JP5516967B2 - 位相同期装置、位相同期方法、およびプログラム - Google Patents

位相同期装置、位相同期方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、位相同期装置、位相同期方法、およびプログラムに関し、特に、シンボル周期と非同期でサンプリングされた受信信号に基づくシンボル同期を、複数シンボル分並列してより迅速に行うことができるようにした位相同期装置、位相同期方法、およびプログラムに関する。
図1は、無線通信システムの構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、無線通信システムは送信装置1と受信装置2から構成される。送信装置1は、送信側ベースバンドブロック11、送信側RF回路12、およびアンテナ13から構成される。
送信側ベースバンドブロック11は、誤り訂正符号化回路21、ヘッダ・プリアンブル挿入回路22、変調回路23、送信フィルタ24、およびD/A(Digital/Analog)コンバータ25から構成される。送信対象のデータである送信データは、送信装置1の送信側ベースバンドブロック11に入力される。
誤り訂正符号化回路21は、例えば、誤り訂正に用いられるパリティを送信データに基づいて生成し、生成したパリティを送信データに付加することによって誤り訂正符号化を行う。誤り訂正符号化回路21は、誤り訂正符号化後の送信データをヘッダ・プリアンブル挿入回路22に出力する。
ヘッダ・プリアンブル挿入回路22は、誤り訂正符号化回路21から供給された送信データに対して各種のパラメータを含むヘッダやプリアンブルを挿入し、得られた送信データを変調回路23に出力する。
変調回路23は、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調、BPSK(Binary Phase Shift Keying)変調等の変調を行い、ヘッダ・プリアンブル挿入回路22から供給された送信データを、周期Tの送信シンボルの系列に変換する。変調回路23は変換して得られたそれぞれの送信シンボルを送信フィルタ24に出力する。
送信フィルタ24は、変調回路23から供給された送信シンボルに対して帯域制限を行うためのフィルタリングを施し、D/Aコンバータ25に出力する。
D/Aコンバータ25は、送信フィルタ24から供給された送信シンボルに対してD/A変換を施し、D/A変換によって得られたアナログベースバンド信号を送信側RF回路12に出力する。
送信側RF回路12は、D/Aコンバータ25から供給されたアナログベースバンド信号を所定の周波数のキャリアに重畳し、アンテナ13から送信する。
受信装置2は、アンテナ31、受信側RF回路32、および受信側ベースバンドブロック33から構成される。受信側ベースバンドブロック33は、A/Dコンバータ41、受信フィルタ42、位相同期回路43、復調回路44、および誤り訂正符号復号回路45から構成される。送信装置1から送信された送信信号はアンテナ31を介して受信側RF回路32に入力される。
受信側RF回路32は、アンテナ31から供給されたRF信号をアナログベースバンド信号に変換し、受信側ベースバンドブロック33に出力する。
受信側ベースバンドブロック33のA/Dコンバータ41は、受信側RF回路32から供給されたアナログベースバンド信号を、シンボル周期Tと非同期のサンプル周期Tでサンプリングする。A/Dコンバータ41は、サンプリングによって得られたデータを受信信号として受信フィルタ42に出力する。
受信フィルタ42は、A/Dコンバータ41から供給された受信信号に対してフィルタリングを施し、位相同期回路43に出力する。
位相同期回路43はFIR(Finite Impulse Response)フィルタ等により構成され、受信フィルタ42から供給された受信信号を元にシンボル同期を実現する。位相同期回路43は、補間処理を行うことによって受信信号から受信シンボルを求め、求めた受信シンボルを復調回路44に出力する。
復調回路44は、QPSK復調、BPSK復調等の、送信装置1における変調方式に対応する方式で受信シンボルを復調し、復調して得られた受信データを誤り訂正符号復号回路45に出力する。
誤り訂正符号復号回路45は、復調回路44から供給された受信データの誤り訂正を行い、誤り訂正後の受信データを外部に出力する。
このように、受信装置2においては、シンボル同期を実現する手法として、シンボル周期Tと非同期のサンプル周期Tでサンプリングされた受信信号から、補間FIRフィルタを用いて受信シンボルを求める手法が用いられる。A/Dコンバータ41においては固定クロックでサンプリングが行われる。なお、無線通信システムの受信側においてシンボル同期を実現する手法には、A/Dコンバータのサンプリング位相を制御し、A/Dコンバータの出力が受信シンボルとなるようにする手法がある。
受信装置2において用いられる前者の手法の利点としては、A/Dコンバータ41の周波数制御を必要としない点、位相誤差フィードバックの遅延の低減を図ることができる点がある。
また、位相同期回路43がアナログ信号を扱わないデジタル回路として構成されるため、機能の検証がデジタル回路の検証のみで完結させることができる点がある。例えば、位相同期回路43がアナログ・デジタル回路混載の回路として構成される場合、特にアナログ回路は温度によって特性が変化することなどから機能の検証が困難になるが、より簡易な手法で機能の検証を行うことが可能になる。
以上のようなシンボル同期の実現方法については例えば特許文献1乃至3に記載されている。
図2は、図1の位相同期回路43の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、位相同期回路43は、補間FIRフィルタ61と信号処理回路62から構成される。信号処理回路62は、位相誤差検出回路71、ループフィルタ72、およびNCO(Numerical Controlled Oscillator)73から構成される。受信フィルタ42から出力された受信信号は端子51から入力され、補間FIRフィルタ61に供給される。
補間FIRフィルタ61は、受信信号と、NCO73から供給された位相オフセットφとを用いて補間処理を行い、受信シンボルyを出力する。補間FIRフィルタ61から出力された受信シンボルyは、端子52から復調回路44に供給されるとともに、信号処理回路62の位相誤差検出回路71に供給される。
受信シンボルyを処理対象とするか否かは、NCO73から出力されたイネーブル信号eに基づいて例えば後段の回路において判別される。補間FIRフィルタ61から出力された受信シンボルyは、受信シンボルの候補といえる。
イネーブル信号eが補間FIRフィルタ61に供給され、イネーブル信号eの値が処理対象になることを表している場合にのみ、補間FIRフィルタ61において受信信号の補間処理が行われるようにしてもよい。
図3は、アナログベースバンド信号、受信信号、受信シンボルの関係を示す図である。
図3の実線で示す波形は、A/Dコンバータ41に入力されるアナログベースバンド信号を表す。白丸は、A/Dコンバータ41においてサンプリングが行われることによって得られた受信信号を表す。受信信号に対しては、適宜、受信フィルタ42においてフィルタリングが施される。黒丸は受信シンボルを表す。2つの白丸の間隔がサンプル周期Tに対応し、2つの黒丸の間隔がシンボル周期Tに対応する。
補間FIRフィルタ61においては、受信信号の位相をNCO73により求められた位相オフセットに基づいて補正した位相を受信シンボルの位相とし、受信シンボルの値を推定する処理が補間処理として行われる。
図2の説明に戻り、信号処理回路62の位相誤差検出回路71は、補間FIRフィルタ61から出力された受信シンボルyと、NCO73から供給されたイネーブル信号eに基づいて位相誤差dを検出する。位相誤差検出回路71は、位相誤差dをループフィルタ72に出力する。
ループフィルタ72は、フィードバックループを安定化させる目的で、位相誤差dの系列に対してフィルタリングを施し、位相誤差補正値lをNCO73に出力する。
NCO73は、位相誤差補正値lに基づいて受信信号の位相に対する受信シンボルの位相オフセットφを計算し、補間FIRフィルタ61に出力する。また、NCO73はイネーブル信号eの値を求め、求めた値を表すイネーブル信号eを出力する。NCO73から出力されたイネーブル信号eは、位相誤差検出回路71に供給されるとともに、端子53から外部に出力される。
