JP6333821B2 - 象牙細管封鎖材 - Google Patents
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Description
本発明は、象牙細管封鎖性の耐久性に優れ、かつ保存安定性にも優れる象牙細管封鎖材に関する。
象牙質の露出に伴う疼痛の抑制は、臨床上の課題である。象牙質の露出理由としては、歯肉の退縮や楔状欠損、支台歯形成や窩洞形成が挙げられる。疼痛の発生機序は十分に解明されていないが、外部からの刺激が象牙細管内液の移動を引き起こして歯髄神経を刺激するという動水力学説が知られている。痛みを抑えるためには、象牙細管を封鎖して象牙細管内液の移動を抑制することが有効とされる。
象牙細管を封鎖するための手段として、例えば、特許文献1には、難溶性リン酸カルシウム粒子、リンを含まないカルシウム化合物を含有する象牙細管封鎖剤が記載されている。これによれば、得られたペーストをマイクロブラシを用いて象牙質に対して30秒間擦り込むことで象牙細管が当該封鎖剤によって封鎖され、高い象牙質透過抑制率が得られることが確認されている。しかしながら、特許文献1に記載の象牙細管封鎖剤には、封鎖物の耐久性と、保存安定性に改善の余地があった。
特許文献2には、リン酸四カルシウム粒子と、リン酸のアルカリ金属塩と、酸性リン酸カルシウム粒子を含む象牙質再石灰化剤が記載されており、得られたペーストを象牙質表面に塗布する方法が提案されている。該方法は、高い割合で象牙細管を封鎖することから、疼痛を効果的に抑制することが期待出来る。しかしながら、特許文献2に記載の象牙質再石灰化剤には、封鎖物の耐久性と、保存安定性に改善の余地があった。
本発明は、象牙細管封鎖性の耐久性に優れ、かつ保存安定性にも優れる象牙細管封鎖材を提供することを目的とするものである。
本発明は、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)、炭酸カルシウム粒子(C)、及び非水系分散剤(D)を含む象牙細管封鎖材であって、
前記リン酸四カルシウム粒子(A)、前記リン酸水素カルシウム粒子(B)及び前記炭酸カルシウム粒子(C)の合計100重量部に対して、前記リン酸四カルシウム粒子(A)を5〜75重量部、前記リン酸水素カルシウム粒子(B)を10〜70重量部、及び前記炭酸カルシウム粒子(C)を2〜50重量部含む象牙細管封鎖材である。
前記リン酸四カルシウム粒子(A)、前記リン酸水素カルシウム粒子(B)及び前記炭酸カルシウム粒子(C)の合計100重量部に対して、前記リン酸四カルシウム粒子(A)を5〜75重量部、前記リン酸水素カルシウム粒子(B)を10〜70重量部、及び前記炭酸カルシウム粒子(C)を2〜50重量部含む象牙細管封鎖材である。
本発明の象牙細管封鎖材においては、前記リン酸四カルシウム粒子(A)の平均粒径が0.5〜10μmであり、前記リン酸水素カルシウム粒子(B)の平均粒径が0.1〜7.5μmであり、且つ前記炭酸カルシウム粒子(C)の平均粒径が0.1〜12μmであることが好ましい。
本発明の象牙細管封鎖材は、前記リン酸四カルシウム粒子(A)、前記リン酸水素カルシウム粒子(B)及び前記炭酸カルシウム粒子(C)の合計100重量部に対して、さらに平均粒径が0.002〜0.5μmのシリカ及び/又は金属酸化物の粒子(E)を0.1〜100重量部含むことが好ましい。
本発明の象牙細管封鎖材は、前記象牙細管封鎖材100重量部中に、さらにフッ素化合物(F)を換算フッ素イオン量として0.01〜5重量部含むことが好ましい。
本発明の象牙細管封鎖材は、前記リン酸四カルシウム粒子(A)、前記リン酸水素カルシウム粒子(B)及び前記炭酸カルシウム粒子(C)の合計100重量部に対して、さらにリン酸のアルカリ金属塩(G)を0.5〜15重量部含むことが好ましい。前記リン酸のアルカリ金属塩(G)は、リン酸一水素二ナトリウム及びリン酸二水素一ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明によれば、象牙細管封鎖性の耐久性に優れ、かつ保存安定性にも優れる象牙細管封鎖材が提供される。
本発明は、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)、炭酸カルシウム粒子(C)、及び非水系分散剤(D)を含む象牙細管封鎖材であって、当該象牙細管封鎖材が、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)及び炭酸カルシウム粒子(C)の合計100重量部に対して、リン酸四カルシウム粒子(A)を5〜75重量部、リン酸水素カルシウム粒子(B)を10〜70重量部、及び炭酸カルシウム粒子(C)を2〜50重量部含むことを特徴とする。
リン酸四カルシウム粒子(A)及びリン酸水素カルシウム粒子(B)を水と反応させると硬化してヒドロキシアパタイトに転化することが知られている。また、リン酸水素カルシウム粒子(B)及びリンを含まないカルシウム化合物(例えば、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウムなど)を水と反応させても硬化してヒドロキシアパタイトに転化することが知られている。
