JP2003322951A - リソグラフィーマスクの製造方法、リソグラフィーマスクブランク、並びにリソグラフィーマスク - Google Patents

リソグラフィーマスクの製造方法、リソグラフィーマスクブランク、並びにリソグラフィーマスク

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JP2003322951A
JP2003322951A JP2002128056A JP2002128056A JP2003322951A JP 2003322951 A JP2003322951 A JP 2003322951A JP 2002128056 A JP2002128056 A JP 2002128056A JP 2002128056 A JP2002128056 A JP 2002128056A JP 2003322951 A JP2003322951 A JP 2003322951A
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transmittance
dry etching
phase shift
manufacturing
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JP2002128056A
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Hideaki Mitsui
英明 三ッ井
Akira Okubo
亮 大久保
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Hoya Corp
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Hoya Corp
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドライエッチングにおける終点検出を、光学
特性の検出とは異なる方法により行うことで、ドライエ
ッチングにおける終点検出精度を向上させるリソグラフ
ィーマスクの製造方法等を提供する。 【解決手段】 基板上に形成された一層又は二層以上の
多層からなる薄膜をドライエッチングにより所望の形状
に加工して微細パターンを形成する工程を含むリソグラ
フィーマスクの製造方法において、前記薄膜のうち少な
くとも一層は、その直下の他の層又は基板に含まれない
固有元素を含み、前記パターンを形成する工程は、前記
ドライエッチングにおいて、前記固有元素を検知する方
法によって、前記固有元素を含む層のドライエッチング
の終点を検出する工程を含むことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体等のパター
ン転写に用いるためのリソグラフィーマスクの製造方法
及び製造方法において用いられるリソグラフィーマスク
ブランク並びにその製造方法によって製造されたリソグ
ラフィーマスクに関し、特に位相シフターによる光の干
渉作用を利用して転写パターンの解像度を向上できるよ
うにしたハーフトーン型の位相シフトマスクの素材とな
るハーフトーン型位相シフトマスクの製造方法等に関す
る。
【0002】
【従来の技術】DRAMは、現在256Mbitの量産
体制が確立されており、今後Mbit級からGbit級
への更なる高集積化がなされようとしている。それに伴
い集積回路の設計ルールもますます微細化しており、線
幅(ハーフピッチ)0.10μm以下の微細パターンが
要求されるのも時間の問題となってきた。パターンの微
細化に対応するための手段の一つとして、これまでに、
露光光源の短波長化によるパターンの高解像度化が進め
られてきた。その結果、例えば、現在の光リソグラフィ
法における露光光源はKrFエキシマレーザ(248n
m)、ArFエキシマレーザ(193nm)が主に使用
されている。しかし、露光波長の短波長化は解像度を改
善する反面、同時に焦点深度が減少するため、レンズを
はじめとする光学系の設計への負担増大や、プロセスの
安定性の低下といった悪影響を与える。
【0003】そのような問題に対処するため、位相シフ
ト法が用いられるようになった。位相シフト法では、微
細パターンを転写するためのマスクとして位相シフトマ
スクが使用される。位相シフトマスクは、例えば、マス
ク上のパターン部分を形成する位相シフター部と、位相
