JP5493855B2 - 細胞培養装置、細胞培養システム及び細胞培養方法 - Google Patents

細胞培養装置、細胞培養システム及び細胞培養方法 Download PDF

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Description

本発明は、細胞や組織、微生物などを人工的な環境下で培養する細胞培養装置、この細胞培養装置を備えた細胞培養システム、及び、細胞培養装置又は細胞培養システムにおける細胞培養方法に関し、特に、培養時の細胞密度を適正に維持し、さらに細胞を大量に増殖させる際に培養容器の移し替え作業をなくし、細胞へのダメージの低減、コンタミネーションのリスク低減、省力化、自動化を達成するのに好適な細胞培養装置、細胞培養システム及び細胞培養方法に関する。
細胞培養は、皮膚、肺臓や腎臓などの組織、リンパ細胞や白血病細胞などの細胞を生体から取り出し、これらを生体外で生育,生存させる技術である。
近年、細胞培養は、その技術の発達により、生命現象の解明のみならず、ウイルスワクチンの製造、バイオ医薬品の生産、遺伝子治療や再生医療、免疫細胞療法への利用においても検討され実施されている。
ここで、免疫細胞療法で行なわれる従来の培養の手順について、図14を参照して説明する。
従来の細胞培養方法は、細胞の増殖にしたがって容量の大きな培養容器への移し替え(植え継ぎ)を行いながら培養を進めていた。
具体的には、同図に示すように、細胞培養フラスコ(以下、単に「フラスコ」という。)に30ccの培養液(ここでは、免疫細胞10個)を入れる。
なお、この培養において、温度37℃、二酸化炭素濃度(CO)は5%、湿度が95%とする。
そのフラスコ内の培養液が、3日目には30cc増えて60ccとなり、4日目にはさらに60cc増えて120ccとなると、フラスコの容積と細胞密度との関係から、他の培養容器への植え継ぎを行なう。ここでは、フラスコを新たに2つ用意し、各フラスコに40ccの培養液が入るように植え継ぎを行なう。
続いて、各フラスコ内の培養液が40ccから40cc増えて80ccになると、今度は、3つのフラスコから1つの細胞培養バッグ(以下、単に「バッグ」という。)への植え継ぎを行なう。このバッグの中には、80cc×3=240ccの培養液及び培養された細胞と新しい培養液1000ccとが封入され、その後2日間培養される。さらにバッグの容積と細胞密度との関係から、新たにバッグをもう1つ用意し、各バッグに620ccの培養液が入るように植え継ぎを行なう。
さらに、各バッグにおいて、620ccに新しい培養液を500cc加えて1120ccにして培養を行い、その後、新たにバッグを2つ用意し、各バッグに560ccの培養液が入るように植え継ぎを行なう。
このように、順次容積の大きな培養容器に移し替えることや容器の数を増やすことで、適正な培養環境を維持することができる。
ここで、細胞の植え継ぎを行なうのは、培養開始時の細胞密度が低いと細胞の増殖が抑制されるからである。このため、細胞をある程度の規模で培養する場合、細胞密度が適正に維持されるよう植え継ぎを繰り返しながら培養を行なうのが一般的である。
ところが、この方法は、植え継ぎのたびに新たなフラスコやバッグ(あるいはディッシュ)に培養細胞の一部を移さなければならず作業が煩雑になるとともに、雑菌汚染の可能性も高かった。
そこで、バッグを用いて細胞を増殖させ、この増殖した時点で、新しい培地が充填された新たなバッグを接続して均等化を図るという方法が考えられる。これにより、雑菌汚染の低減を図ることができる。
ところが、この操作も均等化するまでにある程度の時間がかかるものと予想され、内容量の大きい培養バッグを用いるほどその時間は長くなると考えられる。また、開放系ほどではないにしても操作が煩雑になり、消費する培養器材の量も増えてしまう。
そこで、植え継ぎを行なうことなく適正な培養環境を維持するための技術が種々提案されている。
例えば、バッグの中の培養液の流通を阻止するように該バッグを仕切るための阻止部材を備えたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
これによれば、該バッグ内で実際に培養を行なう領域を段階的に拡張していけるため、培養当初からその終了まで同一のバッグ内で培養を続けて行なうことができる。このため、雑菌による汚染の心配がなく、しかも細胞の増殖能に応じて培養開始時や培養中の細胞密度を考慮した培養を行なうことができ、単純な用具で細胞を効率よく培養することができる。
また、単一のバッグ様密閉室をサブ区画室に分けるための外部区分手段(分離クランプ)を備えたものがある(例えば、特許文献2参照。)。
これによれば、外部区分手段によりバッグ様密閉室の一部を締め付けることで複数のサブ区画室をつくることができる。このため、細胞の生存性を確保するための十分に小さな規模の出発環境及び必要な増大する規模の環境を提供する条件下で、細胞を増殖させて生産系に導入するのに適した細胞数にする手段を提供できる。
さらに、弾性変形可能なチューブ状の培養容器と、該培養容器を任意の位置で絞ることができるクリップとを備えたものがある(例えば、特許文献3参照。)。
これによれば、細胞の成長に合わせて、クリップの位置をずらすことによって、培養容器の内容積を増大させていくことができる。
特開2000−125848号公報 特許2981684号公報(第5頁) 特開2004−89136号公報(第5頁、段落[0021]、第3図)
しかしながら、細胞の増殖はいわば連続的に行なわれるものであるが、従来の特許文献1〜3に記載の技術は、培養領域を断続的に拡張するものであるため、細胞の培養状態に合わせて連続的に容積を変化させることは困難であった。
また、各従来技術は、いずれも手作業で行なっていたため、その作業が煩雑であった。
さらに、特許文献3に記載の技術は、間葉系幹細胞の増殖を対象としているが、培養容器の底面に付着して増殖する間葉系幹細胞の増殖速度は、それが置かれている空間的な培養環境に左右される傾向がある。すなわち、間葉系幹細胞は、培養容器の底面に付着して増殖するため、付着可能な広さの底面積が必要である。ところが、あまりに広すぎると逆に増殖速度が低下して、効率的に成長させることができない。