それに対し本発明者らは、象牙細管封鎖性の耐久性、及び保存安定性に優れる象牙細管封鎖材を開発するにあたり、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)、炭酸カルシウム粒子(C)、及び非水系分散剤(D)を含む象牙細管封鎖材について、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)及び炭酸カルシウム粒子(C)の合計に対して、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)及び炭酸カルシウム粒子(C)を特定の量で配合した場合においてのみ特異的に象牙細管封鎖性の耐久性、及び保存安定性が向上することを見出した。後述の実施例及び比較例が示すように、リン酸四カルシウム粒子(A)及びリン酸水素カルシウム粒子(B)のみを組み合わせた象牙細管封鎖材や、リン酸水素カルシウム粒子(B)及びリンを含まないカルシウム化合物のみを組み合わせた象牙細管封鎖材では、象牙細管封鎖性の耐久性と、保存安定性が低い。また、炭酸カルシウム粒子(C)の代わりに種々のリンを含まないカルシウム化合物の粒子を用いた場合でも、象牙細管封鎖物の耐久性が低い。従って、本発明のように、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)、及び炭酸カルシウム粒子(C)という特定の成分の組み合わせを用いることがまず重要であり、さらにこれらの配合量が、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)及び炭酸カルシウム粒子(C)の合計100重量部に対して、リン酸四カルシウム粒子(A)が5〜75重量部、リン酸水素カルシウム粒子(B)が10〜70重量部、炭酸カルシウム粒子(C)が2〜50重量部であることが重要である。
なお、本発明において「象牙細管封鎖性の耐久性」(あるいは「象牙細管封鎖物の耐久性」)とは、象牙細管封鎖物が酸に対する耐性を長期にわたって示す性質のことをいう。
本発明の象牙細管封鎖材が、象牙細管を封鎖して知覚過敏症を抑制する機序は以下のように考えられる。象牙細管封鎖材を患部に塗布することにより、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)及び炭酸カルシウム粒子(C)が開口した象牙細管を物理的に封鎖する。その後、治療時の嗽や唾液との接触によって、象牙細管を封鎖したリン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)及び炭酸カルシウム粒子(C)と水とが反応し、ヒドロキシアパタイトに転化することで封鎖物の耐久性が向上する。従って、本発明の象牙細管封鎖材によれば、酸が発生しやすい口腔内環境において象牙細管封鎖物の耐久性(耐酸性)が良好で、知覚過敏抑制効果の持続が期待できる。
本発明に使用されるリン酸四カルシウム粒子(A)は、特に限定されないが、その平均粒径が0.5〜10μmであることが好ましい。平均粒径が0.5μm未満の場合は、リン酸四カルシウム粒子(A)の溶解が過度となり、水溶液のpHが高くなる。このことにより、ヒドロキシアパタイトの析出が円滑でなくなり、封鎖物の耐久性が低下するおそれがある。平均粒径は、好適には1.0μm以上であり、より好適には2.0μm以上である。一方、平均粒径が10μmを超える場合は、象牙細管径に対して粒子径が大きくなり過ぎるため、初期の象牙細管封鎖性が低下するおそれがある。平均粒径は、好適には8.0μm以下であり、より好適には6.0μm以下である。ここで、本発明で使用するリン酸四カルシウム粒子(A)の平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いた測定より、メディアン径として算出されるものである。
リン酸四カルシウム粒子(A)の製造方法は特に限定されない。市販されているリン酸四カルシウム粒子をそのまま用いてもよいし、適宜粉砕して粒径を整えて使用してもよい。粉砕する際には、ボールミル、ライカイ機、ジェットミルなどの粉砕装置を使用することができる。また、市販のリン酸四カルシウム粒子をアルコールなどの液体の媒体と共にライカイ機、ボールミル等を用いて粉砕してスラリーを調製し、得られたスラリーを乾燥させることによりリン酸四カルシウム粒子(A)を得ることもできる。このときの粉砕装置としては、ボールミルを用いることが好ましく、そのポット及びボールの材質としては、好適にはアルミナやジルコニアが採用される。上記のように粉砕して調製した場合の形状は、通常、不定形の粒子となる。
本発明の象牙細管封鎖材において、リン酸四カルシウム粒子(A)の含有量は、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)及び炭酸カルシウム粒子(C)の合計100重量部に対して、5〜75重量部である。5重量部未満の場合、封鎖物の耐久性が低下する。リン酸四カルシウム粒子(A)の含有量は、前記合計100重量部に対して、好適には15重量部以上であり、より好適には25重量部以上である。一方、リン酸四カルシウム粒子(A)が75重量部を超える場合にも、封鎖物の耐久性が低下する。リン酸四カルシウム粒子(A)の含有量は、前記合計100重量部に対して、好適には65重量部以下であり、より好適には55重量部以下である。
本発明に使用されるリン酸水素カルシウム粒子(B)としては特に限定されないが、無水リン酸一水素カルシウム(以下、DCPAと略記することがある)、無水リン酸二水素カルシウム、リン酸一水素カルシウム2水和物及びリン酸二水素カルシウム1水和物からなる群から選択される少なくとも1種の粒子が好適に使用される。これらの中でも、無水リン酸一水素カルシウム粒子がより好適に使用される。
本発明で使用されるリン酸水素カルシウム粒子(B)の平均粒径は0.1〜7.5μmであることが好ましい。平均粒径が0.1μm未満の場合、リン酸水素カルシウム粒子(B)の溶解が過度となり、水溶液のpHが低くなる。このことにより、ヒドロキシアパタイトの析出が円滑でなくなり、封鎖物の耐久性が低下するおそれがあり、より好適には0.5μm以上である。一方、平均粒径が7.5μmを超える場合は、リン酸水素カルシウム粒子(B)が水へ溶解しにくくなるため、リン酸四カルシウム粒子(A)の溶解が過度となり、水溶液のpHが高くなる。このことにより、ヒドロキシアパタイトの析出が円滑でなくなり、封鎖物の耐久性が低下するおそれがある。平均粒径は、より好適には5.0μm以下であり、さらに好適には3.0μm以下である。リン酸水素カルシウム粒子(B)の平均粒径は、上記リン酸四カルシウム粒子(A)の平均粒径と同様にして算出される。
リン酸水素カルシウム粒子(B)の製造方法は特に限定されない。市販されているリン酸水素カルシウム粒子をそのまま用いてもよいし、上記したリン酸四カルシウム粒子(A)と同様に適宜粉砕して粒径を整えて使用してもよい。
