JP5552158B2 - タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤに関する。
従来から、タイヤの耐久性(耐摩耗性)、低燃費性などの向上を目的に、補強用充填剤としてシリカが使用されている。また、シリカだけでは充分な効果が得られないため、シリカと共に、シリカとゴム成分を結合させるシランカップリング剤が使用されている。
シランカップリング剤とシリカとが反応するためには、シランカップリング剤が有するケイ素原子に結合しているアルコキシ基等が加水分解され、シラノール基が生成する必要がある。しかし、アルコキシ基等の加水分解反応は短時間で進行しないため、ゴムの混練工程においてアルコキシ基等の加水分解反応を充分に進行させることが困難であった。そのため、シランカップリング剤とシリカとの反応率が低くなり、シリカの性能を最大限まで引き出せていなかった。
上記問題を解決する方法として、特許文献1〜3には、ホウ酸などをゴム組成物に配合することが開示されている。しかし、反応率などの点で未だ改善が望まれていた。
特開2007−77322号公報 特開2001−247718号公報 特開2005−232295号公報
本発明は、前記課題を解決し、シランカップリング剤とシリカとの反応率を向上させ、低燃費性、耐摩耗性などの性能を向上できるタイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、炭酸塩、炭酸水素塩、又はこれらの分解により生じる二酸化炭素がアルコキシ基等の加水分解反応を促進することにより、シランカップリング剤とシリカとの反応率を向上させることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、ジエン系ゴムとシリカとシランカップリング剤と炭酸塩及び/又は炭酸水素塩とを含み、前記炭酸塩及び炭酸水素塩の合計含有量が、前記シリカ100質量部に対して0.3〜25質量部であるタイヤ用ゴム組成物に関する。
前記炭酸塩が炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸リチウム、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウムからなる群より選択される少なくとも1種であり、前記炭酸水素塩が炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム及び炭酸水素アンモニウムからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
前記炭酸塩が炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸リチウム、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウムからなる群より選択される少なくとも1種であり、前記炭酸水素塩が炭酸水素アンモニウムであることが好ましい。
前記炭酸カリウムの平均粒子径が40μm以下であることが好ましい。
前記シランカップリング剤は、スルフィド系シランカップリング剤、下記式(1)で表されるシランカップリング剤、及び下記式(2)で示される結合単位Aと下記式(3)で示される結合単位Bからなるシランカップリング剤からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
Figure 0005552158
(式(1)中、Rは−O−(R−O)−R(m個のRは、同一又は異なって、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30の2価の炭化水素基を表す。Rは、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を表す。mは1〜30の整数を表す。)で表される基を表す。R及びRは、同一若しくは異なって、Rと同一の基、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜12のアルキル基又は−O−R(Rは水素原子、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を表す。)で表される基を表す。Rは、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基を表す。)
Figure 0005552158
Figure 0005552158
(式(2)、(3)中、xは0以上の整数である。yは1以上の整数である。Rは水素、ハロゲン、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基若しくはアルキレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基若しくはアルケニレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニル基若しくはアルキニレン基、又は該アルキル基若しくは該アルケニル基の末端が水酸基若しくはカルボキシル基で置換されたものを示す。Rは水素、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基若しくはアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニレン基若しくはアルケニル基、又は分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニレン基若しくはアルキニル基を示す。RとRとで環構造を形成してもよい。)
前記ジエン系ゴム100質量部に対して、前記シリカを5〜150質量部含み、前記シリカ100質量部に対して、前記シランカップリング剤を2〜20質量部含むことが好ましい。
前記タイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴムとシリカとシランカップリング剤と炭酸塩及び/又は炭酸水素塩とを混練りし、得られた混練物Aを排出する工程(A)、前記工程(A)で排出された混練物A、ステアリン酸及び酸化亜鉛を混練りし、得られた混練物Bを排出する工程(B)、並びに、前記工程(B)で排出された混練物B、加硫剤及び加硫促進剤を混練りする工程(C)を含む製造方法により得られることが好ましい。
前記タイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴムとシリカとシランカップリング剤と炭酸塩及び/又は炭酸水素塩とを混練りした後、ステアリン酸及び酸化亜鉛を添加して更に混練りし、得られた混練物aを排出する工程(a)、並びに、前記工程(a)で排出された混練物a、加硫剤及び加硫促進剤を混練りする工程(b)を含む製造方法により得られることが好ましい。
