JP5550875B2 - 液状熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ、金属箔張積層板、及びプリント配線板 - Google Patents

液状熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ、金属箔張積層板、及びプリント配線板 Download PDF

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Description

本発明は、プリント配線板の絶縁材料等に好適に用いられる液状熱硬化性樹脂組成物、該樹脂組成物を用いたプリプレグ、該プリプレグを用いた金属箔張積層板、及び該金属箔張積層板又は前記プリプレグを用いたプリント配線板に関する。
従来、プリント配線板の絶縁材料等に好適に用いられる樹脂組成物として、例えば、ビニルエステル樹脂等のラジカル重合型熱硬化性樹脂と、エポキシ樹脂とが配合されたものがよく知られている。
一般に、ラジカル重合型熱硬化性樹脂は、ラジカル反応で硬化するから硬化時間が相対的に短い(速硬化性に優れる)、ガラスクロス等の基材への含浸性に優れるという長所があるが、硬化物の機械的特性や耐熱性が相対的に低いという短所がある。一方、エポキシ樹脂は、硬化物の機械的特性や耐熱性が相対的に高いという長所があるが、硬化時間が相対的に長い、樹脂の粘度が高いために基材への含浸性に劣るという短所がある。
よって、ラジカル重合型熱硬化性樹脂とエポキシ樹脂とを組み合わせて用いることにより、ラジカル重合型樹脂の短所である硬化物の機械的特性や耐熱性の低さが補完・改良され、エポキシ樹脂の短所である硬化時間の長さや含浸性の低さが補完・改良された熱硬化性樹脂組成物が得られることとなる。
さらに、特許文献1に記載されるように、ラジカル重合型熱硬化性樹脂とエポキシ樹脂とを含有する樹脂組成物に、イミダゾール系化合物をエポキシ樹脂の硬化剤として配合することが知られている。
特開2008−291145号公報(段落0027)
ところで、近年のエレクトロニクス分野における高集積化・高速化に伴い、電子部品ひいてはそれを構成するプリント配線板等の基板材料の薄型化が進んでいる。エポキシ樹脂とラジカル重合型樹脂とが併用された従来の熱硬化性樹脂組成物が絶縁層の材料として用いられた銅張積層板は、基板材料の薄型化に伴って剛性が低下し、外部応力の影響を受けて反り易くなり、長期信頼性の低下が懸念される。この問題に対処するためには、銅張積層板の弾性率、つまり銅張積層板の絶縁層を構成する樹脂組成物の硬化物の弾性率を高めることが提案される。
そこで、本発明は、エポキシ樹脂とラジカル重合型熱硬化性樹脂とを含有する液状熱硬化性樹脂組成物であって、高弾性率の硬化物が得られる液状熱硬化性樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明の一局面は、(A)1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、(B)不飽和二重結合を有するラジカル重合型熱硬化性樹脂、(C)非イミダゾール系硬化剤、(D)イミダゾール系硬化促進剤、及び、(E)ラジカル重合開始剤を含有する液状熱硬化性樹脂組成物である。
この構成によれば、(A)エポキシ樹脂と(B)ラジカル重合型熱硬化性樹脂とを含有する液状熱硬化性樹脂組成物において、イミダゾール系化合物が、硬化剤としてではなく、硬化促進剤として用いられ、硬化剤としては、非イミダゾール系硬化剤が用いられる。(A)エポキシ樹脂と(B)ラジカル重合型熱硬化性樹脂とを含有する液状熱硬化性樹脂組成物において、(C)非イミダゾール系硬化剤、すなわち、イミダゾール系化合物を除くエポキシ樹脂硬化剤と、(D)イミダゾール系硬化促進剤、すなわち、イミダゾール系化合物でなるエポキシ樹脂硬化促進剤とを用いるので、例えば、イミダゾール系化合物が単独でエポキシ樹脂と硬化反応を起こしたときは分岐構造が生成するのに対し、エポキシ樹脂と非イミダゾール系硬化剤との硬化反応により剛直な網目構造が生成して、その結果、得られる硬化物の弾性率が高められることとなる。しかも、そのようなエポキシ樹脂と非イミダゾール系硬化剤との硬化反応がイミダゾール系硬化促進剤により促進されることとなる。イミダゾール系硬化促進剤は、得られる硬化物の分岐構造や網目構造の一部となり、剛直構造に寄与する。
また、本発明では、(C)非イミダゾール系硬化剤として、フェノール性水酸基を有する化合物、酸無水物系化合物、アミン系化合物、及び/又は活性エステル基を有する化合物を用いることが、確実に、エポキシ樹脂と非イミダゾール系硬化剤との硬化反応がイミダゾール系硬化促進剤により促進される点から好ましい。
