JP6603868B2 - コンデンサとこのコンデンサの製造方法 - Google Patents

コンデンサとこのコンデンサの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は自動車等に搭載されるコンデンサに関するものである。
近年、環境保護の観点から、あらゆる電気機器がインバータ回路で制御され、省エネルギー化、高効率化が進められている。中でも自動車業界においては、電気モータとエンジンで走行するハイブリッド車(以下、HEVと呼ぶ)が市場導入される等、地球環境に優しく、省エネルギー化、高効率化に関する技術の開発が活発化している。
このようなHEV用の電気モータに関連して使用されるコンデンサとして、特許文献1に記載されるコンデンサ101等が提案されている。この特許文献1に記載されるコンデンサ101を図6を用いて説明する。図6はコンデンサ101の斜視図である。
図6に示すように、コンデンサ101は、コンデンサ素子(外装体102の内部に配置されるため図示せず)と、このコンデンサ素子を覆う外装体102と、コンデンサ素子に接続され、外部機器と接続される端子部分が外装体102から露出した一対のバスバー103とを備える。
一般にHEV用の電気モータに関連して使用されるコンデンサは、HEVのエンジンルームに搭載されることが多い。したがって、このような用途のコンデンサは必然的に過酷な湿度条件下に曝されることになる。
そこで、この従来のコンデンサ101では、コンデンサ素子と大気中の水分との接触を防ぐべく、コンデンサ素子を外装体102で覆った構成となっていた。
特開2008−159723号公報
ところで、上述したように、HEV用の電気モータに関連して使用されるコンデンサは、HEVのエンジンルームに搭載されることが多いため、過酷な湿度条件とともに過酷な温度条件にも曝されることになる。さらに、実使用時にはコンデンサ素子自身も発熱するため、このような用途のコンデンサに対しては放熱機構を配設することが好ましい。
一般的な放熱機構としては、例えば図6で示したコンデンサ素子101の外装体102の扁平部分に、金属等で形成された放熱板を押し当て、さらにこの放熱板を別体の冷却機構と接続する方法などが挙げられる。
このような構成の放熱機構においては、外装体102の扁平部分と放熱板との接触性が高ければ高いほど優れた放熱性が得られるものである。しかしながら、高い接触性を求めるあまりに、強過ぎる力で放熱板を外装体102に押し当ててしまうと、外装体102が破損してしまう虞がある。外装体102が破損してしまうとそのクラック等から、水分が外装体102内部へ浸入し、この水分がコンデンサ素子へ到達することでコンデンサ素子の特定の低下を招いてしまうことがある。あるいは、外装体102は破損せずとも、外装体102を介してコンデンサ素子101に強い応力がかかり、外装体102内部のコンデ
ンサ素子101が破損し、特性が低下してしまうことも考えられる。
そこで、本発明は、このような外装体およびコンデンサ素子の破損の可能性を低減し、信頼性の高いコンデンサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明のコンデンサは、コンデンサ素子と、対向する一対の開口部を有する枠型形状を成し、前記一対の開口部の間の中空部に前記コンデンサ素子を収容した枠体と、前記中空部内に充填され、固化されることで前記コンデンサ素子と前記枠体とを一体化した樹脂とを備えた構成となっている。
本発明によると、コンデンサの外装体としての樹脂およびコンデンサ素子の破損の可能性を低減し、信頼性の高いコンデンサを提供することができる。
これは、本発明のコンデンサ素子を覆う樹脂の外周に枠体が配置されていることによる。
