JP5501079B2 - 導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント溶液、導電性高分子、それを固体電解質として用いた固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
しかし、この場合は、添加したイミダゾールが導電性高分子中に残留し、特性に悪影響を及ぼすことが考えられる。
しかし、それを固体電解コンデンサの製造にあたって応用した場合、充分な成果が得られなかった。
さらに、本発明は、上記導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント溶液を用いてチオフェンまたはその誘導体を酸化重合して製造した導電性高分子を固体電解質として用いたことを特徴とする固体電解コンデンサおよびその製造方法に関する。
すなわち、上記コンデンサ素子を本発明の酸化剤兼ドーパント溶液とモノマー(チオフェンまたはその誘導体)との混合物に浸漬し、引き上げた後、室温または加熱下でモノマーを重合させてチオフェンまたはその誘導体の重合体をポリマー骨格とする導電性高分子からなる固体電解質層を形成した後、水に浸漬し、引き上げた後、乾燥し、その固体電解質層を有するコンデンサ素子を外装材で外装して、巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製する。
以下に示す実施例1〜10および比較例1〜8では酸化剤兼ドーパント溶液の調製を示す。なお、これらの酸化剤兼ドーパント溶液の評価は、後記の〔固体電解コンデンサでの評価(1)〕 や〔固体電解コンデンサでの評価(2)〕における固体電解コンデンサの評価によって行う。
テイカ社製の濃度40%のパラトルエンスルホン酸第二鉄ブタノール溶液(鉄とパラトルエンスルホン酸とのモル比1:2.77)を蒸留により濃縮した。乾燥固形分は57.3%であった。上記溶液100gに対し、ジメチルスルホキシドを1.0g添加し、かつブタノールを1.0g添加し、60℃で2時間加熱した後、アドバンテック東洋社製のガラスフィルターGF75(GF75は品番であり、以下、社名を省略して表示する)で濾過し、濾液を実施例1の酸化剤兼ドーパント溶液とした。この酸化剤兼ドーパント溶液の計算上の固形分濃度は56.2%であり、パラトルエンスルホン酸第二鉄に対するジメチルスルホキシドの添加量は1.7%であった。なお、乾燥固形分の測定は、エー・アンド・ディー社製のMX−50により、温度150℃に加熱することによって行った。乾燥固形分の測定方法は、以後の実施例および比較例でも、この実施例1の場合と同様である。
テイカ社製の濃度40%のパラトルエンスルホン酸第二鉄ブタノール溶液(鉄とパラトルエンスルホン酸とのモル比1:2.77)を蒸留により濃縮した。乾燥固形分は57.3%であった。上記溶液100gに対し、ジメチルスルホキシドを2.0g添加し、60℃で2時間加熱した後、ガラスフィルターGF75で濾過し、濾液を実施例2の酸化剤兼ドーパント溶液とした。この酸化剤兼ドーパント溶液の計算上の固形分濃度は56.2%であり、パラトルエンスルホン酸第二鉄に対するジメチルスルホキシドの添加量は3.5%であった。
テイカ社製の濃度40%のメトキシベンゼンスルホン酸第二鉄ブタノール溶液(鉄とメトキシベンゼンスルホン酸のモル比2.78)を蒸留により濃縮した。乾燥固形分は57.2%であった。上記溶液100gに対し、ジメチルスルホキシドを2.0g添加し、60℃で2時間加熱した後、ガラスフィルターGF75で濾過し、濾液を実施例3の酸化剤兼ドーパント溶液とした。この酸化剤兼ドーパント溶液の計算上の固形分濃度は56.1%であり、メトキシベンゼンスルホン酸第二鉄に対するジメチルスルホキシドの添加量は3.5%であった。
テイカ社製の濃度40%のパラトルエンスルホン酸第二鉄ブタノール溶液(鉄とパラトルエンスルホン酸とのモル比1:2.77)を蒸留により濃縮した。乾燥固形分は57.8%であった。上記溶液100gに対し、ジメチルスルホキシドを3.0g添加し、60℃で2時間加熱した後、ガラスフィルターGF75で濾過し、濾液を実施例4の酸化剤兼ドーパント溶液とした。この酸化剤兼ドーパント溶液の計算上の固形分濃度は56.1%であり、パラトルエンスルホン酸第二鉄に対するジメチルスルホキシドの添加量は5.2%であった。
テイカ社製の濃度40%のパラトルエンスルホン酸第二鉄ブタノール溶液(鉄とパラトルエンスルホン酸とのモル比1:2.77)を蒸留により濃縮し、濃度を58.2%に調整した。この濃度を58.2%に調整した溶液100gに対し、ジメチルスルホキシドを4.0g添加し、60℃で2時間加熱した後、ガラスフィルターGF75で濾過し、濾液を実施例5の酸化剤兼ドーパント溶液とした。この酸化剤兼ドーパント溶液の計算上の固形分濃度は56.1%であり、パラトルエンスルホン酸第二鉄に対するジメチルスルホキシドの添加量は7%であった。
テイカ社製の濃度40%のパラトルエンスルホン酸第二鉄ブタノール溶液(鉄とパラトルエンスルホン酸とのモル比1:2.77)を蒸留により濃縮した。この溶液の乾燥固形分は57.3%であった。この溶液100gに対し、ブタノールを2.0g添加し、60℃で2時間加熱した後、ガラスフィルターGF75で濾過し、濾液を比較例1の酸化剤兼ドーパント溶液とした。この酸化剤兼ドーパント溶液の計算上の固形分濃度は56.2%であった。
