JP5665465B2 - 象牙細管封鎖剤 - Google Patents
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[1−(象牙細管を封鎖した牛歯ディスクの透過量)/(象牙細管の封鎖を行っていない牛歯ディスクの透過量)]×100≧70・・・(I)
[1−(象牙細管を封鎖した牛歯ディスクの透過量)/(象牙細管の封鎖を行っていない牛歯ディスクの透過量)]×100≧70・・・(I)
上記象牙質透過抑制率は80%以上であることがより好ましく、85%以上であることが更に好ましく、90%以上であることが特に好ましい。
(1)象牙質透過抑制率評価用牛歯の作製
健全牛歯切歯の頬側象牙質から#80、#1000研磨紙を用いて回転研磨機によりトリミングし、直径約1.5cm、厚さ0.9mmの象牙質ディスクを作製した。この牛歯ディスク表面をさらにラッピングフィルム(#1200、#3000、#8000、住友スリーエム社製)を用いて研磨し、厚さ0.7mmまで研磨し、平滑とした。この牛歯ディスクを、0.5M EDTA溶液(和光純薬工業株式会社製)を5倍に希釈した溶液に180秒間浸漬し、約30秒間蒸留水中で洗浄した。更に10%次亜塩素酸ナトリウム溶液(ネオクリーナー「セキネ」、ネオ製薬工業(株))を120秒間浸漬した後、約30分間蒸留水で洗浄することで象牙質透過抑制率評価に用いる牛歯ディスクを調製した。
上記牛歯ディスクの頬側象牙質表面に対して、スパーテルを用いて上記で調製した象牙細管封鎖剤約0.1gを付着させ、続いてマイクロブラシ(MICROBRUSH INTERNATIONAL製「REGULAR SIZE(2.0mm)、MRB400」)を用いて、象牙質処理面中央部における直径5mmの象牙質に対して30秒間すり込みを行った。その後、象牙質表面のペーストを蒸留水で除去し、直ちに象牙質透過抑制率評価試験を実施した(n=5)。
塩化ナトリウム(8.77g、150mmol)、リン酸二水素カリウム(122mg、0.9mmol)、塩化カルシウム(166mg、1.5mmol)、Hepes(4.77g、20mmol)をそれぞれ秤量皿に量り取り、約800mlの蒸留水を入れた2000mlビーカーに攪拌下に順次加えた。溶質が完全に溶解したことを確認した後、この溶液の酸性度をpHメータ(F55、堀場製作所)で測定しながら、10%水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、pH7.0とした。次にこの溶液を1000mlメスフラスコに加えてメスアップし、擬似唾液1000mlを得た。
上記牛歯ディスクの頬側象牙質表面に対して、スパーテルを用いて上記で調製した象牙細管封鎖剤約0.1gを付着させ、続いてマイクロブラシ(MICROBRUSH INTERNATIONAL製「REGULAR SIZE(2.0mm)、MRB400」)を用いて、象牙質処理面中央部における直径5mmの象牙質に対して30秒間すり込みを行った。その後、象牙質表面のペーストを蒸留水で除去し、擬似唾液中に2週間浸漬した後、象牙質透過抑制率評価試験を実施した(n=5)。
象牙質透過抑制率の測定には、Pashleyらの方法(D.H.PASHLEY et al.,J.Dent.Res.65:417−420,1986.;K.C.Y.TAY et al.,J.Endod.33:1438−1443,2007.)に準じる方法を用いて実施した。同様の装置を設置し、上記で得た象牙細管封鎖処置を行った牛歯ディスクを歯髄からエナメル質の方向に液が透過する様に分割可能なチャンバー治具中に設置、固定した。Phosphate−buffered saline(Dulbecco’s PBS, Grand Island Biological Company, Grand Island, NY)の圧力を加える象牙質表面は、Oリングを用いて表面積を78.5mm2(直径5mm)に規格化し、10psi(69kPa)で加圧し、24時間経過した際の透過量を測定した。また、同様の操作で上記の象牙細管封鎖処置を行っていない牛歯ディスクの透過量を測定し、下記式を用いて象牙質透過抑制率を算出した。