すなわち、例えば上述のような放熱機構を配設するために、外装体である樹脂に放熱板を比較的強い力で押し当てたとしても、放熱板から受ける応力は樹脂の周りを囲む枠体によりある程度吸収され、樹脂やコンデンサ素子にかかる応力が緩和されるためである。
このように、本発明は外装体としての樹脂やコンデンサ素子の破損の可能性を低減することができ、本発明を適用したコンデンサは信頼性の高いものとなる。
実施の形態1のコンデンサ1の構成を示す図であり、(a)はコンデンサ素子2の斜視図、(b)は枠体5の斜視図である。 実施の形態1のコンデンサ1の構成を示す図であり、コンデンサ素子2を枠体5内に配設した状態を示す斜視図である。 実施の形態1のコンデンサ1の斜視図 実施の形態1のコンデンサ1の製造方法を説明するための図であり、(a)は第1金型11の上面図、(b)は第1金型11の側面図である。 実施の形態1のコンデンサ1の製造方法を説明するための図であり、第1金型11ならびに第2金型15を型締めした状態の側面図である。 従来のフィルムコンデンサ101の斜視図
(実施の形態1)
以下、図1〜図3を用いて、本実施形態のコンデンサ1の構成について説明する。図1はコンデンサ1の構成を示す図であり、(a)はコンデンサ素子2の斜視図、(b)は枠体5の斜視図である。図2はコンデンサ素子2を枠体5内に配設した状態を示す斜視図である。図3はコンデンサ1の斜視図である。
まず、図1(a)を用いて、本実施形態のコンデンサ1に用いるコンデンサ素子2の構成について説明する。
コンデンサ素子2は、厚み2.8μmのポリプロピレンフィルムからなる誘電体フィルムの片面にアルミニウムを蒸着させて金属蒸着電極を形成した金属化フィルムを一対とし、上記金属蒸着電極が誘電体フィルムを介して対向する状態で巻回して形成される。なお
、本実施形態では巻回型の素子を用いたが、積層型の素子を用いてもよい。また、本実施形態では片面のみにアルミニウムを蒸着させた金属化フィルムを用いたが、これに限らず、両面にアルミニウムを蒸着させた金属化フィルムを絶縁用の重ねフィルムとともに巻回してコンデンサ素子を作製してもよい。さらに、本実施形態ではフィルムの誘電体として厚み2.8μmのポリプロピレンフィルムを用いたが、これ以外にも適当な厚みのポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニルサルファイド、ポリスチレンなどを誘電体として用いてもよい。また、コンデンサ素子2は押圧されることで円柱形状から扁平形状へと加工されている。すなわち、コンデンサ素子2の巻回方向の外周面は図1(a)にて示すように、一対の扁平部(平坦な部分)とこれら一対の扁平部の両脇に設けられるともに、これら一対の扁平部を繋ぐ曲面部にて構成される。このように、扁平形状に加工することで、省スペース化の効果がある。さらに、コンデンサ素子2は、両端面に一対のメタリコン電極3を有する。これらメタリコン電極3は、コンデンサ素子2の両端面に亜鉛を溶射することで形成される。これら一対のメタリコン電極3は夫々コンデンサ素子2のP極とN極の取り出し電極となっている。本実施形態において、メタリコン電極3は亜鉛を溶射することで形成されているが、亜鉛以外の金属やあるいは複数の金属にて構成された合金を用いて形成してもよい。
コンデンサ素子2の両端面のメタリコン電極3には、夫々接続端子4が接続されている。接続端子4はコンデンサ素子2を外部の機器と電気的に接続する部材である。本実施形態では、接続端子4として銅製の平板を折り曲げて形成されたバスバーを用いている。これ以外にも導電性を有する部材であれば他の部材を用いてもよいが、コンデンサ1をHEV用として用いる場合、この接続端子4には大電流が流れるため、リード線などよりも本実施形態のごとく電気抵抗の低いある程度の厚みを有した板状の部材を用いることが好ましい。なお、本実施形態においては、接続端子4の厚みは0.8mm程度としている。
