユーザが気に入って選択したサンプル画像に対応付けられている出力画像生成情報に基づいて、ユーザの出力画像を生成する処理を実行することができるので、生成された出力画像は、ユーザの気に入る完成度の高いものになる。
以上のことから、ユーザが期待する画像の仕上がりと、実際の画像の仕上がりとの間にあるギャップを埋めることができる。したがって、仕上がりが気に入らないために、前の工程に戻るということが少なくなる。つまり、ユーザは、限られた時間の中ででも所望の出力画像が得やすくなり、結果としてユーザの満足度を犠牲にせずに回転率を向上させることが可能となる。
さらに、上記サンプル画像には被写体モデルを起用しており、ユーザに出力画像の仕上がりに関する情報を1枚サンプル画像で複数提示することが可能である(立ち位置、ポーズ、照明のあたり具合、カメラアングル、背景色とのコントラスト、画像編集処理など)。そして、上記サンプル画像には、該サンプル画像が示す仕上がりを再現するために必要な写真撮影プリント装置1の各部を制御する制御情報が対応付けられているので、上記サンプル画像をユーザに1回選択させるだけで、各種複数の処理を実行して、選択されたサンプル画像の仕上がりを再現したユーザの出力画像を生成することが可能となる。
結果として、ユーザに繁雑な操作を要求することなく、ユーザが満足する完成度の高い出力画像を効率よく生成することができ、ユーザの満足度を犠牲にせずに回転率を向上させることが可能となる。
〔写真撮影プリント装置の処理の流れ〕
次に、本発明の写真撮影プリント装置1にて実行されるゲームの処理の流れについて説明する。本実施形態に係る写真撮影プリント装置1は、被写体であるユーザの写真を撮影する機能、撮影した写真に対して色調・明るさ補正、合成などの編集を自動で行う機能、編集した画像をプリントする機能を少なくとも有している。
なお、以下では、写真撮影プリント装置1は、自動で行う編集の他に、ユーザに落書きやスタンプなどの編集を行わせる機能を有するものとする。ここで、撮影画像に施される編集に関し、写真撮影プリント装置1の第1画像編集部16が自動で行う上記第1編集(工程)を「事前編集(工程)」、ユーザが編集空間にて手動で行う上記第2編集を「本編集(工程)」と称して区別する。両者を特に区別する必要がない場合は、まとめて「編集(工程)」と称して説明する。
図13は、写真撮影プリント装置1にて実行されるゲームの処理の流れを示すフローチャートである。図14(a)〜図14(d)は、写真撮影プリント装置1の撮影画像表示部24の画面の表示例を示す図である。図14(e)は、写真撮影プリント装置1の編集画像表示部31aの画面の表示例を示す図である。
図13に示すように、まず、写真撮影プリント装置1の表示制御部11は、撮影空間20の撮影部2に設置されている撮影画像表示部24にデモ画面を表示する(S101)(図14(a))。この状態で、硬貨処理部21が所定の硬貨が投入されたことを検知すると(S102においてYES)、表示制御部11は、撮影画像表示部24にゲーム中に流されるBGMをユーザに選択させるための画面を表示し(図14(b))、ユーザからのBGM選択の入力を受け付ける(S103)。次に、表示制御部11は、ユーザに撮影コースを選択させるための画面を撮影画像表示部24に表示して(図14(c))、ユーザからの撮影コース選択の入力を受け付ける(S104)。本実施形態では、一例として、
A:ノーマル撮影コース(ユーザが所望のカーテン(背景色)を選んで撮影)
B:おまかせ撮影コース(カーテンを自動で選択し撮影)
C:ポーズ撮影コース(ユーザがモデルサンプル画像を選んでそれに基づいて撮影)
の3コースを用意し、ユーザが好きなコースを選択できるものとする。
ユーザがノーマル撮影コースを選択すると(S104においてA)、撮影部2は、ノーマル撮影処理を実行する(S105)。ユーザがおまかせ撮影コースを選択すると(S104においてB)、撮影部2は、おまかせ撮影処理を実行する(S106)。ユーザがポーズ撮影コースを選択すると(S104においてC)、撮影部2は、ポーズ撮影処理を実行する(S107)。
