以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[写真シール作成装置の外観構成]
図1は、写真シール作成装置1の外観の構成例を示す斜視図である。
写真シール作成装置1は、撮影や編集等の作業を利用者にゲームとして行わせ、撮影画像や編集済み画像を提供する代わりに利用者より代金を受け取るゲーム機である。写真シール作成装置1はゲームセンタなどの店舗に設置される。利用者は1人であることもあるが、主に2人または3人等の複数人である。
写真シール作成装置1が提供するゲームで遊ぶ利用者は、代金を投入し、自身が被写体となって撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した編集対象の画像に対して、背景や前景の画像となる合成用画像や手書きの線画やスタンプ画像を合成する編集機能を用いて編集を行うことにより、撮影画像を彩り豊かな画像にする。利用者は、編集済みの画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させることになる。
図1に示すように、写真シール作成装置1は、主に、撮影ユニット11、編集部12、および事後接客部13から構成される。撮影ユニット11と編集部12が接した状態で設置され、編集部12と事後接客部13が接した状態で設置される。
撮影ユニット11は、撮影部21と背景部22から構成される。撮影部21と背景部22は所定の距離だけ離れて設置され、撮影部21と背景部22の間に形成される空間である撮影空間において撮影処理が行われる。
撮影部21は撮影処理を利用者に行わせる装置である。撮影部21は、撮影空間に入り、撮影処理を行っている利用者の正面に位置する。撮影空間を正面に臨む面を構成する撮影部21の正面パネル41には、撮影処理時に利用者により用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。撮影空間にいる利用者から見て右側の面を右側面、左側の面を左側面とすると、撮影部21の右側面が側面パネル42Aにより構成され、左側面が側面パネル42B(図示せず)により構成される。
背景部22は、正面を向いて撮影処理を行っている利用者の背面側に位置する板状の部材である背面パネル51、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル42Aより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52A、および、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル42Bより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52B(図示せず)から構成される。
撮影部21の右側面を構成する側面パネル42Aと背景部22の側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられ、それぞれの上部が板状の部材である連結部23Aによって、それぞれの下部が、例えば金属製の略コの字型の部材である連結部23A’によって連結される。また、撮影部21の左側面を構成する側面パネル42Bと背景部22の側面パネル52Bは、ほぼ同一平面に設けられ、それぞれの上部が板状の部材である連結部23Bによって、それぞれの下部が、例えば金属製の略コの字型の部材である連結部23B’(図示せず)によって連結される。
撮影部21の側面パネル42A、連結部23A、および背景部22の側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口G1となる。図示されないが、撮影部21の側面パネル42B、連結部23B、および背景部22の側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口G2となる。撮影空間の内部には床材27が設置される。利用者は、撮影空間に入り、床材27の上に立って撮影を行うことになる。
背景部22の上部には、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bに支持される形で背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25には、色または柄の異なる、背景に利用される巻き取り式の背景カーテンが複数収納される。背景カーテンユニット25は、撮影部21に設けられたカメラ等による撮影と連動して動作し、撮影の際に、例えば利用者により選択された色のカーテンを下ろし、その他のカーテンを巻き取る。
なお、背景カーテンユニット25に収納される背景カーテンとしては、複数枚のカーテンを1枚のクロマキ用のカーテンとして使用する昇降式カーテンを用意してもよい。また、クロマキ用のカーテンを予め撮影空間の背面となる背面パネル51に張り付けるとともに、合成用の背景画像を複数種類用意し、撮影処理や編集処理において、利用者が所望する背景画像をカーテンの部分に合成することができるようにしてもよい。
撮影空間の上方には、撮影部21の正面パネル41、連結部23A、連結部23B、および背景カーテンユニット25に囲まれる開口が形成され、その開口の一部を覆うように天井ストロボユニット24が設けられる。天井ストロボユニット24の一端が連結部23Aに固定され、他端が連結部23Bに固定される。天井ストロボユニット24は、フラッシュとして撮影に合わせて撮影空間内に向けて発光するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット24の内部には、ストロボの他に、蛍光灯が設けられており、撮影空間の照明としても機能する。
編集部12は、撮影処理によって得られた画像を編集する処理である編集処理を利用者に行わせる装置である。編集部12は、一方の側面が撮影部21の正面パネル41の背面に接するように撮影ユニット11に連結して設けられる。編集部12には、編集処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタなどの構成が設けられる。
図1に示す編集部12の構成を正面側の構成とすると、2組の利用者が同時に編集処理を行うことができるように、編集部12の正面側と背面側には編集処理に用いられる構成がそれぞれ設けられる。
編集部12の正面側は、床面に対して垂直な面であり、側面パネル42Aとほぼ平行な面である面71と、面71の上方に形成された斜面72から構成され、編集作業に用いられる構成が斜面72に設けられる。斜面72の右側には、柱状の形状を有し、照明装置74の一端を支持する支持部73Aが設けられる。斜面72の左側にも、照明装置74の他端を支持する支持部73B(図2)が設けられる。さらに、支持部73Aの右側には、板状の形状を有し、事後接客部13が連結して設けられる支持部73Cが設けられる。また、支持部73Cの上面にはカーテンレール26を支持する支持部75が設けられる。
編集部12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、上から見たときの形状がコの字状となるように3本のレール26A乃至26Cを組み合わせて構成される。平行に設けられるレール26Aと26Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、他端に残りの一本のレール26Cの両端が接合される。
カーテンレール26には、編集部12の正面前方の空間と背面前方の空間の内部が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。カーテンレール26に取り付けられたカーテンにより囲まれる編集部12の正面前方の空間と背面前方の空間が、利用者が編集処理を行う編集空間となる。