ここで、各従来技術を用いると、培養バッグにおける区分手段の位置が使用者の勘や経験に依存することとなり、一律に細胞の効率的な成長を望むことはできなかった。
本発明は、上記の事情にかんがみなされたものであり、培養時の細胞密度を適正に維持し、さらに細胞を大量に増殖させる際に培養容器の移し替え作業をなくし、細胞へのダメージの低減、コンタミネーションのリスク低減、省力化、自動化を達成可能とする細胞培養装置、細胞培養システム及び細胞培養方法の提供を目的とする。
この目的を達成するため、本発明の細胞培養装置は、軟包材で形成されるとともに培地及び/又は培養細胞が収容部に封入された培養容器が載置される容器積載台と、培養容器の上面に載置されて、収容部を二室以上に仕切る移動可能な仕切り部材と、この仕切り部材及び/又は培養容器を移動させて、仕切り部材により仕切られた室の容積を変える駆動手段とを備えた構成としてある。
細胞培養装置をこのような構成とすると、収容部のうち培養液や培養細胞が封入された部分(培養部)の容積を連続的に変化させることができる。これにより、培養時に細胞が増殖して細胞密度が高くなる状況でも、仕切り部材または培養容器を移動させ培養部の容積を増やすことで、その細胞密度を適正な状態に維持できる。また、増殖した細胞を回収するときには、仕切り部材または培養容器を移動させ培養部の容積を小さくすることで、その培養細胞を収容部の外へ押し出して回収することができる。
しかも、本発明の細胞培養装置は、仕切り部材としてローラを採用し、ローラの回転移動を利用したことで、培養部の容積を、段階的ではなく連続的に変化させることができる。このことから、細胞が常に増殖しつづける状況において、その増殖の程度に応じてローラ又は容器積載台を移動させて培養部の容積を変化させることができ、これにより、細胞密度を常に適正に維持できる。
さらに、ローラ等の仕切り部材の移動は、培養液等が培養容器に封入された状態で行うことができる。このため、培養容器を一つだけ用いた閉鎖系で行なうことができる。これにより、培養細胞が外部に触れないため、細胞へのダメージを低減でき、コンタミネーションのリスクを低減できる。
加えて、ローラ等の仕切り部材の移動により培養容器の培養部の容積を変化させることができるため、従来の植え継ぎ作業をなくすことができる。これにより、大幅な省力化を図ることができる。
また、本発明の細胞培養装置は、培地及び/又は培養細胞の状態を測定する測定手段を備え、駆動手段を、測定手段での測定結果にもとづいて、仕切り部材及び/又は培養容器を移動させる構成とすることができる。
細胞培養装置をこのような構成とすれば、培養液や培養細胞の状態にもとづいてローラ等の仕切り部材を移動させることができる。これにより、培養容器の培養部の容積を自動的に変化させることができ、培養時の細胞密度や培養環境を適正に維持できる。
また、本発明の細胞培養装置は、断面が円弧状に形成されてローラの外周面の外方に設置された樋状部材を備え、ローラと樋状部材とにより培養容器を挟持して収容部を二室以上に仕切る構成とすることができる。
細胞培養装置をこのような構成とすると、それらローラと樋状部材とを用いて培養容器を両面から挟み込むことで、収容部のうちの培養部を適切な容積にすることができる。そして、その培養容器を挟んだ状態でローラ及び樋状部材を同じ方向へ移動させることで、培養部の容積を変化させることができ、培養液及び培養細胞の細胞密度を適正に維持できる。
さらに、ローラと樋状部材とを用いたことで、培養液や培養細胞が培養部から拡張可能部(収容部のうち培養部以外の部分)へ進入するのを防ぐことができる。
例えば、請求項1のように、容器積載台の上面に培養容器を載置し、その上面にローラを載置した場合、ローラと培養容器とはほぼ線で接触することになる。これに対し、ローラと樋状部材とを用いた場合は、ローラと培養容器とは面で接触することになる。線接触の場合も、培養液等が培養部から拡張可能部へ進入するのを防ぐことができるが、面接触の方がより効果的である。
また、本発明の細胞培養装置は、ローラの径方向断面の外周が鋸歯状に形成されて、この鋸歯状の各山部と各谷部がそれぞれ軸方向に直線又は曲線で形成された構成とすることができる。
細胞培養装置をこのような構成とすれば、ローラと培養容器との接触面積が、線接触に比べて多くなるため、培養液等が培養部から拡張可能部へ進入するのをさらに防ぐことができる。
また、本発明の細胞培養装置は、ローラを二本備え、これらローラにより培養容器を表裏から挟んで収容部を二室以上に仕切る構成とすることができる。
細胞培養装置をこのような構成とすると、それら二本のローラを用いて培養容器を両面から挟み込むことで、収容部のうちの培養部を適切な容積にすることができる。そして、二本のローラをそれぞれ回転させながら同じ方向へ移動させることで、培養部の容積を変化させることができ、培養液及び培養細胞の細胞密度を適正に維持できる。
また、本発明の細胞培養装置は、ローラが培養容器の上面に載置されたときに、ローラが培養容器に与える圧力が0.1MPa以上とすることができる。
細胞培養装置をこのような構成とすれば、培養液等が培養部から拡張可能部へ進入するのを防ぐことができるとともに、ローラを回転移動させることができる。
また、本発明の細胞培養装置は、ローラの外周面を、ウレタンゴム、シリコーンゴム、熱可塑性樹脂のうちの一又は二以上の材質で形成しており、その硬度が少なくとも90以下である構成とすることができる。
細胞培養装置をこのような構成とすると、培養液等が培養部から拡張可能部へ進入するのを防ぐことができ、しかも、ローラを回転移動させることができる。
また、本発明の細胞培養装置は、容器積載台の上面に載置された培養容器のしわを取り除くための保持具を備えた構成とすることができる。
細胞培養装置をこのような構成とすれば、ローラが回転する際に、前記培養容器にしわが発生することなく培養部を拡張することが可能となる。
また、本発明の細胞培養装置は、培養容器11内に封入された培養液及び/又は培養細胞を容器内で均質に保つための手段を備えた構成とすることができる。
このような手段としては、例えば培養容器内の培養液等を攪拌することなどで可能であるが、細胞培養装置をこのような構成とすると、培養環境を均質化し、増殖を促すことができる。
