JP2008514075A - Qam変調における伝送チャネルで送信される観測データの移送とゲインの推定方法 - Google Patents
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Abstract
QAM変調で伝送される観測データのゲイン又は位相を推定するための方法に関する。当該方法は、(A)特定の位相とゲインの法則に基づいて位相及び/又はゲインを反復推定すること及び、(B)位相及び/又はゲインパラメータを推定するための適応型プロセスを実行する、なお、適応型プロセスは、QAM変調のシンボルを構成するビット組に関して各観測データ(yk)について、少なくとも、log尤度確率で表現される尤度確率値に基づいて推定する少なくとも1つの関数を有する。本発明は、単一キャリア又はマルチキャリアのデジタル伝送に適用される。
【選択図】図2a
【選択図】図2a
Description
現在のデジタル伝送システムにおいて、伝送デジタル信号は時間的連続のアナログ信号に変換される。該アナログ信号は伝送チャネルと呼ばれる物理的伝送路を通して伝送される。例えば、無線波に対しては空中、光波に対しては光ファイバを通して伝送される。受信時には、受信信号は伝送チャネルとの物理的相互作用を受け、処理されデジタル形式に変換される。
通常、伝送の処理ステップは次を含む。
―伝送される2値、ビットの組合せを複素数シンボル(complex symbols)の組合せへ変換すること。前記複素数シンボルの組合せは有限のアルファベットで、複素数面におけるコンステレーションの形式で表現される;
―前記シンボルの組を、そのスペクトルが周波数0の周辺に集中するベースバンドの時間連続の波形へ変換すること;
―キャリア周波数の周辺で周波数を変換することによりシフトすること;
受信時には、対の動作(paired operations)が実行される:
―コンプレックス デモジュレータ(complex demodulator)を使って逆シフト操作(reverse shifting)してベースバンドに復帰すること;
―ベースバンドの時間連続波形を、複素数値の組に変換すること;
―伝送される2値を再構成すること。
―伝送される2値、ビットの組合せを複素数シンボル(complex symbols)の組合せへ変換すること。前記複素数シンボルの組合せは有限のアルファベットで、複素数面におけるコンステレーションの形式で表現される;
―前記シンボルの組を、そのスペクトルが周波数0の周辺に集中するベースバンドの時間連続の波形へ変換すること;
―キャリア周波数の周辺で周波数を変換することによりシフトすること;
受信時には、対の動作(paired operations)が実行される:
―コンプレックス デモジュレータ(complex demodulator)を使って逆シフト操作(reverse shifting)してベースバンドに復帰すること;
―ベースバンドの時間連続波形を、複素数値の組に変換すること;
―伝送される2値を再構成すること。
送信時における周波数シフト操作と受信時におけるベースバンド復帰の操作は、2つの独立の発振器により制御される。1つは発振に対し、他のものは受信に対するものである。周波数は、まして位相は完全に一致することはない。位相エラーは一般的に存在し、時間的に変化するものである。
前記エラーの大部分はアナログ装置を使って通常のやり方で補償されるが、周波数変動の回路レベルに適用するPLLのような回路については、常に、ベースバンドキャリア周波数の残留(residue)及びコンプレックス デモジュレータの出力において最終的に位相誤差がある。
送受信時に発振器に影響を与える周波数及び/又は位相偏移(difference)は擾乱要素を構成し、コンプレックス デモジュレータから出力される信号の観測における寄生的位相ずれ誤差を招く。
別の複数の要因が前記寄生的位相ずれ誤差を強める。特に伝送チャネルを通過する信号が必要とする伝播時間、発振器・受信器の間の相対的動き(relative movement)はドップラー効果を生じ、それは擾乱の位相ずれ誤差を招く。
受信信号を適正に処理し、送信シンボルを抽出し、十分な精度を識別するためには位相ドリフトの補償が不可欠である。
公知の位相ドリフト補償技術をベースバンドの信号について説明する。ベースバンドの信号に対して、寄生的位相ずれ誤差θkの効果は観測データykに付加される。観測データykは複素数データ(complex data)で、受信器のコンプレックス デモジュレータから出力されるもので、次の関係式で表現される。
yk=akeiθk+bk
yk=akeiθk+bk
この関係式中、akは送信された複素数シンボルを意味し、M個の要素を持つQAM変調におけるM要素の有限のアルファベット{Q1,Q2…QM}に属している。QAMとはQuadrature Amplitude Modulationである。但し、
ak∈{Q1,Q2…QM}、M=2N、
Nは複素数シンボルakを構成するのに使うバイナリーのパケットの長さを意味する。
-bkは付加的雑音で、ガウス雑音、白色雑音、サーキュラー雑音及び中心雑音であると仮定される。
ak∈{Q1,Q2…QM}、M=2N、
Nは複素数シンボルakを構成するのに使うバイナリーのパケットの長さを意味する。
-bkは付加的雑音で、ガウス雑音、白色雑音、サーキュラー雑音及び中心雑音であると仮定される。
寄生的位相ずれ誤差θkを推定し、訂正することを可能にする公知技術の中で、最も洗練された推定方法は最も負荷の大きいデジタル処理、即ち、マルコフ連鎖等によるモンテカルロ法等である。この方法は受信した観測データ全体を同時に処理するものである。
しかし、これら方法を実際に使うことは困難であり、不可能である。何故なら前記方法はリアルタイムで膨大な計算を必要とするからである。
使用するときの簡便性から、シーケンシャルに、連続的に受信された観測データを処理するためには、位相ロックループ、Phase Locked Loop:PLL技術が望ましい。
通常、位相ロックループはデジタルの反復アルゴリズムで、これにより位相の値、従って、寄生的位相ずれ誤差を推定することができる。前述のアルゴリズムとデジタル処理は変調のタイプに密接に依存している。
例示としてあげるが、2状態位相偏移変調MDP2、又、Binary Phase Shift Keying:BPSKの場合、送信時の送信シンボルは、-1、又は+1である。伝送チャネルがもたらす寄生的位相ずれ誤差θkのために、コンプレックスデモジュレータの出力として受信時に得られる複数の観測データは、もはや-1、又は+1に対応せず、図1で表わされる、位相のずれた値である。
従来の位相ロックループを使って、真の位相、従ってBPSK変調の場合の寄生的位相ずれ誤差θkを推定することができる。従来の位相ロックループは、COSTASループであり、これによれば、現行観測データ(current observation datum)ykの位相φkを、現行観測データykと位相の以前の推定(previous estimate)φk−1を使って次の反復公式に基づいて推定できる。
φk=φk−1+γIm(y2 ke−i2φk―1) (2)
φk=φk−1+γIm(y2 ke−i2φk―1) (2)
別の変調タイプとして、特に4つ(quadrature)の内2のキャリアの変調、QAMと呼ばれるQuadrature Amplitude Modulationが用いられる。
一般的に、どのような変調タイプが使用されようとも、位相ロックループは次の関係式を満たす。