接続端子4は図1(a)に示すように、電極接続部4aと中間部4bと外部接続部4cとで構成される。接続端子4が一枚の銅の平板から形成されることから明らかなように、これら電極接続部4aと中間部4bと外部接続部4cは一体となっている。
電極接続部4aはメタリコン電極3と接続される部分であり、本実施形態においては二股に枝分かれした2点の電極接続部4aを半田溶接にてメタリコン電極3に溶接している。半田溶接以外にも、抵抗溶接、超音波溶接などを用いてもよい。
一方で、外部接続部4cはコンデンサ素子2を外部機器と電気的に接続するため、外部機器の端子と接続される部分である。図面において外部接続部4cと外部機器の端子との接続は省略しているが、半田付けによる溶接、ボルトによる締結等、適宜選択すればよい。
そして、中間部4bは、これら電極接続部4aと外部接続部4cを繋ぐ部分である。本実施形態においては、中間部4bはメタリコン電極3と平行かつコンデンサ素子2の巻回軸と約90度の角度を成すように配置している。中間部4bのメタリコン電極3側の面はメタリコン電極3と接触している。なお、外部接続部4cは、この中間部4bからコンデンサ素子2の巻回軸と平行かつメタリコン電極3から遠ざかる方向へ折り曲げられて設けられている。具体的には、図1(a)に示すように外部接続部4cは中間部4bから約90度折り曲げられた状態となっている。
次に、図1(b)を用いて、本実施形態のコンデンサ1に用いる枠体5の構成について説明する。
図1(b)に示すように、枠体5は4枚の側壁6から構成され、上面視において「ロ」
の字型の枠型形状となっている。すなわち、直方体の中央部分をくり抜いたような形状となっており、図1(b)における上下方向が開口した構造となっている。この上下方向の互いに対向する開口部5aと開口部5bの間には中空部7が存在する。中空部7は枠体5内の空間であり、上面視において略矩形状となっている。ただし、その四隅は角をなくした略円弧状としている。なお、本実施形態においては中空部7を略矩形状としたが、これに限らず略多角形状としてもよい。中空部7を略多角形状とした場合も隅を略円弧状とすることが好ましい。枠体5の4枚の側壁6のうち、2枚の側壁6はその上端部に端子載置部8が設けられている。端子載置部8は後述するように接続端子4を載置するために窪んだ部分であり、端子載置部8の深さは接続端子4の厚みと等しくなるよう加工されている。また、この端子載置部8の幅も接続端子4の幅と等しくなるよう加工されている。一方、4枚の側壁6のうち残りの2枚の側壁6には溝9が設けられている。溝9は、枠体5の内部(中空部7)から枠体5の外部にかけて連通するように設けられている。本実施形態においては溝9の断面形状は略円弧状としている。なお、この枠体5はフィラー等を混入したポリフェニレンサルファイド樹脂にて形成されている。
そして、ここまで説明した接続端子4を接続した状態のコンデンサ素子2を、図2に示すように枠体5の中空部7に配設し、さらに中空部7に樹脂10(図3にて図示)を充填し固化させることによって本実施形態のコンデンサ1は完成する。
まず、図2を用いて、コンデンサ素子2を枠体5の中空部7に配設した組物について説明する。
図2に示すように、コンデンサ素子2に接続された一対の接続端子4の外部接続部4cが、枠体5の一対の端子載置部8に夫々載置されるようにコンデンサ素子2は中空部7内に配設される。上述したように、接続端子4の厚み、幅と、端子載置部8の深さ、幅は夫々一致するので、コンデンサ素子2を中空部7内に配設した状態においては、窪みである端子載置部8は接続端子4にて隙間なく埋められる。したがって、接続端子4は端子載置部8にて固定されることになる。また、接続端子4の厚みと端子載置部8の深さは一致するため、接続端子4の外部接続部4cの上面と枠体5の上面は面一となっている。さらに、接続端子4の中間部4bは、枠体5の側壁6の内側の面に沿って配置されている。
