JPH0980736A - 露光用マスク及びその製造方法 - Google Patents
露光用マスク及びその製造方法Info
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- JPH0980736A JPH0980736A JP23875495A JP23875495A JPH0980736A JP H0980736 A JPH0980736 A JP H0980736A JP 23875495 A JP23875495 A JP 23875495A JP 23875495 A JP23875495 A JP 23875495A JP H0980736 A JPH0980736 A JP H0980736A
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- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
- Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 成膜時に生じる成膜膜厚分布に伴う位相差の
制御性の劣化を改善し、更にこの手法で作成したマスク
を用いることでデバイスで配線等の寸法制御性を向上す
る。 【解決手段】 透光性基板101上に半透明位相シフト
膜102を形成し、感光性樹脂パターン103をマスク
に位相シフト膜102を選択エッチングして半透明位相
シフトパターンを形成する露光用マスクの製造方法にお
いて、位相シフト膜102のエッチングの際に露出した
基板101も同時にエッチングし、かつ位相シフト膜1
02のエッチング速度R1と基板101のエッチング速
度R0との比(R0/R1)を、基板101の屈折率n
0から1を引いた値と位相シフト膜102の屈折率n1
から1を引いた値との比{(n1−1)/(n0−
1)}に等しくなるようにエッチング条件を設定する。
制御性の劣化を改善し、更にこの手法で作成したマスク
を用いることでデバイスで配線等の寸法制御性を向上す
る。 【解決手段】 透光性基板101上に半透明位相シフト
膜102を形成し、感光性樹脂パターン103をマスク
に位相シフト膜102を選択エッチングして半透明位相
シフトパターンを形成する露光用マスクの製造方法にお
いて、位相シフト膜102のエッチングの際に露出した
基板101も同時にエッチングし、かつ位相シフト膜1
02のエッチング速度R1と基板101のエッチング速
度R0との比(R0/R1)を、基板101の屈折率n
0から1を引いた値と位相シフト膜102の屈折率n1
から1を引いた値との比{(n1−1)/(n0−
1)}に等しくなるようにエッチング条件を設定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
工程におけるリソグラフィー技術に用いられる露光用マ
スクに係わり、特に半透明位相シフト膜を用いた露光用
マスク及びその製造方法に関する。
工程におけるリソグラフィー技術に用いられる露光用マ
スクに係わり、特に半透明位相シフト膜を用いた露光用
マスク及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、LSIのリソグラフィーのための
露光技術として、各種の位相シフト法が提案されてい
る。この中でも、半透明位相シフトパターンを用いた位
相シフト法は、個々のパターンに対して位相シフト効果
をもたらすものとして注目されている(例えば、米国特
許USP4890304)。
露光技術として、各種の位相シフト法が提案されてい
る。この中でも、半透明位相シフトパターンを用いた位
相シフト法は、個々のパターンに対して位相シフト効果
をもたらすものとして注目されている(例えば、米国特
許USP4890304)。
【0003】この種の位相シフト法に用いる露光用マス
クは多層構造で用いられてきたが、最近、工程の簡略
化、欠陥の低減を目的とした単層構造として用いられる
ようになっている。特開平5−122815号公報で
は、半透明位相シフト膜内の多重干渉を考慮した条件下
で半透明位相シフト膜に必要とされる光学定数と膜厚の
相関を見出し、更に半透明位相シフト膜の材料としてS
iNx膜を適用する手法が開示されている。
クは多層構造で用いられてきたが、最近、工程の簡略
化、欠陥の低減を目的とした単層構造として用いられる
ようになっている。特開平5−122815号公報で
は、半透明位相シフト膜内の多重干渉を考慮した条件下
で半透明位相シフト膜に必要とされる光学定数と膜厚の
相関を見出し、更に半透明位相シフト膜の材料としてS
iNx膜を適用する手法が開示されている。
【0004】この手法では、半透明位相シフト膜を形成
するためにスパッタリングを用いているが、スパッタリ
ングで透光性基板上に半透明位相シフト膜を作成する
際、ターゲットのスパッタ位置と基板の位置により半透
明位相シフト膜の膜厚に違いが生じていた。このような
膜厚の違いはそのまま位相差に影響するため、位相制御
性が膜厚制御性に反映される。従って、位相精度の良い
半透明位相シフトパターンを得ることは極めて困難であ
った。
するためにスパッタリングを用いているが、スパッタリ
ングで透光性基板上に半透明位相シフト膜を作成する
際、ターゲットのスパッタ位置と基板の位置により半透
明位相シフト膜の膜厚に違いが生じていた。このような
膜厚の違いはそのまま位相差に影響するため、位相制御
性が膜厚制御性に反映される。従って、位相精度の良い
半透明位相シフトパターンを得ることは極めて困難であ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように従来、透光
性基板上に形成された半透明位相シフト膜には基板位置
による膜厚の違いがあり、これが半透明位相シフトパタ
ーンにおける位相差の制御性を劣化させる要因となって
いた。
性基板上に形成された半透明位相シフト膜には基板位置
による膜厚の違いがあり、これが半透明位相シフトパタ
ーンにおける位相差の制御性を劣化させる要因となって
いた。
【0006】本発明は、上記事情を考慮して成されたも
ので、その目的とするところは、半透明位相シフト膜の
膜厚分布に伴う半透明位相シフトパターンの位相差の制
御性の劣化を改善することができ、露光精度の向上に寄
与し得る露光用マスク及びその製造方法を提供すること
にある。
ので、その目的とするところは、半透明位相シフト膜の
膜厚分布に伴う半透明位相シフトパターンの位相差の制
御性の劣化を改善することができ、露光精度の向上に寄
与し得る露光用マスク及びその製造方法を提供すること
にある。
【0007】
(概要)上記課題を解決するために本発明は、次のよう
な構成を採用している。即ち、本発明(請求項1)は、
透光性基板上に半透明位相シフト膜を構成要素に含む半
透明位相シフトパターンを具備した露光用マスクにおい
て、前記半透明位相シフト膜からなる任意のパターンに
おける前記透光性基板の堀込み量が、前記半透明位相シ
フト膜の屈折率から1を引いた値を前記透光性基板の屈
折率から1を引いた値で除して得られる値に、前記半透
明膜の最大膜厚から前記任意パターンの半透明膜位相シ
フト膜の厚さを引いた値を乗じ、更に前記半透明位相シ
フト膜の膜厚最大部近傍における前記透光性基板の堀込
み量を加えたものとほぼ等しいことを特徴とする。
な構成を採用している。即ち、本発明(請求項1)は、
透光性基板上に半透明位相シフト膜を構成要素に含む半
透明位相シフトパターンを具備した露光用マスクにおい
て、前記半透明位相シフト膜からなる任意のパターンに
おける前記透光性基板の堀込み量が、前記半透明位相シ
フト膜の屈折率から1を引いた値を前記透光性基板の屈