φk=φk-1+γF(yk、φk-1) (3)
φk=φk-1+γF(yk、φk-1) (3)
このタイプの全ての位相ロックループは、M−QAM変調タイプに密接に関係する関数Fを使って、以前の位相φk−1に基づいて現在の位相φkを算出するように設計されている。
更に、パラメータγは、第2次フィルタ機能、比例と積分補正、又は更に高度次数のフィルタ関数により形成される。
前記位相ロックループは、従来のアナログモデルを採用しているが、この位相ロックループには大きな限界がある。即ち、位相推定φkは本質的に以前の推定値φk-1に基づくという事実、及び1つの又は複数の過去の観測データ、及び/又は現在の観測データ及び1又は複数の過去の推定の関数に基づくという事実により限界がある。
このために、現在の位相の推定及びその現在の位相の補正は、大半、準最適な(sub-optimal)ものである。
例えば、エラー訂正の必要性に対して観測データブロックが記憶される時には、過去の観察に依存する原因推定(causal estimation)に対する制限は、もはや必要ではない。
特許出願PCT WO 2004/036753(2004年4月29日公開)は、BPSK又はQAM変調に基づいて送信チャネルを使って送信された観測データの位相推定プロセスを説明している。この操作は観測データブロックに対し実行されるが、少なくとも1つの位相ロックループを使って、前記ブロックから抽出された観測データの所定のシーケンスで実行される。
本書に記載のプロセスによれば、実質的に原因推定に対する上記制限を実質的に除去することができる。なぜならば、位相φkについての現在の評価をするとき、ブロックによる処理は同一ブロック内の以前の観測データのみならず、以後の観測データを考慮に入れることが可能であるからである。
よって、上記のプロセスの実施モードにおいて、この制限は、一方向とその逆方向における観測データを読み取ることにより、従来の位相ロックループを含む第1と、第2反復プロセスを使うことにより克服される。
しかしながら、上記プロセスは、特にターボデコーダを備える受信機だけでしか利用できない情報を使用するという不利がある。なお、その場合、シンボルが+1か、−1かに等しいBPSKタイプの変調の場合においても、観測データの信頼度の情報は使用できる。
この情報は、ターボデコーダにおいて、ソフト情報形式で(in the form of soft information)使用できる。即ち、各シンボルについてのアプリオリの情報である。
しかしながら、マトリックスの状態数が2に限定される場合、上記の複数状態と対応する複数シンボルに関する各観測データの各位相の誤差範囲は±Π/2である。BPSK変調で伝送される観測データの検出のために使われる先端技術を使った実際の位相ロックは正確に機能するが、BPSK変調の上記ソフト情報に基づく追加的訂正を導入することは、結局有用性を半減する。
具体的には、本発明は、特に、フレキシブルな誤差訂正システムを持つ受信機にQAM変調で伝送されるデジタル信号処理に対応するデジタル受信機のための位相推定プロセスを提案することを目的とする。又は、更に一般的に、所謂ターボ方法として反復プロセスを用いる全受信機に対応するものである。この方法は従来エラー訂正符号化(ターボコード)、等価(ターボ等価)または同期(ターボ同期)に使われていたものである。
本発明の別の目的は、自動ゲインコントロール(AGC)を有するデジタル受信機に対するゲインの推定プロセスを提案することである。これは特にソフト誤差訂正システムを備えた受信機にQAM変調で伝送されるデジタル信号処理に適応するものである。更に一般的に、本発明の位相推定プロセスに関係し前述した反復方法を使う全受信機に対応する。
本発明の別の目的は、デジタル受信機に対してデジタル信号処理に特に適応する、位相とゲインとを合わせて推定するプロセスを提案することである。特にQAM変調で伝送されるデジタル信号処理に適合するものである。更に一般的に、本発明の位相又はゲインの推定プロセスに関係し前述した反復方法を使う全受信機に対応する。
本発明の別の目的は、1キャリア及び/又はマルチキャリアの受信機において、本発明の位相とゲインとの共同推定プロセス(joint process for estimate of phase and gain)における位相推定プロセスとゲインの推定プロセスを実施することである。
最後に、本発明の別の目的は、特定の位相ロックループ構成を実施することである。この構成は、変化する誤差の訂正システムを備えるデジタル受信機、又は更に一般的に、等価な反復方法を使う受信機において、位相とゲインとの共同推定において位相とゲインのそれぞれの推定精度を高めるものである。
メモリに記憶された観測データパラメータの位相及び/又はゲインの推定プロセスは、QAM変調で伝送チャネルを介して伝送されるビットの組で形成される一連のデジタルシンボルに対応するものであり、本発明の対象である。同推定プロセスは、一連の観測データから、少なくとも、位相及び/又はゲインのパラメータの反復推定を実行するステップを有している点で注目すべきである。この反復推定は特定の位相及び/又はゲインの関係に基づいて実行される。この関係は前記シーケンスにおける観測データの推定位相及び/又はゲインをリンクするものである。これら観測データから推定される、連続した位相及び/又はゲイン値の少なくとも1つに基づいて前記位相及び/又はゲインパラメータを推定する少なくとも1つの適応プロセスをイニシャライズし、尤度確率値(likelihood probability)に基づいて、これら位相及び/又はゲインパラメータを推定する少なくとも1つの機能を含む該適応型推定プロセスを実行する。なお、前記尤度確率値(likelihood probability)は、これらシンボルを構成するビットのフルセットに関して各観測データのlog尤度確率で表現されるものである。
本発明のプロセスは、「ターボ」タイプのデコード構成を持つデジタル信号受信機を使う応用分野に使われる。特に、多数状態を持つQAM変調を使う大量のデジタル信号のための受信機を使う応用分野に使われる。
従来例に関する図1を除いた以下の図面の説明を読むことにより、本発明はより深く理解される。
本発明のプロセスの詳細な説明は、図2aと図2bとに関連して与えられる。
指摘すべきことは、一般的に、本発明のメモリに記憶されている観測データに対する位相及び/又はゲインパラメータを推定するプロセスが、伝送チャネルを使って伝送されるQAM変調における1組のビットにより形成される一連のデジタルシンボルに対応するデータに適用されることである。
“メモリに記憶されている観測データ”とは、メディア上のメモリに記憶されている観測データykの組を意味する。
特に、本発明のプロセスの有利な実施例において、本発明のプロセスはブロックとしてメモリに記憶されている観測データに対して実施される。特に、ターボデコード装置を備えた受信機により処理される観測データに対して実施される。これについては後述する。
一般的に、図2aに関して指摘されていることは、本発明のプロセスは、ステップAでは、メモリに記憶されている観測データから位相及び/又はゲインパラメータの反復推定を行うことを含む。
前記の反復推定は、選択された一連の観測データの推定位相に関連する特定の位相及び/又はゲイン関係をベースにして行われる。
反復推定ステップAの後で、勿論、ステップAから生じる複数の推定される位相及び/又はゲイン値を利用することができる。
