JP5519245B2 - 無機化合物含有重合体の製造方法、熱可塑性樹脂組成物、及び成形体 - Google Patents

無機化合物含有重合体の製造方法、熱可塑性樹脂組成物、及び成形体 Download PDF

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Description

本発明は、成形外観、表面硬度、帯電防止性、結晶性に優れる成形体や、この成形体を成形し得る熱可塑性樹脂組成物や、これらを形成する無機化合物含有重合体の製造方法に関する。
樹脂材料は、その機械的性質、熱的性質に優れた特徴を活かして、自動車、家電、OA機器の部品等の各種用途において幅広く用いられており、また、その用途をより一層拡大するために、性能の改良が試みられている。そのような取り組みの一例として、樹脂材料と無機系材料の複合化を挙げることができる。複合化の一例として、樹脂材料に無機化合物をブレンドすることによって、樹脂材料の結晶性を向上させ、得られる成形体の表面硬度、帯電防止性等を向上させることが試みられている。しかしながら、通常、樹脂中へ無機化合物を均一に分散させることは困難であり、成形体として外観の悪化、機械的強度の低下等の樹脂材料本来の優れた性質が損なわれてしまうことが問題であった。
また、複合化の一例として、無機化合物の形状を微細にし、樹脂中における分散性を向上させる試みがなされている。例えば、アロフェン、イモゴライト、ハロイサイト等のアルミニウム系無機化合物を、樹脂中に分散させることが試みられている。これらの無機化合物は、火山灰土壌中に風化生成物として得られるものであって、微細粒子として得られ、人工的に合成することも可能である。このような無機化合物を、樹脂中に分散させることにより、樹脂材料の表面硬度、帯電防止性、結晶性等を改良することが試みられている。
具体的には、熱可塑性樹脂及びイモゴライト等アルミニウム系無機化合物を、溶融ブレンドする方法(特許文献1)、イモゴライト、カーボン系ナノチューブ等の略筒状の中空部を有する微粒子の中空部に樹脂を充填した樹脂組成物(特許文献2)、水中で合成されたイモゴライトを、樹脂の乳化物と混合する方法(特許文献3)、天然物のイモゴライトをリン酸基及びビニル基を含有する化合物で処理した後、ビニル単量体中に分散させて重合する方法(非特許文献1)等が報告されている。しかしながら、これらの方法によって得られる成形体は、いずれも成形外観に劣っており、却って、表面硬度、帯電防止性、結晶性等に劣る場合もある。
特開2005−104026号公報 特開2003−268246号公報 特開2007−182520号公報
Polymer,46巻(2005)12386頁
本発明の課題は、樹脂成形体が有する成形外観、機械的強度等の本来の性質を損なうことなく、更に、表面硬度、帯電防止性、結晶性等を向上させた成形体を得ることができる無機化合物含有重合体の製造方法や、該製造方法により得られる無機化合物含有重合体を含有する熱可塑性樹脂組成物、これらを用いて得られる成形体を提供することにある。
本発明者らは、アルミニウム系無機化合物を含む水分散液中で、ビニル単量体を重合して得られる無機化合物含有重合体を用いることにより、成形外観、表面硬度、帯電防止性、結晶性等に優れる成形体が得られることの知見を得た。かかる知見に基づき、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、アルミニウム系無機化合物(a1)を含む水分散液中で、ビニル単量体(a2)を重合する無機化合物含有重合体の製造方法に関する。
また、本発明は、アルミニウム系無機化合物(a1)及びリン酸系化合物(a3)を含む水分散液中で、ビニル単量体(a2)を重合する無機化合物含有重合体の製造方法に関する。
また、本発明は、上記製造方法で得られる無機化合物含有重合体及び熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物や、これらを成形して得られる成形体に関する。
本発明の製造方法によって得られる無機化合物含有重合体は、アルミニウム系無機化合物を含むことにより、樹脂成形体が有する成形外観、機械的強度等の本来の性質を損なうことなく、更に、表面硬度、帯電防止性、結晶性等を向上させた成形体を与えることができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の一例の示差熱曲線を示す図である。 ポリ乳酸の示差熱曲線を示す図である。
本発明の製造方法は、アルミニウム系無機化合物(a1)を含む水分散液中で、ビニル単量体(a2)を重合する無機化合物含有重合体の製造方法である。