ここで、ノーマル撮影コースかおまかせ撮影コースが選択され、選択されたコースの撮影工程が実行されると、第1画像編集部16は、当該撮影工程にて得られた撮影画像に対して事前編集工程を実行し(S108)、編集画像を生成する。このとき、表示制御部11は、撮影画像および/または生成した編集画像を表示し、次工程(ここでは本編集工程)対象画像をユーザに選択させる。
一方、ポーズ撮影コースにおける撮影工程が実行されると、ユーザにより選択されたモデルサンプル画像に対応付けられている出力画像生成情報に基づいて撮影(S107)、編集(S108)されて、本編集対象画像として生成される。
上述のとおり、本編集対象画像が特定されると、表示制御部11は、移動案内を行う画面を撮影画像表示部24に表示する(S109)(図14(d))。ユーザはこの段階で、撮影空間20から編集空間30a(または編集空間30b)に移動する。
編集空間30では、編集部3がユーザの操作を受け付けて本編集処理を実行する(S110)。本編集後、ユーザにより次工程(ここでは印刷工程)対象画像の選択と、印刷レイアウト(分割数)の選択が行われると、制御部10は、選択された印刷対象画像を印刷部4にて出力するための印刷データを生成する(S111)。上記生成された印刷データに基づいて、印刷部4は、印刷処理を実行する(S112)。なお、ユーザに分割数を選択させる場合、表示制御部11は、例えば、図14(e)に示すような画面を編集画像表示部31aに表示する。このとき、表示制御部11は、おすすめのレイアウトが分かるように、レイアウトを強調表示したり、ロゴ131を表示したりするよう制御できる。さらに、ユーザグループが分割したシールを複数人で分配することを想定して、分配する人数ごとにおすすめのレイアウトを強調表示してもよい。例えば、「三人用」などの文字情報132を表示すれば、ユーザは、何人で分配するかに応じて最適なレイアウトを即座に選択することが可能となる。
この後、制御部10は事後接客処理を実行する(S113)。事後接客処理が終了すると、表示制御部11は、ユーザを印刷空間40へ誘導するための移動案内の表示を行う(S114)。続いて、印刷部4は、プリント排出口44a(または、プリント排出口44b)から、印刷画像をプリントしたシール紙を排出し(S115)、ゲームの一連の工程を終了する。
図15は、写真撮影プリント装置1における、おまかせ撮影処理および事前編集処理の流れを示すフローチャートである。図16(a)〜図16(e)は、写真撮影プリント装置1の撮影画像表示部24の画面の表示例を示す図である。
ユーザにより、おまかせ撮影コースが選択されると、表示制御部11は、撮影画像表示部24を制御して、図16(a)に示すような画面を表示し、写りや明るさに関する撮影時の設定入力を待ち受ける(S201)。ここで、ユーザにより特定の写り・明るさが選択された場合(S201においてYES)、制御部10は、ユーザが選択した写り・明るさで撮影されるよう撮影部2の写り・明るさの調整を行う(S202)。制限時間内にユーザからの入力が検知できなかった場合(S201においてNO)、デフォルト値を取得して(S203)、取得したデフォルト値に基づき、撮影部2の写り・明るさの調整を行う(S202)。
次に、表示制御部11は、図16(b)に示すような画面を表示し、背景色(カーテンの色)のパターンの選択をユーザに促す(S204)。本実施形態では、背景色を、2つのパターン(パステルとビビッド)に分類し、ユーザにいずれかを選ばせるものとする。
続いて、背景制御部13は、S204にて選択された背景色パターンに分類される背景色のカーテンの中から1つを選択し(S205)、カーテン部28を制御して選択したカーテンを設置する。
次に、記録部50のサンプル画像記録部55から、表示制御部11は、S205にて選択されたカーテンと同じ背景色を持つサンプル画像を読み出して(S206)、読み出したサンプル画像を撮影画像表示部24に表示するようにしてもよい(S207)(例えば、図16(c))。このとき、複数のサンプル画像をサムネイル表示してもよいし、最もおすすめのサンプル画像を拡大表示してもよい。これにより、ユーザは、表示されたサンプル画像を見本にして、ポーズを真似たり、完成品のイメージをつかみつつ適切なポーズをとったりして、円滑に撮影に臨むことが可能となる。