ステップAの後のステップBは、ステップAで得られた観測データから推定される連続した位相及び/又はゲイン値の少なくとも1つに基づいて前記位相及び/又はゲインパラメータを推定する適応プロセスをイニシャライズする(initialize)。
前記イニシャライズした後で、適応推定プロセスが実行される。そして、本発明が関係するプロセスの特に注目すべきアスペクトに対応して、これは、その尤度確率値に基づいて位相及び/又はゲインパラメータを推定する少なくとも1つの機能を含む。尤度確率値は対象とする変調におけるシンボルを構成するビットの組に関する各観測データに対してlog尤度で表現されている。
一般的に、図2aで示される本発明のプロセスの実施例、及び、図2a以降の図面で示され、以下で説明する実施例において、以下の点が指摘される。
―プロセスが1つ又は複数の以前の事例で推定される同一変数のためのパラメータ値で、現在の変数のためのパラメータ値を評価し、特に推定することができる場合、プロセスは反復的であるといわれる。
―逆に、プロセスが、例えば外的物理法則に関係するパラメータ値における変化の推定又は評価に関し現在の変数のパラメータを評価し、特に推定するプロセスである時、プロセスは適応型であるといわれる。
―指摘すべきことは、本発明によるプロセスを実行する例において、ステップAで実行される反復推定は少なくとも以前の観測データに対する位相とゲインパラメータの記憶された値を使って、ランクkの現行観測データykに対する位相又はゲインパラメータ値を得る点である。
逆に、ステップBで実施される適応型プロセスは位相とゲインパラメータの値の反復性の概念のみならず、外部変数を使う。この外部変数は外的に得られた尤度確率値に依存する位相及び/又はゲインパラメータの推定に対応する。
図2aのステップAの実施に関して、次の点が指摘される。即ち、特定の位相及び/又はゲイン関係は次の式を満足する。
(4) φk=φk−1+γF(yk,φk−1);Gk=Gk−1+γG(yk,φk−1)
上記関係式において、
φk,φk−1はランクk及びk−1の観測データyk、yk−1の推定位相値を表わす。
Gk,Gk−1はランクk及びk−1の観測データyk、yk−1の推定ゲイン値を表わす。
FとGはそれぞれQAM変調のタイプに依存する特定関数を表わす。
γは予め決めたフィルター関数である。
(4) φk=φk−1+γF(yk,φk−1);Gk=Gk−1+γG(yk,φk−1)
上記関係式において、
φk,φk−1はランクk及びk−1の観測データyk、yk−1の推定位相値を表わす。
Gk,Gk−1はランクk及びk−1の観測データyk、yk−1の推定ゲイン値を表わす。
FとGはそれぞれQAM変調のタイプに依存する特定関数を表わす。
γは予め決めたフィルター関数である。
逆に、図2aのステップBにおける、位相及び/又はゲインパラメータを推定するための適応型プロセスは、
AEΦ(φk,φk−1,Lk)、
AEG(Gk,Gk−1,Lk)
により表わされる。
前記位相及び/又はゲインパラメータは、対象のQAM変調に対するシンボルを構成するビットの組に関する各観測データに対するlog尤度Lkで表現される尤度確率値に依存する、少なくとも1つの位相及び/又はゲインパラメータを推定する関数を含んでいる。
AEΦ(φk,φk−1,Lk)、
AEG(Gk,Gk−1,Lk)
により表わされる。
前記位相及び/又はゲインパラメータは、対象のQAM変調に対するシンボルを構成するビットの組に関する各観測データに対するlog尤度Lkで表現される尤度確率値に依存する、少なくとも1つの位相及び/又はゲインパラメータを推定する関数を含んでいる。
図2aに関連して、留意すべきは、ステップBが現行データブロックに対して実行されることである。ステップBが実行された後に、本発明が関係する観測データに対する位相及び/又はゲインパラメータの推定プロセスは、当然次のデータブロックの実行を行う。この操作は図2aにおいて、ドットとしてリターン矢印で示されており、関係式B=B+1を通って次のブロックに進む。
更に具体的には、シンボルを構成するビットの組に対する各観測データykの尤度で表現される尤度確率が考慮され、ステップBで実行される適応型プロセスが、QAM変調に対する全シンボルに関連してランクkの観測データykに対する位相又はゲインを推定する反復関数を含まれることは好ましいことであると指摘されている。
図2bを参照すると、イニシャライズステップ(initialization stage)は、次式を検証することにより、適応型プロセス及び位相又はゲインを推定する反復関数のイニシャライズを含んでいる。
AEΦ:φk=φk−1+CArgk(Imk,Wj)
AEG:Gk=Gk−1+CMk(Rek,Wj)
AEΦ:φk=φk−1+CArgk(Imk,Wj)
AEG:Gk=Gk−1+CMk(Rek,Wj)
図2bのステップB2は当然、適応型プロセス及び特に、QAM変調に対する全シンボルに関連してランクkの観測データykに対する位相又はゲイン位相又はゲインを推定する反復関数のイニシャライズを含む。
一般に、図2bを参照すると、適応型プロセスを定義できる位相推定のための反復関数は上記式AEΦを満たすことが指摘されている。
該反復関数は次を含む。
―ランクk−1の前の観測データyk−1に対する推定される位相φk−1を含む、推定される位相角(phase argument),
―CArgk(Imk,Wj)で表現される補正位相角(correcting phase argument)。この補正位相角は本発明によるプロセスの注目すべきアスペクトに応じて、(QAM変調に対する全シンボルに関連して現行観測データに対する確率で表現される)重み値又は信頼値により重み付けられた現行観測データykに対して測定された位相角に比例するものである。
―ランクk−1の前の観測データyk−1に対する推定される位相φk−1を含む、推定される位相角(phase argument),
―CArgk(Imk,Wj)で表現される補正位相角(correcting phase argument)。この補正位相角は本発明によるプロセスの注目すべきアスペクトに応じて、(QAM変調に対する全シンボルに関連して現行観測データに対する確率で表現される)重み値又は信頼値により重み付けられた現行観測データykに対して測定された位相角に比例するものである。
上記検討及び上記補正位相角の特定値を考慮すると、各観測データの位相を推定するための反復関数は次の関係式を満たす:
Wj(yk,Lk,φk−1)は、現行観測データykに関するシンボルQjに(attributed to)尤度確率で表現される重み値又は信頼値を表わす。
ゲイン推定の適応型に関しては、反復機能AEGは以下のものを含む。
―以前のする観測データyk−1に対する推定されるゲインGk−1、
―ランクkの現行観測データykに関連するゲインと以前の観測データに対する推定ゲインGk−1との差値に比例するゲイン要素補正項CMk(Rek,Wj)。
ランクjの所与のシンボルQjに対し、この差値はシンボルの組に関してシンボルQjに寄与する尤度で重みまたは信頼度により重み付けされる。
―以前のする観測データyk−1に対する推定されるゲインGk−1、
―ランクkの現行観測データykに関連するゲインと以前の観測データに対する推定ゲインGk−1との差値に比例するゲイン要素補正項CMk(Rek,Wj)。
ランクjの所与のシンボルQjに対し、この差値はシンボルの組に関してシンボルQjに寄与する尤度で重みまたは信頼度により重み付けされる。