本発明に用いるアルミニウム系無機化合物(a1)は、アロフェン、イモゴライト及びハロイサイトから選ばれる少なくとも1種以上である。アロフェン、イモゴライト及びハロイサイトは火山灰土壌中に風化生成物として得られる天然物、又は合成されたものを用いることができる。得られる成形体の成形外観、表面硬度、帯電防止性、結晶性等が優れることから、人工的に合成されたアロフェン及びイモゴライトが好ましい。
これらの形状としては、球状(粒状)、針状(繊維状)、板状のような形状のものを用いることができ、アロフェンは球状(粒状)、イモゴライト及びハロイサイトは針状(繊維状)を有する傾向にある。形状が球状(粒状)である場合、平均粒子径は、好ましくは1nm〜1μmであり、より好ましくは1〜100nmであり、更に好ましくは1〜50nmである。形状が針状(繊維状)である場合、平均アスペクト比5〜10,000を有することが好ましい。具体的には、繊維形状の平均口径は、好ましくは0.5〜100nmであり、より好ましくは0.5〜20nmであり、更に好ましくは0.5〜5nmである。繊維形状の平均長さ(長手方向の平均長さ)は、好ましくは5〜200nmであり、より好ましくは10〜100nmであり、更に好ましくは10〜50nmである。
平均粒子径は、アルミニウム系無機化合物(a1)を脱イオン水に分散させ、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定した、50%体積平均粒子径とすることができる。
アロフェン、イモゴライト及びハロイサイトを合成する方法としては、オルト珪酸ナトリウムと塩化アルミニウムの反応を挙げることができる。このような反応は、例えば、水溶液中において、弱酸性で、必要に応じて加熱しながら行なうことができる。また、反応生成物は、必要に応じて、濃縮、洗浄、乾燥して用いることができる。例えば、反応後の水溶液を弱アルカリ性にして、生成物を沈降させ、上澄み液を分離することができる。また、凍結乾燥を行なって、固形物として取り出すこともできる。
尚、本発明で得られる無機化合物含有重合体の製造工程での安定性、得られる熱可塑性樹脂組成物の成形外観及び物性が良好となることから、反応生成物は、濃縮、洗浄、乾燥操作を行なわずに、反応後の弱酸性水溶液のままで、次の工程に用いることが好ましい。
生成物がアロフェン又はイモゴライトであることを確認する方法としては、例えば、X線回折、透過型電子顕微鏡(TEM)、赤外吸収スペクトル(IR)の測定を挙げることができる。
X線回折の測定では、回折角(2θ)6°、11°、16°付近に、イモゴラト特有のピークを確認することができる。TEMの観察では、アロフェンの場合には直径約5nmの粒子が凝集した形態を、イモゴライトの場合には繊維が凝集した形態を確認することができる。IRの測定では、Si−O−Al結合に由来する900〜1000cm-1付近の吸収を確認することができる。
アロフェン、イモゴライト及びハロイサイトはリン酸系化合物で予め処理したものであることが好ましい。リン酸系化合物での処理とは、例えば、アロフェン、イモゴライト又はハロイサイトを含む水分散液中に、リン酸系化合物を添加することにより行なうことができる。かかるリン酸系化合物としては、後述するリン酸系化合物(a3)と同様のものを具体的に例示することができる。
本発明に用いるビニル単量体(a2)としては、ビニル基を有する単量体であればよく、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びその塩酸塩、シアノエチル(メタ)アクリレート、シアノブチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸;2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート等のフッ素化(メタ)アクリレート;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル単量体;アクリロニトリル等のシアン化ビニル単量体;塩化ビニル、塩化ビニリデン等の塩素化ビニル単量体;テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン等のフッ素化オレフィン単量体;ブタジエン、エチレン、プロピレン、1−ヘキセン、ノルボルネン、ノルボルナジエン等のオレフィン単量体;アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド等のアクリルアミド単量体を挙げることができる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中では、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、スチレン、アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、ブタジエン、エチレンが、得られる成形体の成形外観、表面硬度、結晶性等が優れることから好ましく、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、スチレン、アクリロニトリルがより好ましい。