また、本発明の細胞培養システムは、培養液が貯蔵された培養液貯蔵容器と、軟包材で形成されるとともに、培養液及び/又は培養細胞が封入された培養容器と、培養液貯蔵容器から培養容器へ培養液を送る第一のチューブと、培養容器から回収された培養液及び/又は培養細胞を封入する回収容器と、培養容器から回収容器へ培養液及び/又は培養細胞を送る第二のチューブとを備えた構成とすることができる。
細胞培養システムをこのような構成とすれば、培養液貯蔵容器と培養容器との間や、培養容器と回収容器との間に接続するチューブを備えたことで、培養液貯蔵容器,培養容器,回収容器,ガス透過性チューブについて1患者につき1カセットの全密閉系のシステムを構築することができる。これにより、開放系で起こるような雑菌の混入がなくなり、安全性を確保できる。
また、本発明の細胞培養システムは、培養液貯蔵容器から培養容器へ培養液が送り込まれる間に、培養液の温度、溶存酸素量、溶存二酸化炭素量のうちの一又は二以上を最適な状態に調整する状態調整手段を備えた構成とすることができる。
細胞培養システムをこのような構成とすると、温度、溶存酸素量、溶存二酸化炭素量が最適な状態で培養液を培養容器に送り込むことができる。これにより、培養細胞の活性化を図ることができる。
また、本発明の細胞培養システムは、培養容器が載置される容器積載台と、培養容器の上面に載置されて、収容部を二室以上に仕切る移動可能な仕切り部材と、この仕切り部材及び/又は培養容器を移動させて、仕切り部材により仕切られた各室の容積を変える駆動手段とを備え、容器積載台,仕切り部材,駆動手段が、請求項1〜10のいずれかに記載の容器積載台,仕切り部材,駆動手段からなる構成とすることができる。
細胞培養システムをこのような構成とすれば、細胞培養装置において、培養容器の収容部を二室以上に仕切る移動可能な仕切り部材(例えば、ローラなど)や、この仕切り部材を培養容器上で回転移動させる駆動手段を採用したため、連続的な培養容積のコントロールが可能となり、細胞培養環境の安定化を図ることができる。したがって、細胞の増殖速度、活性等を高めることができる。
また、本発明の細胞培養方法は、容器積載台の上面に、軟包材で形成された培養容器を載置し、この載置した培養容器の上面に移動可能な仕切り部材を載置して、培養容器の収容部を二室以上に仕切り、駆動手段の駆動により仕切り部材及び/又は培養容器を移動させて、収容部の各室の容積を変化させる方法としてある。
細胞培養方法をこのような方法とすると、ローラ等の仕切り部材あるいは培養容器を移動させることにより、培養液や培養細胞が封入された培養容器の培養部について、培養中の細胞密度に応じた適切な容積とすることができる。
また、本発明の細胞培養方法は、培養容器に取り付けられた回収用チューブの方へ仕切り部材を移動させ、この移動により培養容器の収容部に封入されていた培養液及び/又は培養細胞を回収用チューブへ押し出して、この回収用チューブに接続された回収容器へ送り回収する方法としてある。
細胞培養方法をこのような方法とすれば、培養液や培養細胞の自動回収が可能となる。
以上のように、本発明によれば、培養容器の上面にローラ等の仕切り部材を載置して培養容器の培養部を二室以上に仕切るとともに、このローラを培養容器上で回転移動させることにより、その培養部の容積を連続的に変化させることができる。これにより、培養時の細胞密度を常に適正に維持することができる。
また、ローラの回転移動により培養部の容積を変化できることから、細胞を大量に増殖させる際に培養容器の移し替え作業をなくすことができる。これにより、細菌の混入を回避でき、細胞へのダメージを低減でき、コンタミネーションのリスクを低減でき、しかも省力化、自動化を図ることができる。
本発明の細胞培養装置の構成を示す外観斜視図である。 本発明の細胞培養装置の他の構成を示す図であって、(a)は、上面図、(b)は、側面図である。 1本のローラの回転移動の様子を示す側面図であって、(a)は、培養中におけるローラの回転移動の様子、(b)は、培地等を回収するときのローラの回転移動の様子を示す。 2本のローラの回転移動の様子を示す側面図であって、(a)は、培養中におけるローラの回転移動の様子、(b)は、培地等を回収するときのローラの回転移動の様子を示す。 樋状部材を備えた様子を示す図であって、(a)は、細胞培養装置の側面図、(b)は、ローラ及び樋状部材の斜視図である。 セレーション型ローラの構造を示す斜視図である。 駆動手段の構成を示す斜視図である。 培養容器の収容部の形状の例を示す正面図である。 細胞培養システムの構成を示す図である。 細胞培養システムのうち、培養液貯蔵容器,培養容器,回収容器,チューブを1カセット製品としたときの構成を示す図である。 実施例で使用した細胞培養装置の概略構成を示す図である。 実施例における拡大培養のプログラムを示す図である。 実施例1及び比較例1による培養結果を示す図である。 従来の植え継ぎの手順を示す図である。
以下、本発明に係る細胞培養装置、細胞培養システム及び細胞培養方法の好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
[細胞培養装置]
まず、本発明の細胞培養装置の実施形態について、図1を参照して説明する。
同図は、本実施形態の細胞培養装置の構成を示す外観斜視図である。
同図に示すように、細胞培養装置10は、培養容器11と、容器積載台12と、ローラ13と、ローラ支持部材14とを備えている。さらに、細胞培養装置10は、駆動手段15と、培養容器11内に封入されている培養液及び/又は培養細胞を均質に保つ手段16と、測定手段17とを備えている。
ここで、培養容器11は、培養の対象となる細胞(培養細胞)や、この細胞を培養するための培地(培養液や培養基を含む)が封入されて、培養を行なう容器である。この培養容器11は、軟包材を材料として袋状(バッグ型)に形成されている。
軟包材とは、可撓性・柔軟性を包装体に与える包装材料をいう。これにより、培養容器11は、ローラ13の押圧・回転に伴ってフレキシブルに培養部11−11の容積を変えることができる。軟包材については、例えば、特開2002−255277号公報(軟包材フィルムシートを用いた食品包装体及び食品の取り出し方法)や、特開2004−323077号公報(加圧抽出形の袋状容器)などに記載されており、周知技術である。
