JP4000067B2 - 受信方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル変調された信号を受信して復調する受信技術に関する。特に、消費電力を低減させる受信方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、映像や音声などの情報を伝送するために、高品質な信号の伝送や周波数利用効率の向上に優れた変調方式として、直交周波数分割多重(以下、「OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing」という)方式が検討されている。OFDM方式は、1チャンネルの帯域内に多数のサブキャリアを設ける変調方式で、ゴーストやマルチパスによる妨害に強く、移動体での良好な受信を可能にする。このOFDM方式は、映像や音声などの情報化源符号化方式および多重化方式のMPEG−2と共に、地上波デジタルテレビジョン放送方式に採用されている。地上波デジタルテレビジョン放送方式による送信装置は、映像や音声などのアナログ信号の情報をデジタル信号に変換して圧縮する符号化部と、圧縮された複数の情報を組合わせる多重化部と、伝送中に生じる誤りを訂正するための訂正符号化部と、時間インタリーブ、周波数インタリーブした後に情報を効率よく伝送するための変調部とから構成される。
【0003】
また、送信装置は、映像や音声などの情報に加えて、現在伝送に使用されている変調方式、誤り訂正の畳み込み符号化率、時間インタリーブ長などのパラメータを特定するための伝送多重制御(以下、「TMCC:Transmission and Multiplexing Configration Control」という)信号を挿入する。
【0004】
地上波デジタルテレビジョン放送方式におけるデータ信号が割当てられたサブキャリアの変調には、DQPSK(Differential Quadrature Phase Shift Keying)、QPSK、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAMの4種類が、さらにTMCC信号が割当てられたサブキャリアの変調には、DBPSK(Differential Binary Phase ShiftKeying)が使用されており、それぞれマッピングの方法が異なる(例えば、特許文献1参照。)。また、DQPSKは差動変調方式、その他は同期変調方式と呼ばれ、各方式において挿入されるパイロット信号の種類や配置位置が異なる。
【0005】
ところで、移動体での受信において伝送される信号はフェージングの影響を受けるため、受信電力が大きく変動し、高品質な信号伝送の維持が困難となる。フェージングによる品質劣化を軽減する方式として、ダイバーシティ合成技術がある。この技術は、独立な複数の信号を受信し、これらを適切に用いることによりフェージング変動を軽減する。この技術は、選択合成、等利得合成、最大比合成の3種類を基本とするが、特に選択合成は、複数の受信信号のうち、最も劣化の少ない信号を選択して出力するため、回路規模が小さい。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−103029号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ダイバーシティ合成処理は、高品質な信号の伝送を可能にする一方で、複数の信号を受信するための回路の動作によって、一般に消費電力がより増加する。また、アナログ信号をデジタル信号に変換する際のデジタル信号のビット精度や誤り訂正された信号を復号する際のビット精度が高くなれば、伝送される信号の品質は高くなるが、消費電力も増加する。一方、地上波デジタルテレビジョン放送方式を移動端末に適用して、移動端末によって地上波デジタルテレビジョン放送を受信する場合、バッテリーによる端末駆動が想定されることから、受信処理における消費電力は小さい方が望ましい。
【0008】
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は高品質な信号の伝送と処理の低消費電力を両立する受信方法および装置を提供することである。また、受信信号の品質に応じて受信についての処理精度を切り替える受信方法および装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のある態様は受信装置である。この装置は、処理対象とすべき信号を入力する入力部と、入力した信号の誤り率を測定する測定部と、測定した誤り率に応じて、複数設けられた処理精度の候補の中からひとつの処理精度を選択する精度選択部と、選択したひとつの処理精度によって、入力した信号を信号処理する信号処理部とを含む。
【0010】