象牙質透過抑制率(%)=[1−(象牙細管を封鎖した牛歯ディスクの透過量)/(象牙細管の封鎖を行っていない牛歯ディスクの透過量)]×100
[象牙細管封鎖剤の調製]
(1)水酸化カルシウム粒子(A)の調製
本実施例で使用する水酸化カルシウム粒子(A)(平均粒径1.0μm)は、市販の水酸化カルシウム粒子(河合石灰工業株式会社製)50g、99.5%エタノール(和光純薬工業株式会社製「Ethanol,Dehydrated(99.5)」)240g、及び直径が10mmのジルコニアボール480gを1000mlのアルミナ製粉砕ポット(株式会社ニッカトー製「HD−B−104 ポットミル」)中に加え、1500rpmの回転速度で15時間湿式振動粉砕を行うことで得られたスラリーを、ロータリーエバポレータでエタノールを留去した後、60℃で6時間乾燥させることで得た。平均粒径0.5μm、並びに平均粒径5.0μmの水酸化カルシウム粒子(A)は、上記方法と同様にし、粉砕時間をそれぞれ、40時間、並びに7時間とすることにより得た。平均粒径10.0μmの水酸化カルシウム粒子(A)は、市販の水酸化カルシウム粒子(河合石灰工業株式会社製)をそのまま使用した。
リン酸のアルカリ金属塩(B)粒子の一例として本実施例で使用するリン酸一水素二ナトリウム(B)粒子(Na2HPO4、平均粒径8μm)は、市販のリン酸一水素二ナトリウム粒子(和光純薬工業株式会社製)50g、99.5%エタノール(和光純薬工業株式会社製「Ethanol,Dehydrated(99.5)」)240g、及び直径が10mmのジルコニアボール480gを1000mlのアルミナ製粉砕ポット(株式会社ニッカトー製「HD−B−104 ポットミル」)中に加え、1500rpmの回転速度で2.5時間湿式振動粉砕を行うことで得られたスラリーを、ロータリーエバポレータでエタノールを留去した後、60℃で6時間真空乾燥することで得た。平均粒径5.0μm、並びに平均粒径10.0μm、のリン酸一水素二ナトリウム(B)は、上記方法と同様にし、粉砕時間をそれぞれ、3時間、並びに2時間とすることにより得た。
上記で得た水酸化カルシウム粒子(A)(平均粒径5.0μm)35g、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子(平均粒径8.0μm)2.5gを高速回転ミル(アズワン株式会社製「SM−1」)中に加え、1000rpmの回転速度で3分間混合することで象牙細管封鎖剤用の粉剤を得た。
上記(3)で得た粉剤3.75gを精秤し、これに蒸留水6.25gを加え混合することで象牙細管封鎖剤を調製した。象牙質透過抑制率評価を実施し、初期象牙質透過抑制率80%、並びに長期象牙質透過抑制率83%を得た。得られた結果を表1に示す。
象牙細管封鎖剤の粉剤と液剤を表1に示す組成で調製し、実施例1と同様にして象牙細管封鎖剤を調製し、初期、並びに長期象牙質透過抑制率評価試験を行った。得られた評価結果を表1にまとめて示す。
フッ化ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)0.22gを蒸留水42.28gに溶解させることで象牙細管封鎖剤用の液剤を得た。水酸化カルシウム(平均粒径5.0μm)52g、リン酸一水素二ナトリウム(平均粒径8.0μm)5.5gを実施例1と同様の方法で混合し、象牙細管封鎖剤用の粉剤を得た。上記で作成した液剤42.5gを加え混合することで象牙細管封鎖剤を調製した。実施例1と同様にして、初期、並びに長期象牙質透過抑制率評価試験を行った。得られた評価結果を表1にまとめて示す。