このように、位相同期回路43においては、受信シンボルyに基づいて位相オフセットφを更新するフィードバック制御が行われ、シンボル同期が確立される。図2の位相同期回路43は、1つのサンプルである受信信号に対して、1つの受信シンボルyとイネーブル信号eを各時刻kにおいて出力する、いわゆるシリアル構成の補間型位相同期回路である。
サンプル周期T毎に1つの受信信号に対して処理を行い、1つの受信シンボルを出力するシリアル構成の位相同期回路において用いられる代表的なアルゴリズムについては非特許文献1および2に記載されている。以下、これらのアルゴリズムについて説明する。
図2の補間FIRフィルタ61においては、サンプル時刻である時刻k(kは自然数)において、直前の時刻k−1において計算された位相オフセットφを用いて受信シンボルyが求められる。位相オフセットφはサンプル周期Tで規格化された値であり、0≦φ<1とする。
位相誤差検出回路71においては、受信シンボルyとイネーブル信号eを入力とし、下式(1)に従って位相誤差dが求められる。式(1)のΔは下式(2)により表される。
Figure 0005516967
Figure 0005516967
また、時刻kにおいて、イネーブル信号eが1の場合、求められた位相誤差dが位相誤差検出回路71から出力され、イネーブル信号eが0の場合、0が出力される。位相誤差dまたは0の出力と同時に、位相誤差検出回路71の内部変数y’が下式(3)に従って更新される。
Figure 0005516967
ここで、e∈{0,1}は、サンプル時刻k−1において求められた、受信シンボルyに対するイネーブル信号である。また、式(1)のKは、位相誤差検出回路71に設定されたゲインを表し、式(2)のkτは定数である。式(2)において‘―’を上に付して示すyは、受信シンボルyの硬判定値を表す。
ループフィルタ72においては、位相誤差dを入力として位相誤差補正値lが求められる。図2に示す位相同期回路43が、2次のフィードバック系で構成される場合には、位相誤差補正値lの更新には例えば下式(4)が用いられる。
Figure 0005516967
ここで、式(4)のKはループフィルタ72における比例項の係数であり、Kはループフィルタ72における積分項の係数である。μは、μ≡T/Tで表され、サンプル周期Tで規格化されたシンボル周期Tを表す。一般的に、A/Dコンバータ41においてはオーバーサンプリングの形でサンプリングが行われるから、μは1以上の実数になる。
NCO73においては、下式(5)に従って、補間FIRフィルタ61において時刻k+1に用いられる位相オフセットφk+1が更新される。
Figure 0005516967
また、NCO73においては、時刻k+1に補間FIRフィルタ61から出力される受信シンボルyk+1に対するイネーブル信号ek+1が下式(6)に従って計算される。イネーブル信号ek+1の値が1のとき、受信シンボルyk+1が処理対処として後段の回路において扱われる。
Figure 0005516967
図4は、図2のNCO73の回路構成の例を示す図である。
加算回路91は、NCO73に対する設定値として端子81から供給されるμ−1と、ループフィルタ72から出力され、端子82に入力された位相誤差補正値lとを加算する。
選択回路92は、バッファ94に保持されている位相オフセットφの最上位ビット(MSB)が1であるとき0を選択し、0であるとき、加算回路91による加算結果を選択する。
加算回路93は、選択回路92により選択された値と、位相オフセットφを表すビット列のうちの、最上位ビットを除くビットにより表される値とを加算する。加算回路91、選択回路92、加算回路93により、式(5)の計算が実現される。
加算回路93による加算結果の値は、位相オフセットφとしてバッファ94に保持される。また、加算結果の値を表すビット列のうちの最上位ビットは反転回路95において反転された後、イネーブル信号ek+1として端子83から出力され、最上位ビットに続くビットは位相オフセットφk+1として端子84から出力される。
シリアル構成の位相同期回路において以上のようにしてそれぞれの値を求めるアルゴリズムが非特許文献1および2に記載されている。
なお、送信側ベースバンドブロック11が設けられた記録装置と、記録装置により所定の記録媒体に記録されたデータを再生する、受信側ベースバンドブロック33が設けられた再生装置によって記録再生システムを構成することも可能である。
ところで、近年、通信システム、記録再生システムにおいては、データ転送速度の高速化の要求が高まり、シンボル周波数が高くなる傾向にある。上述したようなシリアル構成の位相同期回路を用いた場合、回路の動作周波数を上げることで対応可能なシンボル周波数を高くすることはできるが、動作周波数には半導体プロセス等による上限が存在するので、必要なシンボル周波数を達成できない場合がある。
このため、近年、位相同期回路の実現手法として、サンプリング周波数の1/N(Nは2以上の整数)のクロックで動作し、1クロックの期間毎にN個の受信信号を処理するN並列化の手法が用いられる場合がある。N並列化の手法が用いられた補間型位相同期回路からは、1クロックの期間毎に、N個の受信シンボルと、それぞれの受信シンボルに対するイネーブル信号が出力される。
図5は、上述したシリアル構成の位相同期回路において用いられるアルゴリズムと同一のアルゴリズムを用いて実現する場合のN並列化位相同期回路の構成例を示す図である。
図5に示すように、N並列化位相同期回路である位相同期回路43は、補間FIRフィルタ111−1乃至111−Nと、信号処理回路112−1乃至112−Nがそれぞれ交互に数珠つなぎの形で接続されることによって構成される。信号処理回路112−1乃至112−Nは、それぞれ、図2の信号処理回路62と同じ構成を有する。受信フィルタ42から出力された受信信号は、端子101に入力され、補間FIRフィルタ111−1乃至111−Nにそれぞれ供給される。
補間FIRフィルタ111−1は、信号処理回路112−Nにより求められた位相オフセットφを用いて補間処理を行い、受信シンボルyを出力する。補間FIRフィルタ111−1から出力された受信シンボルyは、時刻kにおける受信シンボルとして端子102から出力されるとともに、信号処理回路112−1に供給される。
信号処理回路112−1は、図2の信号処理回路62と同様に、受信シンボルyと、信号処理回路112−Nにより求められたイネーブル信号eに基づいて位相オフセットφk+1とイネーブル信号ek+1を計算し、出力する。信号処理回路112−1から出力された位相オフセットφk+1は補間FIRフィルタ111−2に供給され、イネーブル信号ek+1は、信号処理回路112−2に供給されるとともに端子103から出力される。
補間FIRフィルタ111−2は、信号処理回路112−1により求められた位相オフセットφk+1を用いて補間処理を行い、受信シンボルyk+1を出力する。補間FIRフィルタ111−2から出力された受信シンボルyk+1は、時刻k+1における受信シンボルとして端子102から出力されるとともに、信号処理回路112−2に供給される。
信号処理回路112−2は、受信シンボルyk+1と、信号処理回路112−1により求められたイネーブル信号ek+1に基づいて位相オフセットφk+2とイネーブル信号ek+2を計算し、出力する。信号処理回路112−2から出力された位相オフセットφk+2は後段の補間FIRフィルタに供給され、イネーブル信号ek+2は後段の信号処理回路に供給されるとともに端子103から出力される。
後段の補間FIRフィルタと信号処理回路においても同様の処理が行われる。補間FIRフィルタ111−Nは、前段の信号処理回路により求められた位相オフセットφk+N−1を用いて受信信号の補間処理を行い、受信シンボルyk+N−1を出力する。補間FIRフィルタ111−Nから出力された受信シンボルyk+N−1は、時刻k+N−1における受信シンボルとして端子102から出力されるとともに、信号処理回路112−Nに供給される。
