JP3979789B2 - デジタル信号受信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地上波デジタル放送等で用いられるOFDM方式で変調された信号を受けて復調するためのデジタル信号受信装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、映像信号または音声信号を伝送するシステムのために、高品質な伝送や周波数利用効率の向上に優れた変調方式として、OFDM(直交周波数分割多重、Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式が提案されている。
【0003】
OFDM方式は、1チャンネルの帯域内に多数のサブキャリアを立てる変調方式である。このため、ゴーストに強く、かつ、誤り訂正のためのデータ構成に工夫をすることで選択性フェージングにも耐性をもたせることができるため、地上波デジタルテレビジョン放送等において有効な変調方式である。
【0004】
OFDM方式の送信では以下の処理を行なう。まず、たとえばテレビジョン信号等のアナログ信号をデジタル信号に変換し、MPEG(Moving Picture Experts Group)方式で圧縮する。続いて、このデータ信号に、ノイズ等の伝送路におけるエラーの発生原因を分散させるために、バイトインターリーブおよびビットインターリーブの処理を施し、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM等の変調方式に応じたマッピングを行なう。さらに、フェージング、信号の欠落等の伝送路におけるエラー発生原因を分散させるために、時間インターリーブおよび周波数インターリーブの処理を施し、IFFT(逆高速フーリエ変換)を行なって、直交変調後、RF周波数に周波数変換して送出する。
【0005】
OFDM方式で変調されたデータ信号は、送信と全く逆の手順の処理で復調される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図22は、従来のOFDM方式の受信装置5000の構成を示す概略ブロック図である。チューナ11は、アンテナでとらえられたRF信号を与えられ、指定されたチャネルの周波数をダウンコンバートして、ベースバンド信号とする。アナログ/デジタル変換回路12は、アナログ信号をデジタル信号に変換するとともに、ヒルベルト変換等を用いて、I軸(実数)データとQ軸(虚数)データを生成する。
【0007】
FFT(高速フーリエ変換)回路13は、I軸データとQ軸データのそれぞれに高速フーリエ変換を行なって、時間軸データを周波数軸データとする。周波数デインターリーブ回路14は、電波の反射等による特定周波数信号の欠落を補うために行なわれた周波数インターリーブの逆処理を行なう。時間デインターリーブ回路15は、耐フェージングのために行なわれた時間インターリーブの逆処理を行なう。
【0008】
デマッピング回路16は、時間デインターリーブ後のデータをI軸データおよびQ軸データからデマッピングして、2ビット(QPSK)、4ビット(16QAM)または6ビット(64QAM)のデータとする。ビットデインターリーブ回路17は、誤り耐性を増すために行なわれたビットインターリーブの逆処理を行なう。ビタビ復号回路18は、バイトインターリーブとビットインターリーブの間に行なわれた畳込みの逆処理を行ないつつ、誤りを訂正する。バイトデインターリーブ回路19は、ビットインターリーブと同様に誤り耐性を増すために行なわれたバイトインターリーブの逆処理を行なう。RS(リードソロモン)復号回路20は、バイトインターリーブの前に行なわれたRS符号化の逆処理を行ないつつ、誤りを訂正する。
【0009】
MPEGデコード回路21は、MPEG方式による圧縮の逆処理を行なって、データを伸長し、デジタル/アナログ変換回路22は、デジタル信号をアナログ信号に変換する。こうして、OFDM方式で変調される前の映像信号および音声信号が再生され、映像や音声の再現のために出力される。
【0010】
以上説明したように、OFDM方式ではインターリーブが多用されている。
デインターリーブを行なうためにはデータを一時的に記憶しておく必要があり、そのために、周波数デインターリーブ回路14、時間デインターリーブ回路15、ビットデインターリーブ回路17およびバイトデインターリーブ回路19はそれぞれメモリを備えている。ところが、4種のインターリーブのうち周波数インターリーブと時間インターリーブが対象とするデータの量は極めて大きく、これらのデインターリーブには大容量のメモリが必要である。
【0011】
たとえば、我が国の地上デジタル放送のための電気通信技術審議会からの「地上デジタルテレビジョン放送方式の技術的条件」についての答申によると、時間デインターリーブは13のセグメントを一まとまりとして、セグメントの順番を変えることにより、また各セグメント内およびセグメント間でのキャリアの順番を変えることにより行なわれる。セグメント内時間デインターリーブには、72,960ワードのメモリが必要であり、13のセグメントに対しては948,480ワードのメモリが必要である。
【0012】
しかも、図22に示した構成では、I軸データおよびQ軸データの双方に時間デインターリーブを行なうから、ワード数はその倍になり、各データを9ビットとすると、時間デインターリーブ回路15が備えるべきメモリの容量は約17Mビットとなる。これと同様に、周波数デインターリーブ回路14も大容量のメモリを必要とする。
【0013】
周波数インターリーブおよび時間インターリーブは、伝送路におけるエラー発生原因を分散させて高品質の伝送を確保するという大きな効果をもたらすものである。しかしながら、デインターリーブのために必要なメモリの容量が大きいことは、受信機の回路構成を著しく大規模化する結果となり、製造効率の向上、コスト低減の障害となる。
【0014】
したがって、地上波デジタル放送等のようにOFDM方式を用いて伝送される信号を受信するためのデジタル信号受信装置では、このようなインターリーブ処理に必要とされるメモリ容量を削減することが必要である。
【0015】