本発明の象牙細管封鎖材において、リン酸水素カルシウム粒子(B)の含有量は、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)及び炭酸カルシウム粒子(C)の合計100重量部に対して、10〜70重量部である。10重量部未満の場合、初期の象牙細管封鎖性が低下し、封鎖物の耐久性も低下する。リン酸水素カルシウム粒子(B)の含有量は、前記合計100重量部に対して、好適には15重量部以上であり、より好適には30重量部以上である。一方、リン酸水素カルシウム粒子(B)が70重量部を超える場合にも、封鎖物の耐久性が低下する。リン酸水素カルシウム粒子(B)の含有量は、前記合計100重量部に対して、好適には60重量部以下であり、より好適には50重量部以下である。
炭酸カルシウム粒子(C)は、象牙細管封鎖材に、保存安定性と封鎖物の耐久性を付与する上で重要な成分である。炭酸カルシウム粒子(C)を使用しない場合には、保存安定性と封鎖物の耐久性が低く、炭酸カルシウム粒子(C)の代わりに酸化カルシウム、水酸化カルシウムなどリンを含まないカルシウム化合物を用いた場合でも、封鎖物の耐久性が低く、初期の象牙細管封鎖性も低下する。
炭酸カルシウム粒子(C)の平均粒径は0.1〜12μmであることが好ましい。平均粒径が0.1μm未満の場合は、炭酸カルシウム粒子(C)の溶解が過度となり、水溶液のpHが高くなる。このことにより、ヒドロキシアパタイトの析出が円滑でなくなり、封鎖物の耐久性が低下するおそれがある。平均粒径は、好適には0.5μm以上であり、より好適には1.0μm以上である。一方、平均粒径が12μmを超える場合は、象牙細管径に対して粒子径が大きくなり過ぎるため、象牙細管封鎖性が低下するおそれがある。平均粒径は、好適には8.0μm以下であり、より好適には5.0μm以下である。炭酸カルシウム粒子(C)の平均粒径は、上記リン酸四カルシウム粒子(A)の平均粒径と同様にして算出される。
炭酸カルシウム粒子(C)の製造方法は特に限定されない。市販されている炭酸カルシウム粒子をそのまま用いてもよいし、上記したリン酸四カルシウム粒子(A)と同様に適宜粉砕して粒径を整えて使用してもよい。
本発明の象牙細管封鎖材において、炭酸カルシウム粒子(C)の含有量は、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)及び炭酸カルシウム粒子(C)の合計100重量部に対して、2〜50重量部である。2重量部未満の場合、封鎖物の耐久性が低下する。炭酸カルシウム粒子(C)の含有量は、前記合計100重量部に対して、好適には3.5重量部以上であり、より好適には5重量部以上である。一方、炭酸カルシウム粒子(C)の含有量が50重量部を超える場合には、初期の象牙細管封鎖性が低下し、封鎖物の耐久性も低下する。炭酸カルシウム粒子(C)の含有量は、前記合計100重量部に対して、好適には40重量部以下であり、より好適には35重量部以下である。
非水系分散剤(D)は、象牙細管封鎖材をペースト性状にして取り扱い性を付与するための成分である。本発明に使用される非水系分散剤(D)としては特に限定されないが、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジグリセリン等の多価アルコール、ポリエチレングリコール(以下、PEGと略記することがある)、ポリプロピレングリコール等のポリエーテルからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらの中でも、特にグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールがより好適に使用される。非水系分散剤(D)の含有量は、本発明の象牙細管封鎖材100重量部中、20〜90重量部であることが好ましい。20重量部未満の場合、ペーストの粘度が高く操作性が低下するおそれがある。非水系分散剤(D)の含有量は、象牙細管封鎖材100重量部中、より好適には25重量部以上であり、さらに好適には30重量部以上である。一方、非水系分散剤(D)の含有量が90重量部を超える場合には、象牙細管封鎖性が低下するおそれがある。非水系分散剤(D)の含有量は、象牙細管封鎖材100重量部中、より好適には85重量部以下であり、さらに好適には82重量部以下である。
本発明の象牙細管封鎖材は、さらに平均粒径が0.002〜0.5μmのシリカ及び/又は金属酸化物粒子(E)を含むことが好ましい。平均粒径が0.002〜0.5μmのシリカ及び/又は金属酸化物粒子(E)を配合することにより、象牙細管封鎖性がさらに向上する。シリカ及び/又は金属酸化物粒子(E)としては特に限定されない。金属酸化物粒子の具体例としては、チタニア、アルミナ、ジルコニア、酸化セリウム、酸化ハフニウム、酸化イットリウム、酸化ベリリウム、酸化ニオブ、酸化ランタン、酸化ビスマス、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化モリブデン、酸化ニッケル、酸化イッテルビウム、酸化サマリウム、酸化ユーロピウム、酸化プラセオジム、酸化マグネシウム、酸化ネオジムなどを挙げることができる。本発明においては、平均粒径が0.002〜0.5μmのシリカ及び/又は金属酸化物粒子(E)として、シリコン元素と金属元素が含まれる又は異なる金属元素種が2種以上含まれる複合型の酸化物粒子も好適に用いることができる。平均粒径が0.002〜0.5μmのシリカ及び/又は金属酸化物粒子(E)の好適なものは、シリカ、及び金属酸化物としてチタニア、アルミナ、ジルコニアである。
本発明で使用されるシリカ及び/又は金属酸化物粒子(E)の平均粒径は0.002〜0.5μmである。シリカ及び/又は金属酸化物粒子(E)の平均粒径が0.002μm未満の場合、象牙細管封鎖材の粘度が高くなり取り扱い性が悪化する。平均粒径は、好適には0.003μm以上であり、より好適には0.005μm以上である。一方、シリカ及び/又は金属酸化物粒子(E)の平均粒径が0.5μmを超える場合、象牙細管封鎖率が低下する。平均粒径は、好適には0.2μm以下であり、より好適には0.1μm以下である。シリカ及び/又は金属酸化物粒子(E)の平均粒径は、エポキシ樹脂中に分散させた一次粒子の写真を透過型電子顕微鏡を用いて撮影し、任意に選択した100個以上の一次粒子の粒径を測定し、その算術平均として算出される。