コンデンサ素子2の一対の扁平部は、枠体5の上下方向の開口部5a、5bと夫々対向している。つまり、コンデンサ素子2の一対の曲面部は2枚の側壁の内側の面に夫々対向している。
そして、このような状態のコンデンサ素子2ならびに枠体5の組物に対し、さらに枠体5の中空部7に樹脂10を充填し固化させることで本実施形態のコンデンサ1が完成する。完成した本実施形態のコンデンサ1を図3に示す。図3は本実施形態のコンデンサ1の斜視図である。
図3に示すように、枠体5の中空部7には樹脂10が充填されている。樹脂10としてはエポキシ樹脂を用いている。中空部7は樹脂10にて余すところなく充填されており、さらに溝9も樹脂10にて充填され、埋まっている。枠体5外部に露出した樹脂10の上面10aは枠体5の上面(4枚の側壁6の上端面)、および接続端子4の外部接続部4cの上面と面一となっている。また、図示はしていないが、樹脂10の下面も枠体5の下面(4枚の側壁6の下端面)と面一となっている。
この枠体5の中空部7へ樹脂10を充填し、本実施形態のコンデンサ1を製造する方法について図4、図5を用いて説明する。図4(a)は本実施形態のコンデンサ1の製造に用いる第1金型11の上面図、(b)は第1金型11の側面図である。図5は、型締めし
た状態の第1金型11と第2金型15の側面図である。
図4(a)に示すように、第1金型11は上面視において矩形型であり、また図4(b)に示すように、側面視においてはその中央部が窪んだ形状となっている。また、本実施形態において第1金型11は鉄にて形成されている。
そして、図4(a)に示すように、枠体5の中空部7への樹脂10の充填に際しては、予め表面に離型剤を塗布した第1金型11の上に、図2にて示したコンデンサ素子2ならびに枠体5の組物が載置される(コンデンサ載置工程)。この際、コンデンサ素子2ならびに枠体5の組物は第1金型11の中央部の窪み12に載置される。窪み12は図4(b)に示す第1金型11の手前から奥にかけて貫通して設けられている。また、この窪み12の深さと枠体5の厚みは等しくなるよう調整されている。したがって、図4(b)に示すように、第1金型11にコンデンサ素子2ならびに枠体5の組物を載置した状態において、枠体5の上面と第1金型11の上面は面一となっている。
また、第1金型11は、図4(a)に示すように、表面に端子載置窪み13が設けられており、この端子載置窪み13に接続端子4を適宜載置することで、コンデンサ素子2ならびに枠体5の組物は第1金型11上において適切に位置決めされる。また、第1金型11はネジ穴14を有している。このネジ穴14は後述する第2金型15と第1金型11を型締めした際に、これら第2金型15と第1金型11を締結固定するために用いる。
次に、図5に示すように、コンデンサ素子2ならびに枠体5の組物を載置した第1金型11に第2金型15を上方から下降させ、第1金型11および第2金型15を枠体5の図5における上下方向から型締めする(型締め工程)。この型締め工程において、第1金型11および第2金型15はネジ16にて締結固定される。ネジ16は上述のネジ穴14に螺合している。本実施形態においては2本のネジ16にて第1金型11および第2金型15を締結固定したが、さらに多くのネジ穴とネジを用いて締結固定してもよい。ここで、このように第1金型11および第2金型15を型締めした状態においても、第1金型11の窪み12を介して枠体5の溝9は外部に露出した状態になっている。つまり、図5に示すように、型締めした状態においても第1金型11の側方から溝9は視認できる。また、図5に示すように、溝9の上部に第2金型15が載置されることで、溝9と第2金型15の底面とで枠体5の中空部7から枠体5外部へ連通する貫通孔を形成する。