また、培養容器11は、細胞培養に必要なガス透過性を有している。これにより、細胞培養システム(後述)を閉鎖系(密閉系)にすることができる。さらに、培養容器11は、内容物を確認できるように、一部又は全部が透明性を有している。
これら培養容器11としての条件を満たす包装材料の具体例としては、ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン系エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、シリコーン系熱可塑性エラストマー、シリコーンゴムなどが挙げられる。
また、培養容器11において、培養細胞や培地の封入を本来可能とする部分を収容部11−1、この収容部11−1がローラ13で仕切られたときに培養細胞や培地を封入し得る部分を培養部11−11、ローラ13で仕切られているために培養細胞や培地が進入できない部分を拡張可能部11−12(又は、非培養部11−12)という。
この培養容器11の四方各辺は密封されているが、少なくとも2本以上のチューブ18が接続されている。このうち1本は培養細胞や培地を外部から培養部11−11に注入するための注入用、他の1本は培養細胞や培地を培養部11−11から回収するための回収用である。また、図1に示すように、チューブ18が3本取り付けられているときは、3本目は、培養細胞や培地をサンプルとして培養部11−11から取り出すためのサンプリング用である。
このチューブ18の材質としては、適宜使用環境に合わせて選択すれば良いが、特にガス透過性に優れるものが望ましい。例えば、シリコーンゴム、軟質塩化ビニル樹脂、ポリブタジエン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、シリコーン系熱可塑性エラストマー、スチレン系エラストマー、例えば、SBS(スチレン・ブタジエン・スチレン)、SIS(スチレン・イソプレン・スチレン)、SEBS(スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン)、SEPS(スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン)等を用いることができる。これらは、ガス透過性に優れている。
容器積載台12は、上面に培養容器11が載置され、さらにその培養容器11の上面にローラ13が配設される平面の台である。
この容器積載台12の上面のうち、培養容器11が載置される部分の四隅には止め部材12−1が立設されている。一方、培養容器11の四隅には、止め部材12−1が通るための孔11−2が穿設されている。
止め部材12−1のそれぞれに培養容器11の各孔11−2を通すことで、培養容器11を容器積載台12の上面に定置させることができる。また、ローラ13の移動にともなって培養容器11がずれるのを防ぐことができる。
なお、止め部材は、上記部材に限る必要はなく、培養容器11がずれるのを防ぐ機構を有するものを適宜用いればよい。
また、この容器積載台12には、この容器内に収容された培養液及び/又は培養細胞を均質に保つための手段16が設置されている。この手段16の詳細については、後述する。
さらに、容器積載台12には、図2(a),(b)に示すように、培養容器11の表面に皺(しわ)が発生するのを防ぐための保持具19が設置されている。
保持具19は、ローラ支持部材14に取り付けられており、拡張可能部11−12の培養容器11の二辺をそれぞれ挟み移動することが可能な機構を有するものである。
これにより、ローラ13が移動する際に培養容器11にしわが発生することなく培養部11−11を拡張することが可能となる。
また、保持具19の形態としてはこれに限る必要はなく、適宜培養容器11の一部をガイドし、前記培養容器11がローラ13に対して斜めに進入することのないように保つことのできる機構を有するものであればよい。
本実施形態では、移動可能な仕切り部材としてローラを示している。ローラ13は、円柱状に形成されており、軸方向が培養容器11の幅方向と平行になるように培養容器11の上面に配設され、図1に示すように、培養容器11の長手方向に沿って水平に回転移動できるようになっている。
このローラ13の軸方向の長さは、培養容器11の幅(あるいは、収容部11−1の幅)よりも長くなるように設定されている。
また、ローラ13は、自重(あるいは、ローラ支持部材14の内部の付勢手段(図示せず))により、ローラ13の表面が培養容器11を押圧するようになっている。
これにより、培養容器11の収容部11−1は、ローラ13の押圧位置を境に、培養部11−11と拡張可能部11−12の二室に分けられる。このとき、培養液貯蔵容器20(後述)と連結しているチューブ18が接続されている辺の方が培養部11−11となり、ここに培養細胞や培地が封入される。
そして、ローラ13が、培養容器11の上面に接しつつ、容器長手方向に回転しながら移動することにより、培養部11−11の容積が連続的に変化することになる。
具体的には、ローラ13は、培養部11−11内で細胞を培養している状態では、図3(a)に示すように、培養部11−11の容積を増やす方向に移動制御される。これにより、培養部11−11を培養状態に応じて最適な容積に維持することができる。
一方、培養が終了して培地や培養細胞を回収する場合には、ローラ13は、同図(b)に示すように、培養部11−11の容積を小さくする方向に移動される。これにより、ローラ13によって押圧された培地や培養細胞がチューブ18を介して外部(例えば回収容器50(後述))に押し出されるため、それらを自動的に回収することができる。
なお、以上のようなローラ13を移動制御する移動手段は、本実施形態では、後述するローラ支持部材14及び駆動手段15により構成してある(図7参照)。
ここで、ローラ13の外周面を形成する表面材は、例えば、ウレタンゴム、シリコーンゴム、熱可塑性樹脂のうちの一又は二以上の材質を用いることができる。
そして、その表面材の硬度は、少なくともA90(JIS K 6253)以下とすることができる。
ここで、この硬度90とは、JIS K 6253にもとづき、デュロメータ タイプAで測定した値、A90を示している。