テイカ社製の濃度40%のパラトルエンスルホン酸第二鉄ブタノール溶液(鉄とパラトルエンスルホン酸とのモル比1:2.77)を蒸留により濃縮した。この溶液の乾燥固形分は57.3%であった。この溶液100gに対し、ジメチルスルホキシドを0.3g添加し、かつブタノールを1.7g添加し、60℃で2時間加熱した後、ガラスフィルターGF75で濾過し、濾液を比較例2の酸化剤兼ドーパント溶液とした。この酸化剤兼ドーパント溶液の計算上の固形分濃度は56.2%であり、パラトルエンスルホン酸第二鉄に対するジメチルスルホキシドの添加量は0.5%であった。
テイカ社製の濃度40%のパラトルエンスルホン酸第二鉄ブタノール溶液(鉄とパラトルエンスルホン酸とのモル比1:2.77)を蒸留により濃縮し、濃度を59.6%に調整した。この濃度を59.6%に調整した溶液100gに対し、ジメチルスルホキシドを6.0g添加し、60℃で2時間加熱した後、ガラスフィルターGF75で濾過し、濾液を比較例3の酸化剤兼ドーパント溶液とした。この酸化剤兼ドーパント溶液の計算上の固形分濃度は56.2%であり、パラトルエンスルホン酸第二鉄に対するジメチルスルホキシドの添加量は10.1%であった。
テイカ社製の濃度40%のパラトルエンスルホン酸第二鉄ブタノール溶液(鉄とパラトルエンスルホン酸とのモル比1:2.77)を蒸留により濃縮し、濃度を65.5%に調整した。この濃度を65.5%に調整した溶液100gに対し、ジメチルスルホキシドを16.5g添加し、60℃で2時間加熱した後、ガラスフィルターGF75で濾過し、濾液を比較例4の酸化剤兼ドーパント溶液とした。この酸化剤兼ドーパント溶液の計算上の固形分濃度は56.2%であり、パラトルエンスルホン酸第二鉄に対するジメチルスルホキシドの添加量は25.2%であった。
テイカ社製の濃度40%のパラトルエンスルホン酸第二鉄エタノール溶液(鉄とパラトルエンスルホン酸とのモル比1:2.75)を蒸留により濃縮し、濃度を65.3%に調整した。この濃度を65.3%に調整した溶液100gに対し、ジメチルスルホキシドを1.0g添加し、かつエタノールを1.0g添加し、60℃で2時間加熱した後、ガラスフィルターGF75で濾過し、濾液を実施例6の酸化剤兼ドーパント溶液とした。この酸化剤兼ドーパント溶液の計算上の固形分濃度は64.0%であり、パラトルエンスルホン酸第二鉄に対するジメチルスルホキシドの添加量は1.5%であった。
テイカ社製の濃度40%のパラトルエンスルホン酸第二鉄エタノール溶液(鉄とパラトルエンスルホン酸とのモル比1:2.75)を蒸留により濃縮し、濃度を65.3%に調整した。この濃度を65.3%に調整した溶液100gに対し、ジメチルスルホキシドを1.0g添加し、60℃で2時間加熱した後、ガラスフィルターGF75で濾過し、濾液を実施例7の酸化剤兼ドーパント溶液とした。この酸化剤兼ドーパント溶液の計算上の固形分濃度は64.0%であり、パラトルエンスルホン酸第二鉄に対するジメチルスルホキシドの添加量は3.1%であった。
テイカ社製の濃度40%のパラトルエンスルホン酸第二鉄エタノール溶液(鉄とパラトルエンスルホン酸とのモル比1:2.75)に代えて、テイカ社製の濃度40%のメトキシベンゼンスルホン酸第二鉄エタノール溶液(鉄とメトキシベンゼンスルホン酸とのモル比1:2.78)を用いた以外は、すべて、実施例6と同様の操作を行って、ジメチルスルホキシドを添加した実施例8の酸化剤兼ドーパント溶液を得た。この酸化剤兼ドーパント溶液の計算上の固形分濃度は64.0%であり、メトキシベンゼンスルホン酸第二鉄に対するジメチルスルホキシドの添加量は3.1%であった。
テイカ社製の濃度40%のパラトルエンスルホン酸第二鉄エタノール溶液(鉄とパラトルエンスルホン酸とのモル比1:2.75)を蒸留により濃縮し、濃度を66.0%に調整した。この濃度を66.0%に調整した溶液100gに対し、ジメチルスルホキシドを3.0g添加し、60℃で2時間加熱した後、ガラスフィルターGF75で濾過し、濾液を実施例9の酸化剤兼ドーパント溶液とした。この酸化剤兼ドーパント溶液の計算上の固形分濃度は64.0%であり、パラトルエンスルホン酸第二鉄に対するジメチルスルホキシドの添加量は4.5%であった。
テイカ社製の濃度40%のパラトルエンスルホン酸第二鉄エタノール溶液(鉄とパラトルエンスルホン酸とのモル比1:2.75)を蒸留により濃縮し、濃度を66.6%に調整した。この濃度を66.6%に調整した溶液100gに対し、ジメチルスルホキシドを4.0g添加し、60℃で2時間加熱した後、ガラスフィルターGF75で濾過し、濾液を実施例10の酸化剤兼ドーパント溶液とした。この酸化剤兼ドーパント溶液の計算上の固形分濃度は64.0%であり、パラトルエンスルホン酸第二鉄に対するジメチルスルホキシドの添加量は6.0%であった。
