JP5501346B2 - 歯牙石灰化剤の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、歯牙表面を石灰化させる歯牙石灰化剤に関する。
80歳になっても20本以上自分の歯を保とうとする、いわゆる8020運動(口腔衛生の向上、歯質の保存(MI:Minimal Intervention))に伴い、う蝕に罹患する前の初期う蝕の段階で石灰化を行い健全な歯質に戻す石灰化治療が近年脚光を浴びている。この観点から、有効成分としてフッ素やカルシウム可溶化剤(CPP−ACP;Casein Phosphopeptide-Amorphous Calcium Phosphate、POs−Ca(登録商標);リン酸化オリゴ糖カルシウム)が配合された機能性ガム、歯磨材、歯面処理材が各社より発売されている。しかしながら、フッ素は歯の耐酸性を向上させて、歯質のミネラル分を強化する機能があるとされているが、大量に摂取することによる副作用の問題があった。また、カルシウム可溶化剤を配合した材料は歯質付近に高濃度のミネラル分を供給できる反面、可溶性が高いためミネラル分の沈着能力は低いという問題もあった。
一方、硬化性を有するリン酸カルシウム組成物として、リン酸四カルシウム(以下「TTCP」と略記することがある)と無水リン酸一水素カルシウム(以下「DCPA」と略記することがある)とを組み合わせたリン酸カルシウムセメント(以下「CPC」と略記することがある)が知られており、生体内や口腔内において生体吸収性のヒドロキシアパタイト(以下「HAp」と略記することがある;Ca10(PO(OH))へ徐々に転化し、さらに形態を保ったままで生体硬組織と一体化し得るとされている。
例えば、特許第3017536号公報(特許文献1)には、リン酸四カルシウムとリン酸水素カルシウム無水物を含むリン酸カルシウム組成物が水の存在下で反応してヒドロキシアパタイトを生成することが記載されている。こうして得られたヒドロキシアパタイトは、生体硬組織と接触することによって骨へと徐々に置換することが可能であり、また、上記リン酸カルシウム組成物は石灰化能を有するため、石灰化剤としても使用できるとされている。一方、上記リン酸カルシウム組成物を迅速に硬化させる目的で、リン酸一水素二ナトリウム(NaHPO)等のリン酸のアルカリ金属塩を加えることが記載されている。しかしながら、石灰化の効果を向上させる目的でリン酸のアルカリ金属塩を添加することについては記載も示唆もされていなかった。
また、特開平1−163127号公報(特許文献2)には、リン酸四カルシウム、Ca/Pモル比が1.67未満のリン酸カルシウム、及び増粘剤よりなる知覚過敏症治癒用組成物について記載されている。これによれば、歯牙の知覚過敏部位へ塗布して所定時間保持することにより、知覚過敏を著しく軽減させることができるとされている。知覚過敏が著しく低減する理由として、該組成物の水等との練和物中から溶出したカルシウムイオンやリン酸イオンが象牙細管へ拡散浸透して、この象牙細管中でヒドロキシアパタイトが析出沈積することにより外界からの機械的刺激、熱刺激、及び化学的刺激を遮断するためとされている。一方、上記知覚過敏症治癒用組成物に、水との練和性やペースト粘度の調節のために、ヒドロキシアパタイト、フッ化カルシウム、酸化チタン、水酸化カルシウム、リン酸ナトリウム、リン酸アンモニウム、アルミナ、シリカ等の他の成分を添加してもよいことが記載されている。しかしながら、石灰化の効果を向上させる目的でリン酸のアルカリ金属塩を添加することについては記載も示唆もされていなかった。
特許第3017536号公報 特開平1−163127号公報
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、石灰化効果の高い歯牙石灰化剤を提供することを目的とするものである。
上記課題は、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸のアルカリ金属塩(B)、酸性リン酸カルシウム粒子(C)、及び水を主成分とする液体又は水系ペーストを混合する歯牙石灰化剤の製造方法であって、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸のアルカリ金属塩(B)及び酸性リン酸カルシウム粒子(C)を含む粉体をボールミル又はライカイ機で予め混合し、該粉体と水を主成分とする液体又は水系ペーストとを混合して、リン酸四カルシウム粒子(A)100重量部に対してリン酸のアルカリ金属塩(B)を0.5〜50重量部配合し、歯牙石灰化剤の全量100重量部に対するリン酸四カルシウム粒子(A)の配合量を1〜80重量部とし、リン酸四カルシウム粒子(A)と酸性リン酸カルシウム粒子(C)の配合割合(A/C)をモル比で40/60〜60/40とすることを特徴とする歯牙石灰化剤の製造方法を提供することによって解決される。
このとき、リン酸のアルカリ金属塩(B)がリン酸一水素二ナトリウム及び/又はリン酸二水素一ナトリウムであることが好適である。酸性リン酸カルシウム粒子(C)が、無水リン酸一水素カルシウム[CaHPO]粒子、無水リン酸二水素カルシウム[Ca(HPO]粒子、リン酸三カルシウム[Ca(PO]粒子、非晶性リン酸カルシウム[Ca(PO・xHO]粒子、酸性ピロリン酸カルシウム[CaH]粒子、リン酸一水素カルシウム2水和物[CaHPO・2HO]粒子、及びリン酸二水素カルシウム1水和物[Ca(HPO・HO]粒子からなる群から選択される少なくとも1種であることが好適である。更にフッ素化合物(D)を含有することが好適であり、フッ素化合物(D)がフッ化ナトリウムであることが好適である。リン酸四カルシウム粒子(A)の平均粒径が0.5〜40μmであることが好適であり、リン酸のアルカリ金属塩(B)の平均粒径が0.5〜20μmであることが好適である。酸性リン酸カルシウム粒子(C)の平均粒径が0.1〜7μmであることが好適であり、更に平均粒径が0.002〜2μmであるシリカ又は金属酸化物から選択される粒子(E)を含有することが好適である。
また、このとき、該歯牙石灰化剤0.05gを25℃の純水200gに投入して懸濁液を調製した際に、投入から10分後における該懸濁液の遊離アルカリ金属イオン濃度が0.2〜100mg/Lであることが好適であり、遊離アルカリ金属イオン濃度の平均値をdとしたときの標準偏差σがσ≦0.3dを満たすことが好適であり、アルカリ金属イオンがナトリウムイオンであることが好適である。
本発明により、石灰化効果の高い歯牙石灰化剤が提供され、特にエナメル質表面に対する石灰化効果の高い歯牙石灰化剤が提供される。このことにより、初期う蝕の段階での治療が可能となるばかりでなく、健全歯質、特に健全エナメル質を更に強化することが可能となり、う蝕を予防する材料を提供することが可能となる。
比較例6において、エナメル質表層に作製した脱灰エナメル質(脱灰部分)のコンタクトマイクロラジオグラム像である。 比較例6において、エナメル質表層に作製した脱灰エナメル質を歯牙石灰化剤により石灰化したエナメル質(石灰化部分)のコンタクトマイクロラジオグラム像である。
本発明の歯牙石灰化剤は、リン酸四カルシウム粒子(A)、及びリン酸のアルカリ金属塩(B)を含有するものである。ここで、本発明で用いられる用語の「歯牙」には、「エナメル質」及び「象牙質」の両方が含まれる。リン酸四カルシウム粒子(A)を含む組成物を水の存在下で混合するとヒドロキシアパタイトへ徐々に転化する。本発明者により、リン酸四カルシウム粒子(A)、及びリン酸のアルカリ金属塩(B)を一定量含有する歯牙石灰化剤を用いることにより、石灰化効果が高く、特にエナメル質表面に対する石灰化効果が高いことが明らかとなった。この理由については必ずしも明らかではないが、以下のようなメカニズムが推定される。
すなわち、リン酸四カルシウム粒子(A)、及びリン酸のアルカリ金属塩(B)を一定量含有する歯牙石灰化剤を水の存在下で調製して用いた際に、リン酸四カルシウム粒子(A)が溶解して得られるカルシウムイオンと、リン酸のアルカリ金属塩(B)が溶解して得られるリン酸イオンとが反応してエネルギー的に安定なHApが析出するようである。その結果、エナメル質表面が石灰化されて該エナメル質表面のミネラル成分が回復されるようである。このことにより、初期う蝕の段階での治療が可能となる。ここで本発明者は、上記効果を奏するにはカルシウムイオンとリン酸イオンとが供給される速度のバランスが重要であると推察しており、また、カルシウムイオンを供給する化合物及びリン酸イオンを供給する化合物の溶解度が低い場合や極端に高い場合には、HApの析出が良好ではないことを確認している。したがって、リン酸四カルシウム粒子(A)とリン酸のアルカリ金属塩(B)を一定量含有することで、カルシウムイオンとリン酸イオンとの供給バランスが適切となる本発明の構成を採用する意義が大きい。
