JP4076989B2 - 位相シフトマスクブランクス及び位相シフトマスク - Google Patents
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Description
月刊Semiconductor World 1990.12、応用物理第60巻第11月号(1991)
透明基板上に、金属、シリコン、及び、酸素及び/又は窒素を主たる構成要素とする物質からなる薄膜層を形成した位相シフトマスクブランクスであって、前記薄膜層の表面層を、耐薬品性があり、かつ光半透過部の光学特性に影響を与えない層で構成した構成としてある。
本発明の位相シフトマスクは、所望する最適の光学特性値を高い精度で有するとともに、光半透過部の表面層が耐洗浄性等のある層となっているので、マスク使用の際の洗浄等による光学特性の変化を抑えることができる。
特に、ブランクスを酸処理してマスク製造の際の光学特性変化を抑える方法は、極めて簡易な方法である。
位相シフト量をφ、露光光の波長をλ、光半透過部の屈折率をnとすると、光半透過部の膜厚dは次の(1)式で決定できる。
光半透過部の光透過率は、光半透過部の酸素含有率(原子%)及び窒素含有率(原子%)、あるいはSi含有率(原子%)を調整することで制御できる。
なお、安定性の観点から、表面層におけるOの比率は35〜60%程度、表面層におけるSiの比率は65〜40%程度とすることが好ましい。
これは、あらかじめ洗浄工程における光半透過部の光学特性の変化量のデータを採っておき、これを考慮に入れてブランクスの光透過率及び位相シフト量を決定し、マスク製造の洗浄工程で光半透過部の光学特性を変化させて、最終的にマスクの光透過率及び位相シフト量を最適値とするものである。
ここで、光半透過部の表面層に耐薬品性を付与しうる材料層は各種考えられるが、光透過率及び位相シフト量などの光学特性を変化させない層で構成することが重要である。
以下、実施例にもとづき本発明をさらに詳細に説明する。
ブランクスの製造
透明基板の表面に酸化窒化されたモリブデンシリサイドの薄膜からなる光半透過膜を形成して位相シフトマスクブランクスを得た。
上記で得られた位相シフトマスクブランクスを、100℃の濃硫酸(H2SO4)に60分間浸漬し、硫酸処理した。
図3及び図4から、硫酸処理によって、表面から100オングストロームの領域で、モリブデン及び窒素が溶出していることがわかる。また、硫酸処理後の表面層の断面の状態を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察したところ、ポーラスな状態であることがわかった。
上記ブランクスの硫酸処理後の位相シフトマスクブランクスの酸化窒化されたモリブデンシリサイドの薄膜上に、レジスト膜を形成し、パターン露光、現像によりレジストパターンを形成した。次いで、エッチング(CF4+O2ガスによるドライエッチング)により、酸化窒化されたモリブデンシリサイド薄膜の露出部分を除去し、酸化窒化されたモリブデンシリサイド薄膜のパターンを得た。レジスト剥離後、100℃のH2SO4に30分間浸漬して硫酸洗浄し、純水等でリンスして、位相シフトマスクを得た。
ブランクスの製造
実施例1と同様にして位相シフトマスクブランクスを得た。
上記で得られた位相シフトマスクブランクスを、実施例1と同様に100℃の濃硫酸(H2SO4)に15分間浸漬し、硫酸処理した。
上記硫酸処理後の位相シフトマスクブランクスを実施例1と同様にしてパターンニングして、位相シフトマスクを得た。
ブランクスの製造
成膜条件を制御して酸化窒化されたモリブデンシリサイドの薄膜からなる光半透過膜の組成を変化させたこと以外は実施例1と同様にして位相シフトマスクブランクスを得た。
上記で得られた位相シフトマスクブランクスを、実施例1と同様に100℃の濃硫酸(H2SO4)に15分間浸漬し、硫酸処理した。
上記硫酸処理後の位相シフトマスクブランクスを実施例1と同様にしてパターンニングして、位相シフトマスクを得た。
ブランクスの製造
成膜条件を制御して酸化窒化されたモリブデンシリサイドの薄膜からなる光半透過膜の組成を変化させたこと以外は実施例1と同様にして位相シフトマスクブランクスを得た。
上記で得られた位相シフトマスクブランクスを、実施例1と同様に100℃の濃硫酸(H2SO4)に60分間浸漬し、硫酸処理した。
上記硫酸処理後の位相シフトマスクブランクスを実施例1と同様にしてパターンニングして、位相シフトマスクを得た。
ブランクスの製造
成膜条件を制御して酸化窒化されたモリブデンシリサイドの薄膜からなる光半透過膜の組成を変化させたこと以外は実施例1と同様にして位相シフトマスクブランクスを得た。
上記で得られた位相シフトマスクブランクスを、実施例1と同様に100℃の濃硫酸(H2SO4)に60分間浸漬し、硫酸処理した。
