JP3942361B2 - デジタル信号受信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル放送等で用いられるOFDM方式の復調を行なうためのデジタル信号受信装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、映像信号または音声信号を伝送するシステムのために、高品質な伝送や周波数利用効率の向上に優れた変調方式として、OFDM(直交周波数分割多重、Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式が提案されている。
【0003】
OFDM方式は、1チャンネルの帯域内に多数のサブキャリアを立てる変調方式である。このため、ゴーストに強く、かつ、誤り訂正のためのデータ構成に工夫をすることで選択性フェージングにも耐性をもたせることができるため、地上波デジタルテレビジョン放送等において有効な変調方式である。
【0004】
OFDM方式の送信では以下の処理を行なう。まず、たとえばテレビジョン信号等のアナログ信号をデジタル信号に変換し、MPEG(Moving Picture Experts Group)方式で圧縮する。続いて、このデータ信号に、ノイズ等の伝送路におけるエラーの発生原因を分散させるために、バイトインターリーブおよびビットインターリーブの処理を施し、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM等の変調方式に応じたマッピングを行なう。さらに、フェージング、信号の欠落等の伝送路におけるエラー発生原因を分散させるために、時間インターリーブおよび周波数インターリーブの処理を施し、IFFT(逆高速フーリエ変換)を行なって、直交変調後、RF周波数に周波数変換して送出する。
【0005】
OFDM方式で変調されたデータ信号は、送信と全く逆の手順の処理で復調される。
【0006】
図14は、従来のOFDM方式の受信装置5000の構成を示す概略ブロック図である。チューナ11は、アンテナでとらえられたRF信号を与えられ、指定されたチャネルの周波数をダウンコンバートして、ベースバンド信号とする。アナログ/デジタル変換回路12は、アナログ信号をデジタル信号に変換するとともに、ヒルベルト変換等を用いて、I軸(実数)データとQ軸(虚数)データを生成する。
【0007】
FFT(高速フーリエ変換)回路13は、I軸データとQ軸データのそれぞれに高速フーリエ変換を行なって、時間軸データを周波数軸データとする。周波数デインターリーブ回路14は、電波の反射等による特定周波数信号の欠落を補うために行なわれた周波数インターリーブの逆処理を行なう。時間デインターリーブ回路15は、耐フェージングのために行なわれた時間インターリーブの逆処理を行なう。
【0008】
デマッピング回路16は、時間デインターリーブ後のデータをI軸データおよびQ軸データからデマッピングして、2ビット(QPSK)、4ビット(16QAM)または6ビット(64QAM)のデータとする。ビットデインターリーブ回路17は、誤り耐性を増すために行なわれたビットインターリーブの逆処理を行なう。ビタビ復号回路18は、バイトインターリーブとビットインターリーブの間に行なわれた畳込みの逆処理を行ないつつ、誤りを訂正する。バイトデインターリーブ回路19は、ビットインターリーブと同様に誤り耐性を増すために行なわれたバイトインターリーブの逆処理を行なう。RS(リードソロモン)復号回路20は、バイトインターリーブの前に行なわれたRS符号化の逆処理を行ないつつ、誤りを訂正する。
【0009】
MPEGデコード回路21は、MPEG方式による圧縮の逆処理を行なって、データを伸長し、デジタル/アナログ変換回路22は、デジタル信号をアナログ信号に変換する。こうして、OFDM方式で変調される前の映像信号および音声信号が再生され、映像や音声の再現のために出力される。
【0010】
以上説明したように、OFDM方式ではインターリーブが多用されている。
デインターリーブを行なうためにはデータを一時的に記憶しておく必要があり、そのために、周波数デインターリーブ回路14、時間デインターリーブ回路15、ビットデインターリーブ回路17およびバイトデインターリーブ回路19はそれぞれメモリを備えている。ところが、4種のインターリーブのうち周波数インターリーブと時間インターリーブが対象とするデータの量は極めて大きく、これらのデインターリーブには大容量のメモリが必要である。
【0011】
周波数インターリーブおよび時間インターリーブは、伝送路におけるエラー発生原因を分散させて高品質の伝送を確保するという大きな効果をもたらすものである。しかしながら、デインターリーブのために必要なメモリの容量が大きいことは、受信機の回路構成を著しく大規模化する結果となり、製造効率の向上、コスト低減の障害となる。
【0012】
したがって、地上波デジタル放送等のようにOFDM方式を用いて伝送される信号を受信するためのデジタル信号受信装置では、このようなインターリーブ処理に必要とされるメモリ容量を削減することが必要である。
【0013】
さらに、従来、デマッピング回路16が行なうデマッピング処理のために、パイロット信号からデマッピング基準値を算出する方法としては、一般的に以下のような手順を用いることが可能である。
【0014】
i)1シンボル内のすべてのパイロット信号を抽出し、その値を順次加算する。
【0015】
ii)その後加算結果を1シンボル内のパイロット信号の個数で除算し、パイロット信号の平均値を算出する。
【0016】