図2は、写真シール作成装置1を別の角度から見た斜視図である。
事後接客部13は事後接客処理を利用者に行わせる装置である。事後接客処理には、撮影画像や編集済みの画像を携帯電話機などの携帯端末に送信する処理、ミニゲームを利用者に行わせる処理、アンケートに答えさせる処理などが含まれる。
図2に示すように、事後接客部13は、所定の厚さを有する板状の筐体を有しており、編集部12の右側面に接合されて設けられる。事後接客部13の正面には、事後接客処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタや、撮影画像や編集済みの画像が印刷されたシール紙が排出される排出口などが設けられる。事後接客部13の正面前方の空間が、シール紙への印刷が終わるのを待っている利用者が事後接客処理を行う事後接客空間となる。
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について図3を参照して説明する。図3は、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。
写真シール作成装置1の利用者は、白抜き矢印#1で示すように出入り口G1から、または白抜き矢印#2で示すように出入り口G2から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入り、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影処理を行う。
撮影処理を終えた利用者は、白抜き矢印#3で示すように出入り口G1を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−1に移動するか、白抜き矢印#4で示すように出入り口G2を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−2に移動する。
編集空間A2−1は、編集部12の正面側の編集空間であり、編集空間A2−2は、編集部12の背面側の編集空間である。編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかが、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方の空間が移動先として案内される。編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は編集処理を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集処理を行うことができる。
編集処理が終了した後、撮影画像や編集済みの画像の中から選択された画像の印刷が開始される。画像の印刷中、編集処理を終えた利用者は、編集空間A2−1で編集処理を行っていた場合には白抜き矢印#5で示すように編集空間A2−1から事後接客空間A3に移動して事後接客処理を行う。また、編集処理を終えた利用者は、編集空間A2−2で編集処理を行っていた場合には白抜き矢印#6で示すように編集空間A2−2から事後接客空間A3に移動し、事後接客空間A3において事後接客処理を行う。
画像の印刷が終了したとき、利用者は、事後接客部13に設けられた排出口からシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終えることになる。
次に、各装置の構成について説明する。
[撮影部の構成]
図4は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。撮影部21は、正面パネル41、側面パネル42A、および側面パネル42Bが、箱状の形状を有するベース部43に取り付けられることによって構成される。
正面パネル41は撮影空間A1で撮影処理を行う利用者の正面に位置し、側面パネル42Aと側面パネル42Bは、それぞれ、撮影空間A1で撮影処理を行う利用者の左側、右側に位置する。
正面パネル41の中央からやや上側には撮影・表示ユニット81が設けられる。撮影・表示ユニット81は、カメラ91、タッチパネルモニタ92、および正面ストロボ93から構成される。
カメラ91は、レンズやCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により構成され、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91により取り込まれた動画像は、タッチパネルモニタ92にリアルタイムで表示される。利用者により撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた画像は撮影画像(静止画像)として保存される。
カメラ91の下側に設けられたタッチパネルモニタ92は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ92は、カメラ91により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUI(Graphical User Interface)画像を表示し、利用者の選択操作をタッチパネルにより受け付ける機能とを備えている。タッチパネルモニタ92には、適宜、撮影結果としての静止画像や、背景等の画像が合成された後の動画像が表示される。
カメラ91の上側および左右を囲むように半円状の発光面(乳白アクリル板)が設けられた正面ストロボ93は、内蔵されたストロボがカメラ91による撮影に合わせて発光することで、被写体としての利用者の顔付近を正面から照射する。
正面パネル41には、撮影・表示ユニット81の上方に右上ストロボ82および左上ストロボ83が設置される。右上ストロボ82は、内蔵されたストロボが発光することで、利用者を、利用者から見て右上前方から照射し、左上ストロボ83は、内蔵されたストロボが発光することで、利用者を、利用者から見て左上前方から照射する。
ベース部43には利用者の足元を照射する足元ストロボ84も設けられる。右上ストロボ82、左上ストロボ83、足元ストロボ84、および正面ストロボ93の内部には、ストロボの他に、蛍光灯を設けるようにし、天井ストロボユニット24の内部の蛍光灯と合わせて、撮影空間A1内の照明として用いられるようにしてもよい。各ストロボの発光量が調整されることによって、または、発光させるストロボの数が調整されることによって、利用者に照射される光が適宜調整される。
足元ストロボ84の右側には、利用者がお金を投入する硬貨投入返却口85が設けられる。
ベース部43の上面の左右に形成されるスペース43Aおよび43Bは、撮影処理を行う利用者が手荷物等を置くための荷物置き場として用いられる。正面パネル41の例えば天井付近には、撮影処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音を出力するスピーカも設けられる。
[背景部の構成]
図5は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。
上述したように、背面パネル51の上方には背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25のほぼ中央には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を後方中央から照射する背面中央ストロボ101が取り付けられる。
背面パネル51の、出入り口G1側の位置には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を右後方から照射する背面右ストロボ102が取り付けられる。また、背面パネル51の、出入り口G2側の位置には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を左後方から照射する背面左ストロボ103が取り付けられる。