本発明はまた、前記ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、ジエン系ゴム、シリカ、シランカップリング剤、並びに所定量の炭酸塩及び/又は炭酸水素塩を含むタイヤ用ゴム組成物であるので、シランカップリング剤とシリカとの反応率を向上させ、低燃費性、耐摩耗性などの性能を向上できる。よって、上記ゴム組成物をタイヤの各部材に使用することにより、低燃費性、耐摩耗性に優れた空気入りタイヤを提供できる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴムとシリカとシランカップリング剤と所定量の炭酸塩及び/又は炭酸水素塩とを含む。
本発明で使用できるジエン系ゴムとしては、特に限定されず、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、スチレンイソプレンゴム(SIR)、イソプレンブタジエンゴム等が挙げられる。ジエン系ゴムは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、耐摩耗性を向上でき、耐摩耗性、低燃費性、ウェットグリップ性能が良好に得られるという理由から、SBR、NR、IR、BRが好ましい。また、オイルを含有しないSBR(非油展SBR)を使用した場合にもこのような効果が得られる。
SBRとしては、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E−SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)等を使用できる。なかでも、耐摩耗性を向上でき、該性能及び低燃費性を両立できるという理由から、S−SBRが好ましい。
SBRの結合スチレン量は、好ましくは40質量%以下、より好ましくは35質量%以下、更に好ましくは30質量%以下、特に好ましくは28質量%以下である。40質量%を超えると、ガラス転移温度(Tg)が高くなり、耐摩耗性が悪化する傾向がある。また、SBRの結合スチレン量は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは24質量%以上である。10質量%未満であると、Tgが低くなり過ぎ、充分なウェットグリップ性能が得られないおそれがある。
なお、スチレン量は、H−NMR測定により算出できる。
ジエン系ゴム100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上である。50質量%未満であると、充分なウェットグリップ性能が得られないおそれがある。該含有量は、100質量%であってもよいが、好ましくは90質量%以下、より好ましくは70質量%以下である。90質量%を超えると、低燃費性が悪化するおそれがある。
NRとしては、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20など、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。
ジエン系ゴム100質量%中のNRの含有量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上である。20質量%未満であると、ゴムの強度が劣り、ゴム片の欠けの原因となるおそれがある。該含有量は、好ましくは85質量%以下、より好ましくは70質量%以下、更に好ましくは50質量%以下、特に好ましくは40質量%以下である。85質量%を超えると、ウェットグリップ性能が低下するおそれがある。
本発明では、シリカが使用される。シリカを配合することにより、ウェットグリップ性能、低燃費性を向上できるとともに、補強効果により耐摩耗性を改善できる。シリカとしては特に限定されず、例えば、乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法シリカ(含水ケイ酸)等が挙げられるが、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。
シリカのチッ素吸着比表面積(NSA)は、40m/g以上が好ましく、50m/g以上がより好ましく、100m/g以上が更に好ましく、150m/g以上が特に好ましい。40m/g未満では、充分な耐摩耗性が得られないおそれがある。また、シリカのNSAは、220m/g以下が好ましく、200m/g以下がより好ましい。220m/gを超えると、シリカの分散が困難になり、分散不良を起こすおそれがある。
なお、シリカのチッ素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
シリカの含有量は、ジエン系ゴム100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは15質量部以上である。5質量部未満であると、充分なゴムの強度が得られず、耐摩耗性が低下するおそれがある。上記シリカの含有量は、好ましくは150質量部以下であり、より好ましくは120質量部以下である。150質量部を超えると、シリカの分散が悪化し、耐摩耗性が低下する傾向がある。
本発明では、シランカップリング剤が使用される。シランカップリング剤を配合することにより、ゴムとシリカの結合が生じ、耐摩耗性などの性能が向上する。
シランカップリング剤としては特に限定されず、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリメトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィドなどのスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシランなどのメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランなどのグリシドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシランなどのクロロ系などが挙げられる。
なかでも、シリカとの反応率が高く、優れた耐摩耗性が得られるという理由から、スルフィド系シランカップリング剤(特にビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)、下記式(1)で表されるシランカップリング剤、下記式(2)で示される結合単位Aと下記式(3)で示される結合単位Bからなるシランカップリング剤が好ましい。
Figure 0005552158