さらに、地上波デジタル放送では、放送に対する伝送パラメータ等の情報は、放送事業者の運用により任意のタイミングで切換わる可能性がある。この場合、インターリーブ処理に必要とされるメモリ容量を削減した上でも、この切り替わりに対応した適切な処置をとる必要があるという問題点があった。
【0016】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、インターリーブ処理に必要とされるメモリ容量を削減した上で、伝送パラメータ等の情報の切り替わりに対応した処理を行なうことが可能なデジタル信号受信装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るデジタル信号受信装置においては、少なくとも変調方式が切換わることがわかっているセグメントは、切換え前後の変調方式のうち、より多値の変調方式で重み付けなし硬判定ビタビ復号用プレデマッピングを行なう。または、最も多値の重み付けなし硬判定ビタビ復号用プレデマッピングを行なう。
【0018】
すなわち、請求項1記載のデジタル信号受信装置は、フレーム単位で直交周波数分割多重方式で伝送される信号であって、フレームは、複数のシンボルを含み、かつ、各シンボルはガードインターバルと有効データである複数のセグメントとを有して、各シンボル内において複数のセグメントのグループ毎にデータ変調方式を可変として時間インターリーブ処理を施されて伝送される信号を受信するデジタル信号受信装置であって、受信信号を高速フーリエ変換処理するための高速フーリエ変換処理手段と、高速フーリエ変換処理手段の出力に基づいて、変調方式の切換えが行なわれていていることを検知した場合、セグメント毎に対応する変調方式に応じて、少なくともコンスタレーション上のいずれの基準点に対応するかを示す基準点情報を付加するプレデマッピング処理手段と、プレデマッピング処理手段の出力に基づいて、時間インターリーブ処理の逆変換である時間デインターリーブ処理を行なう時間デインターリーブ処理手段と、時間デインターリーブ処理手段の出力に基づいて、最尤復号処理により誤り訂正を行なう復号処理手段とを備える。
【0019】
請求項2記載のデジタル信号受信装置は、請求項1記載のデジタル信号受信装置の構成に加えて、プレデマッピング処理手段は、変調方式の切換えが行なわれていることを検知した場合、切換え前後の変調方式を比較してより多値の変調方式を指定するための変調方式比較手段と、切替わりが起こり得る複数の変調方式のそれぞれに対応してプレデマッピング処理を行なうための複数のプレデマッピング部と、変調方式比較手段の指定に応じて、セグメント毎に対応するプレデマッピング処理部にデータを与える分割処理手段とを含む。
【0020】
請求項3記載のデジタル信号受信装置は、請求項1記載のデジタル信号受信装置の構成に加えて、プレデマッピング処理手段は、変調方式の切換えが行なわれていることを検知した場合、OFDM方式において最も多値の変調方式を指定するための変調方式比較手段と、切替わりが起こり得る複数の変調方式のそれぞれに対応してプレデマッピング処理を行なうための複数のプレデマッピング部と、変調方式比較手段の指定に応じて、セグメント毎に対応するプレデマッピング処理部にデータを与える分割処理手段とを含む。
【0021】
請求項4記載のデジタル信号受信装置は、請求項2または3記載のデジタル信号受信装置の構成に加えて、複数のプレデマッピング部は、変調方式の切替わりが行なわれる場合に、少なくとも、切替わりの行なわれる期間において、変調方式に対応し、かつ重み付け処理を伴わないプレデマッピングを行なうための第1プレデマッピング部と、第1のプレデマッピング処理部の処理が行なわれない期間において、変調方式に対応し、かつ重み付け処理を伴うプレデマッピングを行なうための第2プレデマッピング部とを含む。
【0022】
請求項5記載のデジタル信号受信装置は、請求項4記載のデジタル信号受信装置の構成に加えて、復号処理手段は、第1プレデマッピング部の処理が行なわれる期間においては硬判定処理を行ない、第2プレデマッピング部の処理が行なわれる期間においては軟判定処理を行なう。
【0023】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態について、以下図面に従って詳細に説明する。なお、以下の説明では、OFDM方式を用いてデータの伝送を行なうシステムとして、地上波デジタル放送を例にとることとし、本願に係るデジタル信号受信装置は、地上波デジタル放送受信機であるものとして説明する。
【0024】
[地上波デジタル放送のデータ構造]
以下では、まず、地上波デジタル放送受信機の構成を説明するための前提として、地上波デジタル放送のデータ構造について説明する。
【0025】
図1は、地上波デジタル放送受信機で受信するOFDM方式のデータの構造を説明するための概念図である。
【0026】
1つのOFDMフレームは、図1に示すように、204個のOFDMシンボルで構成される。OFDMシンボルは有効データ区間と無効データ区間(ガードインターバル、ヌルキャリア)で構成されている。
【0027】
図2は、図1に示したOFDMシンボルの構成を示す図である。
1つのOFDMシンボル内の有効データ区間は、データのグループ(データセグメント)にパイロット信号を付加したOFDMセグメントを13個配置した構成をとる。
【0028】
地上波デジタル放送の仕様では、13個のセグメントを最大3つの階層に分割し、階層ごとに変調方式を指定することが可能である。
【0029】
図3は、1OFDMセグメントの構成をより詳しく説明するための図である。1つのOFDMセグメントは、図3に示すように、0番目から(n−1)番目までのn個のキャリアからなる。
【0030】
図4は、1つのOFDMセグメントの構成のモード依存性を説明するための図である。
【0031】
図4を参照して、1OFDMセグメントを構成するデータ信号のキャリア数、パイロット信号のキャリア数等は、モードごとに決まっており、このキャリア数の合計がn個となるように設定されている。
【0032】