iii)最後にこの値に適当な係数を掛けることによりデマッピングの基準値を算出する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような方法では、マルチパス、干渉、雑音等の影響で、他のパイロット信号と比べて信頼性の低いパイロット信号があった場合、パイロット信号の平均値を定数倍することで求められるデマッピング基準値の精度が悪くなる可能性があるという問題点があった。
【0018】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、OFDM方式により伝送される信号を受信したデジタル信号受信装置において、デマッピング基準値として精度のよい値を用いることが可能なデジタル信号受信装置を提供することである。
【0019】
この発明の他の目的は、OFDM方式により伝送される信号を受信したデジタル信号受信装置において、インターリーブ処理に必要とされるメモリ容量を抑制した上で、デマッピング基準値として精度のよい値を用いることが可能なデジタル信号受信装置を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、信頼性情報信号によりパイロット信号の信頼性を判定し、信頼できると判定したパイロット信号を用いてパイロット信号の平均値算出を行なう。このようにすることで、より信頼できるパイロット信号の平均値を求めることができるので、パイロット信号の平均値を定数倍することで求められるデマッピングの基準値の精度を向上させることが可能となる。
【0021】
すなわち、請求項1記載のデジタル信号受信装置は、フレーム単位で直交周波数分割多重方式で伝送される信号であって、フレームは、複数のシンボルを含み、かつ、各シンボルはガードインターバルと有効データである複数のセグメントとを有して、各シンボル内において複数のセグメントのグループ毎にデータ変調方式を可変として伝送される信号を受信するデジタル信号受信装置であって、受信信号を高速フーリエ変換処理するための高速フーリエ変換処理手段と、高速フーリエ変換処理手段の出力に基づいて、セグメントごとに含まれるパイロット信号に対する信頼性を検出するための信頼性検出手段と、信頼性検出手段の検出結果に応じて、所定の信頼度を満たすパイロット信号を抽出し、抽出されたパイロット信号の平均値に基づいて、変調方式に対応するコンスタレーション上の基準値を算出する基準値算出手段と、高速フーリエ変換処理手段の出力に基づいて、セグメント毎に対応する変調方式に応じて、少なくともコンスタレーション上のいずれの基準値に対応するかを示す情報を出力するためのデマッピング処理手段と、デマッピング処理手段の出力に基づいて、最尤復号処理により誤り訂正を行なう復号処理手段とを備える。
【0022】
請求項2記載のデジタル信号受信装置は、請求項1記載のデジタル信号受信装置の構成に加えて、直交周波数分割多重方式で伝送される信号は、時間インターリーブ処理を施されており、デジタル信号受信装置は、デマッピング処理手段の出力に基づいて、時間インターリーブ処理の逆変換である時間デインターリーブ処理を行ない、復号処理手段に与える時間デインターリーブ処理手段をさらに備える。
【0023】
請求項3記載のデジタル信号受信装置は、請求項1記載のデジタル信号受信装置の構成に加えて、直交周波数分割多重方式で伝送される信号は、時間インターリーブ処理を施されており、デジタル信号受信装置は、高速フーリエ変換処理手段の出力に基づいて、時間インターリーブ処理の逆変換である時間デインターリーブ処理を行ない、デマッピング処理処理手段に与える時間デインターリーブ処理手段をさらに備える。
【0024】
請求項4記載のデジタル信号受信装置は、請求項2または3記載のデジタル信号受信装置の構成に加えて、複数のセグメントのグループは、信頼性検出手段での信頼性評価のための参照信号を有する第1のグループと、信頼性検出手段での信頼性評価のための参照信号を有さない第2のグループとを含み、信頼性検出手段は、第1のグループに対して信頼性情報を付加し、基準値算出手段は、第1のグループに対して、信頼性情報に基づいて、所定の信頼度を満たすパイロット信号を抽出し、抽出されたパイロット信号の平均値を算出するための第1平均値算出手段と、第2のグループに対して、抽出されたパイロット信号の平均値を算出するための第2平均値算出手段とを含む。
【0025】
請求項5記載のデジタル信号受信装置は、請求項4記載のデジタル信号受信装置の構成に加えて、第1平均値算出手段は、信頼性情報に基づいて、所定の信頼度を満たすパイロット信号を2の乗数個抽出する信頼性判定手段と、信頼性判定手段の出力を受けて、平均値を算出するための除算手段とを含む。
【0026】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態について、以下図面に従って詳細に説明する。なお、以下の説明では、OFDM方式を用いてデータの伝送を行なうシステムとして、地上波デジタル放送を例にとることとし、本願に係るデジタル信号受信装置は、地上波デジタル放送受信機であるものとして説明する。
【0027】
[実施の形態1]
[地上波デジタル放送のデータ構造]
以下では、まず、地上波デジタル放送受信機の構成を説明するための前提として、地上波デジタル放送のデータ構造について説明する。
【0028】
図1は、地上波デジタル放送受信機で受信するOFDM方式のデータの構造を説明するための概念図である。
【0029】
1つのOFDMフレームは、図1に示すように、204個のOFDMシンボルで構成される。OFDMシンボルは有効データ区間と無効データ区間(ガードインターバル、ヌルキャリア)で構成されている。