(式(1)中、Rは−O−(R−O)−R(m個のRは、同一又は異なって、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30の2価の炭化水素基を表す。Rは、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を表す。mは1〜30の整数を表す。)で表される基を表す。R及びRは、同一若しくは異なって、Rと同一の基、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜12のアルキル基又は−O−R(Rは水素原子、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を表す。)で表される基を表す。Rは、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基を表す。)
Figure 0005552158
Figure 0005552158
(式(2)、(3)中、xは0以上の整数である。yは1以上の整数である。Rは水素、ハロゲン、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基若しくはアルキレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基若しくはアルケニレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニル基若しくはアルキニレン基、又は該アルキル基若しくは該アルケニル基の末端が水酸基若しくはカルボキシル基で置換されたものを示す。Rは水素、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基若しくはアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニレン基若しくはアルケニル基、又は分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニレン基若しくはアルキニル基を示す。RとRとで環構造を形成してもよい。)
上記式(1)で表されるシランカップリング剤を配合することにより、優れた低燃費性、耐摩耗性が得られる。
上記式(1)のRは−O−(R−O)−R(m個のRは、同一又は異なって、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30の2価の炭化水素基を表す。Rは、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を表す。mは1〜30の整数を表す。)で表される基を表す。
上記Rは、同一又は異なって、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜15、より好ましくは炭素数1〜3)の2価の炭化水素基を表す。
該炭化水素基としては、例えば、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニレン基、炭素数6〜30のアリーレン基等が挙げられる。なかでも、シリカと結合(反応)しやすく、低燃費性、耐摩耗性を充分に向上できるという理由から、上記アルキレン基が好ましい。
の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜15、より好ましくは炭素数1〜3)のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、へプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウンデシレン基、ドデシレン基、トリデシレン基、テトラデシレン基、ペンタデシレン基、ヘキサデシレン基、ヘプタデシレン基、オクタデシレン基等が挙げられる。
の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数2〜15、より好ましくは炭素数2〜3)のアルケニレン基としては、例えば、ビニレン基、1−プロペニレン基、2−プロペニレン基、1−ブテニレン基、2−ブテニレン基、1−ペンテニレン基、2−ペンテニレン基、1−ヘキセニレン基、2−ヘキセニレン基、1−オクテニレン基等が挙げられる。
の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数2〜15、より好ましくは炭素数2〜3)のアルキニレン基としては、例えば、エチニレン基、プロピニレン基、ブチニレン基、ペンチニレン基、ヘキシニレン基、へプチニレン基、オクチニレン基、ノニニレン基、デシニレン基、ウンデシニレン基、ドデシニレン基等が挙げられる。
の炭素数6〜30(好ましくは炭素数6〜15)のアリーレン基としては、例えば、フェニレン基、トリレン基、キシリレン基、ナフチレン基等が挙げられる。
上記mは1〜30(好ましくは2〜20、より好ましくは3〜7、更に好ましくは5〜6)の整数を表す。mが0であるとシリカとの結合(反応)が不利であり、mが31以上であるとシリカとの反応性が低下し、工程面で不利となる。
は、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を表す。なかでも、シリカとの反応性が良好であるという理由から、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基が好ましい。
の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数3〜25、より好ましくは炭素数10〜15)のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。
の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数3〜25、より好ましくは炭素数10〜15)のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、1−オクテニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、オクタデセニル基等が挙げられる。
の炭素数6〜30(好ましくは炭素数10〜20)のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基等が挙げられる。
の炭素数7〜30(好ましくは炭素数10〜20)のアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