そして、この貫通孔(溝9)を介して、樹脂10は枠体5外部から枠体5の内部の中空部7へ注入される(樹脂充填工程)。樹脂10を充填する前に、予め第1金型11および第2金型15は80℃〜100℃に加熱されている。これは樹脂10が充填途中で固化するのを防止するためである。樹脂10の注入は時間をかけてゆっくりと行い、溝9の枠体5の外側の端部まで十分に樹脂10を充填する。なお、本実施形態において溝9は前述のように断面形状を略円弧状としている。これに限らず矩形状やその他の形状としてもよいが、未充填領域が残らないようスムーズに樹脂10を充填するためには、溝9を略円弧状とすることが好ましい。
樹脂10の充填完了後、第1金型11および第2金型15ごとコンデンサ素子2ならびに枠体5の組物を恒温槽に移動し、樹脂10を硬化させる。十分に樹脂10を硬化させた後、第1金型11および第2金型15を冷却し、分解する。そして、第1金型11および第2金型15から樹脂10にてコンデンサ素子2が被覆された状態のコンデンサ素子2ならびに枠体5の組物を取り出し、適宜樹脂バリを除去することで、図3に示す本実施形態のコンデンサ1が完成する。なお、上述したように樹脂充填工程において溝9の外側の端部まで樹脂を充填する。したがって、完成品のコンデンサ1も溝9の端部まで固化した樹脂が充填した状態となっている。
なお、実使用においては、このコンデンサ1には例えば板状の放熱部材をさらに配設した放熱機構を設けてもよい(図示せず)。この放熱部材は枠体5の少なくとも一部と樹脂10の少なくとも一部と接触するように配置され、さらに外部の冷却機構と接続されることで、コンデンサ1の使用に伴うコンデンサ素子2の熱あるいは接続端子4の熱を外部に放熱する。
以下、本実施形態のコンデンサ1の構成による効果について述べる。
本実施形態のコンデンサ1は、コンデンサ1の外装体としての樹脂10およびその内部のコンデンサ素子2の破損の可能性が低減されており、信頼性の高いものとなっている。
これは、本実施形態のコンデンサ素子2を覆う外装体が、樹脂10とさらにこの樹脂10の外周に配置された枠体5とで構成されていることによる。
すなわち、上述のような放熱機構を配設するため、樹脂10に例えば板状の放熱部材を比較的強い力で押し当てたとしても、放熱部材から受ける応力は枠体によりある程度吸収される。この結果、樹脂10にかかる応力は緩和され、さらに樹脂10内部のコンデンサ素子2にかかる応力も同様に緩和されることとなる。このように樹脂10やコンデンサ素子2にかかる応力を緩和することで、樹脂10やコンデンサ素子2の破損の可能性を低減できる。
放熱機構を配設する際に、本実施形態のような放熱部材から受ける応力を緩和するための枠体5を有していない従来のコンデンサにおいては、外装体である樹脂が全ての応力を受けることになり、稀に樹脂にひび割れ等が生じてしまうことになる。そして、このひび割れが外部からの水分の浸入ルートとなった場合、コンデンサの耐湿性が著しく損なわれることになる。あるいは、樹脂を介してコンデンサ素子が応力を受け、例えば接続端子とコンデンサ素子の接触が損なわれると、tanδが増加してしまう。本実施形態のコンデンサ1はこのような種々のコンデンサ特性の低下の原因となる樹脂10およびその内部のコンデンサ素子2の破損の可能性が低減されているため、信頼性の高いものとなっている。
なお、上面開口型のケースにコンデンサ素子を収容し、樹脂を充填したコンデンサも従来から知られているが、このようなタイプのコンデンサと比較して本実施形態のコンデンサ1は大幅に軽量化されていることは言うまでもない。
また、枠体5は、中空部7から枠体5外部へ連通する溝9を有する。
この溝9を介して、中空部7に樹脂10を充填することにより、本実施形態のコンデンサ1を作製することが可能となる。なお、溝9によらず例えば溝9に替えて中空部7から枠体5外部まで貫通する孔を枠体側面に設け、この貫通孔を用いて中空部7への樹脂10の充填を行ってもよい。さらに、コンデンサ1の耐湿性を確保するため、樹脂10は溝9あるいは上記貫通孔の枠体5の外側の端部まで充填することが好ましい。
