JP5549491B2 - バスバーモジュールの製造方法、及びバスバーモジュール - Google Patents

バスバーモジュールの製造方法、及びバスバーモジュール Download PDF

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本発明は、バスバーモジュールの製造方法、及びバスバーモジュールに関するものである。
従来、この種のバスバーは、電源供給ライン等に代わって使用されるものであり、その形状は細長い平板状の金属体である。電線は、断面が円形であるのに対し、バスバーは、その断面が長方形形状であるため放熱効果に優れ、表面積が電線よりも大きいため、大きな表面電流を必要とする電気部品等に使用される。
そして、複数のバスバーの電気的絶縁等を目的として、各バスバーを狭いギャップで積層し、その各バスバー間とバスバーの周囲を絶縁性樹脂により一括モールド成形したバスバーモジュールがある。
このようなバスバーモジュールの先行技術として、例えば特許文献1〜3に開示された技術が知られている。
特許文献1に開示されているバスバーモジュールの製造方法は、2つのバスバーを狭いギャップで保持し、その狭いバスバー間に樹脂を射出(インジェクション)するために、バスバーに圧力を逃すための孔を開けておき、該孔から圧力を逃がすことにより、狭いバスバー間への樹脂成形を可能とするものである。
特許文献1の技術によれば、バスバーの厚さ方向にインジェクション圧を逃がす孔を設けた結果、キャビティ(金型内の空間)内に注入された樹脂液が、このインジェクション圧逃がし孔を通じてバスバーの背面すなわちバスバーギャップ側に速やかに回り込み、バスバーの射出圧力を直接受ける側の主面である表面側の圧力上昇が低減され、狭いバスバー間にも問題なく樹脂を成形できるものと考えられる。
特許文献2に開示されているバスバーモジュールの製造方法は、一対のバスバーを所定の距離を隔てて対向配置し、その外周に型枠を設けて注入する樹脂の流出を防止しつつ、一対のバスバーの間に流動性を有する樹脂を注入するものである。
特許文献2の技術によれば、型枠によって樹脂の流出を防止するのみならず、型枠によって一対のバスバーが位置決めされ、一対のバスバーの距離間隔を一定に保ったまま、モールド成形できるものと考えられる。
特許文献3に開示されているバスバーモジュールの製造方法は、バスバー間に樹脂製シートを挿入してから周囲を樹脂でモールド成形するものである。
特許文献3の技術によれば、バスバー間に樹脂を形成する際には、射出成形によりバスバー間に樹脂を充填するのではなく、樹脂製シートをバスバー間に挟み込んでバスバーモジュールを製造するため、バスバー間隔をより狭くしつつ、バスバー間隔をより均一なものとし、樹脂製シートとバスバーとの密着度も高めることができると考えられる。
特開2007−215340号公報 特開2008−295227号公報 特開2007−38490号公報
ところで、上記のようにして得られたバスバーモジュールは、例えば、車両用のインバータ回路等の高電界(例えば、厚さに対する絶縁強度4kV/mm程度)環境で使用されることがあり、その場合は高電界環境に耐えることができる電気絶縁性が要求される。このとき、所望の電気絶縁性を確保するためには、対向する一対のバスバー間の間隔は、場所によって狭くなったり、広くなったりの反りや変形がしないことを必要とする。
しかしながら、特許文献1に開示されているバスバーモジュールの製造方法は、バスバー両側の樹脂の流動速度を同じにすることは困難なため、バスバーの両側に樹脂圧力差が生じ、これによりバスバーに反りや変形が生じるという問題があった。より詳しくは、特許文献1の技術は、インジェクション圧逃がし孔を通じて、射出した樹脂液をバスバーの背面すなわちバスバーギャップ側に速やかに回り込ませることはできるが、バスバーの両側(側面部分)については樹脂液の到達が遅く、これによりバスバー間に樹脂の圧力差が生じ、バスバーに反り等が生じてしまっていた。
特許文献2に開示されているバスバーモジュールの製造方法は、バスバー間に掛かる樹脂圧力に対する考慮が不十分であり、バスバー厚さに対して樹脂の幅や長さが大きい場合は、樹脂圧力でバスバーが変形してしまうという問題があった。より詳しくは、特許文献2の技術は2つの方法を開示しており、1つ目の方法は、一対のバスバーの一方の端部を型枠で固定しているものであるが、他方の端部は型枠で固定していないため、樹脂を注入した際には、注入圧力によりバスバー間隔を一定に保てないという問題がある。また、2つ目の方法は、バスバーの外表面にヒータを当接し、バスバーを加熱するとともにその外表面を板状樹脂に向かって適度に加圧するものであるが、加圧の具合や加圧の仕方等については何ら開示しておらず、加圧力が大きすぎると樹脂が変形して、バスバー間隔が正確に保てないという問題がある。
特許文献3に開示されているバスバーモジュールの製造方法は、バスバー間に樹脂製シートを挿入してから周囲を樹脂でモールド成形するため、製造工程が最低2工程必要であり、製造コストが掛かるという問題があった。より詳しくは、特許文献3の技術は、一対のバスバーの間に、絶縁性ポリマで構成されるスペーサポリマ部を配置し、そのスペーサポリマ部及び一対のバスバーの周りを絶縁性ポリマで構成されるモールド部で覆ったものであるが、スペーサポリマ部を配置するのにコストと手間がかかり、各絶縁性ポリマについてもそれぞれ融点を独自に規定しなければならず、製造工程が複雑で煩雑になるという問題があった。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、製造時にバスバーに生じる反りや変形の低減が可能であり、且つ、製造コストの低減が可能なバスバーモジュールの製造方法、及びバスバーモジュールの提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のバスバーモジュールの製造方法は、第1バスバーと第2バスバーとを所定間隔離間して対向配置させた状態で絶縁性樹脂によりモールド成形することによりバスバーモジュールを製造するバスバーモジュールの製造方法において、前記第1バスバーを収納する第1収納部、及びその第1収納部内に形成された第1突起部を有する第1金型の前記第1突起部に、前記第1バスバーの外側表面の少なくとも一部を接触させて前記第1バスバーを前記第1収納部内に配置する第1バスバー配置工程と、前記第2バスバーを収納する第2収納部、及びその第2収納部内に形成された第2突起部を有する第2金型の前記第2突起部に、前記第2バスバーの外側表面の少なくとも一部を接触させて前記第2バスバーを前記第2収納部内に配置する第2バスバー配置工程と、前記第1バスバーを配置した前記第1金型と前記第2バスバーを配置した前記第2金型とを、前記第1バスバーと前記第2バスバーとを対向させて配置しつつ、前記第1金型と前記第2金型との間に、少なくとも前記第1バスバーと前記第2バスバーとの間に形成された孔を有する第3金型を配置する金型配置工程と、前記第3金型の前記孔に前記絶縁性樹脂を充填させて、前記第1バスバーと前記第2バスバーとをモールド成形するモールド成形工程とを備える。
また、本発明のバスバーモジュールの製造方法は、第1バスバーと第2バスバーとを所定間隔離間して対向配置させた状態で絶縁性樹脂によりモールド成形することによりバスバーモジュールを製造するバスバーモジュールの製造方法において、第1金型の第1突起部に、前記第1バスバーの外側表面の少なくとも一部を接触させて前記第1バスバーを前記第1金型に配置する第1バスバー配置工程と、第2金型の第2突起部に、前記第2バスバーの外側表面の少なくとも一部を接触させて前記第2バスバーを前記第2金型に配置する第2バスバー配置工程と、前記第1バスバーを配置した前記第1金型と前記第2バスバーを配置した前記第2金型とを、前記第1バスバーと前記第2バスバーとを対向させて配置しつつ、孔を有する第3金型を配置する金型配置工程と、前記第3金型の前記孔に前記絶縁性樹脂を充填させて、前記第1バスバーと前記第2バスバーとをモールド成形するモールド成形工程と、を備える。
