JP5530550B2 - マスクブランク、転写用マスクおよびこれらの製造方法 - Google Patents

マスクブランク、転写用マスクおよびこれらの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、マスクブランク、転写用マスクおよびこれらの製造方法等に関する。
従来、MoSiNやMoSiON等からなるハーフトーン位相シフト膜(以下、位相シ
フト膜という。)を備えたマスクブランクは広く知られている。このマスクブランクの製
造においては、枚葉式スパッタ装置によって、透光性基板の主表面に位相シフト膜を成膜
するのが一般的である。通常の枚葉式スパッタ装置は、成膜室内の下方に透光性基板を載
置する回転ステージが設けられており、回転ステージの直上にターゲットが配置されてい
る。しかし、ハーフトーン位相シフト膜の成膜に通常の枚葉式スパッタ装置を用いた場合
、透光性基板の主表面形状が矩形であることに起因し、主表面の外周側の膜厚が中心側の
膜厚よりも相対的に薄くなりやすいという問題があった。位相シフト膜は、露光光を所定
の透過率で透過する機能と、透過する露光光に対して、その位相シフト膜の膜厚と同じ距
離だけ空気中を通過する露光光との間で所定の位相差を生じさせる機能が同時に求められ
る。成膜された位相シフト膜の面内での膜厚分布に偏りがあると、面内での透過率分布の
ばらつきが生じたり、面内での位相差分布にばらつきが生じたりする恐れがある。また、
MoSiNやMoSiONのように、ターゲット材にケイ素を含有する材料が使用され、
透光性基板上に酸素や窒素を含有する材料の位相シフト膜をDCスパッタ法で成膜する場
合、ケイ素の窒化物やケイ素の酸化物は導電性が低いことから、ターゲット表面でチャー
ジアップによるパーティクルが発生しやすい。このパーティクルは、ターゲット表面の直
下にある透光性基板上に落下し、位相シフト膜に入ることで欠陥になってしまう恐れがあ
る。つまり、欠陥発生率が上昇してしまうという問題もある。
このような矩形状のマスクブランクをスパッタ法で成膜する場合に生じる特有の問題を
解決するため、特開2002−090978号公報(特許文献1)に開示されているよう
な、枚葉式スパッタ装置が使用されている。このスパッタ装置は、透光性基板を載置する
回転ステージに対して、ターゲットを斜め上方に配置し、透光性基板とターゲットとの間
で水平距離と垂直距離の両方を取っている(図2参照)。このような構成のスパッタ装置
(いわゆる斜入射スパッタ方式のスパッタ装置)を用いて透光性基板上に位相シフト膜を
成膜することで、基板の中心側の膜厚が相対的に厚くなることを抑制でき、かつターゲッ
ト表面でのチャージアップに起因する欠陥を低減することができていた。
一方、MoSiNやMoSiONのような金属とケイ素を含有する材料からなる薄膜は
、この薄膜を有するマスクブランクから転写用マスクを作製したときに、その転写用マス
クはマスクに照射される露光光に対する耐光性があまり高くないという問題があった。ま
た、マスクブランクから転写用マスクを作製するプロセスで使用される薬液や、出来上が
った転写用マスクに対して行われる洗浄の際に用いられる洗浄液に対する耐性もあまり高
くない。さらに、この材料の薄膜は、比較的大きな圧縮応力を有する傾向もある。これら
の問題を解決するために、例えば、特開2002−162726号公報(特許文献2)に
開示されているように、金属とケイ素と窒素を含有する光半透過膜を成膜したガラス基板
に対し、加熱処理を行っている。
一方、金属とケイ素と窒素を含有する光半透過膜を備えるマスクブランクに対して、空
気中または酸素を含有する気体中で加熱処理を行うことで、耐光性を向上させることがで
きる。このマスクブランクに対して加熱処理を行う場合、加熱処理後のマスクブランクを
自然冷却すると、光半透過膜の光学特性の面内ばらつきが大きくなるという問題があった
。この問題を解決するために、例えば、特開2006−323236号公報(特許文献3
)に開示されているように、加熱処理を行った直後のマスクブランクに対して、冷却手段
を用いて強制的に冷却する処理を行っている。
特開2002−090978号公報 特開2002−162726号公報 特開2006−323236号公報
遷移金属とケイ素と窒素とを含有する材料からなる薄膜(光半透過膜等)は、空気中ま
たは酸素を含有する気体中で加熱処理を行うと、薄膜の表面から酸素を取り込み、膜中の
他の領域よりも酸素濃度が高い層(酸化層)が形成される。この薄膜に対して、加熱処理
を行う場合、そしてさらに強制冷却処理も行う場合、1枚のマスクブランクに対してそれ
ぞれ処理を行う、いわゆる枚葉式処理の方が、薄膜の酸化層の面内における膜厚分布の均
一性を高くすることができ、その結果、処理後の薄膜における光学特性の面内ばらつきを
より小さくすることができる。しかし、スループットを考慮すると、複数枚のマスクブラ
ンクを一度に処理する、いわゆるバッチ式処理の方が望ましい。複数枚のマスクブランク
に対し、バッチ式で加熱処理を行う場合、加熱装置としては、例えば、特許文献2の図5
に開示されているような縦型炉が用いられる。
この縦型炉は、石英チューブの内部に、石英ボードが設けられている。この石英ボード
に複数のマスクブランクを載置することによって、石英チューブの内部において、複数の
マスクブランクは互いに所定の間隔をおいて縦積みに配置される。このようなマスクブラ
ンクの配置状態で、石英チューブの外周に配置されたヒーターによって、加熱処理が行わ
れる。このとき、マスクブランクに対して、ヒーターは端面側(外周側)の位置にあるた
め、ヒーターからの熱はマスクブランクの外周側から加わる。また、加熱処理終了後、自
然冷却でマスクブランクを冷却する場合、石英チューブからの余熱がマスクブランクの外
周側に多く付与されるため、冷めにくくなる。また、自然冷却の場合、薄膜の表面温度が
ゆっくり低下しながら薄膜の表面から酸素が取り込まれていく。このため、薄膜の表面に
おける酸素の取り込み量が面内で大きくばらつき、薄膜の酸化層の面内における膜厚分布
のばらつきが生じやすくなる。これらのことから、複数のマスクブランクに対し、縦型炉
を用いて加熱処理し、その後、自然冷却する方法を適用した場合、薄膜の光学特性のばら
つきを抑制することが困難であった。
このため、本発明者は、マスクブランクの加熱処理に縦型炉を用いる場合において、加
熱処理に引き続いて強制冷却処理を行えるような縦型炉を鋭意検討した。その結果、図3
に示すような縦型炉100の構成を見出した。図3の縦型炉100は、特許文献2に開示
されている縦型炉とは、2層構造の石英チューブ10における外管10Aの内壁と内管1
0Bの外壁に挟まれる空間に冷媒を導入することで、内管10Bを強制的に冷却できる機
能(冷却器)を有する点が大きく異なる。この機能によって、内管10Bの内部空間であ
る加熱冷却室17内(炉内)の気体やマスクブランク3,5を強制的に冷却することがで
きる。外管の上部と下部には、冷媒を空間内に流入および流出させるための冷媒管11,
12を備えている。マスクブランクに対して加熱処理する際に晒す気体(空気、酸素を含
有する気体等)を加熱冷却室17内に流入および流出させるための、気体流入管13およ
び気体流出管14を備えている。外管10Aの外周には、マスクブランクを加熱処理する
際に使用するヒーター(加熱器)15が設けられている。そして、炉内には、複数のマス
クブランク3,5を載置するための石英ボード16が設置されている。