このような硬度を有した材質を用いることにより、培養容器11に損傷を与えることなく、かつ、培養部11−11に充填された培養液及び培養細胞が拡張可能部11−12に漏れ出すことなく培養することが可能となる。
なお、このローラ13は、図1においては、1本備えられているが、1本に限るものではなく、複数本備えることもできる。
例えば、図4(a),(b)に示すように、ローラ13を2本備えて上下に配置し、それらローラ(第一のローラ13−1,第二のローラ13−2)の間に培養容器11を通すように配設する。このような構成にすれば、ローラ13−1とローラ13−2とにより挟持された箇所で培養容器11の収容部11−1を培養部11−11と拡張可能部11−12とに分けることができる。
しかも、それらローラ13−1,13−2を培養容器11の長手方向に沿って同じ方向に移動(回転移動)させることで、培養容器11の培養部11−11の容積を連続的に変えることができる。例えば、培養部11−11内で細胞を培養しているときは、図4(a)に示すように、培養部11−11の容積を増やす方向に移動させることができる。これにより、培養に適した容積を維持できる。一方、培養が終わって培地や培養細胞を回収するときは、同図(b)に示すように、培養部11−11の容積を小さくする方向に移動する。これにより、自動的に培地等を回収できる。
また、ローラ13には、図5(a),(b)に示すように、ローラ13の外周面の外方(同図においては下方)に沿って、樋状部材13−3を備えることができる。
樋状部材13−3は、ローラ13の外周面に沿って断面円弧状に形成された樋形の部材である。具体的には、樋状部材13−3の円弧とローラ13の外周円とがほぼ同心円となるように形成されており、樋状部材13−3にローラ13が収まるようになっている。
また、この樋状部材13−3は、上述したローラ13の回転移動に伴って、培養容器11の容器長手方向に沿って水平移動するようになっている。具体的には、樋状部材13−3は、両端がローラ支持部材14に固定されることで、ローラ支持部材14によって水平移動されるローラ13に伴って、容器積載台12の上方を水平移動するようになっている。
そして、この樋状部材13−3とローラ13外周の間に培養容器11を通すように配設することにより、培養容器11は、図5に示すように、樋状部材13−3の内面(ローラ13の外周面)に沿って湾曲した状態となり、ローラ13と樋状部材13−3とによって挟持されることになる。
これにより、培養容器11は、ローラ13と樋状部材13−3で挟持され湾曲部分がローラ13の外周面に密着するため、ローラ13と培養容器11とは線ではなく面で接するようになり、この部分の密封性が高まって、培養細胞や培地が培養部11−11から拡張可能部11−12へ移動するのをより確実に阻止できるようになる。
このようにしても、図3や図4に示す場合と同様に、培養容器11の培養部11−11の容積を連続的に変えることができる。
また、ローラ13は、図6に示すように、径方向断面の外周が鋸歯状に形成されたセレーション型のローラ13−4とすることができる。このローラ13−4は、その鋸歯状の各山部と各谷部がそれぞれ軸方向に直線又は曲線で形成されている。ここで、軸方向に直線とは、同図に示すように、どの径方向断面においても山部と谷部が同じ位置となるものをいう。一方、軸方向に曲線とは、ローラ13−4の外周面における山部や谷部が曲線を描いて形成されているものをいい、複数の径方向断面を見ると、山部又は谷部の位置がそれぞれ異なる。
そして、同図に示すように、ローラ13−4の外周面の外方には樋状部材13−3が配置されている。このような構造とすることで、ローラ13−4の外周と培養容器11との接触面積が図3や図4に示す場合に比べて増えるため、培養細胞や培地が培養部11−11から拡張可能部11−12へ移動するのを阻止できる。
さらに、図5(a)に示す場合と同様に、ローラ13−4と樋状部材13−3とを同じ方向に移動(ローラ13−4は回転移動)させることで、培養容器11の培養部11−11の容積を連続的に変えることができる。これにより、培養に適した容積を維持でき、また、自動的に培地や培養細胞を回収できる。
なお、鋸歯状の山形の先端部分は、培養容器11を傷付けないように、丸みを付けるのが望ましい。
ローラ支持部材14は、上述したローラ13を保持しつつ水平方向に回転移動させる移動手段である。
具体的には、ローラ支持部材14は、図1に示すように、容器積載台12の両脇に1箇所ずつ計2箇所に上方に向かって立設しており、ローラ13の端部にそれぞれ接続されてローラ13を支える部材である。つまり、ローラ13の両端はローラ支持部材14に取り付けられており、これによって支持されている。
そして、このローラ支持部材14が駆動手段15により駆動されることで、ローラ13が容器積載台12の上方を水平移動し、培養容器11の容積を連続的に変化させることになる。
より具体的には、本実施形態では、ローラ支持部材14は、胴部14−1と蓋部14−2とに分かれており、胴部14−1の上面と蓋部14−2の下面には、ローラ13の端部に嵌め込まれたベアリングを収めるための凹部(図示せず)がそれぞれ形成されている。これにより、蓋部14−2を取り外すことで、ローラ13を取り出すことができ、さらに、このローラ13を取り外した状態で、培養容器11を容器積載台12の上面に載置したり、この培養容器11を取り除いたりすることができる。
駆動手段15は、ローラ支持部材14を水平方向に移動させるための駆動部である。
この駆動手段15は、本実施形態では、図7に示すように、所定の動力を発生させる動力発生手段15−1と、この動力発生手段15−1で発生した動力をローラ支持部材14に伝達する動力伝達部材15−2と、ローラ支持部材14が載置されるレール15−3(図1参照)とを備えている。
動力発生手段15−1は、回転動作やピストン動作などの動きを発生させるものであって、例えば、ステッピングモータなどを用いることができる。ステッピングモータは、回転数や回転角度の制御が容易なため、本発明における動力発生手段15−1に適している。
動力伝達部材15−2は、動力発生手段15−1で発生した動力がローラ支持部材14の水平方向の往復動作となるように、動力発生手段15−1での発生動力をローラ支持部材14に伝える。