図6は、床材27の平面図である。
板や樹脂よりなる床材27には、角丸の長方形の区画である区画27Aと区画27Bが並べて形成される。例えば区画27Aと区画27Bは、床材27にプリントされることによって、またはシートが貼り付けられることによって形成される。
図6においては、上方向が撮影部21の設置方向であり、下方向が背景部22の設置方向である。カメラ91の位置を基準とした場合、区画27Aは、カメラ91に近い位置に形成され、区画27Bは、カメラ91から遠い位置に形成される。区画27Aの短手方向の長さは、区画27Bの短手方向の長さより若干長く、区画27Aの長手方向の長さは、区画27Bの長手方向の長さより短い。区画27Aと区画27Bの長手方向は、破線で示すカメラ91の光軸Lと略垂直に交わる。
区画27Aの内側には「盛れるzone」の文字がプリントされ、区画27Bの内側には「大人数zone」の文字がプリントされる。後述するように、2人または3人で撮影することを利用者が選択した場合、区画27Aの内側に入って撮影することが写真シール作成装置1により案内され、4人以上で撮影することを利用者が選択した場合、区画27Bの内側に入って撮影することが写真シール作成装置1により案内される。撮影位置の案内は、タッチパネルモニタ92の表示やスピーカからの音声によって行われる。
区画27Aからカメラ91までの距離は、2人または3人の利用者が区画27A内に立って撮影したときに、利用者の顔付近が所定の大きさで写る距離とされる。同様に、区画27Bからカメラ91までの距離は、4人以上の利用者が区画27B内に立って撮影したときに、その利用者の顔付近が所定の大きさで写る距離とされる。
図6の例においては利用者の人数に応じた立ち位置を示す区画として2つの区画が形成されるものとしたが、3つ以上の区画が形成されるようにしてもよい。この場合、より人数の少ない利用者の立ち位置として案内する区画の方が、大人数の利用者の立ち位置として案内する区画よりカメラ91に近い位置に形成される。また、より人数の多い利用者の立ち位置として案内する区画の長手方向の長さが、小人数の利用者の立ち位置として案内する区画の長手方向の長さより長くなるように形成される。
また、大人数の場合には、利用者は、自然とカメラ91から遠い位置を立ち位置とする可能性もあるので、利用者の人数に応じた立ち位置を示す区画として、区画27Aのみが形成されるようにしてもよい。
[編集部の構成]
図7は、編集部12の背面側(編集空間A2−2側)の構成例を示す図である。
斜面72のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131を挟んで左側にタッチペン132Aが設けられ、右側にタッチペン132Bが設けられる。
タブレット内蔵モニタ131は、タッチペン132Aまたは132Bを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集対象画像として選択された撮影画像の編集に用いられる画面である編集画面が表示される。2人で同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aは一方の利用者により用いられ、タッチペン132Bは他方の利用者により用いられる。
編集部12の左側には事後接客部13が設けられる。
[事後接客部の構成]
図8は、事後接客部13の正面側の構成例を示す図である。
事後接客部13の上方中央にはタブレット内蔵モニタ161が設けられる。タブレット内蔵モニタ161は、利用者の指等を用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ161には、事後接客処理に用いられる画面が表示される。
タブレット内蔵モニタ161の下にはスピーカ162が設けられ、スピーカ162の下にはシール紙排出口163が設けられる。
スピーカ162は、事後接客処理の案内音声、BGM、効果音等の音を出力する。
シール紙排出口163には、編集空間A2−1の利用者が編集処理を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙、または、編集空間A2−2の利用者が編集処理を行うことによって作成した画像が印刷されたシール紙が排出される。編集部12の内部にはプリンタが設けられており、画像の印刷がそのプリンタにより行われる。
[写真シール作成装置の内部構成]
次に、写真シール作成装置1の内部構成について説明する。図9は、写真シール作成装置1の内部の構成例を示すブロック図である。上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
制御部201はCPU(Central Processing Unit)などよりなり、ROM(Read Only Memory)206や記憶部202に記憶されているプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。制御部201には、記憶部202、通信部203、ドライブ204、ROM206、RAM(Random Access Memory)207が接続される。制御部201には、撮影部208、編集部209、および事後接客部210の各構成も接続される。
記憶部202は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体からなり、制御部201から供給された各種の設定情報等を記憶する。記憶部202に記憶されている情報は制御部201により適宜読み出される。
通信部203は、インターネットなどのネットワークのインタフェースであり、制御部201による制御に従って外部の装置と通信を行う。
ドライブ204には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205が適宜装着される。ドライブ204によりリムーバブルメディア205から読み出されたコンピュータプログラムやデータは、制御部201に供給され、記憶部202に記憶されたり、インストールされたりする。
ROM206には、制御部201において実行されるプログラムやデータが記憶されている。RAM207は、制御部201が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
撮影部208は、撮影空間A1における撮影処理を行う構成である硬貨処理部221、背景制御部222、照明装置223、カメラ91、タッチパネルモニタ92、およびスピーカ224から構成される。
硬貨処理部221は、硬貨投入返却口85に対する硬貨の投入を検出する。硬貨処理部221は、例えば400円などの所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、そのことを表す起動信号を制御部201に出力する。
背景制御部222は、制御部201より供給される背景制御信号に従って背景カーテンユニット25に収納されている背景カーテンの上げ下ろしを行う。背景カーテンの選択が利用者により手動で行われるようにしてもよい。
照明装置223は、撮影空間A1内の各ストロボの内部に設けられるストロボ(フラッシュ)であり、制御部201より供給される照明制御信号に従って発光する。上述したように、撮影空間A1には、天井ストロボユニット24のストロボの他に、撮影部21に設けられる右上ストロボ82、左上ストロボ83、足元ストロボ84、正面ストロボ93、背景部22に設けられる背面中央ストロボ101、背面右ストロボ102、背面左ストロボ103が設けられている。
カメラ91は、制御部201による制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた画像を制御部201に出力する。