本発明の象牙細管封鎖材において、平均粒径が0.002〜0.5μmのシリカ及び/又は金属酸化物粒子(E)の含有量は、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)及び炭酸カルシウム粒子(C)の合計100重量部に対して、0.1〜100重量部である。0.1重量部未満の場合、象牙細管封鎖性の向上効果が小さくなる。シリカ及び/又は金属酸化物粒子(E)の含有量は、前記合計100重量部に対して、好適には1重量部以上であり、より好適には2重量部以上である。一方、シリカ及び/又は金属酸化物粒子(E)の含有量が100重量部を超える場合には、象牙細管封鎖材の粘度が大きくなり取り扱い性が低下する。シリカ及び/又は金属酸化物粒子(E)の含有量は、前記合計100重量部に対して、好適には75重量部以下であり、より好適には50重量部以下である。
本発明の象牙細管封鎖材は、耐酸性の観点から、さらにフッ素化合物(F)を含むことが好ましい。フッ素化合物(F)としては特に限定されないが、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化アンモニウム、フッ化リチウム、フッ化セシウム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム、フッ化銅、フッ化ジルコニウム、フッ化アルミニウム、フッ化スズ、モノフルオロリン酸ナトリウム、モノフルオロリン酸カリウム、フッ化水素酸、フッ化チタンナトリウム、フッ化チタンカリウム、ヘキシルアミンハイドロフルオライド、ラウリルアミンハイドロフルオライド、グリシンハイドロフルオライド、アラニンハイドロフルオライド、フルオロシラン類、フッ化ジアミン銀等が挙げられる。中でも安全性の観点からフッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化スズが好適に用いられる。
本発明の象牙細管封鎖材において、フッ素化合物(F)の含有量は、象牙細管封鎖材100重量部中、換算フッ素イオン量として0.01〜5重量部である。0.01重量部未満の場合、象牙細管封鎖材の耐酸性が向上しない。フッ素化合物(F)の含有量は、象牙細管封鎖材100重量部中、換算フッ素イオン量として好適には0.02重量部以上である。一方、フッ素化合物(F)の含有量が換算フッ素イオン量として5重量部を超える場合には、安全性が損なわれるおそれがある。フッ素化合物(F)の含有量は、象牙細管封鎖材100重量部中、換算フッ素イオン量として好適には3重量部以下である。
本発明の象牙細管封鎖材は、封鎖物の耐久性がより向上することから、さらにリン酸のアルカリ金属塩(G)を含むことが好ましい。本発明で用いられるリン酸のアルカリ金属塩(G)としては特に限定されず、リン酸一水素二ナトリウム、リン酸一水素二カリウム、リン酸二水素一リチウム、リン酸二水素一ナトリウム、リン酸二水素一カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、及びこれらの水和物等が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上が用いられる。中でも、安全性や純度の高い原料が容易に入手できる観点から、リン酸のアルカリ金属塩(G)がリン酸一水素二ナトリウム及びリン酸二水素一ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の象牙細管封鎖材歯科用において、リン酸のアルカリ金属塩(G)の含有量は、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)及び炭酸カルシウム粒子(C)の合計100重量部に対して、0.5〜15重量部である。0.5重量部未満の場合、リン酸のアルカリ金属塩(G)を配合しても封鎖物の耐久性の向上効果が小さい。リン酸のアルカリ金属塩(G)の含有量は、前記合計100重量部に対して、好適には1重量部以上であり、より好適には2重量部以上である。一方、リン酸のアルカリ金属塩(G)の含有量が15重量部を超える場合に、初期の象牙細管封鎖性が低くなる。リン酸のアルカリ金属塩(G)の含有量は、前記合計100重量部に対して、好適には12重量部以下であり、より好適には10重量部以下である。
リン酸のアルカリ金属塩(G)の平均粒径は、1.0〜12μmであることが好ましい。リン酸のアルカリ金属塩(G)の平均粒径が1.0μm未満の場合、水との接触によって溶解が速過ぎてリン酸イオン濃度が高くなるため、カルシウムイオンとリン酸イオンの供給バランスが崩れ、ヒドロキシアパタイトの析出速度が低下するおそれがある。リン酸のアルカリ金属塩(G)の平均粒径は、より好適には3.0μm以上である。一方、リン酸のアルカリ金属塩(G)の平均粒径が12μmを超える場合、リン酸のアルカリ金属塩(G)が水と接触した際に溶解しにくくなり、ヒドロキシアパタイトの析出速度が低下するおそれがある。リン酸のアルカリ金属塩(G)の平均粒径は、より好適には8.0μm以下である。リン酸のアルカリ金属塩(G)の平均粒径は、上記リン酸四カルシウム粒子(A)の平均粒径と同様にして算出される。
リン酸のアルカリ金属塩(G)の製造方法は特に限定されない。市販されているリン酸のアルカリ金属塩をそのまま用いてもよいし、上記したリン酸四カルシウム粒子(A)と同様に適宜粉砕して粒径を整えて使用してもよい。
本発明の象牙細管封鎖材は、本発明の効果を阻害しない範囲で、リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)、炭酸カルシウム粒子(C)、非水系分散剤(D)、平均粒径が0.002〜0.5μmのシリカ及び/又は金属酸化物粒子(E)、フッ素化合物(F)、並びにリン酸のアルカリ金属塩(G)以外の成分を含有しても構わない。例えば、水、増粘剤、X線造影剤等を配合することができる。