本発明は、歯牙石灰化剤の全量100重量部に対してリン酸四カルシウム粒子(A)を1〜80重量部含む。リン酸四カルシウム粒子(A)の含有量が1重量部未満の場合、HApの析出が阻害されて石灰化効果が得られないおそれがあり、5重量部以上であることが好ましく、10重量部以上であることがより好ましく、20重量部以上であることが更に好ましい。一方、リン酸四カルシウム粒子(A)の含有量が80重量部を超える場合、HApの析出が阻害されて石灰化効果が得られないおそれがあり、75重量部以下であることが好ましく、70重量部以下であることがより好ましく、60重量部以下であることが更に好ましい。
本発明で使用されるリン酸四カルシウム[Ca(POO]粒子(A)の製造方法は特に限定されない。市販されているリン酸四カルシウム粒子をそのまま用いてもよいし、適宜粉砕して粒径を整えて使用してもよい。粉砕方法としては、後に説明する酸性リン酸カルシウム粒子(C)の粉砕方法と同様の方法を採用できる。
本発明で用いられるリン酸四カルシウム粒子(A)の平均粒径は、0.5〜40μmであることが好ましい。平均粒径が0.5μm未満の場合、リン酸四カルシウム粒子(A)の溶解が過度になることにより水溶液中のpHが高くなりヒドロキシアパタイトの析出が円滑でなくなることで、石灰化効果が得られないおそれがある。リン酸四カルシウム粒子(A)の平均粒径は、より好適には5μm以上であり、更に好適には10μm以上である。一方、平均粒径が40μmを超える場合、液剤との混合により得られるペーストが十分な粘性を示さないなどペースト性状が好ましくないおそれがある。また、ペースト練和時のざらつき感が大きくなり操作性が損なわれる、あるいは練和に用いられるスタティックミキサーからのペーストの取り出しが困難となるおそれもある。リン酸四カルシウム粒子(A)の平均粒径は、35μm以下であることがより好ましく、30μm以下であることが更に好ましい。ここで、本発明で使用するリン酸四カルシウム粒子(A)の平均粒径とは、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定し、算出したものである。
本発明の歯牙石灰化剤は、リン酸四カルシウム粒子(A)100重量部に対してリン酸のアルカリ金属塩(B)を0.5〜50重量部含むものである。このように、リン酸四カルシウム粒子(A)に加えてリン酸のアルカリ金属塩(B)を一定量含有することにより、石灰化効果が高く、特にエナメル質表面に対する石灰化効果が高い歯牙石灰化剤を提供することができる。リン酸のアルカリ金属塩(B)の含有量が0.5重量部未満の場合、HApの析出が阻害されて石灰化効果が得られないおそれがあり、1重量部以上であることが好ましく、2重量部以上であることがより好ましい。一方、リン酸のアルカリ金属塩(B)の含有量が50重量部を超える場合、HApの析出が阻害されて石灰化効果が得られないおそれがあり、40重量部以下であることが好ましく、30重量部以下であることがより好ましく、25重量部以下であることが更に好ましい。
本発明で用いられるリン酸のアルカリ金属塩(B)としては特に限定されず、リン酸一水素二ナトリウム、リン酸一水素二カリウム、リン酸二水素一リチウム、リン酸二水素一ナトリウム、リン酸二水素一カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム等が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上が用いられる。中でも、安全性や純度の高い原料が容易に入手できる観点から、リン酸のアルカリ金属塩(B)がリン酸一水素二ナトリウム及び/又はリン酸二水素一ナトリウムであることが好ましい。また、安全性の観点から、本発明で用いられるリン酸のアルカリ金属塩(B)におけるアルカリ金属イオンがナトリウムイオンであることが好ましい。
本発明で用いられるリン酸のアルカリ金属塩(B)の平均粒径が0.5〜20μmであることが好ましい。リン酸のアルカリ金属塩(B)の平均粒径が0.5μm未満の場合、凝集が顕著となることで液剤又は粉剤中に均一に分散させることが困難となることから、水の存在下で調製した本発明の歯牙石灰化剤から放出されるリン酸のアルカリ金属塩(B)由来のリン酸イオンの歯牙に対する供給が不足し、カルシウムイオンとの供給バランスが崩れることで石灰化率が低下するとともにエナメル質硬度の向上効果が低下するおそれがあり、1μm以上であることがより好ましい。一方、リン酸のアルカリ金属塩(B)の平均粒径が20μmを超える場合、水の存在下で調製した本発明の歯牙石灰化剤から放出されるリン酸のアルカリ金属塩(B)由来のリン酸イオンの歯牙に対する供給が不足し、カルシウムイオンとの供給バランスが崩れることで石灰化率が低下するとともにエナメル質硬度の向上効果が低下してしまうおそれがある。リン酸のアルカリ金属塩(B)の平均粒径は15μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることが更に好ましい。
本発明の歯牙石灰化剤は、リン酸四カルシウム粒子(A)及びリン酸のアルカリ金属塩(B)に加えて、更に酸性リン酸カルシウム粒子(C)を含有することが好ましい。このことにより、石灰化効果をより高めることが可能となる。本発明者は、この理由について、リン酸四カルシウム粒子(A)及びリン酸のアルカリ金属塩(B)に加えて溶解度の低い酸性リン酸カルシウム粒子(C)を含有することにより、ペースト塗布後にカルシウムイオンとリン酸イオンをより長時間供給できるだけでなく、供給バランスがより適切となるためと推察している。
本発明で用いられる酸性リン酸カルシウム粒子(C)としては特に限定されず、無水リン酸一水素カルシウム[CaHPO]粒子、無水リン酸二水素カルシウム[Ca(HPO]粒子、リン酸三カルシウム[Ca(PO]粒子、非晶性リン酸カルシウム[Ca(PO・xHO]粒子、酸性ピロリン酸カルシウム[CaH]粒子、リン酸一水素カルシウム2水和物[CaHPO・2HO]粒子、及びリン酸二水素カルシウム1水和物[Ca(HPO・HO]粒子からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらの中でも、無水リン酸一水素カルシウム[CaHPO]粒子、無水リン酸二水素カルシウム[Ca(HPO]粒子、リン酸一水素カルシウム2水和物[CaHPO・2HO]粒子、及びリン酸二水素カルシウム1水和物[Ca(HPO・HO]粒子からなる群から選択される少なくとも1種がより好適に使用され、特に無水リン酸一水素カルシウム[CaHPO]粒子、及び無水リン酸二水素カルシウム[Ca(HPO]粒子からなる群から選択される少なくとも1種が更に好適に使用される。
本発明で用いられる酸性リン酸カルシウム粒子(C)の平均粒径は、0.1〜7μmであることが好ましい。平均粒径が0.1μm未満の場合、液剤への溶解が過多となるためカルシウムイオンとリン酸イオンの供給バランスが崩れるだけでなく、液剤との混合により得られるペーストの粘度が高くなり過ぎるおそれがあり、より好適には0.3μm以上である。一方、平均粒径が7μmを超える場合、酸性リン酸カルシウム粒子(C)が液剤へ溶解しにくくなるためリン酸四カルシウム粒子(A)の溶解が過度となるおそれがある。その結果、カルシウムイオンとリン酸イオンの供給バランスが崩れることに加え、水溶液のpHが高くなることでヒドロキシアパタイトの析出が円滑でなくなり、石灰化効果が低下するおそれがある。酸性リン酸カルシウム粒子(C)の平均粒径は、より好適には3μm以下である。酸性リン酸カルシウム粒子(C)の平均粒径は、上記リン酸四カルシウム粒子(A)の平均粒径と同様にして算出される。