編集部209Aは、編集空間A2−1における編集処理を行う構成として編集部12の正面側に設けられるタブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ231から構成される。編集部209Bも編集部209Aと同一の構成を有しており、編集空間A2−2における編集処理を行う。
タブレット内蔵モニタ131は、制御部201による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を検出する。利用者の操作の内容を表す信号は制御部201に供給され、編集対象の撮影画像の編集が行われる。
事後接客部210は、事後接客空間A3における事後接客処理を行う構成であるタブレット内蔵モニタ161、スピーカ162、印刷処理を行う構成であるプリンタ241、およびシール紙ユニット242から構成される。
プリンタ241は、撮影画像、または編集処理によって得られた編集済みの画像を、プリンタ241に装着されたシール紙ユニット242に収納されているシール紙に印刷し、シール紙排出口163に排出する。
[制御部の構成]
次に、制御部201について説明する。図10は、制御部201がROM206などに格納されているプログラムを実行することにより実現される機能ブロックの構成例を示している。
制御部201は、写真シール作成ゲームを開始する際に投入される代金に関する処理や利用者グループを撮影する等の写真シール作成ゲームの撮影作業の工程に関する処理を行う撮影処理部301、撮影画像に対する落書き編集等の写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する処理を行う編集処理部302、シール紙の印刷等の写真シール作成ゲームの印刷の工程に関する処理を行う印刷処理部303、および、編集作業を終了した利用者グループを接客する写真シール作成ゲームの事後接客の工程に関する処理を行う事後接客処理部304を有する。
このように、制御部201は、写真シール作成ゲームの各工程に関する処理の制御を行う。
[写真シール作成装置の動作]
次に、図11のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール作成装置1の処理について説明する。
ステップS1において、写真シール作成装置1の撮影処理部301は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを硬貨処理部221から供給される信号に基づいて判定し、投入されたと判定するまで待機する。
ステップS1において、硬貨が投入されたと判定された場合、ステップS2において、撮影処理部301は、撮影部208を制御し、カメラ91に取り込まれた被写体の動画像をタッチパネルモニタ92にライブビュー表示させ、撮影空間A1にいる利用者を被写体として撮影し、撮影画像を出力する撮影処理を行う。
ステップS3において、撮影処理部301は、撮影空間A1にいる利用者に対して、編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動を案内する。編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動の案内は、撮影部208のタッチパネルモニタ92に画面を表示させることによって、または音声をスピーカ224から出力させることによって行われる。
ステップS4において、編集処理部302は、編集空間A2−1と編集空間A2−2のうち、撮影処理を終えた利用者の移動先とした方の編集空間に対応する編集部209を制御し、撮影画像に対して利用者に落書き編集入力を行わせ、落書き編集が施された編集済み画像を出力する編集処理を行う。
ステップS5において、編集処理部302は、編集空間A2−1または編集空間A2−2で編集処理を終えた利用者に対して事後接客空間A3への移動を案内する。事後接客空間A3への移動の案内は、タブレット内蔵モニタ131に画面を表示させることによって、または音声をスピーカ231から出力させることによって行われる。
ステップS6において、印刷処理部303は、利用者により選択された撮影画像または編集済み画像を、印刷画像としてプリンタ241に出力してシール紙に印刷する印刷処理を行う(開始する)。
また、タブレット内蔵モニタ161に表示される、事後接客処理の開始ボタンが選択されると、ステップS7において、事後接客処理部304は、印刷終了待機中の利用者に対する事後接客処理を行う。具体的には、事後接客処理部304は、送信手段として、撮影画像や編集済み画像を、携帯送信用画像として携帯端末に送信する携帯送信ゲーム処理を事後接客処理として行う。
印刷が終了すると、ステップS8において、事後接客処理部304は、印刷が終了した旨をタブレット内蔵モニタ161に表示させ、プリンタ241は、画像が印刷されたシール紙をシール紙排出口163に排出し、処理を終了させる。
[撮影処理の例]
次に、図12のフローチャートを参照して、上述した写真シール作成ゲームの一連の処理におけるステップS2の撮影処理の流れを説明する。
まず、ステップS11において、撮影処理部301は、写り選択画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。写り選択画面は、撮影画像における被写体の写りに応じた撮影コースの選択に用いられる画面である。
ステップS12において、撮影処理部301は、人数選択画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。人数選択画面は、利用者の人数に応じた撮影コースの選択に用いられる画面である。
図13は、人数選択画面の例を示す図である。
人数選択画面の中央上方には「撮りたいコースを選んでね」のメッセージが表示され、メッセージの下方左側には、2人用コースを選択するときに操作(選択)されるサンプル画像351が表示される。サンプル画像351は、2人用コースで撮影を行ったときに得られる画像のサンプルである。
サンプル画像351の右側には、3人用コースを選択するときに操作されるサンプル画像352と、4人用コースを選択するときに操作されるサンプル画像353が、縦に並べて表示される。サンプル画像352は3人用コースで撮影を行ったときに得られる画像のサンプルであり、サンプル画像353は4人用コースで撮影を行ったときに得られる画像のサンプルである。
サンプル画像351乃至353が表示されることにより、利用者はそれぞれの撮影コースによって得られる画像の画角を確認することができる。図13に示されるように、少人数の撮影コースを選択したときに得られる画像より、大人数の撮影コースを選択したときに得られる画像の方が、垂直方向の長さに対する水平方向の長さが長い。
なお、利用者の人数が5人以上である場合には、利用者は、4人用コースを選択して撮影を行うことが行うことが好ましい。もちろん、3人用コースを選択して撮影を行うことも可能である。
ステップS13において、撮影処理部301は、立ち位置の案内画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
具体的には、撮影処理部301は、2人用コースまたは3人用コースが選択された場合、図6を参照して説明した区画27Aの内側に立つことを案内する画面を表示させる。また、撮影処理部301は、4人用コースで撮影することが選択された場合、図6を参照して説明した区画27Bの内側に立つことを案内する画面を表示させる。
なお、画面表示によって案内するだけに限らず、撮影部208内のスピーカ(図示せず)から出力する音声によって案内したり、区画27A、区画27Bに発光体としてLEDを埋め込み、画面表示に対応する区画を光らせて案内したりするようにしてもよい。
特に、区画27Aのみが形成され、区画27Bが形成されていない場合には、スピーカからの音声によって、利用者に対して、カメラ91から遠い位置に立つことを案内するようにする。