また、本発明のバスバーモジュールは、第1バスバーと、前記第1バスバーと所定間隔離間して対向配置させた第2バスバーと、前記第1バスバーと前記第2バスバーとの間、及び前記第1及び第2バスバーの両側面に形成されると共に、前記第1及び第2バスバーの外側表面の幅方向の一部を露出させるように前記第1及び第2バスバーの外側表面の幅方向における両端部に形成された絶縁性樹脂と、を備える。
本発明によれば、製造時にバスバーに生じる反りや変形の低減が可能であり、且つ、製造コストの低減が可能な技術の提供が可能となる。
本実施形態のバスバーモジュールの構成を概略的に示す斜視図である。 第1バスバー11を示す斜視図である。 第1バスバー11と第2バスバー12との配置状態を示す図である。 図1のバスバーモジュール10から絶縁性樹脂13の部分のみを抜き出して示した図である。 図1のV−V線に沿うバスバーモジュール10の概略的な断面図である。 図1のVI−VI線に沿うバスバーモジュール10の概略的な断面図である。 第1金型100の構成を概略的に示す斜視図である。 図7のVIII−VIII線に沿う第1金型100の概略的な断面図である。 図7のIX−IX線に沿う第1金型100の概略的な断面図である。 第2金型200の構成を概略的に示す斜視図である。 第3金型300の構成を概略的に示す斜視図である。 第3金型300のゲート302の構成を概略的に示す斜視図である。 第3金型300のゲート302の構成を概略的に示す斜視図である。 バスバーモジュール10の製造方法を概略的に示すフローチャートである。 第1金型100に第1バスバー11を配置した状態を示す図である。 第2金型200に第2バスバー12を配置した状態を示す図である。 第2金型200に第3金型300を重ねた状態を示す図である。 第3金型300に第1バスバー11を重ねた状態を示す図である。 第3金型300に第1金型100を重ねた状態を示す図である。 各金型の積層状態を分解して示す分解斜視図である。 図19のXXI−XXI線に沿う断面を分解して示した断面図である。 図19のXXI−XXI線に沿う断面部分について絶縁性樹脂を充填した様子を概略的に示す図である。 図19のXXIII−XXIII線に沿う断面を分解して示した断面図である。 図19のXXIII−XXIII線に沿う断面部分について絶縁性樹脂を充填した様子を概略的に示す図である。 図19のXXV−XXV線に沿う断面を分解して示した断面図である。 図19のXXV−XXV線に沿う断面部分について絶縁性樹脂を充填した様子を概略的に示す図である。 変形形態のバスバーモジュール10Aの構成を概略的に示す斜視図である。 ウエルドラインについて説明する図である。 ウエルドラインについて説明する図である。 樹脂モールド成形方法による沿面距離とバスバー外側部の樹脂断面積との比較方法について説明する図である。 樹脂モールド成形方法による沿面距離とバスバー外側部の樹脂断面積との比較結果を示す図である。 変形形態に係るバスバーを示す図である。 変形形態に係る製造方法について説明する図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
〔バスバーモジュール〕
図1は、本実施形態のバスバーモジュールの構成を概略的に示す斜視図である。
本実施形態に係るバスバーモジュール10は、図1に示すように、第1バスバー11と、第1バスバー11と所定間隔離間して対向配置させた第2バスバー12と、第1バスバー11と第2バスバーとの間、第1バスバー11と第2バスバー12との側面、及び第1バスバー11と第2バスバー12との外側表面の端部に形成された絶縁性樹脂13と、を備える。
バスバーモジュール10は、各種産業機器の電源周りの大電流の供給に使用可能なモジュールであり、電気部品間の配線として、低インダクタンスの電気配線部材を必要とする場合に用いるものである。
バスバーモジュール10は、平板状の第1バスバー11と平板状の第2バスバー12とを備えている。第1バスバー11と第2バスバー12とは、電気配線部材であり、その材質は、例えば銅やアルミニウム等の金属導体である。第1バスバー11と第2バスバー12とは、例えばプラスの電気配線部材及びマイナスの電気配線部材として使用される。
バスバーモジュール10は、第1バスバー11と第2バスバー12との間、及びその外層の周縁部は絶縁性樹脂13にてモールド成形されている。
第1バスバー11と第2バスバー12との外側表面の幅方向の一部(本実施形態では、中央部)には、バスバーモジュール10のほぼ全長に亘って絶縁性樹脂13を形成していない部分があり、バスバーの外側表面を露出させた構造としている。そしてこのバスバーを露出させた部分で、絶縁性樹脂13のモールド成形中に、第1バスバー11と第2バスバー12とを機械的に拘束する。
第1バスバー11と第2バスバー12とは、絶縁性樹脂13を間に挟み、所定間隔離間して対向配置されている。ここで、所定間隔は、インダクタンスを小さくするため、1mm以下が好ましく、第1バスバー11と第2バスバー12との電気絶縁性を良好に保つために0.3mm程度がより好ましい。
絶縁性樹脂13は、例えば樹脂モールド成形法として射出成形を用いる場合には、樹脂としてPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂、PBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂、PA(ポリアミド)樹脂、LCP(液晶ポリマー)樹脂等を使用することができる。また、トランスファーモールド成形法を用いる場合には、樹脂としてエポキシ系樹脂等を使用することができる。ここで、絶縁とは、電気的な絶縁を意味する。
絶縁性樹脂13の厚みは、例えば、バスバー間が0.5mmであり、バスバー側面が0.25mmであり、外側表面の端部が0.25mmである。なお、これらの数値はあくまで例示であり適宜変更することができる。
〔バスバー〕
図2は、第1バスバー11を示す斜視図である。
本実施形態では、第1バスバー11と第2バスバー12との形状は同一であるため、第2バスバー12の説明は省略する。
第1バスバー11は、断面が長方形形状の平板状の部材であり、本実施形態では、クランク形状(Z字状、S字状)の部材を採用している。なお、バスバーモジュール10に使用するバスバーの形状は、単なる扁平形状であってもよく、その形状は仕様や設計によって適宜選択することができる。
本実施形態の第1バスバー11は、例えば縦80mm×横44mm×厚さ1mm程度の寸法である。
第1バスバー11は、長手方向に伸びた平板状の胴部14を有する。胴部14は、第1バスバー11の中央部分に配置されている。そして、胴部14の両端には、第1曲げ部15及び第2曲げ部16が設けられている。
第1曲げ部15は、胴部14の一端(図中では右側の下端部)に設けられ、胴部14の長手方向と交差する方向(短手方向)に曲げられて配置された部分である。
第2曲げ部16は、胴部14の他端(図中では左側の上端部)に設けられ、長手方向と交差する方向であって、第1曲げ部15とは反対方向に曲げられて配置された部分である。
第1曲げ部15の先端付近、及び第2曲げ部16の先端付近には、円形の貫通孔17が形成されている。貫通孔17は、例えば直径5mm程度の孔であり、第1バスバー11を電気部品に接続する際、及び、後述する金型に固定する際に使用する。
〔第1バスバー及び第2バスバー〕
図3は、第1バスバー11と第2バスバー12との配置状態を示す図である。
第1バスバー11と第2バスバー12とは、同一形状の部材であり、図2に示すバスバー2つを用意して、それらを表裏逆さに重ねて対向配置することで、図3の配置状態としている。つまり、第1バスバー11と第2バスバーとは、バスバーの長手方向に延びる中心軸Aを中心に180°回転させたような状態で対向配置されている。このとき、第1バスバー11の胴部14と、第2バスバー12の胴部14とを厚み方向で重なる位置に配置する。つまり、第1バスバー11の胴部14と第2バスバー12の胴部14とがその長手方向にわたって対向するように、第1バスバー11と第2バスバー12とは配置される。