続いて、制御部10はカメラ部23を起動し、カメラ部23が撮影するライブビュー画像をカメラ画像表示部25に表示する(S208)。上記ライブビュー画像に、上記サンプル画像を重畳し透過表示してユーザに提供することもできる。このようにすれば、ユーザは、サンプル画像のポーズをより正確に再現し撮影に臨むことができる。
続いて、制御部10は、撮影画像表示部24にカウントダウンインジケータを表示させ、撮影を行い、撮影画像を取得する(S209)。ここで、取得した撮影画像を撮影画像表示部24に表示してユーザに確認させてもよい(S210)(図16(d))。
次に、第1画像編集部16は、S209にて取得した撮影画像に対して、事前編集を実行する(S211)。ここでは、第1画像編集部16は、編集パターン情報記録部52から、図7に示す、4つの編集パターン情報「オーラ1(キラキラオーラ)」、「縁取り1」、「色調補正1(モノクロ)」、および、「色階調補正(カラ黒)」を読み出して、それぞれの編集パターン情報を上記撮影画像に適用するものとする。
第1画像編集部16は、上記4つの編集パターン情報にしたがって生成した4つの編集画像を本編集対象画像として編集画像記録部53に記録する(S212)。
続いて、制御部10は、所定回数(例えば8回)の撮影が終了したか、あるいは、所定時間(例えば3分)が経過したかを判定し(S213)、いずれも満たしていなければ(S213においてNO)、S206のステップに戻って撮影処理を繰り返す。一方、いずれかの条件を満たした場合は(S213においてYES)、表示制御部11は、S211にて行った事前編集済みの編集画像を編集画像記録部53から読み出して、撮影画像表示部24に一覧表示する(S214)。
図17は、写真撮影プリント装置1における、ノーマル撮影処理および事前編集処理の流れを示すフローチャートである。図17のノーマル撮影処理において、図15のおまかせ撮影処理と異なる点は、背景色(カーテンの色)をユーザが選択できるようにした点と、所定撮影回数に達したときに、残り制限時間が所定以上の場合は、ボーナス撮影を行う機会をユーザに提供できるようにした点である。以下、図15のおまかせ撮影処理と異なる点について説明する。
制御部10は、S301〜S303にて撮影部2の写り・明るさの調整を行ったのち、S304のステップに進む。S304にて、図16(b)の画面から、ユーザにより背景色パターンが選択されると、表示制御部11は、図16(e)の画面を撮影画像表示部24に表示して、ユーザに背景色を選択させる(S305)。以下の撮影処理、および、事前編集処理は、図15に示すおまかせ撮影コースの処理と同様である。
S312にて、事前編集画像の保存が終わると、制御部10は、撮影回数を判定し(S313)、撮影回数が所定回数(例えば、3回)になれば(S313においてYES)、次に、残り撮影可能枚数を判定する(S314)。撮影回数が3回に満たない場合は(S313においてNO)、S306のステップに戻り、撮影処理を繰り返す。S314にて、残り撮影可能枚数が3枚以上であると判定した場合は(S314においてYES)、2セット目の撮影処理に移る。具体的には、再度を写り・明るさの調整を行って(S301〜S303)、S305のステップに戻る。このように、撮影処理が2セット目の場合には、2セット目であるか否かの判定を行って、S304のステップをスキップし、直接S305のステップに移行するようにしてもよい。一方、S314にて、残り撮影可能枚数が3に満たない(0の)場合は(S314においてNO)、制御部10は、残り撮影可能時間が所定以上残っているか否かを判定する(S315)。
S315にて、制御部10が、撮影可能時間が十分残っていると判定した場合は(YES)、表示制御部11は、ボーナス撮影用案内画面を表示して(S317)、ボーナス撮影処理に移行する(S318〜S325)。
ここで、一連のボーナス撮影処理は、図15に示すS205〜S212の各ステップと同様であるのでここでは説明を省略する。