【0030】
図2は、図1に示したOFDMシンボルの構成を示す図である。
1つのOFDMシンボル内の有効データ区間は、データのグループ(データセグメント)にパイロット信号を付加したOFDMセグメントを13個配置した構成をとる。
【0031】
地上波デジタル放送の仕様では、13個のセグメントを最大3つの階層に分割し、階層ごとに変調方式を指定することが可能である。
【0032】
図3は、1OFDMセグメントの構成をより詳しく説明するための図である。1つのOFDMセグメントは、図3に示すように、0番目から(n−1)番目までのn個のキャリアからなる。
【0033】
図4は、1つのOFDMセグメントの構成のモード依存性を説明するための図である。
【0034】
図4を参照して、1OFDMセグメントを構成するデータ信号のキャリア数、パイロット信号のキャリア数等は、モードごとに決まっており、このキャリア数の合計がn個となるように設定されている。
【0035】
OFDM方式の変調には、DQPSK(Differential QPSK)、QPSK、16QAM、64QAMの4種類があり、それぞれマッピングの方法が異なる。また、DQPSK方式は差動変調方式、その他は同期変調方式と呼ばれる。差動変調方式と同期変調方式では、OFDMセグメントのデータ信号内に挿入するパイロット信号の種類や配置位置が異なるが、1OFDMセグメント内に含まれるパイロット信号の合計数は図4に示すように規定されている。
【0036】
[地上波デジタル放送受信機1000の構成]
次に、地上波デジタル放送受信機の回路構成の一例について説明する。
【0037】
図5は、このような実施の形態1の地上波デジタル放送受信機1000の回路構成を示す概略ブロック図である。
【0038】
図5を参照して、地上波デジタル放送受信機1000は、OFDM変調方式に従って変調された信号をアンテナ100で受信し、その信号をチューナ部102でベースバンドにダウンコンバートする。
【0039】
さらに、チューナ部102の出力をA/D変換回路104でアナログデジタル変換を行ない、同期回路106で、クロック同期やシンボル同期等各種同期処理を行なった後に、高速フーリエ変換部(以下、FFT部)108に受信信号が入力される。
【0040】
FFT部108においてフーリエ変換が行なわれた後、OFDMフレームデコーダ110によるデコードが行なわれ、さらに、差動復調部112による復調またはSP復調部114によるスキャッタードパイロットによる復調や、さらにTMCC復号部116によるTMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)信号に対するTMCC復号などが行なわれる。
【0041】
ここで、TMCC信号により、現在用いられている変調方式の種別、誤り訂正の符号化率等の情報が伝達される。差動復調部112における差動復調の際、DQPSK方式で変調されているデータはQPSK方式で復調可能なデータに変換される。
【0042】
次に、パイロットパルス生成部120において、パイロットパルスを生成し、TMCC情報解析部122において、TMCC情報の分析を行なって、これ以降の処理演算に必要な信号を生成する。
【0043】
これらの処理と並行して、後に説明するように、信頼性検出処理部118において、FFT出力データの信頼性情報検出処理を行なう。
【0044】
引続き、これらの信号をもとにして周波数デインターリーブ処理部124が周波数デインターリーブを行ない、変調分割部128において変調方式ごとに信号を分岐させて、プレデマッピング処理部130、132、134のいずれかで、「プレデマッピング処理」を行なう。
【0045】
周波数デインターリーブ処理と並行して、デマッピング基準値算出部126は、後に説明するようにデマッピングのための基準値を算出する。また、「プレデマッピング処理」とは、後に詳しくに説明するように、各キャリアごとに入力のI軸データ、Q軸データが、どの基準値に最も近いかを求め、I、Qそれぞれ最も近い基準点と、その基準点から見たデータのI、Qそれぞれの向きと距離の情報を持つ形式のビットデータに変換する処理である。
【0046】
ここで、プレデマッピング処理部130はQPSK変調方式での受信信号に対応した処理を行ない、プレデマッピング処理部132は16QAM変調方式での受信信号に対応した処理を行ない、プレデマッピング処理部134は64QAM変調方式での受信信号に対応した処理を行なう。
【0047】
各プレデマッピング処理部130、132、134からの出力に対して、変調合成部136が変調方式に応じて信号を合成する。
【0048】
変調合成部136からのプレデマッピング結果に対して、信頼性補正処理部138は、信頼性検出部118からの信頼性情報に基づく補正処理を行なう。
【0049】
続いて、時間デインターリーブ処理部140において、時間デインターリーブ処理を行ない、その出力データをビット変換部142において、これ以降の処理を行なうためのデータ形式に変換する。
【0050】
階層分割部144が受信信号の階層に応じて階層分割を行なった後、階層ごとにビットデインターリーブ処理部146.1〜146.3およびデパンクチャード処理部148.1〜148.3が、ビットデインターリーブ処理およびデパンクチャード処理を行なう。
【0051】
デパンクチャード処理部148.1〜148.3からの信号に基づいて階層合成部150が合成した各階層のTSPまたはヌルパケット生成部152からのヌルTSPを、TS再生部154がトランスポートストリーム(Transport Stream:TS)に再生し、ビタビ復号部156はTS再生部154からの信号に対してビタビ復号により誤り訂正を行なう。