前記補正ゲイン項の関数定義に対するコメントに関して、反復関数AEGは次の式を満たす。
Wj(yk,Lk,Gk−1)は、現行観測データykに関するシンボルQjに帰する(attributed to)尤度確率で表現される重み値又は信頼値を表わす。
当然、反復関数が位相推定のために実行される時には、観測データykに関してシンボルQjに帰する尤度で表現される重み値又は信頼性値は推定位相に依存する。又、反対に、適応的プロセスの反復関数がゲイン推定のために実行される時には推定ゲインに依存する。
位相推定のために、現行観測データykに関するシンボルQjに帰する確率で表現される重み又は信頼性値は次の関係式を満たす。
上記式において、expは指数関数を表わす。
qj mはQAM変調におけるシンボルQの第m番目ビットを表わす。
Ln mは、N+1シンボルの変調に対する第n番QAMシンボルの第mビットの現行観測データのlog尤度値を表わす。
Lnは全ビットに対するlog尤度値のリストを表わす。Ln=(Ln1,…LnN)である。
σb 2は対象の伝送チャネルに対するノイズ電力を意味する。
θは対象の観測データに対する推定位相角を表わす。
qj mはQAM変調におけるシンボルQの第m番目ビットを表わす。
Ln mは、N+1シンボルの変調に対する第n番QAMシンボルの第mビットの現行観測データのlog尤度値を表わす。
Lnは全ビットに対するlog尤度値のリストを表わす。Ln=(Ln1,…LnN)である。
σb 2は対象の伝送チャネルに対するノイズ電力を意味する。
θは対象の観測データに対する推定位相角を表わす。
同様に、ゲイン推定の場合、観測データに関するシンボルQjに帰する尤度で表現された重み又は信頼性値は次の関係式を満たす。
上記関係式において、関係式(7)と同一のパラメータは、パラメータGを除き、同一のパラメータを表わす。パラメータGは観測データynに対する推定ゲイン値を意味する。
加えて、上記関係式(7)、(8)により導入される上記重み又は信頼性値は制限するものでない。実際、ykに対するシンボルQjに帰する確率を使って表現される重み又は信頼性値はソフトデマッパー又はターボデコーダーによりシンボル毎に提供される各シンボルの全体の値に有利に対応する。
この変形例において、ykに対するシンボルQjに帰する尤度を使って表現された重み又は信頼性値は位相についての次の関係式を満たす。
また、ゲインについて次の関係式を満たす。
上記の関係式において、Ln,jは、ソフトウェアデマッパー又はターボデコーダによるシンボル毎に提供される尤度比InP(aj)/P(ref)を表わす。但し、Inはネピア対数で、P(aj)は複素シンボルajの確率、P(ref)はレファレンス値の確率を表わす。
図3aとそれに続く図を使って、本発明の位相及び/又はゲイン推定プロセスを実行する種々のモードについて以下に説明する。
図3aは、第1の制限されない例で、本発明のプロセスが使われ、位相パラメータの推定を行う、特にQAM変調の全てのタイプに適合する例である。
上記の図3aを参照すると、プロセスはメモリに観測データykを複数ブロックとして記憶し、図2aで説明したステップAを実行する。留意すべき事は、このステップが、一連の連続する観測データに対する推定位相を結ぶ特定位相関係を基礎に位相パラメータの反復推定を実行することを含んでいることである。又、留意すべき事は、メモリに記憶するこのステップが、コンプレックス デモジュレータにより生成される出力信号、又はターボデコーディングモジュールに適合した受信機の別の構成要素からの出力に基づいて、K+1観測値y0乃至ykを記憶することを含むことである。前記応用において、本発明のプロセスは200から2000の観測データのブロックに有利に適用される。各ブロックを構成する観測データ数は、観測データの伝送で使用されるQAM変調の応用とタイプに応じて選択される。
一旦、これらが前記メモリに記憶されると、図2aのステップAは、メモリに記憶された対象の観測データブロックの観測データの所定のシーケンスで実行される。特に、最初であればどのようなシーケンスも構成することができる。例えば、観測データykのデータが受信される順序であるクロノロジカル シーケンスを構成することができる。前記の反復推定を実行するのに使われる関数は図2aにおけるステップAを実行するために明細書に記載された関数である。
図3aを参照すると、ステップoはステップb1を伴う。ステップb1は第1の適応型プロセス(AEΦ1と呼ぶ)をイニシャライズを含む。最後の推定位相値のような値から第1の適応型反復プロセスの第1の値を決定する。
イニシャライズステップ(initialization stage)b1は第1適応型プロセスAEΦ1を実行することを含むステップb2を伴う。この適応型プロセスは、尤度値に依存する位相パラメータを推定するための、少なくとも1つの関数を有する。前記尤度値はQAM変調コンステレーションにおけるシンボルの全構成ビットに関連して、各観測データに対するlog尤度で表現される。
尤度値、又はソフト情報(soft information)は外部変数(external variable)を構成する。外部変数により前記プロセスが、本明細書で前記した定義と共に適応的になる。この第1の前記の適応型プロセスは、ランクkの観測データykを例えば前方向に読取ることにより、第1組の連続した中間の推定位相ずれ誤差値φ0乃至φNを生成することができる。
ステップb1において実行されるイニシャライズは、第1適応型プロセスに対する第1値を固定することを可能にする。特に位相の場合において、推定されるパラメータが1つの観測データブロックから他の観測データブロックへの連続性を持つとき、第1適応型プロセスが、例えば、前のブロックに対する最後の推定値を考慮して、有利にイニシャライズされることが好ましい。特に、通常の伝送チャネルについては、観測データのブロックを伝送する期間、位相パラメータは伝送の安定性のために緩慢に変化するパラメータであることが分かる。
ステップb2において前記第1適応型プロセスを実行することにより、図3cの上の左から右に向かう矢印で示されるように、一シーケンスの推定位相値φ0…φk…φkを構成できる。
ステップb2の後で、ステップb3の本発明のプロセスが続く。ステップb3では第2適応型プロセスAEΦ2をイニシャライズする。このプロセスでは第1適応型プロセスAEΦ1の実行の結果得られる最終中間的位相ずれ誤差値から、第2適応型プロセスAEΦ2の第1値を決定する。
第2適応型プロセスAEΦ2の第1値、即ち、φ′kが第1適応型プロセスAEΦ1により算出される最後の数値φkでイニシャライズされることが好ましい。この操作は図3cの下の右から左への矢印で示される。
ステップb3の後、ステップb4が続く。ステップb4では第2の適応型プロセスを実行する。これは当然、シンボルを構成するビットの組に関する各観測データに対するlog尤度で表現される尤度値に依存する位相パラメータを推定するための関数を含む。第2の適応型プロセスAEΦ2により、推定された中間的位相ずれ誤差値φ′k-1乃至φ′0の第2の組を生成することができる。
次に本発明のプロセスでは、ステップb5において、下記の関係式に従って、中間的位相ずれ誤差値のランクkの第1と第2の組合せとして、ランクkの各観測データykに対する推定位相ずれ誤差φ″kに対する最終値を算出する。
(9) φ″k=g(φk、φ′k)
(9) φ″k=g(φk、φ′k)
一般的に次のことに留意すべきである。即ち、中間的位相ずれ誤差値の第1と第2の組を組合せる関係式はQAM変調のタイプに関係して選択される関数である。