事前編集が終了すると、制御部10は、残りボーナス撮影可能枚数と残り撮影可能時間を確認し、枚数・時間ともに条件を満たした場合は(S326においてYES)、S317のステップに戻り、ボーナス撮影処理を繰り返す。一方、枚数・時間の条件が1つでも満たされなかった場合は(S326においてNO)、表示制御部11は、ボーナス撮影画像および編集画像を含む撮影画像および/または編集画像を一覧表示して(S316)、ユーザに本編集対象画像を選択させて処理を終了する。S315にて、撮影可能時間が所定時間に満たない場合も(NO)、S316に遷移し、処理を終了する。
図18は、写真撮影プリント装置1における、ポーズ撮影処理および事前編集処理の流れを示すフローチャートである。図18のポーズ撮影処理は、撮影を実行する前に、ユーザにサンプル画像を提示し、所望のサンプル画像を選択させる点で、上述の図15および図17の撮影処理とは大きく異なる。そして、以降のステップでは、選択されたサンプル画像の出力画像生成情報に応じて出力画像生成処理部60が各種処理を実行する。以下、図15および図17の撮影処理と異なる点について説明する。
制御部10は、S401〜S403にて撮影部2の写り・明るさの調整を行ったのち、S404にて、図16(b)の画面から、ユーザによる背景色パターンの選択を受け付ける。
次に、表示制御部11は、サンプル画像記録部55から、ユーザが選択した背景色パターンに分類されるカーテン色の背景情報を有するモデルサンプル画像を抽出し、撮影画像表示部24に表示する(S405)(例えば、図8〜図10)。そして、S405にて表示したモデルサンプル画像のうち、ユーザが所望するモデルサンプル画像の選択を受け付ける(S406)。ここでは、3枚のモデルサンプル画像をユーザが選択できるものとする。
続いて、サンプル画像解析部12は、ユーザにより選択されたモデルサンプル画像をサンプル画像記録部55の中から特定し、特定したモデルサンプル画像に対応付けられている出力画像生成情報を解析する。ここでは、一例として、出力画像生成情報の中から(1)ポーズ情報、(2)ポーズ制御情報、(3)パターンID(編集パターン情報)、(4)背景情報の4つの制御情報が抽出されるものとする。
次に、背景制御部13は、カーテン部28を制御して、ユーザにより選択されたモデルサンプル画像の背景情報が特定するカーテンを被写体の背後に設置する。
表示制御部11は、ユーザにより選択されたモデルサンプル画像のポーズ制御情報に基づいて、上記ポーズ情報をユーザに提示する。より具体的には、ポーズ制御情報が「サンプル画像を拡大表示する」である場合には、表示制御部11は、選択されたモデルサンプル画像そのものを、拡大表示する(S408)(図16(c)の表示領域161)。あるいは、上記ポーズ情報が文字データである場合には、ポーズを説明する文章をサンプル画像とともに表示してもよい(図16(c)の表示領域162)。さらに、ポーズ情報が音声データである場合には、音声出力制御部15が、音声出力部27を制御してポーズのとり方などをアドバイスする音声を出力する。
続いて、カメラ画像表示制御部19は、ユーザにより選択されたモデルサンプル画像のパターンIDを参照し、当該パターンIDが特定する編集パターン情報が、フレームや背景画像など合成画像の合成処理を示している場合は、当該編集パターン情報にしたがって、フレームや背景画像などの合成画像を合成画像記録部(図示せず)より読み出し、ユーザのライブビュー画像を表示するカメラ画像表示部25に重畳させてもよい(S409)。これにより、ユーザは、より簡単に、自身が選んだモデルサンプル画像のとおり、合成画像にうまくはまるようポーズをとって撮影に臨むことが可能となる。
続いて、制御部10は、撮影画像表示部24にカウントダウンインジケータを表示させて、撮影を行い、撮影画像を取得する(S410)。ここで、サンプル画像解析部12が、上記出力画像生成情報から照明制御情報を抽出する場合は、当該照明制御情報が示す撮影モードに基づいて、照明制御部14が照明部22を制御すればよい。
S410にてユーザの撮影画像が生成されると、第1画像編集部16は、上記パターンIDが示す編集パターン情報にしたがって事前編集(第1編集)を、上記撮影画像に対して実行する(S411)。具体的には、上記編集パターン情報がフレームや背景画像などの合成処理を示している場合は、第1画像編集部16は、当該編集パターン情報にしたがって、フレームや背景画像などの合成用画像を読み出し、上記撮影画像に合成して、事前編集画像を作成する。