【0052】
最後に、ビタビ復号部156の出力を階層分割部158が再び受信信号の階層に応じて階層分割して、各階層ごとにバイトデインターリーブ処理部160.1〜160.3およびエネルギ逆拡散部162.1〜162.3が、バイトデインターリーブ処理およびエネルギ逆拡散を行なった後、再び階層合成し、リードソロモン復号部(以後、RS復号部)164でリード・ソロモン復号により誤り訂正を行なった後、最終的なトランスポートストリームTSとして出力する。
【0053】
以後は、図14と同様にして、MPEGデコードを行ない、デジタル/アナログ変換を行なえば、映像/音声出力が得られる。
【0054】
以上説明した地上波デジタル放送受信機1000の構成において、図14の従来の受信装置5000の構成と異なる部分は、主として、第1には、信頼性検出処理部118およびデマッピング基準値算出部126が設けられる構成となっていることであり、第2には、従来の受信機5000のデマッピング回路16に代えて、プレデマッピング処理部130、132、134およびビット変換回路142を備える構成となっていることである。第3には、時間デインターリーブ回路15に代えて、時間デインターリーブ処理部140を備える構成となっていることである。
【0055】
以下、図5に示した地上波デジタル放送受信機1000の各部の構成のうち、特に、信頼性検出処理部118、デマッピング基準値算出部126、プレデマッピング処理部130〜132および信頼性補正処理部138について以下にさらに詳しく説明する。
【0056】
[信頼性検出処理部の動作]
まず、信頼性検出処理部118の構成について説明する。
【0057】
受信信号には、マルチパス、干渉、雑音等の影響で信頼性の低くなったキャリアが存在する場合がある。そこで、FFT後の信頼性検出処理部118において、パイロット信号のうちスキャッタードパイロット信号(以下、SP信号)を用いてSP信号の分散より各キャリアの信頼性の高さを検出する。
【0058】
このようなSP信号を用いた各キャリアの信頼性の評価については、文献1:原田、相澤、佐藤、杉本著、「地上伝送路特性を考慮した誤り制御」、1998年映像情報メディア学会年次大会3−1に記載されている。
【0059】
以下、簡単に説明すると、信頼度Rの求め方としては、上述のとおりSPの分散から求める。つまり、受信SPの受信レベルをI(t,f)、Q(t,f)としたときの信頼度Rを以下の式(1)から求めることにする。
【0060】
【数1】
Figure 0003942361
【0061】
ただし、Aはしきい値を含む係数、Iref(f)、Qref(f)は、受信信号I(t,f)、Q(t,f)の時間方向の平均値である。式(1)の分子は受信レベルの平均値を示し、受信振幅が大きいほど信頼度Rは大きくなる。また、式(1)の分母は分散を示し、妨害が大きいほど信頼度Rは小さくなる。
【0062】
すなわち、信頼性検出処理部118は、シンボル内に周期的に位置しているSP信号に着目し、SP信号のレベルの平均値を算出し、各SPのレベルと比較してそのSP信号の信頼度を検出する。信頼性検出処理部118は、この信頼度Rを当該SP信号の信頼性情報とするとともに、SP以外のキャリアはそのキャリアに最も近いSP信号の信頼性情報をこのキャリアの信頼性情報とする。このようにして、同期変調の階層内のキャリアすべてに対して信頼性情報を付加する。
【0063】
ただし、SP信号は同期変調部にのみ含まれるので、信頼性情報は同期変調部だけで検出される。
【0064】
図6は、信頼性検出処理部118の付加する信頼性情報を示す図である。
信頼性検出処理部118は、図6に示すように、検出結果をビタビ軟判定の重み付けに反映できるような3ビットの信号として出力する。
【0065】
パイロット信号のキャリアもデータ信号のキャリアと同様にこの信頼性検出を行なう。
【0066】
図7は、OFDMフレーム内のSP信号の分布を示す図である。SP信号は、同期変調部に、12キャリアに1回、4シンボルに1回挿入される構成となっている。
【0067】
[デマッピング基準値算出部126の動作]
図8は、デマッピング基準値算出部126の動作を説明するための図である。
【0068】
デマッピング基準値はパイロット平均値をデータ信号のレベルに変換し、図8のように各変調方式ごとに定められた基準値算出のための係数を掛けることによって求められる。
【0069】
パイロット信号は、変調側でデータ信号に比べて4/3倍されており、パイロット平均値をデータ信号のレベルに変換するために、パイロット信号を3/4倍する。また、各変調方式の最小の基準値は、DQPS、QPSKならレベル変換後のパイロット信号の1/√2倍、16QAMならレベル変換後のパイロット信号の1/√10倍、64QAMならレベル変換後のパイロット信号の1/√42倍でそれぞれ求められる。すなわち、デマッピングの基準値はパイロット平均値の定数倍で求められる。
【0070】
ただし、デマッピング基準値算出部126の処理について、デマッピング基準値の精度を向上させるためのパイロット平均値の抽出、算出方法についてはさまざまな方法が考えられる。
【0071】
図9は、デマッピング基準値算出部126の構成を示す概略ブロック図である。
【0072】
