JP5506435B2 - 焙煎豆およびその製造方法、ならびに飲料 - Google Patents

焙煎豆およびその製造方法、ならびに飲料 Download PDF

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Description

本発明は、コーヒー生豆とカカオ生豆を使用した焙煎豆およびその製造方法、ならびに該焙煎豆から得られる飲料に関する。
コーヒー生豆とカカオ生豆を原料としたコーヒー・カカオ飲料として、カフェモカ飲料が知られている。カフェモカとは、コーヒー生豆を焙煎、粉砕、抽出したコーヒー抽出液に、チョコレート、ココア、チョコレートシロップ等を加え、好みに合わせて、ミルク、砂糖を添加して作られる。
一方、ココア、ココア飲料、カカオ抽出物の品質改善を目的として、アルカリ処理時もしくはアルカリ処理後のカカオ豆の焙煎時において、コーヒー豆を添加する製法が見受けられる(特許文献1、2)。
また、カカオ飲料におけるカカオの風味を改善すべく、カカオ豆の焙煎を、従来のチョコレート製造に見られる100〜160℃程度の低温焙煎と異なり、120〜300℃の高温焙煎にて行うことが提案されている(特許文献3、4)。
さらに、カカオ豆等の焙煎方法に関し、焙煎用原料として、カカオ豆、コーヒー豆、アーモンド、麦、米、茶、種実類を組み合わせてよいことが記載されている(特許文献5)。
特開2005−304332号公報 特開2005−261391号公報 特開2007−330155号公報 特開平4−51848号公報 特開平4−93642号公報
しかしながら、従来のカフェモカ飲料は、コーヒーの風味が強い傾向にある。さらに、チョコレート、ココア等のカカオ加工品を使用し、カカオ豆を直接使用していないため、本来のカカオ豆を焙煎したときの、軽いさわやかなカカオの風味が出ていない。
また、特許文献1、2に記載される方法は、いずれもアルカリ処理を前提としたココアの製造のため、独特のアルカリ臭の発生と水分除去における軽い香りの逸散が生じた。またココアの香り向上が中心で、コーヒーの香りは殆ど感じられない。
さらに、特許文献3、4に記載される方法では、カフェモカ飲料のような、コーヒーと組み合わせた飲料に関する具体的開示はなく、風味については改善の余地があった。
また、特許文献5には一般的な種実類等の焙煎方法が記載されているだけであって、実際に二種以上の原料を組み合わせた例はない。
したがって本発明はコーヒー豆およびカカオ豆の両者の風味に優れた飲料を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、コーヒー豆とカカオ豆とを混合して焙煎することにより上記目的を達成しうることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は下記に関する。
[1]コーヒー豆とカカオ生豆とを混合して焙煎する工程を含み、アルカリ処理を行わない、焙煎豆の製造方法であって、
前記焙煎を豆温度が160〜250℃に到達するまで行い、
カカオ豆の焙煎時間がコーヒー豆の焙煎時間よりも短いことを特徴とする、焙煎豆の製造方法。
]焙煎コーヒー豆と焙煎カカオ豆の比率が、質量比で15:85〜95:5である、[1]に記載の焙煎豆の製造方法。
]コーヒー生豆を予備焙煎したのち一旦冷却し、予備焙煎した焙煎コーヒー豆とカカオ生豆とを混合して焙煎する工程を含む、[1]または[2]に記載の焙煎豆の製造方法。
]焙煎中のコーヒー生豆にカカオ生豆を混合して焙煎する工程を含む、[1]または[2]に記載の焙煎豆の製造方法。
][1]〜[]のいずれかに記載の製造方法によって得られる焙煎豆。
][]に記載の焙煎豆を粉砕する工程を含む、粉砕豆の製造方法。
]豆温度を30℃以下に保ちながら焙煎豆を粉砕する[]に記載の粉砕豆の製造方法。