信号処理回路112−Nは、受信シンボルyk+N−1と、補間FIRフィルタ111−Nの前段に設けられる、図示せぬ信号処理回路112−N−1により求められたイネーブル信号ek+N−1に基づいて位相オフセットφとイネーブル信号eを計算し、出力する。信号処理回路112−2から出力された位相オフセットφは補間FIRフィルタ111−1に供給され、イネーブル信号eは信号処理回路112−1に供給されるとともに端子103から出力される。
このような構成を用いた場合、回路規模がシリアル構成の位相同期回路と比べて約N倍となり、非常に大きくなってしまう。また、1クロックあたりの計算量もシリアル構成の位相同期回路のN倍になるので、最大動作周波数をシリアル構成時の最大動作周波数の1/N以上にする事は困難である。
より小さな回路規模でN並列化位相同期回路を実現するアルゴリズムとして特許文献1に記載されているものがある。以下、特許文献1に記載されているアルゴリズムについて説明する。
特許文献1に記載されているアルゴリズムを用いたN並列化位相同期回路の構成自体は、図2に示す位相同期回路43の構成と同様の構成である。各回路において処理されるデータの単位がN個単位になる。
補間FIRフィルタ61、位相誤差検出回路71、ループフィルタ72においては、シリアル構成の位相同期回路43のそれぞれの回路で用いられるアルゴリズムと同じアルゴリズムで処理が行われる。
一方、NCO73は、N個の位相オフセットとイネーブル信号の更新を下式(7)、(8)に従って時刻kにおいて行う。
Figure 0005516967
Figure 0005516967
式(7)、(8)において、iは1以上、N以下の整数である。なお、式(7)、(8)は、特許文献1に記載されている位相オフセットとイネーブル信号の更新を式で表したものである。
式(5)と式(7)を比較して分かるように、シリアル構成の位相同期回路においては、位相誤差補正値lが、時刻k+1における受信シンボルの補間処理に用いられる位相オフセットφの計算に用いられるのに対して、特許文献1に記載されているN並列化補間型位相同期回路においては、時刻k+Nおける受信シンボルの補間処理に用いられる位相オフセットφk+Nの計算に用いられている。
一般的に、フィードバック制御を用いた位相同期回路においては、出力結果から得られた情報が反映されるまでの遅延量が大きくなると、同期可能なシンボル周波数の範囲が狭くなるといったような性能の劣化が見られる。
特許文献1に記載されているアルゴリズムを用いて位相オフセットの更新を行うNCO73の回路構成を図6に示す。図6に示すNCO73の構成は、図4に示す構成が4個(N=4)並列して設けられる構成になっている。重複する説明については適宜省略する。ループフィルタ72から4個のデータ単位で出力された位相誤差補正値l,lk−1,lk−2,lk−3は、それぞれ端子122−1乃至122−4に入力される。
位相誤差補正値lと端子121から供給されたμ−1が加算回路141−1により加算され、加算結果の値と0のうちのいずれかが、位相誤差補正値lk−1に基づいて求められたビット列の最上位ビットに基づいて選択回路142−1により選択される。
選択回路142−1により選択された値と、位相誤差補正値lk−1に基づいて求められたビット列の最上位ビットに続くビット列が加算回路143−1により加算され、加算結果の値がバッファ145に保持される。バッファ145に保持された値は位相オフセットφk+1とイネーブル信号ek+1の計算に用いられる。
加算回路143−1による加算結果の最上位ビットが反転回路144−1により反転された後、イネーブル信号ek+4として端子131−1から出力される。また、加算回路143−1による加算結果のうち、最上位ビットに続くビットが位相オフセットφk+4として端子132−1から出力される。
図6の回路構成を有するNCO73においては、4個の受信信号の補間処理に用いる位相オフセットを計算することができるものの、その計算自体はシリアルで行われるために動作速度の向上が困難である。
例えば、位相オフセットφk+4の計算には、位相誤差補正値lk−1に基づいて求められた値が必要になり、位相オフセットφk+3の計算には、位相誤差補正値lk−2に基づいて求められた値が必要になる。また、位相オフセットφk+2の計算には、位相誤差補正値lk−3に基づいて求められた値が必要になり、位相オフセットφk+1の計算には、位相誤差補正値lに基づいて求められた値が必要になる。
N並列化位相同期回路において動作速度を改善するアルゴリズムとして、特許文献2に記載されているアルゴリズムについて説明する。
特許文献2には、2並列化された補間型位相同期回路の構成と、Nが3以上の場合の回路構成の拡張方法が記載されている。また、位相誤差補正値lを用いてμを補正した値であるμ+lを推定シンボル周期とし、下式(9)に従って、N個の補間FIRフィルタで用いられる位相オフセットφ’k+i(1≦i≦N)を計算するアルゴリズムが記載されている。
Figure 0005516967
特許文献2に記載されているアルゴリズムは、N個の位相オフセットを同時に、それぞれ独立に計算するアルゴリズムになっている。N個の位相オフセットφ’k+iの計算には、全て同じ推定シンボル周期であるμ+lが用いられる。
例えば、3個の位相オフセットを同時に計算する場合において、図7に示すように、位相オフセットを計算する対象のシンボル間隔として間隔n,n+1,n+2があるとき、それぞれの間隔のシンボル周期μが同じ周期μ+lになるようにして補正され、それぞれの位相オフセットの計算に用いられる。図7の白丸は受信シンボルを表す。
すなわち、式(9)を用いた位相オフセットφ’k+iの計算においては、位相誤差補正値lをシンボル間隔の数Nに比例させて(時間に比例させて)補正したシンボル位相と、受信信号の位相との比較が行われる。
また、非特許文献1に記載されているアルゴリズムは、受信シンボルyとそれ以降の受信シンボルとの位相オフセットを推定するものであるのに対して、特許文献2に記載されているアルゴリズムは、受信シンボルyとそれ以前の受信シンボルとの位相オフセットを推定するものになっている。
2並列化とした場合のイネーブル信号ek+1,ek+2の計算については、それぞれ下式(10)、(11)に従って行われる。式(10)、(11)は、特許文献2に記載されているアルゴリズムによる計算を式で表したものである。
Figure 0005516967
Figure 0005516967
式(11)ではイネーブル信号ek+2の計算にek+1(φ’k+i>μ+lの判定結果)が必要であることから、Nが3以上の場合、イネーブル信号ek+i(1<i≦N)を計算するには、ek+1からek+i−1までの計算結果が必要になると推定される。
特開2006−338726号公報 特開2007−26596号公報 米国特許第5309484号明細書
Floyd M.Gardner, "Interpolation in digital modems-I: Fundamentals," IEEE Trans. Commun., vol 41, pp. 501-507, Mar. 1993. Zi-Ning Wu and Jhon M. Cioffi, ‘’A MMSE Interpolated Timing Recovery Scheme for The Magnnetic Recording Channel,’’IEEE International Conference on Communications 1977, pp.1625-1629,1997
特許文献2に記載の位相同期方法においては、上述したように、N個の位相オフセットの更新に用いられるループフィルタの出力値(位相誤差補正値)が、全てシンボル間隔の数に比例する補正値として用いられる。
ところが、位相オフセットの計算に際して考慮する必要がある補正値としては、シンボル間隔の数、すなわち時間に比例する補正値と比例しない補正値とが存在する。時間に比例する補正値は、図7に示すようにシンボル間隔を変える補正値であり、時間に比例しない補正値とは、間隔自体はそのままに、シンボル間隔の位置をずらす補正値である。
シリアル構成の位相同期回路の場合、受信信号の位相補正を1つずつ逐次行い、かつ、その補正量も最大で1シンボル分であるため、これらの補正値を分離して考える必要は無い。しかしながら、1度に2シンボル分以上の位相補正を行うN並列化位相同期回路の場合には、これらを分離しなければ位相補正に誤差が生じてしまう。