テイカ社製の濃度40%のパラトルエンスルホン酸第二鉄エタノール溶液(鉄とパラトルエンスルホン酸とのモル比1:2.75)を蒸留により濃縮し、濃度を65.3%に調整した。この濃度を65.3%に調整した溶液100gに対し、エタノールを2.0g添加し、60℃で2時間加熱した後、ガラスフィルターGF75で濾過し、濾液を比較例5の酸化剤兼ドーパント溶液とした。この酸化剤兼ドーパント溶液の計算上の固形分濃度は64.0%であった。
テイカ社製の濃度40%のパラトルエンスルホン酸第二鉄エタノール溶液(鉄とパラトルエンスルホン酸とのモル比1:2.75)を蒸留により濃縮し、濃度を65.3%に調整した。この濃度を65.3%に調整した溶液100gに対し、ジメチルスルホキシドを0.3g添加し、かつエタノールを1.7g添加し、60℃で2時間加熱した後、ガラスフィルターGF75で濾過し、濾液を比較例6の酸化剤兼ドーパント溶液とした。この酸化剤兼ドーパント溶液の計算上の固形分濃度は64.0%であり、パラトルエンスルホン酸第二鉄に対するジメチルスルホキシドの添加量は0.5%であった。
テイカ社製の濃度40%のパラトルエンスルホン酸第二鉄エタノール溶液(鉄とパラトルエンスルホン酸とのモル比1:2.75)を蒸留により濃縮し、濃度を68.4%に調整した。この濃度を68.4%に調整した溶液100gに対し、ジメチルスルホキシドを7.0g添加し、60℃で2時間加熱した後、ガラスフィルターGF75で濾過し、濾液を比較例7の酸化剤兼ドーパント溶液とした。この酸化剤兼ドーパント溶液の計算上の固形分濃度は63.9%であり、パラトルエンスルホン酸第二鉄に対するジメチルスルホキシドの添加量は10.2%であった。
ジメチルスルホキシドに代えて、スルホランを使用した以外は、すべて実施例7と同様の操作を行って、比較例8の酸化剤兼ドーパント溶液を得た。この酸化剤兼ドーパント溶液の計算上の固形分濃度は64.0%であり、パラトルエンスルホン酸第二鉄に対するスルホランの添加量は3.1%であった。
この〔固体電解コンデンサでの評価(1)〕では、前記のように調製した実施例1〜5の酸化剤兼ドーパント溶液を用いて設定静電容量が50μF以上で、設定ESRが12mΩ以下の実施例11〜15の巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製し、それらと前記のように調製した比較例1〜4の酸化剤兼ドーパント溶液を用いて作製した比較例9〜12の巻回型アルミニウム固体電解コンデンサのコンデンサ特性を比較するとともに、それによって、それらの巻回型アルミニウム固体電解コンデンサの作製にあたって用いた実施例1〜5および比較例1〜4の酸化剤兼ドーパント溶液の特性評価をする。
アルミニウム箔の表面をエッチング処理した後、化成処理を行って誘電体層を形成した陽極にリード端子を取り付け、また、アルミニウム箔からなる陰極にリード端子を取り付け、それらのリード端子付き陽極と陰極とをセパレータを介して巻回して、設定静電容量が50μF以上で、設定ESRが12mΩ以下の巻回型アルミニウム固体電解コンデンサ作製用のコンデンサ素子を作製した。
実施例1の酸化剤兼ドーパント溶液に代えて、実施例2の酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は、すべて実施例11と同様の操作を行って巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製し、その巻回型アルミニウム固体電解コンデンサについて、実施例11と同様にESRおよび静電容量を測定した。その結果を後記の表1に示す。
実施例1の酸化剤兼ドーパント溶液に代えて、実施例3の酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は、すべて実施例11と同様の操作を行って巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製し、その巻回型アルミニウム固体電解コンデンサについて、実施例11と同様にESRおよび静電容量を測定した。その結果を後記の表1に示す。
実施例1の酸化剤兼ドーパント溶液に代えて、実施例4の酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は、すべて実施例11と同様の操作を行って巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製し、その巻回型アルミニウム固体電解コンデンサについて、実施例11と同様にESRおよび静電容量を測定した。その結果を後記の表1に示す。
実施例1の酸化剤兼ドーパント溶液に代えて、実施例5の酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は、すべて実施例11と同様の操作を行って巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製し、その巻回型アルミニウム固体電解コンデンサについて、実施例11と同様にESRおよび静電容量を測定した。その結果を後記の表1に示す。
