JP5493805B2 - 燃料タンク及び車両構造 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料タンクと、この燃料タンクを有する車両構造に関する。
自動車等の車両に搭載される燃料タンクでは、燃料タンク内で流動した燃料が、この低い天井面に当たると、いわゆる流動音が発生することがある。このような流動音を防止するためには、たとえば特許文献1に記載されているように、燃料タンク内にセパレータを設置することが考えられる。
ところで、燃料タンクの周囲には、各種の部材が配置されているため、これらの部材を避けた形状としつつ、容量をより大きく確保することが望まれる、たとえば特許文献2には、薄板状部に隆起部が一体的に設けられた段形状の燃料タンクを用い、薄板状部の上方の空間に、後席シートを折畳んだ状態にして格納できるようにした構造が記載されている。
しかし、このように、天井面部が高天井面と低天井面とを備えている燃料タンクでは、低天井面の下方に流れこんだ燃料が低天井面に当たると、大きな流動音が発生することがある。低天井面に燃料が当たった場合の流動音を抑制する構造については提案されていない。
特開2006−69340号公報 特開2006−69340号公報
本発明は上記事実を考慮し、高天井面と低天井面とを備える燃料タンクにおいて、低天井面に燃料が当たって生じる流動音を抑制可能な燃料タンクと、この燃料タンクを有する車両構造を得ることを課題とする。
請求項1に記載の発明では、相対的に低い位置にある低天井面と、この低天井面よりも高い位置にある高天井面とが車両前後方向に位置するように備えられ燃料タンクの天井を構成する天井面部と、前記天井面部の下方で燃料タンクの底面を構成する底面部と、前記天井面部における前記高天井面を天井部分として構成される高天井室において、前記低天井面を天井部分として構成される低天井室側に位置するように前記底面部から上方へ立設されて車両幅方向に延在し、延在方向の中央に低天井室側へ湾曲され前記低天井面と非接触となるよう延在方向の両側部分よりも低い湾曲部を備え、延在方向の両端部と燃料タンクの側面部との間に隙間を構成し、高天井室と低天井室との燃料の流動を抑制する立設部材と、を有する。
この燃料タンクでは、天井を構成する天井面部が、高天井面と低天井面とを備えている。そして、燃料タンク内の空間のうち、高天井面を天井部分とする空間が高天井室であり、低天井面を天井部分とする空間が低天井室である。このような天井面部の形状とすることで、低天井面の上方には、自動車を構成する他の部材等を配置することが可能となる。換言すれば、この燃料タンクでは、他部材を避けつつ、低天井室を他部材の下方に延出させ、あるいは、高天井室を他部材の側方(車両幅方向前方や後方を含む)に延出させた形状にできるので、容量をより大きく確保することができる。
高天井室には、立設部材が立設されている。この立設部材は、低天井室側に位置するように底面部から上方へ立設されている。立設部材により、燃料タンク内において、高天井室と低天井室との間での燃料の流動を抑制すると共に、流動を短時間で収束させることができるので、燃料が低天井面に当たることで生じる流動音を抑制できる。立設部材は、車両幅方向に延在し、延在方向の中央に低天井室側へ湾曲されて低天井面と非接触となるよう延在方向の両側部分よりも低い湾曲部を備えている。さらに、立設部材の延在方向の両端部と燃料タンクの側面部との間に隙間を構成している。これにより、燃料の流動が許容される。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記立設部材の頂部が、前記低天井面よりも高い位置にある。
このように、立設部材の頂部を低天井面よりも高い位置とすることで、燃料タンク内における高天井室と低天井室との間での燃料の流動を、立設部材の頂部が低天井面よりも低い構成と比較して、より効果的に抑制できる。
請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記立設部材が、前記高天井室と前記低天井室との境界部分に沿って延在されている。
このように、立設部材を高天井室と低天井室との境界部分に沿って延在させることで、燃料タンク内における高天井室と低天井室との間での燃料の流動を、立設部材が延在されていない構成と比較して、より効果的に抑制できる。
請求項4に記載の発明では、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記低天井室において前記低天井面から垂下され、高天井室と低天井室との燃料の流動を抑制する垂下部材、を有する。
すなわち、低天井室内で燃料が低天井面に向かって上昇したときでも、この燃料の一部が低天井面に当たることを抑制でき、流動音の発生をより効果的に抑制できる。
請求項5に記載の発明では、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の燃料タンクと、前記燃料タンクの前記低天井面の上方に配置されたバッテリと、を有する。