このような縦型炉100を使用することによって、複数のマスクブランクをバッチ式で
、加熱処理および強制冷却処理を行うことが実現できる。しかし、このようなバッチ式の
加熱処理および強制冷却処理を行った場合であっても、処理後のマスクブランクにおける
薄膜の光学特性の面内ばらつきを抑制することが難しいことが判明した。この縦型炉10
0は、強制冷却処理を行う際、冷媒によって、石英チューブ10の内管10Bが冷やされ
、さらに内管10Bの内壁を介して加熱冷却室17の気体が冷却されるようになっている
。複数のマスクブランクは、水平方向に配置されているため、最初にマスクブランク(薄
膜)の端面側(外周側)が強制冷却される。そして、薄膜は端面側から中央側に向かって
順に強制冷却されていく。薄膜は表面温度が所定以上の状態では酸素を多く取り込むが、
薄膜の表面温度が急速に低下すると酸素を取り込む量が大幅に低下する。
図4に、縦型炉100を用いて、加熱処理および強制冷却処理を行った後のマスクブラ
ンク5の断面を示す。このマスクブランク5は、透光性基板1上に、遷移金属とケイ素と
窒素を含有する材料からなる薄膜4を形成する工程において、図2に示すような斜入射ス
パッタ方式のスパッタ装置を用い、主表面内における膜厚均一性が高い薄膜となるような
条件で薄膜4を形成したものである。すなわち、薄膜4の中央部(中央側の領域)の膜厚
c4と外周部(外周側の領域)の膜厚Ho4はほぼ同じとなっている。このマスクブラ
ンク5は、前記のとおり、薄膜4の成膜後、縦型炉100で加熱処理および強制冷却処理
を行っている。それらの処理後のマスクブランク5は、薄膜4の外周部では酸化層42の
厚さが相対的に薄くなり、薄膜の中央部では、酸化層42の厚さが相対的に厚くなってい
る(酸化層42を除く薄膜4の領域41は、外周部で厚さが相対的に厚く、中央部で厚さ
が相対的に薄くなっている。)。すなわち、中央部の酸化層42の膜厚Hc42が外周部
の酸化層42の膜厚Ho42よりも厚い(酸化層42を除く薄膜4の領域41は、中央部
の膜厚Hc41が外周部の膜厚Ho41よりも薄い。)。ここで、図4では、透光性基板
の中心を基準とした一辺が所定長さの四角形を規定し、その四角形の内側の領域を中央部
とし、その四角形の外側の領域を外周部としている。例えば、従来広く用いられているマ
スクブランクのサイズである、透光性基板の一辺が約152mmの方形状の場合、前記の
四角形の一辺の長さは、例えば132mmとするとよい。なお、この四角形の一辺の長さ
はこれに限定されるものではない。また、中央部と外周部の境界線の形状は、四角形に限
定されるものではない。
従来、マスクブランクにおける基板上に設けられる薄膜は、主表面上で膜厚ができる限
り均一になることが望ましいとされてきた。また、薄膜の膜組成についても、主表面内で
出来る限り均一になることが望ましいとされてきた。そして、均一な膜厚の分布および均
一な膜組成の分布により近づくように、薄膜を成膜する成膜装置の条件を設定し、薄膜形
成工程を実行していた。このため、加熱処理および強制冷却処理前の薄膜は、主表面内で
の透過率分布の均一性が高くなっている。加熱処理と強制冷却処理を行った後に薄膜の表
層に形成される酸化層は、その酸化層を除く領域の薄膜の材料に比べて、透過率が大幅に
高い材料である。前記のマスクブランク5は、酸化層42の膜厚分布の均一性が低いため
、薄膜4全体での透過率の面内分布の均一性も低くなってしまっている(面内ばらつきが
大きくなってしまっている)。薄膜が、所定の透過率を有するだけでなく、透過する露光
光に対して所定量の位相シフトを生じさせる機能をも有する位相シフト膜である場合、主
表面内での位相シフト量の分布についても、特に高い均一性が求められる。このため、薄
膜が位相シフト膜の場合は、特に問題となる。さらに、この薄膜を有するマスクブランク
から作製される転写用マスクはマスクに照射される露光光が波長の短いArFエキシマレ
ーザーである場合には、顕著に影響が表れるため問題となる。
前記の技術的課題を解決するため、鋭意研究を行った。まず、複数枚のマスクブランク
の薄膜に対して、縦型炉100を用いてバッチ式で加熱処理および強制冷却処理を行う場
合、薄膜の表層に形成される酸化層の膜厚分布を均一にすることは困難であることが判明
した。そこで、酸化層の膜厚分布が主表面の中央部で厚く、外周部で薄いことを前提条件
とし、酸化層が形成された後の薄膜の透過率分布が均一になるように、薄膜形成工程の段
階で調整することを試みた。まず、薄膜の膜組成を中央部で透過率が低く、外周部で透過
率が高くなるような成膜条件を鋭意研究した。しかし、薄膜を形成する工程で既にそのよ
うな透過率分布になるように制御することが、困難であることが判明した。次に、薄膜を
形成するときの膜厚分布で、酸化層が形成された後における薄膜の透過率分布の均一性を
高くすることを鋭意研究した。その結果、薄膜を形成する工程で、中央部を厚く、外周部
を薄く形成しておけば、後工程においてバッチ式で加熱処理および強制冷却処理を行って
も、最終的に酸化層が形成された後の薄膜における透過率分布の面内均一性を高くするこ
とが可能であることが判明した。
本発明は、以上の鋭意研究の結果としてなされたものであり、以下の構成を有する。
(構成1)
透光性基板の主表面上に、転写パターン形成用の薄膜を備えたマスクブランクであって

前記薄膜は、遷移金属とケイ素を含有し、さらに酸素または窒素のうち少なくともいず
れかを含有する材料からなり、
前記薄膜は、その表層に前記表層を除く領域の薄膜よりも酸素含有量が多い酸化層を有
し、
前記薄膜は、主表面側における外周部の厚さよりも中央部の厚さが厚く形成されており

前記酸化層は、主表面側における外周部の厚さよりも中央部の厚さが厚く形成されてい
ることを特徴とするマスクブランク。
(構成2)
前記薄膜は、露光光に対して1%以上の透過率を有する半透過膜であることを特徴とす
る構成1記載のマスクブランク。
(構成3)
前記薄膜は、露光光に対して1%以上の透過率を有し、かつ、前記薄膜を透過した露光
光と前記薄膜の膜厚と同じ距離だけ空気中を通過した露光光との間に所定の位相差を生じ
させるハーフトーン位相シフト膜であることを特徴とする構成1記載のマスクブランク。
(構成4)
前記薄膜は、前記透過率の面内分布が0.6%の範囲内であることを特徴とする構成2
または3に記載のマスクブランク。
(構成5)
前記薄膜は、前記位相差の面内分布が4度の範囲内であることを特徴とする構成3に記
載のマスクブランク。
(構成6)
透光性基板の主表面上に、転写パターン形成用の薄膜を備えたマスクブランクの製造方
法であって、
前記透光性基板の主表面上に、遷移金属とケイ素を含有するターゲットを用い、酸素ま
たは窒素のうち少なくともいずれかを含有するスパッタリングガス中でスパッタリング法
により前記薄膜を形成する薄膜形成工程と、
前記薄膜形成工程で形成した前記薄膜に対し、酸素を含有する気体中で加熱処理および
強制冷却処理を行う加熱冷却処理工程とを有し、
前記薄膜形成工程は、前記薄膜を主表面側おける外周部の厚さよりも中央部の厚さを厚
くなるように形成する工程であり、
前記加熱冷却処理工程は、前記薄膜の表層にその表層を除く領域の薄膜よりも酸素含有
量が多い酸化層を形成する工程であり、かつ前記酸化層を主表面側における外周部の厚さ
よりも中央部の厚さが厚くなるように形成する工程であることを特徴とするマスクブラン
クの製造方法。
(構成7)
前記加熱冷却処理工程は、加熱冷却室内に、前記薄膜が形成された複数枚の前記透光性