ここで、作成した事前編集画像を撮影画像表示部24に表示してユーザに確認させてもよい(S412)。さらに、ユーザがS406にて選択したモデルサンプル画像を並べて表示し、ユーザの撮影画像から得られた事前編集画像が、上記モデルサンプル画像をどのくらい正確に再現できたのかをユーザが見比べられるようにしてもよい。
上述のようにして取得した事前編集画像は、次工程(本編集工程)の対象画像、すなわち、本編集対象画像として編集画像記録部53に保存される(S413)。
S413にて、事前編集画像の保存が終わると、制御部10は、撮影回数を判定し(S414)、撮影回数が所定回数(例えば、3回)になれば(S414においてYES)、次に、残り撮影可能枚数を判定する(S415)。撮影回数が3回に満たない場合は(S414においてNO)、S407のステップに戻り、撮影処理を繰り返す。このとき、サンプル画像解析部12は、2枚目に選択されたモデルサンプル画像の解析を行い、当該モデルサンプル画像の出力画像生成情報に基づいて撮影工程が実行される。
S415にて、残り撮影可能枚数が3枚以上であると判定した場合は(S415においてYES)、S405のステップに戻り、2セット目の撮影処理に移る。具体的には、再度モデルサンプル画像の選択を受け付けて撮影工程を実行する。一方、S415にて、残り撮影可能枚数が3に満たない(0の)場合は(S415においてNO)、制御部10は、残り撮影可能時間が所定以上残っているか否かを判定する(S416)。
S416にて、制御部10が、撮影可能時間が十分残っていると判定した場合は(YES)、表示制御部11は、ボーナス撮影用案内画面を表示して(S417)、ボーナス撮影処理に移行する(S418〜S425)。
ここで、一連のボーナス撮影処理は、図17に示すS318〜S325の各ステップと同様であるのでここでは説明を省略する。
事前編集が終了すると、表示制御部11は、ボーナス撮影画像を含むすべての本編集対象画像を一覧表示して(S426)、ユーザに本編集対象画像を選択させて処理を終了する。S416にて、撮影可能時間が所定時間に満たない場合も(NO)、S426に遷移し、処理を終了する。
図19は、写真撮影プリント装置1における、本編集処理の流れを示すフローチャートである。
まず、第2画像編集部17は、ユーザにより選択された本編集対象画像を、編集画像記録部53から取得する(S501)。そして、制御部10が、編集空間30に移動したユーザがタッチペン32を用いて、本編集開始のボタンをタッチしたことを検知すると(S502においてYES)、表示制御部11は、図11に示すような編集用画面を編集画像表示部31aに表示させ、ユーザからの編集操作の入力を受け付ける(S503)。
次に、表示制御部11は、表示領域87(図11)に、ユーザが選択した本編集対象画像をサムネイル表示し、表示領域88に、ユーザが現在編集しているの本編集対象画像を表示する(S504)。
ここで、第2画像編集部17が、操作受付部31bを介して、背景もしくは、前景画像の編集ツールが操作されたことを検知すると(S505においてYES)、表示制御部11は、サンプル画像記録部55から、種別が「オーラ」または「フレーム」であるモデルサンプル画像を抽出して表示領域89に表示する(S506)。
次に、第1画像編集部16は、操作受付部31bを介して、表示領域89に表示されたモデルサンプル画像のひとつが選択されたことを検知すると、当該モデルサンプル画像に対応付けられている編集パターン情報にしたがって、当該編集パターン情報が指定する背景もしくは、フレーム画像を上記表示領域88に表示されている本編集対象画像に合成する処理を実行する(S507)。
ここで、制御部10は、所定時間(例えば3分)が経過したか、あるいは、ユーザにより本編集終了のボタンがタッチされたかを判定し(S508)、いずれも満たしていなければ(S508においてNO)、S504のステップに戻って本編集処理を繰り返す。一方、いずれかの条件を満たした場合は(SS508においてYES)、第2画像編集部17は、本編集操作の入力の受け付けを終了し、本編集処理を終了する(S509)。