このように、2本のバスバーを表裏逆さに重ねることにより、全体として「I字状」又は「H字状」の形状とすることができる。また、同一形状のバスバーを用いることにより、製造を容易にし、製造コストも低下させることができる。さらに、このような複雑な形状のバスバーであっても、後述する製造工程を経て、バスバーモジュール10を完成させることができる。
〔絶縁性樹脂〕
図4は、図1のバスバーモジュール10から絶縁性樹脂13の部分のみを抜き出して示した図である。
絶縁性樹脂13は、後述する製造方法にてモールド成形されるものである。
絶縁性樹脂13は、第1バスバー11と第2バスバー12との間に配置され、第1バスバー11と第2バスバー12とを結合している。
また、絶縁性樹脂13は、第1及び第2バスバー11,12の胴部14の幅方向の端部全てと、第1及び第2バスバー11,12の曲げ部15,16の一部とに対応した位置に連続して形成される。すなわち、絶縁性樹脂13は、第1及び第2バスバー11,12の胴部14の側面については完全に保護しているが、第1及び第2バスバー11,12の曲げ部15,16については半分程度保護していることになる。
〔バスバーモジュールの断面図〕
図5は、図1のV−V線に沿うバスバーモジュール10の概略的な断面図であり、図6は、図1のVI−VI線に沿うバスバーモジュール10の概略的な断面図である。なお、これら図5及び図6においては、バスバーモジュール10の内部構造や各部の配置関係の理解を容易にするため、各部の寸法を誇張して表している。また、以下の断面図についても同様である。
図5に示すように、バスバーモジュール10の中央部分の断面においては、絶縁性樹脂13は、第1バスバー11と第2バスバー12との間、第1バスバー11と第2バスバー12との側面、及び第1バスバー11と第2バスバー12との外側表面の端部に形成されている。
第1及び第2バスバー11,12の側面に形成される絶縁性樹脂13の厚さX1は、第1バスバー11と第2バスバー12との間の厚さX2よりも薄くすることが好ましい。これは、後述するモールド成形時の射出圧力を考慮したためである。
図6に示すように、バスバーモジュール10の端部付近の断面においては、絶縁性樹脂13は、第1バスバー11と第2バスバー12との間、第1バスバー11の右側側面と第2バスバー12との左側側面、及び第1バスバー11の外側表面の右側端部と第2バスバー12との外側表面の左側端部に連続して形成されている。
〔金型〕
次に、バスバーモジュール10の製造方法に用いる金型について説明する。
本実施形態では、3つの金型を用いてバスバーモジュール10を製造する。以下、3つの金型について順に説明する。
〔第1金型〕
図7は、第1金型100の構成を概略的に示す斜視図である。
第1金型100は、第1バスバー11を収納する第1収納部101、及びその第1収納部101内に形成された第1突起部102を有する金型である。
第1収納部101は、第1バスバー11を内部に収納する溝であり、第1金型100の表面から第1金型100の内部の方向に窪んで形成されている。
第1収納部101は、第1バスバー11の形状に沿って形成されており、第1バスバー11の幅よりも広い幅を有する。この第1収納部101の幅は、適宜設定することができる。
また、第1収納部101は、第1バスバー11に形成された貫通孔17(図2参照)に係合する凸部103を有する。凸部103は、第1収納部101の両端部付近に形成され、貫通孔17と係合することにより、第1収納部101に第1バスバー11を配置する際に、位置決めを容易とすることができる。
第1突起部102は、第1収納部101の中央部分にランド状に形成され、第1金型100の表面側に突出して形成された部分である。
第1突起部102は、第1バスバー11の形状に合わせて、第1バスバー11の長手方向及び短手方向にクランク状に伸びて形成されている。より詳しくは、第1突起部102は、第1バスバー11の胴部14に対応して第1バスバー11の長手方向に伸びて形成され、第1バスバー11の第1及び第2曲げ部15,16に対応して第1バスバー11の短手方向に伸びて形成されている。
第1突起部102は、第1バスバー11の形状に合わせて形成されているので、モールド時に第1バスバー11を安定して押さえることができる。
第1突起部102の幅は、第1バスバー11の幅よりも狭くなっており、第1突起部102に第1バスバー11を配置した状態で第1突起部102の両側に隙間が形成される。
図8は、図7のVIII−VIII線に沿う第1金型100の概略的な断面図であり、図9は、図7のIX−IX線に沿う第1金型100の概略的な断面図である。
図8に示すように、第1金型100の中央部分の断面においては、第1バスバー11の胴部14を収納する第1収納部101が形成されている。
第1収納部101の中央部分には、第1収納部101の底面から突出した第1突起部102が形成されている。
図9に示すように、第1金型100の端部付近の断面においては、第1バスバー11の第1曲げ部15を収納する第1収納部101が形成されている。
第1収納部101の右端部付近には、第1バスバー11の第1曲げ部15の貫通孔17に係合する凸部103が形成されている。
図8及び図9において共通しているが、第1突起部102は、第1バスバー11の厚み分だけ第1金型100の表面から窪んでいる。第1突起部102を第1バスバー11の厚み分だけ窪ませることにより、第1バスバー11を配置した際には、第1金型100の表面に平滑に第1バスバー11を設置することができる。
また、第1突起部102は、第1バスバー11の外側表面の端部に形成される絶縁性樹脂13の厚みX3(図5参照)の分だけ、第1収納部101の底面から突出している。これにより、第1突起部102の脇(図8では両脇,図9では片側)には、第1バスバー11の外側表面の端部に形成される絶縁性樹脂13の厚みX3の分の深さを有する溝が形成される。このような構成により、第1突起部102に第1バスバー11を配置した状態で、第1収納部101に絶縁性樹脂13を充填すると、第1バスバー11の外側表面の端部に厚みX3を有する絶縁性樹脂13が形成される。なお、この点は、第2金型200においても同様である。
〔第2金型〕
図10は、第2金型200の構成を概略的に示す斜視図である。
第2金型200の構成は、第1金型100と同様である。構成は同様であるが、第2金型200は、図示の状態、すなわち第2収納部201を図中上に向けた状態で使用する。これに対して、第1金型100は、図示の状態からひっくり返して使用する。つまり、第1金型100及び第2金型200としては、同一形状の金型を2つ用意すればよい。
第2金型200は、第1金型100と同様の構成であるため、詳細な説明は省略するが、第2金型200は、第1金型100と同様に、第2バスバー12を収納する第2収納部201、その第2収納部201内に形成された第2突起部202、及び凸部203等を有する金型である。
〔第3金型〕
図11は、第3金型300の構成を概略的に示す斜視図である。
第3金型300は、第1金型100と第2金型200との間に配置される金型である。
第3金型300は、第1バスバー11と第2バスバー12との間の間隔である所定間隔分の厚みを有し、第3金型300の中央部分には、孔301が形成されている。
この孔301は、第1バスバー11の胴部14と、第2バスバー12の胴部14とが厚み方向で重なる位置に形成されている。より詳しくは、第3金型300の孔301は、第1及び第2バスバー11,12の胴部14の全てと第1及び第2バスバー11,12の曲げ部15,16の一部とに対応した位置に形成されている。このように、中央部分がくびれた(やせた)孔301の形状とすることで、第1及び第2バスバー11,12の必要な部分のみモールドすることができ、必要最小限の樹脂量にて、第1及び第2バスバー11,12を安定して固定することができる。
ここで、第3金型300の所定間隔分の厚みとは、最終製品としてのバスバーモジュール10における第1バスバー11と第2バスバー12との間の厚みであり、第3金型300の厚みを適宜変更することにより、この所定間隔を所望の間隔に適宜変更することができる。