本発明では、当該樹脂組成物中の(C)非イミダゾール系硬化剤の反応性官能基の総数(Nc)と(A)エポキシ樹脂のエポキシ基の総数(Na)との比(Nc/Na)が0.1〜1.0であることが、確実に高弾性率の硬化物が得られる点から好ましい。
また、本発明では、(F)エラストマーを含有することが、硬化物の靭性が改良され、硬化物の加工性が向上する点から好ましい。
また、本発明では、(G)無機フィラーを含有することが、硬化物の弾性率がより高められ、硬化物の熱膨張が抑制され、硬化物の難燃性が向上する点から好ましい。
また、本発明では、(H)非相溶型の難燃剤、すなわち、当該液状熱硬化性樹脂組成物に溶け込まない種類の難燃剤を含有することが、硬化物の難燃性が改良されるだけでなく、相溶型の難燃剤、すなわち、当該液状熱硬化性樹脂組成物に溶け込む種類の難燃剤を含有したときに比べて、硬化物の弾性率の低下が抑制される点から好ましい。
本発明の他の局面は、上記構成の液状熱硬化性樹脂組成物が繊維質基材に含浸されて成るプリプレグであり、該プリプレグに金属箔が積層されて成る金属箔張積層板であり、該金属箔張積層板の金属箔が部分的に除去され回路が形成されて成るプリント配線板であり、上記プリプレグに回路が形成されて成るプリント配線板である。
これらの構成によれば、プリプレグ、銅張積層板等の金属箔張積層板、及びプリント配線板の弾性率が高められるから、薄型化に伴うこれらの部材の剛性の低下、外部応力による反り易さ、長期信頼性の低下が解消される。したがって、今後ますます進展すると予想される電子部品の薄型化に良好に対応可能な部材が得られる。
本発明によれば、エポキシ樹脂とラジカル重合型熱硬化性樹脂とを含有し、高弾性率の硬化物を与える液状熱硬化性樹脂組成物が提供される。
本発明の液状熱硬化性樹脂組成物は、基本的構成として、(A)1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と、(B)不飽和二重結合を有するラジカル重合型熱硬化性樹脂と、(C)非イミダゾール系硬化剤と、(D)イミダゾール系硬化促進剤と、(E)ラジカル重合開始剤とを含有する。つまり、本発明は、(A)エポキシ樹脂と(B)ラジカル重合型熱硬化性樹脂とを含有する液状熱硬化性樹脂組成物において、イミダゾール系化合物を、硬化剤としてではなく、(D)硬化促進剤として配合し、硬化剤としては、(C)非イミダゾール系硬化剤を用いるところに特徴がある。
本発明の液状熱硬化性樹脂組成物で使用し得る(A)1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂としては、例えば、1分子中に2つ以上のエポキシ基を有する、ビスフェノールA型エポキシ樹脂や、ビスフェノールF型エポキシ樹脂や、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂や、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂や、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂や、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂や、ナフタレンノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレ−トや、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートや、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン等の脂環式エポキシ樹脂;1,3−ジグリシジル−5,5−ジメチルヒダントインや、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ樹脂;フタル酸ジグリシジルエステルや、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステルや、ダイマー酸グリシジルエステル等のグリシジルエステル類;テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンや、トリグリシジルP−アミノフェノールや、N,N−ジグリシジルアニリン等のグリシジルアミン類等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(A)エポキシ樹脂のエポキシ基の数は、1分子中に2つ以上であれば特に制限はないが、当該(A)エポキシ樹脂の製造や取扱いを考慮すれば、1分子中に5つ以下が好ましく、3つ以下がより好ましい。