シフター部の存在しない非パターン部からなり、両者を
透過してくる光の位相を180°ずらすことで、パター
ン境界部分において光の相互干渉を起こさせることによ
り、転写像のコントラストを向上させる。位相シフター
部を通る光の位相シフト量φ(rad)は位相シフター
部の複素屈折率実部nと膜厚dに依存し、下記数式
(1)の関係が成り立つことが知られている。 φ=2πd(n−1)/λ …(式1) ここでλは露光光の波長である。したがって、位相を1
80°ずらすためには、膜厚dを d= λ/{2(n−1)} …(式2) とすればよい。この位相シフトマスクにより、必要な解
像度を得るための焦点深度の増大が達成され、露光波長
を変えずに解像度の改善とプロセスの適用性を同時に向
上させることが可能となる。
【0004】位相シフトマスクはマスクパターンを形成
する位相シフター部の光透過特性により完全透過型(レ
ベンソン型)位相シフトマスクと、ハーフトーン型位相
シフトマスクに実用的には大別することができる。前者
は、位相シフター部の光透過率が、非パターン部(光透
過部)と同等であり、露光波長に対してほぼ透明なマス
クであって、一般的にラインアンドスペースの転写に有
効であるといわれている。一方、後者のハーフトーン型
では、位相シフター部(光半透過部)の光透過率が非パ
ターン部(光透過部)の数%から数十%程度であって、
コンタクトホールや孤立パターンの作成に有効であると
いわれている。
【0005】ハーフトーン型位相シフトマスクのうちに
は、主に透過率を調整する層と主に位相を調整する層か
らなる2層型のハーフトーン型位相シフトマスクや、構
造が簡単で製造が容易な単層型のハーフトーン型位相シ
フトマスクがある。単層型は、加工性の容易さから現在
主流となっており、ハーフトーン位相シフター部がMo
SiNあるいはMoSiONからなる単層膜で構成され
ているものがほとんどである。一方2層型は、前記ハー
フトーン位相シフター部が、主に透過率を制御する層
と、主に位相シフト量を制御する層との組み合わせから
なり、透過率に代表される分光特性と、位相シフト量
(位相角)の制御を独立して行うことが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年におい
ては、高精度のパターン加工の必要性から、パターン加
工におけるドライエッチング加工の割合が増加してきて
いる。ドライエッチングによるパターン加工において、
エッチングの終点検出は、専ら被エッチング薄膜部分の
光透過率、あるいは光反射率を検出することにより成さ
れていた。その場合、被エッチング部分をドライエッチ
ングにより完全除去するには、被エッチング薄膜とその
下にある透明基板又は他の薄膜との光学的な特性差が必
要となる。しかしながら、フォトマスクとして他の要求
を満たすために設計された多層膜が、光学的に基板や他
の薄膜と同質の膜となってしまう場合があり、ドライエ
ッチングの終点検出が困難となってパターンの加工を高
精度に行うことが困難となる場合があった。特に、ハー
フトーン型位相シフトマスクにおいては、露光光の透過
率や反射率、露光光より長波長となる検査波長や、アラ
イメント光での透過率や反射率等、多様な光学特性が要
求されることから、ドライエッチングの終点検出光の光
学特性というさらなる光学特性の制御に困難性を来たす
場合があった。具体的には、一般的に、ドライエッチン
グの終点検出には、波長680nmが使用されている。
一方、LSIパターンの微細化に伴い、露光光源の波長
(露光光波長)は、現行のKrFエキシマレーザ(24
8nm)から、ArFエキシマレーザ(193nm)
へ、さらに将来的にはF2エキシマレーザ(157n
m)へと短波長化が進むと予想される。また、現行のハ
ーフトーン型位相シフトマスクでは、ハーフトーン位相
シフター部の露光光透過率が6%付近となるように膜設
計がなされているものが主流であるが、さらなる高解像
化に向けて透過率が高いものが要求されつつあり、将来
的には15%以上の透過率が必要とも言われている。こ
のような露光光源の短波長化やハーフトーン位相シフタ
ー部の高透過率化に伴い、所定の透過率及び位相シフト
量を満足するようなハーフトーン位相シフター部の材料
の選定の幅が狭まる方向にある。また、ハーフトーン位
相シフター部の高透過率化に伴ない光透過性の高い材料
の必要性、又は露光光源の短波長化に伴い、従前の波長
でみた場合に光透過性の高い材料が必要とされている。