第3金型300の孔301の幅は、第1バスバー11の胴部14の幅や第2バスバー12の胴部14の幅よりも若干広めの幅に設定されている。この幅は、絶縁性樹脂13を流し込むのに必要な幅である。
また、第3金型300の孔301は、中央のくびれた部分に関しては、第1金型100及び第2金型200の各収納部101,201の幅と同一の幅を有する。
〔ゲート〕
図12及び図13は、第3金型300のゲート302の構成を概略的に示す斜視図である。
図12に示すように、第3金型300は、絶縁性樹脂13を孔301に充填(注型)するためのゲート302を有する。ゲート302から絶縁性樹脂13を流し込んで第1バスバー11と第2バスバーとの間から絶縁性樹脂13を充填させることにより、樹脂の注入を安定させることができる。なお、各金型には、特に図示していないが適宜空気抜き用の孔を設けておくことが好ましい。
ゲート302は、第3金型300の側面から第3金型300の孔301に向かって形成された空間である。図示の例では、ゲート302は、3個形成されており、その3個のゲート302が第1及び第2バスバー11,12の長手方向(第1及び第2収納部101,201の長手方向)と交差する方向に形成されている。ゲート302を第1及び第2バスバー11,12の長手方向と交差する方向に形成することにより、絶縁性樹脂13の充填を均一化することができる。
ここで、ゲート302は、第3金型300の表面に溝(凹み)を形成することによって実装させることもでき、第3金型300の内部に空間を形成して実装させることもできる。第3金型300の表面に溝を形成してゲート302を形成すれば、製造が容易となり、第3金型300の内部に空間を形成してゲート302を形成すれば、絶縁性樹脂13の充填が安定する。絶縁性樹脂13の充填を行なうためのゲート302は、絶縁性樹脂13を流し込む際に広がりやすくするために、2枚のバスバーの中間位置、すなわち第3金型300に設けることが望ましい。ゲート302の位置や数は、バスバーの形状によって、適宜変更することができる。
また、ゲート302は、図13に示すように、第3金型300の外側から内側に向かうにつれて流路が広がるゲートであってもよい。このようなゲート302であれば、ゲート302の先端が次第に広がっていくので、絶縁性樹脂13の充填を早め、かつ均一にむらなく絶縁性樹脂13を充填することができる。
ここで、突起部の高さと絶縁性樹脂13の各部の厚さとの関係について説明する。
第1突起部102(図7参照)及び第2突起部202(図10参照)の高さは、第1バスバー11と第2バスバー12との間の厚さX2(図5参照)よりも小さいことが好ましい。つまり、外側表面の端部における絶縁性樹脂13の厚さX3は、第1バスバー11と第2バスバー12との間の厚さX2よりも小さいことが好ましい。厚さX3が厚さX2よりも大きいと、樹脂を充填する際、第1バスバー11及び第2バスバー12の外側表面から、第1バスバー11と第2バスバー12との間方向へ圧力が加わる場合がある。つまり、第1バスバー11と第2バスバー12との間の厚さX2を狭める方向に圧力が加わる場合があり、この場合、厚さX2が所望の厚さ以下となってしまう。これを考慮して、第1突起部102及び第2突起部202の高さX3を第1バスバー11と第2バスバー12との間の厚さX2よりも小さくすることにより、外側の樹脂圧力を内側からの樹脂圧力より小さくすることが可能となり、第1バスバー11と第2バスバー12との間の厚さX2を所望の厚さに保つことが可能となる。
〔製造方法〕
以下、図14のフローチャートを参照しながら、図15〜図20を用いて、バスバーモジュール10の製造方法について説明する。
図14は、バスバーモジュール10の製造方法を概略的に示すフローチャートである。図15は、第1金型100に第1バスバー11を配置した状態を示す図である。図16は、第2金型200に第2バスバー12を配置した状態を示す図である。図17は、第2金型200に第3金型300を重ねた状態を示す図である。図18は、第3金型300に第1バスバー11を重ねた状態を示す図である。図19は、第3金型300に第1金型100を重ねた状態を示す図である。図20は、各金型の積層状態を分解して示す分解斜視図である。
本実施形態に係るバスバーモジュール10の製造方法は、第1バスバー11と第2バスバー12とを所定間隔離間して対向配置させた状態で絶縁性樹脂13によりモールド成形することによりバスバーモジュール10を製造するバスバーモジュールの製造方法において、第1バスバー11を収納する第1収納部101、及びその第1収納部101内に形成された第1突起部102を有する第1金型100の第1突起部102に、第1バスバー11の外側表面の少なくとも一部を接触させて第1バスバー11を第1収納部101内に配置する第1バスバー配置工程S110と、第2バスバー12を収納する第2収納部201、及びその第2収納部201内に形成された第2突起部202を有する第2金型200の第2突起部202に、第2バスバー12の外側表面の少なくとも一部を接触させて第2バスバー12を第2収納部201内に配置する第2バスバー配置工程S120と、第1バスバー11を配置した第1金型100と第2バスバー12を配置した第2金型200とを、第1バスバー11と第2バスバー12とを対向させて配置しつつ、第1金型100と第2金型200との間に、少なくとも第1バスバー11と第2バスバー12との間に形成された孔301を有する第3金型300を配置する金型配置工程S130と、第3金型300の孔301に絶縁性樹脂13を充填させて、第1バスバー11と第2バスバー12とをモールド成形するモールド成形工程S140とを備える。
〔第1バスバー配置工程;S110〕
図14に示すように、バスバーモジュール10の製造方法では、まず、第1バスバー配置工程S110が実行される。
第1バスバー配置工程S110では、図15に示すように、第1金型100の第1突起部102に第1バスバー11の外側表面の中央部分を接触させて、第1バスバー11を第1収納部101内に配置する。
第1金型100に第1バスバー11を配置する際には、第1金型100の凸部103に、第1バスバー11の貫通孔17を係合させて第1バスバー11を位置決めする。
〔第2バスバー配置工程;S120〕
図14に示すように、バスバーモジュール10の製造方法では、つぎに、第2バスバー配置工程S120が実行される。
第2バスバー配置工程S120では、図16に示すように、第2金型200の第2突起部202に第2バスバー12の外側表面の中央部分を接触させて、第2バスバー12を第2収納部201内に配置する。
第2金型200に第2バスバー12を配置する際には、第2金型200の凸部203に、第2バスバー12の貫通孔17を係合させて第2バスバー12を位置決めする。
なお、第2バスバー配置工程S120は、実質的に、第1バスバー配置工程S110と同様の工程である。
〔金型配置工程;S130〕
図14に示すように、バスバーモジュール10の製造方法では、さらに、金型配置工程S130が実行される。
金型配置工程S130では、第1バスバー11を配置した第1金型100と第2バスバー12を配置した第2金型200とを、第1バスバー11と第2バスバー12とを対向させて配置しつつ、第1金型100と第2金型200との間に第3金型300を配置する。
説明を分かりやすくするために、段階を追って積層の状態を説明すると、図17に示すように、第2バスバー12が配置された第2金型200の上に第3金型300を配置し、図18に示すように、第3金型300の上に第1バスバー11を配置し、図19に示すように、第1バスバー11の上に第1金型100を配置すると、3つの金型100,200,300が積層された状態となる。なお、実際には、図18に示すように、第3金型300の上に第1バスバー11を配置するのではなく、第3金型300の上に第1バスバー11を配置した第1金型100を配置するものであるが、説明を分かりやすくするために、図18では、第3金型300の上に第1バスバー11を配置した状態を示している。
図19に示す状態を分解して示すと、図20に示す状態となり、この状態では、上から順に、第1金型100、第1バスバー11、第3金型300、第2バスバー12、第2金型200が積層された状態となる。