][]または[]に記載の製造方法によって得られる粉砕豆を抽出することにより得られる飲料。
本発明によれば、従来焙煎条件の異なるコーヒー生豆とカカオ生豆を混合焙煎することで、従来のチョコレートシロップ、ココア、チョコレート等の素材添加型のカフェモカ飲料にはない、コーヒーの風味が強いものからチョコレートの風味の強い、風味バランスの優れたカフェモカ様飲料を提供することができる。なお、本発明のカフェモカ様飲料とは、コーヒー及びカカオ焙煎豆から熱水、冷水、ミルク等で抽出した飲料であり、抽出液をそのまま利用した飲料、及び好みによりミルク、糖類等をさらに加えた飲料も含む。
本発明を実施するための形態について説明する。以下の実施形態は本発明を説明する為の例示であり、本発明をこの実施形態のみに限定する主旨ではない。本発明はその要旨を逸脱しない限り、さまざまな形態で実施できる。
本発明においてコーヒー豆とは、コーヒー生豆または焙煎コーヒー豆のことをいう。
本発明に用いられる原料のコーヒー生豆としては、特に制限されるものでなく、種類としては例えばアラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種などが挙げられ、産地としては例えばブラジル産、コロンビア産、ベトナム産、インドネシア産などが挙げられる。これらを単独でもしくは混合して用いてもよい。
本発明においてカカオ豆とは、カカオ生豆または焙煎カカオ豆のことをいう。
本発明に用いられる原料のカカオ生豆としては、特に制限されるものでなく、種類としては例えばクリオロ種、フォラステロ種、トリニタリオ種、ナシオナル種などが挙げられ、産地としては、ガーナ産、ベネズエラ産、コートジボアール産、エクアドル産などが挙げられる。これらを単独でもしくは混合して用いてもよい。また、カカオ生豆としては、外皮付きのもの、粗砕し外皮や胚芽を除去したもの(カカオニブ)を使用でき、焙煎後の剥皮の手間、皮の匂いの発生防止の観点から、カカオニブの使用が望ましい。
本発明に係る焙煎豆の製造方法において、上記コーヒー豆とカカオ生豆とを混合して焙煎する。この混合焙煎を行うことにより、コーヒーの風味とカカオの風味が共に優れた焙煎豆を得ることができる。また、コーヒー生豆とカカオ生豆をそれぞれ単独で焙煎した後に混合して得た焙煎豆よりも、風味の点で優位性がある。
(焙煎方法1)
コーヒー豆とカカオ生豆とを混合して焙煎するには、未焙煎のコーヒー生豆と、未焙煎のカカオ生豆とを混合して焙煎する方法が挙げられる。
まず、焙煎機に、コーヒー生豆とカカオ生豆を投入して焙煎する。焙煎機としては、コーヒー豆を焙煎する能力があれば特に制限されず、通常のコーヒー焙煎機を使用することができる。また、焙煎方法は、特に制限されず、豆に熱風をあてる方法、転動する豆に熱せられた壁面から熱を伝達する方法、マイクロ波を使用する方法などが挙げられる。
混合焙煎の加熱は、豆温度で好ましくは160〜250℃、より好ましくは180〜230℃に到達するまで行い、到達後は加熱を止め速やかに豆を焙煎機から取り出す。豆温度とは、コーヒー豆及びカカオ豆表面の温度を意味する。焙煎温度が160℃未満であるとチョコレートの風味が弱く、また250℃を越えると焦げが生じ、良好な風味が得られ難い。また、焙煎時間は好ましくは2〜15分、より好ましくは3〜8分である。従来、チョコレートやココアの製造目的で行われたカカオ生豆の焙煎は、カカオ豆特有の細胞壁の薄さ、油分の多さ、香りより呈味を重視する傾向から、豆温度110℃〜160℃、30〜60分と、低温かつ長時間の焙煎方法が多く採用されていた。これに対し、本発明では、従来のカカオ豆の焙煎方法よりも高温かつ短時間で焙煎を行うことにより、飲料に適したカカオの香りを得ることができる。
(焙煎方法2)
コーヒー生豆とカカオ生豆とでは、組織・組成の違いにより焙煎速度が異なることから、カカオ生豆の焙煎時間をコーヒー生豆の焙煎時間よりも短くすることが好ましい。これにより、焙煎カカオ豆の焦げを回避することができる。