基板を、主表面を上下方向とし、かつ基板同士で間隔をおいて縦積みに配置し、加熱冷却
室外であり、かつ透光性基板の端面側に配置された加熱器と冷却器によって、加熱処理と
強制冷却処理を行う工程であることを特徴とする構成6記載のマスクブランクの製造方法

(構成8)
前記加熱冷却処理工程は、加熱器による加熱処理を行った後であり、かつ加熱冷却室内
の温度が300℃以上のときに、冷却器による強制冷却処理を行う工程であることを特徴
とする構成7記載のマスクブランクの製造方法。
(構成9)
前記薄膜形成工程は、前記基板を主表面の中心を通る回転軸で回転させ、スパッタリン
グターゲットのスパッタ面を、前記基板の主表面と対向し、かつ前記主表面に対して所定
の角度を有する位置であり、前記基板の回転軸と、前記スパッタ面の中心を通り前記基板
の回転軸に対して平行な直線とがずれた位置に配置し、スパッタリング法によって前記薄
膜を形成することを特徴とする構成6から8のいずれかに記載のマスクブランクの製造方
法。
(構成10)
前記薄膜は、露光光に対して1%以上の透過率を有する半透過膜であることを特徴とす
る構成6から9のいずれかに記載のマスクブランクの製造方法。
(構成11)
前記薄膜は、露光光に対して1%以上の透過率を有し、かつ、前記薄膜を透過した露光
光と前記薄膜の膜厚と同じ距離だけ空気中を通過した露光光との間に所定の位相差を生じ
させるハーフトーン位相シフト膜であることを特徴とする構成6から9のいずれかに記載
のマスクブランクの製造方法。
(構成12)
前記薄膜は、前記透過率の面内分布が0.6%の範囲内であることを特徴とする構成1
0または11に記載のマスクブランクの製造方法。
(構成13)
前記薄膜は、前記位相差の面内分布が4度の範囲内であることを特徴とする構成11記
載のマスクブランクの製造方法。
(構成14)
構成1から5のいずれかに記載のマスクブランクの前記薄膜に転写パターンが形成され
ていることを特徴とする転写用マスク。
(構成15)
構成6から13のいずれかに記載のマスクブランクの製造方法で製造されたマスクブラ
ンクの前記薄膜に転写パターンを形成するパターン形成工程を有することを特徴とする転
写用マスクの製造方法。
本発明によれば、表層に酸化層を有する薄膜を備えるマスクブランクにおいて、前記酸
化層の膜厚が外周部よりも中央部が厚く形成される場合でも、薄膜全体における透過率等
の光学特性の主表面側での均一性を所定の許容範囲内とすることができる。また、薄膜を
備えるマスクブランクに対して加熱処理および強制冷却処理を行った結果、薄膜の表層に
酸化層が形成されても、その表層を含む薄膜全体における透過率等の光学特性の主表面内
での均一性を所定の許容範囲内とすることが可能となる。
本発明の実施の形態におけるマスクブランクの模式的断面図である。 薄膜形成工程で用いられるスパッタリング装置の模式図である。 加熱処理および強制冷却処理に用いられる縦型炉の模式図である。 従来の膜厚分布の薄膜に対して加熱処理及び強制冷却処理を行った後のマスクブランクの模式的断面図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のマスクブランクは、構成1にあるように、透光性基板の主表面上に、転写パタ
ーン形成用の薄膜を備えたマスクブランクであって、
前記薄膜は、遷移金属とケイ素を含有し、さらに酸素または窒素のうち少なくともいず
れかを含有する材料からなり、
前記薄膜は、その表層に前記表層を除く領域の薄膜よりも酸素含有量が多い酸化層を有
し、
前記薄膜は、主表面側における外周部の厚さよりも中央部の厚さが厚く形成されており

前記酸化層は、主表面側における外周部の厚さよりも中央部の厚さが厚く形成されてい
ることを特徴とする。
また、本発明のマスクブランクの製造方法は、構成6にあるように、透光性基板の主表
面上に、転写パターン形成用の薄膜を備えたマスクブランクの製造方法であって、
前記透光性基板の主表面上に、遷移金属とケイ素を含有するターゲットを用い、酸素ま
たは窒素のうち少なくともいずれかを含有するスパッタリングガス中でスパッタリング法
により前記薄膜を形成する薄膜形成工程と、
前記薄膜形成工程で形成した前記薄膜に対し、酸素を含有する気体中で加熱処理および
強制冷却処理を行う加熱冷却処理工程とを有し、
前記薄膜形成工程は、前記薄膜を主表面側おける外周部の厚さよりも中央部の厚さを厚
くなるように形成する工程であり、
前記加熱冷却処理工程は、前記薄膜の表層にその表層を除く領域の薄膜よりも酸素含有
量が多い酸化層を形成する工程であり、かつ前記酸化層を主表面側における外周部の厚さ
よりも中央部の厚さが厚くなるように形成する工程であることを特徴とする。
本発明において、前記薄膜は、その表層に前記表層を除く領域の薄膜よりも酸素含有量
が多い酸化層を有する。図1に示すように、このマスクブランク3は、透光性基板1の主
表面上に転写パターン形成用の薄膜2を備えた構成であり、薄膜2は、その表層に前記表
層を除く領域の薄膜21よりも酸素含有量が多い酸化層22を有する。また、前記薄膜は
、主表面側における外周部の厚さよりも中央部の厚さが厚く形成されている。図1に示す
ように、薄膜2は、主表面側における外周部の厚さHo2よりも中央部の厚さHc2が厚
く形成されている。詳しくは、薄膜2は、薄膜の外周部から中央部に向かって膜厚が増加
している。
ここで、図1においても、透光性基板の中心を基準とした一辺が所定長さの四角形を規
定し、その四角形の内側の領域を中央部とし、その四角形の外側の領域を外周部としてい
る。例えば、従来広く用いられているマスクブランクのサイズである、透光性基板の一辺
が約152mmの方形状の場合、前記の四角形の一辺の長さは、例えば132mmや14
2mmとするとよい。なお、この四角形の一辺の長さはこれに限定されるものではない。
また、中央部と外周部の境界線の形状は、四角形に限定されるものではない。特に、薄膜
2の中央部の厚さHc2は、薄膜2の中央部の中心で測定された膜厚であると好ましい。
また、薄膜2の外周部の厚さHo2は、薄膜2の外周部における内周部との境界線近傍で
測定された膜厚であると好ましい。さらには、境界線が一辺が132mmの四角形状の場
合、薄膜2の外周部の厚さHo2は、その四角形の角部近傍における薄膜2の外周部で測
定された膜厚であるとより好ましい。
前記酸化層は、主表面側における外周部の厚さよりも中央部の厚さが厚く形成されてい
る。図1に示すように、酸化層22は、主表面側における外周部の厚さHo22よりも中
央部の厚さHc22が厚く形成されている。詳しくは、酸化層22は、薄膜の外周部から
中央部に向かって膜厚が増加している。酸化層22の中央部の厚さHc22は、薄膜2の
主表面側の中心で測定された膜厚であると好ましい。また、酸化層22の外周部の厚さH
o22は、酸化層22の外周部における内周部との境界線近傍で測定された膜厚であると
好ましい。さらには、境界線が一辺が132mmの四角形状の場合、酸化層22の外周部
の厚さHo22は、その四角形の角部近傍における薄膜2の外周部で測定された膜厚であ
るとより好ましい。
前記薄膜の主表面側における外周部および中央部の各膜厚と、前記酸化層の主表面側に
おける外周部および中央部の各膜厚は、マスクブランクから転写用マスクを作製した後に
おける、転写パターンが形成された薄膜(薄膜パターン)に求められる光学特性(露光光
に対する透過率、露光光に与えるべき位相シフト量等)によって決定される。前記薄膜が