その結果、露光波長での透過率を所定の値とした場合、
ドライエッチングの終点検出波長での透過率が高くな
り、終点検出精度が悪化するという問題がある。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、ドライエッチングにおける終点検出を、光学特
性の検出とは異なる方法により行うことで、ドライエッ
チングにおける終点検出精度を向上させるリソグラフィ
ーマスクの製造方法、リソグラフィーマスクの製造方法
及び製造方法において用いられるリソグラフィーマスク
ブランク並びに前記製造方法によって製造されたリソグ
ラフィーマスクを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は以下の構成を有
する。 (構成1) 基板上に形成された一層又は二層以上の多
層からなる薄膜をドライエッチングにより所望の形状に
加工して微細パターンを形成する工程を含むリソグラフ
ィーマスクの製造方法において、前記薄膜のうち少なく
とも一層は、その直下の他の層又は基板あるいはその直
上の他の層に含まれない固有元素を含み、前記パターン
を形成する工程は、前記ドライエッチングにおいて、前
記固有元素を検知する方法によって、前記固有元素を含
む層あるいは前記固有元素を含む層の直上の他の層のド
ライエッチングの終点を検出する工程を含むことを特徴
とするリソグラフィーマスクの製造方法。 (構成2) 前記固有元素を検知する方法が、プラズマ
発光分析、マススペクトル分析、又は元素分析を用いた
方法であることを特徴とする構成1に記載のリソグラフ
ィーマスクの製造方法。 (構成3) 前記リソグラフィーマスクがハーフトーン
型位相シフトマスクであり、前記薄膜が、所定の透過率
及び位相シフト量を有するように設計されたハーフトー
ン位相シフター膜であることを特徴とする構成1又は2
に記載のフォトマスクの製造方法。 (構成4) 前記ハーフトーン位相シフター膜が、主に
透過率を調整する機能を有する透過率調整層と、主に位
相差を調整する位相調整層とを含み、前記透過率調整が
前記固有元素を含む層であることを特徴とする構成3に
記載のリソグラフィーマスクの製造方法。 (構成5) 構成1〜4のいずれかに記載のフォトマス
クの製造方法に用いられる、リソグラフィーブランクで
あって、基板上に、一層又は二層以上の多層からなる薄
膜を有し、前記薄膜のうち少なくとも一層は、その直下
の他の層又は基板あるいはその直上の他の層に含まれな
い固有元素を含むことを特徴とするリソグラフィーマス
クブランク。 (構成6) 構成1〜4のいずれかに記載されたリソグ
ラフィーマスクの製造方法によって製造されたことを特
徴とするリソグラフィーマスク。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、リソグラフィーマスク
における基板上の薄膜のうち少なくとも一層は、その直
下の他の層又は基板あるいはその直上の他の層に含まれ
ない固有元素を含み、前記パターンを形成する工程は、
前記ドライエッチングにおいて、前記固有元素を検知す
る方法によって、前記固有元素を含む層あるいは前記固
有元素を含む層の直上の他の層のドライエッチングの終
点を検出する工程を含むことを特徴とするリソグラフィ
ーマスクの製造方法というものである。基板上の薄膜と
しては、一層又は二層以上の多層膜であってもよく、固
有元素を含む層は、一層でも二層以上の積層膜、あるい
は、固有元素を含む膜と含まない膜とが交互に積層され
た積層構造であってもよい。また、固有物質は、検出方
法にも依存するが、膜中に8原子%以上、さらに好まし
くは10原子%以上含むことが、検出感度の観点から好
ましい。リソグラフィーマスクとしては、透過型マス
ク、反射型マスクを含み、位相シフトマスクを含むフォ
トマスク、X線マスク、電子線マスク等あらゆるマスク
を含むものである。固有元素を含む層のドライエッチン
グの終点を検出する具体的方法としては、プラズマ発光
分析、マススペクトル分析、又は元素分析を用いた方法
がある。
【0010】以下、ハーフトーン型位相シフトマスクに
ついて具体的に説明する。本発明は、所定の透過率及び
位相シフト量を有するように設計されたハーフトーン位
相シフター膜をドライエッチングする方法を含むハーフ
トーン型位相シフトマスクの製造方法を含むものであ
る。また、多層型(2層膜)のハーフトーン位相シフト