実施例1の酸化剤兼ドーパント溶液に代えて、比較例1の酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は、すべて実施例11と同様の操作を行って巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製し、その巻回型アルミニウム固体電解コンデンサについて、実施例11と同様にESRおよび静電容量を測定した。その結果を後記の表1に示す。
実施例1の酸化剤兼ドーパント溶液に代えて、比較例2の酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は、すべて実施例11と同様の操作を行って巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製し、その巻回型アルミニウム固体電解コンデンサについて、実施例11と同様にESRおよび静電容量を測定した。その結果を後記の表1に示す。
実施例1の酸化剤兼ドーパント溶液に代えて、比較例3の酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は、すべて実施例11と同様の操作を行って巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製し、その巻回型アルミニウム固体電解コンデンサについて、実施例11と同様にESRおよび静電容量を測定した。その結果を後記の表1に示す。
実施例1の酸化剤兼ドーパント溶液に代えて、比較例4の酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は、すべて実施例11と同様の操作を行って巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製し、その巻回型アルミニウム固体電解コンデンサについて、実施例11と同様にESRおよび静電容量を測定した。その結果を後記の表1に示す。
この〔固体電解コンデンサでの評価(2)〕では、前記のように調製した実施例6〜10の酸化剤兼ドーパント溶液を用いて設定静電容量が100μF以上で、設定ESRが8mΩ以下の実施例16〜20の巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製し、それらと前記のように調製した比較例5〜8の酸化剤兼ドーパント溶液を用いて作製した比較例13〜16の巻回型アルミニウム固体電解コンデンサとのコンデンサ特性を比較するとともに、それによって、それらの巻回型アルミニウム固体電解コンデンサの作製にあたって用いた実施例6〜10および比較例5〜8の酸化剤兼ドーパントの特性評価を行う。
アルミニウム箔の表面をエッチング処理した後、化成処理を行って誘電体層を形成した陽極にリード端子を取り付け、また、アルミニウム箔からなる陰極にリード端子を取り付け、それらのリード端子付き陽極と陰極とをセパレータを介して巻回して、設定静電容量が100μF以上で、設定ESRが8mΩ以下の巻回型アルミニウム固体電解コンデンサ作製用のコンデンサ素子を作製した。
実施例6の酸化剤兼ドーパント溶液に代えて、実施例7の酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は、すべて実施例16と同様の操作を行って巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製し、この巻回型アルミニウム固体電解コンデンサについて、実施例16と同様にESRおよび静電容量を測定した。その結果を後記の表2に示す。
実施例6の酸化剤兼ドーパント溶液に代えて、実施例8の酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は、すべて実施例16と同様の操作を行って巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製し、この巻回型アルミニウム固体電解コンデンサについて、実施例16と同様にESRおよび静電容量を測定した。その結果を後記の表2に示す。
実施例6の酸化剤兼ドーパント溶液に代えて、実施例9の酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は、すべて実施例16と同様の操作を行って巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製し、この巻回型アルミニウム固体電解コンデンサについて、実施例16と同様にESRおよび静電容量を測定した。その結果を後記の表2に示す。
実施例6の酸化剤兼ドーパント溶液に代えて、実施例10の酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は、すべて実施例16と同様の操作を行って巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製し、この巻回型アルミニウム固体電解コンデンサについて、実施例16と同様にESRおよび静電容量を測定した。その結果を後記の表2に示す。