上記式(1)のRの具体例としては、例えば、−O−(C−O)−C1123、−O−(C−O)−C1225、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1429、−O−(C−O)−C1531、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1327等が挙げられる。なかでも、−O−(C−O)−C1123、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1531、−O−(C−O)−C1327が好ましい。
及びRは、同一若しくは異なって、Rと同一の基(すなわち、−O−(R−O)−Rで表される基)、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜12のアルキル基又は−O−R(Rは水素原子、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を表す。)で表される基を表す。なかでも、シリカとの反応性が良好であるという理由から、Rと同一の基、−O−R(Rが分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基の場合)で表される基が好ましい。
及びRの分岐若しくは非分岐の炭素数1〜12(好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜5)のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基等が挙げられる。
の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜15、より好ましくは炭素数1〜3)のアルキル基としては、例えば、上記Rの分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基と同様の基を挙げることができる。
の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基としては、例えば、上記Rの分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基と同様の基を挙げることができる。
の炭素数6〜30のアリール基としては、例えば、上記Rの炭素数6〜30のアリール基と同様の基を挙げることができる。
の炭素数7〜30のアラルキル基としては、例えば、上記Rの炭素数7〜30のアラルキル基と同様の基を挙げることができる。
上記式(1)のR及びRの具体例としては、例えば、−O−(C−O)−C1123、−O−(C−O)−C1225、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1429、−O−(C−O)−C1531、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1327、C−O―、CH−O―、C−O―等が挙げられる。なかでも、−O−(C−O)−C1123、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1531、−O−(C−O)−C1327、C−O―が好ましい。
の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5)のアルキレン基としては、例えば、上記Rの分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基と同様の基を挙げることができる。
上記式(1)で表されるシランカップリング剤としては、例えば、デグッサ社製のSi363等を使用することができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、上記式(3)で示される結合単位Bと、必要に応じて上記式(2)で示される結合単位Aからなるシランカップリング剤を配合することにより、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等の従来のシランカップリング剤に比べ、低燃費性、耐摩耗性を向上できる。
上記結合単位Aと結合単位Bからなるシランカップリング剤は、結合単位Aと結合単位Bとの合計量に対して、結合単位Bを1〜70モル%の割合で共重合したものが好ましい。
結合単位Aと結合単位Bのモル比が上記条件を満たす場合、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドなどのポリスルフィドシランに比べ、加工中の粘度上昇が抑制される。これは結合単位Aのスルフィド部分がC−S−C結合であるため、テトラスルフィドやジスルフィドに比べ熱的に安定であることから、ムーニー粘度の上昇が少ないためと考えられる。
また、結合単位Aと結合単位Bのモル比が上記条件を満たす場合、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプトシランに比べ、スコーチタイムの短縮が抑制される。これは結合単位Bはメルカプトシランの構造を持っているが、結合単位Aの−C15部分が結合単位Bの−SH基を覆うためポリマーと反応しにくく、スコーチが発生しにくいためと考えられる。
のハロゲンとしては、塩素、臭素、フッ素などが挙げられる。
、Rの分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜12、さらに好ましくは炭素数1〜5)のアルキル基としては、例えば、上記Rの分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基と同様の基を挙げることができる。
、Rの分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜12)のアルキレン基としては、例えば、上記Rの分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基と同様の基を挙げることができる。
、Rの分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数2〜12)のアルケニル基としては、例えば、上記Rの分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基と同様の基を挙げることができる。
、Rの分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数2〜12)のアルケニレン基としては、例えば、上記Rの分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニレン基と同様の基を挙げることができる。
