JP5544946B2 - ロボットハンド - Google Patents
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また、ワークの円筒形部分をその径方向に把持する場合、ロボットハンドの把持部に対向するV字形状の接触部ができるようにするのが一般的である。
しかしこの場合、図1(A)に示すように、爪のV字形状の接触部が小径の円筒形部分を確実に把持できても、図1(B)に示すように、丸印で示すV字形状の角にワークが当たり、表面を傷付けたり、把持が不安定になる問題点があった。
しかし、この場合、ロボットの作動を中断し、ロボットハンド又はその爪を交換する必要があり、ロボットの稼働率が低下する問題点があった。またこの場合、信号線、電力線、空圧配管なども分離できなければならず、機構が複雑になり高価となる。また、ロボットハンドの重量が重くなる問題点があった。
長手方向に延びる1対の爪と、
前記爪の間隔を開位置と閉位置の間で開閉するチャック装置と、を備え、
前記爪は、前記チャック装置により開閉される開閉部材と、該開閉部材に爪の長手方向に伸縮可能に取り付けられた先端部材と、該先端部材を爪の長手方向に伸縮させる第1のアクチュエータとを有しており、
各開閉部材と各先端部材は、前記円筒形部分に接触してこれを把持する互いに交差する把持面をそれぞれ有し、
前記チャック装置は、前記1対の爪の長手方向末端部を平行に保持して片持支持する1対の片持支持部材と、該片持支持部材の相対位置を連続的に変化させる第2のアクチュエータとを備え、
円筒形部分の直径に合わせて、第1のアクチュエータにより先端部材の位置を決め、
次いで、第2のアクチュエータにより、開閉チャックを閉じて、円筒形部分を4つの把持面で把持する、ことを特徴とするロボットハンドが提供される。
長手方向に延びる1対の爪と、
前記爪の間隔を開位置と閉位置の間で開閉するチャック装置と、を備え、
前記爪は、前記チャック装置により開閉される開閉部材と、該開閉部材に爪の長手方向に伸縮可能に取り付けられた先端部材と、該先端部材を爪の長手方向に伸縮させる第1のアクチュエータとを有しており、
各開閉部材と各先端部材は、前記円筒形部分に接触してこれを把持する互いに交差する把持面をそれぞれ有し、
前記チャック装置は、前記1対の爪を単一の回転軸を中心に回転駆動する第2のアクチュエータを備え、
円筒形部分の直径に合わせて、第1のアクチュエータにより先端部材の位置を決め、
次いで、第2のアクチュエータにより、開閉チャックを閉じて、円筒形部分を4つの把持面で把持する、ことを特徴とするロボットハンドが提供される。
また、開閉部材と先端部材は、ワークの円筒形部分に接触してこれを把持する互いに交差する把持面をそれぞれ有するので、4つの把持面でワークの円筒形部分を囲むように把持することで、円筒形部分の直径が大きく異なっても、ワークの把持部を安定して把持することができる。
この図において、1はロボット、2はロボットアーム、3はロボットの手先部である。
ロボット1は、この例では、テーブル4の上面に固定された垂直多関節ロボットであるが、本発明はこれに限定されず、その他のロボット(スカラロボットや直交ロボット)であってもよい。
ワーク5は、直径の異なる円筒形部分5aを有し、ロボットハンド10は円筒形部分5aを径方向に把持するようになっている。
なお、ワーク支持台6はこの例に限定されず、ワーク5の把持部5a(円筒形部分5a)をロボットハンド10で把持できるようにワークの姿勢を保持できる限りで、その他の構造又は装置であってもよい。
「開位置」は、1対の爪12の最小間隔がワーク5の把持部5a(円筒形部分5a)の最大寸法より大きい位置であり、把持部5aに干渉することなく、把持部5aを1対の爪12の間に位置決めできるように設定されている。
「閉位置」は、1対の爪12の最小間隔がワーク5の把持部5a(円筒形部分5a)を把持する位置より小さい位置であり、把持部5aを1対の爪12の間に挟んで固定できるように設定されている。
片持支持部材14aは、図示しないリニアガイドにより図4(A)で左右方向に案内されている。また、アクチュエータ14bは、例えばラック&ピニオン機構とモータ、直動の電動シリンダ、ネジ棒とモータ等である。
力センサ15は、例えばロードセル、歪みゲージ、又は圧力センサであるが、本発明は反力又は圧力を検出できる限りで、これらに限定されない。
かかる力センサ15を備えることにより、ワーク1の把持時において、1対の爪12に作用する反力、すなわちワークの把持部5aに作用する力を検出し、1対の爪12をその位置で停止することができる。