折率から1を引いた値で除して得られる値に、前記半透
明膜の最大膜厚から前記任意パターンの半透明膜位相シ
フト膜の厚さを引いた値を乗じ、更に前記半透明位相シ
フト膜の膜厚最大部近傍における前記透光性基板の堀込
み量を加えたものとほぼ等しいことを特徴とする。
【0008】ここで本発明は、望ましくは以下の形態を
とる。 a)透光性基板に、SiO2 ,Si3 N4 ,Al2 O
3 ,MgF2 ,CaF2 のうち少なくとも一つを用いる
こと。 b)半透明位相シフト膜に、Si,Ge,GaAsのう
ち少なくとも一つを用いること。 c)半透明位相シフト膜は、シリコン,ゲルマニウム,
ガリウムアルセナイド,ハフニウム,錫,クロム,タン
タル,炭素、又はモリブデン,タングステン,ニッケル
などの金属シリサイドの何れかを主組成に持つ酸化物,
窒化物,炭化物,水素化物,ハロゲン化物の少なくとも
一つより構成されること。 d)半透明位相シフト膜は、SiOx,SiNy,Si
OxNy,MoSiOx,MoSiNy,MoSiOx
Ny,WSiOx,WSiNy,WSiOxNy,Cr
Ox,CrNy,CrOxNy,CrFz,CrOxF
z,HfOx,HfOxFz,SnOx,TaOx,C
Hx,CaFz,MgFx,AlOx(x,y,zは任
意の実数)の少なくとも一つより構成されること。 e)半透明位相シフト膜の組成x,y,zは、同一の基
板内で異なる値を有すること。 f)半透明位相シフト膜の同一基板内で生じる組成x,
y,zの変化に対応して得られる光学定数は、屈折率が
ほぼ一定の値(平均値±0.025×平均値)を示し、
消衰係数が組成変化に応じて変化すること。 g)半透明位相シフト膜の組成変化は、成膜時の反応ガ
スの濃度と分布を調整することにより生じさせること。 h)半透明位相シフト膜を形成する際の反応ガス密度
は、半透明位相シフト膜の成膜速度の速い部分で高くな
るように設定されたこと。 i)半透明位相シフト膜の面内分布は、ターゲット元素
に対するキャリアガスに含まれる元素の組成比が半透明
位相シフト膜の膜厚の厚い部分で大きくなるように設定
されたこと。
とる。 a)透光性基板に、SiO2 ,Si3 N4 ,Al2 O
3 ,MgF2 ,CaF2 のうち少なくとも一つを用いる
こと。 b)半透明位相シフト膜に、Si,Ge,GaAsのう
ち少なくとも一つを用いること。 c)半透明位相シフト膜は、シリコン,ゲルマニウム,
ガリウムアルセナイド,ハフニウム,錫,クロム,タン
タル,炭素、又はモリブデン,タングステン,ニッケル
などの金属シリサイドの何れかを主組成に持つ酸化物,
窒化物,炭化物,水素化物,ハロゲン化物の少なくとも
一つより構成されること。 d)半透明位相シフト膜は、SiOx,SiNy,Si
OxNy,MoSiOx,MoSiNy,MoSiOx
Ny,WSiOx,WSiNy,WSiOxNy,Cr
Ox,CrNy,CrOxNy,CrFz,CrOxF
z,HfOx,HfOxFz,SnOx,TaOx,C
Hx,CaFz,MgFx,AlOx(x,y,zは任
意の実数)の少なくとも一つより構成されること。 e)半透明位相シフト膜の組成x,y,zは、同一の基
板内で異なる値を有すること。 f)半透明位相シフト膜の同一基板内で生じる組成x,
y,zの変化に対応して得られる光学定数は、屈折率が
ほぼ一定の値(平均値±0.025×平均値)を示し、
消衰係数が組成変化に応じて変化すること。 g)半透明位相シフト膜の組成変化は、成膜時の反応ガ
スの濃度と分布を調整することにより生じさせること。 h)半透明位相シフト膜を形成する際の反応ガス密度
は、半透明位相シフト膜の成膜速度の速い部分で高くな
るように設定されたこと。 i)半透明位相シフト膜の面内分布は、ターゲット元素
に対するキャリアガスに含まれる元素の組成比が半透明
位相シフト膜の膜厚の厚い部分で大きくなるように設定
されたこと。
【0009】また、本発明(請求項4)は、透光性基板
上に半透明位相シフト膜を形成し、前記半透明位相シフ
ト膜より耐エッチング性を有するパターンをマスクに該
半透明位相シフト膜を選択エッチングして半透明位相シ
フトパターンを形成する露光用マスクの製造方法におい
て、前記半透明位相シフト膜のエッチングの際に該エッ
チングにより露出した前記透光性基板も同時にエッチン
グし、かつ前記半透明位相シフト膜のエッチング速度R
1と前記透光性基板のエッチング速度R0との比(R0
/R1)を、前記透光性基板の屈折率n0から1を引い
た値と前記半透明位相シフト膜の屈折率n1から1を引
いた値との比{(n1−1)/(n0−1)}にほぼ等
しくなるようにエッチング条件を設定したことを特徴と
する。
上に半透明位相シフト膜を形成し、前記半透明位相シフ
ト膜より耐エッチング性を有するパターンをマスクに該
半透明位相シフト膜を選択エッチングして半透明位相シ
フトパターンを形成する露光用マスクの製造方法におい
て、前記半透明位相シフト膜のエッチングの際に該エッ
チングにより露出した前記透光性基板も同時にエッチン
グし、かつ前記半透明位相シフト膜のエッチング速度R
1と前記透光性基板のエッチング速度R0との比(R0
/R1)を、前記透光性基板の屈折率n0から1を引い
た値と前記半透明位相シフト膜の屈折率n1から1を引
いた値との比{(n1−1)/(n0−1)}にほぼ等
しくなるようにエッチング条件を設定したことを特徴と
する。
【0010】ここで本発明は、望ましくは以下の形態を
とる。 a)耐エッチング性を有するパターンは、感光性樹脂膜
により形成される。 b)耐エッチング性を有するパターンは、導電性を有す
る膜により形成される。 c)耐エッチング性を有するパターンは、導電性を有す
る膜とその上に積層した感光性樹脂膜により形成され
る。 d)エッチング工程は、基板面と垂直方向に異方的に成
される。 e)エッチング工程に用いるガスの少なくとも一つに、
ハロゲン元素を含む。 f)ハロゲン元素は、塩素,弗素,臭素のいずれかであ
ること。 g)エッチング条件の設定は以下の少なくとも一つの手
法により達成すること。
とる。 a)耐エッチング性を有するパターンは、感光性樹脂膜
により形成される。 b)耐エッチング性を有するパターンは、導電性を有す
る膜により形成される。 c)耐エッチング性を有するパターンは、導電性を有す
る膜とその上に積層した感光性樹脂膜により形成され
る。 d)エッチング工程は、基板面と垂直方向に異方的に成
される。 e)エッチング工程に用いるガスの少なくとも一つに、
ハロゲン元素を含む。 f)ハロゲン元素は、塩素,弗素,臭素のいずれかであ
ること。 g)エッチング条件の設定は以下の少なくとも一つの手
法により達成すること。
【0011】(1) 複数のガスの組成を変化させる。 (2) 反応室内部の圧力を調整する。 (3) 印加電圧を調整する。 h)透光性基板内で素子の一部を作成する目的で配置さ
れた部分の半透明位相シフト膜の最大膜厚が、隣接する
開口部を透過する露光光に対し所望の位相差になるよう
に設定される。 i)所望の位相差とは160度〜200度の範囲である
こと。 j)エッチングレートの比が多重反射を考慮し設定され
る。 k)素子の一部を作成する目的で配置された部分の半透
明位相シフト膜の消衰係数は膜厚に応じて調整されてお
り、任意の部分において膜厚と消衰係数の積がほぼ一定
となるように調整されたこと。 (作用)本発明は、半透明位相シフト膜の膜厚の違いに
よる位相差のずれを透光性基板を堀込むことによって補
正する。また本発明は、半透明位相シフト膜のエッチン
グにおいて透光性基板もエッチングする。このとき、基
板エッチング量は半透明位相シフト膜の膜厚の違いによ
り異なるが、透光性基板と半透明位相シフト膜とのエッ
チングレート比を適切に定めることにより、膜厚の差に
相当する位相差分だけ基板堀込み量の差を設けることが