信号処理部は、入力した信号に含まれている複数の系列間の信号を合成するために、複数種類設けられた合成処理手段を備え、精度選択部は、複数種類設けられた合成処理手段の中から、ひとつの合成処理手段を選択してもよい。
【0011】
「合成」には、複数の系列間の信号を加算するのみでなく、複数の系列間の信号に統計的処理を施して加算したり、複数の系列間の信号のうちひとつを選択する場合も含むものとし、複数の系列間の信号に対する所定の処理であればよいものとする。
【0012】
信号処理部は、前記入力した信号をデジタル信号に変換するために、ビット精度が複数種類設けられた変換処理手段を備え、精度選択部は、変換処理手段におけるデジタル信号のビット精度の複数の候補から、ひとつのビット精度を選択してもよい。入力した信号には、予めマッピング処理が施されており、信号処理部は、入力した信号をデマッピングするために、ビット精度が複数種類設けられたデマッピング処理手段を備え、精度選択部は、デマッピング処理手段におけるデマッピングされた信号のビット精度の複数の候補から、ひとつのビット精度を選択してもよい。
【0013】
「デマッピングされた信号のビット精度」には、硬判定や軟判定の区別も含むものとする。
以上の装置により、複数種類の処理精度による処理手段から、誤り率に応じてひとつの処理精度による処理手段を選択して、受信処理を実行するため、誤り率が劣化していない場合に、低消費電力化が可能な処理精度による受信処理の実行が可能である。
【0014】
本発明の別の態様は受信方法である。この方法は、処理対象とすべき信号を入力するステップと、入力した信号の誤り率を測定するステップと、測定した誤り率に応じて、複数設けられた処理精度の候補の中からひとつの処理精度を選択するステップと、選択したひとつの処理精度によって、入力した信号を信号処理するステップとを含む。
【0015】
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本実施の形態は、地上波デジタルテレビジョン放送方式に関し、送信装置から送信すべき情報をOFDM方式で変調した信号が送信される。受信装置は、送信された信号を受信するが、受信電力や遅延プロファイルなどの品質は、伝搬環境の影響を受けて変動する。本実施の形態の受信装置は、予め複数段階の処理精度を備えた受信処理手段を設け、受信した信号の品質に応じてひとつの処理精度を選択して、当該選択した処理精度による受信処理手段によって、受信信号を受信処理する。すなわち、受信電力が小さいなどによって、信号の誤り率が劣化した場合、受信装置から出力される信号の品質すなわち誤り率をより改善させるために、受信装置は、処理精度のより高い受信処理手段に変更して、受信信号を受信処理する。一方、信号の誤り率が小さかった場合、受信処理による消費電力を小さくするために、受信装置は、処理精度のより低い受信処理精度に変更して、受信信号を受信処理する。
【0017】
図1(a)−(d)は、本実施の形態に係るデータ構造を示す。図1(a)は、時間領域における1OFDMフレームの構成を示すが、図示の通り1OFDMフレームは204OFDMシンボルによって構成される。通常、動画像などのテレビプログラムは複数のOFDMフレームによって送信される。図1(b)は、1OFDMシンボルの構成を示す。1OFDMシンボル中には、テレビプログラムのデータに相当する有効信号と、ガードインターバルに相当する無効信号が含まれている。有効信号の期間が高速フーリエ変換(以下、「FFT」という)タイミングに相当する。図1(c)は、図1(b)の有効信号を周波数領域で示す。有効信号には、等しい周波数帯域幅のOFDMセグメントが13個及び両端にヌル信号が配置されている。地上波デジタルテレビジョン方式では、13OFDMセグメントすべてに対して、ひとつの詳細な画像のテレビプログラムを割当ててもよく、また、13OFDMセグメントを複数に分割して、それぞれに対して異なるテレビプログラムを割当ててもよい。
【0018】
特に、1OFDMセグメントのみにひとつのテレビプログラムを割当て、受信装置において当該1OFDMセグメントのみを受信するサービス形態が部分受信方式である。通常、1OFDMセグメントにひとつのテレビプログラムを割当てる場合、中央のOFDMセグメント、すなわち図1(c)のOFDMセグメント0を使用する。図1(d)は、ひとつのOFDMセグメントの構成を示すが、これはN個のサブキャリアで構成されている。それぞれのサブキャリアに対して、データセグメントと呼ぶデータ信号のグループやパイロット信号が割当てられている。また、Nは、モード1では108、モード2では216、モード3では432とされる。
【0019】