、Rの分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数2〜12)のアルキニル基としては、例えば、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、へプチニル基、オクチニル基、ノニニル基、デシニル基、ウンデシニル基、ドデシニル基等が挙げられる。
、Rの分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数2〜12)のアルキニレン基としては、例えば、上記Rの分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニレン基と同様の基を挙げることができる。
上記結合単位Aと結合単位Bからなるシランカップリング剤において、結合単位Aの繰り返し数(x)と結合単位Bの繰り返し数(y)の合計の繰り返し数(x+y)は、3〜300の範囲が好ましい。この範囲内、かつ、xが1以上であると、結合単位Bのメルカプトシランを、結合単位Aの−C15が覆うため、スコーチタイムが短くなることを抑制できるとともに、シリカやゴム成分との良好な反応性を確保することができる。
上記結合単位Aと結合単位Bからなるシランカップリング剤としては、例えば、Momentive社製のNXT−Z30、NXT−Z45、NXT−Z60、NXT−Z100等を使用することができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは2質量部以上、より好ましくは4質量部以上、更に好ましくは6質量部以上である。2質量部未満では、低燃費性の向上効果が充分に得られない傾向がある。また、シランカップリング剤の含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。20質量部を超えると、使用量に応じた低燃費性、耐摩耗性の改善効果が見られず、コストが増大する傾向がある。
なお、2種以上のシランカップリング剤を併用する場合には、上記含有量は、合計含有量を意味する。
本発明では、炭酸塩及び炭酸水素塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物が配合される。これにより、シランカップリング剤が有するアルコキシ基等の加水分解反応が促進され、ゴム組成物の混練工程において、アルコキシ基等の加水分解反応が充分に進行する(シラノール基が充分に生成する)ため、シランカップリング剤とシリカとの反応率を向上できる。従って、得られたゴム組成物(空気入りタイヤ)の低燃費性、耐摩耗性を向上できる。
炭酸塩、炭酸水素塩としては、シランカップリング剤とシリカとの反応率を向上できる点から、無機炭酸塩、無機炭酸水素塩が好適である。無機炭酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムなどのアルカリ金属炭酸塩;炭酸アンモニウム;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどのアルカリ土類金属炭酸塩などが挙げられる。また、無機炭酸水素塩としては、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウムなどのアルカリ金属炭酸水素塩;炭酸水素アンモニウム;炭酸水素カルシウム、炭酸水素マグネシウムなどのアルカリ土類金属炭酸水素塩などが挙げられる。なかでも、反応率の向上効果が高いという点から、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウムが好ましく、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウムがより好ましい。特に炭酸水素アンモニウムは、融解温度が金属塩に比べて低くベース練り工程で二酸化炭素とアンモニアと水とに分解し気化することで仕上げ練り工程での加硫に悪影響を及ぼさず、良好に加硫できる点から非常に好適である。但し、分解温度が低いので、該工程で気化してしまう分があるため、他の無機炭酸塩、無機炭酸水素塩などよりもやや多く配合する必要がある。
なお、炭酸カリウムとしては、平均粒子径が40μm以下のものを使用することが好ましい。該平均粒子径は、30μm以下がより好ましく、20μm以下が更に好ましい。40μmを超えると、炭酸カリウムの分散不良により破壊の核が形成され、ゴムに異物を入れた状態になり、異物粒子付近のゴムの破壊がすすみ、耐摩耗性が悪化する傾向がある。また、該平均粒子径の下限は特に限定されないが、3μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましい。
本明細書において、炭酸カリウムの平均粒子径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置((株)堀場製作所製:LA−910)により、測定した値である。
炭酸塩及び炭酸水素塩の合計含有量は、シリカ100質量部に対して、0.3質量部以上、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは2質量部以上である。0.3質量部未満であると、シランカップリング剤とシリカとの反応率が充分に向上しないため、低燃費性及び耐摩耗性が向上しない傾向にある。該合計含有量は、25質量部以下、好ましくは20質量部以下、より好ましくは10質量部以下、更に好ましくは6質量部以下である。25質量部を超えると、炭酸塩、炭酸水素塩が多くなり、転がり抵抗が上昇し低燃費性が低下する傾向がある。
本発明のゴム組成物には、前記成分以外にも、ゴム組成物の製造に一般に使用される配合剤、例えば、カーボンブラック、ステアリン酸、各種老化防止剤、オゾン劣化防止剤、オイル、ワックス、加硫剤、加硫促進剤などを適宜配合することができる。
老化防止剤としては、p−(p−トルエンスルホニルアミド)−ジフェニルアミンなどのジフェニルアミン系誘導体;N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(6PPD)、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン(IPPD)などのp−フェニレンジアミン系誘導体;などのアミン系老化防止剤が挙げられる。
本発明のゴム組成物において、老化防止剤の含有量は、ジエン系ゴム100質量部に対して、好ましくは5質量部以下、より好ましくは4質量部以下、更に好ましくは3質量部以下である。