〔モールド成形工程;S140〕
図14に示すように、バスバーモジュール10の製造方法では、最後に、モールド成形工程S140が実行される。
モールド成形工程S140では、第3金型300のゲート302を用いて、第3金型300の孔301に絶縁性樹脂13を充填させて、第1バスバー11と第2バスバー12とを充填した絶縁性樹脂13によりモールド成形して結合させる。
図21は、図19のXXI−XXI線に沿う断面を分解して示した断面図であり、図22は、図19のXXI−XXI線に沿う断面部分について絶縁性樹脂を充填した様子を概略的に示す図である。
図21に示すように、第1金型100の第1収納部101に第1バスバー11が収納され、第2金型200の第2収納部201に第2バスバー12が収納されている。第1金型100と第2金型200との間には第3金型300が配置されている。
そして、図22(A)に示すように、3つの金型100,200,300を密着させた状態で第3金型300のゲート302(この図では現れていない)から絶縁性樹脂13を充填すると、絶縁性樹脂13は、第3金型300の孔301に入り込み、第1バスバー11及び第2バスバー12の側面を回り込み、第1バスバー11及び第2バスバー12の外側表面の端部まで浸透する。絶縁性樹脂13が固まった後に3つの金型100,200,300を外せば、図22(B)に示す状態となる。
図23は、図19のXXIII−XXIII線に沿う断面を分解して示した断面図であり、図24は、図19のXXIII−XXIII線に沿う断面部分について絶縁性樹脂を充填した様子を概略的に示す図である。
図23に示すように、第1金型100の第1収納部101に第1バスバー11が収納され、第2金型200の第2収納部201に第2バスバー12が収納されている。第1金型100と第2金型200との間には第3金型300が配置されている。第1バスバー11と第2バスバー12とは、図21の状態と比較して左右対称に配置されている。
そして、図24(A)に示すように、3つの金型100,200,300を密着させた状態で第3金型300のゲート302(この図では現れていない)から絶縁性樹脂13を充填すると、絶縁性樹脂13は、第3金型300の孔301に入り込み、第1バスバー11及び第2バスバー12の側面を回り込み、第1バスバー11及び第2バスバー12の外側表面の端部まで浸透する。絶縁性樹脂13が固まった後に3つの金型100,200,300を外せば、図24(B)に示す状態となる。
図25は、図19のXXV−XXV線に沿う断面を分解して示した断面図であり、図26は、図19のXXV−XXV線に沿う断面部分について絶縁性樹脂を充填した様子を概略的に示す図である。
図25に示すように、第1金型100の第1収納部101に第1バスバー11が収納され、第2金型200の第2収納部201に第2バスバー12が収納されている。第1金型100と第2金型200との間には第3金型300が配置されている。
そして、図26(A)に示すように、3つの金型100,200,300を密着させた状態で第3金型300のゲート302から絶縁性樹脂13を充填すると、絶縁性樹脂13は、第3金型300の孔301に入り込み、第1バスバー11及び第2バスバー12の側面を回り込み、第1バスバー11及び第2バスバー12の外側表面の端部まで浸透する。絶縁性樹脂13が固まった後に3つの金型100,200,300を外せば、図26(B)に示す状態となる。
本実施形態では、2つのクランク形状のバスバー11,12を用いてバスバーモジュール10を製造しているため、バスバーモジュール10は、3つの断面(図22(B),図24(B),図26(B))において、その断面形状が異なって見える。
このように、モールド成形工程S140では、第3金型300の孔301を用いて第1及び第2バスバー11,12の間に絶縁性樹脂13を充填させつつ、第1及び第2収納部101,201を用いて第1及び第2バスバー11,12の側面、かつ、第1及び第2バスバー11,12の外側表面の幅方向の端部にも絶縁性樹脂13を充填させて、第1バスバー11と第2バスバー12とを結合させている。
そして、これらの工程を経て、図1に示すバスバーモジュール10が完成する。
ここで、第1金型100及び第2金型200の収納部の幅寸法や突起部の幅寸法を適宜変更することにより、様々な形態のバスバーモジュールを製造することができる。例えば、第1金型100及び第2金型200の突起部の幅を収納部の幅と同一にすれば(各バスバーの外側表面の全領域に突起部を接触させるようにすれば)、図27に示すバスバーモジュール10Aが完成する。
図27は、変形形態のバスバーモジュール10Aの構成を概略的に示す斜視図である。
図27に示すバスバーモジュール10Aは、図1に示すバスバーモジュール10と異なり、第1バスバー11と第2バスバー12との外側表面に絶縁性樹脂13Aが形成されていない。このバスバーモジュール10Aにおいても、バスバーモジュール10Aの第1バスバー11と第2バスバー12との間は、絶縁性樹脂13Aによりしっかりと絶縁しつつ、第1バスバー11と第2バスバー12との側面も、絶縁性樹脂13Aにより絶縁して、第1バスバー11と第2バスバー12との絶縁性を高めることができる。このように、第1金型100及び第2金型200の収納部の幅寸法や突起部の幅寸法を適宜変更することにより、様々なモールド形態のバスバーモジュールを製造することができる。
〔ウエルドライン(樹脂合流部)〕
次に、ウエルドラインについて説明する。
図28及び図29は、ウエルドラインについて説明する図である。
図28及び図29では、絶縁性樹脂13(モールド成形部)、及び、ゲート302を設けた第3金型300のみを抜き出して示している。
図28は、外側表面の両端まで樹脂をモールド成形せずに、バスバー間及びバスバーの側面のみに絶縁性樹脂をモールド成形する場合の樹脂の流れを示している。なお、図28は、図27のバスバーモジュール10Aを製造する場合に対応しており、図29は、図1のバスバーモジュール10を製造する場合に対応している。
図28に示すように、絶縁性樹脂13は、左側のゲート302から充填され徐々に広がってバスバー間に浸透していく。この形態例では、バスバーモジュールの外側表面の端部には絶縁性樹脂を形成していない。バスバー間及びバスバーの側面のみに絶縁性樹脂13をモールド成形するので、バスバーの側面付近で絶縁性樹脂13の流れは行き止まりとなる。
そうすると、絶縁性樹脂13の流れは、第3金型300のB矢視方向から見て左側から流れ始め、右側端部側でせき止められる。バスバー間に行くまでの間に、隣接するゲート302を流れる樹脂は合流するが、絶縁性樹脂13は概略扇形状で広がってゆくため、先端の方では樹脂合流部(ウエルドライン;図中二点鎖線W1参照)がバスバー間に生じてしまう。そして、この樹脂合流部では、絶縁性樹脂13の隙間ができてしまい、樹脂本来の電気絶縁特性を発揮できず、電気絶縁の弱点になる可能性が高い。
一方、図29に示すように、バスバー間及びバスバーの側面のみならず、バスバーモジュールの外側表面の端部にも絶縁性樹脂13を形成する場合は、同じように樹脂合流部(ウエルドライン;図中二点鎖線W2参照)は発生するものの、絶縁性樹脂13がバスバーモジュールの外側表面の端部まで回り込んで浸透するため、バスバー間には樹脂合流部が発生しない。これにより、バスバーモジュールの外側表面の端部にまで絶縁性樹脂13を形成した方が、絶縁性能のよいバスバーモジュールを提供することができることが分かった。
ここで、外側面の両端まで絶縁性樹脂13をモールド成形する場合の効果をより詳しく説明する。
絶縁性樹脂13をバスバーモジュール10の外側表面の端部までモールド成形する場合、バスバーの手前側(ゲート302側)での絶縁性樹脂13の横方向への広がりが大きくなる。一方、先端付近(ゲート302と反対側)では、バスバー間を通り過ぎた後に、絶縁性樹脂13を充填する空間がまだ十分確保できているため、樹脂充填速度が速く、樹脂合流部はバスバー間を通り過ぎた後に生じやすくなる。仮にバスバー間で合流する場合でも、絶縁性樹脂13の流れが速く、絶縁性樹脂13の冷却が進行しないうちに合流するので、樹脂合流部で絶縁性樹脂13が十分混ざり合い、電気絶縁上の弱点にはなりにくい。