図9を参照して、デマッピング基準値算出部126は、TMCC情報解析部122から受けとったデータからパイロット信号を抽出するためのパイロット信号抽出部200と、パイロット信号抽出部200からのデータが同期変調の階層のデータである場合に、デマッピング基準値の精度を向上させるために、パイロット信号の信頼性判定を行なって信頼できるパイロット信号を抜出すためのパイロット信号信頼性判定部202と、パイロット信号信頼性判定部202からの信号の平均値を算出するための平均値算出部204.1と、パイロット信号抽出部200からのデータが差動変調の階層のデータである場合に、パイロット信号抽出部200からの信号の平均値を算出するための平均値算出部204.2と、平均値算出部204.1および204.2からの出力を受けて、階層ごとにパイロット信号の平均値を選択する平均値選択部206と、平均値選択部206からの出力を受けて、各階層の変調方式に対応したデマッピング基準値を算出する基準値演算部208とを備える。
【0073】
以下では、デマッピング基準値算出部126において、信頼できるパイロット信号を抜出してデマッピング基準値を算出するための動作の可能な構成を説明する。
【0074】
(第1の方式)
まず、第1に、デマッピング基準値算出部126は、受信信号が同期変調方式のみで構成されているとき、1シンボルに含まれるすべてのパイロット信号のうち、信頼できると判断したパイロット信号を抜出して、抜出したパイロット信号の平均値を求める。このパイロット平均値を求めたデマッピング基準値をシンボル内のすべてのデータに適用してプレデマッピングを行なう、という構成とすることが可能である。
【0075】
言いかえると、受信信号の同期変調の階層内に等間隔に挿入されているパイロット信号のうちのSP信号に基づいて、図5に示したような信頼性検出部118において、図6のような信頼性情報信号が同期変調の階層でのみ生成される。
【0076】
同期変調の階層のみからなるシンボルの場合、すべてのパイロット信号に信頼性情報が付加されているので、この信号を用いてすべてのパイロット信号に対して信頼性判定を行ない、信頼できるパイロット信号のみを抜出して加算し、パイロット平均値を求める、という処理を行なうことになる。
【0077】
(第2の方式)
第2に、デマッピング基準値算出部126は、受信信号が差動変調方式と同期変調方式の組合せで構成されているとき、パイロット抽出部200により、1シンボル内の全階層(最大3階層)を差動変調方式で変調されている階層の集合である差動変調部と、同期変調方式で変調されている階層の集合である同期変調部とに分ける。
【0078】
差動変調部にはSP信号が挿入されていないので、差動変調部のキャリアは信頼性情報が検出されない。第2の方式では、特に、差動変調部と同期変調部のパイロット信号平均値の差が大きい場合を想定する。この場合、差動変調部と同期変調部で別々のパイロット平均値を用いてデマッピング基準値を求めた方が精度が向上すると考えられる。
【0079】
よって、差動変調部に含まれたパイロット信号はすべて抜出し、平均値算出部204.2で差動変調部内のパイロット信号の平均値を求める。
【0080】
一方、同期変調部に関しては、同期変調部に含まれるすべてのパイロット信号のうち、パイロット信号信頼性判定部202により信頼できると判断したパイロット信号を抜出して、平均値算出部204.2で抜出したパイロット信号の平均値を求める。
【0081】
平均値選択部206により、各変調部ごとに、パイロット平均値から求めたデマッピング基準値を求め、このようにして求められたデマッピング基準値を各変調部内のデータに適用してプレデマッピングを行なう。
【0082】
(第3の方式)
第3には、第2の方式と同様に、受信信号が差動変調方式と同期変調方式の組合せで構成されているとき、1シンボル内の全階層(最大3階層)を差動変調方式で変調されている階層の集合である差動変調部と同期変調方式で変調されている階層の集合である同期変調部に分ける。
【0083】
差動変調部にはSP信号が挿入されていないので、差動変調部のキャリアは信頼性情報が検出されない。第3の方式では、特に、差動変調部と同期変調部パイロット信号平均値の差が小さい場合を想定する。第3の方式の場合、差動変調部は、信頼性が不明なパイロット平均値よりも、信頼性を考慮した同期変調部のパイロット平均値を用いてデマッピング基準値を求めた方が精度は向上すると考えられる。
【0084】
したがって、平均値選択部206は、差動変調部のパイロット平均値を採用せず、同期変調部に含まれるすべてのパイロット信号のうち、パイロット信号信頼性判定部202で信頼できると判断したパイロット信号を抜出して、平均値算出部204.1において求められた抜出したパイロット信号の平均値を採用する。
【0085】
このパイロット平均値より求めたデマッピング基準値をシンボル内のすべてのデータに適用してプレデマッピングを行なう。
【0086】
(第4の方式)
第4には、上述したような第1の方式では、パイロット信号信頼性判定部202で信頼できると判断したパイロット信号の個数が、平均値算出部204.1での平均処理の除算処理の除数に相当する。この除数は、パイロット信号の総数を超えない範囲で自由な値をとるので、平均値算出部204.1の除算回路が複雑化する可能性がある。
【0087】
そこで、第4の方式としては、パイロット信号信頼性判定部202は、1シンボルに含まれるすべてのパイロット信号のうち、信頼できると判断したパイロット信号を適当な2の冪乗の個数だけ抜出し、平均値算出部204.1は、抜出したパイロット信号の平均値を求めるという構成にする。このような方式を用いることで、ビットシフトだけで除算処理ができるようになり、回路規模を縮小することができる。
【0088】
このパイロット平均値を求めたデマッピング基準値をシンボル内のすべてのデータに適用してプレデマッピングを行なう。
【0089】
(第5の方式)
第5には、上述したような第2の方式においても、同期変調部のパイロット平均値を算出する際、第1の方法と同様の理由で、除算回路が複雑化する可能性がある。