ある実施例において、例えば、gは、第1と第2の連続的推定中間的位相ずれ誤差値のリニア結合として、最終推定位相ずれ誤差値を表現するように選択される。
特定の選択では、リニア結合係数Ak=Bk=1/2が選択され、リニア結合は次の式で表わされる。
(10) φ″k=Akφk+Bkφ′k
(10) φ″k=Akφk+Bkφ′k
更に、観測データのランクkをベースに2つの適応型プロセスの内の1つを優先するために、リニア結合係数Ak、Bkは可変係数であってよい。従って、図3cで説明するブロックの右部分において、第1の適応型プロセスAEΦ1を優先してリニア結合のための重み付けを選択することができる。又、逆に、ブロックの左側部分において第2の適応型プロセスにより重みを付けることもできる。この操作モードは反復を行った適応型プロセスを優先することを可能にし、位相算出時に、より高い精度を要求することを可能にする。
第1と第2の適応型プロセスAEΦ1とAEΦ2の実施に関して留意すべきことは次の点である。関係式11を満足する第1と第2の位相ループを使って有利なやり方で、これら(第1と第2の適応型プロセスAEΦ1とAEΦ2)が使用されてもよい。
特に、前記関係式については、第1の適応型プロセスは、前記関係式においてε=-1で使用され、第2の適応型プロセスは、ε=+1で使用される。
第1と第2の位相ループを実装し、第1と第2の適応型プロセスを連続して実行する時、観測データykに関してシンボルQjに帰するlog尤度で表現される重み付け又は信頼性値の表現は、前記の関係式7を満たす。
図3aを使って説明された実施例モードにおける本発明の位相推定プロセスは、全タイプのQAM変調に適しており、又、例えば、ターボデコーダーにより提供されるシンボルのソフト情報(soft information)のような情報を利用する。
実際問題として次のことに留意すべきである。即ち、位相ループを表わす適応型関数を表わす式におけるパラメータγは、補正する位相ずれ誤差モデルに基づいて位相又はゲイン角(argument)の補正項を形成するために、それぞれ位相角又はゲイン要素に適用するデジタルフィルタ関数を含んでもよい。単純な位相ずれ誤差に対しては単純な比例補正を使うことが出来るが、更に複雑なケースでは積分補正、又は、より高次のフィルタを使うと有利である。フィルタ関数γは、関係式12を満たす2次のデジタルフィルタを使って実行すると有利である。
観測データykを受信する受信機のゲインを推定する本発明のプロセスを実施する第2の例は図3bに関連して説明する。この受信機は、例えば、オートゲインコントロールループを備えるものである。
一般則として、QAMタイプ変調に対して、受信機においてQAMシンボルの正確なデマッピング処理が行えるように、チャネルゲインを推定することは必要である。
このような状況で、受信された観測データykは下記関係式13によるシンボルakと関係していると仮定する。
(13) yk=Gak+bk、k∈[0、K]
(13) yk=Gak+bk、k∈[0、K]
上記関係式において、akはQAMコンステレーションのシンボルを意味し、Gは伝送チャネルにより提供されるゲイン、又は減衰を表わす。
図3aに関係する実施例において位相推定だけの場合と同様に、ゲイン推定だけの実施例は、メモリにおける複数観測データブロックykを記憶するステップo及び図2aのステップAを使うことを含む。
図2aのステップAを実行する場合において、当然、一連の前記の観測データにおける連続した観測データに対する推定ゲインに関する、特定ゲイン関係式の反復関数を使う。
ステップoの後、ゲインパラメータ推定のための本発明のプロセスはステップc1を呼び出すこと(calling)を含む。ステップc1は、第1適応型プロセスをイニシャライズし、第1適応型プロセスの第1値、例えば、最後の推定ゲイン値を決定する。第1の適応型プロセスは図3bではAEG1と表記される。前記イニシャライズは、位相のみを推定するためのプロセスを実行するときに行われるものと同様の条件の下で、行われてもよい。特に、補正がしたい観測データykの大きさの一時的変化のためのノーマルモデル(noramal model)に関係して要素γを算出するためのデジタルフィルタの使用に関しては、前記イニシャライズは行われてもよい。位相だけを推定する場合と同様にして、単純な比例補正器を単純なモデルに対して使っても良い。これに対し、更に複雑な場合は、積分補正、又は、より高次のフィルタを使うことができる。ゲインを推定する適応型プロセスのイニシャライズは第1ゲイン値G0を提供することを含み、位相だけを推定するための本発明のプロセスを実行する例において前記したように、フィルタγは、2次のデジタルフィルタを使って提供される。
前記したステップc1の後、ステップc2が続く。ステップc2では第1適応型プロセスAEG1を実行する。これは当然、QAM変調コンステレーションのシンボルの構成ビットの組に関する各観測データに対し、log尤度で表現される尤度値に依存するゲインパラメータ推定関数を少なくとも1つ含む。第1適応型プロセスAEG1は、図3cの例についてランクkの観測データykを順方向に読むことによって、G0乃至Gkで表される連続的中間的ゲイン値(successive intermediate gain value)の第1の組を生成できる。
位相だけを推定する第1の例と同様なやり方で、ゲインだけを推定するための本発明のステップc3におけるプロセスは、AEG2と呼ばれる第2適応型プロセスをイニシャライズすることを含む。このプロセスでは第1適応型プロセスの結果得られた最終推定ゲイン値Gkに基づいて第2適応型プロセスの第1値を決定する。
前記のイニシャライズステップの後、ステップc4が続く。ステップc4では第2適応型プロセスを実行する。これは当然、QAM変調のシンボルを構成するビットの組に関する各観測データに対し、log尤度で表現される尤度値に依存するゲインパラメータを推定するための関数を少なくとも1つ含む。
第2適応型プロセスAEG2を実行すると、逆方向にランクkの観測データykを読むことにより、連続的中間的ゲイン値G′k-1乃至G′0の第2の組を生成できる。
位相だけを推定する本発明のプロセスの実施例と同様なやり方で、ステップc5が呼び出されて(is called)、ランクkの全ての観察データykに対して最終推定ゲイン値G"kが算出される。この最終ゲイン値は、関係式14によりランクkの第1と第2の中間ゲイン値の組合せにより表現される。
(14) G″k=g(Gk,G′k)
(14) G″k=g(Gk,G′k)
勿論、ステップc6によりブロック プロセシングの最終を処理することができ、処理は図3aの場合と同様なやり方で、各ブロックに対し戻り時にB=B+1でリピートしてもよい。
位相だけを推定するプロセスと同様なやり方で、ゲインだけを推定する実施例における本発明のプロセスは、有利に行われ、次の関係式15を満足する第1と第2のゲインループを経て、第1と第2の適応型プロセスAEG1、AEG2が実行される。
上記関係式において、εは、第1適応プロセスAEG1を実行する場合-1を取り、第2適応プロセスAEG2を実行する場合1を取る。
本発明の、位相とゲインの推定プロセスの非制限的な実施例(第1と第2の)について留意すべき点は以下の通りである。即ち、本発明のプロセスの実行を可能にする関係(relationship)における位相とゲインのパラメータの完全な対称性は、位相及び/又はゲインの変数(前記適応型プロセスを表わす関数における位相とゲイン値の表現を決定している)の独立性に関係している。