特許文献2に記載の位相同期方法においては時間に比例する補正値だけを用いて位相オフセットの更新を行っていることから、位相が収束するまでの時間が長くなってしまう。これまで、N並列化位相同期回路において、時間に比例する補正値と比例しない補正値とを分離して位相オフセットの更新を行う方法については知られていない。
さらに、特許文献1,2に記載の位相同期方法においては、各シンボル候補の判別に用いられるイネーブル信号を求める際に、その1サンプル前の位相オフセットが利用される。そのため、それを実現する回路構成は、図6を参照して説明したように、N個の回路が順次シリアル接続される構成になってしまい、並列度Nを上げると、最大動作速度が低く制限されてしまう。また、特許文献2には、Nが3以上である場合のイネーブル信号の生成方法については記載されていない。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、シンボル周期と非同期でサンプリングされた受信信号に基づくシンボル同期を、複数シンボル分並列してより迅速に行うことができるようにするものである。
本発明の第1の側面の位相同期装置は、他の装置から出力されたデータを表すアナログベースバンド信号の離散サンプルを周期Tで行うサンプリング手段と、前記離散サンプルを行うことによって得られたN(Nは2以上の整数)個の受信信号の位相の、推定される、周期TのM(Mは0以上、N以下の整数)個の受信シンボルの位相に対する誤差である位相誤差を検出する位相誤差検出手段と、前記位相誤差検出手段により検出された前記位相誤差に基づいて、N個の受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmp,kと、受信された全ての受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmI,kとを求める第1の計算手段と、N個のそれぞれの受信信号の位相の補正量を表す位相オフセットφk+i(iは1以上、N以下の整数)を、φに、前記第1の計算手段により求められたmp,kと、前記第1の計算手段により求められたmI,kにμ≡T/Tを加算した値のi倍の値とを加算し、加算結果からiを減算し、減算結果をμ+mI,kで割って得られた剰余に基づいて求める第2の計算手段と、前記第2の計算手段により求められた位相オフセットφk+iに基づいて前記N個の受信信号を補間することによって前記M個の受信シンボルをN・T時刻毎に一括して求める補間手段とを備える。
前記補間手段には、前記受信信号の位相の補正を、前記第2の計算手段により求められた位相オフセットφk+iが、時間T(−T≦T≦0)以上、時間T+T未満に相当する補正量である場合、もしくは、時間Tより大きく、時間T+T以下に相当する補正量である場合に行わせることができる。
本発明の第1の側面の位相同期方法は、他の装置から出力されたデータを表すアナログベースバンド信号の離散サンプルを周期Tで行い、前記離散サンプルを行うことによって得られたN(Nは2以上の整数)個の受信信号の位相の、推定される、周期TのM(Mは0以上、N以下の整数)個の受信シンボルの位相に対する誤差である位相誤差を検出し、検出した前記位相誤差に基づいて、N個の受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmp,kと、受信された全ての受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmI,kとを求め、N個のそれぞれの受信信号の位相の補正量を表す位相オフセットφk+i(iは1以上、N以下の整数)を、φに、求めたmp,kと、求めたmI,kにμ≡T/Tを加算した値のi倍の値とを加算し、加算結果からiを減算し、減算結果をμ+mI,kで割って得られた剰余に基づいて求め、求めた位相オフセットφk+iに基づいて前記N個の受信信号を補間することによって前記M個の受信シンボルをN・T時刻毎に一括して求めるステップを含む。
本発明の第1の側面のプログラムは、他の装置から出力されたデータを表すアナログベースバンド信号の離散サンプルを周期Tで行い、前記離散サンプルを行うことによって得られたN(Nは2以上の整数)個の受信信号の位相の、推定される、周期TのM(Mは0以上、N以下の整数)個の受信シンボルの位相に対する誤差である位相誤差を検出し、検出した前記位相誤差に基づいて、N個の受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmp,kと、受信された全ての受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmI,kとを求め、N個のそれぞれの受信信号の位相の補正量を表す位相オフセットφk+i(iは1以上、N以下の整数)を、φに、求めたmp,kと、求めたmI,kにμ≡T/Tを加算した値のi倍の値とを加算し、加算結果からiを減算し、減算結果をμ+mI,kで割って得られた剰余に基づいて求め、求めた位相オフセットφk+iに基づいて前記N個の受信信号を補間することによって前記M個の受信シンボルをN・T時刻毎に一括して求めるステップを含む処理をコンピュータに実行させる。
本発明の第2の側面の位相同期装置は、他の装置から出力されたデータを表すアナログベースバンド信号の離散サンプルを周期Tで行うサンプリング手段と、前記離散サンプルを行うことによって得られたN(Nは2以上の整数)個の受信信号の位相の、推定される、周期TのM(Mは0以上、N以下の整数)個の受信シンボルの位相に対する誤差である位相誤差を検出する位相誤差検出手段と、前記位相誤差検出手段により検出された前記位相誤差に基づいて、N個の受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmp,kと、受信された全ての受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmI,kとを求める第1の計算手段と、N個のそれぞれの受信信号の位相の補正量を表す位相オフセットφk+i(iは1以上、N以下の整数)を、φに、iを加算し、加算結果から、前記第1の計算手段により求められたmp,kを減算し、減算結果を、前記第1の計算手段により求められたmI,kにμ≡T/Tを加算した値で割って得られた剰余に基づいて求める第2の計算手段と、前記第2の計算手段により求められた位相オフセットφk+iに基づいて前記N個の受信信号を補間することによって前記M個の受信シンボルをN・T時刻毎に一括して求める補間手段とを備える。
本発明の第2の側面の位相同期方法は、他の装置から出力されたデータを表すアナログベースバンド信号の離散サンプルを周期Tで行い、前記離散サンプルを行うことによって得られたN(Nは2以上の整数)個の受信信号の位相の、推定される、周期TのM(Mは0以上、N以下の整数)個の受信シンボルの位相に対する誤差である位相誤差を検出し、検出した前記位相誤差に基づいて、N個の受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmp,kと、受信された全ての受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmI,kとを求め、N個のそれぞれの受信信号の位相の補正量を表す位相オフセットφk+i(iは1以上、N以下の整数)を、φに、iを加算し、加算結果から、求めたmp,kを減算し、減算結果を、求めたmI,kにμ≡T/Tを加算した値で割って得られた剰余に基づいて求め、求めた位相オフセットφk+iに基づいて前記N個の受信信号を補間することによって前記M個の受信シンボルをN・T時刻毎に一括して求めるステップを含む。
本発明の第2の側面のプログラムは、他の装置から出力されたデータを表すアナログベースバンド信号の離散サンプルを周期Tで行い、前記離散サンプルを行うことによって得られたN(Nは2以上の整数)個の受信信号の位相の、推定される、周期TのM(Mは0以上、N以下の整数)個の受信シンボルの位相に対する誤差である位相誤差を検出し、検出した前記位相誤差に基づいて、N個の受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmp,kと、受信された全ての受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmI,kとを求め、N個のそれぞれの受信信号の位相の補正量を表す位相オフセットφk+i(iは1以上、N以下の整数)を、φに、iを加算し、加算結果から、求めたmp,kを減算し、減算結果を、求めたmI,kにμ≡T/Tを加算した値で割って得られた剰余に基づいて求め、求めた位相オフセットφk+iに基づいて前記N個の受信信号を補間することによって前記M個の受信シンボルをN・T時刻毎に一括して求めるステップを含む処理をコンピュータに実行させる。
