JP3395585B2 - ココア飲料用材料及びココア飲料の製造方法 - Google Patents
ココア飲料用材料及びココア飲料の製造方法Info
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Description
て使用することができるココア飲料用材料及びココア飲
料の製造方法に関する。
のココア飲料の製造方法は、カカオ豆を粉砕し焙煎(最
初の焙煎)して得られたココアパウダーを温水或いは熱
水とともに高速攪拌機を用いて攪拌分散させ、その後グ
ラニュー糖、乳化剤、安定剤、牛乳等と配合して製造す
るのが一般的であった。例えば、特開平2−21954
3号には、カカオ豆を粗砕し得られたカカオニブをアル
カリ処理した後、焙煎(最初の焙煎)し摩砕してカカオ
マスを得、これを食品乳化剤(シュガーエステル)とと
もに50℃で保温しながら攪拌機にて30分間攪拌混合
して飲料用固型チョコレートを製造する方法が開示され
ている。
て、ココアパウダーを温水等と攪拌している間及び上記
飲料用固型チョコレートを長期保存する場合にはその間
にココア特有の香気成分が飛散しているのではないかと
考え、この考えに基づいて鋭意研究した結果本発明をな
したものである。すなわち、本発明の目的は、製造中及
び保存中にココア特有の香気成分の飛散を抑制し、これ
により従来のココア飲料に比べてより一層ココア特有の
香味が豊かでコク味のあるココア飲料を得られるココア
飲料用材料及びココア飲料の製造方法を提供することに
ある。
煎したカカオを品温が60〜80℃となるように再度焙
煎して油溶性高沸点成分を滲出させると共に、再度焙煎
に次いで、滲出した油溶性高沸点成分を得られるように
80〜100℃の熱水を加えて練り上げて得られるココ
ア飲料用材料、及び、一度焙煎したカカオを品温が60
〜80℃となるように再度焙煎して油溶性高沸点成分を
滲出させ、次いで滲出した油溶性高沸点成分を得られる
ように80〜100℃の熱水を加えて練り上げ、得られ
たココア練り物を配合してココア飲料を製造することを
特徴とするココア飲料の製造方法を提供する。なお、前
記ココア飲料用材料はペースト状(練り物状)である。
初の焙煎」という。)した後、再度焙煎(以下「二度目
の焙煎」という。)し、更にこれを熱水を加えて練り上
げることにより、ココア特有の香りを備えた油溶性高沸
点成分を得ることができる。この油溶性高沸点成分は、
例えば有機脂肪酸などを含み、油溶性で沸点が高いこと
から加熱及び長期保存によっても飛散しにくく、ココア
飲料(最終製品)の香味を持続させる効果を発揮する。
本発明では、二度目の焙煎をし更に熱水を加えて練り上
げることにより、最初の焙煎によって揮発しなかった
(残存)香気成分をカカオ(例えばカカオ豆)表面に滲
出させ、これにより油溶性高沸点成分として得られるも
のと考えられる。ちなみに、カカオを二度焙煎しただけ
すなわち熱水を加えて練り上げない場合には、ココア特
有の油溶性高沸点成分は十分には得られず、しかも長期
保存した場合の香味の持続性も悪いことを本発明は確か
めている。また、熱水を加えて攪拌し攪拌羽等と焙煎釜
の側面との摩擦で練り上げることにより、口当たり滑ら
かに仕上げている点も本発明の特徴である。
の製造方法において、二度目の焙煎は、焙煎時にカカオ
の品温が60〜80℃となるように焙煎するのが望まし
い。60℃未満では、ココア特有の香りを備えた油溶性
高沸点成分を十分に得ることができず、有機脂肪酸の溶
出も少なく、ココア特有の香味やまろやかさを十分に得
ることができない。80℃より高い温度では、ココア成
分のこげ臭が発生し、最終製品にした際に焼け臭が残り
香味が悪くなるほか、焙煎釜内にこげが生じるようにな
る。
が好ましい。80℃未満では、ココア特有の香りを備え
た油溶性高沸点成分を十分に得ることができない。この
場合の熱水の量は、ココア成分に対して約4〜6倍重量
が好ましい。4倍重量未満では、ココア成分を充分に攪
拌することができず、ダマになり易く、6倍重量より多
いと、攪拌羽とココア成分との摩擦が小さくなり、練り
上げが困難となる。
て、再度焙煎した後、糖類を添加して攪拌し、その後熱
水を加えて攪拌して練り上げるようにするのが好まし
い。当該糖類とは、グラニュー糖、砂糖、水飴などであ
る。このように糖類を添加して攪拌すれば、攪拌羽等に
対するカカオの付着を防止することができ、生産効率を
高めることができる。更にこの場合、糖類の添加量は、
添加される側のカカオと等量であるのが好ましい。等量
より少ないと攪拌する際にカカオと充分に混合されず、
熱水を入れた時ダマが生じ易い。また、等量より多いと
糖のカラメル化が生じ、焙煎釜内にこびり付いてしま
う。
用することができるが、グラニュー糖、乳化剤、安定
剤、牛乳等と配合して使用することにより、風味豊かで
まろやかなココア飲料に仕上げることができる。
明する。
し、その表面温度が90℃以上に達した時点で釜内にコ
コアパウダー(カカオ豆を粉砕し、120℃、1時間焙
煎したものであって、焙煎後少なくとも1時間経過した
もの。脂肪分22〜24%含有)20kgを投入し、コ
コアパウダーの品温が70℃に達した時点より10分間
焙煎した(二度目の焙煎)。次いで、グラニュー糖(耐
熱性菌:陰性)20kgを添加して2分間攪拌した後、