(A)エポキシ樹脂の当該樹脂組成物中の含有量は、エポキシ樹脂の種々の特性(硬化物の機械的特性や耐熱性が相対的に高い、硬化時間が相対的に長い、基材への含浸性に劣る等)を比較考量して決めればよいが、例えば、当該樹脂組成物全量中の10〜50質量%が好ましく、20〜40質量%がより好ましく、30〜40質量%がさらに好ましい。
(A)エポキシ樹脂と(B)ラジカル重合型熱硬化性樹脂との合計量中(全樹脂成分中)における(A)エポキシ樹脂の含有量が多くなるほど、当該樹脂組成物の硬化時間が長くなり、基材への含浸性が低下する傾向となる。逆に、全樹脂成分中における(A)エポキシ樹脂の含有量が少なくなるほど、硬化物の機械的特性や耐熱性が低下する傾向となる。このような特性を比較考量すると、全樹脂成分中における(A)エポキシ樹脂の含有量は、例えば、20〜70質量%が好ましく、30〜60質量%がより好ましく、40〜50質量%がさらに好ましい。
本発明の液状熱硬化性樹脂組成物で使用し得る(B)不飽和二重結合を有するラジカル重合型熱硬化性樹脂は、分子中にラジカル重合性不飽和基を有する熱硬化性樹脂である。好ましい例としては、例えば、エポキシ樹脂とアクリル酸やメタクリル酸等の不飽和脂肪酸との反応物であるビニルエステル樹脂や、アクリレートモノマーとプロピレンオキサイドとの付加物、メタクリレートモノマーとプロピレンオキサイドとの付加物、スチレン系モノマーと無水マレイン酸やフマル酸等の多塩基不飽和酸との反応物である不飽和ポリエステル、及び、式1で示される化合物等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
Figure 0005550875
式1の化合物は、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート(淡黄色透明液体、比重(25℃)1.077、粘度(mPa・s/25℃)105、屈折率(25℃)1.500)であって、例えば、新中村化学工業社から「NKエステルDCP」なる商品名で市場において商業的に入手し得るものである。
(B)ラジカル重合型熱硬化性樹脂の不飽和二重結合の数は、特に制限はないが、当該(B)ラジカル重合型熱硬化性樹脂の製造や取扱いを考慮すれば、1分子中に5つ以下が好ましく、3つ以下がより好ましい。
(B)ラジカル重合型熱硬化性樹脂の当該樹脂組成物中の含有量は、ラジカル重合型熱硬化性樹脂(硬化時間が相対的に短い、基材への含浸性に優れる、硬化物の機械的特性や耐熱性が相対的に低い等)を比較考量して決めればよいが、例えば、当該樹脂組成物全量中の10〜50質量%が好ましく、20〜40質量%がより好ましく、30〜40質量%がさらに好ましい。
(A)エポキシ樹脂と(B)ラジカル重合型熱硬化性樹脂との合計量中(全樹脂成分中)における(B)ラジカル重合型熱硬化性樹脂の含有量が多くなるほど、硬化物の機械的特性や耐熱性が低下する傾向となる。逆に、全樹脂成分中における(B)ラジカル重合型熱硬化性樹脂の含有量が少なくなるほど、当該樹脂組成物の硬化時間が長くなり、基材への含浸性が低下する傾向となる。このような特性を比較考量すると、全樹脂成分中における(B)ラジカル重合型熱硬化性樹脂の含有量は、例えば、20〜70質量%が好ましく、30〜60質量%がより好ましく、40〜50質量%がさらに好ましい。
本発明の液状熱硬化性樹脂組成物で硬化剤として使用し得る(C)非イミダゾール系化合物としては、例えば、フェノール性水酸基を有する化合物、酸無水物系化合物、アミン系化合物、活性エステル基を有する化合物等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの化合物を(A)エポキシ樹脂の硬化剤として用いることにより、得られる硬化物の弾性率がより高くなる、(A)エポキシ樹脂と(C)非イミダゾール系硬化剤との硬化反応が(D)イミダゾール系硬化促進剤により確実に促進されて(A)エポキシ樹脂と(C)非イミダゾール系硬化剤との硬化反応性がより高くなる、という利点が得られるので好ましい。