【0090】
そこで、第5の方法としては、同期変調部に含まれるすべてのパイロット信号のうち、信頼できると判断したパイロット信号を適当な2の冪乗の個数だけ抜出して、抜出したパイロット信号の平均値を求めることにする。このような方式を用いることで、ビットシフトだけで除算処理ができるようになり、回路規模を縮小することが可能となる。
【0091】
差動変調部に関しては、上述したような第2の方法と同様に含まれるパイロット信号をすべて抜出し、差動変調部内のパイロット信号の平均値を求める。
【0092】
各変調部ごとに、パイロット平均値から求めたデマッピング基準値の変調部内のデータに適用してプレデマッピングを行なう。
【0093】
(第6の方式)
第6には、上述したような第3の方式においても、同期変調部のパイロット平均値を算出する際、第1および第2の方法と同様の理由で、除算回路が複雑化する可能性がある。
【0094】
そこで、第6の方式としては、同期変調部に含まれるすべてのパイロット信号のうち、信頼できると判断したパイロット信号を適当な2の冪乗の個数だけ抜出して、抜出したパイロット信号の平均値を求める構成とする。このような構成とすることで、ビットシフトだけ除算処理ができるようになり、回路規模を縮小することが可能となる。
【0095】
このパイロット平均値を求めたデマッピング基準値をシンボル内のすべてのデータに適用してプレデマッピングを行なう。
【0096】
以上のようないずれかの方式により、パイロット信号の定数倍で求められるデマッピングの基準値の精度を向上させることが可能となる。
【0097】
[プレデマッピング処理部130〜134の動作]
プレデマッピング処理部130〜134は、各キャリアごとに入力のI軸データ、Q軸データがどの基準値に最も近いかを求め、I、Qそれぞれ最も近い基準点と、その基準点から見たデータのI、Qそれぞれの向きと距離の情報を持つ形式のビットデータに変換する。
【0098】
つまり、プレデマッピング処理部130〜134は、FFT部108によりフーリエ変換され、周波数デインターリーブ処理部124で周波数デインターリーブされたデータを、そのI軸データおよびQ軸データからデマッピングして、値を直接表わすデータとする。このデマッピングは送信側の変調方式に応じて行なうが、ビット数最大の64QAMに対応し得るように、デマッピング後のデータのビット数は6とする。変調がQPSKのときは6ビットのうち上位2ビットを、16QAMのときは6ビットのうち上位4ビットを使用して、他は冗長ビットとする。
【0099】
ここで、地上波デジタル放送用のOFDM方式の変調では、誤り訂正符号として畳込み符号を採用しており、復調においてはこの符号を用いて誤り訂正を行なう。畳込み符号の訂正方法の1つとしてビタビ復号法があり、受信装置1000でもビタビ復号部156により誤り訂正を行なうことができる。
【0100】
ビタビ復号法においては、入力データを“1”または“0”に設定する方法以外に、入力データの値の確からしさを用いる方法がある。すなわち、入力データを3ビットで表わして、3ビットの値が“111”のときはデータの値はほぼ確実に“1”、“101”のときはデータの値は“1”である可能性が高いが“0”である可能性も多少あるとして誤り訂正する方法である。この方法を用いれば誤り訂正能力は向上する。
【0101】
これを可能とするために、プレデマッピング回路130〜134によるデマッピングに際し、データの値を示す6ビットに、その値の確からしさを示すビットを付加する構成とすることも可能である。以下、この方法について説明する。
【0102】
図10、図11、図12は、それぞれ、QPSK、16QAMおよび64QAMの変調におけるデータの値の配置を示すコンスタレーション図である。
【0103】
これらの配置はグレイ(GRAY)コードと呼ばれるもので、IQ座標平面上での隣り合う格子点の値は1つのビットのみ異なる。
【0104】
たとえば、図12の右上付近の値“000011”の格子点について見ると、その左側の格子点の値は、“001011”、右側の格子点の値は“000001”、上側の格子点の値は“000010”、左側の格子点の値は“000111”である。
【0105】
デマッピングは、QPSK、16QAMおよび64QAMの変調に応じて、図10、図11または図12のデータの配置を再現するものである。ただし、伝送路におけるフェージング等の影響のため、フーリエ変換後のI軸データとQ軸データが示す座標は格子点からずれる。このずれをI軸方向とQ軸方向に分けて、各方向のずれをnビットで表わして、これらを確からしさを示す情報としてデータの値に付加する。すなわち、デマッピングのデータを(6+2n)ビットで表現する。
【0106】
ずれを示すためのビット数nは1以上であればいくらでもよいが、時間デインターリーブに必要なメモリの容量に影響するから、ビット数nは3程度とするのが適当である。その場合、プレデマッピング回路130〜134が出力する個々のデータは12ビットとなる。ビット変換部142は、この12ビットのデータのうち、値を示す2.4または6の各ビットを、それぞれ確からしさを含む形式の3ビットに変換して、ビタビ復号部156での処理に適した形式のデータに変換する。
【0107】
具体例として、64QAMによる変調で、デマッピングにおけるI軸データとQ軸データが図12の◎を付した位置Pを示す場合について説明する。
【0108】