マスクは、2層膜の組合せで位相差及び透過率をコント
ロールでき、しかも、露光光源の短波長化に伴い、従前
の波長でみた場合に光透過性の高い材料が必要となり、
その結果、当該光透過性を向上させた膜の主たる材料構
成が下地基板である石英と近似するために、パターン加
工の際に石英基板とのエッチング選択性が小さくなると
いう問題によるエッチングストッパーの必要性が生じる
場合が多いのであるが、この要求にも対処可能である。
本発明では、2層膜の場合、上層を位相調整層、下層を
透過率調整層とすると共に、透過率調整層に、透明基板
(通常、石英基板)に含まれない固有物質を含むもの
が、2層膜パターンの終点検出を高精度に行う観点から
好ましい(態様1)。また、位相調整層に透過率調整層
に含まれない固有物質を含むものとしてもよい(態様
2)。尚、位相調整層は、主に位相を調整する機能を有
するが、透過率を調整する機能も担うものである。一
方、透過率調整層は、主に透過率を調整する機能を有す
るが、位相を調整する機能も担うものである。即ち、ハ
ーフトーン型位相シフトマスクブランク(ハーフトーン
型位相シフトマスク)における位相シフター膜として要
求される露光光の位相シフト角をA(deg)とした場
合、位相調整層による露光光の位相シフト量をφ1、透
過率調整層による露光光の位相シフト量をφ2とする
と、 0<φ2<φ1<A(deg) …(式1) という関係となる。また、上層が主に位相シフト量を調
整する機能を果たす層(位相調整層)とし、下層が主に
透過率を調整する機能を果たす層(透過率調整層)とな
るようにする2層構造とする場合、例えば、次のように
膜設計が行われる。即ち、上層(位相調整層)を通過す
る、波長λの露光光の位相シフト量φ(deg)をφ1
とすると、位相調整層の膜厚dは、 d=(φ1/360)×λ/(n−1) …(式2) で表される。ここで、nは波長λの光に対する位相調整
層の屈折率である。ハーフトーン位相シフター部の位相
シフト量Φは、下層(透過率調整層)の位相シフト量を
φ2としたときに、 Φ=φ1+φ2=A(deg) …(式3) となるように設計する必要がある。φ2の値は、概ね−
20°≦φ2≦20°の範囲である。すなわちこの範囲
の外だと下層の膜厚が厚すぎて、露光光の透過率を大き
くすることができない。したがって、上層の膜厚dは 0.44×λ/(n−1)≦d≦0.56×λ/(n−1) …(式4) の範囲で設計される。尚、ハーフトーン位相シフター膜
の位相シフト量は、理想的には180°であるが、実用
上は180°±5°の範囲に入ればよい。また、露光光
の透過率は、3〜20%、好ましくは6〜20%、露光
光反射率は30%、好ましくは20%とすることがパタ
ーン転写上好ましい。
【0011】透過率調整層の材料としては、金属及びシ
リコンのうちから選ばれる一種又は二種以上からなる
膜、あるいはそれらの酸化物、窒化物、酸窒化物、炭化
物、炭窒化物等を用いることができ、具体的には、アル
ミニウム、チタン、バナジウム、クロム、ジルコニウ
ム、ニオブ、モリブデン、ランタン、タンタル、タング
ステン、シリコン、ハフニウムから選ばれる一種又は二
種以上の材料からなる膜あるいはこれらの窒化物、酸化
物、酸窒化物、炭化物、炭窒化物なとが挙げられる。ま
た、位相調整層としては、酸化珪素、窒化珪素、酸窒化
珪素など珪素を母体とした薄膜が紫外領域での露光光に
対して、比較的高い透過率を得やすいという点から好ま
しい。さらにこれらの材料は屈折率の制御も容易である
ため、位相シフターの要点である位相シフト角の制御性
においても優れる。また、膜材料としての主骨格が酸化
珪素や窒化珪素であることから、化学的耐久性にも優れ
る。具体的には、珪素、酸素及び/又は窒素を含む材
料、又はこれらに金属、燐、ホウ素、炭素から選ばれる
一種又は二種以上を含有してもよい。このような位相調
整層は、通常フッ素系ガスを用いたドライエッチングに
よりエッチングすることができる。フッ素系ガスとして
は、例えばCxy(例えば、CF4、C26、C
38)、CHF3、SF6これらの混合ガス又はこれらに
添加ガスとしてO2、希ガス(He,Ar,Xe)を含
むもの等が挙げられる。
【0012】本発明では、透過率調整層は、位相調整層
のエッチングの際のエッチングストッパーとして機能す
る膜であることが好ましい(要件1)。ここでいうエッ
チングストッパーとは、位相調整層のエッチングの進行
を阻止する機能を有する材料からなる膜、もしくは位相