本発明のゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記各成分を混練りし、その後加硫する方法等により製造できる。なかでも、先ずゴム成分とシリカとシランカップリング剤と炭酸塩や炭酸水素塩とを混練りすることで、シランカップリング剤とシリカとの反応率を向上し、優れた低燃費性、耐摩耗性が得られるという点から、下記製法1又は2が好ましく、製法1がより好ましい。
(製法1)
ジエン系ゴムとシリカとシランカップリング剤と炭酸塩及び/又は炭酸水素塩とを混練りし、得られた混練物Aを排出する工程(A)、前記工程(A)で排出された混練物A、ステアリン酸及び酸化亜鉛を混練りし、得られた混練物Bを排出する工程(B)、並びに、前記工程(B)で排出された混練物B、加硫剤及び加硫促進剤を混練りする工程(C)を含む製造方法。
(製法2)
ジエン系ゴムとシリカとシランカップリング剤と炭酸塩及び/又は炭酸水素塩とを混練りした後、ステアリン酸及び酸化亜鉛を添加して更に混練りし、得られた混練物aを排出する工程(a)、並びに、前記工程(a)で排出された混練物a、加硫剤及び加硫促進剤を混練りする工程(b)を含む製造方法。
製法1〜2の各工程における混練り工程は、従来公知の混練機を用いて実施でき、混練り温度、時間は適宜設定すればよい。特に混練り温度に関し、工程(A)及び(B)の混練り温度、工程(a)の混練り温度(ジエン系ゴムとシリカとシランカップリング剤と炭酸塩及び/又は炭酸水素塩とを混練りする温度、並びに、ステアリン酸及び酸化亜鉛を添加して更に混練りする温度)は、120〜160℃が好ましい。また、工程(C)及び(b)における混練り温度は、70〜120℃が好ましい。
製法1の工程(A)の混練工程では、更にオイル、カーボンブラック、老化防止剤、ワックス等を混練してもよい。なお、混練機の負荷を低減できるという理由から、該混練工程でオイルを混練することが好ましい。また、工程(B)の混練工程では、更に老化防止剤、ワックス等を混練してもよい。
一方、製法2の工程(a)の混練工程でも、更にオイル、カーボンブラック、老化防止剤、ワックス等を混練してもよい。また、同様の理由により、該混練工程でオイルを混練することが好ましい。
製法1、2の工程(C)及び(b)の混練工程の後、作製された混練物(未加硫ゴム組成物)を140〜185℃で、5〜40分間加硫することにより、加硫ゴム組成物が得られる。
製法1〜2を用いることにより、シリカとシランカップリング剤との反応率が向上し、未反応のシランカップリング剤量を15質量%以下(好ましくは10質量%以下)にすることが可能となる。
未反応のシランカップリング剤量は、後述する実施例に記載の方法で測定できる。
本発明のゴム組成物は、タイヤの各部材に好適に使用できる。特に、低燃費性能、耐摩耗性などの性能が要求されるトレッド(キャップトレッド、ベーストレッド)、サイドウォール、クリンチに使用することが好ましい。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。
すなわち、前記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でトレッド等の形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。
本発明の空気入りタイヤは、自動車用タイヤ、バス用タイヤ、トラック用タイヤなどとして好適に用いられる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に、実施例で用いた各種薬品について説明する。
SBR:日本ゼオン(株)製のSBR Nipol NS210(結合スチレン量:25質量%、ムーニー粘度(ML1+4、100℃):56)
NR:RSS♯3
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイヤブラックI
シリカ:デグッサ社製のUltrasil VN3(NSA:175m/g)
シランカップリング剤(1):デグッサ社製のSi266(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
シランカップリング剤(2):デグッサ社製のSi363(下記式で表されるシランカップリング剤(上記式(1)のR=−O−(C−O)−C1327、R=C−O−、R=−O−(C−O)−C1327、R=−C−))
Figure 0005552158
シランカップリング剤(3):Momentive社製のNXT−Z45(結合単位Aと結合単位Bとの共重合体、結合単位A:55モル%、結合単位B:45モル%)
アロマオイル:JOMO(株)製のX140
ステアリン酸:日油(株)製のビーズステアリン酸「椿」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
硫黄:鶴見化学(株)製の硫黄200メッシュ
加硫促進剤TBBS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS
加硫促進剤DPG:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD
炭酸ナトリウム:和光純薬工業(株)製
炭酸カリウム(1):和光純薬工業(株)製(レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置((株)堀場製作所製:LA−910)を用いて測定された平均粒子径:340μm)
炭酸カリウム(2):旭硝子(株)製(同平均粒子径:21μm)
炭酸アンモニウム:和光純薬工業(株)製
炭酸リチウム:和光純薬工業(株)製
炭酸カルシウム:和光純薬工業(株)製
炭酸マグネシウム:和光純薬工業(株)製
炭酸水素カリウム:和光純薬工業(株)製
炭酸水素ナトリウム:和光純薬工業(株)製
炭酸水素アンモニウム:日星産業(株)製
<実施例及び比較例>
(ゴム試験片の作製)
(製造例1:実施例1〜50及び比較例1〜21(製法1))
1.7Lバンバリーを用いて、SBR100質量部、シリカ55質量部、カーボンブラック20質量部、アロマオイル10質量部、シランカップリング剤(1)4.4質量部、並びに各種炭酸塩、各種炭酸水素塩を表1にそれぞれ示す配合量(シリカ100質量部に対する配合量)混練りし、混練り温度が150℃のときに排出し、混練物1を得た。
次に、1.7Lバンバリーを用いて、混練物1にステアリン酸2質量部及び酸化亜鉛3質量部を混練りし、混練り温度が130℃のときに排出し、混練物2を得た。
更にロールを用いて、混練物2に硫黄1.5質量部、加硫促進剤TBBS1質量部及び加硫促進剤DPG0.5質量部を混練りして各未加硫ゴムシート(未加硫ゴム組成物)を得た。
得られた未加硫ゴム組成物を170℃で20分間プレス加硫して加硫ゴム組成物を得た。