上述したように、編集前あるいは編集中に、モデルサンプル画像を表示することにより、ユーザは、気に入った編集処理が施されているモデルサンプル画像を選択するだけで、当該モデルサンプル画像に施されている編集をユーザの撮影画像にも同じように簡単な操作で適用することが可能となる。さらに、モデルサンプル画像は、被写体モデルに具体的な編集処理を適用した状態を示す画像であるので、ユーザは、モデルサンプル画像を見るだけで、簡単に自身の出力画像の仕上がりをイメージすることができ、実際の出力画像の仕上がりと、ユーザが期待していた仕上がりとのギャップをなくすことができる。
また、モデルサンプル画像に応じて自動で編集が行われない場合でも、モデルサンプル画像を表示しているだけで、それを手本としてユーザは本編集工程をこなすことができるので、本編集工程をスムーズに進めることが可能となり、結果として回転率の向上にもつながる。
なお、第1画像編集部16について、上述の例では、事前編集処理を撮影画像が1枚生成される度に実行する構成としたが、これに限らず、すべての撮影処理が終了した後、未編集の撮影画像すべてに対して事前編集をまとめて実行する構成としてもよい。
なお、本実施形態では、写真撮影プリント装置1の撮影コースを上述の3つのコースとしたが、これに限定されない。また、本発明の写真撮影プリント装置1が実行する上述の事前編集工程を、ノーマル撮影工程(S105)とおまかせ撮影工程(S106)後の撮影画像に適用するものとして説明したが、ポーズ撮影工程(S107)後の撮影画像に事前編集を適用することも可能である。
また、上述の説明では、写真撮影プリント装置1のゲームは、撮影可能枚数≧編集可能枚数となるよう設定されているが、撮影可能枚数≦編集可能枚数となるよう設定することも可能である。これにより、ユーザには、様々なバリエーションのプリント画像を提供しつつ、撮影回数を減らして撮影工程を短縮することができるので、さらに回転率を向上させることが可能である。また、写り・明るさの設定について、撮影処理過程において変更できる撮影コースを設けてもよい。
以上のように、本発明の写真撮影プリント装置1によれば、サンプル画像を上述の各工程であらかじめユーザに提示することにより、ユーザは、提示されたサンプル画像を見本にして、ポーズを真似たり、完成品のイメージをつかみつつ適切なポーズをとったり、編集処理内容を真似たりして、円滑に撮影または編集に臨むことが可能となる。また、ユーザが選んだサンプル画像に施されている編集をユーザの撮影画像にも同じように事前に適用することにより、ユーザが期待していたものと近い仕上がりにすることができる。
このように、サンプル画像をあらかじめユーザに提示することにより、ユーザが期待する仕上がりと、実際の仕上がりとの間にギャップがなくなり、気に入らないために、前のステップに戻る回数が減少し、結果として回転率の向上、ユーザの満足度向上につながる。
〔変形例〕
本発明の写真撮影プリント装置1は、上述した構成に限定されず、撮影画像よりもデータサイズの小さい画像を生成する縮小画像生成部18(図1)を備えていることが好ましい。
カメラ部23が撮影を行うことにより、撮影画像が生成されると、縮小画像生成部18は、上記生成されたオリジナルの撮影画像に基づき、当該オリジナルの撮影画像より小さいデータサイズの画像(小サイズ撮影画像)を生成する。
上記オリジナルの撮影画像とは別に生成された小サイズ撮影画像は、当該オリジナルの撮影画像に関連付けて撮影画像記録部51に記録される。
そして、第1画像編集部16は、縮小画像生成部18が生成した小サイズ撮影画像を撮影画像記録部51から読み出して編集し、編集画像を生成する。
上記構成によれば、縮小画像生成部18が、1つの撮影画像につき、当該撮影画像より小さいサイズの編集用画像を別途生成する。第1画像編集部16は、サイズの大きい撮影画像ではなく、サイズの小さい小サイズ撮影画像に対して編集処理を実行する。第1画像編集部16が生成した編集画像は、上記サイズの大きいオリジナル撮影画像を編集したときに生成されるものよりもサイズの小さい編集画像となる。