図2は、FFT後の有効信号の構成を示す。この信号には数千のサブキャリアが含まれているが、これらのサブキャリアは、データ信号用のサブキャリアの他、TMCC信号用のサブキャリア、パイロット信号用のサブキャリアなどに分類される。これらのサブキャリアは、前述の通り、13OFDMセグメントに分割され、これら13OFDMセグメントは最大3階層に分割されている。データ信号用のサブキャリアは各階層ごとにTMCC信号によって指定された変調方式で変調されており、TMCC信号用のサブキャリアはDBPSKで変調されている。
【0020】
図3は、実施の形態1に係る受信装置100の構成を示す。受信装置100は、第1前処理部10、第2前処理部12、中処理部14、後処理部16、制御部18を含む。第1前処理部10は、第1チューナ部20、第1A/D変換部22、第1同期部24、第1FFT部26、第1復調部28を含み、第2前処理部12は、第2チューナ部30、第2A/D変換部32、第2同期部34、第2FFT部36、第2復調部38を含み、中処理部14は、第1プレデマッピング部40、第2プレデマッピング42、ダイバーシティ合成部44、周波数デインタリーブ部46、時間デインタリーブ部48、ビットデインタリーブ部50を含み、後処理部16は、ビタビ復号部52、バイトデインタリーブ部54、エネルギー逆拡散部56、RS復号部58、MPEGデコード部60、D/A変換部62を含み、制御部18は、符号化部64、測定部66、処理精度選択部68を含む。
【0021】
第1チューナ部20は、図示しない送信装置において、OFDM変調方式で変調されたRF信号を受信し、ベースバンド信号にダウンコンバートする。第1A/D変換部22は、アナログ信号をデジタル信号に変換すると共に、ヒルベルト変換などを用いて実軸(以下、「I軸」という)成分の信号と、虚軸(以下、「Q軸」という)成分の信号を生成する。ここでは、出力されるデジタル信号のビット精度は、可変であるものとする。第1同期部24がクロック同期やシンボル同期の同期処理を行う。第1FFT部26は、FFTによって時間軸のI軸とQ軸の信号を周波数軸の信号に変換する。第1復調部28は、変調方式に対応した差動復調などの各種復調処理を行う。
【0022】
さらに、第1復調部28は、パイロット信号のうちSP(ScatteredPilot)信号を用いてSPの分散より各サブキャリアの信頼性の高さを検出する(参考文献:「地上伝送路特性を考慮した誤り制御」、1998年映像情報メディア学会年次大会3-1)。ただし、SPはQPSK、16QAM、64QAMの同期変調方式にのみ含まれるので、信頼性情報は同期変調方式の間だけ検出される。検出結果は後述する軟判定ビタビ復号処理の重み付けに反映できるような3ビット程度の信号として出力する。パイロット信号用のサブキャリアもデータ信号用のサブキャリアと同様にこの信頼性検出を行う。なおSPは、同期変調方式の際、12サブキャリアに1回、4OFDMシンボルに1回挿入されている。また、第1復調部28は、OFDMセグメントの番号0から順に読み出す処理、TMCC信号の復号処理も行う。
【0023】
第2前処理部12に含まれる第2チューナ部30、第2A/D変換部32、第2同期部34、第2FFT部36、第2復調部38は、それぞれ第1前処理部10において対応するものと同一の機能を有する。
【0024】
第1プレデマッピング部40、第2プレデマッピング42では、後述するプレデマッピング処理を行う。プレデマッピング処理では、まず各種変調方式のコンスタレーションに対応した基準値を決定する。次に各サブキャリアに割当てられたデータ信号の値に最も近い基準値を求め、16QAMなら4ビットのような、この基準値を表すビットデータと、このサブキャリアが基準値よりI軸方向、Q軸方向のそれぞれどの方向にどれだけの大きさのずれがあるかを表すためのI軸、Q軸それぞれ3ビットのビットデータを組合わせた形をプレデマッピングデータ信号として出力する。ここでは、基準値を表すビットデータのみを出力する硬判定、あるいは基準値に加えて最も近い基準値からの誤差情報を含めたビットデータも出力する軟判定のいずれかを選択して実行する。
【0025】
さらに、第1プレデマッピング部40、第2プレデマッピング42では、プレデマッピングデータ信号の信頼性をそれぞれ第1FFT部26、第2FFT部36で求めた信頼性情報や、デマッピング基準値との誤差の分散値から検出する別の信頼性情報から、プレデマッピングデータ信号の信頼性を判定し、信頼できないデータ信号は消去と判定して、その情報と共にデータ信号を出力する。すなわち、信頼性情報のうち所定の1ビットのデータが「データ消失」を示していれば、プレデマッピングデータ信号は消失と判定され、0を出力する。一方、「データ消失」でないなら信頼性情報より信頼性を判断し、各サブキャリアに割当てられたそれぞれのデータ信号の値と基準点のずれの大きさに対して、信頼性に応じた補正を行って出力する。また、ダイバーシティ合成処理用に、信頼性に関わる様々な情報をデータ信号と共に出力する。
