JP5006255B2 - ココアパウダーの香気改良方法 - Google Patents

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本発明は風味の改良されたカカオマスおよびココアパウダーに関する。
一般に、カカオマスおよびココアパウダーの製造は、次の手順によっている。原料であるカカオ豆の風選(ウィノーイングともいう、以下ウィノーイングと称する)を行ってカカオ豆の種皮(カカオシェルともいう、以下シェルと称する)と胚乳(カカオニブともいう、以下カカオニブと称する)を分離する。次いでカカオニブだけをあつめて磨砕処理を行い、カカオマス(カカオリカーともいう)を得る。
また、ココアパウダーを製造する場合は、前述のようにして得られたカカオマスを加温し、加圧してココアバターを圧搾(プレスともいう、以下プレスまたはプレス工程と称する)する。圧搾の結果できたココアケーキを粉砕してココアパウダーを得る。
そして、カカオマスおよびココアパウダーを得るには、上記工程以外にロースト工程も必要である。さらに、ココアパウダーを製造する際は、以上の工程に加えてアルカリ処理も行っていることが多い。
このように、カカオマスおよびココアパウダーを製造するには、ウィノーイング、ロースト、磨砕処理、プレス(プレスはココアパウダー製造の場合のみ)、アルカリ処理を行うのであるが、ロースト工程面に着目すると、通常は4通りのロースト方法がある。すなわち、ロースト工程をウィノーイング前にカカオ豆の状態で行う方法(これを豆ロースト法という)、ウィノーイング後に得られたカカオニブに対して行う方法(これをニブロースト法という)、カカオニブを磨砕し、カカオマスの状態にしてローストを行う方法(これをリカーロースト法という)、そしてココアパウダーにしてからローストする方法(これをパウダーローストという)である。
このように、ロースト方法は少なくとも4通りあり、カカオ豆、カカオニブ、カカオマス、ココアパウダーのそれぞれの状態においてローストすることが可能であるが、ローストは1回のみ行われている。これは、複数回ローストすることは工程が煩雑となってしまうことなどの理由によると考えられる。
一方、アルカリ処理に着目すれば、アルカリ処理をどの工程で行うかによって、製法が大きく分類される。典型的にはウィノーイング後に得られるカカオニブに対してアルカリ処理を行い、その後ロースト、磨砕処理、プレスの順で行う(これをニブアルカリ処理法という)。このニブアルカリ処理法に対する変法として、ウィノーイング後ただちにローストと磨砕処理を行ってカカオマスとしてからアルカリ処理を行い、その後プレス処理をするという方法がある(これをリカーアルカリ処理法という)。さらに、ウィノーイング、ロースト、磨砕処理、プレスをおこなってココアパウダーを得た後にアルカリ処理をする方法(これをパウダーアルカリ処理法という)もあるが、あまり一般的ではない。
ココアパウダーを製造する際に、アルカリ処理を行う目的は、主として次の4点であり、いずれも、ココアパウダーの製造とその品質にとって重要な点である。
1.ココアパウダーの水(湯、ホットミルクなども含む)への分散性を高める。
2.カカオ豆は弱酸性(pH4〜6くらい)なので、中和して食べやすいものとする。
3.色調を濃褐色にする。
4.プレス工程においてココアバターを圧搾しやすくする。
そしてアルカリ処理をする際の方法であるが、アルカリ剤を水に溶解してアルカリ溶液を予め作製しておき、このアルカリ溶液をカカオニブやカカオマス、ココアパウダーに添加するという方法がとられている。
従前より、ココアの風味改善を目的としてこれまでに多くの検討が重ねられてきた。例えば、特許文献1には、焙炒カカオマスを酸素処理することにより不快味を減少させる方法が公開されている。また、特許文献2には、カカオマスにポリフェノールオキシダーゼを作用させて、不快な収斂味を低減させる方法が公開されている。特許文献3にはアルカリ処理また焙焼時に、果汁、茶、コーヒーから選ばれた1種以上を添加することによってココアパウダーの不快味を低減する方法が開示されている。