上記フェノール性水酸基を有する化合物としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、アリル基を有するフェノールノボラック樹脂等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記酸無水物系化合物としては、例えば、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、エチレングリコールビストリメリテート、グリセロールトリストリメリテート、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルブテニルテトラヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、ドデセニル無水コハク酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物、アルキルスチレン−無水マレイン酸共重合体、クロレンド酸無水物、ポリアゼライン酸無水物等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記アミン系化合物としては、例えば、ジエチレントリアミンや、トリエチレンテトラミン等の鎖状脂肪族ポリアミン類;メンセンジアミンや、イソフオロンジアミン等の環状脂肪族ポリアミン類;キシレンジアミンや、キシリレンジアミン等の脂肪芳香族アミン類;メタフェニレンジアミンや、ジアミノジフェニルメタン等の芳香族アミン類等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記活性エステル基を有する化合物としては、例えば、ベンゼンカルボン酸活性エステル、ベンゼンジカルボン酸活性エステル、ベンゼントリカルボン酸活性エステル、ベンゼンテトラカルボン酸活性エステル、ナフタレンカルボン酸活性エステル、ナフタレンジカルボン酸活性エステル、ナフタレントリカルボン酸活性エステル、ナフタレンテトラカルボン酸活性エステル、フルオレンカルボン酸活性エステルや、フルオレンジカルボン酸活性エステル、フルオレントリカルボン酸活性エステル、フルオレンテトラカルボン酸活性エステル等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
このような(C)非イミダゾール系硬化剤、すなわち、イミダゾール系化合物を除くエポキシ樹脂硬化剤を、(A)エポキシ樹脂と(B)ラジカル重合型熱硬化性樹脂とを含有する液状熱硬化性樹脂組成物に用いることにより、エポキシ樹脂と非イミダゾール系硬化剤との硬化反応により剛直な網目構造が生成して、その結果、得られる硬化物の弾性率が高められることとなる。
(C)非イミダゾール系硬化剤の当該樹脂組成物中の含有量は、当該樹脂組成物中における、(C)非イミダゾール系硬化剤の反応性官能基の総数(Nc)と、(A)エポキシ樹脂のエポキシ基の総数(Na)との比(Nc/Na)によって定められる。すなわち、本発明においては、上記比(Nc/Na)の値を0.1(下限値)〜1.0(上限値)の範囲に定めるものである。上記比(Nc/Na)の値を0.1(下限値)以上とすることにより、エポキシ樹脂と非イミダゾール系硬化剤との硬化反応により生成する剛直な網目構造が十分量生成し、硬化物の弾性率が確実に高められることとなる。また、上記比(Nc/Na)の値を1.0(上限値)以下とすることにより、配合した非イミダゾール系硬化剤のほぼ全量が網目構造の形成に取り込まれ、硬化物内に未反応の非イミダゾール系硬化剤が残留することが抑制されることとなる。換言すれば、非イミダゾール系硬化剤を過剰に配合することが抑制されることとなる。
なお、液状熱硬化性樹脂組成物中における(C)非イミダゾール系硬化剤の反応性官能基の総数(Nc)は、液状熱硬化性樹脂組成物中における(C)非イミダゾール系硬化剤の含有量と、(C)非イミダゾール系硬化剤の反応性官能基当量とから求めることができる。例えば、液状熱硬化性樹脂組成物中における(C)非イミダゾール系硬化剤の含有量が13.3kgで、反応性官能基当量が53.5であるとすると、液状熱硬化性樹脂組成物中における(C)非イミダゾール系硬化剤の反応性官能基の総数(Nc)は、(13300/53.5)より、249(×アボガドロ定数)個となる。
同様に、液状熱硬化性樹脂組成物中における(A)エポキシ樹脂のエポキシ基の総数(Na)は、液状熱硬化性樹脂組成物中における(A)エポキシ樹脂の含有量と、(A)エポキシ樹脂のエポキシ当量とから求めることができる。例えば、液状熱硬化性樹脂組成物中における(A)エポキシ樹脂の含有量が50kgで、エポキシ当量が168であるとすると、液状熱硬化性樹脂組成物中における(A)エポキシ樹脂のエポキシ基の総数(Na)は、(50000/168)より、298(×アボガドロ定数)個となる。