本発明の第1の側面においては、他の装置から出力されたデータを表すアナログベースバンド信号の離散サンプルが周期Tで行われ、前記離散サンプルが行われることによって得られたN(Nは2以上の整数)個の受信信号の位相の、推定される、周期TのM(Mは0以上、N以下の整数)個の受信シンボルの位相に対する誤差である位相誤差が検出される。また、検出された前記位相誤差に基づいて、N個の受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmp,kと、受信された全ての受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmI,kとが求められ、N個のそれぞれの受信信号の位相の補正量を表す位相オフセットφk+i(iは1以上、N以下の整数)が、φに、求められたmp,kと、求められたmI,kにμ≡T/Tを加算した値のi倍の値とを加算し、加算結果からiを減算し、減算結果をμ+mI,kで割って得られた剰余に基づいて求められる。求められた位相オフセットφk+iに基づいて前記N個の受信信号を補間することによって前記M個の受信シンボルがN・T時刻毎に一括して求められる。
本発明の第2の側面においては、他の装置から出力されたデータを表すアナログベースバンド信号の離散サンプルが周期Tで行われ、前記離散サンプルが行われることによって得られたN(Nは2以上の整数)個の受信信号の位相の、推定される、周期TのM(Mは0以上、N以下の整数)個の受信シンボルの位相に対する誤差である位相誤差が検出される。また、検出された前記位相誤差に基づいて、N個の受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmp,kと、受信された全ての受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmI,kとが求められ、N個のそれぞれの受信信号の位相の補正量を表す位相オフセットφk+i(iは1以上、N以下の整数)が、φに、iを加算し、加算結果から、求められたmp,kを減算し、減算結果を、求められたmI,kにμ≡T/Tを加算した値で割って得られた剰余に基づいて求められる。求められた位相オフセットφk+iに基づいて前記N個の受信信号を補間することによって前記M個の受信シンボルがN・T時刻毎に一括して求められる。
本発明によれば、シンボル周期と非同期でサンプリングされた受信信号に基づくシンボル同期を、複数シンボル分並列してより迅速に行うことができる。
無線通信システムの構成例を示すブロック図である。 位相同期回路の構成例を示すブロック図である。 アナログベースバンド信号、受信信号、受信シンボルの関係を示す図である。 図2のNCOの回路構成の例を示す図である。 N並列化位相同期回路の構成例を示す図である。 NCOの回路構成を示す図である。 シンボル間隔の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る受信装置に設けられる位相同期回路の構成例を示す図である。 図8のNCOの回路構成の例を示す図である。 受信信号、受信シンボル、位相オフセット、位相誤差補正値、周波数誤差補正値のそれぞれの位相の関係を示す図である。 受信装置の処理について説明するフローチャートである。 シミュレーション結果を示す図である。 シミュレーション結果を示す他の図である。 コンピュータの構成例を示す図である。
[位相同期回路の構成例]
図8は、本発明の一実施形態に係る受信装置に設けられる位相同期回路の構成例を示す図である。
図8の位相同期回路43が、図1の受信側ベースバンドブロック33に設けられる。本発明の一実施形態に係る受信装置の他の構成は、図1を参照して説明した構成と同じである。重複する説明については適宜省略する。
図8の位相同期回路43を有する受信装置2は、アンテナ31、受信側RF回路32、および受信側ベースバンドブロック33から構成される。受信側ベースバンドブロック33は、A/Dコンバータ41、受信フィルタ42、位相同期回路43、復調回路44、および誤り訂正符号復号回路45から構成される。送信装置1から送信された送信信号はアンテナ31を介して受信側RF回路32に入力される。
受信側RF回路32は、アンテナ31から供給されたRF信号をアナログベースバンド信号に変換し、A/Dコンバータ41に出力する。
A/Dコンバータ41は、受信側RF回路32から供給されたアナログベースバンド信号を、シンボル周期Tと非同期のサンプル周期Tでサンプリングし、サンプリングして得られたデータを受信信号として受信フィルタ42に出力する。A/Dコンバータ41は、他の装置である送信装置1から出力されたデータを表すアナログベースバンド信号の離散サンプルを周期Tで行うサンプリング手段として機能する。
受信フィルタ42は、A/Dコンバータ41から供給された受信信号に対してフィルタリングを施し、位相同期回路43に出力する。
位相同期回路43は、受信フィルタ42から供給された受信信号を元にシンボル同期を実現する。すなわち、位相同期回路43は、補間処理を行うことによって受信信号から受信シンボルを求め、求めた受信シンボルを復調回路44に出力する。
復調回路44は、送信装置1における変調方式に対応する方式で受信シンボルを復調し、復調して得られた受信データを誤り訂正符号復号回路45に出力する。
誤り訂正符号復号回路45は、復調回路44から供給された受信データの誤り訂正を行い、誤り訂正後の受信データを外部に出力する。
図8に示すように、位相同期回路43は、補間FIRフィルタ211、位相誤差検出回路212、ループフィルタ213、およびNCO214から構成される。受信フィルタ42から出力されたN個の受信信号は端子201から入力され、補間FIRフィルタ211に供給される。図8の位相同期回路43は、N個の受信信号の処理を並列に行うN並列化位相同期回路である。
補間FIRフィルタ211は、各時刻におけるN個の受信信号と、それぞれの受信信号用のものとしてNCO214から供給された位相オフセットとを用いて補間処理を行うことによって、M個の受信シンボルを一括して求める。
すなわち、補間FIRフィルタ211は、位相オフセットφを用いて補間処理を行うことによって、時刻kにおける受信信号から受信シンボルyを求める。また、補間FIRフィルタ211は、位相オフセットφk−N−2を用いて補間処理を行うことによって、時刻k−N−2における受信信号から受信シンボルyk−N−2を求める。補間FIRフィルタ211は、位相オフセットφk−N−1を用いて補間処理を行うことによって、時刻k−N−1における受信信号から受信シンボルyk−N−1を求める。補間FIRフィルタ211においては、受信シンボルyk-N-1〜ykのN個の受信シンボルについて同様の処理が行われる。
補間FIRフィルタ211は、受信シンボルy,・・・,yk−N−2,yk−N−1を一括して出力する。補間FIRフィルタ211から出力された受信シンボルは、端子202から復調回路44に供給されるとともに、位相誤差検出回路212に供給される。
補間FIRフィルタ211から出力されたそれぞれの受信シンボルを処理対象とするか否かは、NCO214から出力されたイネーブル信号に基づいて例えば後段の回路において判別される。補間FIRフィルタ211から出力された受信シンボルは、受信シンボルの候補といえる。
イネーブル信号が補間FIRフィルタ211に供給され、イネーブル信号の値が処理対象になることを表している場合(1である場合)にのみ、補間FIRフィルタ211において補間処理が行われるようにしてもよい。この場合において、サンプル周期Tがシンボル周期T以下であるとき、補間FIRフィルタ211においては、N個の受信信号から、M(0以上、N以下の整数)個の受信シンボルがN・T時刻毎に一括して求められることになる。補間FIRフィルタ211は、位相オフセットφk+iに基づいて補間することによって、N個の受信信号からM個の受信シンボルをN・T時刻毎に一括して求める補間手段として機能する。