このように、絶縁性樹脂13をバスバーモジュール10の外側表面の端部までモールド成形する構成とすることで、ゲート302の反対側のバスバー端付近で絶縁性樹脂13が滞留しないようにすることができ、バスバー両側の樹脂の流動速度を同じにすることができなくても、バスバー間に電気絶縁特性の弱点となるウエルドラインを作らないようにすることができる。
また、絶縁性樹脂13を外側までモールド成形する場合、外側から内側に向く樹脂圧力がバスバーに掛かることも考えられるが、絶縁性樹脂13を内側から流動させるので、絶縁性樹脂13が外側に到達した時点でバスバーの内側に絶縁性樹脂13を流しておくことが可能である。
この点、外層と内層にほぼ同時に絶縁性樹脂13が到達するゲート302側では、外層の樹脂厚さを内層の樹脂厚さ以下にすることで、外側からの樹脂圧力を内側からの樹脂圧力より小さくなるようにすることができる。
一方、ゲート302と反対側では、外層に絶縁性樹脂13が到達する時点では、既に内層に絶縁性樹脂13が流動しているので、外層の樹脂厚さが内層の樹脂厚さより大きくても、外側からの樹脂圧力と内側からの樹脂圧力のバランスをとることができる。
〔沿面距離及び樹脂断面積〕
次に、沿面距離及び樹脂断面積について説明する。
図30は、樹脂モールド成形方法による沿面距離とバスバー外側部の樹脂断面積との比較方法について説明する図である。
図30では、3つの例を比較して説明する。ここで、沿面距離とは、絶縁性樹脂の表面を沿う距離のことである。
図30(A)に示すバスバーモジュール10は、上述した実施形態で説明した形態のバスバーモジュールであり、バスバー間・バスバーの側面・バスバーの外側表面の端部に絶縁性樹脂13を形成している。
図30(B)に示すバスバーモジュール10Aは、図27の変形形態のバスバーモジュールであり、バスバー間・バスバーの側面に絶縁性樹脂13Aを形成している。バスバーの外側表面の端部には、絶縁性樹脂を形成していない。
図30(C)に示すバスバーモジュール10Bは、バスバー間に絶縁性樹脂13Bを形成しつつ、バスバー間から張り出して絶縁性樹脂13Bを形成している。バスバーの側面、及びバスバーの外側表面の端部には、絶縁性樹脂を形成していない。
以上3つのバスバーモジュールについての沿面距離及びバスバー外部の樹脂断面積(片側)は、以下の通りである。
〔バスバーモジュール10〕
沿面距離 =2×(t1+L)+3×t1+2×t2
樹脂断面積=(2×L+(t1+2×t2))×t1
〔バスバーモジュール10A〕
沿面距離 =2×t1+t1+2×t2
樹脂断面積=(L+(2×t1+2×t2))×t1
〔バスバーモジュール10B〕
沿面距離 =2×L+t1
樹脂断面積=L×t1
図31は、図30の樹脂モールド成形方法による沿面距離とバスバー外側部の樹脂断面積との比較結果を示す図である。
樹脂厚さ(t1)は、すべて0.5mmである。
バスバー厚さ(t2)は、すべて0.5mmである。
樹脂高さ(樹脂部分のみの高さ)は、バスバーモジュール10は、2.5mmであり、バスバーモジュール10Aは、1.5mmであり、バスバーモジュール10Bは、0.5mmである。
外側表面の端部の樹脂の幅(L)又は張り出し部の幅(L)は、バスバーモジュール10は、2.0mmであり、バスバーモジュール10Aは、0.0mmであり、バスバーモジュール10Bは、2.0mmである。
バスバー幅(W)は、上記式の要素としては用いないが、10.0mmである。
これらの値及び上記式により沿面距離(mm)及び外部樹脂断面積(mm;片側)を算出した。
沿面距離については、バスバーモジュール10は、7.5mmであり、バスバーモジュール10Aは、2.5mmであり、バスバーモジュール10Bは、4.5mmであった。
外部樹脂断面積(mm;片側)については、バスバーモジュール10は、1.5mmであり、バスバーモジュール10Aは、1.0mmであり、バスバーモジュール10Bは、1.0mmであった。
これらの結果、外側の周囲をモールド成形する方式(バスバーモジュール10)が、沿面距離が最も長く、バスバー外側部分の樹脂断面積も最も大きくなった。剛性についても、外側の周囲をモールドする方式が断面二次モーメントが最も大きく、剛性が高いことが分かった。これにより、バスバーを接続する他の部品から受ける応力や、バスバーを接続部品と一緒にシリコン樹脂等で注型モールド成型等する際に受ける応力によるバスバーの変形を低減することが可能となる。
したがって、バスバーモジュール10、すなわち、上述した実施形態で説明した形態が沿面距離及び外部樹脂断面積の点で最も優れており、バスバーモジュール10の構成を採用することにより、必然的に沿面距離(バスバーに樹脂が沿う距離)を長くすることができ、沿面電気絶縁性も確保することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果がある。
(1)第1バスバー11と第2バスバー12との間に絶縁性樹脂13を充填して、第1バスバー11と第2バスバー12との間を広げる方向に圧力がかかっても、第1及び第2バスバー11,12は、第1及び第2突起部102,202に接触しているため、第1及び第2突起部102,202で絶縁性樹脂13を充填する際の圧力を受けることができ、バスバーの反りやの変形等を低減することができる。その上、第1〜第3金型100,200,300に第1及び第2バスバー11,12を設置し、絶縁性樹脂13を流し込むだけでバスバーモジュール10を製造することができるので、製造が容易であり、製造コストも低減することができる。
(2)第3金型300を用いてバスバーモジュール10の内層から先に絶縁性樹脂13を充填し、バスバーが露出している部分を第1金型100及び第2金型200の第1突起部102及び第2突起部202で外側から押さえるため、バスバー間隔を一定の間隔に保ちながらモールド成形することができる。
(3)バスバーモジュール10を低インダクタンスにするためには、同一の断面積を得るためにバスバーの厚さを減らしつつバスバーの面積を広げ、バスバー間距離を小さくすることが有効である。この点、バスバーの厚さを減らすと剛性が低下し、バスバー間距離を小さくしすぎると、バスバー間に上手く絶縁性樹脂13が充填できなくなる。これに対して本実施形態では、第1及び第2バスバー11,12は、第1及び第2突起部102,202に接触しているため、バスバー間隔を小さくしても絶縁性樹脂13をスムーズにバスバー間に流し込むことができる。これにより、バスバーモジュール10を接続する他の部品から受ける応力や、バスバーを接続部品と一緒にモールド成形等する際に受ける応力により第1及び第2バスバー11,12が変形したりしないようにした上で、バスバー間隔を狭くすることができる。
(4)バスバーモジュール10の絶縁性樹脂13各寸法は、金型の寸法を変更することにより、適宜変更することができ、相対する2本のバスバーの露出部分の表面に沿った長さを、沿面電気絶縁長さとして必要な長さだけで決めるのではなく、絶縁性樹脂13の流れも考慮して決めることができる。また、絶縁性樹脂13の外層の厚さや外層周囲のモールド成形範囲についても、バスバーを接続する他の部分から受ける応力や、バスバーを接続部分と一緒にモールド成形等する際に受ける応力等を考慮して決めることができる。
(5)バスバーモジュール10の第1バスバー11と第2バスバー12との間は、絶縁性樹脂13によりしっかりと絶縁しつつ、第1バスバー11と第2バスバー12との側面も、絶縁性樹脂13により絶縁して、第1バスバー11と第2バスバー12との絶縁性を高めることができる。また、第1バスバー11と第2バスバー12との外側表面の端部にも絶縁性樹脂13を形成することにより、第1バスバー11と第2バスバー12とを間に挟み込んで両者の結合性を高めるのみならず、バスバーモジュール10の幅方向の端部を回って生じる沿面放電現象を防止することができる。
