JP5543501B2 - 車両制御装置 - Google Patents
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Description
更に、指示入力手段が、路面比率算出手段にて算出された路面比率を採用するか否かの指示入力を受け付け、走行軌跡演算手段は、指示入力手段の指示に従って、予定走行経路の算出に用いる路面比率を変更する。
また、本発明の車両制御装置によれば、車両の横位置を変化させる必要があるか否かを乗員自身に判断させることによって、不要な操舵制御が実行されることを抑制することができる。
ところで、本発明の車両制御装置は、請求項4に記載のように、乗員の生体信号を検出する生体信号検出手段を備えている場合、パラメータ生成手段は、生体信号検出手段にて検出された生体信号から度合パラメータを生成するように構成されていてもよい。
また、本発明の車両制御装置は、請求項9に記載のように、路面比率算出手段での算出結果を乗員に提示する状況提示手段を備えていてもよい。
[第1実施形態]
<全体構成>
本発明が適用された車両制御装置1は、図1に示すように、車両周辺の状況を検出する周辺状況検出部10と、周辺状況検出部10での検出結果に従って自車両の予定走行軌跡を設定し、その予定走行軌跡に従って自車両を走行させるための操舵指令を生成する制御部20と、制御部20からの操舵指令に従ってステアリングを自動操舵する自動操舵制御部30とを備えている。
制御部20は、CPU,ROM,RAMを中心に構成された周知のマイクロコンピュータからなり、自車両が走行中の車線を維持するように操舵制御を行うことで、ドライバの運転負荷を軽減する車線維持制御を少なくとも実行する。
本処理は、図示しない開始スイッチが操作されると、所定の解除条件(例えば、エンジン停止,解除スイッチの操作等)が成立するまでの間、予め設定された周期毎に繰り返し起動する。
具体的には、前方センサ11での検出結果に従って路面に描かれた車線境界線(車道中央線、車道外側線、車線境界線等)である白線や黄線を検出し、これら車線境界線に従って自車両が走行中の車線を特定し、その特定した車線をそのまま対象レーンとする。但し、走行中の車線に障害物(例えば、駐車車両等)がはみ出している場合、そのはみ出した部分については、はみ出した障害物との境界を対象レーンの境界とする。また、路面に車線境界線が描かれていない場合は、ガードレール、側溝、塀等の建造物の位置や、山道であれば崖の位置等によって決まる走行可能な範囲を対象レーンとする。
具体的には、対象レーン外に存在する障害物(車線区画突起物、併走車両、駐車車両等の他、対象レーンの範囲を制限する地形や建造物等も含む)であるレーン外障害物を検出し、個々のレーン外障害物について、その位置や大きさ(高さ,走行レーンに沿った長さ)等からなる物標情報を求める。但し、上述した走行中の車線にはみ出した障害物もレーン外障害物の一つとする。
ここで先のS130で実行する路面比率演算処理の詳細を、図4に示すフローチャートに沿って説明する。
なお、S220にて否定判断されることにより目標路面比率が算出されなかった場合、S140の走行軌跡演算処理では、路面比率演算処理が前回起動された時に求められた目標路面比率を用いて処理を実行する。
このように構成された車両制御装置1では、図5(a)に示すように、対象レーンの右側に車線分離帯(突起物)、左側隣接車線に被追越車両が存在する場合、車線分離帯の方が被追越車両より対象レーンに迫っているため、自車両の目標横位置は対象レーンの中央に対して左寄りとなるように目標路面比率が算出される。
以上説明したように車両制御装置1では、車線分離帯を構成する突起物だけに限らず、規定範囲内にある全てのレーン外障害物(乗員にストレスを与える可能性のあるレーン外状況)との相対位置に基づいて目標路面比率を求めているため、乗員に与えるストレスを軽減するのに適した横位置に車両が位置するよう操舵制御を的確に実行することができ、その結果、レーン外状況が車両の乗員に与えるストレスを軽減することができる。
第2実施形態について説明する。
<構成>
本実施形態の車両制御装置2は、図6に示すように、車両制御装置1と同様の周辺状況検出部10,制御部20,自動操舵制御部30に加えて、乗員の顔付近を撮影する画像センサかなる乗員特徴検出部40を備えている。