できる。
れた部分の半透明位相シフト膜の最大膜厚が、隣接する
開口部を透過する露光光に対し所望の位相差になるよう
に設定される。 i)所望の位相差とは160度〜200度の範囲である
こと。 j)エッチングレートの比が多重反射を考慮し設定され
る。 k)素子の一部を作成する目的で配置された部分の半透
明位相シフト膜の消衰係数は膜厚に応じて調整されてお
り、任意の部分において膜厚と消衰係数の積がほぼ一定
となるように調整されたこと。 (作用)本発明は、半透明位相シフト膜の膜厚の違いに
よる位相差のずれを透光性基板を堀込むことによって補
正する。また本発明は、半透明位相シフト膜のエッチン
グにおいて透光性基板もエッチングする。このとき、基
板エッチング量は半透明位相シフト膜の膜厚の違いによ
り異なるが、透光性基板と半透明位相シフト膜とのエッ
チングレート比を適切に定めることにより、膜厚の差に
相当する位相差分だけ基板堀込み量の差を設けることが
できる。
【0012】半透明位相シフト膜の屈折率をn1、薄い
部分の厚さをd1、厚い部分の厚さをd2とする。ま
た、透光性基板の屈折率をn0、半透明位相シフト膜の
薄い部分に対応した透光性基板の堀込み量をd0とす
る。露光波長λに対して半透明位相シフト膜の薄い部分
(透光性基板を堀込む)と厚い部分で位相差を等しくす
るには、 d1/(λ/n1)−d1/λ+d0/(λ/n0)−d0/λ =d2/(λ/n1)−d2/λ … (1) の関係を満たすことが必要となる。数式(1) で半透明位
相シフト膜、透光性基板のエッチング速度をそれぞれR
1,R0とするとd0は、 d0=(d2−d1)×R0/R1 … (2) と表せる。数式(2) を数式(1) に代入して整理すると、 (d2−d1){(n0−1)R0/R1−(n1−1)}=0 … (3) を得る。ここで、d2>d1であるから (n0−1)R0/R1−(n1−1)=0 … (4) を得る。数式(4) を変形すると、 R0/R1=(n1−1)/(n0−1) … (5) を得る。即ち、露光波長λに対して半透明位相シフト膜
の薄い部分(透光性基板を堀込む)と厚い部分で位相差
を等しくするには、半透明位相シフト膜と透光性基板の
エッチングレート比が透光性基板の屈折率から1を引い
た値と半透明位相シフト膜の屈折率から1を引いた値と
の比に等しくなるようにすれば良い。
部分の厚さをd1、厚い部分の厚さをd2とする。ま
た、透光性基板の屈折率をn0、半透明位相シフト膜の
薄い部分に対応した透光性基板の堀込み量をd0とす
る。露光波長λに対して半透明位相シフト膜の薄い部分
(透光性基板を堀込む)と厚い部分で位相差を等しくす
るには、 d1/(λ/n1)−d1/λ+d0/(λ/n0)−d0/λ =d2/(λ/n1)−d2/λ … (1) の関係を満たすことが必要となる。数式(1) で半透明位
相シフト膜、透光性基板のエッチング速度をそれぞれR
1,R0とするとd0は、 d0=(d2−d1)×R0/R1 … (2) と表せる。数式(2) を数式(1) に代入して整理すると、 (d2−d1){(n0−1)R0/R1−(n1−1)}=0 … (3) を得る。ここで、d2>d1であるから (n0−1)R0/R1−(n1−1)=0 … (4) を得る。数式(4) を変形すると、 R0/R1=(n1−1)/(n0−1) … (5) を得る。即ち、露光波長λに対して半透明位相シフト膜
の薄い部分(透光性基板を堀込む)と厚い部分で位相差
を等しくするには、半透明位相シフト膜と透光性基板の
エッチングレート比が透光性基板の屈折率から1を引い
た値と半透明位相シフト膜の屈折率から1を引いた値と
の比に等しくなるようにすれば良い。
【0013】ここで、例えば屈折率1.5の透光性基板
上に屈折率2.0の半透明位相シフト膜が設けられてい
る場合にはR0/R1=2、即ち透光性基板のエッチン
グ速度を半透明基板のエッチング速度の2倍になるよう
にエッチング条件を設定すれば良いことになる。
上に屈折率2.0の半透明位相シフト膜が設けられてい
る場合にはR0/R1=2、即ち透光性基板のエッチン
グ速度を半透明基板のエッチング速度の2倍になるよう
にエッチング条件を設定すれば良いことになる。
【0014】この手法では、透光性基板も削れる条件で
エッチングを行うため、エッチングの終点検出が重要と
なる。この場合、半透明位相シフト膜エッチングの際に
生じる発光をモニタし、エッチングの終点時間を定める
と良い。この場合、半透明位相シフト膜の厚い部分で所
望の位相差となるように、成膜時に膜厚調整を行うと良
い。なお、数式(4) の関係は、半透明位相シフト膜の膜
厚の厚い部分に対応する透光性基板が堀込まれた場合に
ついても有効である。
エッチングを行うため、エッチングの終点検出が重要と
なる。この場合、半透明位相シフト膜エッチングの際に
生じる発光をモニタし、エッチングの終点時間を定める
と良い。この場合、半透明位相シフト膜の厚い部分で所
望の位相差となるように、成膜時に膜厚調整を行うと良
い。なお、数式(4) の関係は、半透明位相シフト膜の膜
厚の厚い部分に対応する透光性基板が堀込まれた場合に
ついても有効である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。 (実施形態1)本実施形態はKrF(248nm)を露
光光源に用いた露光に使用する半透明位相シフト膜で、
とりわけ膜厚に応じて消衰係数を変化させたSiNx半
透明膜の製法に関する。
参照して説明する。 (実施形態1)本実施形態はKrF(248nm)を露
光光源に用いた露光に使用する半透明位相シフト膜で、
とりわけ膜厚に応じて消衰係数を変化させたSiNx半
透明膜の製法に関する。
【0016】成膜は、Siをターゲットとしたスパッタ
リング法で、ターゲットのスパッタ位置が被加工基板
(透光性基板)の周辺にくるよう調整することで行っ
た。被加工基板に成膜されたSiの膜厚分布は、図3に
示す如く基板中心で薄く外側で厚くなった。SiNx膜
を成膜するにはSiをスパッタする際に窒素ガスを導入
するが、導入する窒素ガスは被加工基板中心域で周辺部
と比べ濃度が小さくなるよう、ガス導入口とガス排気口
を共に被加工基板周囲に配置することで調整した。これ
により、作成したSiNx膜は、図4に示す如く被加工
基板中心部で窒素の組成比xを小さくすることで消衰係
数を高く(膜厚は薄い)、被加工基板周辺部で消衰係数
を小さく(膜厚は厚い)することができた。なお、この
とき中心部と周辺部とで屈折率の差は殆ど生じなかっ
た。作成後の膜厚、光学定数を以下に示す。
リング法で、ターゲットのスパッタ位置が被加工基板
(透光性基板)の周辺にくるよう調整することで行っ
た。被加工基板に成膜されたSiの膜厚分布は、図3に
示す如く基板中心で薄く外側で厚くなった。SiNx膜
を成膜するにはSiをスパッタする際に窒素ガスを導入
するが、導入する窒素ガスは被加工基板中心域で周辺部
と比べ濃度が小さくなるよう、ガス導入口とガス排気口
を共に被加工基板周囲に配置することで調整した。これ
により、作成したSiNx膜は、図4に示す如く被加工
基板中心部で窒素の組成比xを小さくすることで消衰係
数を高く(膜厚は薄い)、被加工基板周辺部で消衰係数
を小さく(膜厚は厚い)することができた。なお、この
とき中心部と周辺部とで屈折率の差は殆ど生じなかっ
た。作成後の膜厚、光学定数を以下に示す。
【0017】周辺部:膜厚124.5nm、光学定数=
2.01−0.387i 中心部:膜厚116.4nm、光学定数=2.03−
0.415i 本発明はSiNxに関するものであるがこれに限るもの
でなく、ある組成比の範囲において屈折率(複素屈折率
の実数部)が殆ど変化せず、消衰係数と膜厚の積がほぼ