(6)他の部品と接続する作業時、及び、他の部品と接続した後の使用時において、沿面電気絶縁特性を低下させるような埃等がバスバーモジュール10に付着しても、バスバーモジュール10は、長い沿面距離を確保しているので沿面電気絶縁性の低下を低減することが可能である。
(7)コンデンサ等の部品に接続した後、樹脂を充填する際にボイド(空間)が生じても、バスバーモジュール10が独自に電気絶縁性を確保しているので問題ない。
(8)第1バスバー11や第2バスバー12の初期形状が設計からずれていても、モールド成形時には各突起部で押し付けてモールド成形するので、各金型の寸法精度でバスバーモジュール10の成形品形状を仕上げることができる。
(9)バスバーモジュールの周囲全体をモールド成形する場合と比べ、使用する樹脂量を減らし、軽量化・低コスト化を図ることができる。すなわち、第1バスバー11と第2バスバー12との外側表面の全てを絶縁性樹脂13で覆うのではなく、外側表面の端部のみを絶縁性樹脂13で覆うことにより、必要最小限の構成とすることができ、それだけ使用する樹脂量を減らして製造コストを低減させることができる。
(10)第1及び第2バスバー11,12は、中央部分に露出している部分があるので、通電による発熱を効率よく逃がすことができる。
(11)第1及び第2バスバー11,12の外側表面に、バスバーを露出する部分があっても、露出部の周囲を電気絶縁性の樹脂で成形モールドしているため、バスバー使用時に外側の電気導体と接触しにくくなっている。
(12)第1バスバー11と第2バスバー12との間は、絶縁性樹脂13によりしっかりと絶縁しつつ、第1バスバー11と第2バスバー12との側面も、絶縁性樹脂13により絶縁して、第1バスバー11と第2バスバー12との絶縁性を高めることができる。また、第1バスバー11と第2バスバー12との外側表面の端部にも絶縁性樹脂13を形成することにより、外側表面の端部の絶縁性樹脂13にて第1バスバー11と第2バスバー12とを間に挟み込んで両者の結合性を高めるのみならず、バスバーモジュール10の幅方向の端部を回って生じる沿面放電現象を防止することができる。
本発明は、上述した一実施形態に制約されることなく、各種の変形や置換を伴って実施することができる。
例えば、上述した各バスバーの寸法や各金型の寸法は好ましい例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
図32は、変形形態に係るバスバーを示す図である。
上述した実施形態では、各バスバーは、クランク形状の例で説明したが、例えば図32に示すように、コの字形状のバスバー11A,12Aを2つ用いてバスバーモジュールを製造してもよい。この場合は、第1バスバー11Aと第2バスバー12Aとは、同一形状の部材であり、それらを表裏逆さに重ねて対向配置することで、バスバーモジュールを製造することができる。このようなコの字形状のバスバー11A,12Aを用いても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
図33は、変形形態に係る製造方法について説明する図である。図33(A)(B)は、金型にバスバーモジュール11,12を配置した状態において、金型の長手方向における両端部付近の断面図を示している。図33(C)は、金型にバスバーモジュール11,12を配置した状態において、金型の長手方向における中央付近の断面図を示している。
変形形態に係るバスバーモジュールの製造方法は、第1バスバー11と第2バスバー12とを所定間隔離間して対向配置させた状態で絶縁性樹脂13によりモールド成形することによりバスバーモジュール10を製造するバスバーモジュールの製造方法において、第1金型100Aの第1突起部102に、第1バスバー11の外側表面の少なくとも一部を接触させて第1バスバー11を第1金型100Aに配置する第1バスバー配置工程と、第2金型200Aの第2突起部202に、第2バスバー12の外側表面の少なくとも一部を接触させて第2バスバー12を第2金型200Aに配置する第2バスバー配置工程と、第1バスバー11を配置した第1金型100Aと第2バスバー12を配置した第2金型200Aとを、第1バスバー11と第2バスバー12とを対向させて配置しつつ、孔301を有する第3金型300Aを配置する金型配置工程(より詳しくは、第1バスバー11を配置した第1金型100Aと第2バスバー12を配置した第2金型200Aとを、第1バスバー11と第2バスバー12とを対向させて配置しつつ、孔301を有する第3金型300Aを配置したとき、第3金型300Aにより、第1バスバー11と第2バスバー12とを収容する第1バスバー収容工程)と、第3金型300Aの孔301に絶縁性樹脂13を充填させて、第1バスバー11と第2バスバー12とをモールド成形するモールド成形工程と、を備える。
このとき、図33(A)(B)(C)に示す断面形状を有する金型100A,200A,300Aを用いて、バスバーモジュールを製造することが可能である。すなわち、図33(C)に示すように、第3金型300Aに第1バスバー11と第2バスバー12とを収容してから、第1バスバー11の外側表面に第1金型100Aの第1突起部102を接触させ、第2バスバー12の外側表面に第2金型200Aの第2突起部202を接触させてもよい。このような製造方法によっても、上述した実施形態にあるようなバスバーモジュールを製造することができ、また同様の効果を奏する。
さらに、上述した変形形態で説明したバスバー収容工程に関し、第3金型300Aのみで第1バスバー11と第2バスバー12とを収容していたが、第1金型100A,第2金型200A及び第3金型300Aを用いて、3つの金型を配置したときに結果として第1バスバー11と第2バスバー12とを収容する構成であってもよい。すなわち、「第1バスバー11を配置した第1金型100Aと第2バスバー12を配置した第2金型200Aとを、第1バスバー11と第2バスバー12とを対向させて配置しつつ、孔301を有する第3金型300Aを配置したとき、第1金型100A,第2金型200A及び第3金型300Aにより、第1バスバー11と第2バスバー12とを収容する第2バスバー収容工程」であってもよい。このような製造方法によっても、上述した実施形態にあるようなバスバーモジュールを製造することができ、また同様の効果を奏する。
また、バスバー外側の樹脂をモールド成形しない部分の機械的拘束方法として、外側から内側への拘束(上下方向からの拘束)ではなく、その他の方向、例えば、絶縁性樹脂の流れに平行な方向の拘束(左右方向からの拘束)を行なってもよい。このような拘束を行なう場合、バスバー外側に突起や窪みをつけて、突起や窪みを拘束する。
さらに、一実施形態で挙げたバスバーモジュール10や3つの金型100,200,300等の構成はいずれも好ましい例示であり、これらを適宜変形して実施可能であることはいうまでもない。
10,10A バスバーモジュール
11 第1バスバー
12 第2バスバー
13 絶縁性樹脂
14 胴部
15 第1曲げ部
16 第2曲げ部
17 貫通孔
100 第1金型
101 第1収納部
102 第1突起部
103 凸部
200 第2金型
201 第2収納部
202 第2突起部
203 凸部
300 第3金型
301 孔
302 ゲート

Claims (19)

  1. 第1バスバーと第2バスバーとを所定間隔離間して対向配置させた状態で絶縁性樹脂によりモールド成形することによりバスバーモジュールを製造するバスバーモジュールの製造方法において、
    前記第1バスバーを収納する第1収納部、及びその第1収納部内に形成された第1突起部を有する第1金型の前記第1突起部に、前記第1バスバーの外側表面の少なくとも一部を接触させて前記第1バスバーを前記第1収納部内に配置する第1バスバー配置工程と、
    前記第2バスバーを収納する第2収納部、及びその第2収納部内に形成された第2突起部を有する第2金型の前記第2突起部に、前記第2バスバーの外側表面の少なくとも一部を接触させて前記第2バスバーを前記第2収納部内に配置する第2バスバー配置工程と、
    前記第1バスバーを配置した前記第1金型と前記第2バスバーを配置した前記第2金型とを、前記第1バスバーと前記第2バスバーとを対向させて配置しつつ、前記第1金型と前記第2金型との間に、少なくとも前記第1バスバーと前記第2バスバーとの間に形成された孔を有する第3金型を配置する金型配置工程と、