また、本実施形態においてコンデンサ素子2は扁平形状を成しているが、このコンデンサ素子2の一対の扁平部は枠体5の一対の開口部と夫々対向するように中空部7に収容されることが好ましい。すなわち、図2に示すように、いわゆる「横置き」の状態で中空部7に収容されることが好ましい。これは、コンデンサ素子2の発熱は主に中心部付近から発生するため、できるだけコンデンサ素子2の扁平部を樹脂10上方(あるいは下方)に配置される放熱部材と近づけた方が、放熱性能が向上するためである。
さらには、仮に「縦置き(コンデンサ素子2の一対の曲面部が一対の開口部と対向する配置)」にてコンデンサ素子2を中空部7内に収容した場合、放熱機構を設けるために板状の放熱部材を枠体5ならびに樹脂10に押し当てた際に、コンデンサ素子2と接続端子4の電極接続部4aとの間にねじれの力が発生し易くなる。これにより、コンデンサ素子2と接続端子4の接触が損なわれると、tanδが増加してしまう虞がある。このような点からも、コンデンサ素子2は横置きにて収容されることが好ましい。なお、本実施形態においては、図2に示すように、枠体5の中空部7にコンデンサ素子2を1つのみ収容した構成を示したが、これに限らず複数のコンデンサ素子2を収容してもよい。この場合は、横置きの状態のコンデンサ素子2を複数個重ね合わせて中空部7内に収容するとよい。
また、接続端子4は、前記枠体5に設けられた端子載置部8にて固定されている。このように端子載置部8にて接続端子4を固定することで、接続端子4の枠体5に対する位置決めや、引いては接続端子4に接続されたコンデンサ素子2の中空部7内での位置決めの精度を向上させることができる。本実施形態のコンデンサ1の放熱性能を向上させるためには、できるだけコンデンサ素子2と樹脂10上に配置される放熱部材との距離を短くした方がよい。したがって、放熱性能向上のためにはコンデンサ素子2と放熱部材との間に介在する樹脂10の厚みをできる限り薄くすることが要求されるが、このように樹脂10の厚みを薄くすると、僅かなコンデンサ素子2の位置のずれにより、例えばコンデンサ素子2が樹脂10からコンデンサ1の外部に露出してしまう虞がある。これを防ぐためにも、上述の構成によりコンデンサ素子2の中空部7内での位置決め精度を高めることは重要である。
また、接続端子4を端子載置部8に固定した状態において、接続端子4の外部接続部4cの表面は枠体5の側壁6の端面と面一であることが好ましい。仮に、接続端子4の表面が枠体5の側壁6の端面と面一でなく、図3の状態において接続端子4の表面が側壁6の端面から突出している場合、放熱部材をコンデンサ1の上方から押し当てて配置する際に、この突出した接続端子4が樹脂10あるいは枠体5と放熱部材との接触を阻み、コンデンサ1が十分な放熱性能を確保できない可能性がある。あるいは、図5で示したように第1金型11と第2金型15とを型締めした際に、十分に型締めできず第1金型と第2金型15の間に隙間が生じてしまうことがある。逆に、接続端子4の表面が側壁6の端面から窪んでいる場合、樹脂10を中空部7に充填する際に、接続端子4の表面が側壁6の端面から窪んでいることにより形成された第2金型15と接続端子4と側壁6とで囲まれた隙間から樹脂10が漏れてしまう虞がある。したがって、接続端子4の表面が枠体5の側壁6の端面と面一であることが好ましい。
また、本実施形態において図1(b)にて示すように、枠体5の中空部7の四隅は略円弧状としている。これは、中空部7内において樹脂10の未充填部分が発生することを防ぐためである。中空部7の四隅を例えば角状とした場合は四隅端部に樹脂10が充填しきらず、コンデンサ1の耐湿性に支障を来たす可能性がある。これを防ぐためには強い圧力にて樹脂10を中空部7内に注入すればよいが、あまり強い圧力にて樹脂10を注入すると、第1金型11と第2金型15とを型締めした際の接続端子4の外部接続部4cと端子載置部8付近の金型との僅かな隙間から樹脂10が外部に漏出してしまうことが考えられるので、これは好ましくない。したがって、中空部7の四隅は略円弧状とし、さほど強い圧力でなくとも中空部7内に樹脂10を余すところなく充填可能とする上述の構成は本実施形態のコンデンサ1において特に重要である。