このような平均粒径を有する酸性リン酸カルシウム粒子(C)の製造方法は特に限定されず、市販品を入手できるのであればそれを使用してもよいが、市販品を更に粉砕することが好ましい場合が多い。その場合、ボールミル、ライカイ機、ジェットミルなどの粉砕装置を使用することができる。また、酸性リン酸カルシウム原料粉体をアルコールなどの液体の媒体と共にライカイ機、ボールミル等を用いて粉砕してスラリーを調製し、得られたスラリーを乾燥させることにより酸性リン酸カルシウム粒子(C)を得ることもできる。このときの粉砕装置としては、ボールミルを用いることが好ましく、そのポット及びボールの材質としては、好適にはアルミナやジルコニアが採用される。
ここで、酸性リン酸カルシウム粒子(C)の平均粒径に比べてリン酸四カルシウム粒子(A)の平均粒径を大きくすることによって、両者の溶解度のバランスが適切となり、水溶液のpHを中性付近に維持することが可能となる。その結果、ヒドロキシアパタイトの析出が円滑となり、石灰化効果を向上させることができる。具体的には(A)の平均粒径を(C)の平均粒径の2倍以上とすることがより好ましく、4倍以上とすることがさらに好ましく、7倍以上とすることが特に好ましい。一方、(A)の平均粒径を(C)の平均粒径の35倍以下とすることがより好ましく、30倍以下とすることが更に好ましく、25倍以下とすることが特に好ましい。
リン酸四カルシウム粒子(A)と酸性リン酸カルシウム粒子(C)の配合割合(A/C)は特に限定されず、モル比で40/60〜60/40の範囲となるような配合割合で使用されることが好ましい。このことにより、石灰化効果の高い本発明の歯牙石灰化剤を得ることができる。上記配合割合(A/C)は、より好適には45/55〜55/45であり、実質的に50/50であることが最適である。
本発明の歯牙石灰化剤は、更にフッ素化合物(D)を含有することが好ましい。このことにより、歯質に耐酸性を付与させるとともに石灰化を促進させることが可能となる。本発明で用いられるフッ素化合物(D)としては特に限定されず、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化アンモニウム、フッ化リチウム、フッ化セシウム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム、フッ化銅、フッ化ジルコニウム、フッ化アルミニウム、フッ化スズ、モノフルオロリン酸ナトリウム、モノフルオロリン酸カリウム、フッ化水素酸、フッ化チタンナトリウム、フッ化チタンカリウム、ヘキシルアミンハイドロフルオライド、ラウリルアミンハイドロフルオライド、グリシンハイドロフルオライド、アラニンハイドロフルオライド、フルオロシラン類、フッ化ジアミン銀等が挙げられる。中でも石灰化促進効果の観点からフッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化スズが好適に用いられる。フッ素化合物(D)の使用量は特に限定されず、歯牙石灰化剤の全量100重量部に対してフッ素化合物(D)の換算フッ化物イオンを0.01〜3重量部含むことが好ましい。フッ素化合物(D)の換算フッ化物イオンの使用量が0.01重量部未満の場合、石灰化を促進する効果が低下するおそれがあり、0.05重量部以上であることがより好ましい。一方、フッ素化合物(D)の換算フッ化物イオンの使用量が3重量部を超える場合、安全性が損なわれるおそれがあり、1重量部以下であることがより好ましい。
本発明の歯牙石灰化剤は、本発明の効果を阻害しない範囲でリン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸のアルカリ金属塩(B)、酸性リン酸カルシウム粒子(C)及びフッ素化合物(D)以外の成分を含有しても構わない。例えば、必要に応じて増粘剤を配合することができる。増粘剤の具体例としては、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸塩、ポリグルタミン酸、ポリグルタミン酸塩、ポリアスパラギン酸、ポリアスパラギン酸塩、ポリLリジン、ポリLリジン塩、セルロース以外のデンプン、アルギン酸、アルギン酸塩、カラジーナン、グアーガム、キタンサンガム、セルロースガム、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸塩、ペクチン、ペクチン塩、キチン、キトサン等の多糖類、アルギン酸プロピレングリコールエステル等の酸性多糖類エステル、またコラーゲン、ゼラチン及びこれらの誘導体などのタンパク質類等の高分子などから選択される1つ又は2つ以上が挙げられるが、水への溶解性及び粘性の面からはカルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸、アルギン酸塩、キトサン、ポリグルタミン酸、ポリグルタミン酸塩から選択される少なくとも1つが好ましい。増粘剤は、粉体に配合してもよいし液剤に配合してもよく、また混合中のペーストに配合してもよい。
また、必要に応じてシリカ、金属酸化物等に代表される無機フィラー、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジグリセリン等の多価アルコール、キシリトール、ソルビトール、エリスリトール等の糖アルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリエーテル、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、カンゾウ抽出液、サッカリン、サッカリンナトリウム等の人工甘味料などを加えてもよい。これらの中でも、本発明の歯牙石灰化剤は、無機フィラーを含有することが好ましく、平均粒径が0.002〜2μmであるシリカ又は金属酸化物から選択される粒子(E)を含有することがより好ましく、平均粒径が0.002〜2μmであるシリカ粒子(E)を含有することが更に好ましい。
更に、薬理学的に許容できるあらゆる薬剤等を配合することができる。セチルピリジニウムクロリド等に代表される抗菌剤、消毒剤、抗癌剤、抗生物質、アクトシン、PEG1などの血行改善薬、bFGF、PDGF、BMPなどの増殖因子、骨芽細胞、象牙芽細胞、さらに未分化な骨髄由来幹細胞、胚性幹(ES)細胞、線維芽細胞等の分化細胞を遺伝子導入により脱分化・作製した人工多能性幹(iPS:induced Pluripotent Stem)細胞ならびにこれらを分化させた細胞など硬組織形成を促進させる細胞などを配合させることができる。
本発明の歯牙石灰化剤は、該歯牙石灰化剤0.05gを25℃の純水200gに投入して懸濁液を調製した際に、投入から10分後における該懸濁液の遊離アルカリ金属イオン濃度が0.2〜100mg/Lであることが好ましい。前記遊離アルカリ金属イオン濃度がこのような範囲にあることで、石灰化率並びにエナメル質硬度の向上効果が良好な歯牙石灰化剤が得られる利点を有する。前記遊離アルカリ金属イオン濃度が0.2mg/L未満の場合、アルカリ金属イオンと共に供給されるリン酸イオンが不足することから歯牙へのイオンの供給バランスが崩れ、ヒドロキシアパタイトへの転化が円滑でなくなり、石灰化率並びにエナメル質硬度の向上効果が良好な歯牙石灰化剤が得られないおそれがあり、0.5mg/L以上であることがより好ましく、1mg/L以上であることが一層好ましい。一方、前記遊離アルカリ金属イオン濃度が100mg/Lを超える場合、アルカリ金属イオンと共に供給されるリン酸イオンが過多となることから歯牙へのイオンの供給バランスが崩れ、ヒドロキシアパタイトへの転化が円滑でなくなり、石灰化率並びにエナメル質硬度の向上効果が良好な歯牙石灰化剤が得られないだけでなく、過剰のナトリウムイオンがヒドロキシアパタイトへの転化を阻害するおそれがあり、50mg/L以下であることがより好ましく、30mg/L以下であることが一層好ましい。遊離アルカリ金属イオンの測定方法は任意の方法を選択できる。懸濁液の上清を採取し、ICP発光分光分析装置あるいはイオンクロマトグラフィーにより測定を行うことも可能であるし、懸濁液中にアルカリ金属イオン濃度に応答する電極を直接浸漬する測定方法を用いても良い。