本発明の液状熱硬化性樹脂組成物で硬化促進剤として使用し得る(D)イミダゾール系化合物としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル6−4’,5’−ジヒドロキシメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明では、このようなイミダゾール系化合物を、エポキシ樹脂とラジカル重合型熱硬化性樹脂とを含有する液状熱硬化性樹脂組成物に、硬化剤としてではなく、硬化促進剤として配合する。このような(D)イミダゾール系硬化促進剤、すなわち、イミダゾール系化合物でなるエポキシ樹脂硬化促進剤を、(A)エポキシ樹脂と(B)ラジカル重合型熱硬化性樹脂と(C)非イミダゾール系硬化剤とを含有する液状熱硬化性樹脂組成物に用いることにより、エポキシ樹脂と非イミダゾール系硬化剤との硬化反応が良好に促進されることとなる。なお、イミダゾール系硬化促進剤は、硬化剤として単独でエポキシ樹脂と硬化反応することも可能であり、その場合は分岐構造が生成する。つまり、イミダゾール化合物は、エポキシ樹脂に対して、硬化剤としても、またエポキシ樹脂と他の硬化剤との硬化反応の硬化促進剤としても両方で機能する。そして、イミダゾール系硬化促進剤は、得られる硬化物の分岐構造や網目構造の一部となり、剛直構造に寄与する。
(D)イミダゾール系硬化促進剤の当該樹脂組成物中の含有量は、(A)エポキシ樹脂が(C)非イミダゾール系硬化剤によって及びこの(D)イミダゾール系硬化促進剤によって、必要かつ十分に硬化する範囲内で決めればよいが、例えば、ワニスの保存安定性との均衡の観点から、(A)エポキシ樹脂と(B)ラジカル重合型熱硬化性樹脂と(C)非イミダゾール系硬化剤との合計量100質量部に対し、0.1〜2.0質量部が好ましく、0.3〜1.5質量部がより好ましく、0.5〜1.0質量部がさらに好ましい。
本発明の液状熱硬化性樹脂組成物に含有される、(E)ラジカル重合開始剤は、(B)ラジカル重合型熱硬化性樹脂等のラジカル重合性成分をラジカル重合させるための開始剤である。
(E)ラジカル重合開始剤の具体例としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキシド、メチルイソブチルケトンパーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド等のケトンパーオキシド類、ベンゾイルパーオキシド、イソブチルパーオキシド等のジアシルパーオキシド類、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキシド等のハイドロパーオキシド類、ジクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド等のジアルキルパーオキシド類、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン、2,2−ジ−(t−ブチルパーオキシ)−ブタン等のパーオキシケタール類、t−ブチルパーベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等のアルキルパーエステル類、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシイソブチルカーボネート等のパーカーボネート類等の有機過酸化物や、過酸化水素等の無機化酸化物が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(E)ラジカル重合開始剤の配合量としては、特に限定されないが、(B)成分の合計100質量部に対して、0.3〜2質量部程度であることが好ましい。
本発明の液状熱硬化性樹脂組成物は、さらに、液状エラストマーや非相溶型のエラストマー等の(F)エラストマー成分を含有させてもよい。
液状エラストマーは、樹脂組成物中において、分子レベルで微分散する液状のエラストマー成分であり、得られる硬化物の靭性を向上させる成分である。液状熱硬化性樹脂組成物に液状エラストマーを含有させることにより靭性に優れた硬化物が得られる。従って、熱衝撃試験におけるようなヒートショックを受けた場合においても、クラックが発生しにくい硬化物が得られる。このような、液状エラストマーの具体例としては、例えば、カルボキシル基末端アクリロニトリルブタジエン(CTBN)やエポキシ化ポリブタジエンのような液状ポリブタジエンや、液状NBRなどの低揮発性の液状ゴム等が挙げられる。
また、その他のエラストマー成分としては、樹脂組成物中で相溶せずに、島状に分散する非相溶型のエラストマーが挙げられる。このような非相溶型のエラストマーは、得られる硬化物の耐衝撃性を向上させることができる。このような非相溶型のエラストマーを含有する場合には、耐衝撃性に優れた硬化物が得られ、ラジカル重合性樹脂の硬くて脆い特性をさらに改良することができる。このような、非相溶型のエラストマーとしては、各種ゴム粒子、具体的には、NBRゴム、SBRゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム等の架橋または非架橋性のゴム粒子等が挙げられる。また、ゴム粒子の形態としては、コアシェル構造を有するコアシェルゴムが特に好ましい。