位置Pは値“000011”の格子点に最も近く、この値をデータの値とする。ただし、下位2ビット(第5ビットと第6ビット)の値の確からしさは低い。そこで、値“000011”の格子点からの位置Pのずれを、I軸方向およびQ軸方向それぞれについて3ビットで表わす。ここで、3ビットの最上位のビット(MSB)をずれの方向(正負)を表わす符号とし、下位2ビットでずれの大きさを表わす。ずれの大きさは“00”〜“11”の4段階で表現する。
【0109】
位置Pの場合、I軸方向については正方向にずれており、その大きさは右側の格子点までの距離の1/4をやや越えているので、“110”とする。Q軸方向については、正方向にずれており、その大きさは僅かであるので、“101”とする。このずれを示す情報を付加した全体のデータは“000011110101”となる。このデータは、時間デインターリーブで変更されることなく、ビット変換部142に与えられる。
【0110】
ビット変換部142は、データの値を示す6ビットのうち、値が“1”である可能性が高いビットを“111”、値が“0”である可能性の高いビットを“000”とし、これらのどちらでもないビットを、値が“1”である可能性と“0”である可能性のどちらが高いかの程度に応じて、“110”〜“001”のいずれかとする。今の場合、データの値を示す上位4ビットはいずれも値“0”である可能性が高いので、これらは“000”、“000”、“000”、“000”とする。第5ビットは、その値“1”と第7〜第9ビットの“110”という情報により、“101”とし、第6ビットはその値“1”と第10〜第12ビットの“101”という情報により“110”とする。各3ビットからなるこれらの6データは、ビタビ復号部156に与えられ、誤り訂正に用いられる。
【0111】
このように、デマッピングに際して値の確からしさを示す情報をデータに付加することで、誤り訂正が可能になり、データを良好に再生することができる。
【0112】
以上説明したとおり、このような構成では、プレデマッピング回路130〜134では、現在のTMCC情報を参照しながら変調方式に応じて、入力データを軟判定ビタビ復号用プレデマッピングデータに変換して出力する。
【0113】
[信頼性補正処理部138の動作]
次に、信頼性による補正処理について説明する。
【0114】
信頼性補正処理部138では、図6のような各キャリアの信頼性情報により、信頼性を判定し、補正が必要と判断したときは、基準点から見たデータ距離情報の絶対値に、補正の度合いに応じた値を加算して出力する。
【0115】
[時間デインターリーブ処理部140の動作]
時間デインターリーブ処理部140は、周波数デインターリーブされ信頼性補正処理が行なわれた後のデータを時間デインターリーブする。これらのデインターリーブでは、各データは(6+2n)ビットのままで扱われる。
【0116】
ビット変換部142では、上述の通り、時間デインターリーブされた(6+2n)ビットのデータを、変調方式に応じて、有効な2ビット、4ビットまたは6ビットのデータに対応するビタビ軟判定処理ができるようなデータ形式に変換する。
【0117】
このような構成では、時間デインターリーブの対象とするデータは、I軸データとQ軸データの2種類ではなく、デマッピング後の1種類であるから、それぞれのデマッピングに必要であったメモリ容量を大幅に減少させることになる。しかも、デマッピングされる各データはI軸データやQ軸データよりもビット数が少ないから必要なメモリの容量はさらに減少する。
【0118】
以上のような構成により、インターリーブ処理のためのメモリ容量を低減することが可能となる。
【0119】
[実施の形態2]
図13は、実施の形態2の地上波デジタル放送受信機2000の回路構成を示す概略ブロック図である。
【0120】
地上波デジタル放送受信機2000は、地上波デジタル放送受信機1000とは異なり、周波数デインターリーブ後プレデマッピングを行なわず、先に時間デインターリーブ処理部141で時間デインターリーブを行なってから、デマッピング処理部131、133,135でデマッピングを行なう構成となっている。
【0121】
ここで、デマッピング処理部131はQPSK変調方式での受信信号に対応した処理を行ない、デマッピング処理部133は16QAM変調方式での受信信号に対応した処理を行ない、デマッピング処理部135は64QAM変調方式での受信信号に対応した処理を行なう。
【0122】
また、プレデマッピング処理を行なわないことに対応して、地上波デジタル放送受信機2000では、ビット変換部142も設けられていない。
【0123】
地上波デジタル放送受信機2000のデマッピング基準値算出部126の動作も、実施の形態1の第1〜第6の方式と同様の動作が可能である。
【0124】
以上のような構成でも、実施の形態1と同様に、パイロット信号の定数倍で求められるデマッピングの基準値の精度を向上させることが可能となる。
【0125】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0126】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明に係るデジタル信号受信装置は、信頼性情報信号を用いて信頼性の低いパイロット信号を除外し、パイロット信号の平均値を算出することにより、パイロット信号の定数倍で求められるデマッピングの基準値の精度を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 地上波デジタル放送受信機で受信するOFDM方式のデータの構造を説明するための概念図である。
【図2】 図1に示したOFDMシンボルの構成を示す図である。
【図3】 1OFDMセグメントの構成をより詳しく説明するための図である。