【0026】
ダイバーシティ合成部44では、ダイバーシティ合成処理を行い、合成されたデータ信号を出力する。ダイバーシティ合成処理としては、第1前処理部10と第2前処理部12間の様々な信頼性情報を比較し、より信頼性の高い方を選択する選択合成やプレデマッピングデータ信号に最も近い基準値がブランチ間で一致していればその基準値をダイバーシティ合成結果のデータ信号として出力する基準値一致判定合成などを含み、さらにユーザの要求に応じてこれらを組合わせる。なお、ここではダイバーシティ合成部44においてダイバーシティの処理を行わずに、第1前処理部10あるいは第2前処理部12のどちらか一方のみの動作も可能である。
【0027】
周波数デインタリーブ部46では、周波数インタリーブ処理によって周波数方向に並べ替え処理されたサブキャリアをもとの順序に並べ替え、時間デインタリーブ部48では、時間インタリーブ処理によって時間方向に並べ替え処理されたサブキャリアをもとの順番に並べ替える。
【0028】
データ信号は、ビットデインタリーブ部50でビットデインタリーブ処理された後、ビタビ復号部52で硬判定あるいは軟判定のビタビ復号処理される。さらに、バイトデインタリーブ部54でバイトデインタリーブ処理され、エネルギー逆拡散部56でエネルギー逆拡散処理され、RS復号部58でリードソロモン符号が復号され、MPEGデコード部60でMPEG2が復号された後、D/A変換部62でアナログ信号に変換されて出力される。
【0029】
符号化部64は、ビタビ復号部52でビタビ復号したデータ信号を再び畳み込み符号化する。ここで畳み込み符号化の符号化率は、図示しない送信装置における符号化率と同一にする。測定部66は、ビタビ復号部52でビタビ復号される前のデータ信号に、符号化部64で符号化されたデータ信号が一致しない割合、すなわちビット誤り率を計算する。処理精度選択部68は、測定部66で計算されたビット誤り率を予め定めたしきい値と比較して、受信処理において選択可能に設けられた複数段階の処理精度のうちのひとつを選択する。詳細は後述するが、ビット誤り率に応じて、第1A/D変換部22と第2A/D変換部32のビット精度の値、ダイバーシティ合成部44におけるダイバーシティ合成処理のON/OFF、ビタビ復号部52の硬判定あるいは軟判定を選択する。
【0030】
本実施の形態では、インタリーブ処理されたデータを第1プレデマッピング部40あるいは第2プレデマッピング42でプレデマッピング処理しているが、通常は、図示しないデマッピング部がデマッピング処理する。デマッピング部は、一般に、時間デインタリーブ部48の後段に設けられる。デマッピング処理においては、各変調方式に応じたコンスタレーション上の基準点を求め、次にデータ信号ごとに最も近い基準点を選択し、その基準点を特定する情報を最大6ビットのビットデータで表す。そのビットデータは、各ビットをそれぞれ3ビットずつに、計最大18ビットに拡張される。具体的には、各ビットを、受信データとこれに最も近い基準点とのずれの度合に応じて、「1」に最も確からしい方から「0」に最も確からしい方まで、111、110、101、100、011、010、001、000と表す。例えば、「000,000,000,000,101,011」といった18ビットのデータで表される。なお、コンスタレーションのマッピングは、QPSKの場合は図4、16QAMの場合は図5、64QAMの場合は図6に示される。
【0031】
一方、本実施の形態で使用されるプレデマッピング処理とは、時間デインタリーブ処理より前、もしくは周波数デインタリーブ処理より前にデマッピング処理を行うことであり、特開2001−320345号公報にて提案されている。プレデマッピング処理では、通常のデマッピングデータ信号と異なり、変調方式に対応するコンスタレーション上の基準点を示す第1のデータと、その基準点とデータとのずれの大きさを示す第2のデータとを有するプレデマッピングデータ信号を生成する。プレデマッピングデータ信号は時間デインタリーブ後にデマッピングデータ信号に変換する必要があるが、デマッピングデータ信号が基準点を示すデータ(最大6ビット)の3倍の情報量(最大18ビット)を必要とするのに対し、プレデマッピングデータ信号は第1のデータが最大6ビット、第2のデータは常に6ビットとなり、合計最大12ビットで表すことができる。
【0032】
例えば、デマッピング処理における「000,000,000,000,101,011」の18ビットのデータは、プレデマッピング処理において「000010,110,011」といった12ビットのデータで表すことができる。多くのメモリを必要とする周波数デインタリーブ処理、時間デインタリーブ処理前にプレデマッピング処理によってデータのビット幅を減らすことで、メモリ使用量の削減につながるという利点を有する。