このように、誘導する前後方向の立ち位置を利用者の人数に応じて切り替えることにより、最適な大きさで利用者の顔が写る画像を撮影することが可能になる。
ステップS14において、撮影処理部301は、人数に応じて照明装置223を制御する。具体的には、撮影処理部301は、2人用コースまたは3人用コースが選択された場合より、4人用コースが選択された場合に、撮影空間内の各ストロボの発光量が若干大きくなるように、照明装置223の発光を制御する。
これにより、2人用コースまたは3人用コースと比較してカメラ91より遠い立ち位置で撮影が行われる4人用コースにおいても、利用者の顔が暗く写ってしまうことを避けることが可能となる。
そして、ステップS15において、撮影処理部301は、カメラ91を制御し、画像の取り込みを開始させ、カメラ91により取り込まれた動画像(ライブビュー画像)をタッチパネルモニタ92に表示させる(ライブビュー表示を行う)。このとき、撮影処理部301は、ステップS12において選択された利用者の人数に応じた画角で、ライブビュー画像を取り込み、表示させる。
ステップS16において、撮影処理部301は、タッチパネルモニタ92にカウントダウンインジケータを表示し、撮影タイミングを利用者に通知する。
撮影タイミングになったとき、ステップS17において、撮影処理部301は、カメラ91を制御して撮影を行い、静止画像である撮影画像を取得する。この撮影画像もまた、ステップS12において選択された利用者の人数に応じた画角で撮影されたものとなる。すなわち、撮影処理部301は、利用者の人数に応じた画角で撮影を行う。
ステップS18において、撮影処理部301は、得られた撮影画像を、撮影結果として撮影画面に表示した後、ステップS19において、撮影を所定回数繰り返し行ったか否かを判定する。ステップS19において撮影を所定回数行っていないと判定された場合、処理はステップS15に戻り、上述の処理を繰り返し行う。具体的には、2人用コースおよび3人用コースの場合、6回の撮影が行われるまで、4人用コースの場合、4回の撮影が行われるまで、上述の処理が繰り返される。
ステップS20において、撮影処理部301は、得られた6枚の撮影画像を撮影結果として記憶部202に保存(記憶)させる。その後、図11のステップS2に戻り、それ以降の処理が行われる。
以上のようにして、2人用コースにおいては、図14Aに示されるように、縦横比が約1:1.2となる画角で撮影された撮影画像が取得され、3人用コースにおいては、図14Bに示されるように、縦横比が約3:4となる画角で撮影された撮影画像が取得され、4人用コースにおいては、図14Cに示されるように、縦横比が約9:16となる画角で撮影された撮影画像が取得されるようになる。
このように、利用者の人数に応じて、利用者それぞれの顔が適切に収まる画角で撮影が行われるので、人物(被写体)の配置のバランスのよい撮影画像を得ることができる。
上述した撮影処理により得られた撮影画像は、編集処理において編集対象画像として落書き編集が施され、印刷処理においてシール紙に印刷されるとともに、事後接客処理において利用者の所有する携帯端末へ提供される。
そこで、以下においては、携帯端末への画像の提供を実現する画像提供システムについて説明する。
[画像提供システムの構成例]
図15は、上述で説明してきた写真シール作成装置1を含む画像提供システムの構成例を示している。
図15の画像提供システムは、写真シール作成装置1、サーバ402、および携帯端末403から構成される。サーバ402は、例えば写真シール作成装置1のメーカが管理するサーバであり、携帯端末403は、写真シール作成装置1が提供するゲームを行い、シール紙を受け取る利用者が携帯している携帯電話機などの端末である。
写真シール作成装置1とサーバ402の間、サーバ402と携帯端末403の間の情報の送受信は、インターネットなどの通信ネットワークを介して行われる。
サーバ402においては、携帯端末403の利用者による写真シール作成装置1の利用によって得られた画像(携帯送信用画像)が管理されている。
[サーバの構成例]
図16は、サーバ402のハードウェア構成例を示すブロック図である。
CPU(Central Processing Unit)411、ROM412、RAM413は、バス414により相互に接続される。
バス414には、さらに、入出力インタフェース415が接続される。入出力インタフェース415には、キーボード、マウス等よりなる入力部416、ディスプレイ、スピーカ等よりなる出力部417が接続される。また、入出力インタフェース415には、ハードディスクや不揮発性のメモリなどより構成され、各種の情報を記憶する記憶部418、ネットワークインタフェースなどより構成され、写真シール作成装置1や携帯端末403と通信を行う通信部419、リムーバブルメディア421を駆動するドライブ420が接続される。
記憶部418には、写真シール作成装置1から送信されてきた携帯送信用画像や、サーバ402が管理する各種のウェブサイトの情報などが記憶される。
図17は、サーバ402の機能構成例を示すブロック図である。図17に示す機能ブロックのうちの少なくとも一部は、図16のCPU411により所定のプログラムが実行されることによって実現される。サーバ402においては、データ管理部431、ウェブページ提供部432、および端末情報取得部433が実現される。
データ管理部431は、写真シール作成装置1から送信されてきた携帯送信用画像や、その携帯送信用画像に関する情報等、各種のデータを管理する。
ウェブページ提供部432は、携帯端末403からの要求に応じて、サーバ402が管理するウェブサイトを構成するウェブページを、通信部419を介して、携帯端末403に提供する。具体的には、ウェブページ提供部432は、携帯送信用画像を含むウェブページを、携帯端末403に提供する。携帯端末403に提供されたウェブページは、携帯端末403の表示部(表示画面)に表示されるようになる。
なお、ウェブページ提供部432は、携帯送信用画像を提供する際、その縦横比に基づいて、携帯送信用画像と携帯端末403の表示部それぞれの長辺および短辺の向き(以下、長短の向き)を合わせて表示させるようにして、携帯送信用画像を携帯端末403に提供する。
端末情報取得部433は、携帯端末403に関する情報である端末情報を、必要に応じて、通信部419を介して携帯端末403に要求し、取得する。
[携帯端末の構成例]
図18は、携帯端末403の機能構成例を示すブロック図である。
携帯端末403は、制御部451、アンテナ452、通信部453、記憶部454、表示部455、非接触型IC456、および操作部457から構成される。
制御部451は、CPU,ROM,RAM等よりなり、所定のプログラムを実行し、携帯端末403の全体の動作を制御する。例えば、制御部451は、通信部453を制御してサーバ402と通信を行う。
通信部453は、基地局から送信された電波が受信されることに応じてアンテナ452から供給された信号の復調処理を行い、復調処理を行うことによって得られた情報を制御部451に出力する。また、通信部453は、制御部451から供給された情報に対して変調処理を施し、得られた信号をアンテナ452から送信する。
記憶部454は、フラッシュメモリ等よりなり、サーバ402からダウンロードされた携帯送信用画像等、各種の情報を記憶する。
表示部455は、LCD等よりなり、各種の情報を表示する。例えば表示部455には、サーバ402から送信され、通信部453において受信された携帯送信用画像が表示される。
非接触型IC456は、写真シール作成装置1に非接触型ICリーダ/ライタが設けられている場合、その通信可能範囲において、非接触型ICリーダ/ライタと近接通信を行う。