等しくなるように消衰係数を調整できれば、いかなる材
料を用いても良い。
2.01−0.387i 中心部:膜厚116.4nm、光学定数=2.03−
0.415i 本発明はSiNxに関するものであるがこれに限るもの
でなく、ある組成比の範囲において屈折率(複素屈折率
の実数部)が殆ど変化せず、消衰係数と膜厚の積がほぼ
等しくなるように消衰係数を調整できれば、いかなる材
料を用いても良い。
【0018】本実施形態は、KrFエキシマレーザを光
源に用いた露光に使用する半透明位相シフトマスクに関
するが、露光光源はこれに限るものではなく、水銀のG
線,I線,H線又はArF,フッ素レーザ,X線等に用
いる半透明位相シフト膜にも適用可能である。
源に用いた露光に使用する半透明位相シフトマスクに関
するが、露光光源はこれに限るものではなく、水銀のG
線,I線,H線又はArF,フッ素レーザ,X線等に用
いる半透明位相シフト膜にも適用可能である。
【0019】また、本実施形態ではSiNxを半透明材
料に用いたが、これに限るものではなくSiOx,Si
OxNy,MoSiOx,MoSiNy,MoSiOx
Ny,WSiOx,WSiNy,WSiOxNy,Cr
Ox,CrNy,CrOxNy,CrFz,CrOxF
z,HfOx,HfOxFz,SnOx,TaOx,C
Hx,CaFz,MgFx,AlOx(x,y,zは任
意の実数)の少なくとも一つより構成される半透明材料
にも適用可能である。 (実施形態2)本実施形態は、KrF(248nm)を
露光光源に用いた露光に使用する半透明位相シフトマス
クに関する。
料に用いたが、これに限るものではなくSiOx,Si
OxNy,MoSiOx,MoSiNy,MoSiOx
Ny,WSiOx,WSiNy,WSiOxNy,Cr
Ox,CrNy,CrOxNy,CrFz,CrOxF
z,HfOx,HfOxFz,SnOx,TaOx,C
Hx,CaFz,MgFx,AlOx(x,y,zは任
意の実数)の少なくとも一つより構成される半透明材料
にも適用可能である。 (実施形態2)本実施形態は、KrF(248nm)を
露光光源に用いた露光に使用する半透明位相シフトマス
クに関する。
【0020】まず、先に説明した実施形態1と同様にし
て、図1(a)に示すように、石英からなる透光性基板
(光学定数=1.51)101上に、半透明位相シフト
膜102として屈折率2.01を有する窒化シリコン
(SiNx)膜を形成した。このとき、素子の一部を作
成する目的で配置された部分の半透明位相シフト膜10
2の最大膜厚部102aは124.5nm(光学定数=
2.01−0.387i)、最小膜厚部102bは11
6.4nm(光学定数=2.03−0.415i)であ
った。
て、図1(a)に示すように、石英からなる透光性基板
(光学定数=1.51)101上に、半透明位相シフト
膜102として屈折率2.01を有する窒化シリコン
(SiNx)膜を形成した。このとき、素子の一部を作
成する目的で配置された部分の半透明位相シフト膜10
2の最大膜厚部102aは124.5nm(光学定数=
2.01−0.387i)、最小膜厚部102bは11
6.4nm(光学定数=2.03−0.415i)であ
った。
【0021】次いで、図1(b)に示すように、半透明
位相シフト膜102上に感光性樹脂材料103を膜厚
0.5μmで塗布した。続いて、図1(c)に示すよう
に、描画・現像することで感光性樹脂パターン103a
を形成した。
位相シフト膜102上に感光性樹脂材料103を膜厚
0.5μmで塗布した。続いて、図1(c)に示すよう
に、描画・現像することで感光性樹脂パターン103a
を形成した。
【0022】次いで、感光性樹脂パターン103aが形
成されていない露出している半透明位相シフト膜102
を、フロロカーボンと酸素の混合ガスを用いた異方性エ
ッチングにより除去した。エッチングの途中過程では図
1(d)に示すように、最小膜厚部102bが完全に削
れ、最大膜厚部102aは8.1nm残存している。エ
ッチングの途中過程では図1(e)に示すように、最小
膜厚部102bで石英基板101が削れる。このときの
石英基板101のエッチングレートは、フロロカーボン
と酸素の混合比を調整し半透明位相シフト膜102のエ
ッチングレートのほぼ2倍となるようにし、前記数式
(5) を満足せさた。最大膜厚部102aを完全に除去し
た時にエッチングを終了した。このとき、最小膜厚部1
02bで削れた石英は16.2nmであった。
成されていない露出している半透明位相シフト膜102
を、フロロカーボンと酸素の混合ガスを用いた異方性エ
ッチングにより除去した。エッチングの途中過程では図
1(d)に示すように、最小膜厚部102bが完全に削
れ、最大膜厚部102aは8.1nm残存している。エ
ッチングの途中過程では図1(e)に示すように、最小
膜厚部102bで石英基板101が削れる。このときの
石英基板101のエッチングレートは、フロロカーボン
と酸素の混合比を調整し半透明位相シフト膜102のエ
ッチングレートのほぼ2倍となるようにし、前記数式
(5) を満足せさた。最大膜厚部102aを完全に除去し
た時にエッチングを終了した。このとき、最小膜厚部1
02bで削れた石英は16.2nmであった。
【0023】次いで、図1(f)に示すように、感光性
樹脂材料パターン103aを除去し、所望の半透明位相
シフトパターンを形成した。ここで、比較のために従来
方法で作成した半透明位相シフトパターンを、図2に示
しておく。透光性基板201上に形成された半透明位相
シフト膜202の最大膜厚部202aと最小膜厚部20
2bのいずれにおいても、基板201の表面は削られて
いない。このため、202aと202bとの膜厚の差が
位相差のずれとして現れていたのである。
樹脂材料パターン103aを除去し、所望の半透明位相
シフトパターンを形成した。ここで、比較のために従来
方法で作成した半透明位相シフトパターンを、図2に示
しておく。透光性基板201上に形成された半透明位相
シフト膜202の最大膜厚部202aと最小膜厚部20
2bのいずれにおいても、基板201の表面は削られて
いない。このため、202aと202bとの膜厚の差が
位相差のずれとして現れていたのである。
【0024】本実施形態により作成した半透明位相シフ
トマスクで得られる最大及び最小の位相差は183.2
度(102b)、179.8度(102a)であった。
従来法のように透光性基板が削れない条件で加工した場
合に得られる最大・最小の位相差はそれぞれ179.8
度(202a)、171.2度(202b)であったの
で、位相差の最大値−最小値で5.2度向上させること
ができた。
トマスクで得られる最大及び最小の位相差は183.2
度(102b)、179.8度(102a)であった。
従来法のように透光性基板が削れない条件で加工した場
合に得られる最大・最小の位相差はそれぞれ179.8
度(202a)、171.2度(202b)であったの
で、位相差の最大値−最小値で5.2度向上させること
ができた。
【0025】この効果は、本マスクを被加工基板(ウエ
ハ・石英・ガラス・プラスチックなど)上にマスク像を
転写した際にも確認された。ウエハを被加工基板に用
い、この基板上に感光性樹脂材料を塗布し本半透明位相
シフトマスクを介して248nm光により露光したとこ
ろ、250nmパターンで寸法線幅を所望寸法の±10
%を許容とし焦点深度を求めたところ1.2μmを得た
(従来法で作成したマスクは0.8μm)。この半透明
位相シフトマスクを用い作成したデバイスでは、配線の
線幅制御性が大幅に向上できたため信頼性が向上させる
ことができた。
ハ・石英・ガラス・プラスチックなど)上にマスク像を
転写した際にも確認された。ウエハを被加工基板に用
い、この基板上に感光性樹脂材料を塗布し本半透明位相