上記の図3a及び3bに対応する位相だけ又はゲインだけを推定する実施例を実施するために、他のパラメータの正確な知識を持つことが望ましい、つまり、位相に対するゲインの知識、又はその逆である。
前記パラメータの1又は他の知識に関連する問題は、実際に同時に相互に存在するのであるが、各推定は通常、別の結果に基づかなければならないことである。複数パラメータの内の1つが正確に推定されなかった場合、伝送誤差のリスクは避けられない。
本発明のプロセスを実行する第3の実施例によると、以下の条件で上記伝送誤差のリスクを解決できる。この第3の実施例はこれら2つのパラメータを組合せて推定することを含んでいる。
以下、本発明の要旨の位相とゲインの推定に使われる組合せ推定によるプロセスを図4aに関連して説明する。
上記の図4aを参照すると、本発明によるプロセスは、観測データykに基づいてゲイン及び/又は位相パラメータの反復的推定を行うステップo′を実行することを含んでいる。この反復的推定はゲインー位相ループを使って実行され、対象のQAM変調のためのシンボルに関する各観測データのゲインと位相の推定を可能にする。
特に、前記のステップo′は観測データykのブロックを記憶することを含む。この記憶には、図2aにおけるステップAに実質的に対応するステップa′の実行が伴う。特にステップA′はステップAにおける反復関数及び同ステップにおけるゲインに関連する反復関数の実行に対応する。
ステップA′を実施するために、又、好ましい非制限的な実施例に従って、位相とゲインとの2つの反復関数の使用は、適応型位相又はゲインプロセスの呼び出し(calling)と、有利に置換される。それら関数において、全ビットに対するlog尤度値のリストLkの値は、任意に0と等しくされる。これら条件の下に、ゲインと位相を推定するための適応型プロセスが各シンボルに関して実行される。QAM変調に対する各シンボルは等しく起こりえる(equally likely)と考えられる。この仮定はイニシャライズステップのみに対し容認できる精度を十分保証するものである。
前記ステップo′の後、ゲインと位相のパラメータの共同推定(joint estimation)のための本発明のプロセスはステップd1を呼び出すことを含む。このプロセスについては図4aで説明する。ステップd1では、第1適応型プロセスがイニシャライズされ、推定ゲイン値G0と位相値φ0が決定される。
ゲインと位相の共同推定を実行するために留意すべきことは、本発明のプロセスは次の関係式16を満たす観測データykを処理するステップを含む点である。
(16)yk=akGeiθk+bk k∈[0、K]
(16)yk=akGeiθk+bk k∈[0、K]
この関係式において、akはQAMシンボルを表わし。Gは、例えば、伝送チャネルにより提供される寄生的ゲインを表す。θkは処理されるべき寄生的位相ずれ誤差を意味する。特に第1適応型処理AEGΦ1を実行するために、ステップd1は第1推定ゲイン値G0及び位相値φ0をイニシャライズし、決定することができる。
上記イニシャライズ ステップの後、ステップd2が続く。ステップd2では第1適応型処理AEGΦ1を実行する。イニシャライズ ステップは、QAM変調のシンボルに対する構成ビットの組に対し各観測データの尤度確率(log尤度で表現される)に依存するゲインと位相のパラメータを推定する少なくとも1つの関数を含む。
第1適応型処理AEGΦ1を実行することにより、ゲインG0乃至Gk及びφ0乃至φkに対し、それぞれ連続的中間値の第1の組を生成することができる。
ステップd2の後にステップd3が続く。ステップd3では第2適応型ゲイン・位相処理AEGΦ2のイニシャライズを実行し、第1適応型処理AEGΦ1の実行の結果得られる最終推定ゲインと位相値に基づいて第2適応型プロセスに対する第1値を決定する。
その後、第2適応型プロセスAEGΦ2が実行される。この適応型プロセスは、QAM変調のシンボルに対する構成ビットの組に対し各観測データの尤度確率(log尤度で表現される)に依存する、少なくとも1つの関数を含む。
第2適応型プロセスAEGΦ2を実行して、逆方向にランクkの観測データykを読むことにより連続する中間的ゲイン・位相値G′k+1乃至G′0及びφ′k+1乃至φ′0の第2の組を生成することができる。
上記ステップd4の後にステップd5が続く。ステップd5では、関係式17によるランクkの第1と第2の中間的ゲインと位相値の組み合わせとして、ランクkの観測データykに対し、それぞれ最終ゲインと位相を算出する。
(17) G″k=g(Gk、G′k)
φ″k=g(φk、φ′k)
上記式において、Gは特定の関数(specific function)を表わす。
(17) G″k=g(Gk、G′k)
φ″k=g(φk、φ′k)
上記式において、Gは特定の関数(specific function)を表わす。
図4に関して説明した位相とゲインの組合せの推定を実行するために、第1と第2の適応型プロセスAEGΦ1とAEGΦ2が、次の関係式18、19を満たすゲイン−位相ループを使って実行される。
上記の関係式において、留意すべきことは、位相又はゲインだけをそれぞれ推定するときには、パラメータεは第1適応型プロセスAEGΦ1に対しては-1に等しくし、第2適応型プロセスAEGΦ2に対しては+1に等しくすることである。
更にパラメータγ1とγ2は、QAM変調タイプに従って選択された特定のフィルタ関数を表わす。位相だけ、ゲインだけの推定を実行する例においてパラメータγを選択するのと同様なやり方で選択してよい。
位相とゲインの共同推定を実行するために、観測データに関するシンボルQjに帰するlog尤度で表現される重み又は信頼性値は、位相及びゲインパラメータについて同時に算出されねばならない。
このような仮定の上に、上記重み又は信頼性値は次の関係式(20)を満たす。
上記関係式において、Gは対象の観測データynに対する推定ゲインを表わし、θは対象の観測データynに対する推定位相を表わす。
図3a、3bと4aで説明した本発明のプロセスが実施される全ての場合において、適応型プロセスの実行ステップb2、b4;c2、c4及びd2、d4は反復プロセスb′2、b′4、c′2、c′4及びd′2、d′4の数だけ繰り返してもよい。これらは計算の精度を高めるためにループR=R+1、R′=R′+1によりシンボル化されるものであり、反復回数は3、4に達する。
本発明によるゲイン位相ループを、図4bに関連して以下に説明する。
上記ゲイン位相ループは加算器40を有し、その入力端で、以前の観測データと位相補正項CArgk(Im、Wj)、又、ゲインCMk(Rek、Wj)のために推定される、位相パラメータφk+εとゲインパラメータGk+εを受け取り、ランクkの現行観測データγkのために推定される位相パラメータγk及び/又はゲインパラメータGkを生成する。位相FとゲインGの角(argument)の機能モジューラス(functional modulus)41が備えられ、以前の観測データに対し推定されるランクkの現行観測データyk、位相とゲインのパラメータφk+ε、Gk+ε、QAMシンボルのアルファベットからの複数シンボルQ1乃至QM、及び全ビットLkに対するlog尤度値のリストを受信すると、機能モジューラス41は位相及び/又はゲイン角を提供する。位相及び/又はゲイン角に適用されるフィルタ42(γ1、γ2)は位相及び/又はゲイン補正項を加算器40に渡す。図4bにおける位相ループはソフトウェアモジュール又は専用計算器を有しても良い。