これにより、第1画像編集部16にかかる画像編集処理の負荷が低減される。さらに、表示制御部11にかかる、編集画像表示処理の負荷も低減される。結果として、迅速に画像編集処理が実行され、編集画像の表示速度も向上する。
以上のことから、制御部10全体の処理効率が向上し、編集時間をさらに短縮することが可能となる。
なお、縮小画像生成部18における、小さいデータサイズの画像を生成の方法は、特に限定されない。例えば、符号圧縮方式によって、画像のデータサイズを小さくしても構わないし、画像のそのものの大きさを縮小することによってデータサイズを小さくしても構わない。
ここで、本実施形態では、次工程(ここでは、第2編集工程)で用いる第2編集対象画像は、画像サイズが小さくなった第1編集画像から選択されるが、第2画像編集部17は、第2編集を実行する際、上記画像サイズが小さくなった第1編集画像を直接用いることはしない。つまり、第2画像編集部17により生成される第2編集画像の画像サイズは、第1画像編集部16により生成される第1編集画像と同じように画像サイズが小さいわけではない。
具体的には、第1画像編集部16が小サイズ撮影画像から生成した第1編集画像には、どの編集パターン情報が適用されたのかを示す情報が対応付けて記録されている。第1画像編集部16は、ユーザにより選択された対象画像としての小サイズの第1編集画像についてのみ、対応するオリジナルサイズの撮影画像と、対応する編集パターン情報とを読み出して、オリジナルの画像サイズのままで、第1編集画像を生成する。そして、当該オリジナルサイズの第1編集画像をユーザが選択した次工程対象画像として、第2画像編集部17に引き渡す。第2画像編集部17は、画像サイズが小さくなっていないオリジナルサイズの第1編集画像に対して第2編集を実行し、第2編集画像を生成する。このように生成された第2編集画像は、印刷対象画像として図示しない印刷部によって必要に応じて読み出される。
これにより、印刷対象画像は、シール紙に出力されるときに必要な解像度を確保することができる。したがって、シール紙として出力されたときに、縮小画像生成部18によって画像データが縮小されてしまったために、粗い画像がプリントされてしまうという不都合が生じることはない。
なお、上述の説明では、表示制御部11は、編集が施された1または複数の編集画像を表示するよう撮影画像表示部24を制御する構成としたが、これに限定されない。表示制御部11は、上記撮影画像ごとに、当該撮影画像に対応する編集画像を一覧表示するよう撮影画像表示部24を制御してもよい。
具体的には、編集が施される前の撮影画像を記録する撮影画像記録部51と、編集後の1または複数の編集画像を記録する編集画像記録部53において、上記編集画像が、当該画像編集適用前の撮影画像に対応付けて記録されており、表示制御部11は、その対応関係が明確になるよう撮影画像および編集画像のレイアウトを決定して、撮影画像表示部24を制御する。
さらに、表示制御部11は、撮影画像表示部24の画面上に一覧表示するサンプル画像の枚数に応じて、表示する画像の大きさを変更することが好ましい。これにより、表示する画像サイズを小さくすると、次工程で使用する画像の候補となる候補画像やサンプル画像を一度にたくさん表示することができ、ユーザは、短い時間で、気に入りのサンプル画像を選択することができる。一方、一度に表示できる枚数を減らし、その分表示する画像サイズを大きくすれば、個々の画像の細かな写りが確認できる。
また、表示制御部11は、すべての候補画像を一度に表示することができない場合は、ページスクロールするようにレイアウトを決定すればよい。例えば、撮影画像表示部24に、画像を最高40枚まで一覧表示できる場合、1画面に20枚表示するレイアウトとして2ページの表示用データを作成すればよい。また、一覧表示されている画像をユーザが選択したとき、それが拡大表示されるように撮影画像表示部24を制御してもよい。
また、表示制御部11は、サンプル画像の中から次工程で使用するのに推奨する画像を特定し、それらの推奨画像が優先して表示されるよう撮影画像表示部24を制御してもよい。これにより、写りと画像処理の合成具合を推奨する画像を利用者にわかりやすく提供することが可能となる。