操作部457は、各種のボタンや表示部455に重ねて設けられたタッチパネルより構成され、利用者の操作の内容を表す信号を制御部451に出力する。
<画像提供システムの動作>
次に、図19のフローチャートを参照して、写真シール作成装置1において得られた携
帯送信用画像を、サーバ402に送信し、携帯端末403に提供するまでの一連の処理について説明する。
事後接客処理として行われる携帯送信ゲーム処理が開始されると、ステップS31において、事後接客処理部304は、利用者によって携帯送信用画像として選択された撮影画像または編集済み画像を、利用者によって入力された、利用者の携帯端末403のメールアドレスとともに、サーバ402に送信する。
このとき、事後接客処理部304は、送信される携帯送信用画像に、その携帯送信用画像に関する情報(以下、画像情報という)を付加してサーバ402に送信する。
なお、携帯送信ゲーム処理においては、最大1枚の画像を携帯端末403に送信することができるものとするが、携帯端末403に送信される画像の枚数は1枚に限られない。具体的には、サーバ402が管理するウェブサイトにおいて、携帯端末403を所有する利用者が会員登録されている場合には、写真シール作成ゲームにより得られた、例えば6枚の画像全てが携帯端末403に送信され、利用者が会員登録されていない場合には、例えば6枚の画像のうちの1枚のみが携帯端末403に送信される。
ステップS51において、サーバ402(通信部419)は、写真シール作成装置1から送信されてきた携帯送信用画像と、メールアドレスを受信する。
ステップS52において、サーバ402のデータ管理部431は、写真シール作成装置1から送信されてきた携帯送信用画像に対して、保存先URL(Uniform Resource Locator)を割り当て、写真シール作成装置1から送信されてきた携帯端末403のメールアドレスと携帯送信用画像とを対応付けて記憶部418に記憶させる。
ステップS53において、データ管理部431は、携帯端末403のメールアドレス宛てに、ステップS52において割り当てた携帯送信用画像の保存先URLを含む電子メールを送信する。
ステップS71において、携帯端末403は、サーバ402から送信されてきた、携帯送信用画像の保存先URLを含む電子メールを受信する。
ステップS72において、携帯端末403は、電子メールの内容を確認した利用者により携帯送信用画像の表示が指示された場合、受信した電子メールに含まれるURLに基づいてサーバ402にアクセスし、携帯送信用画像の表示を要求する。
ステップS54において、サーバ402のウェブページ提供部732は、携帯端末403の要求に応じて、携帯送信用画像の保存先を指定し、指定された保存先の携帯送信用画像を読み出す。
ステップS55において、ウェブページ提供部732は、読み出した携帯送信用画像を含むウェブページを携帯端末403に提供する。
ステップS73において、携帯端末403は、ウェブページ提供部732によって提供された、携帯送信用画像を含むウェブページを表示部455に表示させる。
なお、上述した説明においては、携帯送信用画像は、携帯端末に送信されるものとしたが、携帯端末に限らず、パーソナルコンピュータ等の、利用者が所有する端末装置に送信されるようにすることができる。
以上のようにして、写真シール作成装置1において得られた撮影画像または編集済み画像が、携帯端末403に提供され、表示されるようになる。
このようにして、携帯端末403に提供される携帯送信用画像には、縦長の画像もあれば、上述した撮影処理で得られる、縦横比が約1:1.2や、約3:4、約9:16等の横長の画像もある。
しかしながら、従来、携帯端末403に提供される画像が、横長の画像である場合には、図20に示されるように、携帯端末403の縦長の表示部455において、その画像は、表示部455の幅に合わせて縮小されて表示され、その上下には、何も表示されない領域ができてしまっていた。
[ウェブページ提供処理について]
そこで、図21のフローチャートを参照して、横長の画像であっても、携帯端末の縦長の表示部に適した形に表示させるウェブページ提供処理について説明する。
なお、図21のウェブページ提供処理は、図19のフローチャートにおけるステップS55の処理の中で実行される。
まず、ステップS111において、ウェブページ提供部432は、携帯端末403からのアクセスに応じて、携帯送信用画像のサムネイル画像を含むウェブページを携帯端末403に提供する。
図22は、携帯端末403の表示部455に表示されるサムネイル画像を含むウェブページの例を示している。
図22に示されるように、携帯端末403の表示部455には、4枚のサムネイル画像511−1乃至511−4が表示されている。サムネイル画像511−1乃至511−4は、携帯送信用画像として、写真シール作成装置1からサーバ402へ送信された画像を縮小した画像である。
ステップS112において、ウェブページ提供部432は、携帯端末403の表示部455において、いずれかのサムネイル画像が選択されたか否かを判定する。いずれのサムネイル画像も選択されていないと判定された場合、ステップS112の処理は繰り返され、いずれかのサムネイル画像が選択されたと判定された場合、処理はステップS113に進む。
ステップS113において、ウェブページ提供部432は、選択されたサムネイル画像に対応する携帯送信用画像が横長であるか否かを判定する。
このとき、ウェブページ提供部432は、携帯送信用画像に付加されている画像情報に基づいて、その携帯送信用画像が横長であるか否かを判定する。
具体的には、画像情報には、その携帯送信用画像の縦横比を表す縦横比情報が含まれる。この縦横比情報は、いわゆる画像の表示サイズを表す情報であり、ピクセル単位で表わされる。ウェブページ提供部432は、この縦横比情報に基づいて、携帯送信用画像が横長であるか否かを判定する。なお、携帯送信用画像に合成されている背景画像の縦横比に基づいて、携帯送信用画像が横長であるか否かが判定されるようにしてもよい。
また、写真シール機の機種によって、得られる画像の縦横比が異なる場合がある。そこで、画像情報に、携帯送信用画像の送信元である写真シール機を特定する情報として、その写真シール機の機種名や筺体IDが含まれるようにする。そして、ウェブページ提供部432は、これら機種名や筐体IDに基づいて、携帯送信用画像が横長であるか否かを判定するようにしてもよい。
さらに、写真シール作成ゲームにおいて選択される撮影コースによって、得られる画像の縦横比が異なる場合もある。そこで、画像情報に、写真シール作成ゲームにおいて選択された撮影コースを表すコース情報が含まれるようにして、このコース情報に基づいて、携帯送信用画像が横長であるか否かが判定されるようにしてもよい。
ステップS113において、選択されたサムネイル画像に対応する携帯送信用画像が横長であると判定された場合、処理はステップS114に進み、ウェブページ提供部432は、携帯端末403の表示部455が縦長であるか否かを判定する。ここでは、例えば図20に示される携帯端末403のように、通常、利用者が携帯端末403を操作するときの状態で、その表示部455が縦長であるか否かが判定される。
このとき、端末情報取得部433は、携帯端末403に対して端末情報を要求することで、その端末情報を取得する。端末情報には、携帯端末403の表示部455の縦横比を表す情報が含まれており、ウェブページ提供部432は、その端末情報に基づいて、携帯端末403の表示部455が縦長であるか否かを判定する。
また、ここでは、端末情報として、携帯端末403の機種判別に利用されるユーザエージェントが取得されるようにしてもよい。近年の携帯端末のうち、多機能携帯電話機(いわゆるスマートフォン)の表示画面は、基本的に全て縦長であるので、ユーザエージェントに基づいて、携帯端末403の機種がスマートフォンの機種であると判別されれば、その表示部455は縦長であると判定される。