かかる方法としては例えば、予備焙煎しておいた焙煎コーヒー豆とカカオ生豆を混合して焙煎する方法が挙げられる。この場合、まず、コーヒー生豆を、豆温度が好ましくは160〜250℃、より好ましくは180〜230℃に到達するまで予備焙煎を行い、一旦室温まで冷却する。予備焙煎時の焙煎時間は好ましくは5〜15分、より好ましくは7〜13分である。この予備焙煎コーヒー豆とカカオ生豆を混合し、予備焙煎コーヒー豆とカカオ生豆の混合焙煎を行う。このときは、豆温度が好ましくは160〜250℃、より好ましくは180〜230℃に到達するまで焙煎する。また、混合焙煎時の焙煎時間は好ましくは2〜15分、より好ましくは3〜8分である。
(焙煎方法3)
カカオ生豆の焙煎時間をコーヒー生豆の焙煎時間よりも短くするには、上記焙煎方法2の他に、焙煎中のコーヒー生豆にカカオ生豆を混合して焙煎する方法を採用してもよい。この場合、まず、コーヒー生豆を、豆温度が好ましくは160〜250℃、より好ましくは180〜230℃に到達するまで焙煎したところへ、カカオ生豆を投入する。コーヒー生豆のみの焙煎時間は好ましくは5〜15分、より好ましくは7〜13分である。室温程度のカカオ生豆を投入することで、一旦全体の豆温度が低下するが、加熱を続けることで豆温度は上昇する。そして豆温度が好ましくは160〜250℃、より好ましくは180〜230℃に到達するまでコーヒー豆とカカオ生豆の混合焙煎を行う。混合焙煎時の焙煎時間は好ましくは2〜15分、より好ましくは3〜8分である。
本発明において、コーヒー豆とカカオ豆の混合比率は、焙煎後の豆、すなわち焙煎コーヒー豆と焙煎カカオ豆の質量比で、好ましくは15:85〜95:5、より好ましくは30:70〜70:30である。コーヒー豆とカカオ豆の混合比率を上記範囲とすることにより、コーヒーの風味とカカオの風味のバランスを良好に保つことができる。
上記のようにして混合焙煎を行った後、室温まで冷却し、本発明に係る焙煎豆を得る。
次に、本発明に係る焙煎豆を粉砕して粉砕豆を得る。
焙煎豆の粉砕方法は特に限定されず、通常の方法により行うことができる。なおカカオ豆は融点が低いカカオバターを多く含むため、焙煎豆を粉砕する際の発熱により油分が溶け出してペースト化し易い傾向がある。ペースト化することで、粉砕機が使用できなくなるとともに、抽出にも使えなくなる。これを回避するには豆温度を30℃以下に保ち粉砕することが好ましい。豆温度を30℃以下に保つためには、例えば、粉砕時に液体窒素を加え発熱を抑えること、予め冷蔵庫等により焙煎豆を10℃以下程度に冷却しておくこと、コーヒー豆と粒径もしくは比重が異なるカカオニブを使用し、混合焙煎後、篩い分けを行い、コーヒー豆のみを粉砕すること、などが挙げられる。また、焙煎豆中のカカオ豆の比率を20質量%以下にすることで、豆を冷却せずに粉砕しても問題となるほどのペースト化を避けることができる。
上記より得られた粉砕豆から、熱水等を用いて抽出し、本発明に係るカフェモカ様飲料を得る。また、好みに応じてミルク、砂糖等を加えて飲料を調製してもよい。
以下実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
フォラステロ種ガーナ産カカオ生豆を粗砕きし外皮や胚芽を除去したカカオ生ニブを用意した。コーヒー豆としてアラビカ種ブラジル産コーヒー生豆を用意し、プロバット社製コーヒー焙煎機を用いて、豆温度が200℃に到達するまで、10分間の予備焙煎を行った。これを焙煎機から取り出し、コーヒー予備焙煎豆を得た。このコーヒー予備焙煎豆とカカオ生ニブとを、焙煎コーヒー豆と焙煎カカオ豆の比率が質量比で50:50になるよう調整して混合し、プロバット社製コーヒー焙煎機を用いて、豆温度が190℃に到達するまで、7分間の焙煎を行った。これを焙煎機から取り出し、焙煎豆を得た。焙煎豆を冷蔵庫にて10℃程度に冷却した後、コーヒーミルにて粉砕し、試料を得た。