なお、上記推奨画像を特定する方法は特に限定されない。例えば、フレームやオーラなどの追加画像の色味の情報(色相、明度、輝度など)に基づいて、印字状態において撮影画像との合成具合が映える組合せ(例えば、背景色とフレームとオーラの組合せ、など)をあらかじめ定めておき、組合せごとに優先順位の情報を対応付けて記録しておくことが考えられる。この場合、優先順位の最も上位の組合せを用いて画像編集された候補画像を推奨画像として特定すればよい。
あるいは、所望のサンプル画像としてユーザに選択される頻度をサンプル画像ごとに記録する構成とし、ユーザに最も頻繁に選ばれているサンプル画像を推奨画像として特定することもできる。
また、推奨画像を1つ強調表示するだけでなく、上記優先順位や頻度の情報に基づいて、おすすめの順番に並べ替えてランキング形式で候補画像を表示しても構わない。
なお、撮影画像表示部24を、大型モニタ(例えば、17インチモニタ)で構成すれば、より精細な画像をよりたくさん一覧表示することができ、ユーザが候補画像を迅速に確認することが可能となる。
上述した実施形態では、撮影画像に適用される画像編集処理として、編集パターン情報に基づく明るさ補正や色調補正などの第1編集処理やユーザが行う落書きやスタンプの追加などの第2編集処理について説明したが、これらは一例であり、本発明はこれに限定されない。写真撮影プリント装置1は、上述した画像編集処理以外にも、画像編集全般の処理が可能である。また、写真撮影プリント装置1は、任意のモードについて適当なハードウェア構成およびソフトウェア構成に変更できる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
上記写真撮影プリント装置は、被写体を撮影して生成した撮影画像をプリント紙に出力する写真撮影プリント装置において、プリント紙に出力する出力画像の見本を示すサンプル画像を記録するサンプル画像記録部には、被写体モデルの静止画に対し適用する画像編集による出力結果を見本として示すサンプル画像と、当該サンプル画像が示す出力結果を上記被写体の出力画像に反映するための上記画像編集の処理内容を示す編集パターン情報とが対応付けて記録されており、上記サンプル画像記録部に記録された複数のサンプル画像を表示するよう表示部を制御する表示制御手段と、上記表示部に表示された上記複数のサンプル画像のうちユーザにより選択されたサンプル画像に対応付けられた編集パターン情報に基づいて上記被写体の撮影画像を編集する画像編集手段とを備えていることを特徴としている。
上記編集パターン情報は、上記撮影画像において、背景に適用する画像編集の処理内容を示し、上記画像編集手段は、上記編集パターン情報にしたがって、上記背景に対して画像編集を適用することを特徴としている。
上記編集パターン情報は、上記撮影画像において、被写体を表す被写体マスクと背景との境界または境界付近に適用する画像編集の処理内容を示し、上記画像編集手段は、上記編集パターン情報にしたがって、上記撮影画像の被写体周辺に対して画像編集を適用することを特徴としている。
上記編集パターン情報には、上記撮影画像の背景の色と関連付けて上記画像編集の処理内容が定められており、上記画像編集手段は、上記編集パターン情報にしたがって、上記背景の色に応じた画像編集を上記撮影画像に対して適用することを特徴としている。
最後に、写真撮影プリント装置1の各ブロック、特に表示制御部11、出力画像生成処理部60の各部は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、写真撮影プリント装置1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである写真撮影プリント装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記写真撮影プリント装置1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、写真撮影プリント装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。