ステップS114において、携帯端末403の表示部455が縦長であると判定された場合、処理はステップS115に進み、ウェブページ提供部432は、選択されたサムネイル画像に対応する携帯送信用画像を90°回転させた画像を含むウェブページを、携帯端末403に提供する。
図23は、携帯端末403の表示部455に表示される携帯送信用画像の表示例である。
図23左側に示される携帯端末403の表示部455には、図22においてサムネイル画像511−2が選択されることで、そのサムネイル画像511−2に対応する携帯送信用画像521が、携帯端末403の表示部455と長短の向きを合わせるように、具体的には、携帯送信用画像521の短辺と表示部455の短辺とを一致させるように、90°回転されて表示されている。
ここで、携帯送信用画像521は、上述した撮影処理において、2人用コースにおける撮影により得られた、縦横比が約1:1.2の画像であるものとする。
また、図23においては、携帯送信用画像521が、時計回りに90°回転されて表示されているが、反時計回りに90°回転されて表示されてももちろんよい。
なお、図23右側には、表示部455上で画面をスクロールさせることで表示される、携帯送信用画像521を含むウェブページの全体が示されている。図23右側のウェブページ上に表記されているように、利用者が、表示部455に表示されている携帯送信用画像521を長押しすることで、携帯送信用画像521を携帯端末403に保存(ダウンロード)することができる。
図24は、上述の携帯送信用画像521を含む画像が保存されている、携帯端末403のデータフォルダの表示例を示している。
図24に示されるように、携帯端末403のデータフォルダにおいては、回転されていない状態の6枚のサムネイル画像が表示されている。上述の携帯送信用画像521に対応するサムネイル画像が選択された場合には、図23と同様にして、携帯送信用画像521が、携帯端末403の表示部455と、長短の向きを合わせるように90°回転されて表示される。
さて、図21のフローチャートに戻り、ステップS113において、選択されたサムネイル画像に対応する携帯送信用画像が横長でないと判定されたか、または、ステップS114において、携帯端末403の表示部455が縦長でないと判定された場合、処理はステップS116に進む。
ステップS116において、ウェブページ提供部432は、選択されたサムネイル画像に対応する携帯送信用画像をそのまま含むウェブページを、携帯端末403に提供する。
なお、図示は省略するが、ステップS113で、携帯送信用画像が横長でないと判定された後、ステップS116に処理が進む前に、本来は、ステップS114と同様に、携帯端末403の表示部455が縦長であるか否かが判定される。表示部455が縦長であると判定された場合、すなわち、携帯送信用画像と表示部455とがともに縦長である場合には、処理はステップS116に進む。一方、表示部455が縦長でないと判定された場合、携帯送信用画像が縦長で、表示部455が横長である場合には、ステップS115と同様に、それぞれの長短の向きを合わせて表示させるようにして、90°回転させた携帯送信用画像を含むウェブページが、携帯端末403に提供される、
以上の処理によれば、携帯送信用画像と携帯端末の表示部の長短の向きを合わせるようにして、携帯送信用画像が携帯端末の表示部に表示されるので、携帯送信用画像が横長で、携帯端末の表示部は縦長であっても、携帯送信用画像は、画素数が下げられて縮小されることなく、携帯端末の表示部に大きく表示されるようになる。すなわち、携帯端末での表示に適した画像を提供することが可能となる。
なお、携帯送信用画像が、3人用コースにおける撮影により得られた、縦横比が約3:4の画像である場合、図25左側に示されるように、縦横比が3:4の携帯送信用画像522が、表示部455と長短の向きを合わせるように90°回転されて表示される。また、携帯送信用画像が、4人用コースにおける撮影により得られた、縦横比が約9:16の画像である場合、図25右側に示されるように、縦横比が9:16の携帯送信用画像523が、表示部455と長短の向きを合わせるように90°回転されて表示される。
このように、表示部455において、長辺と短辺の向きを合わせるように90°回転させて表示させる場合、携帯送信用画像の短辺と表示部455の短辺とを一致させるようにして、携帯送信用画像が縦横比を変えずに拡大/縮小されて表示される。したがって、表示部455においては、携帯送信用画像の縦横比によって、携帯送信用画像の長辺方向の表示のされ方が異なってくる。
具体的には、表示部455の表示領域の縦横比が16:9である場合には、図25左側に示されるように、縦横比が3:4の携帯送信用画像522は、ウェブサイトのボタン等が表示されている表示部455の表示領域の一部(下側)を余して、その全体が表示され、図25右側に示されるように、縦横比が9:16の携帯送信用画像523は、表示部455の表示領域全体に、その全体が表示される。
なお、携帯送信用画像の短辺と表示部455の短辺とを一致させずに、例えば、携帯送信用画像の短辺を、表示部455の短辺より短くなるようにして、すなわち、表示部455よりひと回り小さいサイズで、携帯送信用画像が表示されるようにしてもよい。また、携帯送信用画像の短辺と表示部455の短辺とを一致させて、携帯送信用画像の長辺が表示部455の長辺に収まらない場合には、携帯送信用画像の短辺と表示部455の短辺とを一致させず、携帯送信用画像の長辺が表示部455の長辺に収まるように、携帯送信用画像が表示されるようにしてもよい。
[ウェブページ提供処理の他の例について]
図26は、横長の画像であっても、携帯端末の縦長の表示部に適した形に表示させるウェブページ提供処理の他の例を説明するフローチャートである。
なお、図26のフローチャートにおけるステップS131乃至S134,S138の処理は、図21のフローチャートにおけるステップS111乃至S114,S116の処理と同様であるので、その説明は省略する。
すなわち、ステップS135において、ウェブページ提供部432は、選択されたサムネイル画像に対応する携帯送信用画像を90°回転させた画像とともに、画像回転ボタンを含むウェブページを、携帯端末403に提供する。
画像回転ボタンは、携帯端末403の表示部455に表示される90°回転させた画像を、回転前の状態で表示させるための指示を受け付けるGUI(Graphical User Interface)である。
ステップS136において、ウェブページ提供部432は、携帯端末403の表示部455において、画像回転ボタンが選択(押下)されたか否かを判定する。
ステップS136において、画像回転ボタンが選択されていないと判定された場合、処理は終了する。
図27は、携帯端末403の表示部455に表示される携帯送信用画像および画像回転ボタンの表示例である。
図27左側においては、携帯送信用画像521が、携帯端末403の表示部455と、長短の向きを合わせるように90°回転されて表示されるとともに、その下方に、画像回転ボタン551が表示されている。
この状態で、利用者が、画像回転ボタン551を押下せずに、表示部455に表示されている携帯送信用画像521を長押しすると、携帯送信用画像521が携帯端末403に保存(ダウンロード)される。このとき、図27右側に示されるように、携帯端末403のデータフォルダにおいては、90°回転された状態のサムネイル画像が表示される。
一方、ステップS136において、画像回転ボタンが選択されたと判定された場合、処理はステップS137に進み、ウェブページ提供部432は、回転前の状態の携帯送信用画像を含むウェブページを、携帯端末403に提供する。
すなわち、図27左側に示される携帯端末403の表示部455において、画像回転ボタン551が押下されると、図28左側に示されるように、携帯送信用画像521が、90°回転される前の状態で表示される。