OFDM方式の変調には、DQPSK(Differential QPSK)、QPSK、16QAM、64QAMの4種類があり、それぞれマッピングの方法が異なる。また、DQPSK方式は差動変調方式、その他は同期変調方式と呼ばれる。差動変調方式と同期変調方式では、OFDMセグメントのデータ信号内に挿入するパイロット信号の種類や配置位置が異なるが、1OFDMセグメント内に含まれるパイロット信号の合計数は図4に示すように規定されている。
【0033】
[地上波デジタル放送受信機1000の構成]
次に、地上波デジタル放送受信機の回路構成の一例について説明する。
【0034】
図5は、このような地上波デジタル放送受信機1000の回路構成を示す概略ブロック図である。
【0035】
図5を参照して、地上波デジタル放送受信機1000は、OFDM変調方式に従って変調された信号をアンテナ100で受信し、その信号をチューナ部102でベースバンドにダウンコンバートする。
【0036】
さらに、チューナ部102の出力をA/D変換回路104でアナログデジタル変換を行ない、同期回路106で、クロック同期やシンボル同期等各種同期処理を行なった後に、高速フーリエ変換部(以下、FFT部)108に受信信号が入力される。
【0037】
FFT部108においてフーリエ変換が行なわれた後、OFDMフレームデコーダ110によるデコードが行なわれ、さらに、差動復調部112による復調またはSP復調部114によるスキャッタードパイロットによる復調や、さらにTMCC復号部116によるTMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)信号に対するTMCC復号などが行なわれる。
【0038】
ここで、TMCC信号により、現在用いられている変調方式の種別、誤り訂正の符号化率等の情報が伝達される。差動復調部112における差動復調の際、DQPSK方式で変調されているデータはQPSK方式で復調可能なデータに変換される。
【0039】
次に、パイロットパルス生成部120において、パイロットパルスを生成し、TMCC情報解析部122において、TMCC情報の分析を行なって、これ以降の処理演算に必要な信号を生成する。
【0040】
これらの処理と並行して、後に説明するように、信頼性検出処理部118において、FFT出力データの信頼性情報検出処理を行なう。
【0041】
引続き、これらの信号をもとにして周波数デインターリーブ処理部124が周波数デインターリーブを行ない、変調分割部128において変調方式ごとに信号を分岐させて、プレデマッピング処理部130、132、134のいずれかで、「プレデマッピング処理」を行なう。
【0042】
周波数デインターリーブ処理と並行して、デマッピング基準値算出部126は、後に説明するようにデマッピングのための基準値を算出する。また、「プレデマッピング処理」とは、後に詳しくに説明するように、各キャリアごとに入力のI軸データ、Q軸データが、どの基準値に最も近いかを求め、I、Qそれぞれ最も近い基準点と、その基準点から見たデータのI、Qそれぞれの向きと距離の情報を持つ形式のビットデータに変換する処理である。
【0043】
ここで、プレデマッピング処理部130はQPSK変調方式での受信信号に対応した処理を行ない、プレデマッピング処理部132は16QAM変調方式での受信信号に対応した処理を行ない、プレデマッピング処理部134は64QAM変調方式での受信信号に対応した処理を行なう。
【0044】
各プレデマッピング処理部130、132、134からの出力に対して、変調合成部136が変調方式に応じて信号を合成する。
【0045】
変調合成部136からのプレデマッピング結果に対して、信頼性補正処理部138は、信頼性検出部118からの信頼性情報に基づく補正処理を行なう。
【0046】
続いて、時間デインターリーブ処理部140において、時間デインターリーブ処理を行ない、その出力データをビット変換部142において、これ以降の処理を行なうためのデータ形式に変換する。
【0047】
階層分割部144が受信信号の階層に応じて階層分割を行なった後、階層ごとにビットデインターリーブ処理部146.1〜146.3およびデパンクチャード処理部148.1〜148.3が、ビットデインターリーブ処理およびデパンクチャード処理を行なう。
【0048】
デパンクチャード処理部148.1〜148.3からの信号に基づいて階層合成部150が合成した各階層のTSPまたはヌルパケット生成部152からのヌルTSPを、TS再生部154がトランスポートストリーム(Transport Stream:TS)に再生し、ビタビ復号部156はTS再生部154からの信号に対してビタビ復号により誤り訂正を行なう。
【0049】
最後に、ビタビ復号部156の出力を階層分割部158が再び受信信号の階層に応じて階層分割して、各階層ごとにバイトデインターリーブ処理部160.1〜160.3およびエネルギ逆拡散部162.1〜162.3が、バイトデインターリーブ処理およびエネルギ逆拡散を行なった後、再び階層合成し、リードソロモン復号部(以後、RS復号部)164でリード・ソロモン復号により誤り訂正を行なった後、最終的なトランスポートストリームTSとして出力する。
【0050】
以後は、図22と同様にして、MPEGデコードを行ない、デジタル/アナログ変換を行なえば、映像/音声出力が得られる。
【0051】
以上説明した地上波デジタル放送受信機1000の構成において、図22の従来の受信装置5000の構成と異なる部分は、主として、第1には、従来の受信機5000のデマッピング回路16に代えて、プレデマッピング処理部130、132、134およびビット変換回路142を備える構成となっていることである。第2には、時間デインターリーブ回路15に代えて、時間デインターリーブ処理部140を備える構成となっていることである。
【0052】
以下、図5に示した地上波デジタル放送受信機1000の各部の構成のうち、特に、信頼性検出処理部118、デマッピング基準値算出部126、プレデマッピング処理部130〜132および信頼性補正処理部138について以下にさらに詳しく説明する。
【0053】
[信頼性情報検出処理ブロックの動作]
まず、信頼性検出処理部118の構成について説明する。
【0054】
受信信号には、マルチパス、干渉、雑音等の影響で信頼性の低くなったキャリアが存在する場合がある。そこで、FFT後の信頼性検出処理部118において、パイロット信号のうちスキャッタードパイロット信号(以下、SP信号)を用いてSP信号の分散より各キャリアの信頼性の高さを検出する。