試料を100g秤量し、沸騰した湯にて常圧で抽出し、1000gのカフェモカ様飲料を得た。
このカフェモカ様飲料に、さらにミルク、グラニュー糖を加え、ミルク50質量%、グラニュー糖4質量%のカフェモカ様飲料を調製した。
(実施例2)
フォラステロ種ガーナ産カカオ生豆を粗砕きし外皮や胚芽を除去したカカオ生ニブを用意した。一方、コーヒー豆としてアラビカ種ブラジル産コーヒー生豆を用意し、プロバット社製コーヒー焙煎機を用いて、豆温度200℃に到達するまで10分間の焙煎を行い、200℃に達した時点でカカオ生ニブを焙煎機内に投入した。投入するカカオ生ニブの量は、焙煎コーヒー豆と焙煎カカオ豆の比率が質量比で50:50になるよう調整を行った。豆温度が190℃に到達するまで5分間の混合焙煎を行った。これを焙煎機から取り出し、焙煎豆を得た。これを実施例1と同様にして粉砕し、試料を得た。
試料を100g秤量し、沸騰した湯にて常圧で抽出し、1000gのカフェモカ様飲料を得た。
このカフェモカ様飲料に、ミルク、グラニュー糖を加え、ミルク50質量%、グラニュー糖4質量%のカフェモカ様飲料を調製した。
(比較例1)
比較対象として、単独焙煎後に混合して得た焙煎豆から飲料を製造した。
アラビカ種ブラジル産コーヒー生豆を、プロバット社製コーヒー焙煎機を用いて、豆温度が200℃に到達するまで10分間の焙煎を行いコーヒー焙煎豆を得た。次にフォラステロ種ガーナ産カカオ生豆を粗砕きし外皮や胚芽を除去したカカオ生ニブを、プロバット社製コーヒー焙煎機を用いて、豆温度が190℃に到達するまで7分間の焙煎を行い、カカオ焙煎豆を得た。ここで得られたコーヒー焙煎豆とカカオ焙煎豆を50:50の質量比で混合し、実施例1と同様にコーヒーミルにて粉砕し、試料を作製した。
試料を100g秤量し、沸騰した湯にて常圧で抽出し、1000gの飲料を得た。
この飲料に、ミルク、グラニュー糖を加え、ミルク50質量%、グラニュー糖4質量%の飲料を調製した。
(比較例2)
比較対象として、一般的なカフェモカ飲料の製造を行った。
アラビカ種ブラジル産コーヒー生豆をプロバット社製コーヒー焙煎機にて、豆温度が200℃に到達するまで10分間の焙煎を行い、粉砕して試料を得た。
試料を100g秤量し、沸騰した湯にて常圧で抽出し、1000gの飲料を得た。
この飲料に、ミルク、グラニュー糖、チョコレートシロップを加え、ミルク50質量%、グラニュー糖4質量%、チョコレートシロップ5gを含むカフェモカ飲料を作成した。
(官能評価1)
実施例1〜2、比較例1〜2の各飲料について、専門パネル20名による官能評価を行った(香りと総合評価の高いもの1品選択)。官能評価の結果を表1に示す。
Figure 0005506435
表1の結果より、コーヒー豆とカカオ豆を混合焙煎した実施例の飲料は、単独焙煎した後に混合した比較例1の飲料や、比較例2の一般的なカフェモカ飲料に比べ、香りと総合評価のいずれにおいても高い評価を得られた。
(実施例3)
クリオロ種ベネズエラ産カカオ生豆を粗砕きし外皮や胚芽を除去したカカオ生ニブを用意した。一方、コーヒー豆としてアラビカ種コロンビア産コーヒー生豆を用意し、プロバット社製コーヒー焙煎機を用いて、豆温度が210℃に到達するまで11分間の焙煎を行った。210℃に達した時点で、カカオ生ニブを焙煎機内に投入した。投入するカカオ生ニブの量は、焙煎コーヒー豆と焙煎カカオ豆の比率が質量比で50:50になるよう調整を行った。豆温度が190℃に到達するまで5分間の混合焙煎を行った。これを焙煎機から取り出し、焙煎豆を得た。この焙煎豆を、液体窒素にて冷却しながらコーヒーミルで粉砕した。
(比較例3)