上記増粘剤としては特に限定されず、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸塩、ポリグルタミン酸、ポリグルタミン酸塩、ポリアスパラギン酸、ポリアスパラギン酸塩、ポリLリジン、ポリLリジン塩、セルロース以外のデンプン、アルギン酸、アルギン酸塩、カラギーナン、グアーガム、キタンサンガム、セルロースガム、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸塩、ペクチン、ペクチン塩、キチン、キトサン等の多糖類、アルギン酸プロピレングリコールエステル等の酸性多糖類エステル、またコラーゲン、ゼラチン及びこれらの誘導体などのタンパク質類等の高分子などから選択される1つ又は2つ以上が挙げられる。
上記X線造影剤としては特に限定されず、硫酸バリウム、次炭酸ビスマス、酸化ビスマス、酸化ジルコニウム、フッ化イッテルビウム、ヨードホルム、バリウムアパタイト、チタン酸バリウム、ランタンガラス、バリウムガラス、ストロンチウムガラス等から選択される1つ又は2つ以上が挙げられる。
また、必要に応じて、キシリトール、ソルビトール、エリスリトール等の糖アルコール、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、カンゾウ抽出液、サッカリン、サッカリンナトリウム等の人工甘味料などを加えてもよい。さらに、薬理学的に許容できるあらゆる薬剤等を配合することができる。セチルピリジニウムクロリド等に代表される抗菌剤、消毒剤、抗癌剤、抗生物質、アクトシン、PEG1などの血行改善薬、bFGF、PDGF、BMPなどの増殖因子、骨芽細胞、象牙芽細胞、さらに未分化な骨髄由来幹細胞、胚性幹(ES)細胞、線維芽細胞等の分化細胞を遺伝子導入により脱分化・作製した人工多能性幹(iPS:induced Pluripotent Stem)細胞並びにこれらを分化させた細胞など硬組織形成を促進させる細胞などを配合させることができる。
本発明の象牙細管封鎖材は、少なくともリン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)、炭酸カルシウム粒子(C)、及び非水系分散剤(D)を含むペーストとして得られる。ペーストは一材型の材形として調製可能であり保存安定性に優れる。また、ペーストは良好な操作性を有する。
少なくともリン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)、炭酸カルシウム粒子(C)、及び非水系分散剤(D)を含むペーストの調製方法は特に限定されない。例えば、二軸型混練機、三軸型混練機、もしくは遊星型混練機などを用いて混合することにより得ることができる。
本発明の象牙細管封鎖材は、象牙質表面に塗布すること、或いは、象牙質表面にすり込むことにより好適に使用される。すり込む操作は、マイクロブラシ、綿棒、ラバーカップあるいは歯ブラシ等で象牙質表面を30秒程度擦るだけでよく、それにより象牙細管内に約5μmの深さで封鎖物が生成される。当該封鎖物は高い耐酸性を示す。よって、本発明の象牙細管封鎖材は、象牙細管封鎖性の高い耐久性を発揮する。
本発明の象牙細管封鎖材の好適な実施様態としては、歯面処理材、歯磨材、象牙質知覚過敏抑制材などが挙げられる。本発明の象牙細管封鎖材を上記用途に使用した場合、象牙細管内の封鎖物の耐久性が良好であることから知覚過敏抑制の効果が持続することが期待される。また、操作性及び保存安定性が良好であることから治療時の取り扱い性に優れる。さらには、本発明の象牙細管封鎖材は、口腔内で水との接触によってヒドロキシアパタイトに転化し、適用された部位で歯牙との一体化が起こることから生体親和性に優れている。
本発明は、本発明の効果を奏する限り、本発明の技術的範囲内において、上記の構成を種々組み合わせた態様を含む。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
[平均粒径の測定方法]
本実施例においてシリカ及び/又は金属酸化物(E)以外の粒子の平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所製「SALD−2100型」)を用いて粒度分布を測定し、測定の結果から算出されるメディアン径として求めた。シリカ及び/又は金属酸化物(E)の平均粒径については、明細書中に記載の方法により算出した。
本実施例においてシリカ及び/又は金属酸化物(E)以外の粒子の平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所製「SALD−2100型」)を用いて粒度分布を測定し、測定の結果から算出されるメディアン径として求めた。シリカ及び/又は金属酸化物(E)の平均粒径については、明細書中に記載の方法により算出した。
[各成分の調製]
(1)リン酸四カルシウム粒子(A)の調製
リン酸四カルシウム粒子(A)として本実施例で使用するリン酸四カルシウム粒子(平均粒径:5.2μm、8.8μm)は、太平化学産業社製品をそのまま使用した。
(1)リン酸四カルシウム粒子(A)の調製
リン酸四カルシウム粒子(A)として本実施例で使用するリン酸四カルシウム粒子(平均粒径:5.2μm、8.8μm)は、太平化学産業社製品をそのまま使用した。
リン酸四カルシウム粒子(平均粒径1.1μm)は、以下の通りに調製した。市販のリン酸四カルシウム粒子(太平化学産業株式会社製、平均粒径5.2μm)50g、95%エタノール(和光純薬工業株式会社製「Ethanol(95)」)120g、及び直径が10mmのジルコニアボール240gを400mlのアルミナ製粉砕ポット(株式会社ニッカトー製「Type A−3 HDポットミル」)中に加え、120rpmの回転速度で24時間湿式粉砕を行うことで得られたスラリーを、ロータリーエバポレータでエタノールを留去した後60℃で6時間乾燥させ、さらに60℃で24時間真空乾燥することで得た。