ここで、(メタ)アクリレートはアクリレート又はメタクリレートを示し、(メタ)アクリル酸はアクリル酸又はメタクリル酸を示す。
上記ビニル単量体(a2)を重合する水分散液には上記アルミニウム系無機化合物(a1)に加え、リン酸系化合物(a3)を含有させることが好ましい。
リン酸系化合物(a3)としては、リン酸基を有するものであれば、無機化合物、有機化合物いずれでもよく、リン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩等のリン酸塩、有機ヒドロキシ化合物のリン酸モノエステル又はリン酸ジエステル等が好ましい。
リン酸系化合物(a3)としてのリン酸エステルの生成に用いる有機ヒドロキシ化合物としては、例えば、ビニル基含有アルコール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、シクロペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ヘプタノール、シクロヘプタノール、オクタノール、シクロオクタノール、ノナノール、デカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ヘプタデカノール、メトキシエタノール、トリフルオロエタノール、ヘキサフルオロプロパノール、フェノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、トリエチレングリコールを挙げることができる。
これらの中では、ビニル基含有アルコールが、得られる成形体の成形外観、表面硬度、結晶性等が優れることから好ましい。かかるビニル基含有アルコールとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートを挙げることができる。
これらの有機ヒドロキシ化合物を用いて得られるリン酸エステルとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとリン酸とからなるモノエステル及びジエステル、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートとリン酸からなるモノエステル及びジエステルを好ましいものとして挙げられる。
リン酸系化合物(a3)として使用できる市販品として、例えば、ホスマーM、ホスマーPE、ホスマーP(以上、ユニケミカル(株)製);JPA−514、JPA−514M(以上、城北化学工業(株)製)、ライトエステルP−1M、ライトアクリレートP−1A(以上、共栄社化学(株)製)、MR200(大八化学工業(株)製)、カヤマー(日本化薬(株)製)、エチレングリコール・メタクリレート・ホスフェート(アルドリッチ社製)を挙げることができる。これらの市販品は、モノエステルとジエステルとの混合物の場合もあり、不純物として、ビニル基を含有しない成分が含まれている場合もあるが、リン酸系化合物(a3)として、そのまま用いることができる。また、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
アルミニウム系無機化合物(a1)は、ビニル単量体(a2)100質量部に対し、0.00001〜100質量部用いることが好ましく、得られる成形体の成形外観、表面硬度、帯電防止性、結晶性等が優れることから、0.001〜50質量部用いることがより好ましく、0.01〜30質量部用いることが更に好ましく、0.05〜20質量部用いることが特に好ましい。
リン酸系化合物(a3)は、アルミニウム系無機化合物(a1)100質量部に対し、1〜10000質量部用いることが好ましく、得られる成形体の成形外観、表面硬度、帯電防止性、結晶性等が優れることから、1〜1000質量部用いることがより好ましく、2〜500質量部用いることが更に好ましく、5〜200質量部用いることが特に好ましい。