【0055】
このようなSP信号を用いた各キャリアの信頼性の評価については、文献1:「地上伝送路特性を考慮した誤り制御」、1998年映像情報メディア学会年次大会3−1に記載されている。
【0056】
以下、簡単に説明すると、信頼度Rの求め方としては、上述のとおりSPの分散から求める。つまり、受信SPの受信レベルをI(t,f)、Q(t,f)としたときの信頼度Rを以下の式(1)から求めることにする。
【0057】
【数1】
Figure 0003979789
【0058】
ただし、Aはしきい値を含む係数、Iref(f)、Qref(f)は、受信信号I(t,f)、Q(t,f)の時間方向の平均値である。式(1)の分子は受信レベルの平均値を示し、受信振幅が大きいほど信頼度Rは大きくなる。また、式(1)の分母は分散を示し、妨害が大きいほど信頼度Rは小さくなる。
【0059】
すなわち、信頼性検出処理部118は、シンボル内に周期的に位置しているSP信号に着目し、SP信号のレベルの平均値を算出し、各SPのレベルと比較してそのSP信号の信頼度を検出する。信頼性検出処理部118は、この信頼度Rを当該SP信号の信頼性情報とするとともに、SP以外のキャリアはそのキャリアに最も近いSP信号の信頼性情報をこのキャリアの信頼性情報とする。このようにして、同期変調の階層内のキャリアすべてに対して信頼性情報を付加する。
【0060】
ただし、SP信号は同期変調部にのみ含まれるので、信頼性情報は同期変調部だけで検出される。
【0061】
図6は、信頼性検出処理部118の付加する信頼性情報を示す図である。
信頼性検出処理部118は、図6に示すように、検出結果をビタビ軟判定の重み付けに反映できるような3ビットの信号として出力する。
【0062】
パイロット信号のキャリアもデータ信号のキャリアと同様にこの信頼性検出を行なう。
【0063】
図7は、OFDMフレーム内のSP信号の分布を示す図である。SP信号は、同期変調部に、12キャリアに1回、4シンボルに1回挿入される構成となっている。
【0064】
[デマッピング基準値算出部126の動作]
図8は、デマッピング基準値算出部126の動作を説明するための図である。
【0065】
デマッピング基準値はパイロット平均値をデータ信号のレベルに変換し、図8のように各変調方式ごとに定められた基準値算出のための係数を掛けることによって求められる。
【0066】
パイロット信号は、変調側でデータ信号に比べて4/3倍されており、パイロット平均値をデータ信号のレベルに変換するために、パイロット信号を3/4倍する。また、各変調方式の最小の基準値は、DQPSK、QPSKならレベル変換後のパイロット信号の1/√2倍、16QAMならレベル変換後のパイロット信号の1/√10倍、64QAMならレベル変換後のパイロット信号の1/√42倍でそれぞれ求められる。すなわち、デマッピングの基準値はパイロット平均値の定数倍で求められる。
【0067】
[プレデマッピング処理部130〜134の動作]
プレデマッピング処理部130〜134は、各キャリアごとに入力のI軸データ、Q軸データがどの基準値に最も近いかを求め、I、Qそれぞれ最も近い基準点と、その基準点から見たデータのI、Qそれぞれの向きと距離の情報を持つ形式のビットデータに変換する。
【0068】
つまり、プレデマッピング処理部130〜134は、FFT部108によりフーリエ変換され、周波数デインターリーブ処理部124で周波数デインターリーブされたデータを、そのI軸データおよびQ軸データからデマッピングして、値を直接表わすデータとする。このデマッピングは送信側の変調方式に応じて行なうが、ビット数最大の64QAMに対応し得るように、デマッピング後のデータのビット数は6とする。変調がQPSKのときは6ビットのうち上位2ビットを、16QAMのときは6ビットのうち上位4ビットを使用して、他は冗長ビットとする。
【0069】
ここで、地上波デジタル放送用のOFDM方式の変調では、誤り訂正符号として畳込み符号を採用しており、復調においてはこの符号を用いて誤り訂正を行なう。畳込み符号の訂正方法の1つとしてビタビ復号法があり、受信装置1000でもビタビ復号部156により誤り訂正を行なうことができる。
【0070】
ビタビ復号法においては、入力データを“1”または“0”に設定する方法以外に、入力データの値の確からしさを用いる方法がある。すなわち、入力データを3ビットで表わして、3ビットの値が“111”のときはデータの値はほぼ確実に“1”、“101”のときはデータの値は“1”である可能性が高いが“0”である可能性も多少あるとして誤り訂正する方法である。この方法を用いれば誤り訂正能力は向上する。
【0071】
これを可能とするために、プレデマッピング回路130〜134によるデマッピングに際し、データの値を示す6ビットに、その値の確からしさを示すビットを付加する構成とすることも可能である。以下、この方法について説明する。
【0072】
図9、図10、図11は、それぞれ、QPSK、16QAMおよび64QAMの変調におけるデータの値の配置を示すコンスタレーション図である。
【0073】
これらの配置はグレイ(GRAY)コードと呼ばれるもので、IQ座標平面上での隣り合う格子点の値は1つのビットのみ異なる。
【0074】
たとえば、図11の右上付近の値“000011”の格子点について見ると、その左側の格子点の値は、“001011”、右側の格子点の値は“000001”、上側の格子点の値は“000010”、左側の格子点の値は“000111”である。
【0075】
デマッピングは、QPSK、16QAMおよび64QAMの変調に応じて、図9、図10または図11のデータの配置を再現するものである。ただし、伝送路におけるフェージング等の影響のため、フーリエ変換後のI軸データとQ軸データが示す座標は格子点からずれる。このずれをI軸方向とQ軸方向に分けて、各方向のずれをnビットで表わして、これらを確からしさを示す情報としてデータの値に付加する。すなわち、デマッピングのデータを(6+2n)ビットで表現する。
【0076】