(2)リン酸水素カルシウム粒子(B)の調製
リン酸水素カルシウム粒子(B)の一例として本実施例で使用する無水リン酸水素カルシウム粒子(平均粒径:1.1μm)は、太平化学産業社製品をそのまま使用した。
リン酸水素カルシウム粒子(B)の一例として本実施例で使用する無水リン酸水素カルシウム粒子(平均粒径:1.1μm)は、太平化学産業社製品をそのまま使用した。
無水リン酸水素カルシウム粒子(平均粒径:5.0μm)は、市販の無水リン酸水素カルシウム粒子(和光純薬工業社製、平均粒径10.2μm)50g、95%エタノール240g、及び直径が10mmのジルコニアボール480gを1000mlのアルミナ製粉砕ポット(ニッカトー社製「HD−B−104 ポットミル」)中に加え、1500rpmの回転速度で7時間湿式振動粉砕を行うことで得られたスラリーを、ロータリーエバポレータでエタノールを留去した後60℃で6時間乾燥させ、さらに60℃で24時間真空乾燥することで得た。
無水リン酸水素カルシウム粒子(平均粒径:0.3μm)は、市販の無水リン酸水素カルシウム粒子(和光純薬工業社製、平均粒径10.2μm)50g、95%エタノール240g、及び直径が10mmのジルコニアボール480gを1000mlのアルミナ製粉砕ポット(ニッカトー社製「HD−B−104 ポットミル」)中に加え、1500rpmの回転速度で40時間湿式振動粉砕を行うことで得られたスラリーを、ロータリーエバポレータでエタノールを留去した後60℃で6時間乾燥させ、さらに60℃で24時間真空乾燥することで得た。
(3)炭酸カルシウム粒子(C)の調製
本実施例で使用する炭酸カルシウム(平均粒径:2.6μm)は、矢橋工業社製品をそのまま使用した。
本実施例で使用する炭酸カルシウム(平均粒径:2.6μm)は、矢橋工業社製品をそのまま使用した。
炭酸カルシウム(平均粒径:0.5μm)は、市販の炭酸カルシウム粒子(神島化学工業社製、平均粒径25.4μm)50g、95%エタノール240g、及び直径が10mmのジルコニアボール480gを1000mlのアルミナ製粉砕ポット(ニッカトー社製「HD−B−104 ポットミル」)中に加え、1500rpmの回転速度で35時間湿式振動粉砕を行うことで得られたスラリーを、ロータリーエバポレータでエタノールを留去した後60℃で6時間乾燥させ、さらに60℃で24時間真空乾燥することで得た。
炭酸カルシウム(平均粒径:10.2μm)は、市販の炭酸カルシウム粒子(神島化学工業社製、平均粒径25.4μm)50g、95%エタノール240g、及び直径が10mmのジルコニアボール480gを1000mlのアルミナ製粉砕ポット(ニッカトー社製「HD−B−104 ポットミル」)中に加え、1500rpmの回転速度で5時間湿式振動粉砕を行うことで得られたスラリーを、ロータリーエバポレータでエタノールを留去した後60℃で6時間乾燥させ、さらに60℃で24時間真空乾燥することで得た。
(4)非水系分散剤(D)の調製
非水系基材(D)の一例として本実施例で使用するグリセリン、ポリエチレングリコール(分子量400)、ポリエチレングリコール(分子量4000)は、和光純薬社製品をそのまま使用した。
非水系基材(D)の一例として本実施例で使用するグリセリン、ポリエチレングリコール(分子量400)、ポリエチレングリコール(分子量4000)は、和光純薬社製品をそのまま使用した。
(5)平均粒径が0.002〜0.5μmのシリカ及び/又は金属酸化物(E)の調製
平均粒径が0.002〜0.5μmのシリカ及び/又は金属酸化物(E)の一例として本実施例で使用するシリカ(アエロジル300、平均粒径0.007μm)は、日本アエロジル社製品をそのまま使用した。
平均粒径が0.002〜0.5μmのシリカ及び/又は金属酸化物(E)の一例として本実施例で使用するシリカ(アエロジル300、平均粒径0.007μm)は、日本アエロジル社製品をそのまま使用した。
(6)フッ素化合物(F)の調製
フッ素化合物(F)の一例として本実施例で使用するフッ化ナトリウムは、和光純薬社製品をそのまま使用した。
フッ素化合物(F)の一例として本実施例で使用するフッ化ナトリウムは、和光純薬社製品をそのまま使用した。
(7)リン酸のアルカリ金属塩(G)の調製
リン酸のアルカリ金属塩(G)の一例として本実施例で使用するリン酸一水素二ナトリウム粒子(平均粒径5.2μm)は、市販のリン酸一水素二ナトリウム(和光純薬工業社製)をナノジェットマイザー(NJ−100型、アイシンナノテクノロジー社製)で、粉砕圧力条件を原料供給圧:0.7MPa/粉砕圧:0.7MPa、処理量条件を8kg/hrとし、1回処理することにより得た。
リン酸のアルカリ金属塩(G)の一例として本実施例で使用するリン酸一水素二ナトリウム粒子(平均粒径5.2μm)は、市販のリン酸一水素二ナトリウム(和光純薬工業社製)をナノジェットマイザー(NJ−100型、アイシンナノテクノロジー社製)で、粉砕圧力条件を原料供給圧:0.7MPa/粉砕圧:0.7MPa、処理量条件を8kg/hrとし、1回処理することにより得た。
比較例で用いた水酸化カルシウム、酸化カルシウム、珪酸カルシウム、硝酸カルシウム、シュウ酸カルシウムは、和光純薬社製品をそのまま使用した。
[象牙細管封鎖材の調製]
表1〜3に示す組成で秤量したリン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)、炭酸カルシウム粒子(C)、非水系分散剤(D)、並びに任意の、平均粒径が0.002〜0.5μmのシリカ及び/又は金属酸化物(E)、フッ素化合物(F)、及びリン酸のアルカリ金属塩粒子(G)を万能混合攪拌機(ダルトン社製「STM−08」)中に加え、自転130rpm、公転37rpmの回転速度で60分間混合することで、象牙細管封鎖材を得た。