【図4】 1つのOFDMセグメントの構成のモード依存性を説明するための図である。
【図5】 地上波デジタル放送受信機1000の回路構成を示す概略ブロック図である。
【図6】 信頼性検出処理部118の付加する信頼性情報を示す図である。
【図7】 OFDMフレーム内のSP信号の分布を示す図である。
【図8】 デマッピング基準値算出部126の動作を説明するための図である。
【図9】 デマッピング基準値算出部126の構成を示す概略ブロック図である。
【図10】 QPSK変調におけるデータの値の配置を示すコンスタレーション図である。
【図11】 16QAM変調におけるデータの値の配置を示すコンスタレーション図である。
【図12】 64QAM変調におけるデータの値の配置を示すコンスタレーション図である。
【図13】 実施の形態2の地上波デジタル放送受信機2000の回路構成を示す概略ブロック図である。
【図14】 従来のOFDM方式の受信装置5000の構成を示す概略ブロック図である。
【符号の説明】
100 アンテナ、102 チューナ部、104 A/D変換回路、106 同期回路、108 FFT部、110 OFDMフレームデコーダ、112 差動復調部、114 SP復調部、116 TMCC復号部、120 パイロットパルス生成部、122 TMCC情報解析部、118 信頼性検出処理部、124 周波数デインターリーブ処理部、126 デマッピング基準値算出部、128 変調分割部、130,132,134 プレデマッピング処理部、131,133,135 デマッピング処理部、136 変調合成部、138 信頼性補正処理部、140,141 時間デインターリーブ処理部、142 ビット変換部、144 階層分割部、146.1〜146.3 ビットデインターリーブ処理部、148.1〜148.3 デパンクチャード処理部、150 階層合成部、152 ヌルパケット生成部、154 TS再生部、156 ビタビ復号部、158 階層分割部、160.1〜160.3 バイトデインターリーブ処理部、162.1〜162.3 エネルギ逆拡散部、164 RS復号部、200 パイロット信号抽出部、202 パイロット信号信頼性判定部、204.1,204.2 平均値算出部、206 平均値選択部、208 基準値演算部、1000,2000 地上波デジタル放送受信機。

Claims (5)

  1. フレーム単位で直交周波数分割多重方式で伝送される信号であって、前記フレームは、複数のシンボルを含み、かつ、各前記シンボルはガードインターバルと有効データである複数のセグメントとを有して、各前記シンボル内において複数のセグメントのグループ毎にデータ変調方式を可変として伝送される信号を受信するデジタル信号受信装置であって、
    受信信号を高速フーリエ変換処理するための高速フーリエ変換処理手段と、
    前記高速フーリエ変換処理手段の出力に基づいて、前記セグメントごとに含まれるパイロット信号に対する信頼性を検出するための信頼性検出手段と、
    前記信頼性検出手段の検出結果に応じて、所定の信頼度を満たすパイロット信号を抽出し、前記抽出されたパイロット信号の平均値に基づいて、前記変調方式に対応するコンスタレーション上の基準値を算出する基準値算出手段と、
    前記高速フーリエ変換処理手段の出力に基づいて、前記セグメント毎に対応する変調方式に応じて、少なくともコンスタレーション上のいずれの基準値に対応するかを示す情報を出力するためのデマッピング処理手段と、
    前記デマッピング処理手段の出力に基づいて、最尤復号処理により誤り訂正を行なう復号処理手段とを備える、デジタル信号受信装置。
  2. 前記直交周波数分割多重方式で伝送される信号は、時間インターリーブ処理を施されており、
    前記デジタル信号受信装置は、
    前記デマッピング処理手段の出力に基づいて、前記時間インターリーブ処理の逆変換である時間デインターリーブ処理を行ない、前記復号処理手段に与える時間デインターリーブ処理手段をさらに備える、請求項1記載のデジタル信号受信装置。
  3. 前記直交周波数分割多重方式で伝送される信号は、時間インターリーブ処理を施されており、
    前記デジタル信号受信装置は、
    前記高速フーリエ変換処理手段の出力に基づいて、前記時間インターリーブ処理の逆変換である時間デインターリーブ処理を行ない、前記デマッピング処理処理手段に与える時間デインターリーブ処理手段をさらに備える、請求項1記載のデジタル信号受信装置。
  4. 前記複数のセグメントのグループは、
    前記信頼性検出手段での信頼性評価のための参照信号を有する第1のグループと、
    前記信頼性検出手段での信頼性評価のための参照信号を有さない第2のグループとを含み、
    前記信頼性検出手段は、前記第1のグループに対して信頼性情報を付加し、
    前記基準値算出手段は、
    前記第1のグループに対して、前記信頼性情報に基づいて、所定の信頼度を満たすパイロット信号を抽出し、前記抽出されたパイロット信号の平均値を算出するための第1平均値算出手段と、
    前記第2のグループに対して、前記抽出されたパイロット信号の平均値を算出するための第2平均値算出手段とを含む、請求項2または3記載のデジタル信号受信装置。
  5. 前記第1平均値算出手段は、
    前記信頼性情報に基づいて、所定の信頼度を満たすパイロット信号を2の乗数個抽出する信頼性判定手段と、
    信頼性判定手段の出力を受けて、前記平均値を算出するための除算手段とを含む、請求項4記載のデジタル信号受信装置。
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