ずれを示すためのビット数nは1以上であればいくらでもよいが、時間デインターリーブに必要なメモリの容量に影響するから、ビット数nは3程度とするのが適当である。その場合、プレデマッピング回路130〜134が出力する個々のデータは12ビットとなる。ビット変換部142は、この12ビットのデータのうち、値を示す2.4または6の各ビットを、それぞれ確からしさを含む形式の3ビットに変換して、ビタビ復号部156での処理に適した形式のデータに変換する。
【0077】
具体例として、64QAMによる変調で、デマッピングにおけるI軸データとQ軸データが図11の◎を付した位置Pを示す場合について説明する。
【0078】
位置Pは値“000011”の格子点に最も近く、この値をデータの値とする。ただし、下位2ビット(第5ビットと第6ビット)の値の確からしさは低い。そこで、値“000011”の格子点からの位置Pのずれを、I軸方向およびQ軸方向それぞれについて3ビットで表わす。ここで、3ビットの最上位のビット(MSB)をずれの方向(正負)を表わす符号とし、下位2ビットでずれの大きさを表わす。ずれの大きさは“00”〜“11”の4段階で表現する。
【0079】
位置Pの場合、I軸方向については正方向にずれており、その大きさは右側の格子点までの距離の1/4をやや越えているので、“110”とする。Q軸方向については、正方向にずれており、その大きさは僅かであるので、“101”とする。このずれを示す情報を付加した全体のデータは“000011110101”となる。このデータは、時間デインターリーブで変更されることなく、ビット変換部142に与えられる。
【0080】
ビット変換部142は、データの値を示す6ビットのうち、値が“1”である可能性が高いビットを“111”、値が“0”である可能性の高いビットを“000”とし、これらのどちらでもないビットを、値が“1”である可能性と“0”である可能性のどちらが高いかの程度に応じて、“110”〜“001”のいずれかとする。今の場合、データの値を示す上位4ビットはいずれも値“0”である可能性が高いので、これらは“000”、“000”、“000”、“000”とする。第5ビットは、その値“1”と第7〜第9ビットの“110”という情報により、“101”とし、第6ビットはその値“1”と第10〜第12ビットの“101”という情報により“110”とする。各3ビットからなるこれらの6データは、ビタビ復号部156に与えられ、誤り訂正に用いられる。
【0081】
このように、デマッピングに際して値の確からしさを示す情報をデータに付加することで、誤り訂正が可能になり、データを良好に再生することができる。
【0082】
以上説明したとおり、このような構成では、プレデマッピング回路130〜134では、現在のTMCC情報を参照しながら変調方式に応じて、入力データを軟判定ビタビ復号用プレデマッピングデータに変換して出力する。
【0083】
[信頼性補正処理部138の動作]
次に、信頼性による補正処理について説明する。
【0084】
信頼性補正処理部138では、図6のような各キャリアの信頼性情報により、信頼性を判定し、補正が必要と判断したときは、基準点から見たデータ距離情報の絶対値に、補正の度合いに応じた値を加算して出力する。
【0085】
[時間デインターリーブ処理部140の動作]
時間デインターリーブ処理部140は、周波数デインターリーブされ信頼性補正処理が行なわれた後のデータを時間デインターリーブする。これらのデインターリーブでは、各データは(6+2n)ビットのままで扱われる。
【0086】
ビット変換部142では、上述の通り、時間デインターリーブされた(6+2n)ビットのデータを、変調方式に応じて、有効な2ビット、4ビットまたは6ビットのデータに対応するビタビ軟判定処理ができるようなデータ形式に変換する。
【0087】
このような構成では、時間デインターリーブの対象とするデータは、I軸データとQ軸データの2種類ではなく、デマッピング後の1種類であるから、それぞれのデマッピングに必要であったメモリ容量を大幅に減少させることになる。しかも、デマッピングされる各データはI軸データやQ軸データよりもビット数が少ないから必要なメモリの容量はさらに減少する。
【0088】
図12は、時間デインターリーブ処理部140の構成例を示す概念図である。この構成例においては、電気通信技術審議会からの答申に則って、時間デインターリーブを行なうものである。
【0089】
時間デインターリーブ処理部140は、13個のセグメント内時間デインターリーブ回路15bよりなる。
【0090】
図13は、セグメント内時間デインターリーブ回路15bの構成を示す概略ブロック図である。各セグメント内時間デインターリーブ回路15bはキャリアの数ncに等しい数のシンボルバッファMすなわちメモリを備えており、各シンボルバッファMは時間インターリーブの長さIと所定値mi(i=0〜nc−1)の積に等しいワード数を記憶する容量が必要である。
【0091】
時間デインターリーブ処理部140は、入力データを順に記憶し、記憶したデータを異なる順序で出力することにより、セグメントの順番、セグメント内でのデータの順番、およびセグメント間のデータの順番を変えて、デインターリーブを行なう。逆に、出力はアドレス順に行ない、入力データを記憶するアドレスの順序を変えることによりデインターリーブを行なうこともできる。
【0092】
以上のような構成により、インターリーブ処理のためのメモリ容量を低減することは可能となる。
【0093】
[伝送パラメータの切換えに対応するための構成]
しかしながら、地上波デジタル放送では、放送に対する伝送パラメータ等の情報は、放送事業者の運用により任意のタイミングで切換わる可能性がある。この場合、地上波デジタル放送受信機1000の側で、この切り替わりに対応した適切な処置をとる必要がある。
【0094】
以下では、伝送パラメータが切り替わった場合でも、正常な受信を継続可能な地上波デジタル放送受信機2000の構成について説明する。
【0095】
まず、前提として、伝送パラメータについて説明する。
地上波デジタル放送の送信側では、TMCC情報として、上述したもののほかにも、伝送パラメータ切換指標やカレント情報、ネクスト情報などを伝送している。
【0096】
図14は、TMCC情報に含まれる伝送パラメータを示す図である。