以上、説明したように、本実施形態のコンデンサ1では外装体である樹脂10やコンデンサ素子2の破損の可能性が低減されているため、信頼性が高いものとなっている。そして、このコンデンサ1は併せて説明した製造方法により作製することができる。
なお、各部構成は上述した実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
また、本実施形態のコンデンサ1の説明において「上方」「下方」等の方向を示す用語は、構成部材の相対的な位置関係にのみ依存する相対的な方向を示すものであり、鉛直方向、水平方向等の絶対的な方向を示すものではない。したがって、コンデンサ1を実際に使用する際には、必ずしも図3で示すように枠体5の開口部5a、開口部5bを鉛直方向となるように配置する必要はなく、水平方向に向くように配置しても構わない。
本発明によるコンデンサは外装体である樹脂やコンデンサ素子の破損の可能性が低減されているため、信頼性が高いものとなっている。したがって、高い信頼性が求められるハイブリッド車用のコンデンサ用途として好適に採用し得る。
1 コンデンサ
2 コンデンサ素子
3 メタリコン電極
4 接続端子
4a 電極接続部
4b 中間部
4c 外部接続部
5 枠体
5a 開口部
5b 開口部
6 側壁
7 中空部
8 端子載置部
9 溝
10 樹脂
10a 上面
11 第1金型
12 窪み
13 端子載置窪み
14 ネジ穴
15 第2金型
16 ネジ

Claims (7)

  1. コンデンサ素子と、
    対向する一対の開口部を有する枠型形状を成し、前記一対の開口部の間の中空部に前記コンデンサ素子を収容した枠体と、
    前記中空部内に充填され、固化されることで前記コンデンサ素子と前記枠体とを一体化した樹脂とを備え、
    前記樹脂は前記枠体の前記一対の開口部から露出し、
    前記コンデンサ素子は一対の扁平部を有する扁平形状を成し、
    前記コンデンサ素子の一対の扁平部が前記枠体の一対の開口部と夫々対向するように前記中空部に収容されたコンデンサ。
  2. 前記枠体の外部に露出した前記樹脂の上面および下面は、前記枠体の上面および下面と面一になっている請求項1に記載のコンデンサ。
  3. 前記枠体は、前記中空部から前記枠体外部へ連通する溝あるいは貫通孔を有する請求項1に記載のコンデンサ。
  4. 前記コンデンサ素子は電極引き出し用の一対の接続端子が接続され、
    前記接続端子は、前記枠体に設けられた端子載置部にて固定された請求項1に記載のコンデンサ。
  5. 前記接続端子は平板状を成し、
    前記接続端子を前記枠体の前記端子載置部に固定した状態において、前記接続端子の表面は前記枠体の表面と面一となった請求項に記載のコンデンサ。
  6. 前記枠体の前記中空部の隅は略円弧状となった請求項1に記載のコンデンサ。
  7. 対向する一対の開口部を有する枠型形状を成し、前記一対の開口部の間の中空部にコンデンサ素子を収容するとともに、前記中空部からその外部への連通する溝あるいは貫通孔を有する枠体を、第1金型に載置するコンデンサ載置工程と、
    前記溝あるいは前記貫通孔が外部へ露出する状態で、前記第1金型および第2金型を前記枠体の上下方向から型締めする型締め工程と、
    前記第1金型および前記第2金型を型締めした状態で、前記溝あるいは前記貫通孔を介して樹脂を前記枠体の前記中空部へ充填する樹脂充填工程とを備えたコンデンサの製造方法。
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