表1〜3に示す組成で秤量したリン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)、炭酸カルシウム粒子(C)、非水系分散剤(D)、並びに任意の、平均粒径が0.002〜0.5μmのシリカ及び/又は金属酸化物(E)、フッ素化合物(F)、及びリン酸のアルカリ金属塩粒子(G)を万能混合攪拌機(ダルトン社製「STM−08」)中に加え、自転130rpm、公転37rpmの回転速度で60分間混合することで、象牙細管封鎖材を得た。
[象牙細管封鎖率試験]
(1)牛歯ディスクの作製
健全牛歯切歯の頬側中央を耐水研磨紙で80番、1000番の順に研磨して象牙質を露出し、直径約7mm、厚さ2mmのディスク状にした。この牛歯研磨面をさらにラッピングフィルム(住友スリーエム社製)で1200番、3000番、8000番の順に研磨した。次いで、0.5M EDTA溶液(和光純薬工業株社製)の5倍希釈溶液に30秒間浸漬後、60秒間水洗し、10%次亜塩素酸ナトリウム溶液(ネオクリーナー「セキネ」、ネオ製薬工業社製)を60秒間作用させた後、60秒間水洗した。
(1)牛歯ディスクの作製
健全牛歯切歯の頬側中央を耐水研磨紙で80番、1000番の順に研磨して象牙質を露出し、直径約7mm、厚さ2mmのディスク状にした。この牛歯研磨面をさらにラッピングフィルム(住友スリーエム社製)で1200番、3000番、8000番の順に研磨した。次いで、0.5M EDTA溶液(和光純薬工業株社製)の5倍希釈溶液に30秒間浸漬後、60秒間水洗し、10%次亜塩素酸ナトリウム溶液(ネオクリーナー「セキネ」、ネオ製薬工業社製)を60秒間作用させた後、60秒間水洗した。
(2)人工唾液の調製
塩化ナトリウム(8.77g、150mmol)、リン酸二水素一カリウム(122mg、0.9mmol)、塩化カルシウム(166mg、1.5mmol)、Hepes(4.77g、20mmol)をそれぞれ秤量皿に量り取り、約800mlの蒸留水を入れた2000mlビーカーに攪拌下に順次加えた。溶質が完全に溶解したことを確認した後、この溶液の酸性度をpHメーター(F55、堀場製作所)で測定しながら、10%水酸化ナトリウム水溶液を適下し、pH7.0とした。
塩化ナトリウム(8.77g、150mmol)、リン酸二水素一カリウム(122mg、0.9mmol)、塩化カルシウム(166mg、1.5mmol)、Hepes(4.77g、20mmol)をそれぞれ秤量皿に量り取り、約800mlの蒸留水を入れた2000mlビーカーに攪拌下に順次加えた。溶質が完全に溶解したことを確認した後、この溶液の酸性度をpHメーター(F55、堀場製作所)で測定しながら、10%水酸化ナトリウム水溶液を適下し、pH7.0とした。
(3)象牙細管の封鎖と酸浸漬
上記(1)で得られた牛歯ディスクの頬側象牙質表面上に、ペースト状の象牙細管封鎖材を0.1g採取し、マイクロブラシレギュラー(マイクロブラシ社製)を用いて、象牙質処理面中央部の直径5mmの範囲に30秒間すり込んだ。その後、牛歯ディスク表面の象牙細管封鎖材のペーストを蒸留水で除去し、上記(2)で得られた人工唾液に37℃、24時間浸漬してSEM観察用の試験片(A)を得た。酸浸漬後の象牙細管封鎖率を評価する際には、上記の象牙細管封鎖材で処理し、人工唾液に37℃、24時間浸漬した牛歯ディスクを、0.1M乳酸緩衝液(pH=4.75)が30mL入った個別の容器に象牙細管封鎖材処理面を上向きにして37℃、10分間水平に浸漬した。その後、蒸留水で牛歯ディスクを水洗後、人工唾液に37℃にて浸漬した。酸浸漬のサイクルは1日1回として、上記作業を14日間繰り返してSEM観察用の試験片(B)を得た。
上記(1)で得られた牛歯ディスクの頬側象牙質表面上に、ペースト状の象牙細管封鎖材を0.1g採取し、マイクロブラシレギュラー(マイクロブラシ社製)を用いて、象牙質処理面中央部の直径5mmの範囲に30秒間すり込んだ。その後、牛歯ディスク表面の象牙細管封鎖材のペーストを蒸留水で除去し、上記(2)で得られた人工唾液に37℃、24時間浸漬してSEM観察用の試験片(A)を得た。酸浸漬後の象牙細管封鎖率を評価する際には、上記の象牙細管封鎖材で処理し、人工唾液に37℃、24時間浸漬した牛歯ディスクを、0.1M乳酸緩衝液(pH=4.75)が30mL入った個別の容器に象牙細管封鎖材処理面を上向きにして37℃、10分間水平に浸漬した。その後、蒸留水で牛歯ディスクを水洗後、人工唾液に37℃にて浸漬した。酸浸漬のサイクルは1日1回として、上記作業を14日間繰り返してSEM観察用の試験片(B)を得た。
(4)SEM観察
上記(3)で得られた試験片(A)及び(B)を、室温、減圧下で1時間乾燥し、金属蒸着処理した後、象牙細管封鎖材処理面上の任意の3点を、走査型電子顕微鏡(S−3500N、株式会社日立ハイテクノロジーズ社製)を用いて倍率3000倍で観察した。各観察視野内の象牙細管封鎖率を下記式に従って計算し、3点の値を平均した。試験はn=5で行い、各試験で得られた値を平均して、象牙細管封鎖率とした。試験片(A)の象牙細管封鎖率を下記表で、象牙細管封鎖率(初期)として示す。試験片(B)の象牙細管封鎖率を下記表で、象牙細管封鎖率(酸浸漬後)として示す。
象牙細管封鎖率(%)={(封鎖された象牙細管の数)/(象牙細管の数)}×100
下記表において、象牙細管封鎖率の減少率は、以下の式で算出した。
象牙細管封鎖率の減少率(%)=100−{〔象牙細管封鎖率(酸浸漬後)/象牙細管封鎖率(初期)〕×100}
上記(3)で得られた試験片(A)及び(B)を、室温、減圧下で1時間乾燥し、金属蒸着処理した後、象牙細管封鎖材処理面上の任意の3点を、走査型電子顕微鏡(S−3500N、株式会社日立ハイテクノロジーズ社製)を用いて倍率3000倍で観察した。各観察視野内の象牙細管封鎖率を下記式に従って計算し、3点の値を平均した。試験はn=5で行い、各試験で得られた値を平均して、象牙細管封鎖率とした。試験片(A)の象牙細管封鎖率を下記表で、象牙細管封鎖率(初期)として示す。試験片(B)の象牙細管封鎖率を下記表で、象牙細管封鎖率(酸浸漬後)として示す。
象牙細管封鎖率(%)={(封鎖された象牙細管の数)/(象牙細管の数)}×100
下記表において、象牙細管封鎖率の減少率は、以下の式で算出した。
象牙細管封鎖率の減少率(%)=100−{〔象牙細管封鎖率(酸浸漬後)/象牙細管封鎖率(初期)〕×100}