位相誤差検出回路212は、補間FIRフィルタ211から出力された受信シンボルと、NCO214から供給されたイネーブル信号に基づいて位相誤差を検出する。それぞれの受信信号の位相誤差の検出は、例えば、上式(1)乃至(3)に従って行われる。
位相誤差検出回路212は、補間FIRフィルタ211から出力された受信シンボルyと、NCO214から供給されたイネーブル信号eに基づいて位相誤差dを検出する。また、位相誤差検出回路212は、補間FIRフィルタ211から出力された受信シンボルyk−N−2と、NCO214から供給されたイネーブル信号ek−N−2に基づいて位相誤差dN−2を検出する。位相誤差検出回路212は、補間FIRフィルタ211から出力された受信シンボルyk−N−1と、NCO214から供給されたイネーブル信号ek−N−1に基づいて位相誤差dk−N−1を検出する。位相誤差検出回路212においては、位相誤差dk−N−1〜dのN個の位相誤差について同様の処理が行われる。
位相誤差検出回路212は、離散サンプルを行うことによって得られたN個の受信信号の位相の、推定される、周期TのM個の受信シンボルの位相に対する誤差である位相誤差を検出する位相誤差検出手段として機能する。
位相誤差検出回路212は、検出した位相誤差d,・・・,dk−N−2,dk−N−1をループフィルタ213に出力する。
ループフィルタ213は、位相誤差検出回路212から供給された位相誤差に基づいて、位相誤差補正値mP,kと、周波数誤差補正値mI,kとを計算する。ループフィルタ213においては、図2のループフィルタ72とは異なり、位相オフセットの計算(更新)に用いられる補正値として、位相誤差補正値mP,kと周波数誤差補正値mI,kの2つの補正値が計算される。
位相誤差補正値mP,kは、図2のループフィルタ72が位相誤差補正値lの計算に用いる式(4)の比例項(μK)に対応し、時間に依存しない補正値として用いられる。位相誤差補正値mP,kは下式(12)により求められる。
Figure 0005516967
なお、式(4)の比例項において積分計算が行われないのは、図2の位相同期回路43がシリアル型の回路であり1個の受信信号を逐次処理する回路であるためである。図8の位相同期回路43はN個の受信信号を並列して処理する回路であるから、式(12)の比例項にはN個の積分計算が含まれる。
周波数誤差補正値mI,kは、式(4)の積分項(μKΣd)に対応し、時間に依存する補正値として用いられる。周波数誤差補正値mI,kは下式(13)により求められる。
Figure 0005516967
ループフィルタ213は、比例項の値である位相誤差補正値mP,kと、積分項の値である周波数誤差補正値mI,kとをそれぞれNCO214に出力する。ループフィルタ213からは、位相オフセットの更新に用いられる補正値として、時間に依存しない補正値と、時間に依存する補正値とが、それぞれ分離して出力されることになる。ループフィルタ213は、位相誤差に基づいて、N個の受信信号の位相誤差の和に比例する値である位相誤差補正値mp,kと、受信された全ての受信信号の位相誤差の和に比例する値である周波数誤差補正値mI,kとを求める計算手段として機能する。
NCO214は、ループフィルタ213から供給された位相誤差補正値mP,kと周波数誤差補正値mI,kに基づいて、下式(14)に従って位相オフセットφk+1を計算する。iは、1以上、N未満の整数である。
Figure 0005516967
NCO214は、計算した位相オフセットφ,・・・,φk−N−2,φk−N−1を一括して補間FIRフィルタ211に出力する。NCO214は、位相オフセットφk+iを、φに、位相誤差補正値mp,kと、周波数誤差補正値mI,kにμ≡T/Tを加算した値のi倍の値とを加算し、加算結果からiを減算し、減算結果をμ+mI,kで割って得られた剰余に基づいて求める計算手段として機能する。
また、NCO214は、受信シンボルy,・・・,yk−N−2,yk−N−1に対するイネーブル信号e,・・・,ek−N−2,ek−N−1を下式(15)に従ってそれぞれ求め、出力する。NCO214から出力されたイネーブル信号e,・・・,ek−N−2,ek−N−1は位相誤差検出回路212に供給されるとともに、端子203から外部に出力される。
Figure 0005516967
式(14)と(15)によって表されるアルゴリズムは、任意の正の整数Nにおいて成り立ち、位相オフセットとイネーブル信号を共に並列に計算することができるアルゴリズムになっている。イネーブル信号の値は、推定される受信シンボルの位相に対する受信信号の位相の差が、0以上1未満のサンプル周期Tに相当する範囲にある場合に1になる。
式(15)を用いたイネーブル信号の値の計算は、任意の正の整数Nにおいて、位相オフセットの計算式として式(9)を用いた場合にも適用することが可能である。
図9は、図8のNCO214の回路構成の例を示す図である。
ループフィルタ213から出力された周波数誤差補正値mI,kは端子222に入力され、加算回路251−1乃至251−Nにそれぞれ供給される。加算回路251−1乃至251−Nには、NCO214に対する設定値であるμ−1も端子221から供給される。位相誤差補正値mP,kは端子223に入力され、加算回路252に供給される。
加算回路251−1乃至251−Nは、それぞれ、周波数誤差補正値mI,kとμ−1を加算し、加算結果を表すM−1ビットを出力する。加算回路251−1乃至251−Nによる加算結果は、それぞれ信号処理回路253−1乃至253−Nに供給される。
加算回路252は、位相誤差補正値mP,kと、バッファ254に保持されているφを加算し、加算結果を表すMビットを出力する。加算回路252による加算結果は信号処理回路253−1乃至253−Nに供給される。
信号処理回路253−1は、iを1として、加算回路251−1による加算結果と加算回路252による加算結果に基づいて式(14)の計算を行い、計算結果としての剰余を表すMビットを出力する。加算回路251−1による加算結果が式(14)のi・(mI,k+μ)−iの値を表し、加算回路252による加算結果が式(14)のφ+mP,kの値を表す。
信号処理回路253−1から出力されたMビットのうちの最上位ビットは反転回路255−1において反転された後、イネーブル信号ek+1として端子241−1から出力される。また、最上位ビットに続くM−1ビットは、位相オフセットφk+1として端子242−1から出力される。
信号処理回路253−2は、iを2として、加算回路251−2による加算結果と加算回路252による加算結果に基づいて式(14)の計算を行い、計算結果としての剰余を表すMビットを出力する。
信号処理回路253−2から出力されたMビットのうちの最上位ビットは反転回路255−2において反転された後、イネーブル信号ek+2として端子241−2から出力される。また、最上位ビットに続くM−1ビットは、位相オフセットφk+2として端子242−2から出力される。
同様に、信号処理回路253−Nは、iをNとして、加算回路251−Nによる加算結果と加算回路252による加算結果に基づいて式(14)の計算を行い、計算結果としての剰余を表すMビットを出力する。
信号処理回路253−Nから出力されたMビットはバッファ254に供給され、保持される。また、信号処理回路253−Nから出力されたMビットのうちの最上位ビットは反転回路255−Nにおいて反転された後、イネーブル信号ek+Nとして端子241−Nから出力され、最上位ビットに続くM−1ビットは、位相オフセットφk+Nとして端子242−Nから出力される。
イネーブル信号の値として、推定される受信シンボルの位相に対する受信信号の位相の差が−1より大きく0以下のサンプル周期Tに相当する範囲にある場合に1が出力されるようにすることも可能である。この場合、位相オフセットφ’k+iは下式(16)に従って求められ、イネーブル信号ek+1は下式(17)に従って求められる。
Figure 0005516967
Figure 0005516967
この場合のNCO214の回路構成は、位相オフセットφ’k+iを式(16)に従って求め、イネーブル信号ek+1を式(17)に従って求める構成になる。