シフター膜のエッチングの終点検出を容易にする機能、
もしくはその両方の機能を有する材料からなる膜であ
る。この位相調整層のドライエッチングの際に、透過率
調整層に、位相調整層に含まれない固有物質を含めば、
その固有元素を検知する方法によって、位相調整層のド
ライエッチングの終点を検出することが可能となる(要
件1を満たす上記態様1)。本発明では、透過率調整層
を前者のような位相調整層のエッチングの進行を阻止す
る機能を有する材料からなる膜とした場合は、透過率調
整層は、フッ素系ガスに対して耐性を有しかつ前記フッ
素系ガスと異なるガスを用いてエッチング可能な膜とす
ることが好ましい(要件2)。これは、位相調整層は、
通常フッ素系ガスを用いたドライエッチングによりエッ
チングされる材料(上記に例示)で構成される場合が多
いからである。この場合、上記位相調整層のドライエッ
チングの際に、透過率調整層に、位相調整層に含まれな
い固有物質を含めば、その固有元素を検知する方法によ
って、位相調整層のドライエッチングの終点を検出する
ことが可能となる(要件1を満たす上記態様1)。ま
た、上記透過率調整層のドライエッチングの際に、透過
率調整層に、透明基板に含まれない固有物質を含めば、
その固有元素を検知する方法によって、透過率調整層の
ドライエッチングの終点を検出することが可能となる
(要件2を満たす上記態様1)。本発明では、透過率調
整層を、フッ素系ガスと異なるガスを用いてエッチング
可能な膜とした場合において、フッ素系ガスと異なるガ
スとしては、例えば塩素系ガスを用いることが、透明基
板へのダメージを小さく抑えることができるという観点
から好ましい。つまり、透過率調整層は、塩素系ガスを
用いてエッチング可能な膜とすることが好ましい(要件
3)。塩素系ガスとしては、Cl2、BCl3、HCl、
これらの混合ガス又はこれらに添加ガスとして希ガス
(He,Ar,Xe)を含むもの等が挙げられる。尚、
フッ素とフッ素以外のガスを同時に含むガスを用いるこ
ともできるがその場合は、プラズマ中の活性種における
励起種の割合が多い方を優位とし、フッ素励起種が多い
場合はフッ素系ガスと規定し、塩素励起種が多い場合は
塩素系ガスと規定する。また、単体ガス組成においてフ
ッ素とそれ以外のハロゲン元素を含む場合(例えばCl
3等)については、フッ素系ガスとする。この透過率
調整層のドライエッチングの際に、透過率調整層に、透
明基板に含まれない固有物質を含めば、その固有元素を
検知する方法によって、透過率調整層のドライエッチン
グの終点を検出することが可能となる(要件3を満たす
上記態様1)。本発明では、透過率調整層の位相調整層
に対するエッチング選択比が5以上であることが、位相
調整層のエッチングによって実質的なCD制御を可能す
るる上で好ましい。即ち、透過率調整層のエッチングレ
ートを速くすることによって、オーバーエッチング時間
を短く抑えることができることから、透過率調整層のエ
ッチングによる位相調整層への影響を極力抑えることが
できる。本発明では、透過率調整層の透明基板に対する
エッチング選択比が5以上であることが、好ましい。塩
素系ガスを用いて透過率調整層のドライエッチングを行
う際の、透過率調整層の透明基板に対するエッチング選
択比が5以上とすることができる透過率調整層の材料と
しては、Al、Ga、Hf、Ti、V、及びZrからな
る第1の群から選ばれる金属単体又はこれらの金属を二
種以上を含む材料(第1材料)、又は、Cr、Ge、P
d、Si、Ta、Nb、Sb、Pt、Au、Po、Mo
及びWからなる第2の群から選ばれる一種の金属に、前
記第1の群から選ばれる少なくとも一種を添加した材料
(第2材料)、あるいは、前記金属単体、前記第1材料
又は前記第2材料に、窒素及び/又は炭素を含有させた
材料を挙げることができる。特に、塩素ガスに対して
は、Zr、Hf、TaZr、TaHf、HfSiについ
ては、エッチング選択比が5以上となるため、オーバー
エッチング時間を短く抑えることができることから好ま
しい。
【0013】尚、本発明における透明基板としては、合
成石英基板等を用いることができ、特にF2エキシマレ
ーザを露光光として用いる場合は、Fドープ合成石英基
板、フッ化カルシウム基板等を用いることができる。
【0014】
【実施例】以下、実施例を用いて、本発明を具体的に説
明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものでは
ない。本実施例では、本発明におけるハーフトーン位相
シフトマスクのうち、F2エキシマレーザ露光に対応し
たマスクの作製方法を示す。図1(1)は、上記実施例
によるハーフトーン型位相シフトマスクブランク、図1
(2)は、上記実施例によるハーフトーン型位相シフト
マスクの断面を示す。図1(1)において、ハーフトー
ン型位相シフトマスクブランク1は、透明基板2とその
上に、下層3及び下層の直上に形成された上層4とから
なるハーフトーン位相シフター膜5とにより構成されて
いる。図1(2)において、ハーフトーン型位相シフト
マスク1’は、透明基板2上に、下層部3’及び下層部
3’の直上に形成された上層部4’からなるハーフトー
ン位相シフター部5’とにより構成されており、ハーフ
トーン位相シフター部が形成されている光半透過部6と
ハーフトーン位相シフター部が形成されていない光透過
部7とからなるマスクパターン8が形成されている。ハ
ーフトーン位相シフター膜5及びハーフトーン位相シフ
ター部5’は、露光光に対して所望の透過率を有し、か
つ略180度とされている。また、検査波長における透
過率、又は透過率と反射率が所望の範囲となるように設
計されている。
【0015】次に図2を参照しながら、本発明の製造工
程について説明する。まずフッ素ドープ合成石英基板か
らなる透明基板2上に、Ta−Hf(Ta:Hf=1:
9(原子比)のターゲット及び希ガス(アルゴンガス)
をスパッタリングガスとして用いて、DCマグネトロン
スパッタリング装置を用いてTa−Hfからなる下層
(透過率調整層)3を70オングストローム厚で成膜し
た。尚、下層の膜組成については、ターゲットの組成と
実質的に同じである。次に、Siをターゲットとし、A
r,O2,N2をスパッタガスとした反応性スパッタリン
グ法により波長157nmにおける屈折率n=2.0、
消衰係数k=0.25となるようにガス流量を調節し
て、下層3の直上にDCマグネトロンスパッタリング装
置を用いてSiONからなる上層(位相調整層)4を7
80オングストローム厚で成膜して、ハーフトーン位相
シフター膜5を形成した(図2(1))。次に、上記で
得られたハーフトーン型位相シフトマスクブランクを4
00℃で1時間の熱処理を行った。
【0016】次に、上記2層構造のハーフトーン位相シ
フター膜5上に、クロムを主成分とする遮光膜9、電子
線描画レジスト10を順に積層した(図2(2))。そ
してレジスト上に電子線によるパターン描画を行なった
後、浸漬法による現像及びベークを行うことで、レジス
トパターン10’を形成した(図2(3))。続いて、
そのレジストパターンをマスクとし、Cl2+O2ガスで
のドライエッチングにより、遮光帯膜パターン9’形成
を行った。さらに、ガスを変えて、ハーフトーン位相シ
フター部のパターン形成を行った。その際、上層4のエ
ッチングにはCF4+O2、下層3のエッチングにはCl
2ガスを用いた(図2(4))。この一連のドライエッ
チングの際に、四重極質量分析(マススペクトル分析の
一種)により、TaClx化合物の形でタンタルを検出
した。その結果、上層4のCF4+O2ガスのドライエッ
チングでは、下層3に到達したときにタンタルが検出さ
れ、エッチングを停止した。また下層3のCl2ガスの
ドライエッチングでは、エッチングが石英基板に到達し
たときにタンタルが検出されなくなった点を終点とみな
し、エッチングを停止した。次に、形成されたパターン
上のレジストを剥離し(図3(1))、再度全面にレジ
スト11を塗布(図3(2))した後、レーザ描画・現
像プロセスを経て、レジストパターン11’を形成した
(図3(4))。そして、ウエットエッチングにより、
転写領域Iを除く非転写領域に遮光帯12を形成した。
次いで、レジストパターン11’を剥離して、ハーフト
ーン型位相シフトマスクを得た(図3(4))。パター
ニングされた位相シフター膜について断面形状を観察し
たところ、垂直な断面が観察された。
【0017】尚、上記成膜方法により形成された位相シ
フター膜の透過率調整層の光学式のドライエッチング終
点検出に用いられる波長680nmの透過率及び反射率
は、それぞれ32%、27%であり、光学的な終点検出
手段を用いて十分な精度を得るためには不充分であっ
た。
【0018】尚、上記実施例では、タンタルの検出手段
として、上記のような四重極質量分析を行った、それに
限ることなく、他の化合物の形で検出する方法、プラズ