また、本発明の象牙質石灰化剤は、前記遊離アルカリ金属イオン濃度の平均値をdとしたときの標準偏差σがσ≦0.3dを満たすこと、すなわち、標準偏差σを前記遊離アルカリ金属イオン濃度の平均値dで割った値(σ/d)が0.3以下であることが好ましい。このことにより、リン酸のアルカリ金属塩(B)の均一性が良好となり、更に石灰化率が良好でエナメル質硬度の向上効果が良好な歯牙石灰化剤が得られる利点を有する。この理由については必ずしも明らかではないが、以下のようなメカニズムが推定される。すなわち、リン酸のアルカリ金属塩(B)の均一性が良好でない場合、リン酸のアルカリ金属塩(B)が凝集しており、水に溶解しにくい状態になっていることから水の存在下で調製した本発明の歯牙石灰化剤から放出されるリン酸のアルカリ金属塩(B)由来のリン酸イオンの歯牙に対する供給が不足し、カルシウムイオンとの供給バランスが崩れることで石灰化率が低下するとともにエナメル質硬度の向上効果が低下してしまうと考えられる。
本発明では、リン酸四カルシウム粒子(A)及びリン酸のアルカリ金属塩(B)を含有する粉体と、水を主成分とする液体又は水系ペーストとを混合することにより、ペースト状の歯牙石灰化剤を得ることができる。水を含むこのペースト状の歯牙石灰化剤は、直ちにHApに転化する反応が起こり始めるため、医療現場で使用する直前に混合して調製することが好ましい。混合操作としては特に限定されず、手混合、スタティックミキサーを用いた混合等が好ましく採用される。ここで、本発明者はリン酸のアルカリ金属塩(B)の含有量が適切な範囲にあると石灰化効果が高いことを確認している。しかしながら、リン酸のアルカリ金属塩(B)の水に対する溶解度がそれ程高くないため、リン酸のアルカリ金属塩(B)を粉体で加える上記混合方法が好ましく採用される。
こうして得られた歯牙石灰化剤は、エナメル質表面に塗布等することにより好適に使用される。ここで、水を主成分とする液体とは、純水であっても、水を主成分とし他の成分を含有する液体であってもよく、また、水を主成分とする水系ペーストとは、水を主成分とし他の成分を含有するペースト状の液体を示す。他の成分としては特に限定されず、上述の酸性リン酸カルシウム粒子(C)、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジグリセリン等の多価アルコール、キシリトール、ソルビトール、エリスリトール等の糖アルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリエーテルなどが例示される。他の成分として酸性リン酸カルシウム粒子(C)を含む場合、リン酸四カルシウム粒子(A)及びリン酸のアルカリ金属塩(B)を含む粉体又は非水系ペーストに、水を主成分とし酸性リン酸カルシウム粒子(C)を含む液体又は水系ペーストを加えて混合する方法も好ましく採用される。
また、本発明では、リン酸四カルシウム粒子(A)を含む粉体又は非水系ペーストに、水を主成分としリン酸のアルカリ金属塩(B)を含む液体又は水系ペーストを加えて混合することによってもペースト状の歯牙石灰化剤を得ることができる。ここで、水の存在下ではリン酸四カルシウム粒子(A)が溶解して徐々にHApに転化する反応が起こるため、水を主成分とする液体又は水系ペーストとリン酸四カルシウム粒子(A)とを予め混合して保存しておくことができない。したがって、リン酸四カルシウム粒子(A)を含む粉体又は水以外の他の溶媒を主成分とする非水系ペーストと、水を主成分としリン酸のアルカリ金属塩(B)を含む液体又は水系ペーストとを混合する方法が好適に採用され、使用直前に混合して調製する際の操作が簡便である利点も有する。また、非水系ペーストに使用される水以外の溶媒としては特に限定されず、例えば、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジグリセリン等の多価アルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリエーテルなどが例示される。
また、本発明において、リン酸四カルシウム粒子(A)及びリン酸のアルカリ金属塩(B)を含む粉体、又はリン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸のアルカリ金属塩(B)及び酸性リン酸カルシウム粒子(C)を含む粉体を予め混合することが好ましい。このことにより、石灰化率が良好となる利点を有する。特に、本発明の歯牙石灰化剤をエナメル質表面に対して用いた場合、石灰化された後のエナメル質硬度が向上する利点を有する。ここで、前記混合の際には、ジェットミル、ライカイ機、ボールミル、高速回転ミル、遊星ミル、ハイブリダイザー、メカノフュージョン又は混合押出し機から選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。石灰化率をより高める観点から、ボールミル、ライカイ機、高速回転ミル、ジェットミルから選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。
本発明の歯牙石灰化剤は、歯面処理材、歯磨材、又はチューイングガムの各種用途に好ましく用いられる。水の存在下ではリン酸四カルシウム粒子(A)が溶解して徐々にHApに転化する反応が起こるため、歯磨材やチューイングガムなどのように使用時に適宜水分が供給されるような態様であってもよいし、歯面処理材などのように使用直前に液剤と適宜混合するような態様であってもよい。したがって、リン酸四カルシウム粒子(A)及びリン酸のアルカリ金属塩(B)を含む粉体又は非水系ペーストと、水を主成分とする液体又は水系ペーストとからなる歯牙石灰化剤キットであることが本発明の実施態様の一つである。また、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸のアルカリ金属塩(B)及び酸性リン酸カルシウム粒子(C)を含む粉体又は非水系ペーストと、水を主成分とする液体又は水系ペーストとからなる歯牙石灰化剤キットであることが本発明の実施態様の一つである。また、リン酸四カルシウム粒子(A)を含む粉体又は非水系ペーストと、水を主成分としリン酸のアルカリ金属塩(B)を含む液体又は水系ペーストとからなる歯牙石灰化剤キットであることが本発明の実施態様の一つである。また、リン酸四カルシウム粒子(A)を含む粉体又は非水系ペーストと、リン酸のアルカリ金属塩(B)を含む粉体又は非水系ペーストと、水を主成分とする液体又は水系ペーストとからなる歯牙石灰化剤キットであることが本発明の実施態様の一つである。また、リン酸四カルシウム粒子(A)及びリン酸のアルカリ金属塩(B)を含む粉体又は非水系ペーストと、水を主成分とし酸性リン酸カルシウム粒子(C)を含む液体又は水系ペーストとからなる歯牙石灰化剤キットであることが本発明の実施態様の一つである。また、リン酸四カルシウム粒子(A)を含む粉体又は非水系ペーストと、リン酸のアルカリ金属塩(B)を含む粉体又は非水系ペーストと、酸性リン酸カルシウム粒子(C)を含む粉体又は非水系ペーストと、水を主成分とする液体又は水系ペーストとからなる歯牙石灰化剤キットであることも本発明の実施態様の一つである。また、こうして用いられる本発明の歯牙石灰化剤は、エナメル質表面に対する石灰化効果が高く、歯牙石灰化剤からなるエナメル質石灰化剤が本発明の好適な実施態様である。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明する。本実施例においてリン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸のアルカリ金属塩(B)粒子、酸性リン酸カルシウム粒子(C)及びフッ化ナトリウム(D)粒子の平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所製「SALD−2100型」)を用いて測定し、測定の結果から算出されるメディアン径を平均粒径とした。
[石灰化用牛歯の調製]
健全牛歯切歯の頬側中央を#80,#1000研磨紙を用いて回転研磨機により研磨し、エナメル質を露出させた。この牛歯研磨面をさらにラッピングフィルム(#1200,#3000,#8000,住友スリーエム社製)を用いて研磨し、平滑とした。この研磨エナメル質部分に歯に対して縦軸方向及び横軸方向に各7mm試験部分の窓を残し(以下、「エナメル質窓」と称する)、周りをマニキュアでマスキングし、1時間風乾した。この牛歯を、Reynoldsら(E. C. Reynolds, J. Dent. Res., 76(9), 1587-1595.)の手法に準じて人工脱灰液(0.1mol/L乳酸、0.5g/Lヒドロキシアパタイト、20g/Lポリアクリル酸(Mw:250kDa)、NaOH適量、pH4.8)中に5日間浸漬して脱灰を行った。人工脱灰液は毎日交換した。脱灰エナメル質窓の半分をマニキュアでマスキングし、1時間風乾することで石灰化に用いる牛歯を調製した。