図10は、受信信号、受信シンボル、位相オフセット、位相誤差補正値、周波数誤差補正値のそれぞれの位相の関係を示す図である。
図10の横軸は位相を表す。白丸は受信信号の位相を表し、バツ印は推定される受信シンボルの位相を表す。φは、推定される受信シンボルの位相に対する、受信信号の位相の正方向の位相差を表し、φ’は、推定される受信シンボルの位相に対する、受信信号の位相の逆方向の位相差を表す。
また、実数a(−1≦a≦0)と、位相オフセットφk+iとを用いて、イネーブル信号ek+1が下式(18)に従って、または下式(19)に従って更新されるようにすることも可能である。
Figure 0005516967
Figure 0005516967
例えば、式(18)または(19)に従って求められたイネーブル信号ek+1が補間FIRフィルタ211に供給される場合、補間FIRフィルタ211による補間処理は、イネーブル信号ek+1の値が1である場合にのみ行われる。
すなわち、式(19)が用いられる場合には、位相オフセットφk+iが、a(時間T(−T≦T≦0))以上、1+a(時間T+T)未満に相当する補正量であるときに補間処理が行われる。また、式(18)が用いられる場合には、位相オフセットφk+iが、aより大きく、1+a以下に相当する補正量であるときに補間処理が行われる。
[受信装置の動作]
ここで、図11のフローチャートを参照して、図8の位相同期回路43を有する受信装置2の処理について説明する。
図11の処理は、受信側RF回路32からA/Dコンバータ41にアナログベースバンド信号が供給されたときに開始される。図11に示す各ステップの処理は、適宜、他のステップの処理と並行して、または順序を変えて行われる。
ステップS1において、A/Dコンバータ41は、受信側RF回路32から供給されたアナログベースバンド信号のサンプリングをサンプル周期Tで行う。
ステップS2において、受信フィルタ42は、A/Dコンバータ41から供給された受信信号に対してフィルタリングを施す。
ステップS3において、位相同期回路43の補間FIRフィルタ211は、それぞれの受信信号用のものとしてNCO214から供給された位相オフセットを用いて補間処理を行い、N個の受信信号からM個の受信シンボルを求める。
ステップS4において、位相誤差検出回路212は、補間FIRフィルタ211から出力された受信シンボルと、NCO214から供給されたイネーブル信号に基づいてそれぞれの受信信号の位相誤差を検出する。
ステップS5において、ループフィルタ213は、位相誤差検出回路212により検出された位相誤差に基づいて、式(12)に従って位相誤差補正値mP,kを求め、式(13)に従って周波数誤差補正値mI,kを求める。
ステップS6において、NCO214は、位相誤差補正値mP,kと周波数誤差補正値mI,kに基づいて、式(14)に従って位相オフセットφk+1を求め、式(15)に従ってイネーブル信号を求める。NCO214は、位相オフセットφ,・・・,φk−N−2,φk−N−1を補間FIRフィルタ211に出力するとともに、イネーブル信号e,・・・,ek−N−2,ek−N−1を出力する。
ステップS7において、復調回路44は、受信シンボルを復調し、受信データを誤り訂正符号復号回路45に出力する。
ステップS8において、誤り訂正符号復号回路45は、受信データの誤り訂正を行い、誤り訂正後の受信データを外部に出力する。その後、ステップS1に戻り、以上の処理が繰り返される。
以上の処理により、Nを2以上の任意の整数として、N並列化位相同期回路において位相オフセットとイネーブル信号をそれぞれ並列に求めることが可能になる。
[シミュレーション結果]
図9に示す回路構成を有するNCO214により更新される位相オフセットを用いて受信信号の位相同期を行った場合(本手法で位相同期を行った場合)のシミュレーション結果について説明する。
図12は、周波数誤差の無い状態で、サンプル周期Tで規格化した値で0.5の初期位相誤差を与え、各時刻における位相補正値(位相オフセット)の累積値をプロットしたグラフである。
図12の横軸は受信シンボル時刻を表し、縦軸は位相補正値の累積値を表す。「×」は、特許文献2に記載の技術を用いて位相同期を行った場合(従来手法で位相同期を行った場合)の結果を示し、「+」は、本手法で位相同期を行った場合の結果を示す。
初期位相誤差に追従するのに要する時間は、位相補正値の累積値が-0.5に収束する時間となる。図12に示すように、本手法で位相同期を行った場合には45受信シンボル周期目で収束しているのに対して、従来手法で位相同期を行った場合には90受信シンボル周期目で収束している。本手法によれば、従来手法に較べてほぼ半分の時間で収束し、追従性能が改善されていることがわかる。
なお、図12において、本手法で位相同期を行った場合に位相補正値の累積値が連続的に変化していないことは、ループフィルタ213から出力される比例項の位相誤差補正値mP,kに基づいて、瞬時的に変化するように位相オフセットが更新されていることを表す。
図13は、周波数誤差に対する追従性能を示すグラフである。
図13の横軸は周波数誤差を表し、縦軸は収束するまでにかかったシンボル数を表す。収束するまでにかかったシンボル数nは、n以降の2n個の受信シンボルの出力値が、正しい受信シンボルの値から20%以内の範囲に収まる数とする。
50000シンボル以内で収束させることが可能な周波数誤差の範囲に注目した場合、従来手法によって収束させることが可能な周波数誤差の範囲は約3.6%の範囲であり、本手法によって収束させることが可能な周波数誤差の範囲は約6.1%の範囲である。本手法の方が、収束させることが可能な周波数誤差の範囲が約69%拡大していることになる。
以上のように、N並列化位相同期回路である図8の位相同期回路43においては、シンボル周期と非同期でサンプリングされた受信信号の位相の補正をNシンボル分並列して行うことができ、より迅速に位相を同期させることが可能になる。
以上においては、図8の位相同期回路43が、無線通信システムを構成する受信装置2に設けられるものとしたが、記録装置によりデータが記録された記録媒体を再生する再生装置に設けられるようにしてもよい。
[コンピュータの構成例]
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
図14は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
CPU(Central Processing Unit)301、ROM(Read Only Memory)302、RAM(Random Access Memory)303は、バス304により相互に接続されている。
バス304には、さらに、入出力インタフェース305が接続されている。入出力インタフェース305には、キーボード、マウスなどよりなる入力部306、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部307が接続される。また、入出力インタフェース305には、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる記憶部308、ネットワークインタフェースなどよりなる通信部309、リムーバブルメディア311を駆動するドライブ310が接続される。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU301が、例えば、記憶部308に記憶されているプログラムを入出力インタフェース305及びバス304を介してRAM303にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
CPU301が実行するプログラムは、例えばリムーバブルメディア311に記録して、あるいは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供され、記憶部308にインストールされる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
2 受信装置, 31 アンテナ, 32 受信側RF回路, 33 受信側ベースバンドブロック, 41 A/Dコンバータ, 42 受信フィルタ, 43 位相同期回路, 44 復調回路, 45 誤り訂正符号復号回路, 211 補間FIRフィルタ, 212 位相誤差検出回路, 213 ループフィルタ, 214 NCO