本発明のプロセスは、特に位相とゲインとを共に推定する場合、単一キャリア、マルチキャリア伝送のときに実施されると有利である。
特に理解しておくことは、精度レベルのために、位相とゲインとを共に推定する場合、このプロセスは広範囲の周波数レンジに適用することができることである。特に、マルチキャリアの場合そうである。実際に、伝送周波数に依存する伝送チャネルの変化性(variability)は搬送周波数に関して同一ではない。本発明のプロセスの実施のフレキシビリティは、伝送チャネルとマルチキャリア伝送条件の変化性にも拘らず、結果の精度が高いために特に魅力的である。
特に、マルチキャリア伝送の場合、本発明のプロセスは、マルチキャリアシステムを形成する少数のサブキャリア上で独立に実施してもよい。最終的に、独立性の概念は、サブキャリア周波数値に基づいて、例えばフィルタパラメータγのようなパラメータを限定する(qualify)ことになる。
更に、このような場合、本発明のプロセスは、マルチキャリアシステムの他のサブキャリアに対し、対象サブキャリア周波数値に応じてゲイン及び/又は位相値を補間してよい。勿論、このような補間により、最適精度を達成するようにゲイン及び/又は位相値を調整することができる。
図4aに示す本発明のゲインと位相の共同推定のプロセスは、図5aで説明する受信機システムにおいて実施される。即ち、観測データykを提供する後者のコンプレックスデモジュレータからの出力において実施される。
前記受信機に関して、コンプレックス デモジュレータからの出力において(図5aでは図示していないが)、後者はゲイン・位相処理モジュール1を有している。同モジュールを通して、ランクkの観測データykに対する推定位相ずれ誤差値φkが推定ゲイン値Gkと共に与えられる。推定ゲイン値Gkは受信機のAGCループ(自動ゲインコントロールループ)で与えられる。ゲイン・位相処理モジュール1にはフレキシブル デマッパー2が接続される。デマッパー2にはターボデコーダ3が接続される。ターボデコーダ3はフレキシブル情報、即ち、Lkを提供する。又、Lkは、全ビットに対するlog尤度値のリストを意味するものであって、観測データに関して、シンボルQjに帰するlog尤度で表現される重み又は信頼性値を算出する。この重み又は信頼性値は、関係式7及び8に従って、位相及びゲインに対して提供される。これら式については前述したとおりである。次に、前記Lk値は、AEGΦ関数を実行するゲインー位相ループに渡される。反復プロセスはゲイン位相ループで、符号4で表わされており、対象の観測データykに関する推定される位相とゲインのパラメータφkとGkを位相処理モジュール1に与える。
勿論、位相とゲインの組合せ検出に基づいて本発明のプロセスを実行し、o′ステップをイニシャライズするためには、反復イニシャライズ プロセス(iterative initialization procedure)がモジュール4を介して実行される。そのモジュール4において、Lk=0がkに関係なくセットされる。次にモジュール4はイニシャライズ値(initialization values)を単なる反復プロセスAEGΦ(Lk=0)から提供する。次に、2つの適応型プロセスAEGΦ1とAEGΦ2がそれぞれイニシャライズされ、実行される。
振幅・位相処理モジュール1、フレキシブル デマッパー2、ターボデコーダー3は、この技術分野では公知であるから、これらのモジュールについては詳しく説明しない。
ゲインー位相ループモジュール4はデジタル処理モジュールで、関係式18、19及び20を満たすゲインー位相ループを実行する関数を有している。これら関係式は図4bに関係して既に説明した。
最後に、図5bについて説明する。QAMシンボルがインターリーブされるように、同シンボルが伝送ビットシーケンスのインターリービングで伝送される場合には、本発明の受信機は、ターボデコータ3の上流に配置されるデインターリーバモジュール3a及び、ターボデコータ3からの出力(即ち、ゲインー位相ループ4の上流)に配置されるインターリーバモジュール3bを有している。
上記複数インターリーバの操作プロセスとインターリーバモジュールについては、この技術分野では公知であるから、詳しく説明しない。観測データとシンボルについて、qπ/2(q:整数)の位相の曖昧さを除去することができる。
Claims (20)
- 伝送チャネルにより伝送されるQAM変調におけるビットの組により形成される連続するデジタルシンボルに対応する、メモリに記憶される観測データの位相及び/又はゲインパラメータを推定するための方法であって、以下のステップを有する方法。
a)一シーケンスの観測データに基づいて、前記位相及び/又はゲインパラメータの反復推定を行うステップであって、前記反復推定は前記シーケンスにおける連続した観測データの推定位相をリンクする特定の位相及び/又はゲイン関係を使って得られることを特徴とするステップ。
b)前記観測データから推定される、連続した位相及び/又はゲイン値の少なくとも1つに基づいて、前記位相及び/又はゲインパラメータを推定する少なくとも1つの適応型プロセスのイニシエーションを行い、前記シンボルを構成するビットのセットに関し、各観測データのlog尤度確率で表現される尤度確率値(likelihood probability)に依存する前記位相及び/又はゲインパラメータを推定する機能を含む少なくとも1つの適応型推定プロセスを実行するステップ。 - 前記特定の位相及び/又はゲイン関係が次の式を満足する請求項1に記載の方法。
φk=φk−1+γF(yk,φk−1);
Gk=Gk−1+γG(yk,Gk−1)
但し、
φk,φk−1は、ランクk及びk−1の観測データyk、yk−1の推定位相値を表わ す。
Gk,Gk−1は、ランクk及びk−1の観測データyk、yk−1の推定ゲイン値を表 わす。
FとGは、それぞれQAM変調のタイプに依存する特定関数を表わす。
γは、予め決めたフィルタ関数を表わす。 - 前記適応型方法は、シンボルを構成するビットの組に対する各観測データのlog尤度で表現される尤度確率が考慮され、対象となるQAM変調の全シンボルに関するランクkの各観測データykの位相又はゲインを推定する反復関数を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
- 位相パラメータを推定するために、前記シーケンスにおける連続する観測データの推定位相にリンクする特定の位相関係に基づいて、以下のステップを含む位相パラメータの反復推定を行うステップoの後に、次のステップを含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の方法。
-b1)第1適応型プロセスをイニシャライズし、第1適応型プロセスの複数の第1値を、例えば、最後の推定位相値を決定するステップ、
-b2)第1適応型プロセスを実行するステップであって、前記第1適応型プロセスは、ランクkの観測データykを順方向に読むことにより、連続する中間的推定位相ずれ誤差値φ0乃至φkの第1の組を生成するために前記シンボルを構成するビットの組に関する各観測データのlog尤度で表現される尤度確率に依存する前記位相パラメータを推定する少なくとも1つの関数を含むことを特徴とするステップ、
-b3)第2適応型プロセスをイニシャライズし、前記第1の適応型プロセスの実行の結果得られた最終中間的位相ズレ誤差値に基づいて第2適応型プロセスの第1値(複数)を決定するステップ、