シフトマスクを介して248nm光により露光したとこ
ろ、250nmパターンで寸法線幅を所望寸法の±10
%を許容とし焦点深度を求めたところ1.2μmを得た
(従来法で作成したマスクは0.8μm)。この半透明
位相シフトマスクを用い作成したデバイスでは、配線の
線幅制御性が大幅に向上できたため信頼性が向上させる
ことができた。
【0026】本実施形態では、エッチングレートの調整
を混合ガスの組成比を課得ることで行ったが、これに限
るものでもなく反応室の圧力,電圧の印加量を調整する
ことで行っても良い。勿論、これらの手法を組み合わせ
ても良い。
を混合ガスの組成比を課得ることで行ったが、これに限
るものでもなく反応室の圧力,電圧の印加量を調整する
ことで行っても良い。勿論、これらの手法を組み合わせ
ても良い。
【0027】本実施形態は、KrFエキシマレーザを光
源に用いた露光に使用する半透明位相シフトマスクに関
するが、露光光源はこれに限るものではなく、水銀のG
線,I線,H線又はArF,フッ素レーザ,X線等に用
いる半透明位相シフト膜にも適用可能である。
源に用いた露光に使用する半透明位相シフトマスクに関
するが、露光光源はこれに限るものではなく、水銀のG
線,I線,H線又はArF,フッ素レーザ,X線等に用
いる半透明位相シフト膜にも適用可能である。
【0028】また、本実施形態ではSiNxを半透明材
料に用いたが、これに限るものではなくSiOx,Si
OxNy,MoSiOx,MoSiNy,MoSiOx
Ny,WSiOx,WSiNy,WSiOxNy,Cr
Ox,CrNy,CrOxNy,CrFz,CrOxF
z,HfOx,HfOxFz,SnOx,TaOx,C
Hx,CaFz,MgFx,AlOx(x,y,zは任
意の実数)の少なくとも一つより構成される半透明材料
にも適用可能である。
料に用いたが、これに限るものではなくSiOx,Si
OxNy,MoSiOx,MoSiNy,MoSiOx
Ny,WSiOx,WSiNy,WSiOxNy,Cr
Ox,CrNy,CrOxNy,CrFz,CrOxF
z,HfOx,HfOxFz,SnOx,TaOx,C
Hx,CaFz,MgFx,AlOx(x,y,zは任
意の実数)の少なくとも一つより構成される半透明材料
にも適用可能である。
【0029】また、加工対象とするパターンも250n
mに限るものではなく、加工対象部品も配線に限るもの
ではなく、トランジスタ,キャパシタ,導通孔の一部或
いは全ての加工に用いる露光マスクに対しても適用可能
である。 (実施形態3)本実施形態は、KrF(248nm)を
露光光源に用いた露光に使用する強度透過率6%の半透
明位相シフトマスクに関する。
mに限るものではなく、加工対象部品も配線に限るもの
ではなく、トランジスタ,キャパシタ,導通孔の一部或
いは全ての加工に用いる露光マスクに対しても適用可能
である。 (実施形態3)本実施形態は、KrF(248nm)を
露光光源に用いた露光に使用する強度透過率6%の半透
明位相シフトマスクに関する。
【0030】石英からなる透光性基板(光学定数=1.
51)上に屈折率1.99を有する酸窒化モリブデンシ
リサイド(MoSiOxNy)膜を形成した。このと
き、素子の一部を作成する目的で配置された部分の半透
明位相シフト膜の最大膜厚部は129.7nm(光学定
数=1.97−0.416i)、最小膜厚部は115.
0nm(光学定数=1.99−0.470i)であっ
た。この半透明位相シフト膜上に感光性樹脂材料を膜厚
0.5μmで塗布した。さらに、描画・現像することで
感光性樹脂パターンを形成した。
51)上に屈折率1.99を有する酸窒化モリブデンシ
リサイド(MoSiOxNy)膜を形成した。このと
き、素子の一部を作成する目的で配置された部分の半透
明位相シフト膜の最大膜厚部は129.7nm(光学定
数=1.97−0.416i)、最小膜厚部は115.
0nm(光学定数=1.99−0.470i)であっ
た。この半透明位相シフト膜上に感光性樹脂材料を膜厚
0.5μmで塗布した。さらに、描画・現像することで
感光性樹脂パターンを形成した。
【0031】次いで、感光性樹脂パターンが形成されて
いない露出している半透明位相シフト膜を、フロロカー
ボンと酸素の混合ガスを用いた異方性エッチングにより
除去した。そして、最大膜厚部を完全に除去した時にエ
ッチングを終了した。このとき、最小膜厚部で削れた石
英はほぼ30nmであった。このときの石英基板のエッ
チングレートは、フロロカーボンと酸素の混合比を調整
し更に反応室圧力と基板温度を調整することで、半透明
位相シフト膜のエッチングレートのほぼ2倍になるよう
に調整した。次いで、感光性樹脂材料パターンを除去
し、所望の半透明位相シフトパターンを形成した。
いない露出している半透明位相シフト膜を、フロロカー
ボンと酸素の混合ガスを用いた異方性エッチングにより
除去した。そして、最大膜厚部を完全に除去した時にエ
ッチングを終了した。このとき、最小膜厚部で削れた石
英はほぼ30nmであった。このときの石英基板のエッ
チングレートは、フロロカーボンと酸素の混合比を調整
し更に反応室圧力と基板温度を調整することで、半透明
位相シフト膜のエッチングレートのほぼ2倍になるよう
に調整した。次いで、感光性樹脂材料パターンを除去
し、所望の半透明位相シフトパターンを形成した。
【0032】本実施形態により作成した半透明位相シフ
トマスクで得られる最大及び最小の位相差は180.1
度、180.3度(最大値−最小値=0.2度)であっ
た。従来法のように透光性基板が削れない条件で加工し
た場合に得られる最大・最小の位相差はそれぞれ18
0.1度、162.3度(最大値−最小値=17.8
度)であったので、最大値−最小値で17.6度向上さ
せることができた。
トマスクで得られる最大及び最小の位相差は180.1
度、180.3度(最大値−最小値=0.2度)であっ
た。従来法のように透光性基板が削れない条件で加工し
た場合に得られる最大・最小の位相差はそれぞれ18
0.1度、162.3度(最大値−最小値=17.8
度)であったので、最大値−最小値で17.6度向上さ
せることができた。
【0033】この効果は、本マスクを被加工基板(ウエ
ハ・石英・ガラス・プラスチックなど)上にマスク像を
転写した際にも確認された。ウエハを被加工基板に用
い、この基板上に感光性樹脂材料を塗布し本半透明位相
シフトマスクを介して248nm光により露光したとこ
ろ、250nmパターンで寸法線幅を所望寸法の±10
%を許容とし焦点深度を求めたところ1.3μmを得た
(従来法で作成したマスクは0.2μm)。この半透明
位相シフトマスクを用い作成したデバイスでは、配線の
線幅制御性が大幅に向上できたため信頼性が向上させる
ことができた。
ハ・石英・ガラス・プラスチックなど)上にマスク像を
転写した際にも確認された。ウエハを被加工基板に用
い、この基板上に感光性樹脂材料を塗布し本半透明位相
シフトマスクを介して248nm光により露光したとこ
ろ、250nmパターンで寸法線幅を所望寸法の±10
%を許容とし焦点深度を求めたところ1.3μmを得た
(従来法で作成したマスクは0.2μm)。この半透明
位相シフトマスクを用い作成したデバイスでは、配線の
線幅制御性が大幅に向上できたため信頼性が向上させる
ことができた。
【0034】本実施形態は、KrFエキシマレーザを光
源に用いた露光に使用する半透明位相シフトマスクに関
するが、露光光源はこれに限るものではなく、水銀のG
線,I線,H線又はArF,フッ素レーザ,X線等に用
いる半透明位相シフト膜にも適用可能である。
源に用いた露光に使用する半透明位相シフトマスクに関
するが、露光光源はこれに限るものではなく、水銀のG
線,I線,H線又はArF,フッ素レーザ,X線等に用