水分散液に分散媒として用いる水の量は特に限定されないが、重合の安定性、生産性が優れることから、ビニル単量体(a2)100質量部に対し、10〜10000質量部が好ましく、100〜2000質量部がより好ましい。
上記水分散液中でのビニル単量体(a2)の重合方法としては、懸濁系又は乳化系で行なうラジカル重合を用いることができる。具体的には、水中に分散させたアルミニウム系無機化合物(a1)に、必要に応じて、リン酸系化合物(a3)を添加し、その後、ビニル単量体(a2)及びラジカル重合開始剤を添加、加熱してラジカル重合を行なうことができる。
ビニル単量体(a2)の重合に用いるラジカル重合開始剤としては、例えば、t−ブチルハイドロパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジt−ブチルパーオキサイド、ジt−アミルパーオキサイド、ジt−ヘキシルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジイソプロピルパーオキシカーボネート等の有機過酸化物;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;及びアゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物を挙げることができる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記化合物の中では、t−ブチルハイドロパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、アゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス2,4−ジメチルバレロニトリルが好ましい。また、上記有機過酸化物や過硫酸塩は還元剤と組み合わせてレドックス系として用いることもできる。
ビニル単量体(a2)の重合は、温度は、例えば、65〜100℃で行なうことができる。また、重合時間は、例えば、1〜10時間で行なうことができる。また必要に応じて、重合を2段階で行なうことができ、例えば、所定温度で所定時間の重合を行なった後、より高い温度で保持して重合を完了させることもできる。必要に応じて窒素雰囲気下で行なうことができる。
更に、ビニル単量体(a2)の重合においては、必要に応じて連鎖移動剤、分散剤、分散助剤、乳化剤等の重合用添加剤を用いることができる。
連鎖移動剤としては、例えば、オクチルメルカプタン及びドデシルメルカプタン及びα−メチルスチレンダイマーを挙げることができる。
分散剤としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩、(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩と(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、(メタ)アクリル酸スルホアルキルのアルカリ金属塩と(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、ポリスチレンスルホン酸のアルカリ金属塩、スチレンスルホン酸のアルカリ金属塩と(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、ケン化度70〜100%のポリビニルアルコ−ル、メチルセルロ−スを挙げることができる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの分散剤の中では、懸濁重合時の分散安定性が良好な(メタ)アクリル酸スルホアルキルのアルカリ金属塩と(メタ)アクリル酸エステルの共重合体が好ましい。また、分散助剤として、硫酸ナトリウム、硫酸マンガン等を必要に応じて用いることができる。
乳化剤としては、公知のアニオン系乳化剤、カチオン系乳化剤及びノニオン系乳化剤を用いることができる。
上記乳化重合を用いた場合、反応後得られるラテックスを成形体の成形に使用することもできるが、ラテックスから無機化合物含有重合体を粉体として回収してもよい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記無機化合物含有重合体及び熱可塑性樹脂を含有する。