【0033】
図7は、処理精度選択部の判定基準を示す。ここでは、処理精度をレベル1からレベル5の5段階に分類するが、その中でレベル5の処理精度が最も高く、レベル1処理精度が最も低い。各レベルの処理精度として、図3の第1A/D変換部22と第2A/D変換部32のビット精度の値、ダイバーシティ合成部44におけるダイバーシティ合成処理のON/OFF、ビタビ復号部52の硬判定あるいは軟判定が規定されている。例えば、レベル5では、ダイバーシティ合成処理がONに、ビット数が8ビットに、マッピングが軟判定に設定され、レベル3では、ダイバーシティ合成処理がOFFに、ビット数が6ビットに、マッピングが軟判定に設定される。
【0034】
図8は、処理精度選択の手順を示す。図3の処理精度選択部68は、図7における処理精度をレベル5に設定する(S10)。第1前処理部10、第2前処理部12、中処理部14、後処理部16は、一定の期間において、受信処理を実行する。受信処理すべきデータ信号がまだ継続する場合(S12のN)、測定部66はビット誤り率を測定する(S14)。一方、データ信号が終了の場合(S12のY)は、処理を終了する。処理精度選択部68は、測定されたビット誤り率が、予め定めた第1のしきい値より低く(S16のY)、現在の処理精度がレベル1でなければ(S18のN)、レベルをひとつ下げる(S20)。例えば、現在レベル5の場合は、レベル4にされる。現在の処理精度がレベル1であれば(S18のY)、レベル1を維持する。
【0035】
測定されたビット誤り率が、第1のしきい値より高く(S16のN)、第2のしきい値よりも高い場合(S22のY)、現在の処理精度がレベル5でなければ(S24のN)、レベルをひとつ上げる(S26)。例えば、現在レベル3の場合は、レベル4にされる。ここで、第2のしきい値は、第1のしきい値よりも高い値として設定されるものとする。現在の処理精度がレベル5であれば(S24のY)、レベル5を維持する。測定されたビット誤り率が、第2のしきい値よりも低い場合(S22のN)、レベルの変更はされない。
以上のように設定された処理精度によって、継続するデータ信号を受信処理する。
【0036】
図9は、コンスタレーション上の基準点とその基準点とのずれ度合いを示す。黒丸で示した4点は、それぞれコンスタレーション上の基準点の一部であり、それぞれ硬判定において「0000」、「0001」、「0011」、「0010」を示す。一方、白丸は、基準点ではないデータを示し、これを12ビットで軟判定すれば、「000 000 101 100」と示されるが、硬判定すれば、「0011」と示される。すなわち、軟判定の12ビットのデータにおける4ビットは基準点を示し、8ビットは基準点とのずれ度合いを示す。硬判定と軟判定を比較すると、軟判定にもとづいた誤り訂正は、処理精度が高い反面、消費電力も高くなる。
【0037】
以上の構成による受信装置100の動作は以下の通りである。ふたつのアンテナで受信されたRF信号が第1チューナ部20、第2チューナ部30にそれぞれ入力される。第1A/D変換部22、第2A/D変換部32は、これらの信号をベースバンドの8ビットデジタル信号にそれぞれ変換し、第1復調部28、第2復調部38が復調する。第1プレデマッピング部40、第2プレデマッピング部42は復調した信号を、12ビットのプレデマッピング信号にして出力し、ダイバーシティ合成部44が合成する。合成された信号は、ビタビ復号部52で軟判定される一方、測定部66で誤り率が測定される。処理精度選択部68は、誤り率の結果、ダイバーシティ合成部44のダイバーシティ合成をOFFにする判断をし、その後受信されるRF信号は、第1チューナ部20にのみ入力される。
【0038】
以上の構成により、受信した信号のビット誤り率が劣化している場合は、受信処理の処理精度を高くするため、高品質な信号の伝送を可能にし、受信した信号のビット誤り率が劣化していない場合は、受信処理の処理精度を低くするため、消費電力を低くできる。
【0039】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、その各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。そうした変形例を以下挙げる。
【0040】
本実施の形態においては、処理精度選択部68が受信処理の処理精度として、第1A/D変換部22と第2A/D変換部32のビット精度の値、ダイバーシティ合成部44におけるダイバーシティ合成処理のON/OFF、ビタビ復号部52の硬判定あるいは軟判定を組み合わせた形で選択しているが、それぞれ個別に選択してもかまわない。さらに、その際のビット誤り率のしきい値を個別に設定してもかまわない。本変形例によれば、より処理精度の細かい設定が可能となる。