健全牛歯切歯の頬側中央を#80、#1000研磨紙を用いて回転研磨機により研磨してトリミングし、頬側象牙質が露出した厚さ2mmの象牙質板を作製した。この頬側象牙質面をさらにラッピングフィルム(#1200、#3000、#8000、住友スリーエム社製)を用いて研磨し、平滑とした。この頬側象牙質部分に歯に対して縦軸方向及び横軸方向に各7mm試験部分の窓を残し、周りをマニキュアでマスキングし、1時間風乾した。この牛歯に対して、0.5M EDTA溶液(和光製薬製)を5倍に希釈した溶液を30秒間象牙質窓に作用させ脱灰を行った後、30分以上水洗した。更に10%次亜塩素酸ナトリウム溶液(ネオクリーナー「セキネ」、ネオ製薬工業(株))を2分間作用させ清掃した後、約30分以上水洗することで象牙細管封鎖評価に用いる牛歯を調製した。上記歯面処理の後、歯の縦軸方向に半分をマニキュアでマスキングし、未処理の状態を保持した。上記牛歯の頬側象牙質表面に対して、スパーテルを用いて実施例5の象牙質知覚過敏抑制材約0.1gを付着させ、続いてマイクロブラシ(MICROBRUSH INTERNATIONAL製「REGULAR SIZE(2.0mm)、MRB400」)を用いて象牙質窓全面に対して30秒間すり込みを行った。その後、象牙質表面のペーストを蒸留水で除去した。
上記処理後、牛歯サンプルをバイアル中の70%エタノール水溶液中に浸漬した。浸漬後、直ちにバイアルをデシケータ内に移し、10分間減圧条件下に置いた。この後、バイアルをデシケータから取り出し、低速攪拌機(TR−118、AS−ONE社製)に取り付け、約4rpmの回転速度で1時間攪拌した。同様の操作を、80%エタノール水溶液、90%エタノール水溶液、99%エタノール水溶液、100%エタノール(2回)を用いて行い、2回目の100%エタノールにはそのまま1晩浸漬した。翌日、プロピレンオキサイドとエタノールの1:1混合溶媒、プロピレンオキサイド100%(2回)についても順次同様の作業を行い、2回目のプロピレンオキサイドにそのまま1晩浸漬することで脱水、並びにマニキュアの除去を行った。プロピレンオキサイドを留去したサンプルを牛歯ディスクの象牙細管封鎖処理表面の形態観察用サンプルとした。また、プロピレンオキサイド留去後2本のプライヤーを用いて象牙細管封鎖処置を行った象牙質を脆性的に破壊し、象牙質断面の形態観察用サンプルとした。
SEM観察にはS-3500N(日立ハイテク社製)を使用した。加速電圧は15kVの条件で、破壊前の牛歯ディスクの象牙細管封鎖処理−未処理境界付近の表面形態、並びに象牙質断面の象牙細管封鎖処理表面付近の形態を観察し、象牙質表面から象牙細管方向に知覚過敏抑制材により封鎖が観察される最も深い距離(以下、「象牙細管封鎖深さ」ということがある)の測定を行った。実施例5の象牙細管封鎖剤による象牙細管封鎖深さの平均は10μmであった。得られたSEM写真を図1及び図2(図1中の矢印はHApで封鎖された象牙細管である)に示す。
象牙細管封鎖剤の粉剤と液剤を表1に示す組成で調製し、実施例5と同様にして象牙細管封鎖剤を調製し、初期、並びに長期象牙質透過抑制率評価試験を行った。得られた評価結果を表1にまとめて示す。
水酸化カルシウム粒子(A)(平均粒径5.0μm)52g、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子(平均粒径8.0μm)5.5g、フッ化ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)0.22gを実施例1と同様の方法で混合し、象牙細管封鎖剤用の粉剤を得た。この粉剤を蒸留水42.28gに加え混合することで象牙細管封鎖剤を調製した。実施例1と同様にして、初期、並びに長期象牙質透過抑制率評価試験を行った。得られた評価結果を表1にまとめて示す。
象牙細管封鎖剤の粉剤と液剤を表1に示す組成で調製し、実施例9と同様にして象牙細管封鎖剤を調製し、初期、並びに長期象牙質透過抑制率評価試験を行った。得られた評価結果を表1にまとめて示す。
フッ化ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)0.22gを蒸留水41.78gに溶解させることで象牙細管封鎖剤用の液剤を得た。水酸化カルシウム粒子(A)(平均粒径5.0μm)52g、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子(平均粒径8.0μm)5.5g、シリカ(「アエロジル130」平均粒径0.02μm、日本アエロジル社製)0.5g、を実施例1と同様の方法で混合し、象牙細管封鎖剤用の粉剤を得た。上記で作成した液剤42.0gを加え混合することで象牙細管封鎖剤を調製した。実施例1と同様にして、初期、並びに長期象牙質透過抑制率評価試験を行った。得られた評価結果を表1にまとめて示す。