上記熱可塑性樹脂は特に限定されるものではなく、例えば、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−アクリレート共重合体等のアクリル系樹脂;ポリスチレン、高耐衝撃性ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、水素添加スチレン−ブタジエン共重合体等のスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の塩化ビニル系樹脂;ポリプロピレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、環状オレフィン含有重合体等のオレフィン系樹脂;ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート等の脂肪族ポリエステル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレングリコールテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル系樹脂;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)等のジヒドロキシジアリール化合物を、ホスゲン又は炭酸ジエステル化合物と反応させて得られる重合体等のポリカーボネート系樹脂;ポリオキシメチレン、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトンを挙げることができる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中では、得られる成形体の成形外観、表面硬度、結晶性等が優れることから、ポリメチルメタクリレート、高耐衝撃性ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン及びポリブチレンサクシネートが好ましい。
上記熱可塑性樹脂組成物中の無機化合物含有重合体及び熱可塑性樹脂の割合としては、無機化合物含有重合体及び熱可塑性樹脂の合計量を100質量部としたときに、無機化合物含有重合体が0質量部を超え100質量部以下、熱可塑性樹脂が0質量部以上100質量部未満であることが好ましく、無機化合物含有重合体が0.1質量部以上70質量部以下、熱可塑性樹脂が30質量部以上99.9質量部以下であることがより好ましく、無機化合物含有重合体が0.5質量部以上30質量部以下、熱可塑性樹脂が70質量部以上99.5質量部以下であることが更に好ましい。
上記熱可塑性樹脂組成物には、必要に応じて、酸化防止剤、光安定剤、難燃剤、可塑剤、顔料等の樹脂用添加剤や、ガラス繊維、炭素繊維、タルク、炭酸カルシウム、ケナフ、バクテリアセルロース等のフィラー等を含有させることができる。
上記熱可塑性樹脂組成物の調製は、無機化合物含有重合体、必要に応じて、熱可塑性樹脂、樹脂用添加剤、フィラー等を、ブレンドする方法によることができる。ブレンド方法の例としては、バッチ式のニーダー及び単軸又は多軸の押出機等を用いた溶融ブレンド法等を挙げることができる。
上記無機化合物含有重合体や熱可塑性樹脂組成物は、各種樹脂成形体用材料や、塗料用、トナー用のバインダー樹脂として用いることができる。
本発明の成形体は、上記無機化合物含有重合体や、上記熱可塑性樹脂組成物を成形して得られる。上記無機化合物含有重合体や上記熱可塑性樹脂組成物を用いて成形体を成形する場合、押出成形、射出成形、プレス成形、インフレーション成形、カレンダ成形等の成形方法を適用することができる。
上記成形体は、例えば、自動車、家電、OA機器の部品に用いることができる。
以下に、本発明を具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれに限定されるものではない。以下、「部」及び「%」はそれぞれ「質量部」、「質量%」を示す。
[製造例1]水分散型イモゴライト(1)の製造
金属チタン製の撹拌機付き反応容器(内容積 60L) にSi濃度0.01Mのオルト珪酸ナトリウム溶液8.6Lを入れ、撹拌した。次にAl濃度0.01Mの塩化アルミニウム溶液を21L入れ30分撹拌した。次いで、0.01MのNaOH溶液18.5L を1時間かけて添加した。このときのサスペンションのpHは4.5(25℃)であった。そして、このサスペンションを95℃に昇温させ、24時間保持した後、24時間かけて室温まで冷却した。このときの反応サスペンションのpHは4.2で、極めて透明度の高いものであった。反応終了後のサスペンションに1%アンモニア水溶液を撹拌しながら添加して、pH9.0に調整した後、撹拌を停止して、8時間静置し、反応容器の底部に凝集した沈殿物を得た。反応容器の上部の透明度が高い液を除去し、底部の沈殿物を吸引式濾過器で通水濾過して、濾過液の導電度が100マイクロジーメンス以下になるまで、水洗を行ない、やや白色を帯びたペーストを得た。