<路面比率演算処理>
図7に示すように、本実施形態における路面比率演算処理では、図4に示した処理と比較して、S232が追加されていると共に、S240がS242に置換されている。
なお、S242での処理は、基本的にはS240での処理と同様であるが、対象レーンの左側または右側のいずれか一方にだけレーン外障害物が存在する場合、目線高さが低いほど、ストレス緩衝距離が大きくなるように設定されている。
即ち、レーン外状況が同じであったとしても、乗員の目の位置の高さによって、乗員がストレスを感じる度合い(感度パラメータ)は異なったものとなり、乗員の目の位置が高ければ一般的にはストレスが低くなるため、図8(a)に示すように、ストレス緩衝距離は小さくなり、逆に、乗員の目の位置が低ければ、乗員がストレスを感じる度合いは一般的に高くなるため、図8(b)に示すように、ストレス緩衝距離は大きくなるように路面比率が設定される。
このように構成された車両制御装置2によれば、ストレスの感じ方に影響を与える乗員の特徴に応じて、的確な目標路面比率を設定することができる。
また、本実施形態では、車両情報から推定した目線高さを乗員の特徴によって補正したものを感度パラメータとしているが、S232を省略して、車両情報から推定した目線高さをそのまま感度パラメータとして用いてもよい。
第3実施形態について説明する。
<構成>
本実施形態の車両制御装置3は、図9に示すように、車両制御装置1と同様の周辺状況検出部10,制御部20,自動操舵制御部30に加えて、乗員の生体信号を検出する生体信号検出部50を備えている。
また、制御部20で実行される路面比率演算処理の一部が、第1実施形態のものとは一部異なっているため、その異なる部分を中心に説明する。
図10に示すように、本実施形態における路面比率演算処理では、図4に示した処理と比較して、S212,S214,S216が追加されている。
このように構成された車両制御装置3では、対象レーンの右側に車線分離帯(突起物)が存在する場合であっても、度合パラメータが閾値未満であれば、図11(a)に示すように、それまでの路面比率が維持され、度合パラメータが閾値以上であれば、図11(b)に示すように、車線分離帯から遠ざかるような路面比率が設定される。
以上説明したように車両制御装置3によれば、度合パラメータが閾値以上である場合に限って、レーン外状況に応じた路面比率の変更が行われるため、乗員が大きなストレスを感じていないにも関わらず、無駄に操舵制御が行われてしまうことを防止することができる。
[第4実施形態]
第4実施形態について説明する。
図12に示すように、本実施形態における路面比率演算処理では、図4に示した処理と比較して、S234,S235が追加されていると共に、S240がS244に置換されている。
なお、S244での処理は、基本的にはS240での処理と同様であるが、対象レーンの左側または右側のいずれか一方にだけレーン外障害物が存在する場合、度合パラメータが大きいほど、ストレス緩衝距離は大きくなるように設定されている。
このように構成された本実施形態では、レーン外状況が同じであったとしても、乗員が実際に感じているストレスの度合いが小さければ、図8(a)に示すように、ストレス緩衝距離は小さく、逆に、乗員の目の位置が低ければ、乗員がストレスを感じる度合いは一般的に高くなるため、図8(b)に示すように、ストレス緩衝距離が大きくなるように路面比率が設定される。
以上説明したように本実施形態によれば、乗員が実際に感じているストレスの度合いに応じて、的確な目標路面比率を設定することができる。
[第5実施形態]
第5実施形態について説明する。
図13に示すように、本実施形態における路面比率演算処理では、図12に示した処理と比較して、S233,S245,S270が追加されている。
一致する履歴情報が記憶されていれば、S270に移行し、その履歴情報に示された路面比率を履歴記憶領域から読み取り、その読み取った値を目標路面比率とする。
<効果>
以上説明したように本実施形態では、周囲の状況(レーン外障害物と自車両との相対位置)が同じであれば、乗員が受けるストレスも同等であると考えられるため、履歴情報に同じ状況で求めた路面比率が記憶されている場合には、あらためて度合パラメータ等を算出することなく、履歴記憶領域に記憶されている値を用いるようにされている。