これら検討はココアの風味の改良に大きく貢献してきたが、ローストされたコーヒー豆などに比較すると依然としてココアパウダーは香りが弱く、ココア製品がやや魅力に欠ける理由ともなっており、これらを増大させることが課題となっていた。
特開平3−15344号公報 WO00/72694号公報 特開2005−261391号公報
本発明は香りが増強されたカカオマスおよびココアパウダー、ならびにそれらを含有する飲食品を提供することを目的とする。
チョコレートの原料であるカカオは、コーヒーなどに比較すると一般に香気量が少ない。本発明者らは、その原因の一つが、コーヒーなどに比べてカカオはローストの程度が弱く、香気成分が充分に発現していないことにあるのではないかと推測した。そして、上述のようにカカオは1回しかローストされていない点に着目し鋭意検討した結果、少なくとも2回ローストすることによって香味が大幅に増加することを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は以下を包含する。
(1)カカオ豆またはその加工品を微粒化する工程とローストする工程を含むカカオマスの製造方法において、ロースト工程を少なくとも2回行い、そのうち1回はカカオマス状態でアルカリ処理とともに行うことを特徴とする、方法。
(2)1回目のローストをカカオニブ状態で行い、微粒化した後、カカオマス状態でアルカリ処理とローストを行う(1)に記載の製造方法。
(3)アルカリ処理工程において、アルカリ剤を添加した後の加熱温度が常圧下において100℃以上に達する(1)または(2)に記載の製造方法。
(4)前記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の製造方法で得られるカカオマス。
(5)前記(4)に記載のカカオマスを脱脂、粉砕して得られるココアパウダー。
(6)前記(5)に記載のココアパウダーを含有する飲食品。
本発明により、好ましい風味が増強されたカカオマスおよびココアパウダーが提供可能となる。
本発明においてカカオ豆とは、産地にて乾燥されたものをいう。
本発明におけるローストとは、カカオ豆からカカオマスまたはココアパウダーを製造する場合であって、カカオ豆、カカオマスまたはココアパウダーと、その中間生成物(カカオニブなど)において、少なくとも2回以上厳密に制御されたロースト(加熱)を行うことと定義する。ここで、カカオ豆、カカオマスまたはココアパウダーと、その中間生成物(カカオニブなど)とは、通常はカカオ豆、カカオニブ、カカオマス、ココアパウダーと呼ばれているものの他、カカオ豆を原料としてカカオマスまたはココアパウダーを製造する場合に生成するあらゆる状態のものを含む。たとえば、カカオニブを完全には磨砕しない状態のもの(カカオニブとカカオマスの中間状態とでもいうべきもの)も含む。
なお、カカオマスおよびココアパウダーを製造するにあたっては、従来においても、ロースト工程のほか、次のような場面で加熱されることはあった。
1.カカオ豆をウィノーイングする前の予備加熱
ウィノーイングする際、ニブとシェルの剥離を容易にするため、カカオ豆を加熱し てカカオ豆が含む水蒸気でシェルを膨張させ、ニブからシェルを引き剥がすために 行う。また、リカーローストまたはパウダーローストの際は、カカオマスの水分を 減少させるため、乾燥させることを目的として行う。
2.カカオニブを磨際する際の品温上昇
カカオニブを磨砕すると、磨砕機に与えられる熱(回転エネルギーなど)や摩擦熱 などがカカオニブに与えられ、カカオマスは高温になる。
3.プレス工程前の加熱
ココアパウダーを製造する際、カカオマスからココアバターの脱脂を容易にするた め、加熱を行う。
しかしこのような加熱は、香りの発現を狙ったものではなく、厳密な温度条件等の制御を外れている。本発明では、このように厳密な温度条件等の制御を外れている加熱はローストとはみなさない。
(製法)