得られたペーストを60℃で24時間濃縮し、固形分を6.5%とした。このペーストを「水分散型イモゴライト(1)」とする。
[製造例2]水分散型イモゴライト(2)の製造
金属チタン製の撹拌機付き反応容器(内容積 60L) にSi濃度0.01Mのオルト珪酸ナトリウム溶液8.6Lを入れ、撹拌した。次にAl濃度0.01Mの塩化アルミニウム溶液を21L入れ30分撹拌した。次いで、0.01MのNaOH溶液18.5L を1時間かけて添加した。このときのサスペンションのpHは4.5(25℃)であった。そして、このサスペンションを95℃に昇温させ、24時間保持した後、24時間かけて室温まで冷却した。このときの反応サスペンションのpHは4.2で、極めて透明度の高いものであった。得られた「水分散型イモゴライト(2)」の固形分は0.04%であった。
[製造例3]粉体状イモゴライトの製造
製造例1で得た水分散型イモゴライト(1)を、凍結乾燥機でマイナス40℃から徐々に昇温して、28時間の乾燥を行ない、粉体状イモゴライトを得た。
得られた粉体について、以下記載のように、X線回折、TEM及びIRの測定を行ない、イモゴライトであることを確認した。また、イモゴライトのBET比表面積は325m2/gであった。
[X線回折]
X線回折装置((株)リガク製RINT2500(商品名))を用いて、加速電圧は40kV、加速電流は300mAにより、Cu−Kα線を照射し、回折角(2θ)5〜85°の範囲における回折パターンを測定した。
[TEM]
透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製JEM-1200EXII(商品名))を用いて、加速電圧100KV、倍率10万倍で観察した。
[IR]
フーリエ変換赤外分光光度計((株)島津製作所製FTIR−8700(商品名))を用いて、KBr法で調整した試料を、透過法により400〜4000cm-1の範囲における吸収スペクトルを測定した。
[イモゴライトの生成確認]
X線回折パターンにおいて、回折角(2θ)6°、11°、16°付近にブロードなピークを確認した。また、TEMの観察において、繊維状の像を確認した。また、IRの測定において、Si−O−Al結合に由来するイモゴライト特有のダブレット吸収を950〜1000cm-1付近に確認した。
[BET比表面積]
比表面積測定装置(ユアサアイオニクス(株)製モノソーブ(商品名))を用いて、試料を120℃、2時間脱気した後に測定した。
[実施例1]無機化合物含有重合体(A−1)の成形体の製造
温度計、冷却管、攪拌装置を備えた反応容器に、脱イオン水200部、製造例1で得た水分散型イモゴライト(1)0.1部(固形分換算)、メタクリル酸スルホエチルとメチルメタクリレートの共重合体のナトリウム塩0.02部を仕込み、混合した。次いで、メチルメタクリレート100部、オクチルメルカプタン0.1部、アゾビスイソブチロニトリル0.05部を添加した。窒素気流下で80℃に昇温して、2時間攪拌した後、90℃に昇温して30分攪拌した。内容物を冷却した後、生成物を濾取、乾燥し、無機化合物含有重合体(A−1)を得た。
無機化合物含有重合体(A−1)を、混練射出成形機(商品名「CS−183」、Custom Scientific Instruments社製)を用いて、バレル温度200℃で射出成形し、寸法20×10×2(mm)の成形体を得た。得られた成形体を以下のように評価した。結果を表1に示す。
[成形外観]
成形体を目視観察した、また、成形体の全光線透過率を、JIS K7362−1に準拠して(試験片の厚み:2mm、光が透過する開口部の直径:6mm)測定した。以下の基準により成形外観を評価した。
◎:0.1mm以上の凝集物が観察されず、全光線透過率が90%以上。
○:0.1mm以上の凝集物が観察されず、全光線透過率は90%未満。
△:0.1mm以上の凝集物が成形体中に分散している。
×:0.1mm以上の凝集物が成形体中に偏在している。
[表面硬度]
成形体の表面硬度を、JIS K−5400に準拠して、測定し評価した。
[帯電防止性]
成形体の表面を乾いた綿布で10回摩擦した後、成形体表面を平面上のたばこの灰に一定の距離を隔てて近づけた際の、灰の付着性を評価した。尚、評価は、23℃、50%RHの環境下で行なった。また、成形体は、予めこの環境下で一日放置して用いた。
○:10mmの距離まで近づけても灰が付着しない。
△:50mmの距離まで近づけても灰が付着しないが、10mmの距離まで近づけると灰が付着する。
×:50mmの距離で灰が付着する。
[実施例2]無機化合物含有重合体(A−2)の成形体の製造