象牙細管封鎖剤の粉剤と液剤を表1に示す組成で調製し、実施例11と同様にして象牙細管封鎖剤を調製し、初期、並びに長期象牙質透過抑制率評価試験を行った。得られた評価結果を表1にまとめて示す。
モノフルオロリン酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)0.22gを蒸留水42.28gに溶解させることで象牙細管封鎖剤用の液剤を得た。水酸化カルシウム(平均粒径5.0μm)52g、リン酸一水素二ナトリウム(B)粒子(平均粒径8μm)5.5gを、実施例1と同様の方法で混合し、象牙細管封鎖剤用の粉剤を得た。上記で作製した液剤42.5gを加え混合することで象牙細管封鎖剤を調製した。実施例1と同様にして、初期、並びに長期象牙質透過抑制率評価試験を行った。得られた評価結果を表1にまとめて示す。
リン酸のアルカリ金属塩(B)粒子としてリン酸二水素一ナトリウム(B)粒子(NaH2PO4、平均粒径8.0μm)は、市販のリン酸二水素一ナトリウム粒子(和光純薬工業株式会社製)50g、99.5%エタノール(和光純薬工業株式会社製「Ethanol,Dehydrated(99.5)」)240g、及び直径が10mmのジルコニアボール480gを1000mlのアルミナ製粉砕ポット(株式会社ニッカトー製「HD−B−104 ポットミル」)中に加え、1500rpmの回転速度で4時間湿式振動粉砕を行うことで得られたスラリーを、ロータリーエバポレータでエタノールを留去した後、60℃で6時間真空乾燥することで得た。象牙細管封鎖剤の粉剤と液剤を表1に示す組成で調製し、実施例5と同様にして象牙細管封鎖剤を調製し、初期、並びに長期象牙質透過抑制率評価試験を行った。得られた評価結果を表1にまとめて示す。
フッ化ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)0.22g及びリン酸一水素二ナトリウム2.5gを蒸留水45.28gに溶解させることで象牙細管封鎖剤用の液剤を得た。水酸化カルシウム(平均粒径5.0μm)52gを象牙細管封鎖剤用の粉剤として、上記で作成した液剤48.0gに加え混合することで象牙細管封鎖剤を調製した。実施例1と同様にして、初期、並びに長期象牙質透過抑制率評価試験を行った。得られた評価結果を表1にまとめて示す。
象牙細管封鎖剤の粉剤と液剤を表1に示す組成で調製し、実施例17と同様にして象牙細管封鎖剤を調製し、初期、並びに長期象牙質透過抑制率評価試験を行った。得られた評価結果を表1にまとめて示す。
象牙細管封鎖剤の粉剤と液剤を表2に示す組成で調製し、実施例1と同様にして象牙細管封鎖剤を調製し、初期、並びに長期象牙質透過抑制率評価試験を行った。得られた評価結果を表2にまとめて示す。
水酸化カルシウム(平均粒径5.0μm)24g、リン酸一水素二ナトリウム(平均粒径5.0μm)4.5g、フッ化ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)0.22g、シリカ(「アエロジル130」(平均粒径0.02μm)、日本アエロジル社製)0.5g、グリセリン(和光純薬工業株式会社製)9.73gを混合し、非水系ペーストを調製した。水酸化カルシウム(平均粒径5.0μm)24g、サッカリン酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)0.5g、ポリエチレングリコール(マクロゴール400、三洋化成工業株式会社製)3g、グリセリン(和光純薬工業株式会社製)5.0g、プロピレングリコール(和光純薬工業株式会社製)5.0g、セチルピリジニウムクロリド一水和物(和光純薬工業株式会社製)0.05g、シリカ(「Ar130」シリカ(平均粒径0.02μm)、日本アエロジル社製)3.5g、蒸留水20.0gを混合し、水系ペーストを調製した。上記で作製した非水系ペースト38.95gと水系ペースト61.05gを加え混合することで象牙細管封鎖剤を調製した。実施例1と同様にして、初期、並びに長期象牙質透過抑制率評価試験を行った。得られた評価結果を表3にまとめて示す。