例えば、動力発生手段15−1がステッピングモータの場合、動力伝達部材15−2は、図7に示すように、ステッピングモータの軸に直結してその軸の回転に伴い回転する棒ねじ部材15−21と、この棒ねじ部材15−21の外周に形成された螺子に嵌合するねじ部を有するとともに、棒ねじ部材15−21の回転に伴って棒ねじ部材15−21の軸方向に移動する回転受け部材15−22、この回転受け部材15−22とローラ支持部材14とを連結して回転受け部材15−22の水平移動をローラ支持部材14に伝達する移動伝達部材15−23とを有している。
なお、駆動手段15の構成は、図1や図7に示す構成に限るものではなく、従来公知の任意好適な構成を用いることができる。
また、ローラ13が複数の場合や樋状部材13−3を備えた場合であっても、図7に示すような機構を用いてローラ13や樋状部材13−3をローラ支持部材14に接続することで、それらを水平移動(ローラ13は回転移動)させることができる。
さらに、上述の説明では、ローラ13を培養容器11の上面で回転移動させて培養部11−11の容積を変化させる構成としたが、培養部11−11の容積の変化は、ローラ13と培養容器11とを相対的に移動させることで実現できる。このため、例えば、ローラ13やローラ支持部材14の位置は固定とし、培養容器11や容器積載台12を水平方向に移動させることによっても、培養容器11の培養部11−11の容積を変化させることができる。
この容器積載台12を水平方向に移動させる機構は、図7に示すようにローラ支持部材14を水平移動させる機構と同様の構成により実現できる。
培養容器11内に封入された培養液及び/又は培養細胞を均質に保つ手段16の構成としては、容器積載台12を振とう(振盪)すること等で可能であり、例えば、次のようなものがある。
a)容器積載台12がその台と同一面上を並進、回転、運動するもの
b)シーソー運動するもの
c)同一面に対し一定もしくは複数の角度をもって旋回運動するもの
d)容器積載台12の天地が逆転するもの
e)容器積載台12と培養容器11の下面との間をローラ13及び凹凸のついたローラ等が移動することにより、培養容器11の内部の培養液及び培養細胞を攪拌することが可能な機構を有するもの
f)培養容器11の下面又は上面の複数箇所を押し上げる又は押さえることにより、培養容器11の内部の培養液又は培養細胞を攪拌することが可能な機構を有するもの、また、どちらか一面だけでなく上下両面から行なうことも可能
g)これらの少なくとも一つ以上の機構を有するもの
具体的には、容器積載台12と培養容器11の下面との間をローラが培養容器長手方向に沿って水平に回転しながら往復運動する機構を有しており、該ローラは前記ローラ13とは異なるものである。該ローラはチューブ18が取り付けられた辺から前記ローラ13までの培養部11−11を回転しながら往復運動する。該ローラの往復によって培養部11−11にある培養細胞及び培養液は攪拌され、均質化される。また、該ローラは、前記ローラ13の移動に伴ってその往復距離が変化するような機構を有しており、これによって培養部11−11内に封入されている培養液及び/又は培養細胞を常に均質に保つことが可能となる。
測定手段17は、培養細胞や培地の状態を測定する手段である。この測定手段17での測定結果にもとづいてローラ13の位置を決める。
この測定手段17の構成は、CCDカメラを用い培養容器11の収容部11−1内の細胞を観察することが可能な機構を有するものや培養部の培養液及び培養細胞の一部をサンプリングすることが可能な機構を有するものなどである。
[培養容器の収容部の形状]
培養容器11の収容部11−1の形状は、一般に、長方形となっている(図1参照)。
ところが、この形状では、培養部11−11の容積を小さくしたい場合に支障がある。例えば、チューブ18の近傍までローラ13を回転移動させていくと、培養部11−11の形状が培養容器11の幅方向に細長くなってしまって、培養に適さなくなる。また、チューブ18が取り付けられた部分は、ローラ13を移動できないため、それ以上容積を小さくすることができないなどの支障がある。
そこで、収容部11−1の形状を、チューブ18の取り付け部分に向かって次第に狭くなる形状とする。具体的には、図8(a)〜(d)に示すような形状とすることができる。
ここで、例えば、同図(a)に示すように、培養容器11の右肩や左肩に位置するのりしろ部分の形状をそれぞれ直角三角形にして、収容部11−1の肩部斜辺を直線にすることができる。
また、同図(b),(c)に示すように、培養容器11の両肩ののりしろ部分の斜辺を凹または凸の曲線にすることができる。
さらに、同図(d)に示すように、チューブ18の取り付け位置を培養容器11の一辺の中央ではなくいずれか一方の角部近くにして、他方の角部ののりしろ部分の形状を直角三角形にし、収容部11−1の肩部斜辺を直線にすることもできる。
これら形状によれば、同図(a)〜(d)に示すように、ローラ13をチューブ18の近傍まで回転移動させたとしても、培養部11−11の形状が細長くならず、前後左右にある程度の広さをもたせることができる。これにより、培養環境の適正を図って増殖を促すことができる。
[細胞培養システム]
次に、細胞培養システムの実施形態について、図9を参照して説明する。
同図は、細胞培養システムの構成を示す概略図である。
同図に示すように、細胞培養システム1は、細胞培養装置10と、培養液貯蔵容器20と、加温・ガスコントロール部30と、モニタリング装置40と、回収容器50とを備えている。
ここで、細胞培養装置10は、図1に示す細胞培養装置10と同様の構成を有するものである。この細胞培養装置10は、培養庫(恒温槽)60に収められている。この培養庫60の中は、温度、酸素濃度、二酸化炭素濃度をコントロールできるようになっている。例えば、温度を37度、酸素濃度を20%、二酸化炭素濃度を5%などに保持するよう制御することができる。これにより、安定した培養環境を確保できる。
培養液貯蔵容器(培養液タンク)20は、培養容器11に注入する前の培養液を保持しておくための容器である。この培養液貯蔵容器20は、保管庫(保冷庫)70に収められている。