[擬似唾液の調製]
塩化ナトリウム(8.77g,150mmol)、リン酸二水素カリウム(122mg,0.9mmol)、塩化カルシウム(166mg,1.5mmol)、Hepes(4.77g,20 mmol)をそれぞれ秤量皿に量り取り、約800mlの蒸留水を入れた2000mlビーカーに攪拌下に順次加えた。溶質が完全に溶解したことを確認した後、この溶液の酸性度をpHメータ(F55、堀場製作所)で測定しながら、10%水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、pH7.0とした。次にこの溶液を1000mlメスフラスコに加えてメスアップし、擬似唾液1000mlを得た。
比較例6
[歯牙石灰化剤の調製]
(1)リン酸四カルシウム粒子(A)の調製
本実施例で使用するリン酸四カルシウム粒子(A1)(平均粒径23.1μm)は、以下の通り調製した粗リン酸四カルシウムを粉砕することにより得た。市販の無水リン酸一水素カルシウム粒子(Product No. 1430, J.T.Baker Chemical Co., NJ)及び炭酸カルシウム(Product No. 1288, J.T.Baker Chemical Co., NJ)を等モルとなる様に水中に加え、1時間撹拌した後、ろ過・乾燥することで得られたケーキ状の等モル混合物を電気炉(FUS732PB,アドバンテック東洋(株)製)中で1500℃、24時間加熱し、その後デシケータ中で室温まで冷却することでリン酸四カルシウム塊を調製した。さらに、乳鉢中で荒く砕き、その後篩がけを行うことで微粉ならびにリン酸四カルシウム塊を除き、0.5〜3mmの範囲に粒度を整え、粗リン酸四カルシウムを得た。この粗リン酸四カルシウム100g、及び直径が20mmのジルコニアボール200gを400mlのアルミナ製粉砕ポット(株式会社ニッカトー製「Type A−3 HDポットミル」)中に加え、150rpmの回転速度で15時間粉砕することでリン酸四カルシウム粒子(A1)を得た。
(2)リン酸のアルカリ金属塩(B)粒子の調製
リン酸のアルカリ金属塩(B)粒子の一例として本実施例で使用するリン酸一水素二ナトリウム(B)粒子(平均粒径1.7μm)は、市販のリン酸一水素二ナトリウム粒子(和光純薬工業株式会社製)50g、95%エタノール(和光純薬工業株式会社製「Ethanol(95)」)240g、及び直径が10mmのジルコニアボール480gを1000mlのアルミナ製粉砕ポット(株式会社ニッカトー製「HD−B−104 ポットミル」)中に加え、1500rpmの回転速度で5時間湿式振動粉砕を行うことで得られたスラリーを、ロータリーエバポレータでエタノールを留去した後、60℃で6時間真空乾燥することで得た。
(3)酸性リン酸カルシウム粒子(C)の調製
酸性リン酸カルシウム粒子(C)の一例として本実施例で使用する無水リン酸一水素カルシウム粒子(C1)(平均粒径1.1μm)は、市販の無水リン酸一水素カルシウム粒子(Product No. 1430, J.T.Baker Chemical Co., NJ、平均粒径10.2μm)50g、95%エタノール(和光純薬工業株式会社製「Ethanol(95)」)240g、及び直径が10mmのジルコニアボール480gを1000mlのアルミナ製粉砕ポット(株式会社ニッカトー製「HD−B−104 ポットミル」)中に加え、1500rpmの回転速度で15時間湿式振動粉砕を行うことで得られたスラリーを、ロータリーエバポレータでエタノールを留去した後、60℃で6時間真空乾燥することで得た。
(4)歯牙石灰化剤用の粉剤の調製
上記で得たリン酸四カルシウム粒子(A1)26.2g、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子5g、無水リン酸一水素カルシウム粒子(C1)9.8g及び特開平2−258602号公報に開示の方法で微粒子化したフッ化ナトリウム(D)粒子(平均粒径0.7μm)0.21gを高速回転ミル(アズワン株式会社製「SM−1」)中に加え、1000rpmの回転速度で3分間混合することで歯牙石灰化剤用の粉剤を得た。このように混合されて得られる粉剤の調製方法を「方法1」とした。
(5)歯牙石灰化剤用の液状ペーストの調製
グリセリン(和光純薬工業株式会社製)1000g、プロピレングリコール(和光純薬工業株式会社製)500g、キシリトール(和光純薬工業株式会社製)500g、ポリエチレングリコール(マクロゴール400、三洋化成工業株式会社製)300g、セチルピリジニウムクロリド1水和物(和光純薬工業株式会社製)5g、シリカ粒子(E)(デグサ社製「AEROSIL 130」、平均粒径:0.016μm)400g及び蒸留水1174gをユニバーサルミキサー(株式会社パウレックス製)中で乳化分散させることで歯牙石灰化剤用の液状ペーストを得た。
(6)歯牙石灰化剤の調製
上記(4)で得た粉剤0.41gを精秤し、これに上記(5)で得た液状ペースト0.59gを加え混合することで歯牙石灰化剤を調製した。歯牙石灰化剤の組成を表1にまとめて示す。
[アルカリ金属イオン濃度の測定]
マグネティックスターラー上で25℃の純水200gを攪拌させている中に、上記象牙質石灰化剤用の粉剤0.05gを投入した。粉剤投入後10分時点で撹拌を停止し、上清を採取し、メンブレンフィルターでろ過した後にICP発光分光分析装置(IRIS AP、日本ジャーレルアッシュ株式会社製)を用いて粉剤スラリーの遊離ナトリウムイオン濃度を測定した(n=50)。比較例6における粉剤のナトリウムイオン濃度の平均値(d)は10.4mg/Lであり、ナトリウムイオン濃度の標準偏差(σ)を(d)で除した数値(σ/d)は0.06であった。得られた結果を表1にまとめて示す。
[石灰化試験]
上記で調製した石灰化用牛歯を蒸留水に浸漬し、30分間静置した後、エナメル質窓に対してペースト状の歯牙石灰化剤を塗布し、37℃、100%RH条件下で30分間インキュベートし、石灰化を行った。その後、歯牙石灰化剤を蒸留水で洗い流した後、擬似唾液中37℃で保存した。歯牙石灰化剤塗布は1日毎に実施し、連続して7回実施した。歯牙石灰化剤の塗布・除去作業時間以外は常時擬似唾液中に浸漬した。また、擬似唾液は毎日交換した(n=5)。
[形態学的評価]
(1)エポキシ樹脂の調製
エポキシ樹脂の調製はLuft法に準じて行い、エポキシ樹脂、硬化剤を均一に混合した後、加速剤を添加する方法を用いた。100mlディスポカップに、ルベアック812(エポキシ樹脂、ナカライテスク株式会社製)41ml、ルベアックMNA(硬化剤、ナカライテスク株式会社製)31ml、ルベアックDDSA(硬化剤、ナカライテスク株式会社製)10mlをそれぞれディスポシリンジを用いて量り取りディスポカップに加え、10分間攪拌した。これにディスポシリンジで量り取ったルベアックDMP−30(加速剤、ナカライテスク株式会社製)1.2mlを攪拌しながら徐々に滴下し、添加後さらに10分間攪拌することで調製した。
(2)CMR撮影用サンプルの作製
擬似唾液から石灰化牛歯を取り出し、水洗した後、バイアル中の70%エタノール水溶液中に浸漬した。浸漬後、直ちにバイアルをデシケータ内に移し、10分間減圧条件下に置いた。この後、バイアルをデシケータから取り出し、低速攪拌機(TR−118,AS−ONE社製)に取り付け、約4rpmの回転速度で1時間攪拌した。同様の操作を、80%エタノール水溶液、90%エタノール水溶液、99%エタノール水溶液、100%エタノール(2回)を用いて行い、2回目の100%エタノールにはそのまま1晩浸漬した。翌日、プロピレンオキサイドとエタノールの1:1混合溶媒、プロピレンオキサイド100%(2回)についても順次同様の作業を行い、2回目のプロピレンオキサイドにそのまま1晩浸漬した。さらに、エポキシ樹脂:プロピレンオキサイド=1:1混合溶液、エポキシ樹脂:プロピレンオキサイド=4:1混合溶液、エポキシ樹脂100%(2回)についても同様の作業を行った。これらについては浸漬時間を2時間とした。最後にエポキシ樹脂を入れたポリ容器に牛歯サンプルを入れ、45℃にて1日間、60℃にて2日間硬化反応を行った。硬化終了後、ポリエチレン製容器とともに精密低速切断機(BUEHLER、ISOMET1000)により脱灰面に対して垂直方向に切断し、試験部分の断面を含む厚さ約1mmの切片を得た。この切片をラッピングフィルム(#1200,#3000,#8000,住友スリーエム社製)を用いて研磨し、切片厚さを80〜100μmとすることでCMR(Contact Micro Radiography;軟X線顕微鏡像)撮影用サンプルとした(n=5)。