アラビカ種コロンビア産コーヒー生豆を用意し、プロバット社製コーヒー焙煎機を用いて、豆温度が210℃に達するまで11分の焙煎を行いコーヒー焙煎豆を得た。次にクリオロ種ベネズエラ産のカカオ生豆を粗砕きし外皮や胚芽を除去した生ニブを、プロバット社製コーヒー焙煎機を用いて、豆温度190℃に到達するまで7分間の焙煎を行い、カカオ焙煎豆(ニブ)を得た。得られたコーヒー焙煎豆とカカオ焙煎豆を50:50の質量比で混合し、液体窒素にて冷却しながらコーヒーミルで粉砕した。
(官能評価2)
実施例3、比較例3で得られた試料を用いた以外は実施例1に準じてミルク、グラニュー糖を加えたカフェモカ様飲料を作製し官能評価を行った。実施例3、比較例3の各飲料について、専門パネル20名による官能評価を行った(香りと総合評価の高いもの1品選択)。官能評価の結果を表2に示す。
Figure 0005506435
表2の結果より、コーヒー豆とカカオ豆の種類および産地を変えた場合であっても、コーヒー豆とカカオ豆を混合焙煎した実施例3の飲料は、単独焙煎した後に混合した比較例3の飲料に比べ、香りと総合評価のいずれにおいても高い評価を得られた。
(実施例4)
フォラステロ種コートジボアール産カカオ生豆を粗砕きし外皮や胚芽を除去したカカオ生ニブを用意した。一方、コーヒー豆としてロブスタ種ベトナム産コーヒー生豆を用意し、プロバット社製コーヒー焙煎機を用いて、豆温度が215℃に到達するまで11.5分間の焙煎を行った。215℃に達した時点で、カカオ生ニブを焙煎機内に投入し、豆温度が230℃になるまで4分間の混合焙煎を行った。投入するカカオ生ニブの量は、焙煎コーヒー豆と焙煎カカオ豆の比率が質量比で80:20になるよう調整を行った。これを焙煎機から取り出し、焙煎豆を得た。この焙煎豆をコーヒーミルで粉砕した。粉砕時には、焙煎豆の冷却を行わなかったが目立つほどのペースト化は起こらなかった。
(比較例4)
コーヒー豆としてロブスタ種ベトナム産生豆を用意し、プロバット社製コーヒー焙煎機を用いて、豆温度が215℃に到達するまで11.5分間の焙煎を行った。次にフォラステロ種コートジボアール産カカオ生豆を粗砕きし外皮や胚芽を除去した生ニブを、プロバット社製コーヒー焙煎機を用いて、豆温度215℃に到達するまで10分間の焙煎を行い、カカオ焙煎豆(ニブ)を得た。得られたコーヒー焙煎豆とカカオ焙煎豆を80:20の質量比となるように混合し、コーヒーミルで粉砕し、試料を得た。
(官能評価3)
実施例4、比較例4で得られた試料を用いた以外は実施例1に準じてミルク、グラニュー糖を加えたカフェモカ様飲料を作製し官能評価を行った。各飲料について、専門パネル20名による官能評価を行った(香りと総合評価の高いもの1品選択)。官能評価の結果を表3に示す。
Figure 0005506435
表3の結果より、コーヒー焙煎豆の比率がカカオ焙煎豆より高い場合であっても、コーヒー豆とカカオ豆を混合焙煎した実施例4の飲料は、単独焙煎した後に混合した比較例4の飲料に比べ、香りと総合評価のいずれにおいても高い評価を得られた。
(実施例5〜9)
フォラステロ種ガーナ産カカオ生豆を粗砕きし外皮や胚芽を除去したカカオ生ニブを用意した。一方、コーヒー豆としてアラビカ種ブラジル産コーヒー生豆を用意し、プロバット社製コーヒー焙煎機を用いて、豆温度が200℃に到達するまで、10分間の焙煎を行った。200℃に達した時点でカカオ生ニブを焙煎機内へ投入した。投入するカカオ生ニブの量は、焙煎コーヒー豆と焙煎カカオ豆の比率が質量比で50:50になるよう調整を行った。焙煎物の豆温度がそれぞれ160℃−3分(実施例5)、180℃−4.5分(実施例6)、200℃−6分(実施例7)、230℃−7分(実施例8)、245℃−8.5分(実施例9)に到達するまで焙煎を行った。これを焙煎機から取り出し、焙煎豆を得た。焙煎豆を冷蔵庫にて10℃程度に冷却した後、コーヒーミルにて粉砕し、それぞれ試料を得た。
(官能評価4)