、求められる光学特性を満たすことを前提条件として、その薄膜に形成される酸化層の膜
厚の面内分布(前記酸化層の主表面側における外周部の膜厚Ho22と、および中央部の
膜厚Hc22の差)と、その薄膜に酸化層が形成されることによって変わる光学特性の変
化量から、透光性基板に薄膜を形成するときの膜厚分布(前記薄膜の主表面側における外
周部の膜厚Ho2と、および中央部の膜厚Hc2)を決定する。
本発明における転写パターン形成用の薄膜は、遷移金属Mとケイ素(Si)を含有し、
さらに酸素(O)または窒素(N)のうち少なくともいずれかを含有する材料で形成され
ている。一般に、これらの材料からなる薄膜の表層に形成される酸化層は、ケイ素と酸素
の含有量が多い層になる傾向が大きい。このような酸化層は、酸化層以外の薄膜の部分に
比べて、透過率が高く(材料の消衰係数kが小さく)、透過する露光光に対して生じさせ
る位相シフト量が小さくなる(材料の屈折率nが小さくなる)。しかし、酸化層は、透過
する露光光を多少減衰させ、透過する露光光の位相を多少シフトさせる。薄膜全体での主
表面側における透過率分布と位相シフト量の分布の均一性を高くするには、酸化層による
影響を無視するわけにはいかない。このため、透光性基板上に、最初に形成する薄膜の膜
厚分布は、後工程でその薄膜の表層に形成される酸化層の膜厚分布とその酸化層が透過率
や位相シフト量に与える影響を考慮して、決定する必要がある。よって、単純に、酸化層
が形成された後、酸化層を除く薄膜の領域における外周部の膜厚(Ho21)と中央部の
膜厚(Hc21)が同一になるように、薄膜の膜厚分布を選定すればよいというわけでは
ない。なお、酸化層22を除く薄膜2の領域21における中央部の膜厚Hc21が、領域
21における外周部の膜厚Ho21よりも薄くなる構成であると好ましい。
前記酸化層は、自然酸化や転写用マスクの形での使用(露光光の長時間照射)で形成さ
れたものは含まれない。薄膜の自然酸化や転写用マスクの形で使用していく中で薄膜パタ
ーンに形成されてしまう酸化層(以下、自然酸化等による酸化層という)は、表層の酸化
が均等に進行する傾向が強い。このため、形成される表層の膜厚の均一性が比較的高く、
構成1や構成6に係る発明のような膜厚分布の酸化層にはなり難い。よって、自然酸化等
による酸化層だけを問題とする場合においては、薄膜を形成する工程において、主表面内
で膜厚分布を変える必要性は低い。自然酸化等による酸化層だけを問題とする場合におい
て、本発明のような薄膜の構成にすると、逆に光学特性の面内ばらつきが大きくなる恐れ
がある。
薄膜2において、中央部の厚さHc2と外周部の厚さHo2の比率は、前記薄膜の組成
や、前記薄膜の透過率、前記薄膜の膜厚等との関係で一概に言えないが、例えば、Ho2
/Hc2=0.94〜0.99の範囲が好ましく、0.95〜0.98の範囲であるとよ
り好ましい。この場合において、酸化層22の中央部の厚さHc22と外周部の厚さH
22の比率は、例えば、Ho22/Hc22=0.17〜0.88の範囲が好ましく、0
.25〜0.75の範囲であるとより好ましい。また、酸化層の膜厚は、最も厚い部分(
中央部)でも4nm以下であることが好ましく、3nm以下であるとより好ましい。
前記転写パターン形成用の薄膜は、遷移金属Mとケイ素(Si)を含有し、さらに酸素
(O)または窒素(N)のうち少なくともいずれかを含有する材料からなる。遷移金属M
としては、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti
)、クロム(Cr)、ハフニウム(Hf)、ニッケル(Ni)、バナジウム(V)、ジル
コニウム(Zr)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、ニオブ(Nb)、パラジウ
ム(Pb)等の何れか一つまたは合金、などが挙げられる。前記転写パターン形成用の薄
膜は、上記の成分に加え、炭素、水素、不活性ガス(ヘリウム,アルゴン,キセノン等)
等を含有する材料からなる場合が含まれる。
前記転写パターン形成用の薄膜としては、さらに具体的には、遷移金属シリサイド、遷
移金属シリサイド窒化物、遷移金属シリサイド窒化酸化物、遷移金属シリサイド酸化物、
などが挙げられる。また、前記薄膜は、単層構造、多層構造を含む。前記薄膜は、反射防
止層を含む態様であってもよい。前記薄膜は、組成傾斜膜を含む。
前記薄膜は、半透過膜を含む。半透過膜は、単層構造、低透過率層と高透過率層とから
なる2層構造、多層構造を含む。
また、半透過膜は、高透過率タイプを含む。高透過率タイプは、例えば、通常の透過率1
〜10%未満に対し、相対的に高い透過率10〜30%を有するものをいう。
前記薄膜は、位相シフトマスクやエンハンサーマスクにおける半透過膜又は、バイナリマ
スクにおける遮光膜、とすることができる。バイナリマスクの遮光膜においても、EMF
バイアスの観点で位相差の低減が要求されており、例えば、位相差の面内分布が厳密に問
われる場合においては、本願発明の適用効果がある。
本発明において、前記遷移金属は、モリブデンであることが好ましい。前述したように
、MoSiNやMoSiON等の材料からなる薄膜は、比較的大きな圧縮応力を有する傾
向があり、圧縮応力を低減させるためには加熱処理が有効であり、本願課題が特に顕著に
なるからである。前記転写パターン形成用の薄膜としては、例えば、モリブデンシリサイ
ド(MoSi)、モリブデンシリサイド窒化物(MoSiN)、モリブデンシリサイド窒
化酸化物(MoSiNO)、モリブデンシリサイド酸化物(MoSiO)、モリブデンシ
リサイド窒化炭化物(MoSiCN)、モリブデンシリサイド酸化炭化物(MoSiOC
)、モリブデンシリサイド酸化窒化炭化物(MoSiOCN)などが挙げられる。
前記酸化層は、構成6にも記載されているように、薄膜に対して、酸素を含有する気体
中で加熱処理と強制冷却処理を行う加熱冷却処理工程の過程で形成されることが好ましい
。加熱処理で加熱した薄膜を強制冷却で急冷することにより、薄膜表層における酸素取り
込み量の面内ばらつき度合いを制御しやすくなるためである。
本発明において、前記酸化層は、構成6に示すような加熱冷却処理工程によって形成さ
れることが好ましい。この加熱冷却処理は、薄膜を有するマスクブランクに対し、酸素を
含有する気体中で加熱処理を行い、かつ自然冷却される前に強制的に冷却する強制冷却処
理を行うものである。加熱冷却処理工程によって形成される酸化層は、加熱処理時の加熱
温度がより高い方が高い酸化度の被膜となり、マスクブランク製造時の洗浄処理で使用さ
れる洗浄液に対する耐性、このマスクブランクから転写用マスクを作製するプロセスで使
用される洗浄液に対する耐性、転写用マスクを洗浄するときの洗浄液に対する耐性がそれ
ぞれ高くなる。遷移金属とケイ素を含有する材料からなる薄膜の表層に各種洗浄耐性の高
い酸化層を形成するには、少なくとも300℃以上の加熱温度で加熱処理することが必要
とされる。また、薄膜への加熱処理は400℃以上の加熱温度が好ましく、より好ましく
は450℃以上である。一方、薄膜への加熱処理の加熱温度は、透光性基板への影響を考
慮すると、900℃以下であることが望ましい。
このような加熱冷却処理工程を複数枚のマスクブランクに対して同時に行うことを実現
するには、前記の構成7に示したように、加熱冷却室内に、薄膜が形成された複数枚の透
光性基板を、主表面を上下方向とし、かつ基板同士で間隔をおいて縦積みに配置し、加熱