先端部材12bは、開閉部材12aに爪の長手方向(図で上下方向)に伸縮可能に取り付けられている。すなわち、この例で先端部材12bの末端部(図で上側)が開閉部材12aの嵌合孔に僅かな隙間で嵌り、先端部材12bを片持ち支持するようになっている。
アクチュエータ12cは、先端部材12bを爪の長手方向に伸縮させる。
また、アクチュエータ12cは、例えば直動の電動シリンダ、ラック&ピニオン機構とモータ、ネジ棒とモータ等である。また、開閉部材12aの停止位置が2位置でよければエアーシリンダでもよい。
把持面13a,13bは、この例では平面であるが、円弧状の凹面、或いは凸面でもよい。
(1) 把持するワーク1の円筒形部分5aをワーク情報(計画値、もしくは別途計測した値)に基づき特定する。
(2) 円筒形部分5aの直径に合わせて、先端部材12bと開閉部材12aの位置を決める。
例えば、円筒形部分5aの外径がV字部角部に当たらないようにし、可能な限り、対向する面13a,13bで取り囲む様にする。
(3) ロボットアームで円筒形部分5aの直径を爪12が挟める位置にロボットハンド10を移動させる。
(4) 開閉チャック14を閉じて、円筒形部分5aを把持する。
(5) 作業が終了したら、開閉チャック14を開いて、把持を解除する。
この例において、チャック装置14は、1対の爪12を単一の回転軸14cを中心に回転駆動するアクチュエータ14dを備える。アクチュエータ14dは、例えば直動の電動シリンダ、ラック&ピニオン機構とモータ、ネジ棒とモータ等である。
この構成により、アクチュエータ14dにより、1対の爪12を単一の回転軸14cを中心に揺動させて、ハサミのように、1対の爪12の間隔を「開位置」と「閉位置」の間で開閉することができる。
また、開閉部材12aと先端部材12bは、ワーク1の円筒形部分5aに接触してこれを把持する互いに交差する把持面13a,13bをそれぞれ有するので、4つの把持面13a,13bでワーク1の円筒形部分5aを囲むように把持することで、円筒形部分5aの直径が大きく異なっても、ワーク1の把持部5aを安定して把持することができる。
3 ロボットの手先部、4 テーブル、
5 ワーク、5a 把持部(円筒形部分)、
6 ワーク支持台、6a 縦穴、7 ワークテーブル、
10 ロボットハンド、12 爪、
12a 開閉部材、12b 先端部材、
12c アクチュエータ、13a,13b 把持面、
14 チャック装置、14a 片持支持部材、
14b アクチュエータ、14c 回転軸、
14d アクチュエータ、15 力センサ
Claims (3)
- 直径の異なる円筒形部分を有するワークの前記円筒形部分をその径方向に把持するロボットハンドであって、
長手方向に延びる1対の爪と、
前記爪の間隔を開位置と閉位置の間で開閉するチャック装置と、を備え、
前記爪は、前記チャック装置により開閉される開閉部材と、該開閉部材に爪の長手方向に伸縮可能に取り付けられた先端部材と、該先端部材を爪の長手方向に伸縮させる第1のアクチュエータとを有しており、
各開閉部材と各先端部材は、前記円筒形部分に接触してこれを把持する互いに交差する把持面をそれぞれ有し、
前記チャック装置は、前記1対の爪の長手方向末端部を平行に保持して片持支持する1対の片持支持部材と、該片持支持部材の相対位置を連続的に変化させる第2のアクチュエータとを備え、
円筒形部分の直径に合わせて、第1のアクチュエータにより先端部材の位置を決め、
次いで、第2のアクチュエータにより、開閉チャックを閉じて、円筒形部分を4つの把持面で把持する、ことを特徴とするロボットハンド。 - 直径の異なる円筒形部分を有するワークの前記円筒形部分をその径方向に把持するロボットハンドであって、
長手方向に延びる1対の爪と、
前記爪の間隔を開位置と閉位置の間で開閉するチャック装置と、を備え、
前記爪は、前記チャック装置により開閉される開閉部材と、該開閉部材に爪の長手方向に伸縮可能に取り付けられた先端部材と、該先端部材を爪の長手方向に伸縮させる第1のアクチュエータとを有しており、
各開閉部材と各先端部材は、前記円筒形部分に接触してこれを把持する互いに交差する把持面をそれぞれ有し、
前記チャック装置は、前記1対の爪を単一の回転軸を中心に回転駆動する第2のアクチュエータを備え、
円筒形部分の直径に合わせて、第1のアクチュエータにより先端部材の位置を決め、
次いで、第2のアクチュエータにより、開閉チャックを閉じて、円筒形部分を4つの把持面で把持する、ことを特徴とするロボットハンド。 - ワークの把持時において、前記1対の爪に作用する反力を検出する力センサを備える、ことを特徴とする請求項1に記載のロボットハンド。
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