【0041】
本実施の形態においては、ダイバーシティ合成部44のダイバーシティ合成処理についての処理精度の選択をダイバーシティ合成処理のON/OFFとしているが、これに限られず、例えば、選択ダイバーシティ処理と最大比合成ダイバーシティ処理のように、異なるダイバーシティ合成処理を選択してもよい。本変形例によれば、ダイバーシティ合成処理についての処理精度のより細かい設定が可能となる。
【0042】
本実施の形態においては、測定部66が受信信号の誤り率としてビット誤り率を測定したが、これに限らず、例えば、所定のフレーム内に誤ったデータ信号が存在する確率をもとに計算するフレーム誤り率でもよく、受信信号の品質が測定できればよいものとする。本変形例によれば、送受信装置を含んだ規格に適合した誤り率の測定が可能となる。
【0043】
本実施の形態においては、処理精度選択部68が処理精度を特定した場合、その後処理精度の変更を行っていないが、所定の期間ごとに処理精度を変更してもよい。本変形例によれば、伝搬環境の変動に応じた処理精度の選択が可能になる。
【0044】
本実施の形態においては、OFDM方式によるデータ受信を例に説明したが、変形例としてはコンスタレーション表示が可能な他の変調方式による伝送方法に本発明を用いてもよい。本変形例によれば、さまざまな伝送方式に適用可能となる。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、高品質な信号の伝送と処理の低消費電力を両立できる。また、受信信号の品質に応じて受信についての処理精度を切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)−(d)は、本実施の形態に係るデータ構造を示す図である。
【図2】 本実施の形態に係るフーリエ変換後の有効信号の構成を示す図である。
【図3】 本実施の形態に係る受信装置の構成を示す図である。
【図4】 QPSKのコンスタレーションを示す図である。
【図5】 16QAMのコンスタレーションを示す図である。
【図6】 64QAMのコンスタレーションを示す図である。
【図7】 図3の処理精度選択部の判定基準を示す図である。
【図8】 図3の処理精度選択のフローチャートである。
【図9】 コンスタレーション上の基準点とその基準点とのずれ度合いを示す図である。
【符号の説明】
10 第1前処理部、 12 第2前処理部、14 中処理部、 16 後処理部、 18 制御部、 20 第1チューナ部、 22 第1A/D変換部、24 第1同期部、 26 第1FFT部、 28 第1復調部、 30 第2チューナ部、 32 第2A/D変換部、 34 第2同期部、 36 第2FFT部、 38 第2復調部、 40 第1プレデマッピング部、 42 第2プレデマッピング部、 44 ダイバーシティ合成部、 46 周波数デインタリーブ部、 48 時間デインタリーブ部、 50 ビットデインタリーブ部、 52 ビタビ復号部、 54 バイトデインタリーブ部、 56 エネルギー逆拡散部、 58 RS復号部、 60 MPEGデコード部、 62 D/A変換部、 64 符号化部、 66 測定部、 68 処理精度選択部、 100 受信装置。

Claims (2)

  1. 処理対象とすべき信号を入力する入力部と、
    前記入力した信号の誤り率を測定する測定部と、
    前記測定した誤り率に応じて、複数設けられた処理精度の候補の中からひとつの処理精度を選択する精度選択部と、
    前記選択したひとつの処理精度によって、前記入力した信号を信号処理する信号処理部と、を含み、
    前記信号処理部は、前記入力した信号に含まれている複数の系列間の信号を合成するために、複数種類設けられた合成処理手段を備え、
    前記精度選択部は、複数種類設けられた合成処理手段の中から、ひとつの合成処理手段を選択することを特徴とする受信装置。
  2. 処理対象とすべき信号を入力する入力部と、
    前記入力した信号の誤り率を測定する測定部と、
    前記測定した誤り率に応じて、複数設けられた処理精度の候補の中からひとつの処理精度を選択する精度選択部と、
    前記選択したひとつの処理精度によって、前記入力した信号を信号処理する信号処理部と、を含み、
    前記入力した信号には、予めマッピング処理が施されており、
    前記信号処理部は、前記入力した信号をデマッピングするために、ビット精度が複数種類設けられたデマッピング処理手段を備え、
    前記精度選択部は、前記デマッピング処理手段におけるデマッピングされた信号のビット精度の複数の候補から、ひとつのビット精度を選択することを特徴とする受信装置。
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