実施例6の酸化剤兼ドーパント溶液に代えて、比較例5の酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は、すべて実施例16と同様の操作を行って巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製し、この巻回型アルミニウム固体電解コンデンサについて、実施例16と同様にESRおよび静電容量を測定した。その結果を後記の表2に示す。
実施例6の酸化剤兼ドーパント溶液に代えて、比較例6の酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は、すべて実施例16と同様の操作を行って巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製し、この巻回型アルミニウム固体電解コンデンサについて、実施例16と同様にESRおよび静電容量を測定した。その結果を後記の表2に示す。
実施例6の酸化剤兼ドーパント溶液に代えて、比較例7の酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は、すべて実施例16と同様の操作を行って巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製し、この巻回型アルミニウム固体電解コンデンサについて、実施例16と同様にESRおよび静電容量を測定した。その結果を後記の表2に示す。
実施例6の酸化剤兼ドーパント溶液に代えて、比較例8の酸化剤兼ドーパント溶液を用いた以外は、すべて実施例16と同様の操作を行って巻回型アルミニウム固体電解コンデンサを作製し、この巻回型アルミニウム固体電解コンデンサについて、実施例16と同様にESRおよび静電容量を測定した。その結果を後記の表2に示す。
Claims (9)
- 導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパントとしての有機スルホン酸第二鉄と、ヒドロキシル基を有する有機溶剤とを含む導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント溶液であって、ジメチルスルホキシド、メチルエチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドまたはジブチルスルホキシドを上記有機スルホン酸第二鉄に対して質量基準で1〜7.5%添加したことを特徴とする導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント溶液。
- ヒドロキシル基を有する有機溶剤が、炭素数1〜4のアルコールである請求項1記載の導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント溶液。
- 有機スルホン酸第二鉄が、パラトルエンスルホン酸第二鉄およびメトキシベンゼンスルホン酸第二鉄よりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1または2記載の導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント溶液。
- 有機スルホン酸第二鉄における鉄に対する有機スルホン酸のモル比が、1:3より有機スルホン酸が少ない請求項1〜3のいずれかに記載の導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント溶液。
- 有機スルホン酸第二鉄の濃度が55質量%以上である請求項1〜4のいずれかに記載の導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント溶液。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント溶液を用いてチオフェンまたはその誘導体を酸化重合して製造したことを特徴とする導電性高分子。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント溶液を用いてチオフェンまたはその誘導体を酸化重合して製造した導電性高分子を固体電解質として用いたことを特徴とする固体電解コンデンサ。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント溶液を用いてチオフェンまたはその誘導体を酸化重合して導電性高分子を製造し、得られた導電性高分子を固体電解質として用いて固体電解コンデンサを製造することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
- 導電性高分子製造用酸化剤兼ドーパント溶液が、固体電解コンデンサの製造時に、有機スルホン酸第二鉄のヒドロキシル基を有する有機溶剤溶液にジメチルスルホキシド、メチルエチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドまたはジブチルスルホキシドを添加したものである請求項8記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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