冷却室外であり、透光性基板の端面側(外周側)に加熱器と冷却器を配置し、加熱処理と
強制冷却処理を行う工程とすることが好ましい。この工程を実現する加熱冷却装置として
は、例えば、図3に示す縦型炉100が挙げられる。この縦型炉100は、石英チューブ
10の内管10Bより内側の空間を加熱冷却室17としている。その加熱冷却室17内に
は、石英ボード16(石英でできた棚)が配置されている。この石英ボード16は、薄膜
が形成された透光性基板(マスクブランク3)を、対向する主表面同士で互いに間隔をお
いて配置することができるように、基板支持部16Aが設けられている。また、加熱冷却
室17には、気体流入管13と気体流出管14が接続されている。加熱冷却処理工程中、
酸素を含有する気体(空気等)を気体流入管13から流入させ、かつ気体流出管14から
流出させ、加熱処理室17内の気体が常に入れ替わるようになっている。
石英チューブ10は、外管10Aと内管10Bの2重管構造となっている。外管10A
には、冷媒管11,12が接続されている。この冷媒管11,12で、外管10Aの内壁
と内管10Bの外壁に挟まれ空間に冷媒を流入・流出させることで、内管10Bの内部空
間である加熱冷却室17を強制冷却させることができる。すなわち、石英チューブ10と
冷媒管11,12と図示しない冷媒供給源によって、冷却器が構成されている。石英ボー
ド16に配置されたマスクブランク3と冷媒との位置関係により、強制冷却処理はマスク
ブランク3の外周側から行われることになる。外管10Aの外周に加熱器として、ヒータ
ー15が設けられている。石英ボード16に配置されたマスクブランク3とヒーター15
との位置関係により、加熱処理もマスクブランク3の外周側から行われることになる。
加熱冷却処理における強制冷却処理は、加熱処理しているマスクブランクの薄膜が自然
冷却で酸化層の形成に大きなばらつきが発生する温度に降下する前には少なくとも行われ
ることが望まれる。前記の構成8に示したように、加熱冷却処理工程を、加熱器による加
熱処理を行った後であり、かつ加熱冷却処理室内の温度が300℃以上のときに、冷却器
による強制冷却処理を行う工程とすることが望ましい。ここでいう加熱処理を行った後と
は、加熱処理の熱源である加熱器を停止した直後に限らず、加熱器を停止する直前に、冷
却器による強制冷却を開始する工程も含まれる。前記薄膜に対する加熱処理および強制冷
却処理は、薄膜の外周部から中央部に向かって加熱および冷却が進行するような加熱器お
よび冷却器の配置が望ましい。このような加熱器および冷却器の配置とすることにより、
加熱処理において、自然酸化に比べて酸素を膜中に取り込む速度が大幅に上昇する温度(
約300℃)に達してから、強制冷却処理において、酸素を膜中に取り込む速度が大幅に
低下する温度に薄膜の表面温度が低下するまでの時間が、薄膜の外周部に比べて中央部の
方が長くすることができる。これにより、薄膜の表層に形成される酸化層の膜厚が、主表
面側において、中央部が外周部に比べて厚くすることができる。
加熱処理中と、少なくとも酸素を膜中に取り込む速度が大幅に低下する温度に薄膜の表
面温度が低下するまでの間の強制冷却処理中は、マスクブランクの薄膜の周囲には酸素を
含有する気体が存在している必要がある。酸素を含有する気体としては、空気でもよいが
、ケミカルフィルタを通したドライエアが好ましい。
前記薄膜形成工程は、構成6に示すような透光性基板の主表面上に、遷移金属とケイ素
を含有するターゲットを用い、酸素または窒素のうち少なくともいずれかを含有するスパ
ッタリングガス中でスパッタリング法によって薄膜を形成する工程であることが好ましい
。加熱冷却処理工程前の薄膜の主表面側における膜組成の均一性が高いことが望まれるた
め、枚葉式スパッタ装置で薄膜を形成することが好ましい。本発明における薄膜は、主表
面側における膜厚分布を制御することは必要であるが、膜厚分布が均一にすることはなく
、逆に外周部の膜厚を相対的に薄くする。このため、透光性基板の薄膜を形成する側の主
表面の直上に対向してターゲット面を配置した構成の枚葉式スパッタ装置を用いることも
可能である。
一方、形成された薄膜の欠陥品質(パーティクルに起因する欠陥の低減)をより高める
ことを考慮すると、前記薄膜形成工程は、構成9のような、前記基板を主表面の中心を通
る回転軸で回転させ、スパッタリングターゲットのスパッタ面を、前記基板の主表面と対
向し、かつ前記主表面に対して所定の角度を有する位置であり、前記基板の回転軸と、前
記スパッタ面の中心を通り前記基板の回転軸に対して平行な直線とがずれた位置に配置し
、スパッタリング法によって前記薄膜を形成することが好ましい。より具体的には、前記
の特開2002−090978号公報に開示されており、また図2にも示している斜入射
スパッタ法式のスパッタ装置を適用することが好ましい。なお、この場合、形成された薄
膜が本発明の膜厚分布になるように、ターゲット−基板間垂直距離(T/S)やオフセッ
ト距離を調整することが必要である。前記薄膜形成工程は、基板を回転させながら行うこ
とが好ましい。基板を回転させない場合に比べ、薄膜の膜厚等を均一に成膜するためであ
る。薄膜を形成する方法としては、DCスパッタ法、RFスパッタ法、イオンビームスパ
ッタ法が適用可能である。特に、前記薄膜形成工程は、DCスパッタ法が好ましい。成膜
速度が大きく、量産性に優れるためである。
本発明において、前記薄膜としては、構成2や構成10のような、露光光に対して1%
以上の透過率を有する半透過膜が挙げられる。このような半透過膜としては、例えば、エ
ンハンサーマスク作製用の位相差ゼロの半透過膜や、半透過膜のみでは位相シフト効果を
生じさせるだけの位相差は得られないが、透光部の基板表面から所定深さだけ掘り込むこ
とで位相シフト効果を生じさせる位相差が得られる位相シフトマスクを作製するための半
透過膜が挙げられる。
本発明において、前記薄膜としては、構成3および構成11のような、露光光に対して
1%以上の透過率を有し、かつ、前記薄膜を透過した露光光と前記薄膜の膜厚と同じ距離
だけ空気中を通過した露光光との間に位相シフト効果を生じさせる所定の位相差が得られ
るハーフトーン位相シフト膜が挙げられる。
本発明において、前記薄膜がバイナリマスクの遮光膜の場合、その膜厚は、65nm以
下であることが好ましく、55nm以下であることがさらに好ましい。また、前記薄膜が
ハーフトーン位相シフトマスクのハーフトーン位相シフト膜の場合、その膜厚は、75n
m以下であることが好ましく、70nm以下であることがさらに好ましい。また、前記薄
膜がエンハンサーマスクの半透過膜の場合、その膜厚は、40nm以下であることが好ま
しく、30nm以下であることがさらに好ましい。
本発明において、前記薄膜は、構成4、および構成12に示すような、前記透過率の面
内分布が0.6%の範囲内であることが好ましい。例えば、透過率の目標値に対して面内
各所の透過率が、+0.6%の範囲内である場合、−0.6%の範囲内である場合、透過
率の目標値に対して面内各所の透過率の最大値および最小値が±0.3%の範囲内にある
場合、であれば、前記透過率の面内分布は0.6%の範囲内となる。前記薄膜は、透過率
の目標値に対して面内各所の透過率(透過率の最大値および最小値)が±0.3%の範囲
内にあることが、さらに好ましい。
本発明において、前記薄膜は、構成5および構成13に示すような、前記位相差の面内
分布が4度の範囲内であることが好ましい。例えば、位相差の目標値に対して面内各所の