液状エラストマーの含有量としては、前記(A)〜(E)成分の合計100質量部に対し、0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部であることが、硬化物の靭性を充分に改良できる点から好ましい。また、非相溶型のエラストマーの含有量としては、前記(A)〜(E)成分の合計100質量部に対し、0.1〜30質量部、好ましくは0.5〜10重量部であることが、硬化物の耐衝撃性を充分に改良できる点から好ましい。エラストマー成分の含有量が多すぎる場合には、ワニスの粘度が上昇し、また、硬化物の弾性率が低下することにより耐熱性が低下する傾向がある。
本発明の液状熱硬化性樹脂組成物は、さらに、(G)無機フィラーを含有することが好ましい。無機フィラーは、得られる硬化物の寸法安定性を維持し、難燃性を高める目的で配合される。
(G)無機フィラーの種類は、特に限定されないが、具体的には、例えば、球状シリカ、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、チタン、アルミニウム、ニッケル,鉄,コバルト,クロムからなる群から選ばれる少なくとも2種の金属元素を含む複合金属酸化物等が特に好ましく用いられる。これらの中では、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム等が難燃性に特に優れている点から好ましく用いられる。
(G)無機フィラーの添加量としては、前記(A)〜(E)成分の合計100質量部に対し、20〜200質量部であることが、樹脂組成物の硬化物の寸法安定性や難燃性を充分に向上させることができ、また、ワニス(樹脂溶液)の粘度を極端に増加させない点からも好ましい。
本発明の液状熱硬化性樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、さらに、難燃剤、難燃助剤、流動改質剤、滑剤、シランカップリング剤、着色剤等の添加剤が配合されてもよい。
難燃剤としては、反応型または添加型の各種難燃剤、具体的には、例えば、環状ホスファゼン化合物、縮合リン酸エステル、環状リン酸エステル等が好ましく用いられる。特に、硬化物の弾性率の低下が抑制される点から、(H)非相溶型の難燃剤、すなわち、当該液状熱硬化性樹脂組成物に溶け込まない種類の難燃剤を含有することが好ましい。
(H)非相溶型の難燃剤としては、例えば、縮合リン酸エステル、ポリリン酸塩、環状リン酸エステル等の有機リン系化合物、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム等の金属水酸化物が好ましく用いられる。
(H)非相溶型の難燃剤の添加量としては、(A)〜(E)成分の合計量100質量部に対し、5〜80質量部、さらには10〜50質量部であることが、ワニス(樹脂溶液)の粘度が高くなりすぎずに、難燃性を充分に付与できる点から好ましい。
本発明の液状熱硬化性樹脂組成物は、例えば、上記各成分のうち液状成分あるいは(A)〜(E)成分を混合してワニスを調製した後、さらに、無機フィラーや難燃剤等の不溶成分を添加して、ボールミル、ビーズミル、プラネタリーミキサー、ロールミル等を用いて分散させることにより調製される。
また、本発明で使用される銅箔としては、従来から銅張積層板の用途に用いられているものであれば特に限定なく用いられ、具体的には、電解銅箔や圧延銅箔等が用いられる。もちろん銅に限られることなく、この技術分野で使用され得るその他の金属が使用可能である。
前記液状熱硬化性樹脂組成物を硬化させるための加熱条件は、その組成に依存するために一義的に特定することはできないが、連続生産性を考慮すると、80〜210℃程度の温度で1〜150分間程度加熱することが好ましい。
前記液状熱硬化性樹脂組成物をガラスクロス等の繊維質基材に含浸することによりプリプレグを得ることができる。
また、そのプリプレグに銅箔等の金属箔を積層することにより金属箔張積層板を得ることができる。
さらに、その金属張積層板の金属箔を部分的に除去して回路を形成することによりプリント配線板を得ることができる。
あるいは、前記プリプレグに金属導体ペーストの印刷や金属メッキ等をして回路を形成することにより金属箔張積層板を経由せずに直接プリント配線板を得ることもできる。
より具体的に説明すると、得られた液状熱硬化性樹脂組成物を用いてプリプレグを製造する方法としては、例えば、前記液状熱硬化性樹脂組成物を繊維質基材に含浸させた後、乾燥させる方法が挙げられる。