この培養液貯蔵容器20と培養容器11(培養積載台12に載置されたもの)とは、柔軟性のあるチューブ80−1により連結されており、培養容積拡張時に培養液貯蔵容器20から培養容器11へ培養液を送り込む。このチューブ80−1の材質は、図1におけるチューブ18と同様とすることができる。
加温・ガスコントロール部(状態調整手段)30は、冷蔵で保存されている培養液を必要とする温度まで加温する。また、培養液の溶存酸素量、溶存二酸化炭素量、pHを制御する。
これら機構によって、培養液を送り込む際に、培養部の温度の低下を防ぐことができる。また、培養部の培養液の溶存酸素量、溶存二酸化炭素量、pHを最適な条件に改善できる。
モニタリング装置40は、前記測定手段17により測定した画像を解析することや、サンプリングした培養液を測定することで得られる細胞密度、培養部培養液の溶存酸素量、溶存二酸化炭素量、pHをモニタリングし、この結果をもとに培養部11−11の容積を制御し、培養部11−11に送り込む培養液の量、及び溶存酸素量、溶存二酸化炭素量、pHを制御する。これらの機構によって培養部11−11の培養液及び細胞の状態を最適な条件に維持することが可能となり、安定した培養環境を確保できる。
回収容器(遠心用ボトル)50は、培養容器11から回収された培養細胞や培地を入れておく容器である。
この回収容器50は、遠心分離機に取り付けることが可能となっている。これにより、閉鎖系を保ったまま培養細胞を回収し、遠心分離を行なって培地から培養細胞を回収することができる。
なお、回収容器50と培養容器11(培養積載台12に載置されたもの)とは、柔軟性のあるチューブ80−2を介して連結されていてもよい。このチューブ80−2を介して、培地及び培養細胞が培養容器11から回収容器50に回収される。
さらに、培養液貯蔵容器20、培養容器11、回収容器50、チューブ80については、図10に示すように、これらを1カセット製品として使用することができる。すなわち、これらを全密閉系とし、1患者につき1カセットとする。これにより、雑菌の混入やクロスコンタミネーションをなくすことができ、安全性が確保される。
[細胞培養装置の動作]
次に、本実施形態の細胞培養装置の動作(細胞培養方法)について説明する。
(ローラを用いた培養部の容積コントロール)
例えば、培養中は、細胞の量や細胞密度に応じて、培養部11−11の容積が適するような位置にローラ13を配設する。そして、細胞の量や時間の経過に応じてローラ13を移動させ、最終的には、収容部11−1のほぼ全体が封入空間となるようにローラ13を移動させる。
培地や培養細胞を回収するときは、回収容器50と連結しているチューブ18が接続された辺に向かってローラ13を回転移動させる。これにより、培養部11−11の容積が小さくなっていき、培地等がチューブ18を介して回収容器50に回収される(培地等排出)。
(測定結果にもとづく培養部の容積コントロール)
測定結果にもとづく培養部の容積コントロールに関しては、CCDカメラを用いて培養部11−11の単位面積あたりの細胞数を計測し、これにもとづいて算出される培養部11−11に培養されている培養細胞数をある一定値の範囲に収まるように培地を添加していくことで最適な培養環境で培養を継続することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態の細胞培養装置、細胞培養システム及び細胞培養方法によれば、培養容器の上面にローラを載置して培養部を二室以上に仕切るとともに、このローラを回転移動して培養部の容積を変化させる構成としたことにより、一つの培養容器で培養が可能になるとともに、自動培養化を図ることができる。
これにより、植え継ぎをおこなわずに済むため、菌等に汚染される可能性が大幅に低減される。
さらに、逐次的な培養容積のコントロールが可能となることで、細胞培養環境の安定化が図れる。したがって、細胞の増殖速度、活性等を高めることができる。
(実施例1)
図11に示すように、本発明の細胞培養装置を用いて、細胞培養試験を行った。培養バックには、172×250mmのポリエチレン製培養バッグを用いた。培養液貯蔵容器には、RPMI1640(invitrogen)を500ml封入し、37℃−5%CO雰囲気で静置した。そして、培養バッグを、この培養液貯蔵容器にシリコーンチューブを介して接続した。
次いで、積載台上に載せた培養バッグを、上部から仕切りローラ(外周面がシリコーン製:ゴム硬度70)により押圧し、培養バッグの収容部を培養部と拡張可能部の2室に区切った。仕切りローラによる押圧の圧力は、0.12MPaとした。
このとき、培養開始時の培養部の面積が120.4cm(172×70mm)となるように、仕切りローラの位置を設定した。そして、送液ポンプを用いて、培養液貯蔵容器から培養バッグ内の培養部に培養液を100ml送液するとともに、この培養部にヒト白血病Tリンパ腫であるJurKatを、1.0×10個封入し、培養を開始した。培養は、37℃−5%CO雰囲気で行った。
そして、図12に示すように、所定時間ごとに仕切りローラを拡張可能部方向に移動させ、培養部を徐々に拡張して培養部面積(容積)を増加させるとともに、培養液貯蔵容器から培養液を送液した。
このように、培養部の拡大に合わせて培養液貯蔵容器から培養液を送液し、最終的に培養部を最大のサイズ(172×250mm)に拡張して、培養液量を500mlとして培養を行った。
120時間後に、培養部から細胞を回収して、細胞を計数した。細胞数は、4.3×10個であった。この結果を図13に示す。
(比較例1)
実施例1で用いた培養バックと同じバックを使用して、培養部面積を徐々に拡張することなく、細胞培養を行った。
すなわち、比較例1では、仕切りローラにより培養バッグを2室に区切ることなく、培養バッグの収納部全体を用いて、培養開始時点から培養部面積を430cm、培養液量を500mlとして培養を行った。
使用した細胞は、実施例1と同じく、ヒト白血病Tリンパ腫のJurKatであり、播種細胞数は、1.0×10個とした。また、培養は、37℃−5%CO雰囲気で行った。
120時間後に、培養部から細胞を回収して、細胞を計数した。細胞数は、3.3×10個であった。この結果を図13に示す。
図13に示される通り、実施例1のように、細胞の増殖に合わせて培養部面積を拡張し、培養細胞密度を適切にコントロールした場合、120時間後の細胞増殖倍率は、43倍であった。