位相差が、+4度の範囲内である場合、−4度の範囲内である場合、位相差の目標値に対
して面内各所の位相差の最大値および最小値が±2度の範囲内にある場合、であれば、前
記位相差の面内分布は4度の範囲内となる。前記薄膜は、位相差の目標値に対して面内各
所の位相差(位相差の最大値および最小値)が±2度の範囲内にあることが、さらに好ま
しい。
本発明の転写用マスクは、構成14に示すように、構成1から5のいずれかに記載のマ
スクブランクの前記薄膜に転写パターンが形成されていることを特徴とする。
本発明の転写用マスクの製造方法は、構成15に示すように、構成6から13のいずれ
かに記載のマスクブランク製造方法で製造されたマスクブランクの前記薄膜に転写パター
ンを形成するパターン形成工程を有することを特徴とする。
本発明において、マスクブランクから転写用マスクを作製する際に、マスクブランクの
薄膜上に形成されるレジストは、化学増幅型レジストであることが好ましい。高精度の加
工に適するためである。また、レジストは電子線描画用のレジストであることが好ましい
。高精度の加工に適するためである。
本発明は、電子線描画によりレジストパターンを形成する電子線描画用のマスクブラン
クに適用する。
本発明において、透光性基板は、使用する露光波長に対して透明性を有するものであれ
ば特に制限されない。本発明では、石英基板、その他各種のガラス基板(例えば、CaF
基板、ソーダライムガラス、無アルカリガラス基板、アルミノシリケートガラス等)を
用いることができるが、この中でも石英基板は、ArFエキシマレーザーの波長領域で透
明性が高いので、本発明には特に好適である。
本発明において、転写用マスクには、位相シフトマスク、位相シフト効果を使用しない
バイナリマスク、が含まれる。転写用マスクには、レチクルが含まれる。位相シフトマス
クには、ハーフトーン型(トライトーン型)等の位相シフトマスク、エンハンサーマスク
が含まれる。
本発明においては、前記半透過膜及びそのパターンの他に、他の薄膜及びそのパターン
を形成できる。例えば、前記半透過膜の上又は下に遮光膜を有する形態の場合には、前記
半透過膜の材料が遷移金属シリサイドを含むので、遮光膜の材料は、前記半透過膜に対し
てエッチング選択性を有する(エッチング耐性を有する)クロムや、クロムに酸素、窒素
、炭素などの元素を添加したクロム化合物で構成することができる。これにより、光半透
過膜パターンの上又は下に遮光膜パターンを形成できる。このクロムを含有する材料とし
ては、クロム単体(Cr)の他、クロム(Cr)に窒素(N)、酸素(O)、炭素(C)
、水素(H)、ヘリウム(He)などの元素を一以上含有する材料が含まれる。例えば、
Cr、CrN、CrO、CrNO、CrNC、CrCONなどや、これらに加え水素(H
)、ヘリウム(He)をそれぞれ含有する材料が含まれる。
本発明において、遷移金属とケイ素を含む薄膜のドライエッチングには、例えば、SF
、CF、C、CHF等の弗素系ガス、これらとHe、H、N、Ar、C
、O等の混合ガスを用いることができる。また、クロム系薄膜のドライエッチン
グには、塩素系ガスと酸素ガスとを含む混合ガスからなるドライエッチングガスを用いる
ことができる。ドライエッチングに用いる塩素系ガスとしては、例えば、Cl、SiC
、HCl、CCl、CHCl等が挙げられる。
一方、本発明のマスクブランクでは、透光性基板上に設けられる転写パターン形成用の
薄膜は、遷移金属とケイ素を含有し、さらに酸素または窒素のうち少なくともいずれかを
含有する材料で形成される。しかし、ケイ素と窒素からなる材料、またはケイ素と窒素か
らなる材料に半金属元素、非金属元素および希ガスから選ばれる1以上の元素を含有する
材料を、本発明のパターン形成用の薄膜を形成する材料に用いた場合においても、本発明
のパターン形成用の薄膜の構成を適用することができ、同様の効果を得ることができる。
具体的な構成としては、透光性基板の主表面上に、転写パターン形成用の薄膜を備えた
マスクブランクであって、前記薄膜は、ケイ素と窒素からなる材料、またはケイ素と窒素
からなる材料に半金属元素、非金属元素および希ガスから選ばれる1以上の元素を含有す
る材料からなり、前記薄膜は、その表層に前記表層を除く領域の薄膜よりも酸素含有量が
多い酸化層を有し、前記薄膜は、主表面側における外周部の厚さよりも中央部の厚さが厚
く形成されており、前記酸化層は、主表面側における外周部の厚さよりも中央部の厚さが
厚く形成されているマスクブランクである。
ケイ素と窒素からなる材料等を適用した転写パターン形成用の薄膜の場合でも、屈折率
と消衰係数が高い元素である遷移金属を含有している本発明の転写パターン形成用の薄膜
ほどではないが、加熱冷却処理によって薄膜の表層に形成される酸化層の膜厚分布が均一
でないことで、薄膜全体での透過率分布や位相シフト量の分布の均一性が低下することが
生じる。よって、ケイ素と窒素からなる材料等を適用した転写パターン形成用の薄膜の場
合でも、薄膜と酸化層の各厚さを本発明に規定する構成とすることで、薄膜全体での透過
率分布や位相シフト量の分布の均一性を高めることができる。
同様に、本発明のマスクブランクの製造方法においても、薄膜形成工程を、ケイ素ター
ゲットまたはケイ素に半金属元素および非金属元素から選ばれる1以上の元素を含有する
材料からなるターゲットを用い、窒素系ガスと希ガスを含むスパッタリングガス中でのス
パッタリング法によって、薄膜を形成する工程に代えた場合においても、本発明のマスク
ブランクの製造方法で得られる効果と同様の効果を得ることができる。
具体的な構成としては、透光性基板の主表面上に、転写パターン形成用の薄膜を備えた
マスクブランクの製造方法であって、前記透光性基板の主表面上に、ケイ素ターゲットま
たはケイ素に半金属元素および非金属元素から選ばれる1以上の元素を含有する材料から
なるターゲットを用い、窒素系ガスと希ガスを含むスパッタリングガス中でスパッタリン
グ法により前記薄膜を形成する薄膜形成工程と、前記薄膜形成工程で形成した前記薄膜に
対し、酸素を含有する気体中で加熱処理および強制冷却処理を行う加熱冷却処理工程とを
有し、前記薄膜形成工程は、前記薄膜を主表面側おける外周部の厚さよりも中央部の厚さを厚くなるように形成する工程であり、前記加熱冷却処理工程は、前記薄膜の表層にその表層を除く領域の薄膜よりも酸素含有量が多い酸化層を形成する工程であり、かつ前記酸化層を主表面側における外周部の厚さよりも中央部の厚さが厚くなるように形成する工程であるマスクブランクの製造方法である。
前記薄膜に含有する半金属元素は、特に限定されない。半金属元素の中でも、ホウ素、
ゲルマニウム、アンチモンおよびテルルから選ばれる一以上の元素を含有させるようにす
ると、スパッタリングターゲットとして用いるケイ素にこれらの半金属元素を含有させる
ことができ、ターゲットの導電性を高めることが期待できるため、好ましい。このマスク
ブランクの製造方法における薄膜形成工程では、いずれのスパッタリング法も適用できる
。ターゲットの導電性が、遷移金属を含有させた薄膜の場合に比べて低いことから、RF
スパッタ法やイオンビームスパッタ法を適用するとより好ましい。
前記薄膜には、いずれの非金属元素を含有させてもよい。非金属元素の中でも、炭素、
フッ素および水素から選ばれる一以上の元素を含有させると好ましい。前記薄膜形成工程
で使用する窒素系ガスは、窒素を含有するガスであればいずれのガスも適用可能である。