実施例5〜9で得られた各試料を用いた以外は実施例1に準じて、それぞれミルク、グラニュー糖を加えたカフェモカ様飲料を作製し、官能評価を行った。各飲料について、専門パネル20名による官能評価を行った(香り評価と総合評価について、比較例1の試料を用いて作製したカフェモカ様飲料と比較して、好ましい方を選択する)。20名中の各試料を選択した人数を表4に示す。
Figure 0005506435
表4の結果より、焙煎温度および焙煎時間を変更した場合であっても、コーヒー豆とカカオ豆を混合焙煎した実施例5〜9の飲料は、単独焙煎した後に混合した比較例1の飲料に比べ、香りと総合評価のいずれにおいても高い評価を得られた。
(実施例10)
フォラステロ種ガーナ産カカオ生豆を粗砕きし外皮や胚芽を除去したカカオ生ニブを用意した。一方、コーヒー豆としてアラビカ種ブラジル産コーヒー生豆を用意し、プロバット社製コーヒー焙煎機を用いて、豆温度200℃に到達するまで10分間の焙煎を行い、200℃に達した時点でカカオ生ニブを焙煎機内に投入した。投入するカカオ生ニブの量は、焙煎コーヒー豆と焙煎カカオ豆の比率が質量比で15:85になるよう調整を行った。豆温度が190℃に到達するまで8分間混合焙煎を行った後、焙煎機から取り出し、焙煎豆を得た。これを冷蔵庫にて10℃程度に冷却した後、コーヒーミルにて粉砕し、試料を得た。
(比較例5)
コーヒー豆としてアラビカ種ブラジル産生豆を用意し、プロバット社製コーヒー焙煎機を用いて、豆温度200℃に到達するまで10分間の焙煎を行った。これを焙煎機から取り出し、コーヒー焙煎豆を得た。一方、フォラステロ種ガーナ産カカオ生豆を粗砕きし外皮や胚芽を除去したカカオ生ニブを用意し、従来からのチョコレート用の焙煎カカオ豆を得た。このときの焙煎条件は130℃、50分間とした。ここで得られたコーヒー焙煎豆とカカオ焙煎豆を15:85の質量比で混合し、冷蔵庫にて10℃程度に冷却した後、コーヒーミルにて粉砕し、試料を得た。
(官能評価5)
実施例10および比較例5で得られた試料を用いた以外は実施例1に準じてそれぞれミルク、グラニュー糖を加えたカフェモカ様飲料を作製し、官能評価を行った。各飲料について、専門パネル20名による官能評価を行った(香り、カカオ感および総合評価の高いもの1品選択)。官能評価の結果を表5に示す。
Figure 0005506435
表5の結果より、カカオ焙煎豆の比率がコーヒー焙煎豆より高い場合であっても、コーヒー豆とカカオ豆を混合焙煎した実施例10の飲料は、単独焙煎した後に混合した比較例5の飲料に比べ、香り、カカオ感および総合評価のいずれにおいても高い評価を得られた。

Claims (8)

  1. コーヒー豆とカカオ生豆とを混合して焙煎する工程を含み、アルカリ処理を行わない、焙煎豆の製造方法であって、
    前記焙煎を豆温度が160〜250℃に到達するまで行い、
    カカオ豆の焙煎時間がコーヒー豆の焙煎時間よりも短いことを特徴とする、焙煎豆の製造方法。
  2. 焙煎コーヒー豆と焙煎カカオ豆の比率が、質量比で15:85〜95:5である請求項に記載の焙煎豆の製造方法。
  3. コーヒー生豆を予備焙煎したのち一旦冷却し、予備焙煎した焙煎コーヒー豆とカカオ生豆とを混合して焙煎する工程を含む、請求項1または2に記載の焙煎豆の製造方法。
  4. 焙煎中のコーヒー生豆にカカオ生豆を混合して焙煎する工程を含む、請求項1または2に記載の焙煎豆の製造方法。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法によって得られる焙煎豆。
  6. 請求項に記載の焙煎豆を粉砕する工程を含む、粉砕豆の製造方法。
  7. 豆温度を30℃以下に保ちながら焙煎豆を粉砕する、請求項に記載の粉砕豆の製造方法。
  8. 請求項またはに記載の製造方法によって得られる粉砕豆を抽出することにより得られる飲料。
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