いる半透明位相シフト膜にも適用可能である。
【0035】また、基板にはクオーツを用いたがこれに
限るものではなく、CaF2 ,MgF2 ,Al2 O3 ,
Si3 N4 等を用いても良く、透過率についても6%に
限るものではなくいかなる値でも良い。
限るものではなく、CaF2 ,MgF2 ,Al2 O3 ,
Si3 N4 等を用いても良く、透過率についても6%に
限るものではなくいかなる値でも良い。
【0036】また、本実施形態ではMoSiOxNyを
半透明材料に用いたが、これに限るものではなくSiO
x,SiNx,SiOxNy,MoSiOx,MoSi
Ny,WSiOx,WSiNy,WSiOxNy,Cr
Ox,CrNy,CrOxNy,CrFz,CrOxF
z,HfOx,HfOxFz,SnOx,TaOx,C
Hx,CaFz,MgFx,AlOx(x,y,zは任
意の実数)の少なくとも一つより構成される半透明材料
にも適用可能である。
半透明材料に用いたが、これに限るものではなくSiO
x,SiNx,SiOxNy,MoSiOx,MoSi
Ny,WSiOx,WSiNy,WSiOxNy,Cr
Ox,CrNy,CrOxNy,CrFz,CrOxF
z,HfOx,HfOxFz,SnOx,TaOx,C
Hx,CaFz,MgFx,AlOx(x,y,zは任
意の実数)の少なくとも一つより構成される半透明材料
にも適用可能である。
【0037】また、加工対象とするパターンも250n
mに限るものではなく、加工対象部品も配線に限るもの
ではなく、トランジスタ,キャパシタ,導通孔の一部或
いは全ての加工に用いる露光マスクに対しても適用可能
である。 (実施形態4)本実施形態は、KrF(248nm)を
露光光源に用いた露光に使用する強度透過率7%の半透
明位相シフトマスクに関する。
mに限るものではなく、加工対象部品も配線に限るもの
ではなく、トランジスタ,キャパシタ,導通孔の一部或
いは全ての加工に用いる露光マスクに対しても適用可能
である。 (実施形態4)本実施形態は、KrF(248nm)を
露光光源に用いた露光に使用する強度透過率7%の半透
明位相シフトマスクに関する。
【0038】石英からなる透光性基板(光学定数=1.
51)上に屈折率1.6を有するフッ化クロム(CrF
x)膜を形成した。このとき、素子の一部を作成する目
的で配置された部分の半透明位相シフト膜の最大膜厚部
は205.0nm(光学定数=1.58−0.255
i)、最小膜厚部は201.5nm(光学定数=1.6
2−0.260i)であった。この半透明位相シフト膜
上に感光性樹脂材料を膜厚0.5μmで塗布した。さら
に、描画・現像することで感光性樹脂パターンを形成し
た。
51)上に屈折率1.6を有するフッ化クロム(CrF
x)膜を形成した。このとき、素子の一部を作成する目
的で配置された部分の半透明位相シフト膜の最大膜厚部
は205.0nm(光学定数=1.58−0.255
i)、最小膜厚部は201.5nm(光学定数=1.6
2−0.260i)であった。この半透明位相シフト膜
上に感光性樹脂材料を膜厚0.5μmで塗布した。さら
に、描画・現像することで感光性樹脂パターンを形成し
た。
【0039】次いで、感光性樹脂パターンが形成されて
いない露出している半透明位相シフト膜を、ジクロロメ
タンと酸素の混合ガスを用いた異方性エッチングにより
除去した。そして、最大膜厚部を完全に除去した時にエ
ッチングを終了した。このとき、最小膜厚部で削れた石
英はほぼ9nmであった。このときの石英基板のエッチ
ングレートは、ジクロロメタンと酸素の混合比を調整し
更に反応室圧力と基板温度を調整することで、半透明位
相シフト膜のエッチングレートとほぼ等しくなるように
調整した。次いで、感光性樹脂材料パターンを除去し、
所望の半透明位相シフトパターンを形成した。
いない露出している半透明位相シフト膜を、ジクロロメ
タンと酸素の混合ガスを用いた異方性エッチングにより
除去した。そして、最大膜厚部を完全に除去した時にエ
ッチングを終了した。このとき、最小膜厚部で削れた石
英はほぼ9nmであった。このときの石英基板のエッチ
ングレートは、ジクロロメタンと酸素の混合比を調整し
更に反応室圧力と基板温度を調整することで、半透明位
相シフト膜のエッチングレートとほぼ等しくなるように
調整した。次いで、感光性樹脂材料パターンを除去し、
所望の半透明位相シフトパターンを形成した。
【0040】本実施形態により作成した半透明位相シフ
トマスクで得られる最大及び最小の位相差は180.2
度、179.7度(最大値−最小値=0.5度)であっ
た。従来法のように透光性基板が削れない条件で加工し
た場合に得られる最大・最小の位相差はそれぞれ18
0.2度、171.7度(最大値−最小値=8.5度)
であったので、最大値−最小値で8度向上させることが
できた。
トマスクで得られる最大及び最小の位相差は180.2
度、179.7度(最大値−最小値=0.5度)であっ
た。従来法のように透光性基板が削れない条件で加工し
た場合に得られる最大・最小の位相差はそれぞれ18
0.2度、171.7度(最大値−最小値=8.5度)
であったので、最大値−最小値で8度向上させることが
できた。
【0041】この効果は、本マスクを被加工基板(ウエ
ハ・石英・ガラス・プラスチックなど)上にマスク像を
転写した際にも確認された。ウエハを被加工基板に用
い、この基板上に感光性樹脂材料を塗布し本半透明位相
シフトマスクを介して248nm光により露光したとこ
ろ、250nmパターンで寸法線幅を所望寸法の±10
%を許容とし焦点深度を求めたところ1.3μmを得た
(従来法で作成したマスクは0.8μm)。この半透明
位相シフトマスクを用い作成したデバイスでは、配線の
線幅制御性が大幅に向上できたため信頼性が向上させる
ことができた。
ハ・石英・ガラス・プラスチックなど)上にマスク像を
転写した際にも確認された。ウエハを被加工基板に用
い、この基板上に感光性樹脂材料を塗布し本半透明位相
シフトマスクを介して248nm光により露光したとこ
ろ、250nmパターンで寸法線幅を所望寸法の±10
%を許容とし焦点深度を求めたところ1.3μmを得た
(従来法で作成したマスクは0.8μm)。この半透明
位相シフトマスクを用い作成したデバイスでは、配線の
線幅制御性が大幅に向上できたため信頼性が向上させる
ことができた。
【0042】本実施形態はKrFエキシマレーザを光源
に用いた露光に使用する半透明位相シフトマスクに関す
るが、露光光源はこれに限るものではなく、水銀のG
線,I線,H線又はArF,フッ素レーザ,X線等に用
いる半透明位相シフト膜にも適用可能である。
に用いた露光に使用する半透明位相シフトマスクに関す
るが、露光光源はこれに限るものではなく、水銀のG
線,I線,H線又はArF,フッ素レーザ,X線等に用
いる半透明位相シフト膜にも適用可能である。
【0043】また、基板にはクオーツを用いたがこれに
限るものではなく、CaF2 ,MgF2 ,Al2 O3 ,
Si3 N4 等を用いても良く、透過率についても7%に
限るものではなくいかなる値でも良い。
限るものではなく、CaF2 ,MgF2 ,Al2 O3 ,
Si3 N4 等を用いても良く、透過率についても7%に
限るものではなくいかなる値でも良い。
【0044】また、本実施形態ではCrFxを半透明材
料に用いたが、これに限るものではなくSiOx,Si
Nx,SiOxNy,MoSiOx,MoSiNy,M
oSiOxNy,WSiOx,WSiNy,WSiOx
Ny,CrOx,CrNy,CrOxNy,CrOxF
z,HfOx,HfOxFz,SnOx,TaOx,C
Hx,CaFz,MgFx,AlOx(x,y,zは任
意の実数)の少なくとも一つより構成される半透明材料
にも適用可能である。