なお、本実施形態では、履歴記憶領域及びS245を実行する制御部20が履歴情報記憶手段、S270を実行する制御部20が履歴読出手段に相当する。
第6実施形態について説明する。
<構成>
本実施形態の車両制御装置4は、図14に示すように、車両制御装置1と同様の周辺状況検出部10,制御部20,自動操舵制御部30に加えて、車両の状態を検出する車両状態検出部60を備えている。
また、制御部20で実行される路面比率演算処理の一部が、第1実施形態のものとは一部異なっているため、その異なる部分を中心に説明する。
図15に示すように、本実施形態における路面比率演算処理では、図4に示した処理と比較して、S236,S237が追加されていると共に、S240がS246に置換されている。
なお、S246での処理は、基本的にはS240での処理と同様であるが、対象レーンの左側または右側のいずれか一方にだけレーン外障害物が存在する場合、ストレス緩衝距離が、感度パラメータが大きいほど、大きくなるように設定されている。
このように構成された車両制御装置4では、レーン外状況が同じであったとしても、乗員の感度パラメータが小さくなる車両状態にある時は、図8(a)に示すように、ストレス緩衝距離は小さくなり、逆に、乗員の感度パラメータが大きくなる車両状態にある時は、図8(b)に示すように、ストレス緩衝距離は大きくなるように路面比率が設定される。
このように構成された車両制御装置4によれば、自車両の状態に応じた的確な目標路面比率を設定することができる。
[第7実施形態]
第7実施形態について説明する。
図16に示すように、本実施形態における路面比率演算処理では、図4に示した処理と比較して、S238,S389が追加されていると共に、S240がS248に置換されている。
なお、S244での処理は、対象レーンの左右両側にレーン外障害物が存在する場合、それぞれについて求められた喚起パラメータを比較し、喚起パラメータの大きい方からより離れた位置が目標横位置となるように設定されている。
このように構成された本実施形態では、対象レーンの左車線に被追越車両、対象レーンの右側に車線分離帯(突出物)が存在する状況において、被追越車両が小型車(喚起パラメータが小さい)場合、図17(a)に示すように、レーン外障害物の相対位置に応じた通常の目標横位置(目標路面比率)が設定される。一方、被追越車両が大型車(喚起パラメータが大きい)場合、図17(b)に示すように、被追越車両(喚起パラメータの大きいレーン外障害物)に接近しないように目標横位置(目標路面比率)が設定される。
以上説明したように本実施形態によれば、レーン外障害物の状態が乗員にストレスを喚起させる可能性の高さに応じて的確な目標路面比率を設定することができる。
[第8実施形態]
第8実施形態について説明する。
本実施形態の車両制御装置5は、図19に示すように、車両制御装置1と同様の周辺状況検出部10,制御部20,自動操舵制御部30に加えて、路面比率演算処理での演算結果である路面比率に変化があった場合に、その旨を乗員に報知するための状況提示部70と、乗員からの指示を入力するための指示入力部80とを備えている。
<車線維持制御>
図20に示すように、本実施形態における車線維持制御では、図3に示した処理と比較して、S142,S144が追加されている。
<効果>
以上説明したように車両制御装置5によれば、乗員が路面比率の変更を許可する意志を示した時だけ、路面比率の変更が行われるため、乗員が意図しない操舵制御(ストレスの原因となるレーン外障害物から離れる制御)が行われることを防止することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な態様にて実施することが可能である。
Claims (9)
- 自車両を走行させる走行レーンを検出するレーン検出手段と、
前記走行レーンの外部に位置する障害物であるレーン外障害物を検出する障害物検出手段と、
自車両に対する前記レーン外障害物の相対位置を求める相対位置算出手段と、
前記走行レーンの幅方向両端からの距離の比で表され、前記レーン外障害物が自車両の乗員に与えるストレスを抑制するのに適した前記走行レーン内での横位置を示す路面比率を、前記相対位置に従って算出する路面比率算出手段と、