反応容器に、アシッドホスホオキシエチルメタクリル酸エステル(商品名「ホスマーM」、ユニケミカル(株)製)0.1部を、更に加えて仕込んだこと以外は、実施例1と同様にして、無機化合物含有重合体(A−2)を製造し、これを用いて成形体を製造し、評価を行なった。結果を表1に示す。
[比較例1]重合体(Q−1)の成形体の製造
製造例1で得た水分散型イモゴライト(1)を用いないこと以外は実施例1と同様にして、重合体(Q−1)を製造し、これを用いて成形体を製造し、評価を行なった。結果を表1に示す。
[比較例2]重合体(Q−2)の成形体の製造
製造例1で得た水分散型イモゴライト(1)を用いないこと以外は実施例2と同様にして、重合体(Q−2)を製造し、これを用いて成形体を製造し、評価を行なった。結果を表1に示す。
Figure 0005519245
結果から明らかなように、イモゴライトの水分散液中で、ビニル単量体を重合して得られた無機化合物含有重合体(A−1)を用いて成形した成形体は、成形外観、表面硬度及び帯電防止性に優れていた。また、イモゴライトの水分散液中で、ビニル単量体及びリン酸基含有ビニル単量体を重合して得られた無機化合物含有重合体(A−2)を用いて成形した成形体は、成形外観及び表面硬度が特に優れていた。
イモゴライトを含まない重合体(Q−1)及び(Q−2)を用いて成形した成形体は、表面硬度及び帯電防止性に劣っていた。
[実施例3]無機化合物含有重合体(A−3)の成形体の製造
温度計、冷却管、攪拌装置を備えた反応容器に、製造例2で得た水分散型イモゴライト(2)0.4部(固形分換算、有姿1000部)を仕込み、室温で攪拌した。10%アンモニア水溶液1部(固形分換算)を加えて30分攪拌した後、アシッドホスホオキシエチルメタクリル酸エステル(商品名「ホスマーM」、ユニケミカル(株)製)0.04部を加えて30分攪拌した。次いで、メチルメタクリレート100部、オクチルメルカプタン0.1部、アゾビスイソブチロニトリル0.05部を添加した。窒素気流下で80℃に昇温して、2時間攪拌した後、90℃に昇温して30分攪拌した。内容物を冷却した後、生成物を濾取、乾燥し、無機化合物含有重合体(A−3)を得た。
得られた無機化合物含有重合体(A−3)1部を、ポリメチルメタクリレート(商品名「アクリペットVH」、三菱レイヨン(株)製)100部と配合し、二軸押出機(商品名「PCM−30」、池貝製作所(株)製)を用いて、バレル温度230℃、スクリュー回転数200rpmで溶融ブレンドした。
得られた溶融ブレンド物を、実施例1と同様の方法により射出成形し、寸法20×10×2(mm)の成形体を得た。得られた成形体の評価結果を表2に示す。
Figure 0005519245
結果から明らかなように、イモゴライトの水分散液中で、ビニル単量体を重合して得られた無機化合物含有重合体(A−3)及びポリメチルメタクリレートからなる溶融ブレンド物を用いて成形した成形体は、成形外観、表面硬度及び帯電防止性に優れていた。
[比較例3]重合体(Q−3)の成形体の製造
温度計、冷却管、攪拌装置を備えた反応容器に、粉体状イモゴライト0.1部、メチルメタクリレート100部、オクチルメルカプタン0.1部、アゾビスイソブチロニトリル0.05部を投入し、混合した。窒素気流下で80℃に昇温して、2時間保持した後、90℃に昇温して30分保持して、重合体(Q−3)を製造した。重合体(Q−3)を用いて、実施例1と同様にして、成形体を製造し、評価を行なった。結果を表3に示す。
Figure 0005519245
結果から明らかなように、水分散液中で重合を行なわなかった重合体(Q−3)を用いて成形した成形体は、成形外観、表面硬度及び帯電防止性に劣っていた。
[比較例4]混合物の成形体の製造
粉体状イモゴライト0.1部、ポリメチルメタクリレート(商品名「アクリペットVH」、三菱レイヨン(株)製)100部を配合し、ニーダー(商品名「プラスチコーダー」、ブラベンダー社製、内容積50cm3)を用いて、バレル温度230℃で溶融ブレンドした。
得られた溶融ブレンド物を、バレル温度230℃としたこと以外は実施例1と同様にして成形体を製造し、評価を行なった。結果を表4に示す。
Figure 0005519245
結果から明らかなように、粉体状イモゴライトと重合体とを溶融ブレンドして成形した成形体は、成形外観、表面硬度及び帯電防止性に劣っていた。
[比較例5]混合物の成形体の製造
温度計、冷却管、攪拌装置を備えた反応容器に、脱イオン水225部、メチルメタクリレート99部、メチルアクリレート1部、オクチルメルカプタン0.2部、アルケニルコハク酸カリウム0.8部を投入し、混合した。窒素気流下で40℃に昇温させた後、過硫酸カリウム0.2部及び脱イオン水25部を添加した。3時間攪拌した後、冷却して、重合体(Q−4)のラテックスを得た。重合体(Q−4)のラテックスの固形分(140℃×30分間で加熱した際の不揮発分)は28%であった。