料に用いたが、これに限るものではなくSiOx,Si
Nx,SiOxNy,MoSiOx,MoSiNy,M
oSiOxNy,WSiOx,WSiNy,WSiOx
Ny,CrOx,CrNy,CrOxNy,CrOxF
z,HfOx,HfOxFz,SnOx,TaOx,C
Hx,CaFz,MgFx,AlOx(x,y,zは任
意の実数)の少なくとも一つより構成される半透明材料
にも適用可能である。
【0045】また、加工対象とするパターンも250n
mに限るものではなく、加工対象部品も配線に限るもの
ではなく、トランジスタ,キャパシタ,導通孔の一部或
いは全ての加工に用いる露光マスクに対しても適用可能
である。 (実施形態5)本実施形態は、ArF(193nm)を
露光光源に用いた露光に使用する強度透過率8%の半透
明位相シフトマスクに関する。
mに限るものではなく、加工対象部品も配線に限るもの
ではなく、トランジスタ,キャパシタ,導通孔の一部或
いは全ての加工に用いる露光マスクに対しても適用可能
である。 (実施形態5)本実施形態は、ArF(193nm)を
露光光源に用いた露光に使用する強度透過率8%の半透
明位相シフトマスクに関する。
【0046】石英からなる透光性基板(光学定数=1.
57)上に屈折率2.3を有する酸窒化シリコン(Si
OxNy)膜を形成した。このとき、素子の一部を作成
する目的で配置された部分の半透明位相シフト膜の最大
膜厚部は75.8nm(光学定数=2.30−0.48
4i)、最小膜厚部は71.5nm(光学定数=2.3
3−0.512i)であった。この半透明位相シフト膜
上に感光性樹脂材料を膜厚0.5μmで塗布した。さら
に、描画・現像することで感光性樹脂パターンを形成し
た。
57)上に屈折率2.3を有する酸窒化シリコン(Si
OxNy)膜を形成した。このとき、素子の一部を作成
する目的で配置された部分の半透明位相シフト膜の最大
膜厚部は75.8nm(光学定数=2.30−0.48
4i)、最小膜厚部は71.5nm(光学定数=2.3
3−0.512i)であった。この半透明位相シフト膜
上に感光性樹脂材料を膜厚0.5μmで塗布した。さら
に、描画・現像することで感光性樹脂パターンを形成し
た。
【0047】次いで、感光性樹脂パターンが形成されて
いない露出している半透明位相シフト膜を、CHF3 と
酸素の混合ガスを用いた異方性エッチングにより除去し
た。そして、最大膜厚部を完全に除去した時にエッチン
グを終了した。このとき、最小膜厚部で削れた石英はほ
ぼ9nmであった。このときの石英基板のエッチングレ
ートは、CHF3 と酸素の混合比を調整し更に基板温度
と印加電圧を調整することで、半透明位相シフト膜のエ
ッチングレートの約2.3倍となるように調整した。次
いで、感光性樹脂材料パターンを除去し、所望の半透明
位相シフトパターンを形成した。
いない露出している半透明位相シフト膜を、CHF3 と
酸素の混合ガスを用いた異方性エッチングにより除去し
た。そして、最大膜厚部を完全に除去した時にエッチン
グを終了した。このとき、最小膜厚部で削れた石英はほ
ぼ9nmであった。このときの石英基板のエッチングレ
ートは、CHF3 と酸素の混合比を調整し更に基板温度
と印加電圧を調整することで、半透明位相シフト膜のエ
ッチングレートの約2.3倍となるように調整した。次
いで、感光性樹脂材料パターンを除去し、所望の半透明
位相シフトパターンを形成した。
【0048】本実施形態により作成した半透明位相シフ
トマスクで得られる最大及び最小の位相差は180.1
度、179.8度(最大値−最小値=0.3度)であっ
た。従来法のように透光性基板が削れない条件で加工し
た場合に得られる最大・最小の位相差はそれぞれ18
0.1度、173.1度(最大値−最小値=7度)であ
ったので、最大値−最小値で6.7度向上させることが
できた。
トマスクで得られる最大及び最小の位相差は180.1
度、179.8度(最大値−最小値=0.3度)であっ
た。従来法のように透光性基板が削れない条件で加工し
た場合に得られる最大・最小の位相差はそれぞれ18
0.1度、173.1度(最大値−最小値=7度)であ
ったので、最大値−最小値で6.7度向上させることが
できた。
【0049】この効果は、本マスクを被加工基板(ウエ
ハ・石英・ガラス・プラスチックなど)上にマスク像を
転写した際にも確認された。ウエハを被加工基板に用
い、この基板上に感光性樹脂材料を塗布し本半透明位相
シフトマスクを介して193nm光により露光したとこ
ろ、180nmパターンで寸法線幅を所望寸法の±10
%を許容とし焦点深度を求めたところ1.0μmを得た
(従来法で作成したマスクは0.7μm)。この半透明
位相シフトマスクを用い作成したデバイスでは、配線の
線幅制御性が大幅に向上できたため信頼性が向上させる
ことができた。
ハ・石英・ガラス・プラスチックなど)上にマスク像を
転写した際にも確認された。ウエハを被加工基板に用
い、この基板上に感光性樹脂材料を塗布し本半透明位相
シフトマスクを介して193nm光により露光したとこ
ろ、180nmパターンで寸法線幅を所望寸法の±10
%を許容とし焦点深度を求めたところ1.0μmを得た
(従来法で作成したマスクは0.7μm)。この半透明
位相シフトマスクを用い作成したデバイスでは、配線の
線幅制御性が大幅に向上できたため信頼性が向上させる
ことができた。
【0050】本実施形態はArFエキシマレーザを光源
に用いた露光に使用する半透明位相シフトマスクに関す
るが、露光光源はこれに限るものではなく、水銀のG
線,I線,H線又はKrF,フッ素レーザ,X線等に用
いる半透明位相シフト膜にも適用可能である。
に用いた露光に使用する半透明位相シフトマスクに関す
るが、露光光源はこれに限るものではなく、水銀のG
線,I線,H線又はKrF,フッ素レーザ,X線等に用
いる半透明位相シフト膜にも適用可能である。
【0051】また、基板にはクオーツを用いたがこれに
限るものではなく、CaF2 ,MgF2 ,Al2 O3 ,
Si3 N4 等を用いても良く、透過率についても8%に
限るものではなくいかなる値でも良い。
限るものではなく、CaF2 ,MgF2 ,Al2 O3 ,
Si3 N4 等を用いても良く、透過率についても8%に
限るものではなくいかなる値でも良い。
【0052】また、本実施形態ではSiOxNyを半透
明材料に用いたが、これに限るものではなくSiOx,
SiNx,MoSiOx,MoSiNy,MoSiOx
Ny,WSiOx,WSiNy,WSiOxNy,Cr
Ox,CrNy,CrOxNy,CrFz,CrOxF
z,HfOx,HfOxFz,SnOx,TaOx,C
Hx,CaFz,MgFx,AlOx(x,y,zは任
意の実数)の少なくとも一つより構成される半透明材料
にも適用可能である。
明材料に用いたが、これに限るものではなくSiOx,
SiNx,MoSiOx,MoSiNy,MoSiOx
Ny,WSiOx,WSiNy,WSiOxNy,Cr
Ox,CrNy,CrOxNy,CrFz,CrOxF
z,HfOx,HfOxFz,SnOx,TaOx,C
Hx,CaFz,MgFx,AlOx(x,y,zは任
意の実数)の少なくとも一つより構成される半透明材料
にも適用可能である。
【0053】本実施形態ではエッチングレートの調整を
混合ガスの組成比を変えることで行ったが、これに限る
ものではなく反応室の圧力、電圧の印加量を調整するこ
とで行っても良い。勿論、これらの手法を組み合わせて
行っても良い。
混合ガスの組成比を変えることで行ったが、これに限る
ものではなく反応室の圧力、電圧の印加量を調整するこ
とで行っても良い。勿論、これらの手法を組み合わせて
行っても良い。
【0054】また、加工対象とするパターンも180n