伝送パラメータには、図9に示すように、キャリア変調方式、インターリーブ長、畳込み符号化率、セグメント数があり、階層ごとにそれぞれの情報を持つ。カレント情報は、現在の伝送パラメータ等の情報を、ネクスト情報は切換え後の伝送パラメータ等の情報を意味している。
【0097】
伝送パラメータ等の情報は、放送事業者の運用により任意のタイミングで切換わる可能性がある。伝送パラメータを切換える場合には、切換15フレーム前から伝送パラメータ切換指標をカウントダウンして受信機に切換および切換タイミングの通知を行なう。受信側ではカウントダウンを検知した時点でネクスト情報を取込み、切換タイミングの際に、事前に取込んだネクスト情報を現在の伝送パラメータとして使用する。
【0098】
図5に示したような、プレデマッピング処理部130〜134を含む地上波デジタル放送受信装置1000において、前述したような伝送パラメータ切換えが起こる場合を考える。
【0099】
切換えによって、各階層のインターリーブ長が変化したとき、またはインターリーブ長に変化がなくても各階層のセグメント数が変化したとき、セグメント単位で切換え前後のインターリーブ長が変化する場合がある。
【0100】
図15は、インターリーブ長に変化はないが、各階層のセグメント数が変化した場合に、伝送されるOFDMフレームの状態の変化を示す概念図である。
【0101】
このようにインターリーブ長の変化するセグメントがある場合、この受信信号を誤りなしに復調することは、きわめて困難である。
【0102】
ただし、切換えが起こっても、切換え前後でインターリーブ長が変化するセグメントがないという条件の下では、以下に説明するように、プレデマッピングによる誤りを減少させることが可能である。
【0103】
時間インターリーブを施すと、データにはモード1時に最大8フレームの遅延がかかるので、伝送パラメータ切換え時には切換え前後のデータがこの8フレーム内に混在することになる。
【0104】
図16は、切換え前後でインターリーブ長が変化するセグメントがない場合送信データと受信データの状態を示す概念図である。
【0105】
図16に示した例では、切換え前の階層Aでは、変調方式がQPSKであり、インターリーブ長I=0、セグメント数が5であり、切換え前の階層Bでは、変調方式がQPSKであり、インターリーブ長I=4、セグメント数が4であり、切換え前の階層Cでは、変調方式が16QAMであり、インターリーブ長I=8、セグメント数が4であるものとする。さらに、切換え後の階層Aでは、変調方式が16QAMであり、インターリーブ長I=0、セグメント数が5であり、切換え後の階層Bでは、変調方式がQPSKであり、インターリーブ長I=4、セグメント数が4であり、切換え後の階層Cでは、変調方式が64QAMであり、インターリーブ長I=8、セグメント数が4であるものとする。
【0106】
また、図16中、□は、送信する際のマッピング時の変調方式を示し、▽は、受信時のプレデマッピング時の変調方式を示す。
【0107】
また、▽または□内の記号は、”Q”はQPSKを、”16”は16QAMを、”64”は64QAMをそれぞれ示す。
【0108】
図5に示したような地上波デジタル放送受信装置1000でこの信号を受信すると、たとえば、階層Bや階層Cについては、切換え前後のデータが混在する区間(以下、「混在区間」と呼ぶ)が伝送パラメータ切換え直後に現われる。このような混在区間のデータは切換え後の変調方式を参照してプレデマッピングされる。
【0109】
図16に示した例では、階層Bについては変調方式が変更されていないのでエラーは生じない。しかしながら、階層Cについては、切換え前の変調方式である16QAMでマッピングされたデータ(送信データ)を切換え後の変調方式である64QAMでプレデマッピングすることになり、このときプレデマッピング結果に誤りが生じる。
【0110】
地上波デジタル放送受信装置2000では、このような変調方式が切換わるときのプレデマッピングに生じる誤りを減少させる方法として、以下に述べる2つの方式のいずれかをとる。
【0111】
[第1の方法]
図17は、QPSKでマッピングされたデータのばらつきと、16QAMのデマッピング基準値との関係を示す図である。データに最も近い16QAMのデマッピング基準値を求めると、そのビットデータの上位2ビット(I、Q各1ビット)が、データに最も近いQPSKのデマッピング基準値のビットデータと等しくなることがわかる。
【0112】
図18は、QPSKでマッピングされたデータのばらつきと64QAMのデマッピング基準値との関係を示す図である。データに最も近い64QAMのデマッピング基準値を求めると、そのビットデータの上位2ビット(I、Q各1ビット)がデータに最も近いQPSKのデマッピング基準値のビットデータと等しくなることがわかる。
【0113】
図19は、16QAMでマッピングされたデータのばらつきと64QAMのデマッピング基準値との関係を示す図である。データに最も近い64QAMのデマッピング基準値を求めると、そのビットデータの上位4ビット(I、Q各2ビット)が、データに最も近い16QAMのデマッピング基準値のビットデータと等しくなることがわかる。
【0114】
以上により、伝送パラメータ切換によって変調方式が変化するとき、切換え前後の変調方式で、より多値の変調方式を用いてプレデマッピングを行なえば、規準点から見たデータの向きと距離の情報は正しい値が得られないが、規準点そのもののビットデータは正しい値が得られる。したがって、切換え直後のプレデマッピング結果の誤りが減少することがわかる。
【0115】
図20は、地上波デジタル放送受信機2000の回路構成を示す概略ブロック図である。
【0116】
地上波デジタル放送受信機2000の構成が、図5に示した地上波デジタル放送受信機1000の回路構成と異なる点は、変調分割部128、プレデマッピング処理部130〜134および変調合成部136が、プレデマッピングブロック200に置き換えられている点である。
【0117】
地上波デジタル放送受信機2000の構成のその他の点は、図5に示した地上波デジタル放送受信機1000と同様であるので、同一部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0118】