上記硫酸処理後の位相シフトマスクブランクスを実施例1と同様にしてパターンニングして、位相シフトマスクを得た。
ブランクスの製造の際に、ArとN2Oガスの分圧を制御して酸化窒化されたモリブデンシリサイドの薄膜の表面層をSiOリッチな層(SiとOの合計比率(相対強度比)が90%)とし、ブランクスの硫酸処理を行わずにマスク加工を行ったこと以外は、実施例1と同様にして位相シフトマスクを得た。
ブランクスの製造の際に、酸化窒化されたモリブデンシリサイドの薄膜上に、スパッタリング法によってSiO2層を形成し、ブランクスの硫酸処理を行わずにマスク加工を行ったこと以外は、実施例1と同様にして位相シフトマスクを得た。
ブランクスの製造の際に、酸化窒化されたモリブデンシリサイドの薄膜上に、スパッタリング法によってSiN層を形成し、ブランクスの硫酸処理を行わずにマスク加工を行ったこと以外は、実施例1と同様にして位相シフトマスクを得た。
ブランクスの硫酸処理を行わずに、マスク加工の際の硫酸洗浄工程において100℃のH2SO4に90分間浸漬し洗浄を行ったこと以外は、実施例1と同様にして位相シフトマスクを得た。
実施例1〜9で得られた位相シフトマスクについて、さらに硫酸洗浄を行い、マスク使用時の硫酸洗浄による光学特性の変化を調べたところ、その変化は微小であるかあるいは変化しなかった。
以上説明したように本発明の位相シフトマスクは、所望する最適の光学特性値を高い精度で有するとともに、光半透過部の表面層が耐洗浄性等のある層となっているので、マスク使用の際の洗浄等による光学特性の変化を抑えることができる。
特に、ブランクスを酸処理してマスク製造の際の光学特性変化を抑える方法は、極めて簡易な方法である。
2 光透過部
3 光半透過部
Claims (9)
- 透明基板上に、金属、シリコン、酸素、及び窒素を主たる構成要素とする物質からなる薄膜で光半透過膜を構成してなるハーフトーン型位相シフトマスクブランクスであって、
前記光半透過膜は、表面から100オングストロームの深さの領域で、深さ方向に組成の変化が認められ、表面から20オングストロームの領域における表面層においてSiとOの合計比率が80原子%以上であり、前記光半透過膜の前記表面層より深い領域でSiとOの合計比率が前記表面層より小さいことを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクブランクス。 - 透明基板上に、金属、シリコン、酸素、及び窒素を主たる構成要素とする物質からなる薄膜で光半透過膜を構成してなるハーフトーン型位相シフトマスクブランクスであって、
前記光半透過膜の表面層に、SiとOを主体としたポーラスな層が形成されていることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクブランクス。 - 前記表面層は、光半透過部材料層成膜後の後処理により形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランクス。
- 前記表面層は、光半透過部材料層を形成後、その上に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランクス。
- 前記金属がモリブデンであることを特徴とする請求項1〜4から選ばれる一項に記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランクス。
- 請求項1〜5に記載されたハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおける光半透過膜がパターニングされてなることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスク。
- 前記表面層は、溶出成分の溶出処理により形成されたことを特徴とする請求項1〜6から選ばれる一項に記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランクス。
- 透明基板上に、金属、シリコン、酸素、及び窒素を主たる構成要素とする物質からなる薄膜で光半透過膜を構成してなるハーフトーン型位相シフトマスクであって、
前記光半透過膜は、表面から100オングストロームの深さの領域で、深さ方向に組成の変化が認められ、表面から20オングストロームの領域における表面層においてSiとOの合計比率が80原子%以上であり、前記光半透過膜の他の部分におけるSiとOの合計比率が前記表面層より小さいことを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスク。 - 前記金属がモリブデンであることを特徴とする請求項8に記載のハーフトーン型位相シフトマスク。
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