本発明の代表的な製法は次のようになる。まずカカオ豆をウィノーイングしてカカオニブを収集する。次いでカカオニブをローストする。ローストの程度は、望ましくは水分3%以下、より望ましくは2%以下となるようにする。その後、磨砕してカカオマスを得る。
次に、アルカリ剤を先に製造したカカオマスに添加してよく攪拌して反応させる。攪拌・反応する際の温度は、水が蒸発し、全体の水分が3%以下、望ましくは2%以下となるよう設定すればよいが、品温が100℃以上に到達することが望ましい。攪拌・反応時間はカカオマスに含まれる酸が添加したアルカリ剤によって中和されるよう設定すればよいが、望ましくは20分以上行う。攪拌・反応工程の好ましい条件は、品温が100〜140℃で20〜25分間である。
次に、反応を終えたカカオマスを再び加熱してプレス(搾油)を行い、粉砕してココアパウダーを得る。油分の除去は通常はプレスによるが、プレス以外の方法で脱脂してもよい。
ここで、本発明の製造方法についてさらに詳しく説明する。
上記本発明の代表的な製法において2回ローストされることになるが、少なくとも2回以上ローストを行うことが本発明の特徴である。ローストはカカオ豆、カカオニブ、カカオマス、ココアパウダーの状態のうち、異なる2つ以上の状態において行うことも可能であるし、同じ1つの状態(たとえばカカオマス)に対して2回以上ローストすることも可能である。この場合、同じ方式、たとえば熱風によるローストを複数回行うこともあれば、異なる方式、たとえば熱風によるローストと電磁波によるローストなどを組み合わせることもありうる。
ローストの方式についてはとくに限定されないが、いくつか例を挙げると次のとおりである。すなわち、直火でローストする方式(直火ロースト)、熱風を直接カカオに与える方式(直接加熱式熱風ロースト)、カカオの入っている配管やドラムの周囲を加熱してローストする方式(間接加熱式熱風ローストや間接加熱式直火ロースト)、電磁波によるロースト、輻射熱によってローストする方式などであり、また熱源(ガス、電気、マイクロ波など)の違いによってさらに細かく分類される。
ローストの程度は、最大到達品温が100℃以上、望ましくは120℃以上、なおさらに望ましくは140℃以上となるようにする。なお、本発明の本質に照らせば3回以上のローストを排除するものではない。
以上の工程に加えてアルカリ処理を行うことができる。アルカリ処理はカカオニブ状態で行うことも可能であるが、カカオマス状態で行うことが好ましい。アルカリ剤としては、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、アンモニウムの塩または水酸化物が利用できる。より具体的には炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム等である。そしてアルカリ剤を添加した後の加熱温度が常圧の場合100℃以上に達することが望ましい。

以下に実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、これらは例示であって本発明を限定するものではない(以下特に明示しない限り%は重量%とする)。
参考例1
カカオ豆をウィノーイングしてカカオニブを得たのち、このカカオニブをロースター(バート社製ドラム型)で最大到達品温140℃まで加熱し1回目のローストを行った。次いでローストされたカカオニブをボールミルで磨砕し、カカオマスを得た。このカカオマスを攪拌しながら2回目のローストを行い、品温が140℃に達したら加熱を終了した。得られたカカオマスを使用して、カカオマス50.0%、砂糖37.5%、ココアバター12.0%、レシチン0.5%からなるチョコレートを調製した。
該チョコレートは、芳醇なカカオの香りをもつ、香りの強いチョコレートであった。
参考例2
参考例1と同様にして1回目のローストを行い、カカオマスを得た。次いで該カカオマスをマイクロ波で加熱して2回目のローストを行い、最大到達品温140℃となったところでローストを終了した。該カカオマスを使用して、カカオマス50.0%、砂糖37.5%、ココアバター12.0%、レシチン0.5%からなるチョコレートを調製した。