図21は、図20に示したプレデマッピングブロック200の構成を説明するための概略ブロック図である。
【0119】
まず、周波数デインターリーブ処理部124からのデータを受ける伝送パラメータ比較部202は、時間インターリーブ長が1以上であって切換えによってその値が変化せず、かつ、変調方式が切換えの前後でより多値の方式に変化する場合は、少なくとも上述した混在区間において、データを変調方式選択部204に与える。調方式選択部204は、より多値の方式を選択した上で、変調分割部228.1に与える。一方、伝送パラメータ比較部202は、それ以外の場合は、データを変調分割部228.2に与える。
【0120】
データを変調分割部228.1は、選択されたより多値の変調方式にしたがって、データをプレデマッピング処理部230.1〜234.1に与える。
【0121】
プレデマッピング処理部230.1はQPSK変調方式での受信信号に対応し、かつ図11で説明したような重み付け処理を行なわないプレデマッピング処理(「重み付けなしプレデマッピング処理」と呼ぶ)を行ない、プレデマッピング処理部232.1は16QAM変調方式での受信信号に対応した重み付けなしプレデマッピング処理を行ない、プレデマッピング処理部234.1は64QAM変調方式での受信信号に対応した重み付けなしプレデマッピング処理を行なう。
【0122】
続いて、変調合成部236.1は、プレデマッピング処理部230.1〜234.1からのデータを合成して、信頼性補正処理部138に与える。
【0123】
つまり、データの向きと距離の算出処理に関しては正しい結果を得ることができないので、これらの処理は無視する構成となっている。また、信頼性補正処理部138も、変調合成部236.1からデータを受け取った場合は、信頼性補正算出処理に関しては正しい結果を得ることができないので、補正処理は行なわない。すなわち、この場合、ビタビ復号部156は硬判定処理を行なうことになる。
【0124】
一方、変調分割部228.2は、選択されたより多値の変調方式にしたがって、データをプレデマッピング処理部230.2〜234.2に与える。
【0125】
プレデマッピング処理部230.2はQPSK変調方式での受信信号に対応し、かつ図11で説明したような重み付け処理を行なうプレデマッピング処理(「重み付けありプレデマッピング処理」と呼ぶ)を行ない、プレデマッピング処理部232.2は16QAM変調方式での受信信号に対応した重み付けありプレデマッピング処理を行ない、プレデマッピング処理部234.2は64QAM変調方式での受信信号に対応した重み付けありプレデマッピング処理を行なう。
【0126】
続いて、変調合成部236.2は、プレデマッピング処理部230.2〜234.2からのデータを合成して、信頼性補正処理部138に与える。すなわち、この場合、ビタビ復号部156は軟判定処理を行なうことになる。
【0127】
すなわち、地上波デジタル放送受信機2000は、伝送パラメータの切換えによって変調方式が変化するセグメントをプレデマッピングする際に、切換え前後の変調方式でより多値の変調方式を選択するように、図5の地上波デジタル放送受信機1000の構成を改良したものである。
【0128】
このような構成とすることで、変調方式の切換えが起こったセグメントのプレデマッピング結果に生ずる誤りを減少させることができる。
【0129】
[第2の方法]
上述したような第1の方法で、伝送パラメータ切換えによって変調方式が変化するとき、必ず64QAM、すなわち、最も多値の変調方式を用いてプレデマッピングを行なうこととすることも可能である。
【0130】
このときは、図21において、変調方式選択部204、変調分割部228.1、プレデマッピング処理部230.1および232.1ならびに変調合成部236.1を削除し、伝送パラメータ比較部202の出力をプレデマッピング処理部234.1が直接受けて、処理結果を信頼性補正処理部138に与える構成とすればよい。
【0131】
以上のような構成でも、第1の方法と同様の効果が奏される。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0132】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るデジタル信号受信装置では、OFDM方式により伝送されるデータに対してプレデマッピングを行なうことにより、必要とされるメモリ容量を削減しつつ、変調方式の切換えが起こったセグメントのプレデマッピング結果に生ずる誤りを減少させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 地上波デジタル放送受信機で受信するOFDM方式のデータの構造を説明するための概念図である。
【図2】 図1に示したOFDMシンボルの構成を示す図である。
【図3】 1OFDMセグメントの構成をより詳しく説明するための図である。
【図4】 1つのOFDMセグメントの構成のモード依存性を説明するための図である。
【図5】 地上波デジタル放送受信機1000の回路構成を示す概略ブロック図である。
【図6】 信頼性検出処理部118の付加する信頼性情報を示す図である。
【図7】 OFDMフレーム内のSP信号の分布を示す図である。
【図8】 デマッピング基準値算出部126の動作を説明するための図である。
【図9】 QPSK変調におけるデータの値の配置を示すコンスタレーション図である。
【図10】 16QAM変調におけるデータの値の配置を示すコンスタレーション図である。
【図11】 64QAM変調におけるデータの値の配置を示すコンスタレーション図である。
【図12】 時間デインターリーブ処理部140の構成例を示す概念図である。
【図13】 セグメント内時間デインターリーブ回路15bの構成を示す概略ブロック図である。
【図14】 TMCC情報に含まれる伝送パラメータを示す図である。
【図15】 インターリーブ長に変化はないが、各階層のセグメント数が変化した場合に、伝送されるOFDMフレームの状態の変化を示す概念図である。
【図16】 切換え前後でインターリーブ長が変化するセグメントがない場合送信データと受信データの状態を示す概念図である。