(3)CMR撮影
CMR撮影およびフィルム現像はすべて暗室中において行った。CMR撮影には、CMR−2(ソフテックス株式会社製)を使用した。上記で得たCMR撮影用サンプルを専用フィルム(Kodac special Holographic,Kodac社製)上に密着させた状態で置き、管電圧15kV、管電流2.6mA、X線照射時間30分の条件で各サンプルの軟X線透過像を撮影した。現像は現像液(D−19,Kodac社製)、定着液(GBX,Kodac社製)を用い、現像液に5分間浸漬した後30秒間水洗し、定着液に5分間浸漬した後1分間水洗、乾燥させ、軟X線写真フィルムを得た。得られた軟X線写真の透過像を光学顕微鏡(BX51,オリンパス製)で対物レンズ40倍にて観察し、透過像を光学顕微鏡に接続したCCDカメラ(Pro600ES,Pixera製)を用いて写真画像データとして得た。得られた画像を画像解析コンピュータソフトScion Imageβ4.03(Scion社製)を用いて解析した。脱灰部分と石灰化部分のフィルム濃度(グレイ値)をエナメル表層から一定深さ位置(約30μm)で測定し、脱灰部分のフィルム濃度を0%、エナメル質表面から更に深部の未脱灰部分のフィルム濃度を100%としたときの換算値(%)により石灰化率を算出した。比較例6の歯牙石灰化剤により石灰化した脱灰エナメル質の石灰化率は71.6%であった。
[石灰化部のビッカース硬度測定]
(1)ビッカース硬度測定用サンプルの作製
上記CMR用サンプル調製の際に得られた精密低速切断機により横断的に切断した切片(厚さ1mm)の両面をラッピングフィルム(#3000,#8000,住友スリーエム社製)を用いて研磨することで厚さが900μmの硬度測定用サンプルを調製した(n=5)。
(2)ビッカース硬度測定
ビッカース硬度測定には、ミツトヨ製のマイクロビッカース硬度試験機(MicroWiZhard)を用い、0.01kgfの試験力、負荷4秒・保持10秒・除荷4秒の試験時間、100倍での傷観察の各条件でビッカース硬度測定を実施した。健全な牛歯エナメル質のビッカース硬度は377HV、マニキュアでマスキングし脱灰を保持した脱灰エナメル質の表面から30μm深さのビッカース硬度は122HVであった。比較例6の歯牙石灰化剤により石灰化した脱灰エナメル質の表面から30μm深さ部分のビッカース硬度は314HVであった。
比較例7
比較例6において、無水リン酸一水素カルシウム粒子(C1)を用いず、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表1に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例8
比較例6において、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子を粉剤に加えて調製する代わりに液状ペーストに加えて調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表1に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例9
比較例6において、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子の使用量を0.2重量部とし、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表1に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例10
比較例6において、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子5重量部を粉剤に加えて調製する代わりに、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子0.2重量部を液状ペーストに加え、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表1に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例11
比較例6において、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子の使用量を12重量部とし、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表1に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例12
比較例6において、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子5重量部を粉剤に加えて調製する代わりに、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子12重量部を液状ペーストに加え、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表1に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例13
比較例6において、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子の使用量を1.2重量部とし、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表1に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例14
比較例6において、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子の使用量を2.4重量部とし、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表1に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例15
比較例6において、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子の使用量を7.2重量部とし、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表1に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例16
比較例6において、リン酸四カルシウム粒子(A1)の使用量を73.5重量部、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子の使用量を14重量部とし、無水リン酸一水素カルシウム粒子(C1)、グリセリン、プロピレングリコール、キシリトール、ポリエチレングリコール及びシリカ粒子(E)を用いず、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表1に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例17
比較例6において、リン酸四カルシウム粒子(A1)の使用量を49重量部、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子の使用量を9.3重量部とし、無水リン酸一水素カルシウム粒子(C1)、グリセリン、プロピレングリコール、キシリトール、ポリエチレングリコール及びシリカ粒子(E)を用いず、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表1に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例18