該チョコレートは、芳醇なカカオの香りをもつ、香りの強いチョコレートであった。
カカオ豆をウィノーイングしてカカオニブを得たのち、このカカオニブをロースター(バート社製ドラム型)で最終到達品温130℃まで加熱して1回目のローストを行った。一方、得られたローストカカオニブ985gに炭酸カリウムとしての添加量が15gとなるよう炭酸カリウムを添加し、攪拌・磨砕しながら最終到達品温が140℃に達するまで加熱してアルカリ処理とローストを行い、カカオマスを得た。得られたカカオマスが油分22%となるようプレスを行い、粉砕してココアパウダーを得た。得られたココアパウダーは、芳醇なカカオの香味が強かった。
参考例3
参考例1の2回ローストされたカカオマスを油分が22%となるようにプレス、粉砕してココアパウダーを得た。このココアパウダーを使用して次の手順でチョコレートケーキを調製した。
融けたミルクチョコレート70gに牛乳15ccを加えてよく混ぜ合わせておく。一方、バター120gと粉砂糖60gを加えよく混ぜ合わせ、卵2個を加える。これを、先の牛乳を加えたチョコレートに加えてよく混ぜ合わせた。さらに、薄力粉120gと当該ココアパウダー30gを加えてよく混ぜ合わせ、これを型に入れて190℃のオーブンで40分間焼成した。
該ココア入りチョコレートケーキは、色調が黒く、チョコレートの風味も非常に濃厚で、香味の強いものであった。
比較例1
カカオ豆をウィノーイングしてカカオニブを得たのち、このカカオニブをロースター(バート社製ドラム型)で最終到達品温130℃までローストした。ローストされたカカオニブを磨砕して、カカオマスを得た。該カカオマスを使用して、カカオマス50.0%、砂糖37.5%、ココアバター12.0%、レシチン0.5%からなるチョコレートを調製した。得られたチョコレートは、カカオの香りはあるが、やや香りが弱いチョコレートであった。
比較例2
比較例1のカカオマスを油分が22%となるようにプレス、粉砕してココアパウダーを調製し、このココアパウダーを使用して、参考例3の処方に従い、ココアパウダー入りチョコレートケーキを調製した。
該ココア入りチョコレートケーキは、色調が黒く、チョコレートの風味もあるが、カカオの香りがやや弱かった。
比較例3
参考例1において、カカオマスを攪拌しながら2回目のローストを行う工程で、最大到達品温を140℃から90℃に変更した以外は、参考例1と同様に処理を行い、カカオマスを得た。該カカオマスを使用して、カカオマス50.0%、砂糖37.5%、ココアバター12.0%、レシチン0.5%からなるチョコレートを調製した。得られたチョコレートは、カカオの香りはあるが、やや香りの弱いチョコレートであった。
カカオ豆をウィノーイングしてカカオニブを得たのち、このカカオニブをロースター(バート社製ドラム型)で最終到達品温130℃までローストした。次いでローストされたカカオニブをボールミルで磨砕し、カカオマスを得た。このカカオマス985gに炭酸カリウムとしての添加量が15gとなるよう炭酸カリウムを添加し、攪拌しながら最終到達品温が140℃に達するまで加熱してアルカリ処理とローストを行った。次いで得られたカカオマスを油分22%となるようプレスし、粉砕してココアパウダーを得た。
該ココアパウダー6gに砂糖4gを加え、75℃の湯90gを注いでよく攪拌して官能評価用ココアを作製した。
該官能評価用ココアは、芳醇なカカオの香りをもったココアであった。
アルカリ剤として炭酸カリウムに変えて炭酸ナトリウムを使用したほかは、実施例2と同様に処理を行い、ココアパウダーを得て、実施例2と同様にして官能評価用ココアを作製した。
該官能評価用ココアは、コーヒー様の香りと芳醇なカカオの香りを併せもったココアであった。
実施例2のココアパウダーを使用して、参考例3の手順でチョコレートケーキを作製した。