【図17】 QPSKでマッピングされたデータのばらつきと、16QAMのデマッピング基準値との関係を示す図である。
【図18】 QPSKでマッピングされたデータのばらつきと64QAMのデマッピング基準値との関係を示す図である。
【図19】 16QAMでマッピングされたデータのばらつきと64QAMのデマッピング基準値との関係を示す図である。
【図20】 地上波デジタル放送受信機2000の回路構成を示す概略ブロック図である。
【図21】 プレデマッピングブロック200の構成を説明するための概略ブロック図である。
【図22】 従来のOFDM方式の受信装置5000の構成を示す概略ブロック図である。
【符号の説明】
100 アンテナ、102 チューナ部、104 A/D変換回路、106 同期回路、108 FFT部、110 OFDMフレームデコーダ、112 差動復調部、114 SP復調部、116 TMCC復号部、120 パイロットパルス生成部、122 TMCC情報解析部、118 信頼性検出処理部、124 周波数デインターリーブ処理部、126 デマッピング基準値算出部、128 変調分割部、130,132,134 プレデマッピング処理部、136 変調合成部、138 信頼性補正処理部、140 時間デインターリーブ処理部、142 ビット変換部、144 階層分割部、146.1〜146.3 ビットデインターリーブ処理部、148.1〜148.3 デパンクチャード処理部、150 階層合成部、152 ヌルパケット生成部、154 TS再生部、156 ビタビ復号部、158 階層分割部、160.1〜160.3 バイトデインターリーブ処理部、162.1〜162.3 エネルギ逆拡散部、164 RS復号部、200 プレデマッピング処理ブロック、202 伝送パラメータ比較部、204 変調方式選択部、228.1,228.2 変調分割部、230.1〜234.1,230.2〜234.2 プレデマッピング処理部、236.1,236.2 変調合成部、1000,2000 地上波デジタル放送受信機。

Claims (4)

  1. フレーム単位で直交周波数分割多重方式で伝送される信号であって、前記フレームは、複数のシンボルを含み、かつ、各前記シンボルはガードインターバルと有効データである複数のセグメントとを有して、各前記シンボル内において複数のセグメントのグループ毎にデータ変調方式を可変として時間インターリーブ処理を施されて伝送される信号を受信するデジタル信号受信装置であって、
    受信信号を高速フーリエ変換処理するための高速フーリエ変換処理手段と、
    前記高速フーリエ変換処理手段の出力に基づいて、前記変調方式の切換えが行なわれていていることを検知した場合、前記セグメント毎に対応する変調方式に応じて、少なくともコンスタレーション上のいずれの基準点に対応するかを示す基準点情報を付加するプレデマッピング処理手段と、
    前記プレデマッピング処理手段の出力に基づいて、前記時間インターリーブ処理の逆変換である時間デインターリーブ処理を行なう時間デインターリーブ処理手段と、
    前記時間デインターリーブ処理手段の出力に基づいて、最尤復号処理により誤り訂正を行なう復号処理手段とを備え
    前記プレデマッピング処理手段は、
    前記変調方式の切換えが行なわれていることを検知した場合、切換え前後の変調方式を比較してより多値の変調方式を指定するための変調方式比較手段と、
    前記切替わりが起こり得る複数の変調方式のそれぞれに対応して前記プレデマッピング処理を行なうための複数のプレデマッピング部と、
    前記変調方式比較手段の指定に応じて、前記セグメント毎に対応するプレデマッピング処理部にデータを与える分割処理手段を含む、デジタル信号受信装置。
  2. フレーム単位で直交周波数分割多重方式で伝送される信号であって、前記フレームは、複数のシンボルを含み、かつ、各前記シンボルはガードインターバルと有効データである複数のセグメントとを有して、各前記シンボル内において複数のセグメントのグループ毎にデータ変調方式を可変として時間インターリーブ処理を施されて伝送される信号を受信するデジタル信号受信装置であって、
    受信信号を高速フーリエ変換処理するための高速フーリエ変換処理手段と、
    前記高速フーリエ変換処理手段の出力に基づいて、前記変調方式の切換えが行なわれていていることを検知した場合、前記セグメント毎に対応する変調方式に応じて、少なくともコンスタレーション上のいずれの基準点に対応するかを示す基準点情報を付加するプレデマッピング処理手段と、
    前記プレデマッピング処理手段の出力に基づいて、前記時間インターリーブ処理の逆変換である時間デインターリーブ処理を行なう時間デインターリーブ処理手段と、
    前記時間デインターリーブ処理手段の出力に基づいて、最尤復号処理により誤り訂正を行なう復号処理手段とを備え
    前記プレデマッピング処理手段は、
    前記変調方式の切換えが行なわれていることを検知した場合、OFDM方式において最も多値の変調方式を指定するための変調方式比較手段と、
    前記切替わりが起こり得る複数の変調方式のそれぞれに対応して前記プレデマッピング処理を行なうための複数のプレデマッピング部と、
    前記変調方式比較手段の指定に応じて、前記セグメント毎に対応するプレデマッピング処理部にデータを与える分割処理手段を含む、デジタル信号受信装置。
  3. 前記複数のプレデマッピング部は、
    前記変調方式の切替わりが行なわれる場合に、少なくとも、切替わりの行なわれる期間において、変調方式に対応し、かつ重み付け処理を伴わないプレデマッピングを行なうための第1プレデマッピング部と、前記第1のプレデマッピング処理部の処理が行なわれない期間において、変調方式に対応し、かつ重み付け処理を伴うプレデマッピングを行なうための第2プレデマッピング部とを含む、請求項または記載のデジタル信号受信装置。
  4. 前記復号処理手段は、前記第1プレデマッピング部の処理が行なわれる期間においては硬判定処理を行ない、前記第2プレデマッピング部の処理が行われる期間においては軟判定処理を行う、請求項記載のデジタル信号受信装置。
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