90℃の熱水100リットルを流量36リットル/分で
添加し、90℃以上に液温を保ちながら攪拌して練り上
げ、その後プレート式冷却機にて20℃以下に冷却して
ココア分散液を得た。得られたココア分散液は、表
1に示す配合に調整した後、均質化し、缶に充填し密封
してF0 ≧55の殺菌条件で処理してココア飲料(実施
例1)を得た。尚、ニーダーの攪拌速度は16rpm
で、ココアパウダー投入時及びグラニュー糖添加時以
外、常時攪拌を行った。
粉砕し、120℃、1時間焙煎したものであって、焙煎
後少なくとも1時間経過したもの。脂肪分22〜24%
含有するココア成分)20kgを、パウブレンダー(高
速攪拌機)を用いて70℃の熱水200リットルととも
に10分間攪拌した後、プレート式冷却機にて20℃以
下に冷却してココア分散液を得た。得られたココア分
散液は、表2に示す配合に調整した後、実施例1同様
に均質化し、缶充填し密封してF0 ≧55の殺菌条件で
処理してココア飲料(比較例1)を得た。
のココア飲料について、25人のパネラーにより官能評
価を行い、その結果を表3に示す。
パウダーの品温を60℃、練り上げる熱水の温度を80
℃とし、その他は上記実施例1と同様に行ってココア飲
料(実施例2)を得た。
パウダーの品温を80℃、練り上げる熱水の温度を10
0℃とし、その他は上記実施例1と同様に行い、ココア
飲料(実施例3)を得た。
パウダーの品温を50℃、練り上げる熱水の温度を70
℃とし、その他は上記実施例1と同様に行い、ココア飲
料(比較例2)を得た。
パウダーの品温を90℃、練り上げる熱水の温度を70
℃とし、その他は上記実施例1と同様に行い、ココア飲
料(比較例3)を得た。
施例1〜3及び比較例2〜3のココア飲料について、2
5人のパネラーにより官能評価を行い、その結果を表4
に示す。
較すると、水っぽくてコク味が少なく、香味についても
やや弱かった。また、比較例3を実施例1と比較する
と、比較的ざらつきがなく滑らかであるが、焦げ臭が強
く、苦渋味があった。
Claims (5)
- 【請求項1】 一度焙煎したカカオを品温が60〜80
℃となるように再度焙煎して油溶 性高沸点成分を滲出
させると共に、再度焙煎に次いで、滲出した油溶性高沸
点成分を得ら れるように80〜100℃の熱水を加え
て練り上げて得られるココア飲料用材料。 - 【請求項2】 再度焙煎では、加熱した釜によってカカ
オの品温が60〜80℃となるよ うに焙煎し、次いで
同じ釜内で熱水を加えて練り上げることを特徴とする請
求項1に記載 のココア飲料用材料。 - 【請求項3】 一度焙煎したカカオを品温が60〜80
℃となるように再度焙煎して油溶 性高沸点成分を滲出
させ、次いで滲出した油溶性高沸点成分を得られるよう
に80〜10 0℃の熱水を加えて練り上げ、得られた
ココア練り物を配合してココア飲料を製造するこ とを
特徴とするココア飲料の製造方法。 - 【請求項4】 ニーダーを用いて再度焙煎を行い、次い
で当該ニーダー内で熱水を加えて 練り上げることを特
徴とする請求項3に記載のココア飲料の製造方法。 - 【請求項5】 再度焙煎した後、次いで糖類を添加して
攪拌し、次いで熱水を加えて練り上げることを特徴とす
る請求項3又は4に記載のココア飲料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19224297A JP3395585B2 (ja) | 1997-07-17 | 1997-07-17 | ココア飲料用材料及びココア飲料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19224297A JP3395585B2 (ja) | 1997-07-17 | 1997-07-17 | ココア飲料用材料及びココア飲料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1132681A JPH1132681A (ja) | 1999-02-09 |
JP3395585B2 true JP3395585B2 (ja) | 2003-04-14 |
Family
ID=16288032
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19224297A Expired - Lifetime JP3395585B2 (ja) | 1997-07-17 | 1997-07-17 | ココア飲料用材料及びココア飲料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3395585B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5006255B2 (ja) * | 2008-05-23 | 2012-08-22 | 株式会社明治 | ココアパウダーの香気改良方法 |
-
1997
- 1997-07-17 JP JP19224297A patent/JP3395585B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1132681A (ja) | 1999-02-09 |
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