-b4)第2適応型プロセスを実行するステップであって、第2適応型プロセスはランクkの観測データykを逆方向に読むことにより、連続する中間的推定位相ずれ誤差値φ′k-1乃至φ′0の第2の組を生成するために前記シンボルを構成するビットの組に関する各観測データのlog尤度で表現される尤度確率に依存する前記位相パラメータを推定する少なくとも1つの関数を含むことを特徴とするステップ。
-b5)下記の関係式に従って、ランクkに対する第1と第2の位相ずれ誤差値組合せとして、ランクkの各観測データykに対する最終推定位相ずれ誤差φ″kを算出するステップ。
φ″k=g(φk、φ′k) - ゲインパラメータを推定するために、前記シーケンスにおける連続する観測データの推定ゲインにリンクする特定のゲイン関係に基づいて、以下のステップを含む位相パラメータの反復推定を行うステップoの後に、次のステップを含むを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の方法。
-c1)第1適応型プロセスをイニシャライズし、第1適応型プロセスの複数の第1値を、例えば、最後の推定ゲイン値を決定するステップ、
-c2)前記第1適応型プロセスを実行するステップであって、前記第1適応型プロセスは、ランクkの観測データykを順方向に読むことにより、連続する中間的推定ゲイン誤差値G0乃至Gkの第1の組を生成するために前記シンボルを構成するビットの組に関する各観測データのlog尤度で表現される尤度確率に依存する前記ゲインパラメータを推定する少なくとも1つの関数を含むことを特徴とするステップ、
-c3)第2適応型プロセスをイニシャライズし、前記第1の適応型プロセスの実行の結果得られた最終推定ゲイン値に基づいて第2適応型プロセスの第1値(複数)を決定するステップ、
-c4)第2適応型プロセスを実行するステップであって、第2適応型プロセスはランクkの観測データykを逆方向に読むことにより、連続する中間的ゲイン値G′k-1乃至G′0の第2の組を生成するために前記シンボルを構成するビットの組に関する各観測データのlog尤度で表現される尤度確率に依存する前記ゲインパラメータを推定する少なくとも1つの関数を含むことを特徴とするステップ、
-c5)下記の関係式に従って、ランクkに対する第1と第2のゲイン値組合せとして、ランクkの各観測データykに対する最終推定ゲイン値G″kを算出するステップ。
G″k=g(Gk,G′k) - ゲインと位相パラメータの組合せ推定のために次のステップ含むことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の方法であって方法。
-o′)観測データの1シーケンスから前記ゲイン及び/又は位相のパラメータの反復推定を行うステップであって、前記反復推定はゲインー位相ループを使って実行され、前記反復推定ステップはQAM変調シンボルの各観測データのゲインと位相を推定することを可能にすることを特徴とするステップ、
d1)第1適応型プロセスをイニシャライズし、第1推定ゲインと位相値G0とφ0を決定するステップ、
d2)前記第1適応型プロセスを実行するステップであって、前記第1適応型プロセスは、ランクkの観測データykを順方向に読むことにより、連続する中間的推定ゲイン誤差値G0乃至Gkの第1の組を生成するために前記シンボルを構成するビットの組に関する各観測データのlog尤度で表現される尤度確率に依存する前記ゲイン位相パラメータを推定する少なくとも1つの関数を含むことを特徴とするステップ、
d3)第2適応型プロセスをイニシャライズし、前記第1の適応型プロセスの実行の結果得られた最終推定ゲインと位相の値に基づいて第2適応型プロセスの第1値(複数)を決定するステップ、
d4)第2適応型プロセスを実行するステップであって、第2適応型プロセスはランクkの観測データykを逆方向に読むことにより、連続する中間的ゲイン値G′k-1乃至G′0の第2の組を生成するために前記シンボルを構成するビットの組に関する各観測データのlog尤度で表現される尤度確率に依存する前記ゲインと位相のパラメータを推定する少なくとも1つの関数を含むことを特徴とするステップ、
d5)下記の関係式に従って、ランクkに対する第1と第2のゲインと位相値の組合せとして、ランクkの各観測データykに対する最終ゲインと位相の値を算出するステップ。
G″k=g(Gk,G′k)
φ″k=g(φk、φ′k)
なお、gは特定関数を意味する。 - 適応型プロセスの各ステップが特定数の反復を行うことを特徴とする請求項8乃至14の何れか一項に記載の方法。
- 伝送チャネルを通ってQAM変調で伝送されるシンボルの組に関する以前の観測データのゲイン及び/又は位相に関する、現行観測データのゲイン及び/又は位相の適応型推定のためのゲイン位相ループであって、
該ゲイン位相ループは、前記シンボルを構成するビットの組に関する各観測データのlog尤度で表現された尤度確率値に基づく推定のためのゲイン位相ループであって、少なくとも以下を有することを特徴とするゲイン位相ループ。
―入力端で、以前の観測データに対し位相とゲインパラメータ、及びゲインとゲイン偏角を補正する項を受け取り、現行観測データに対して推定位相及びゲインのパラメータを出力する加算手段、
―フィルタリング モジュールとカスケードに接続する位相及び/又はゲイン角のための機能モジュールであって、
前記位相及び/又はゲイン機能モジュールは以前の観測データの位相、ゲインパラメータ、前記現行観測データ及びQAM変調の各シンボルの観測データの全ビットに対するlog尤度のリストを受信し、
QAM変調シンボルの組の現行観測データの重み又は信頼性値により重み付けされた現行観測データの測定位相角の値に比例する値、及び、
現行観測データと重み又はlog尤度の項で表現される信頼値により重み付けされた、QAM変調シンボルの以前の観測データの推定ゲインとの間のゲイン差値に比例する値を、前記フィルタリングモジュールに出力する機能モジュール。
なお、前記log尤度は前記シンボルの組に対するシンボルに帰し、フィルタは位相角補正項及び/又はゲイン要素を加算手段に出力する。 - 伝送チャネルを通ってQAM変調で伝送されるデジタル観測データのための受信機で、
コンプレックスデモジュレータに対する入力部において、少なくとも組合せとして、現行観測期間の推定の位相ずれ誤差とゲインの値を与えられる位相処理モジュールと、ソフトデマッパーと、観測データのシンボルQjに帰するlog尤度のリストとしてソフト情報を出力するターボデコーダー、及び、請求項16のゲインー位相ループを有する受信機。 - 伝送されるQAMシンボルのインターリーブされた観測データ伝送において、以下を有する請求項17に記載の受信機。
―ターボデコーダの上流側に設けられるデインターリーバモジュール、
―受信される観測データの位相の曖昧さを除去することのできる前記ゲインー位相ループの上流側に設けられるインターリーバモジュール。 - 単一又はマルチキャリア伝送における請求項1乃至13のいずれか一項に基づく、位相及び/又はゲインを推定するための方法の使用。
- マルチキャリア伝送において以下の方法による請求項19に記載の使用。
α)マルチキャリアシステムを構成する低減された数のサブキャリアに基づいて独立的に使用される方法。
β)ゲイン及び/又は位相値が、対象サブキャリアの周波数値に応じて、マルチキャリアシステムのサブキャリアに対し補間される。
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