マ発光による方法等を用いても同様の効果が得られる。
また、上記実施例では、ハーフトーン型位相シフトマス
クの例であるが、他のリソグラフィーマスクに適応でき
る。また、膜材料についても、上記の材料に限らず、本
発明の範囲を逸脱しない範囲で適宜選定できることは言
うまでもない。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、ドライエッチングにお
ける終点検出を、光学特性の検出とは異なる方法により
行うことで、ドライエッチングにおける終点検出精度を
向上させるリソグラフィーマスクの製造方法、リソグラ
フィーマスクの製造方法において用いられるリソグラフ
ィーマスクブランク並びに前記製造方法によって製造さ
れたリソグラフィーマスクを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るハーフトーン型位相シフ
トマスクブランク及びハーフトーン型位相シフトマスク
の断面図である。
【図2】本発明の実施例に係るハーフトーン型位相シフ
トマスクブランク及びハーフトーン型位相シフトマスク
の製造工程図である。
【図3】本発明の実施例に係るハーフトーン型位相シフ
トマスクブランク及びハーフトーン型位相シフトマスク
の製造工程図(続き)である。
【符号の説明】
1 ハーフトーン型位相シフトマスクブランク 1’ ハーフトーン型位相シフトマスク 2 透明基板 3 下層(透過率調整層) 4 上層(位相調整層) 5 ハーフトーン位相シフター膜 5’ ハーフトーン位相シフター部 6 光半透過部 7 光透過部 8 マスクパターン 9 遮光膜 12 遮光帯

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された一層又は二層以上の
    多層からなる薄膜をドライエッチングにより所望の形状
    に加工して微細パターンを形成する工程を含むリソグラ
    フィーマスクの製造方法において、 前記薄膜のうち少なくとも一層は、その直下の他の層又
    は基板あるいはその直上の他の層に含まれない固有元素
    を含み、 前記パターンを形成する工程は、前記ドライエッチング
    において、前記固有元素を検知する方法によって、前記
    固有元素を含む層あるいは前記固有元素を含む層の直上
    の他の層のドライエッチングの終点を検出する工程を含
    むことを特徴とするリソグラフィーマスクの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記固有元素を検知する方法が、プラズ
    マ発光分析、マススペクトル分析、又は元素分析を用い
    た方法であることを特徴とする請求項1に記載のリソグ
    ラフィーマスクの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記リソグラフィーマスクがハーフトー
    ン型位相シフトマスクであり、前記薄膜が、所定の透過
    率及び位相シフト量を有するように設計されたハーフト
    ーン位相シフター膜であることを特徴とする請求項1又
    は2に記載のフォトマスクの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ハーフトーン位相シフター膜が、主
    に透過率を調整する機能を有する透過率調整層と、主に
    位相差を調整する位相調整層とを含み、前記透過率調整
    が前記固有元素を含む層であることを特徴とする請求項
    3に記載のリソグラフィーマスクの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のフォト
    マスクの製造方法に用いられる、リソグラフィーブラン
    クであって、 基板上に、一層又は二層以上の多層からなる薄膜を有
    し、前記薄膜のうち少なくとも一層は、その直下の他の
    層又は基板あるいはその直上の他の層に含まれない固有
    元素を含むことを特徴とするリソグラフィーマスクブラ
    ンク。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載されたリ
    ソグラフィーマスクの製造方法によって製造されたこと
    を特徴とするリソグラフィーマスク。
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