(製造例2:実施例51〜70及び比較例22〜30(製法2))
1.7Lバンバリーを用いて、SBR100質量部、シリカ55質量部、カーボンブラック20質量部、アロマオイル10質量部、シランカップリング剤(1)4.4質量部、並びに各種炭酸塩、各種炭酸水素塩を表2にそれぞれ示す配合量(シリカ100質量部に対する配合量)混練りし、その後、ステアリン酸2質量部及び酸化亜鉛3質量部を混練りし、混練り温度が150℃のときに排出し、混練物1を得た。
更にロールを用いて、混練物1に硫黄1.5質量部、加硫促進剤TBBS1質量部及び加硫促進剤DPG0.5質量部を混練りして各未加硫ゴムシート(未加硫ゴム組成物)を得た。
得られた未加硫ゴム組成物を170℃で20分間プレス加硫して加硫ゴム組成物を得た。
(製造例3:実施例71〜90及び比較例31〜39(製法3))
1.7Lバンバリーを用いて、SBR100質量部、シリカ55質量部、カーボンブラック20質量部、アロマオイル10質量部、シランカップリング剤(1)4.4質量部、ステアリン酸2質量部、酸化亜鉛3質量部、並びに各種炭酸塩、各種炭酸水素塩を表3にそれぞれ示す配合量(シリカ100質量部に対する配合量)混練りし、混練り温度が150℃のときに排出し、混練物1を得た。
更にロールを用いて、混練物1に硫黄1.5質量部、加硫促進剤TBBS1質量部及び加硫促進剤DPG0.5質量部を混練りして各未加硫ゴムシート(未加硫ゴム組成物)を得た。
得られた未加硫ゴム組成物を170℃で20分間プレス加硫して加硫ゴム組成物を得た。
(製造例4:実施例91〜110及び比較例40〜48(製法1))
シランカップリング剤(1)4.4質量部に代えてシランカップリング剤(2)6.6質量部を使用し、各種炭酸塩、各種炭酸水素塩を表4に示す配合量とした以外は、製造例1と同様にして未加硫ゴム組成物及び加硫ゴム組成物を得た。
(製造例5:実施例111〜130及び比較例49〜57(製法2))
シランカップリング剤(1)4.4質量部に代えてシランカップリング剤(2)6.6質量部を使用し、各種炭酸塩、各種炭酸水素塩を表5に示す配合量とした以外は、製造例2と同様にして未加硫ゴム組成物及び加硫ゴム組成物を得た。
(製造例6:実施例131〜150及び比較例58〜66(製法1))
シランカップリング剤(1)4.4質量部に代えてシランカップリング剤(3)4.4質量部を使用し、各種炭酸塩、各種炭酸水素塩を表6に示す配合量とした以外は、製造例1と同様にして未加硫ゴム組成物及び加硫ゴム組成物を得た。
(製造例7:実施例151〜170及び比較例67〜75(製法2))
シランカップリング剤(1)4.4質量部に代えてシランカップリング剤(3)4.4質量部を使用し、各種炭酸塩、各種炭酸水素塩を表7に示す配合量とした以外は、製造例2と同様にして未加硫ゴム組成物及び加硫ゴム組成物を得た。
(製造例8:実施例171〜220及び比較例76〜96(製法1))
ゴム成分をSBR70質量部、NR30質量部に変更し、各種炭酸塩、各種炭酸水素塩を表8に示す配合量とした以外は、製造例1と同様にして未加硫ゴム組成物及び加硫ゴム組成物を得た。
(製造例9:実施例221〜240及び比較例97〜105(製法1))
ゴム成分をSBR70質量部、NR30質量部に変更し、シランカップリング剤(1)4.4質量部に代えてシランカップリング剤(2)6.6質量部を使用し、各種炭酸塩、各種炭酸水素塩を表9に示す配合量とした以外は、製造例1と同様にして未加硫ゴム組成物及び加硫ゴム組成物を得た。
(製造例10:実施例241〜260及び比較例106〜114(製法1))
ゴム成分をSBR70質量部、NR30質量部に変更し、シランカップリング剤(1)4.4質量部に代えてシランカップリング剤(3)4.4質量部を使用し、各種炭酸塩、各種炭酸水素塩を表10に示す配合量とした以外は、製造例1と同様にして未加硫ゴム組成物及び加硫ゴム組成物を得た。
(製造例11:実施例261〜310及び比較例115〜135(製法2))
ゴム成分をSBR70質量部、NR30質量部に変更し、各種炭酸塩、各種炭酸水素塩を表11に示す配合量とした以外は、製造例2と同様にして未加硫ゴム組成物及び加硫ゴム組成物を得た。
(製造例12:実施例311〜330及び比較例136〜144(製法2))
ゴム成分をSBR70質量部、NR30質量部に変更し、シランカップリング剤(1)4.4質量部に代えてシランカップリング剤(2)6.6質量部を使用し、各種炭酸塩、各種炭酸水素塩を表12に示す配合量とした以外は、製造例2と同様にして未加硫ゴム組成物及び加硫ゴム組成物を得た。
(製造例13:実施例331〜350及び比較例145〜153(製法2))
ゴム成分をSBR70質量部、NR30質量部に変更し、シランカップリング剤(1)4.4質量部に代えてシランカップリング剤(3)4.4質量部を使用し、各種炭酸塩、各種炭酸水素塩を表13に示す配合量とした以外は、製造例2と同様にして未加硫ゴム組成物及び加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物、加硫ゴム組成物について、下記の評価を行った。結果を表1〜13に示す。
(未反応カップリング剤量)
未加硫ゴムシートを細かく切り、エタノールを用いて24時間抽出を行った。抽出液中に抽出された未反応のシランカップリング剤量をガスクロマトグラフで測定し、仕込みシランカップリング剤量から未反応のシランカップリング剤量(wt%)を算出した。
この値が小さいほど、混練り終了後の未加硫ゴム組成物中に未反応で存在するシランカップリング剤量が少ないことを意味する。つまり混練り中に十分にシランカップリング剤が反応したものは、未反応シランカップリング剤量が少なく、良好であることを示す。
(摩耗指数)
ランボーン摩耗試験機を用いて、荷重2.5kgf、スリップ率40%で、それぞれ試験時間3分で各加硫ゴム組成物の容積損失量を測定した。比較例1の容積損失量を100(摩耗指数)として、各例の摩耗指数を下記計算式で算出した。摩耗指数が大きいほど耐摩耗性に優れる。
各例の摩耗指数=比較例1の容積損失量/各例の容積損失量×100
(転がり抵抗指数)
粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度70℃で初期歪み10%及び動歪み2%の条件下で各加硫ゴム組成物のtanδを測定した。比較例1のtanδを100(転がり抵抗指数)として、各例の転がり抵抗指数を下記計算式で算出した。指数が大きいほど転がり抵抗特性が優れる。
各例の転がり抵抗指数=比較例1のtanδ/各例のtanδ×100
Figure 0005552158