酸化層が形成される前の前記薄膜は酸素含有量を低く抑えることが好ましいため、酸素を
含有しない窒素系ガスを適用することが好ましく、窒素ガスを適用するとより好ましい。
前記薄膜形成工程で使用する希ガスは、いずれの希ガスも適用可能であるが、成膜レート
のことを考慮すると、アルゴン、クリプトン、キセノンを適用することが好ましい。また
、形成される薄膜の応力を緩和することを考慮すると、原子量の小さいヘリウム、ネオン
を適用し、薄膜に積極的に取り込ませることが好ましい。
なお、遷移金属を含有しない材料で形成されている薄膜を有する前記のマスクブランク
やそのマスクブランクの製造方法に関するその他の構成については、本発明のマスクブラ
ンクや本発明のマスクブランクの製造方法の場合と同様である。また、遷移金属を含有し
ない材料で形成されている薄膜を有する前記のマスクブランクを用いて作製される転写用
マスクやその転写用マスクの製造方法についても、本発明の転写用マスクや本発明の転写
用マスクの製造方法と同様である。
以下、実施例に基づき、本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
透光性基板として、主表面が約152mm×約152mmの四角形であり、厚さが約6
.25mmの合成石英ガラス基板を用い、その透光性基板上に、モリブデン、シリコン、
および窒素からなる半透過膜(薄膜)を成膜した。半透過膜の成膜には、図2に示す、い
わゆる斜入射スパッタ方式かつ枚葉処理方式のDCスパッタリング装置を使用した。具体
的には、モリブデン(Mo)とシリコン(Si)との混合ターゲット(Mo:Si=12
at%:88at%)を用い、アルゴン(Ar)と窒素(N)とヘリウム(He)との
混合ガス雰囲気(ガス流量比 Ar:N:He=8:72:100)で、反応性スパッ
タリング(DCスパッタリング)により、透光性基板上に、モリブデン、シリコン及び窒
素からなるMoSiN膜(位相シフト膜)を形成した。このとき、形成される半透過膜の
平均膜厚が69nmであり、かつ中央部の膜厚が外周部の膜厚に比べて18Å程度厚くな
るように、DCスパッタリング装置の成膜条件(T/S距離、オフセット距離、スパッタ
電圧の諸条件)を設定した。ここで、形成される薄膜の中央部と外周部の境界は、合成石
英ガラス基板の中心を基準とした一辺が132mmの四角形とした。また、その境界から
内側の領域を中央部とし、その境界から外側の領域を外周部とした。なお、ここでは、酸
化層形成後における位相シフト膜(マスクブランクが完成したときの位相シフト膜)が、
ArFエキシマレーザーの波長193nmの露光光に対する透過率が6%であり、かつ位
相シフト量が177度になるように成膜条件を設定した。
形成されたMoSiN膜(位相シフト膜)について、薄膜の中央部(透光性基板の主表
面の中心)に対して、位相シフト量測定装置(レーザーテック社製 MPM193)でA
rFエキシマレーザーの波長である波長193nmの光に対する透過率と位相シフト量を
それぞれ測定したところ、透過率が4.52%、位相シフト量が182.5度であった。
また、位相シフト膜の中央部の膜厚として、透光性基板の主表面の中心の膜厚をX線反射
率法(XRR)で測定したところ、702Åであった。位相シフト膜の外周部の平均膜厚
として、境界の四角形における4つの角部近傍の各外周部の膜厚をX線反射率法(XRR
)で測定し、平均値を算出たところ、684Åであった。なお、X線反射率法の測定では
、リガク社製 GXR300RDを使用した。
次に、同様の手順で5枚作成したMoSiN膜(位相シフト膜)を成膜した透光性基板
を、図3の縦型炉100の石英ボードの各段の基板支持部16Aに間隔をおいて縦積みに
載置した。ここで、石英ボードの最上段と最下段の基板支持部16Aには、位相シフト膜
が成膜されていない透光性基板(ダミー基板)を載置した。これは、最上段と最下段は、
外乱等の影響を受けやすく、酸化層の膜厚を制御することが難しいためである。薄膜への
加熱処理は、ヒーター(加熱器)15で加熱し始めてから加熱冷却室17内の温度が45
0℃に達したときから1時間行われた。そして、ヒーター15からの加熱を停止した直後
から、冷媒管11から冷媒を注入し始め、加熱冷却室17内を常温になるまで強制的に冷
却することで、薄膜への強制冷却処理を行った。この加熱処理および強制冷却処理によっ
て、MoSiN膜(位相シフト膜)の表層に酸化層を形成した。
強制冷却処理後の位相シフト膜を備える透光性基板5枚に対して、同様に波長193n
mの光に対する透過率と位相シフト量を測定した。薄膜の中央部(透光性基板の主表面の
中心)の測定結果は、透過率が平均6.16%、位相シフト量が平均178.1度であっ
た。また、位相シフト膜の外周部である酸化層の形成前に膜厚を測定した4箇所の外周部
で、同様に透過率と位相シフト量をそれぞれ測定し、透過率の平均値と位相シフト量の平
均値を算出した。その結果、位相シフト膜の外周部における平均透過率が6.07%、平
均位相シフト量が177.3であった。また、5枚の強制冷却処理後の位相シフト膜を備
える透光性基板は、薄膜の中央部、外周部ともに、透過率の測定値が、設計透過率の6%
から±0.3%の範囲内に収まっていた。同時に、5枚のマスクブランクは、位相シフト
膜の中央部、外周部ともに、位相シフト量の測定値が、設計位相シフト量の177度から
±2度の範囲内に収まっていた。
さらに、この強制冷却処理後の位相シフト膜を備える透光性基板に対して、X線反射率
法(XRR)を用いて、酸化層の膜厚を測定した。その結果、位相シフト膜の中央部が外
周部よりも酸化層の膜厚が厚かった。また、外周部と中央部の膜厚の差は、平均で15Å
であった。
(比較例1)
実施例1と同様に、透光性基板上に、モリブデン、シリコン、および窒素からなる半透
過膜(薄膜)を成膜した。ただし、この比較例では、DCスパッタリング装置で半透過膜
を成膜する際、膜厚が主表面側で出来る限り均一になるような成膜条件を適用した。この
ため、透光性基板上に形成されたMoSiN膜(位相シフト膜)は、外周部と中央部の膜
厚差が5Å程度と、実施例1に比べると大幅に小さかった。同様の手順で比較例1のMo
SiN膜(位相シフト膜)を成膜した透光性基板を5枚作成した。さらに比較例1の位相
シフト膜を有する透光性基板5枚に対して、実施例1と同条件で加熱処理および強制冷却
処理を行った。この加熱処理および強制冷却処理を行ったことにより、MoSiN膜(位
相シフト膜)の表層に酸化層を形成されていた。
強制冷却処理後の位相シフト膜を備える透光性基板5枚に対して、同様に波長193n
mの光に対する透過率と位相シフト量を測定した。薄膜の中央部(透光性基板の主表面の
中心)の測定結果は、透過率が6.44%、位相シフト量が174.3度であった。また
、位相シフト膜の外周部である酸化層の形成前に膜厚を測定した4箇所の外周部で、同様
に透過率と位相シフト量をそれぞれ測定し、透過率の平均値と位相シフト量の平均値を算
出した。その結果、位相シフト膜の外周部における平均透過率が5.72%、平均位相シ
フト量が180.1であった。また、5枚の強制冷却処理後の位相シフト膜を備える透光
性基板は、薄膜の中央部、外周部ともに、透過率の測定値が、設計透過率の6%から±0
.3%の範囲外となってしまっていた。同時に、5枚のマスクブランクは、位相シフト膜
の中央部、外周部ともに、位相シフト量の測定値が、設計位相シフト量の177度から±
2度の範囲外となってしまっていた。
(位相シフトマスクの作製)