前記繊維質基材としては、具体的には、例えば、ガラスクロス、アラミドクロス、ポリエステルクロス、ガラス不織布、アラミド不織布、ポリエステル不織布、パルプ紙、及びリンター紙等が挙げられる。なお、ガラスクロスを用いると、機械強度が優れた積層板が得られ、特に偏平処理加工したガラスクロスが好ましい。偏平処理加工としては、具体的には、例えば、ガラスクロスを適宜の圧力でプレスロールにて連続的に加圧してヤーンを偏平に圧縮することにより行うことができる。なお、前記繊維質基材の厚みとしては、例えば、0.04〜0.3mmのものを一般的に使用できる。
前記含浸は、浸漬(ディッピング)、及び塗布等によって行われる。前記含浸は、必要に応じて複数回繰り返すことも可能である。また、この際、組成や濃度の異なる複数の溶液を用いて含浸を繰り返し、最終的に希望とする組成及び樹脂成分量に調整することも可能である。
前記液状熱硬化性樹脂組成物が含浸された繊維質基材は、所望の加熱条件、例えば、80〜170℃で1〜10分間加熱されることにより半硬化状態(Bステージ)のプリプレグが得られる。
このようにして得られたプリプレグを用いて金属箔張積層板を作製する方法としては、前記プリプレグを一枚または複数枚重ね、さらにその上下の両面又は片面に銅箔(電解銅箔や圧延銅箔)等の金属箔を重ね、これを加熱加圧成形して積層一体化することによって、両面金属箔張り又は片面金属箔張りの金属箔張積層板を作製することができるものである。加熱加圧条件は、製造する積層板の厚みやプリプレグの樹脂組成物の種類等により適宜設定することができるが、例えば、温度を170〜210℃、圧力を2.0〜4.0MPa、時間を60〜150分間等とすることができる。
そして、作製された金属箔張積層板の表面の金属箔をエッチング加工等により部分的に除去して回路を形成することによって、積層板の表面に回路として導体パターンを設けたプリント配線板を得ることができるものである。このように得られるプリント配線板は、誘電特性に優れており、かつ、高い弾性率を備えたものである。
あるいは、前記プリプレグに、直接、金属導体ペーストの印刷や金属メッキ等をして回路を形成することにより、金属箔張積層板を経由せずにプリント配線板を得ることもできる。
以下、実施例を通して本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、この実施例に何ら限定されるものではない。
はじめに、本実施例で用いた原材料をまとめて示す。
(A)1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂
・日本化薬社製の「EPPN−502H」(エポキシ当量168(g/eq))
(B)不飽和二重結合を有するラジカル重合型熱硬化性樹脂1
・新中村化学工業社製の「NKエステルDCP」(式1で示される化合物:トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)
(B)不飽和二重結合を有するラジカル重合型熱硬化性樹脂2
・新日鐵化学社製のスチレンモノマー
(C)非イミダゾール系硬化剤1
・明和化成社製の「H−4」(フェノール性水酸基を有する化合物:水酸基当量103〜107(g/eq))
(C)非イミダゾール系硬化剤2
・DIC社製の「B570H」(酸無水物系化合物:テトラヒドロフタル酸無水物:酸無水物当量166(g/eq))
(C)非イミダゾール系硬化剤3
・アルベマール(ALBEMARLE(登録商標))社製の「ETHACURE(登録商標)100」(アミン系化合物:ジメチルチオトルエンジアミン:エポキシ基に対する当量53.5(g/eq))
(C)非イミダゾール系硬化剤4
・市場で商業的に入手し得る活性エステル基を有する化合物(反応性官能基当量223(g/eq))
(D)イミダゾール系硬化促進剤
・四国化成社製の「2E4MZ−CN」(1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール)
(E)ラジカル重合開始剤
・日油社製の「パーヘキサ(登録商標)HC」(1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン)
(F)エラストマー
・ガンツ化成社製の「AC−3816」
(G)無機フィラー1
・住友化学社製の「CL303」(水酸化アルミニウム)
(G)無機フィラー2
・アドマテックス社製の「SO25R」(球状シリカ(SiO
(H)非相溶性難燃剤
・Ciba(登録商標)社製の「MELAPUR(登録商標)200」(メラミンポリフォスフェート)
(実施例1〜9、及び比較例1,2)