水酸化カルシウム(平均粒径5.0μm)48g、リン酸一水素二ナトリウム(平均粒径5.0μm)4.5gを実施例1の方法で混合し、粉剤を調製した。フッ化ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)0.22g、シリカ(「アエロジル130」(平均粒径0.02μm)、日本アエロジル社製)0.5g、グリセリン(和光純薬工業株式会社製)9.73gを混合し、非水系ペーストを調製した。サッカリン酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)0.5g、ポリエチレングリコール(マクロゴール400、三洋化成工業株式会社製)3g、グリセリン(和光純薬工業株式会社製)5.0g、プロピレングリコール(和光純薬工業株式会社製)5.0g、セチルピリジニウムクロリド一水和物(和光純薬工業株式会社製)0.05g、シリカ(「アエロジル130」(平均粒径0.02μm)、日本アエロジル社製)3.5g、蒸留水20.0gを混合し、水系ペーストを調製した。上記で作製した粉剤52.5g、非水系ペースト10.45gと水系ペースト37.05gを加え混合することで象牙細管封鎖剤を調製した。実施例1と同様にして、初期、並びに長期象牙質透過抑制率評価試験を行った。得られた評価結果を表3にまとめて示す。
リン酸一水素二ナトリウム(平均粒径5.0μm)4.5g、フッ化ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)0.22g、シリカ(「Ar130」シリカ(平均粒径0.02μm)、日本アエロジル社製)0.5g、グリセリン(和光純薬工業株式会社製)9.73gを混合し、非水系ペーストを調製した。水酸化カルシウム(平均粒径5.0μm)48g、サッカリン酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)0.5g、ポリエチレングリコール(マクロゴール400、三洋化成工業株式会社製)3g、グリセリン(和光純薬工業株式会社製)5.0g、プロピレングリコール(和光純薬工業株式会社製)5.0g、セチルピリジニウムクロリド一水和物(和光純薬工業株式会社製)0.05g、シリカ(「Ar130」シリカ(平均粒径0.02μm)、日本アエロジル社製)3.5g、蒸留水20.0gを混合し、水系ペーストを調製した。上記で作製した非水系ペースト14.95gと水系ペースト85.05gを加え混合することで象牙細管封鎖剤を調製した。実施例1と同様にして、初期、並びに長期象牙質透過抑制率評価試験を行った。得られた評価結果を表3にまとめて示す。
Claims (7)
- 水酸化カルシウム粒子(A)を30〜75重量%、リン酸のアルカリ金属塩(B)を0.5〜25重量%、及び水(C)を20〜65重量%含有する象牙細管封鎖剤であって、象牙質表面にすり込むことにより象牙細管を封鎖させるために用いられるものである象牙細管封鎖剤。
- 更にフッ素化合物(D)を含有する請求項1記載の象牙細管封鎖剤。
- 更にシリカ粒子(E)を含有する請求項1又は2に記載の象牙細管封鎖剤。
- 該象牙細管封鎖剤で厚さ700μmの牛歯ディスクの片面を処置した際の象牙質透過抑制率が下記式(I)を満たす請求項1〜3のいずれか記載の象牙細管封鎖剤。
[1−(象牙細管を封鎖した牛歯ディスクの透過量)/(象牙細管の封鎖を行っていない牛歯ディスクの透過量)]×100≧70・・・(I) - 請求項1〜4のいずれか記載の象牙細管封鎖剤からなる歯磨材。
- 請求項1〜4のいずれか記載の象牙細管封鎖剤からなる歯面処理材。
- 請求項1〜4のいずれか記載の象牙細管封鎖剤からなる象牙質知覚過敏抑制材。
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