mに限るものではなく、加工対象部品も配線に限るもの
ではなく、トランジスタ,キャパシタ,導通孔の一部或
いは全ての加工に用いる露光マスクに対しても適用可能
である。
mに限るものではなく、加工対象部品も配線に限るもの
ではなく、トランジスタ,キャパシタ,導通孔の一部或
いは全ての加工に用いる露光マスクに対しても適用可能
である。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、半
透明位相シフト膜の膜厚の違いによる位相差のずれを透
光性基板を堀込むことによって補正することができる。
また本発明によれば、半透明位相シフト膜のエッチング
において透光性基板もエッチングするが、このときに透
光性基板と半透明位相シフト膜とのエッチングレート比
を適切に定めることにより、膜厚の差に相当する位相差
分だけ基板堀込み量の差を設けることができる。従っ
て、半透明位相シフト膜の膜厚分布に伴う半透明位相シ
フトパターンの位相差の制御性の劣化を改善することが
でき、露光精度の向上に寄与することが可能となる。
透明位相シフト膜の膜厚の違いによる位相差のずれを透
光性基板を堀込むことによって補正することができる。
また本発明によれば、半透明位相シフト膜のエッチング
において透光性基板もエッチングするが、このときに透
光性基板と半透明位相シフト膜とのエッチングレート比
を適切に定めることにより、膜厚の差に相当する位相差
分だけ基板堀込み量の差を設けることができる。従っ
て、半透明位相シフト膜の膜厚分布に伴う半透明位相シ
フトパターンの位相差の制御性の劣化を改善することが
でき、露光精度の向上に寄与することが可能となる。
【図1】本発明の実施形態に係わる露光用マスクの製造
工程の前半を示す断面図。
工程の前半を示す断面図。
【図2】本発明の実施形態に係わる露光用マスクの製造
工程の後半を示す断面図。
工程の後半を示す断面図。
【図3】半透明位相シフト膜の膜厚分布を示す図。
【図4】半透明位相シフト膜の光学定数分布を示す図。
101…透光性基板 102…半透明位相シフト膜 102a…半透明位相シフト膜の厚い部分 102b…半透明位相シフト膜の薄い部分 103…感光性樹脂膜 103a…感光性樹脂パターン
Claims (4)
- 【請求項1】透光性基板上に半透明位相シフト膜を構成
要素に含む半透明位相シフトパターンを具備した露光用
マスクにおいて、 前記半透明位相シフト膜からなる任意のパターンにおけ
る前記透光性基板の堀込み量が、前記半透明位相シフト
膜の屈折率から1を引いた値を前記透光性基板の屈折率
から1を引いた値で除して得られる値に、前記半透明膜
の最大膜厚から前記任意パターンの半透明膜位相シフト
膜の厚さを引いた値を乗じ、更に前記半透明位相シフト
膜の膜厚最大部近傍における前記透光性基板の堀込み量
を加えたものとほぼ等しいことを特徴とする露光用マス
ク。 - 【請求項2】前記半透明位相シフト膜は少なくとも2元
素系で構成され、元素組成が同一の基板内で異なる値を
有するように設定され、且つ前記半透明位相シフト膜の
同一基板内で生じる元素組成変化に対応して得られる光
学定数は、屈折率がほぼ一定値を示し、消衰係数が組成
変化に応じて変化することを特徴とする請求項1記載の
露光用マスク。 - 【請求項3】前記半透明位相シフト膜の消衰係数は膜厚
に応じて調整されており、任意の部分において膜厚と消
衰係数の積がほぼ一定となるように調整されたことを特
徴とする請求項1記載の露光用マスク。 - 【請求項4】透光性基板上に半透明位相シフト膜を形成
し、前記半透明位相シフト膜より耐エッチング性を有す
るパターンをマスクに該半透明位相シフト膜を選択エッ
チングして半透明位相シフトパターンを形成する露光用
マスクの製造方法において、 前記半透明位相シフト膜のエッチングの際に該エッチン
グにより露出した前記透光性基板も同時にエッチング
し、かつ前記半透明位相シフト膜と前記透光性基板との
エッチング速度比を、前記透光性基板の屈折率から1を
引いた値と前記半透明位相シフト膜の屈折率から1を引
いた値との比にほぼ等しくなるようにエッチング条件を
設定したことを特徴とする露光用マスクの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23875495A JPH0980736A (ja) | 1995-09-18 | 1995-09-18 | 露光用マスク及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23875495A JPH0980736A (ja) | 1995-09-18 | 1995-09-18 | 露光用マスク及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0980736A true JPH0980736A (ja) | 1997-03-28 |
Family
ID=17034772
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23875495A Pending JPH0980736A (ja) | 1995-09-18 | 1995-09-18 | 露光用マスク及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0980736A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001337438A (ja) * | 2000-05-26 | 2001-12-07 | Toppan Printing Co Ltd | 位相シフトマスクの位相差の調整方法 |
JP2002296756A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-10-09 | Hoya Corp | ハーフトーン型位相シフトマスクブランク及びハーフトーン型位相シフトマスク |
JP2014194547A (ja) * | 2012-03-23 | 2014-10-09 | Hoya Corp | マスクブランク、転写用マスクおよびこれらの製造方法 |
JP2017173857A (ja) * | 2012-05-16 | 2017-09-28 | Hoya株式会社 | マスクブランクおよび転写用マスク |
-
1995
- 1995-09-18 JP JP23875495A patent/JPH0980736A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001337438A (ja) * | 2000-05-26 | 2001-12-07 | Toppan Printing Co Ltd | 位相シフトマスクの位相差の調整方法 |
JP4654487B2 (ja) * | 2000-05-26 | 2011-03-23 | 凸版印刷株式会社 | 位相シフトマスクの製造方法 |
JP2002296756A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-10-09 | Hoya Corp | ハーフトーン型位相シフトマスクブランク及びハーフトーン型位相シフトマスク |
JP2014194547A (ja) * | 2012-03-23 | 2014-10-09 | Hoya Corp | マスクブランク、転写用マスクおよびこれらの製造方法 |
JP2017173857A (ja) * | 2012-05-16 | 2017-09-28 | Hoya株式会社 | マスクブランクおよび転写用マスク |
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