比較例6において、リン酸四カルシウム粒子(A1)の使用量を2.62重量部、無水リン酸一水素カルシウム粒子(C1)の使用量を0.98重量部とし、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子5重量部を粉剤に加えて調製する代わりに、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子0.5重量部を液状ペーストに加え、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表1に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例19
比較例6において、リン酸四カルシウム粒子(A1)の使用量を2.62重量部、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子の使用量を0.5重量部とし、無水リン酸一水素カルシウム粒子(C1)の使用量を0.98重量部とし、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表1に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例20
比較例6において、リン酸四カルシウム粒子(A1)の使用量を5.24重量部、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子の使用量を1重量部とし、無水リン酸一水素カルシウム粒子(C1)の使用量を1.96重量部とし、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表1に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例21
比較例6において、リン酸四カルシウム粒子(A1)の使用量を13.1重量部、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子の使用量を2.5重量部とし、無水リン酸一水素カルシウム粒子(C1)の使用量を4.9重量部とし、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表2に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例22
比較例6において、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子を5重量部用いる代わりに、リン酸二水素一ナトリウム(B)粒子を5重量部用いた以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表2に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例23
比較例6において、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子5重量部を粉剤に加えて調製する代わりに、リン酸二水素一ナトリウム(B)粒子5重量部を液状ペーストに加え、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表2に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例24
比較例6において、フッ化ナトリウム(D)粒子を用いず、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表2に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例25
比較例6において、無水リン酸一水素カルシウム粒子(C1)を9.8重量部用いる代わりに、リン酸一水素カルシウム2水和物粒子(C)(平均粒径1.2μm)を12.3重量部用い、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表2に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。ここで、上記リン酸一水素カルシウム2水和物粒子(C)(平均粒径1.2μm)は、市販のリン酸一水素カルシウム2水和物粒子(和光純薬工業株式会社製、平均粒径19μm)を用い、比較例6における無水リン酸一水素カルシウム粒子(C1)を調製する方法と同様に調製することにより得た。
比較例26
比較例6において、無水リン酸一水素カルシウム粒子(C1)を9.8重量部用いる代わりに、無水リン酸二水素カルシウム粒子(C)(平均粒径1.1μm)を16.7重量部用い、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表2に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。ここで、上記無水リン酸二水素カルシウム粒子(C)(平均粒径1.1μm)は、市販の無水リン酸二水素カルシウム粒子(和光純薬工業株式会社製、平均粒径18μm)を用い、比較例6における無水リン酸一水素カルシウム粒子(C1)を調製する方法と同様に調製することにより得た。
比較例27
比較例6において、無水リン酸一水素カルシウム粒子(C1)を9.8重量部用いる代わりに、酸性ピロリン酸カルシウム粒子(C)(平均粒径1.0μm)を15.4重量部用い、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表2に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。ここで、上記酸性ピロリン酸カルシウム粒子(C)(平均粒径1.0μm)は、市販の酸性ピロリン酸カルシウム粒子(太平化学産業株式会社製、平均粒径13μm)を用い、比較例6における無水リン酸一水素カルシウム粒子(C1)を調製する方法と同様に調製することにより得た。
比較例28
比較例6において、リン酸四カルシウム粒子(A1)の使用量を18.4重量部、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子の使用量を3.5重量部とし、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表2に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例29
比較例6において、粉剤及び液状ペーストを調製する代わりに、リン酸四カルシウム粒子(A1)26.2重量部、フッ化ナトリウム(D)粒子0.21重量部、シリカ粒子(E)0.5重量部、グリセリン18.09重量部及びプロピレングリコール5重量部を用いて調製した非水系ペーストと、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子5重量部、無水リン酸一水素カルシウム粒子(C1)9.8重量部、キシリトール5重量部、ポリエチレングリコール3重量部、セチルピリジニウムクロリド1水和物0.05重量部、シリカ粒子(E)3.5重量部及び残部を精製水で調製した水系ペーストとを混合することで歯牙石灰化剤を調製し、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表3に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
実施例25
比較例6において、高速回転ミルを用いて粉剤を調製した方法1の代わりに、それぞれ同量のリン酸四カルシウム粒子(A1)、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子、無水リン酸一水素カルシウム粒子(C1)及びフッ化ナトリウム(D)粒子を10mmのジルコニアボール200gとともに400mlのアルミナ製粉砕ポット(株式会社ニッカトー製「Type A−3 HDポットミル」)中に加え、200rpmの回転速度で30分間混合することで粉剤を得た。このように混合されて得られる粉剤の調製方法を「方法2」とした。次いで、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表2に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