Claims (7)

  1. 他の装置から出力されたデータを表すアナログベースバンド信号の離散サンプルを周期Tで行うサンプリング手段と、
    前記離散サンプルを行うことによって得られたN(Nは2以上の整数)個の受信信号の位相の、推定される、周期TのM(Mは0以上、N以下の整数)個の受信シンボルの位相に対する誤差である位相誤差を検出する位相誤差検出手段と、
    前記位相誤差検出手段により検出された前記位相誤差に基づいて、N個の受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmp,kと、受信された全ての受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmI,kとを求める第1の計算手段と、
    N個のそれぞれの受信信号の位相の補正量を表す位相オフセットφk+i(iは1以上、N以下の整数)を、φに、前記第1の計算手段により求められたmp,kと、前記第1の計算手段により求められたmI,kにμ≡T/Tを加算した値のi倍の値とを加算し、加算結果からiを減算し、減算結果をμ+mI,kで割って得られた剰余に基づいて求める第2の計算手段と、
    前記第2の計算手段により求められた位相オフセットφk+iに基づいて前記N個の受信信号を補間することによって前記M個の受信シンボルをN・T時刻毎に一括して求める補間手段と
    を備える位相同期装置。
  2. 前記補間手段は、前記受信信号の位相の補正を、前記第2の計算手段により求められた位相オフセットφk+iが、時間T(−T≦T≦0)以上、時間T+T未満に相当する補正量である場合、もしくは、時間Tより大きく、時間T+T以下に相当する補正量である場合に行う
    請求項1に記載の位相同期装置。
  3. 他の装置から出力されたデータを表すアナログベースバンド信号の離散サンプルを周期Tで行い、
    前記離散サンプルを行うことによって得られたN(Nは2以上の整数)個の受信信号の位相の、推定される、周期TのM(Mは0以上、N以下の整数)個の受信シンボルの位相に対する誤差である位相誤差を検出し、
    検出した前記位相誤差に基づいて、N個の受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmp,kと、受信された全ての受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmI,kとを求め、
    N個のそれぞれの受信信号の位相の補正量を表す位相オフセットφk+i(iは1以上、N以下の整数)を、φに、求めたmp,kと、求めたmI,kにμ≡T/Tを加算した値のi倍の値とを加算し、加算結果からiを減算し、減算結果をμ+mI,kで割って得られた剰余に基づいて求め、
    求めた位相オフセットφk+iに基づいて前記N個の受信信号を補間することによって前記M個の受信シンボルをN・T時刻毎に一括して求める
    ステップを含む位相同期方法。
  4. 他の装置から出力されたデータを表すアナログベースバンド信号の離散サンプルを周期Tで行い、
    前記離散サンプルを行うことによって得られたN(Nは2以上の整数)個の受信信号の位相の、推定される、周期TのM(Mは0以上、N以下の整数)個の受信シンボルの位相に対する誤差である位相誤差を検出し、
    検出した前記位相誤差に基づいて、N個の受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmp,kと、受信された全ての受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmI,kとを求め、
    N個のそれぞれの受信信号の位相の補正量を表す位相オフセットφk+i(iは1以上、N以下の整数)を、φに、求めたmp,kと、求めたmI,kにμ≡T/Tを加算した値のi倍の値とを加算し、加算結果からiを減算し、減算結果をμ+mI,kで割って得られた剰余に基づいて求め、
    求めた位相オフセットφk+iに基づいて前記N個の受信信号を補間することによって前記M個の受信シンボルをN・T時刻毎に一括して求める
    ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
  5. 他の装置から出力されたデータを表すアナログベースバンド信号の離散サンプルを周期Tで行うサンプリング手段と、
    前記離散サンプルを行うことによって得られたN(Nは2以上の整数)個の受信信号の位相の、推定される、周期TのM(Mは0以上、N以下の整数)個の受信シンボルの位相に対する誤差である位相誤差を検出する位相誤差検出手段と、
    前記位相誤差検出手段により検出された前記位相誤差に基づいて、N個の受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmp,kと、受信された全ての受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmI,kとを求める第1の計算手段と、
    N個のそれぞれの受信信号の位相の補正量を表す位相オフセットφk+i(iは1以上、N以下の整数)を、φに、iを加算し、加算結果から、前記第1の計算手段により求められたmp,kを減算し、減算結果を、前記第1の計算手段により求められたmI,kにμ≡T/Tを加算した値で割って得られた剰余に基づいて求める第2の計算手段と、
    前記第2の計算手段により求められた位相オフセットφk+iに基づいて前記N個の受信信号を補間することによって前記M個の受信シンボルをN・T時刻毎に一括して求める補間手段と
    を備える位相同期装置。
  6. 他の装置から出力されたデータを表すアナログベースバンド信号の離散サンプルを周期Tで行い、
    前記離散サンプルを行うことによって得られたN(Nは2以上の整数)個の受信信号の位相の、推定される、周期TのM(Mは0以上、N以下の整数)個の受信シンボルの位相に対する誤差である位相誤差を検出し、
    検出した前記位相誤差に基づいて、N個の受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmp,kと、受信された全ての受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmI,kとを求め、
    N個のそれぞれの受信信号の位相の補正量を表す位相オフセットφk+i(iは1以上、N以下の整数)を、φに、iを加算し、加算結果から、求めたmp,kを減算し、減算結果を、求めたmI,kにμ≡T/Tを加算した値で割って得られた剰余に基づいて求め、
    求めた位相オフセットφk+iに基づいて前記N個の受信信号を補間することによって前記M個の受信シンボルをN・T時刻毎に一括して求める
    ステップを含む位相同期方法。
  7. 他の装置から出力されたデータを表すアナログベースバンド信号の離散サンプルを周期Tで行い、
    前記離散サンプルを行うことによって得られたN(Nは2以上の整数)個の受信信号の位相の、推定される、周期TのM(Mは0以上、N以下の整数)個の受信シンボルの位相に対する誤差である位相誤差を検出し、
    検出した前記位相誤差に基づいて、N個の受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmp,kと、受信された全ての受信信号の位相誤差の和に比例する値であるmI,kとを求め、
    N個のそれぞれの受信信号の位相の補正量を表す位相オフセットφk+i(iは1以上、N以下の整数)を、φに、iを加算し、加算結果から、求めたmp,kを減算し、減算結果を、求めたmI,kにμ≡T/Tを加算した値で割って得られた剰余に基づいて求め、
    求めた位相オフセットφk+iに基づいて前記N個の受信信号を補間することによって前記M個の受信シンボルをN・T時刻毎に一括して求める
    ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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