    前記第3金型の前記孔に前記絶縁性樹脂を充填させて、前記第1バスバーと前記第2バスバーとをモールド成形するモールド成形工程と、
    を備えるバスバーモジュールの製造方法。
  2. 請求項1に記載のバスバーモジュールの製造方法において、
    前記第1及び第2バスバーは、
    断面が長方形形状の平板状の部材であり、
    前記第1及び第2突起部は、
    前記第1及び第2バスバーの長手方向に伸びて形成されていることを特徴とするバスバーモジュールの製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載のバスバーモジュールの製造方法において、
    前記第1及び第2収納部は、
    前記第1及び第2バスバーの幅よりも広い幅を有し、
    前記第3金型の孔は、
    前記第1及び第2収納部の幅と同一の幅を有し、
    前記モールド成形工程では、
    前記第3金型の前記孔を用いて前記第1及び第2バスバーの間に前記絶縁性樹脂を充填させつつ、前記第1及び第2収納部を用いて前記第1及び第2バスバーの側面にも前記絶縁性樹脂を充填させて、前記第1バスバーと前記第2バスバーとを結合させることを特徴とするバスバーモジュールの製造方法。
  4. 請求項3に記載のバスバーモジュールの製造方法において、
    前記第1及び第2突起部の高さは、前記所定間隔より小さいことを特徴とするバスバーモジュールの製造方法。
  5. 請求項3又は4に記載のバスバーモジュールの製造方法において、
    前記第1及び第2突起部は、
    前記第1及び第2バスバーの幅よりも狭い幅を有し、
    前記モールド成形工程では、
    前記第3金型の前記孔を用いて前記第1及び第2バスバーの間に前記絶縁性樹脂を充填させつつ、前記第1及び第2収納部を用いて前記第1及び第2バスバーの側面、かつ、前記第1及び第2バスバーの外側表面の幅方向の端部にも前記絶縁性樹脂を充填させて、前記第1バスバーと前記第2バスバーとを結合させることを特徴とするバスバーモジュールの製造方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のバスバーモジュールの製造方法において、
    前記第3金型は、
    前記絶縁性樹脂を前記孔に充填するゲートを有し、
    前記モールド成形工程では、
    前記ゲートから前記孔に前記絶縁性樹脂を充填させて、前記第1バスバーと前記第2バスバーとを結合させることを特徴とするバスバーモジュールの製造方法。
  7. 請求項6に記載のバスバーモジュールの製造方法において、
    前記ゲートは、
    前記第1及び第2バスバーの長手方向と交差する方向に形成されていることを特徴とするバスバーモジュールの製造方法。
  8. 請求項6又は7に記載のバスバーモジュールの製造方法において、
    前記ゲートは、
    前記第3金型の外側から内側に向かうにつれて流路が広がるゲートであることを特徴とするバスバーモジュールの製造方法。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載のバスバーモジュールの製造方法において、
    前記第1及び第2バスバーは、
    長手方向に伸びた平板状の胴部と、
    前記胴部の一端に設けられ、前記平板状の胴部の長手方向と交差する方向に曲がる第1曲げ部と、
    前記胴部の他端に設けられ、前記平板状の胴部の長手方向と交差する方向であって、前記第1曲げ部とは反対方向に曲がる第2曲げ部とを有することを特徴とするバスバーモジュールの製造方法。
  10. 請求項に記載のバスバーモジュールの製造方法において、
    前記第3金型の孔は、
    前記第1及び第2バスバーの前記胴部の全てと前記第1及び第2バスバーの各曲げ部の一部とに対応した位置に形成されていることを特徴とするバスバーモジュールの製造方法。
  11. 請求項9又は10に記載のバスバーモジュールの製造方法において、
    前記第1及び第2突起部は、
    前記胴部に対応して前記第1及び第2バスバーの長手方向に伸びて形成され、前記曲げ部に対応して前記第1及び第2バスバーの短手方向に伸びて形成されていることを特徴とするバスバーモジュールの製造方法。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載のバスバーモジュールの製造方法において、
    前記第1及び第2バスバーは、
    貫通孔を有し、
    前記第1及び第2収納部は、
    前記貫通孔に係合する凸部を有することを特徴とするバスバーモジュールの製造方法。
  13. 請求項1から12のいずれかに記載のバスバーモジュールの製造方法において、
    前記第1バスバーと前記第2バスバーとは、
    同一形状の部材であり、表裏逆さにして対向配置していることを特徴とするバスバーモジュールの製造方法。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載のバスバーモジュールの製造方法において、
    前記各突起部は、
    前記各バスバーの外側表面の端部に形成される絶縁性樹脂の厚み分だけ前記各収納部の底面から突出していることを特徴とするバスバーモジュールの製造方法。
  15. 第1バスバーと第2バスバーとを所定間隔離間して対向配置させた状態で絶縁性樹脂によりモールド成形することによりバスバーモジュールを製造するバスバーモジュールの製造方法において、
    第1金型の第1突起部に、前記第1バスバーの外側表面の少なくとも一部を接触させて前記第1バスバーを前記第1金型に配置する第1バスバー配置工程と、
    第2金型の第2突起部に、前記第2バスバーの外側表面の少なくとも一部を接触させて前記第2バスバーを前記第2金型に配置する第2バスバー配置工程と、
    前記第1バスバーを配置した前記第1金型と前記第2バスバーを配置した前記第2金型とを、前記第1バスバーと前記第2バスバーとを対向させて配置しつつ、孔を有する第3金型を配置する金型配置工程と、
    前記第3金型の前記孔に前記絶縁性樹脂を充填させて、前記第1バスバーと前記第2バスバーとをモールド成形するモールド成形工程と、
    を備えるバスバーモジュールの製造方法。
  16. 第1バスバーと、
    前記第1バスバーと所定間隔離間して対向配置させた第2バスバーと、
    前記第1バスバーと前記第2バスバーとの間、及び前記第1及び第2バスバーの両側面に形成されると共に、前記第1及び第2バスバーの外側表面の幅方向の一部を露出させるように前記第1及び第2バスバーの外側表面の幅方向における両端部に形成された絶縁性樹脂と、
    を備えるバスバーモジュール。
  17. 請求項16に記載のバスバーモジュールにおいて、
    前記第1及び第2バスバーは、
    長手方向に伸びた平板状の胴部と、
    前記胴部の一端に設けられ、前記平板状の胴部の長手方向と交差する方向に曲がる第1曲げ部と、
    前記胴部の他端に設けられ、前記平板状の胴部の長手方向と交差する方向であって、前記第1曲げ部とは反対方向に曲がる第2曲げ部とを有することを特徴とするバスバーモジュール。
  18. 請求項17に記載のバスバーモジュールにおいて、
    前記第1及び第2バスバーの側面及び外側表面に形成される前記絶縁性樹脂は、
    前記第1及び第2バスバーの前記胴部の幅方向の端部全てと前記第1及び第2バスバーの前記曲げ部の一部とに連続して形成されていることを特徴とするバスバーモジュール。
  19. 請求項16から18のいずれかに記載のバスバーモジュールにおいて、
    前記第1バスバーと前記第2バスバーとは、
    同一形状の部材であり、表裏逆さにして対向配置していることを特徴とするバスバーモジュール。
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