表1に示したそれぞれの配合比率で(A)〜(E)成分を容器に量り取り、混合してワニス(樹脂溶液)を調製した。そして、前記樹脂溶液に、表1に示した配合比率になるように(F)〜(H)成分を添加し、ビーズミルで分散させることにより実施例及び比較例の液状熱硬化性樹脂組成物を調製した。
そして、得られた液状熱硬化性樹脂組成物ごとに、それぞれ、銅箔(JTC、日鉱金属製)の上に、ガラスクロス(1504タイプ 平織り)を、重ねたのち、ガラスクロスに液状樹脂組成物を含浸した。そして、ガラスクロスの上面に銅箔を配し、オーブンに投入してそれぞれ105℃10分間加熱した後、200℃15分間で加熱する硬化条件で硬化させることにより、銅張積層板を得た。
また、得られた樹脂組成物を、注型(高さ50mm×横幅50mm×厚み2mm)に流し込み、105℃10分間加熱した後、200℃15分間で加熱する硬化条件で硬化させることにより、注型板を得た。
そして、得られた銅張積層板を用いて、粘弾性スペクトロメータ(エスアイアイナノテクノロジ製)を用いて動的粘弾性挙動を測定し、tanδのピーク値からガラス転移温度(Tg)を求めた。
また、得られた銅張積層板の銅箔をエッチングで除去した後、UL規格に従って難燃性評価を行い、消化するか否かを判定した(○:消化、×:全焼)。
さらに、得られた銅張積層板の銅箔をエッチングで除去した後、穴あけ器(φ6mm)を用いてパンチング性評価を行い、ひび割れ(クラック)が発生するか否かを判定した(○:クラック発生なし、×:発生あり)。
一方、得られた注型板を用いて、オートグラフ(イマダ社製)を用いて曲げ弾性率を測定し、得られた荷重−たわみ曲線から曲げ弾性率及び熱時の曲げ弾性率を求めた。
結果を表1に示す。
Figure 0005550875
表1に示すように、(A)エポキシ樹脂と(B)ラジカル重合型熱硬化性樹脂とを含有する液状熱硬化性樹脂組成物において、イミダゾール系化合物を硬化剤としてではなく(D)硬化促進剤として用い、(C)硬化剤として非イミダゾール系硬化剤を用いた実施例1〜9は、すべて、高弾性率の硬化物を与えた。特に、4種類の(C)非イミダゾール系硬化剤のうち、フェノール性水酸基を有する化合物を用いると、曲げ弾性率と熱時の曲げ弾性率との両方に亘ってバランスの良い効果が得られた。なお、実施例8は、(H)難燃材を配合しなかった場合、実施例9は、(F)エラストマーを配合しなかった場合であるが、高弾性率の硬化物が得られる点は変わりがなかった。
一方、(C)非イミダゾール系硬化剤を用いなかった比較例1及び2は、対応する実施例(比較例1に対しては実施例1〜3,6,7、比較例2に対しては実施例4,5)に比べて、総じて、硬化物の弾性率が低かった。

Claims (9)

  1. (A)1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、
    (B)トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート及びスチレンモノマー、
    (C)非イミダゾール系硬化剤、
    (D)イミダゾール系硬化促進剤、
    (E)ラジカル重合開始剤、及び、
    (H)非相溶型の難燃剤
    を含有し、
    (H)非相溶型の難燃剤が、メラミンポリフォスフェートである液状熱硬化性樹脂組成物。
  2. (C)非イミダゾール系硬化剤が、フェノール性水酸基を有する化合物、酸無水物系化合物、アミン系化合物、及び活性エステル基を有する化合物からなる群より選ばれる少なくとも1つである請求項1に記載の液状熱硬化性樹脂組成物。
  3. 当該樹脂組成物中の(C)非イミダゾール系硬化剤の反応性官能基の総数(Nc)と(A)エポキシ樹脂のエポキシ基の総数(Na)との比(Nc/Na)が0.1〜1.0である請求項1又は2に記載の液状熱硬化性樹脂組成物。
  4. (F)エラストマーを含有する請求項1から3のいずれか1項に記載の液状熱硬化性樹脂組成物。
  5. (G)無機フィラーを含有する請求項1から4のいずれか1項に記載の液状熱硬化性樹脂組成物。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の液状熱硬化性樹脂組成物が繊維質基材に含浸されて成るプリプレグ。
  7. 請求項6に記載のプリプレグに金属箔が積層されて成る金属箔張積層板。
  8. 請求項7に記載の金属箔張積層板の金属箔が部分的に除去され回路が形成されて成るプリント配線板。
  9. 請求項6に記載のプリプレグに回路が形成されて成るプリント配線板。
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