製造例1で得た水分散型イモゴライト(1)0.1部(固形分換算)と、重合体(Q−4)のラテックス100部(固形分換算)とを混合した。この混合物から、水分を留去させることにより、イモゴライト(1)と重合体(Q−4)のブレンド物を得た。得られたブレンド物を用いて、比較例4と同様にして成形体を製造し、評価を行なった。結果を表5に示す。
Figure 0005519245
結果から明らかなように、イモゴライト(1)と重合体(Q−4)とをブレンドして成形した成形体は、成形外観、表面硬度及び帯電防止性に劣っていた。
[実施例4〜6]
温度計、冷却管、攪拌装置を備えた反応容器に、脱イオン水200部、製造例1で得た水分散型イモゴライト(1)10部(固形分換算)、アシッドホスホオキシエチルメタクリル酸エステル(商品名「ホスマーM」、ユニケミカル(株)製)10部、メタクリル酸スルホエチルとメチルメタクリレートの共重合体のナトリウム塩0.02部を投入し、混合した。これ以降の操作は実施例1と同様にして、無機化合物含有重合体(A−4)を製造した。
得られた無機化合物含有重合体(A−4)と下記熱可塑性樹脂を、表6に示す組成で配合し、混練射出成形機(商品名「CS−183」、Custom Scientific Instruments社製)を用いて、所定のバレル温度で3分間溶融混練した後、射出成形し、寸法20×10×2(mm)の成形体を製造した。
熱可塑性樹脂
ポリ乳酸:商品名「レイシアH−100」三井化学(株)製
バレル温度:200℃
ポリカーボネート:商品名「S1000」三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製
バレル温度:280℃
ポリプロピレン:商品名「EA9」三菱化学(株)製
バレル温度:230℃
得られた成形体を実施例1と同様に評価した。結果を表6に示す。
また、実施例4の熱可塑性樹脂組成物の示差熱を以下のように測定し、図1に示す示差熱曲線を得て、結晶性について評価を行なった。
[結晶性]
示差走査熱量測定装置(商品名「DSC7」、パーキンエルマー製)を用いて、樹脂組成物を等温結晶化させて測定した。温度条件は、200℃で3分間保持した後、105℃まで急速冷却して保持した。
樹脂組成物の結晶性について以下の基準により評価を行なった。
○:吸熱ピークが観察される。
×:吸熱ピークが観察されない。
[比較例6〜8]
表6に示す組成としたこと以外は、それぞれ実施例4〜6と同様に成形体を製造し、評価を行なった。結果を表6に示す。また、比較例6の樹脂の示差熱を実施例4の熱可塑性樹脂組成物と同様に測定し、図2に示す示差熱曲線を得て、結晶性について評価を行なった。結果を表6に示す。
Figure 0005519245

Claims (6)

  1. アルミニウム系無機化合物(a1)を含む水分散液中で、ビニル単量体(a2)を重合する無機化合物含有重合体の製造方法であって、アルミニウム系無機化合物(a1)が人工的に合成されたアロフェン及びイモゴライトから選ばれる少なくとも1種である無機化合物含有重合体の製造方法。
  2. アルミニウム系無機化合物(a1)及びリン酸系化合物(a3)を含む水分散液中で、ビニル単量体(a2)を重合する無機化合物含有重合体の製造方法であって、アルミニウム系無機化合物(a1)が人工的に合成されたアロフェン及びイモゴライトから選ばれる少なくとも1種である、無機化合物含有重合体の製造方法。
  3. 前記ビニル単量体(a2)が、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、スチレン、アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、ブタジエンから選ばれる少なくとも1種のビニル単量体である、請求項1又は2に記載の無機化合物含有重合体の製造方法。
  4. 請求項1又は2に記載の製造方法で得られる無機化合物含有重合体及び熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物。
  5. 請求項1又は2に記載の製造方法で得られる無機化合物含有重合体を成形して得られる成形体。
  6. 請求項4に記載の熱可塑性樹脂組成物を成形して得られる成形体。
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