この状態で、利用者が、表示部455に表示されている携帯送信用画像521を長押しすると、携帯送信用画像521が携帯端末403に保存(ダウンロード)される。このとき、図28右側に示されるように、携帯端末403のデータフォルダにおいては、回転されていない状態のサムネイル画像が表示される。
以上の処理によれば、画像回転ボタンにより、90°回転されて表示されている携帯送信用画像を、回転前の状態に戻すことができる。これにより、例えば、90°回転されて表示されている携帯送信用画像が、利用者にとって見やすくない場合には、利用者は、自分の見やすいように、携帯端末に携帯送信用画像を表示させることができるようになる。
なお、ウェブページに表示される携帯送信用画像の回転の有無を、写真シール作成装置1における事後接客処理において、利用者に選択させるようにしてもよい。
また、図22を参照して説明したような、携帯送信用画像のサムネイル画像を含むウェブページには、利用者が過去に行った写真シール作成ゲームで得られた画像に対応するサムネイル画像が表示される。上述したように、写真シール機の機種や撮影コース等によって、得られる画像の縦横比は異なるため、そのウェブページに表示されるサムネイル画像には、縦長の画像と横長の画像とが混在する可能性があり、利用者にとって見づらくなる恐れがある。
そこで、携帯送信用画像のサムネイル画像を含むウェブページに、画像回転ボタン551のような、サムネイル画像の表示を縦長に統一したり、横長に統一したりするようなGUIを設けるようにしてもよい。これにより、表示されるサムネイル画像が、利用者にとって見やすいものとなる。
以上のように、利用者により、携帯端末における携帯送信用画像の表示のされ方を選択させるようにした場合であっても、ウェブページを提供する側、すなわち写真シール作成装置1のメーカとしては、携帯送信用画像が横長で、携帯端末の表示画面が縦長である場合には、携帯端末において90°回転させて表示させることを、利用者に勧めたい場合がある。
そこで、例えば、ウェブページ提供部432は、携帯送信用画像が横長で、携帯端末の表示画面が縦長である場合、携帯端末403からのアクセス(携帯送信用画像の表示の要求)に応じてウェブページを提供する際に、画像を90°回転させて表示させることを促すポップアップ画面を提供するようにしてもよい。
図29は、ポップアップ画面の例を示している。
図29においては、携帯送信用画像のうちの1枚が90°回転されて表示されているポップアップ画面571が、携帯端末403の表示部455に表示されている。ポップアップ画面571には、「90°回転で見るとキレイ」といったメッセージが含まれて表示されており、これにより、利用者に対して、90°回転させて表示させることを促すことができる。
ところで、多機能携帯電話機(スマートフォン)には、その端末の3次元的な姿勢(傾き)に応じて、表示部の表示内容を回転させる機能(自動回転機能)を有するものがある。
この自動回転機能によれば、利用者にとって閲覧しやすい表示内容を提供することができるが、場合によっては、利用者の意図しない場面で表示内容が回転してしまい、利用者にとって、かえって閲覧しにくい表示内容となることがある。
そこで、このような携帯端末には、自動回転機能に加え、この自動回転機能をロックする(無効にする)回転ロック機能が設けられている。
以下においては、回転ロック機能を備える携帯端末に対して、上述したウェブページを提供する構成について説明する。
[サーバの他の構成例]
図30は、サーバ402の他の機能構成例を示すブロック図である。
図30のサーバ402は、データ管理部431、ウェブページ提供部432、端末情報取得部433、および状態検知部611を備えている。図30において、図17のサーバ402と同一の機能を有する部分には同一符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
状態検知部611は、携帯端末403に対して、携帯端末403の状態を表す情報を要求し、その情報を受信することで、携帯端末403の状態を検知する。具体的には、状態検知部611は、携帯端末403における回転ロック機能のオン/オフを検知したり、携帯端末403の傾きを検知する。
ウェブページ提供部432は、携帯端末403における回転ロック機能のオン/オフに応じたウェブページを、携帯端末403に提供する。
[ウェブページ提供処理について]
次に、図31のフローチャートを参照して、図30のサーバ402によって実行されるウェブページ提供処理について説明する。
なお、図31のフローチャートにおけるステップS151乃至S155,S158の処理は、図21のフローチャートにおけるステップS111乃至S114,S116の処理と同様であるので、その説明は省略する。
すなわち、ステップS156において、状態検知部611は、携帯端末403における回転ロック機能のオン/オフを検知することで、携帯端末403における回転ロック機能がオンであるか否かを判定する。
ステップS156において、回転ロック機能がオンであると判定された場合、何もされず、処理は終了する。
例えば、図32左側に示されるように、携帯端末403の表示部455において、携帯送信用画像521が90°回転されて表示されている状態で、携帯端末403を反時計回りに90°回転させた場合、回転ロック機能がオンであれば、図32右上に示されるように、表示部455の表示内容も反時計回りに90°回転する。
一方、ステップS156において、回転ロック機能がオンでないと判定された場合、処理はステップS157に進み、ウェブページ提供部432は、状態検知部611によって検知されている携帯端末403の傾きに応じて、表示部455に対して、長短の向きを合わせた画像を含むウェブページを、携帯端末403に提供する。
すなわち、図32左側に示される状態で、携帯端末403を反時計回りに90°回転させた場合、回転ロック機能がオフであれば、通常、表示部455の表示内容は回転せず、90°回転されたままの携帯送信用画像521が表示されるが、ステップS157の処理によれば、図32右下に示されるように、表示部455の長短の向きに合うようにした携帯送信用画像621を含むウェブページが、表示部455に表示されるようになる。
以上の処理によれば、回転ロック機能のオン/オフに応じた画像が提供されるので、回転ロック機能のオン/オフにかかわらず、利用者が見やすいように、携帯端末に携帯送信用画像を表示させることができるようになる。
なお、図31のウェブページ提供処理においても、画像回転ボタン551(図27,28)を表示させるウェブページや、ポップアップ画面571(図29)が提供されるようにすることもできる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、例えば、図9に示されるように、装置本体とは別に、写真シール作成装置1の管理者にプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROMおよびDVDを含む)、光磁気ディスク(MDを含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で管理者に配信される、プログラムが記録されているROM206や、記憶部202に含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
以上において、印刷媒体は、シール紙や写真紙に限られるものではなく、例えば、所定のサイズの紙やフィルム、ポスター用の紙、テレホンカードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに印刷するようにしてもよい。
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。