実施例26
比較例6において、高速回転ミルを用いて粉剤を調製した方法1の代わりに、それぞれ同量のリン酸四カルシウム粒子(A1)、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子、無水リン酸一水素カルシウム粒子(C1)及びフッ化ナトリウム(D)粒子をライカイ機(自動乳鉢、アズワン株式会社製「ANM−200」)中に加え、乳鉢を6rpm、乳棒を100rpmの回転速度で5時間混合することで粉剤を得た。このように混合されて得られる粉剤の調製方法を「方法3」とした。次いで、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表2に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例30
比較例6において、高速回転ミルを用いて粉剤を調製した方法1の代わりに、それぞれ同量のリン酸四カルシウム粒子(A1)、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子、無水リン酸一水素カルシウム粒子(C1)及びフッ化ナトリウム(D)粒子をジルコニアボールを加えずに400mlのアルミナ製粉砕ポット(株式会社ニッカトー製「Type A−3 HDポットミル」)中に加え、1500rpmの回転速度で30分間混合することで粉剤を得た。このように混合されて得られる粉剤の調製方法を「方法4」とした。次いで、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表2に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例1
比較例6において、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子の使用量を0.1重量部とし、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表2に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例2
比較例6において、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子5重量部を粉剤に加えて調製する代わりに、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子0.1重量部を液状ペーストに加え、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表2に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例3
比較例6において、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子の使用量を14重量部とし、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表2に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例4
比較例6において、リン酸四カルシウム粒子(A1)の使用量を81.3重量部、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子の使用量を15.5重量部とし、無水リン酸一水素カルシウム粒子(C1)、グリセリン、プロピレングリコール、キシリトール、ポリエチレングリコール及びシリカ粒子(E)を用いず、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表2に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
比較例5
比較例6において、リン酸四カルシウム粒子(A1)の使用量0.87重量部、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子の使用量を0.17重量部とし、無水リン酸一水素カルシウム粒子(C1)の使用量を0.33重量部とし、残部を精製水で調製した以外は、比較例6と同様にして歯牙石灰化剤を調製し、アルカリ金属イオン濃度の測定、形態学的評価、及びビッカース硬度測定を行った。用いた歯牙石灰化剤の組成を表2に、得られた評価結果を表4にまとめて示す。
Figure 0005501346
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1 エナメル質脱灰部分
2 エナメル質深部未脱灰部分
3 エナメル質石灰化部分

Claims (12)

  1. リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸のアルカリ金属塩(B)、酸性リン酸カルシウム粒子(C)、及び水を主成分とする液体又は水系ペーストを混合する歯牙石灰化剤の製造方法であって、
    リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸のアルカリ金属塩(B)及び酸性リン酸カルシウム粒子(C)を含む粉体をボールミル又はライカイ機で予め混合し、該粉体と水を主成分とする液体又は水系ペーストとを混合して、リン酸四カルシウム粒子(A)100重量部に対してリン酸のアルカリ金属塩(B)を0.5〜50重量部配合し、歯牙石灰化剤の全量100重量部に対するリン酸四カルシウム粒子(A)の配合量を1〜80重量部とし、リン酸四カルシウム粒子(A)と酸性リン酸カルシウム粒子(C)の配合割合(A/C)をモル比で40/60〜60/40とすることを特徴とする歯牙石灰化剤の製造方法。
  2. リン酸のアルカリ金属塩(B)がリン酸一水素二ナトリウム及び/又はリン酸二水素一ナトリウムである請求項1記載の歯牙石灰化剤の製造方法
  3. 酸性リン酸カルシウム粒子(C)が、無水リン酸一水素カルシウム[CaHPO]粒子、無水リン酸二水素カルシウム[Ca(HPO]粒子、リン酸三カルシウム[Ca(PO]粒子、非晶性リン酸カルシウム[Ca(PO・xHO]粒子、酸性ピロリン酸カルシウム[CaH]粒子、リン酸一水素カルシウム2水和物[CaHPO・2HO]粒子、及びリン酸二水素カルシウム1水和物[Ca(HPO・HO]粒子からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1又は2記載の歯牙石灰化剤の製造方法
  4. 更にフッ素化合物(D)を含有する請求項1〜のいずれか記載の歯牙石灰化剤の製造方法
  5. フッ素化合物(D)がフッ化ナトリウムである請求項記載の歯牙石灰化剤の製造方法
  6. リン酸四カルシウム粒子(A)の平均粒径が0.5〜40μmである請求項1〜のいずれか記載の歯牙石灰化剤の製造方法
  7. リン酸のアルカリ金属塩(B)の平均粒径が0.5〜20μmである請求項1〜のいずれか記載の歯牙石灰化剤の製造方法
  8. 酸性リン酸カルシウム粒子(C)の平均粒径が0.1〜7μmである請求項1〜のいずれか記載の歯牙石灰化剤の製造方法
  9. 更に平均粒径が0.002〜2μmであるシリカ又は金属酸化物から選択される粒子(E)を含有する請求項1〜のいずれか記載の歯牙石灰化剤の製造方法
  10. 該歯牙石灰化剤0.05gを25℃の純水200gに投入して懸濁液を調製した際に、投入から10分後における該懸濁液の遊離アルカリ金属イオン濃度が0.2〜100mg/Lであることを特徴とする請求項1〜のいずれか記載の歯牙石灰化剤の製造方法
  11. 遊離アルカリ金属イオン濃度の平均値をdとしたときの標準偏差σがσ≦0.3dを満たす請求項10記載の歯牙石灰化剤の製造方法
  12. アルカリ金属イオンがナトリウムイオンである請求項10又は11記載の歯牙石灰化剤の製造方法
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