前記走行レーン内での予定走行軌跡を、前記路面比率に従って演算する走行軌跡演算手段と、
前記走行軌跡演算手段にて求められた予定走行軌跡に従って自車両が走行するように操舵制御を行う自動操舵手段と、
前記路面比率算出手段にて算出された路面比率を採用するか否かの指示入力を受け付ける指示入力手段と、
を備え、
前記走行軌跡演算手段は、前記指示入力手段の指示に従って、前記予定走行軌跡の算出に用いる路面比率を変更することを特徴とする車両制御装置。 - 前記乗員が受けているストレスの大きさを表す度合パラメータ、及び前記乗員のストレスの感じ易さを表す感度パラメータ、前記乗員にストレスを喚起させる可能性の高さ表す喚起パラメータのうち少なくとも一つを生成するパラメータ生成手段を備え、
前記路面比率算出手段は、前記パラメータ生成手段によって生成されるパラメータが大きいほど、前記レーン外障害物から離れる又は該レーン外障害物への接近を阻止するような路面比率を算出することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。 - 前記乗員が受けているストレスの大きさを表す度合パラメータ、及び前記乗員のストレスの感じ易さを表す感度パラメータ、前記乗員にストレスを喚起させる可能性の高さ表す喚起パラメータのうち少なくとも一つを生成するパラメータ生成手段を備え、
前記路面比率算出手段は、前記パラメータ生成手段によって生成されるパラメータが、予め設定された閾値以上である場合に作動することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。 - 前記乗員の生体信号を検出する生体信号検出手段を備え、
前記パラメータ生成手段は、前記生体信号検出手段にて検出された生体信号から前記度合パラメータを生成することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の車両制御装置。 - 自車両の車高に関する車両情報から前記乗員の目線の高さを推定する目線高推定手段を備え、
前記パラメータ生成手段は、前記目線高推定手段にて推定された目線の高さを前記感度パラメータとすることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の車両制御装置。 - 自車両の車速又は加速度を少なくとも検出する車両状態検出手段を備え、
前記パラメータ生成手段は、前記車両状態検出手段での検出結果から前記感度パラメータを生成することを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の車両制御装置。 - 前記パラメータ生成手段は、障害物検出手段にて検出されたレーン外障害物のそれぞれについて前記喚起パラメータを生成し、
前記路面比率算出手段は、前記喚起パラメータがより大きいレーン外障害物から離れる又は該レーン外障害物への接近を阻止するような路面比率を算出することを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれか1項に記載の車両制御装置。 - 前記路面比率算出手段にて算出された路面比率と該路面比率の算出に用いた前記相対位置とを対応付けた履歴情報を記憶する履歴情報記憶手段と、
前記相対位置算出手段にて算出された相対位置に従って、該相対位置に対応付けられた路面比率を、前記履歴情報記憶手段から読み出す履歴読出手段と、
を備え、
前記走行軌跡演算手段は、前記相対位置算出手段にて算出された相対位置に対応する路面比率が前記履歴情報記憶手段に記憶されている場合、前記履歴読出手段により読み出された路面比率を用いて演算を実行することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の車両制御装置。 - 前記路面比率算出手段での算出結果を前記乗員に提示する状況提示手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の車両制御装置。
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