これに対し、比較例1のように、培養開始時点において、培養バッグの収納部に培養液を全量入れて培養を行った場合、120時間後の細胞増殖倍率は、33倍であった。
この結果により、細胞の増殖に合わせて細胞密度をコントロールすることで、コントロールしない場合に比較して、より高い細胞増殖効果が得られることが明らかとなった。
以上、本発明の細胞培養装置、細胞培養システム及び細胞培養方法の好ましい実施形態及び実施例について説明したが、本発明に係る細胞培養装置、細胞培養システム及び細胞培養方法は上述した実施形態等にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、培養液貯蔵容器,加温・ガスコントロール部,容器積載台,モニタリング装置等を一つずつ備えた構成としたが、一つずつに限定されるものではなく、それぞれ複数備えることもできる。
本発明は、細胞を培養する装置に関する発明であることから、細胞を培養するための装置や機器、システムに利用可能である。

Claims (14)

  1. 軟包材で形成され培養容器が載置される容器積載台と、
    前記培養容器の上面に載置されて、前記培養容器の収容部を二室以上に仕切り、培養液及び培養細胞を封入するための培養部を作成する移動可能な仕切り部材と、
    この仕切り部材及び/又は前記培養容器を、前記仕切り部材で前記培養容器を仕切りながら移動させて、前記仕切り部材により仕切られた各室の容積を変える駆動手段とを備えた
    ことを特徴とする細胞培養装置。
  2. 培養液及び/又は培養細胞の状態を測定する測定手段を備え、
    前記駆動手段は、前記測定手段での測定結果にもとづいて、前記仕切り部材及び/又は前記培養容器を移動させる
    ことを特徴とする請求項1記載の細胞培養装置。
  3. 前記仕切り部材がローラであることを特徴とする請求項1又は2記載の細胞培養装置。
  4. 断面が円弧状に形成されて前記ローラの外周面の外方に設置された樋状部材を備え、前記ローラと前記樋状部材とにより前記培養容器を挟持して前記収容部を二室以上に仕切る
    ことを特徴とする請求項3に記載の細胞培養装置。
  5. 前記ローラの径方向断面の外周が鋸歯状に形成されて、この鋸歯状の各山部と各谷部がそれぞれ軸方向に直線又は曲線で形成された
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の細胞培養装置。
  6. 前記ローラを二本備え、これらローラにより前記培養容器を挟持して前記収容部を二室以上に仕切る
    ことを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の細胞培養装置。
  7. 前記ローラが前記培養容器の上面に載置されたときに、前記ローラが前記培養容器に与える圧力が0.1MPa以上である
    ことを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の細胞培養装置。
  8. 前記ローラの外周面が、ウレタンゴム、シリコーンゴム、熱可塑性樹脂のうちの一又は二以上の材質で形成されており、その硬度が少なくとも90以下である
    ことを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載の細胞培養装置。
  9. 前記容器積載台の上面に載置された前記培養容器のしわを取り除くための保持具を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の細胞培養装置。
  10. 前記培養容器内に封入された培養液及び/又は培養細胞を容器内で均質に保つための攪拌手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の細胞培養装置。
  11. 軟包材で形成されるとともに、培養液及び培養細胞が封入される培養容器と、
    前記培養容器が載置される容器積載台と、
    前記培養容器の上面に載置されて、前記培養容器の収容部を二室以上に仕切り、培養液及び培養細胞を封入するための培養部を作成する移動可能な仕切り部材と、
    この仕切り部材及び/又は前記培養容器を、前記仕切り部材で前記培養容器を仕切りながら移動させて、前記仕切り部材により仕切られた前記培養部の容積を変える駆動手段と、
    培養液が貯蔵された培養液貯蔵容器と
    前記培養液貯蔵容器から前記培養容器へ前記培養液を送る第一のチューブと、
    前記培養容器から回収された前記培養液及び/又は培養細胞を封入する回収容器と、
    前記培養容器から前記回収容器へ前記培養液及び/又は培養細胞を送る第二のチューブとを備え
    前記容器積載台,前記仕切り部材,前記駆動手段が、請求項1〜10のいずれかに記載の容器積載台,仕切り部材,駆動手段からなる
    ことを特徴とする細胞培養システム。
  12. 前記培養液貯蔵容器から前記培養容器へ培養液が送り込まれる間に、前記培養液の温度、溶存酸素量、溶存二酸化炭素量のうちの一又は二以上を最適な状態に調整する状態調整手段を備えた
    ことを特徴とする請求項11記載の細胞培養システム。
  13. 容器積載台の上面に、軟包材で形成された培養容器を載置し、
    この載置した培養容器の上面に移動可能な仕切り部材を載置して、前記培養容器の収容部を二室以上に仕切ることにより、培養液及び培養細胞を封入するための培養部を作成し、
    駆動手段の駆動により前記仕切り部材及び/又は前記培養容器を、前記仕切り部材で前記培養容器を仕切りながら移動させて、前記培養部の容積を変化させる
    ことを特徴とする細胞培養方法。
  14. 前記培養容器に取り付けられた回収用チューブの方へ前記仕切り部材を移動させ、この移動により前記培養容器の収容部に封入されていた培養液及び/又は培養細胞を前記回収用チューブへ押し出して、この回収用チューブに接続された回収容器へ送り回収する
    ことを特徴とする請求項13記載の細胞培養方法。
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