上記実施例1で製造した位相シフトマスクブランクの位相シフト膜上に、クロムを含有
する材料からなる遮光膜を成膜し、遮光膜を有する位相シフトマスクブランクを作製した
。成膜した遮光膜は、位相シフト膜側からCrCON膜(膜厚30nm)、CrN膜(膜
厚4nm)、CrOCN膜(膜厚14nm)が順に積層した構造とした。このMoSiN
からなる位相シフト膜とCr系材料からなる遮光膜の積層構造で、ArFエキシマレーザ
ーの波長(193nm)に対する光学濃度は3.1であった。
この作製した遮光膜を有する位相シフトマスクブランクを用いてハーフトーン型位相シ
フトマスクを作製した。具体的には、まず、マスクブランクの遮光膜上に、レジスト膜と
して、電子線描画用化学増幅型ポジレジスト膜(富士フィルムエレクトロニクスマテリア
ルズ社製 PRL009)を形成した。レジスト膜の形成は、スピンナー(回転塗布装置
)を用いて、回転塗布した。
次に上記マスクブランク上に形成されたレジスト膜に対し、電子線描画装置を用いて位
相シフト膜に形成すべき転写パターンの描画を行った後、所定の現像液で現像してレジス
トパターンを形成した。
続いて、上記レジストパターンをマスクとして、遮光膜のエッチングを行って遮光膜パ
ターンを形成した。ドライエッチングガスとして、ClとOの混合ガスを用いた。
次に、上記レジストパターンまたは遮光膜パターンをマスクとして、位相シフト膜のエ
ッチングを行って位相シフトパターンを形成した。ドライエッチングガスとして、SF
とHeの混合ガスを用いた。
次に、残存するレジストパターンを除去し、電子線描画用化学増幅型ポジレジスト膜(
富士フィルムエレクトロニクスマテリアルズ社製 PRL009)を回転塗布により、新
たに形成した。さらに、形成したレジスト膜に対し、電子線描画装置を用いて遮光膜に形
成すべき転写パターン(遮光帯等)の描画を行った後、所定の現像液で現像してレジスト
パターンを形成した。
次に、このレジストパターンをマスクとして、遮光膜のエッチングを行って遮光帯等の
パターンを形成した。最後に、残存するレジストパターンを除去し、所定の洗浄処理を施
して、位相シフトマスクを得た。この位相シフトマスクは、位相シフトパターンの透過率
および位相差の面内均一性は高く、高い精度で露光転写を行うことが可能であった。
1 透光性基板
2,4 薄膜
22,42 酸化層
3,5 マスクブランク
10 石英チューブ
11,12 冷媒管
15 ヒーター(加熱器)
16 石英ボード
17 加熱冷却室
100 縦型炉

Claims (15)

  1. 透光性基板の主表面上に、転写パターン形成用の薄膜を備えたマスクブランクであって、
    前記薄膜は、ケイ素と窒素からなる材料、またはケイ素と窒素からなる材料に半金属元素、非金属元素および希ガスから選ばれる1以上の元素を含有する材料からなり、
    前記薄膜は、その表層に前記表層を除く領域の薄膜よりも酸素含有量が多い酸化層を有し、
    前記薄膜は、主表面側における外周部の厚さよりも中央部の厚さが厚く形成されており、
    前記酸化層は、主表面側における外周部の厚さよりも中央部の厚さが厚く形成されている
    ことを特徴とするマスクブランク。
  2. 前記薄膜は、露光光に対して1%以上の透過率を有する半透過膜であることを特徴とする請求項1記載のマスクブランク。
  3. 前記薄膜は、露光光に対して1%以上の透過率を有し、かつ、前記薄膜を透過した露光光と前記薄膜の膜厚と同じ距離だけ空気中を通過した露光光との間に所定の位相差を生じさせるハーフトーン位相シフト膜であることを特徴とする請求項1記載のマスクブランク。
  4. 前記薄膜は、前記透過率の面内分布が0.6%の範囲内であることを特徴とする請求項2または3に記載のマスクブランク。
  5. 前記薄膜は、前記位相差の面内分布が4度の範囲内であることを特徴とする請求項3に記載のマスクブランク。
  6. 透光性基板の主表面上に、転写パターン形成用の薄膜を備えたマスクブランクの製造方法であって、
    前記透光性基板の主表面上に、ケイ素ターゲットまたはケイ素に半金属元素および非金属元素から選ばれる1以上の元素を含有する材料からなるターゲットを用い、窒素系ガスと希ガスを含むスパッタリングガス中でスパッタリング法により前記薄膜を形成する薄膜形成工程と、
    前記薄膜形成工程で形成した前記薄膜に対し、酸素を含有する気体中で加熱処理および強制冷却処理を行う加熱冷却処理工程とを有し、
    前記薄膜形成工程は、前記薄膜を主表面側おける外周部の厚さよりも中央部の厚さを厚くなるように形成する工程であり、
    前記加熱冷却処理工程は、前記薄膜の表層にその表層を除く領域の薄膜よりも酸素含有量が多い酸化層を形成する工程であり、かつ前記酸化層を主表面側における外周部の厚さよりも中央部の厚さが厚くなるように形成する工程であることを特徴とするマスクブランクの製造方法。
  7. 前記加熱冷却処理工程は、加熱冷却室内に、前記薄膜が形成された複数枚の前記透光性基板を、主表面を上下方向とし、かつ基板同士で間隔をおいて縦積みに配置し、加熱冷却室外であり、かつ透光性基板の端面側に配置された加熱器と冷却器によって、加熱処理と強制冷却処理を行う工程であることを特徴とする請求項6記載のマスクブランクの製造方法。
  8. 前記加熱冷却処理工程は、加熱器による加熱処理を行った後であり、かつ加熱冷却室内の温度が300℃以上のときに、冷却器による強制冷却処理を行う工程であることを特徴とする請求項7記載のマスクブランクの製造方法。
  9. 前記薄膜形成工程は、前記基板を主表面の中心を通る回転軸で回転させ、スパッタリングターゲットのスパッタ面を、前記基板の主表面と対向し、かつ前記主表面に対して所定の角度を有する位置であり、前記基板の回転軸と、前記スパッタ面の中心を通り前記基板の回転軸に対して平行な直線とがずれた位置に配置し、スパッタリング法によって前記薄膜を形成することを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載のマスクブランクの製造方法。
  10. 前記薄膜は、露光光に対して1%以上の透過率を有する半透過膜であることを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載のマスクブランクの製造方法。
  11. 前記薄膜は、露光光に対して1%以上の透過率を有し、かつ、前記薄膜を透過した露光光と前記薄膜の膜厚と同じ距離だけ空気中を通過した露光光との間に所定の位相差を生じさせるハーフトーン位相シフト膜であることを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載のマスクブランクの製造方法。
  12. 前記薄膜は、前記透過率の面内分布が0.6%の範囲内であることを特徴とする請求項10または11に記載のマスクブランクの製造方法。
  13. 前記薄膜は、前記位相差の面内分布が4度の範囲内であることを特徴とする請求項11記載のマスクブランクの製造方法。
  14. 請求項1から5のいずれかに記載のマスクブランクの前記薄膜に転写パターンが形成されていることを特徴とする転写用マスク。
  15. 請求項6から13のいずれかに記載のマスクブランクの製造方法で製造されたマスクブランクの前記薄膜に転写パターンを形成するパターン形成工程を有することを特徴とする転写用マスクの製造方法。
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