得られたココア入りチョコレートケーキは、色調が黒く、チョコレートの風味も濃厚だった。
油分10%のココアパウダーとなるようにプレスを実施したほかは、実施例2と同様に処理し、官能評価用ココアを作製した。
該官能評価用ココアは、芳醇なカカオの香りをもったココアであった。
比較例4
実施例2において、カカオマスを攪拌しながらローストを行う工程で、到達品温を140℃から80℃に変更した以外は、実施例2と同様に処理を行い、官能評価用ココアを作製した。
該官能評価用ココアにはアルカリ臭があり、飲みにくいものであった。
比較例5
カカオ豆をウィノーイングしてカカオニブを得た。得られたカカオニブ985gに炭酸カリウムとしての添加量が15gとなるよう炭酸カリウムを添加し、アルカリ処理を行った。次いでロースター(バート社製ドラム型)で最終到達品温130℃までローストした。ローストされたカカオニブをボールミルで磨砕し、カカオマスを得た。その後油分22%となるようプレスを行い、粉砕してココアパウダーを得た。
該ココアパウダー6gに砂糖4gを加え、75℃の湯90gを注いでよく攪拌して官能評価用ココアを作製した。
試験例1
参考例1と比較例1で得られたそれぞれのカカオマスの香気成分を比較することによって、2回ローストの効果を調べた。
(試料調製方法)
サンプルを20ml容バイヤルに2gずつ封入し、37℃にて15分保持後、ヘッドスペース部分をSPMEにて30分間吸着・濃縮し、分析に供した。
(分析方法)
SPME/GC/MS法
SPME:グレーファイバー(DVD/carboxen/PDMS)
GC:HP6890 MS:HP5973
カラム:TC-WAX(0.25mm×60m×0.25μm)
注入口温度:250℃ AUX温度:250℃ イオン源温度:150℃ 230℃
昇温:40℃(5分)→3℃/分→220℃(5分)
流速:He 0.7ml/分
(結果)
結果を表1に示す。数値は相対値で示した。2回ローストすることによってロースト度の指標が40%以上増加していた。
Figure 0005006255
試験例2
実施例2と比較例5で得られたそれぞれのココアパウダーの香気成分を比較した。試料調製方法と分析方法は試験例1と同様に行った。
(結果)
結果を表2に示す。従来製法である比較例5に比して、カカオマス状態でアルカリ処理および2回目のローストを行った実施例2は、ロースト調およびナッツ調を中心に総香気量が増加しており、香調の割合においてもロースト調およびナッツ調が大幅に増加していた。
Figure 0005006255
Figure 0005006255
Figure 0005006255
試験例3
参考例1と実施例2で得られたそれぞれのカカオマスの香気成分を比較することによって、2回ローストに加えてアルカリ処理も行う効果を調べた。試料調製方法と分析方法は試験例1と同様に行った。
(結果)
結果を表3に示す。数値は相対値で示した。2回ローストに加えてアルカリ処理も行うことによって、さらにロースト度の指標が約20%増加していた。
Figure 0005006255

Claims (6)

  1. カカオ豆またはその加工品を微粒化する工程とローストする工程を含むカカオマスの製造方法において、ロースト工程を少なくとも2回行い、そのうち1回はカカオマス状態でアルカリ処理とともに行うことを特徴とする、方法。
  2. 1回目のローストをカカオニブ状態で行い、微粒化した後、カカオマス状態でアルカリ処理とローストを行う請求項1に記載の製造方法。
  3. アルカリ処理工程において、アルカリ剤を添加した後の加熱温度が常圧下において100℃以上に達する請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法で得られるカカオマス。
  5. 請求項4に記載のカカオマスを脱脂、粉砕して得られるココアパウダー。
  6. 請求項5に記載のココアパウダーを含有する飲食品。
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