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シリカ、シランカップリング剤、及び、特定量の炭酸塩若しくは炭酸水素塩を含む実施例は、比較例に比べて、未反応シランカップリング剤量が10質量%以下と少なく、シランカップリング剤とシリカとの反応率が向上し、低燃費性及び耐摩耗性が向上した。また、シランカップリング剤(2)、(3)を用いた実施例は低燃費性、耐摩耗性に優れていた。平均粒子径40μm以下の炭酸カリウム(2)を用いた実施例は平均粒子径340μmの炭酸カリウム(1)を用いた場合より、反応率が向上し耐摩耗性が優れていた。製造例1〜3について、第1ベース練り工程、第2ベース練り工程、仕上げ練り工程(製造例1(製法1))を実施して得られた実施例1〜50は低燃費性、耐摩耗性が良好であり、次いで製造例2(製法2)、製造例3(製法3)で得られた実施例の改善効果が高かった。一方、比較例では、低燃費性及び耐摩耗性がバランス良く向上しなかった。
また、炭酸塩、炭酸水素塩を増量しすぎると耐摩耗性が悪化してしまう傾向にあった(比較例3、5、7、9、11、13、15、17、19など)。

Claims (8)

  1. ジエン系ゴムとシリカとシランカップリング剤と炭酸塩及び/又は炭酸水素塩とを含み、
    前記炭酸塩及び炭酸水素塩の合計含有量が、前記シリカ100質量部に対して0.3〜25質量部であり、
    前記炭酸塩が炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸リチウム、炭酸マグネシウム及び平均粒子径が40μm以下の炭酸カリウムからなる群より選択される少なくとも1種であり、前記炭酸水素塩が炭酸水素アンモニウムであるタイヤ用ゴム組成物。
  2. 前記シランカップリング剤は、スルフィド系シランカップリング剤、下記式(1)で表されるシランカップリング剤、及び下記式(2)で示される結合単位Aと下記式(3)で示される結合単位Bからなるシランカップリング剤からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物。
    Figure 0005552158
    (式(1)中、Rは−O−(R−O)−R(m個のRは、同一又は異なって、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30の2価の炭化水素基を表す。Rは、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を表す。mは1〜30の整数を表す。)で表される基を表す。R及びRは、同一若しくは異なって、Rと同一の基、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜12のアルキル基又は−O−R(Rは水素原子、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を表す。)で表される基を表す。Rは、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基を表す。)
    Figure 0005552158
    Figure 0005552158
    (式(2)、(3)中、xは0以上の整数である。yは1以上の整数である。Rは水素、ハロゲン、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基若しくはアルキレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基若しくはアルケニレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニル基若しくはアルキニレン基、又は該アルキル基若しくは該アルケニル基の末端が水酸基若しくはカルボキシル基で置換されたものを示す。Rは水素、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基若しくはアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニレン基若しくはアルケニル基、又は分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニレン基若しくはアルキニル基を示す。RとRとで環構造を形成してもよい。)
  3. 前記ジエン系ゴム100質量部に対して、前記シリカを5〜150質量部含み、
    前記シリカ100質量部に対して、前記シランカップリング剤を2〜20質量部含む請求項1又は2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. ジエン系ゴムとシリカとシランカップリング剤と炭酸塩及び/又は炭酸水素塩とを混練りし、得られた混練物Aを排出する工程(A)、
    前記工程(A)で排出された混練物A、ステアリン酸及び酸化亜鉛を混練りし、得られた混練物Bを排出する工程(B)、並びに、
    前記工程(B)で排出された混練物B、加硫剤及び加硫促進剤を混練りする工程(C)を含む製造方法により得られる請求項1〜のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  5. ジエン系ゴムとシリカとシランカップリング剤と炭酸塩及び/又は炭酸水素塩とを混練りした後、ステアリン酸及び酸化亜鉛を添加して更に混練りし、得られた混練物aを排出する工程(a)、並びに、
    前記工程(a)で排出された混練物a、加硫剤及び加硫促進剤を混練りする工程(b)を含む製造方法により得られる請求項1〜のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  6. ジエン系ゴムとシリカとシランカップリング剤と炭酸塩及び/又は炭酸水素塩とを混練りし、得られた混練物Aを排出する工程(A)、
    前記工程(A)で排出された混練物A、ステアリン酸及び酸化亜鉛を混練りし、得られた混練物Bを排出する工程(B)、並びに、
    前記工程(B)で排出された混練物B、加硫剤及び加硫促進剤を混練りする工程(C)を含む請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
  7. ジエン系ゴムとシリカとシランカップリング剤と炭酸塩及び/又は炭酸水素塩とを混練りした後、ステアリン酸及び酸化亜鉛を添加して更に混練りし、得られた混練物aを排出する工程(a)、並びに、
    前記工程(a)で排出された混練物a、加硫剤及び加硫促進剤を混練りする工程(b)を含む請求項1〜3及び5のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤ。
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