[操作性試験]
(1)操作性
表1〜3に示す組成からなるペースト0.1gを精秤し、マイクロブラシレギュラー(マイクロブラシ社)を用いて歯顎模型上の人工歯に塗布した。その塗布性について、以下の評価基準に従い評価した。
(1)操作性
表1〜3に示す組成からなるペースト0.1gを精秤し、マイクロブラシレギュラー(マイクロブラシ社)を用いて歯顎模型上の人工歯に塗布した。その塗布性について、以下の評価基準に従い評価した。
(2)操作性の評価基準
A:マイクロブラシレギュラーによって1歯あたり30秒以内に容易に塗布できる。さらに塗布時にペーストが垂れることなく歯面に良好に保持されている。
B:マイクロブラシレギュラーによって1歯あたり30秒以内に塗布できるが、ペーストの伸びが悪くやや塗布しづらい。或いは、ペーストがやや柔らかく塗布時にペーストが若干垂れやすい。
C:ペーストが硬いためマイクロブラシレギュラーによって1歯あたり30秒超〜60秒で塗布できる。或いは、ペーストが柔らかく塗布時にペーストが垂れやすい。
D:ペーストが硬すぎてマイクロブラシレギュラーによって1歯あたり60秒を超える塗布時間を要する。或いは、ペーストが柔らかすぎてペーストが直ぐに垂れて塗布できない。
なお、A〜Cが実使用レベルである。
A:マイクロブラシレギュラーによって1歯あたり30秒以内に容易に塗布できる。さらに塗布時にペーストが垂れることなく歯面に良好に保持されている。
B:マイクロブラシレギュラーによって1歯あたり30秒以内に塗布できるが、ペーストの伸びが悪くやや塗布しづらい。或いは、ペーストがやや柔らかく塗布時にペーストが若干垂れやすい。
C:ペーストが硬いためマイクロブラシレギュラーによって1歯あたり30秒超〜60秒で塗布できる。或いは、ペーストが柔らかく塗布時にペーストが垂れやすい。
D:ペーストが硬すぎてマイクロブラシレギュラーによって1歯あたり60秒を超える塗布時間を要する。或いは、ペーストが柔らかすぎてペーストが直ぐに垂れて塗布できない。
なお、A〜Cが実使用レベルである。
[保存安定性試験]
(1)保存安定性
表1〜3に示す組成から得られるペースト5gをガラス製サンプル管に精秤し、25℃にて静置した。その保存安定性について、以下の評価基準に従い評価した。
A:調製後3ヶ月を超えて、良好なペースト性状を維持している。
B:調製後1〜3ヶ月において、良好なペースト性状を維持している。
C:調製後2週間〜1ヶ月未満において、良好なペースト性状を維持している。
D:調製1日後には硬化或いは増粘しておりペースト状態を維持できない。
(1)保存安定性
表1〜3に示す組成から得られるペースト5gをガラス製サンプル管に精秤し、25℃にて静置した。その保存安定性について、以下の評価基準に従い評価した。
A:調製後3ヶ月を超えて、良好なペースト性状を維持している。
B:調製後1〜3ヶ月において、良好なペースト性状を維持している。
C:調製後2週間〜1ヶ月未満において、良好なペースト性状を維持している。
D:調製1日後には硬化或いは増粘しておりペースト状態を維持できない。
実施例1〜30
上記に示す手順により表1〜3に示す組成で象牙細管封鎖材を調製し、初期の象牙細管封鎖性、酸浸漬後の象牙細管封鎖性、操作性、保存安定性を評価した。得られた評価結果を表1〜3にまとめて示す。
上記に示す手順により表1〜3に示す組成で象牙細管封鎖材を調製し、初期の象牙細管封鎖性、酸浸漬後の象牙細管封鎖性、操作性、保存安定性を評価した。得られた評価結果を表1〜3にまとめて示す。
比較例1〜13
上記実施例と同様の手順により表4〜5に示す組成を調製し、初期の象牙細管封鎖性、酸浸漬後の象牙細管封鎖性、操作性、保存安定性を評価した。得られた評価結果を表4〜5にまとめて示す。
上記実施例と同様の手順により表4〜5に示す組成を調製し、初期の象牙細管封鎖性、酸浸漬後の象牙細管封鎖性、操作性、保存安定性を評価した。得られた評価結果を表4〜5にまとめて示す。
本発明の象牙細管封鎖材は、象牙質の露出に伴う疼痛の抑制に有用である。本発明の象牙細管封鎖材は、歯面処理材、歯磨材、象牙質知覚過敏抑制材等として好適に用いることができる。
Claims (6)
- リン酸四カルシウム粒子(A)、リン酸水素カルシウム粒子(B)、炭酸カルシウム粒子(C)、及び非水系分散剤(D)を含む象牙細管封鎖材であって、
前記リン酸四カルシウム粒子(A)、前記リン酸水素カルシウム粒子(B)及び前記炭酸カルシウム粒子(C)の合計100重量部に対して、前記リン酸四カルシウム粒子(A)を5〜75重量部、前記リン酸水素カルシウム粒子(B)を10〜70重量部、及び前記炭酸カルシウム粒子(C)を2〜50重量部含む象牙細管封鎖材。 - 前記リン酸四カルシウム粒子(A)の平均粒径が0.5〜10μmであり、前記リン酸水素カルシウム粒子(B)の平均粒径が0.1〜7.5μmであり、且つ前記炭酸カルシウム粒子(C)の平均粒径が0.1〜12μmである請求項1に記載の象牙細管封鎖材。
- 前記リン酸四カルシウム粒子(A)、前記リン酸水素カルシウム粒子(B)及び前記炭酸カルシウム粒子(C)の合計100重量部に対して、さらに平均粒径が0.002〜0.5μmのシリカ及び/又は金属酸化物の粒子(E)を0.1〜100重量部含む請求項1又は2に記載の象牙細管封鎖材。
- 前記象牙細管封鎖材100重量部中に、さらにフッ素化合物(F)を換算フッ素イオン量として0.01〜5重量部含む請求項1に記載の象牙細管封鎖材。
- 前記リン酸四カルシウム粒子(A)、前記リン酸水素カルシウム粒子(B)及び前記炭酸カルシウム粒子(C)の合計100重量部に対して、さらにリン酸のアルカリ金属塩(G)を0.5〜15重量部含む請求項1に記載の象牙細管封鎖材。
- 前記リン酸のアルカリ金属塩(G)が、リン酸一水素二ナトリウム及びリン酸二水素一ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種である請求項5に記載の象牙細管封鎖材。
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