この車両構造では、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の燃料タンクを有しており、燃料タンクの低天井面の上方にバッテリを配置することで、燃料タンクとバッテリとの効率的な配置が可能になる。換言すれば、バッテリを避けつつ、燃料タンクの容量をより大きく確保できる。しかも、燃料が低天井面に当たることで生じる流動音も抑制できる。
本発明は上記構成としたので、高天井面と低天井面とを備える燃料タンクにおいて、低天井面に燃料が当たって生じる流動音を抑制できる。
本発明の第1実施形態の車両構造を燃料タンクの概略構成と共に示す側面図である。 本発明の第1実施形態の燃料タンクの概略構成を示し(A)は平面図、(B)は背面図である。 第1比較例の車両構造を燃料タンクの概略構成と共に示す側面図である。 第1比較例の車両構造を燃料が流動した状態で示す側面図である。 第1比較例の車両構造を燃料が流動した状態で示す側面図である。 本発明の第1実施形態の車両構造を燃料が流動した状態で示す側面図である。 本発明の第1実施形態の車両構造を燃料が流動した状態で示す側面図である。 (A)は第2比較例の車両構造を示す側面図、(B)は第2比較例の燃料タンクを示す平面図である。 (A)は第3比較例の車両構造を示す側面図、(B)は第3比較例の燃料タンクを示す平面図である。 本発明の第2実施形態の車両構造を燃料タンクの概略構成と共に示す側面図である。 本発明の第2実施形態の燃料タンクの概略構成を示し(A)は平面図、(B)は背面図である。
図2には、本発明の第1実施形態の燃料タンク18が示されている。また、図1には、この燃料タンク18を備えた本発明に係る車両構造としての車両後部構造12が示されている。図面において、車両前方を矢印FRで、車両幅方向を矢印Wで、上方を矢印UPでそれぞれ示す。本実施形態の車両後部構造12が適用された自動車は、いわゆるハイブリッド自動車とされている。
図1に示すように、車両後部構造12は、車両フロアを構成するフロアパネル14を有している。フロアパネル14は、車両前方側に位置する相対的に低位のフロントフロアパネル14Fと、車両後方側に位置する相対的に高位のセンタフロアパネル14Cとが、フロアパネル段部14Dによって連続する形状とされている。
フロアパネル14の上方には、図示しないリヤシートが配設されており、リヤシートとフロントフロアパネル14Fの間の空間(フロアパネル段部14Dの前方に位置する空間)には、バッテリ16が配置されている。バッテリ16は、ハイブリッド自動車を走行されるための図示しないモータを駆動用の電力を蓄える蓄電池とされている。バッテリ16は、全体として車幅方向が長手とされた略直方体状に形成されている。
フロアパネル14の下方には、燃料タンク18が配置されている。燃料タンク18には、図示しない内燃機関に供給される液体燃料(ガソリンや軽油等)が貯留される。この内燃機関は、ハイブリッド自動車の走行用動力の発生と、バッテリ16の充電の少なくとも一方の機能を果たす。
燃料タンク18の天井は、天井面部20で構成されている。天井面部20は、車両後方側において、相対的に高位にある高天井面20Hと、車両前方側において、高天井面20Hよりも相対的に低位にある低天井面20Lとが、天井段部20Dによって連続する形状とされている。そして、天井面部20の形状(高天井面20Hから天井段部20Dを経て低天井面20Lに至る形状)は、フロアパネル14の形状(センタフロアパネル14Cからフロアパネル段部14Dを経てフロントフロアパネル14Fに至る形状)に概ね沿っている。
これに対し、燃料タンク18の底面を構成する底面部22は、天井面部20の下方において、全体として(後述する下側バッフル42を除き)略平板状に形成されている。そして、天井面部20、底面部22、側面部24、前面部26及び後面部28によって、燃料タンク18の全体的形状をなしている。
燃料タンク18の内部は、低天井面20L以外の部分、すなわち高天井面20H及び天井段部20Dを天井部分として構成される領域(高天井面20H及び天井段部20Dと、その下方の底面部22の間の空間)が、相対的に天井の高い高天井室30Hとなっている。また、低天井面20Lを天井部分として構成される領域(低天井面20Lと、その下方の底面部22との間の空間)が、相対的に天井の低い低天井室30Lとなっている。換言すれば、車両後方側において、相対的に厚形状の高天井室30Hが構成され、この高天井室30Hの下部から前方に向かって、薄形状の低天井室30Lが張出された形状となっている。低天井室30Lは、平面視にて、バッテリ16とオーバーラップしている。また、高天井室30Hの上部は、正面視にて、バッテリ16とオーバーラップしている。
燃料タンク18の高天井室30Hの上部からは、さらに車両後方に延出されたタンク後部32が形成されている。タンク後部32は、リヤサスペンションを構成する中間ビーム34の上方に至っている。すなわち、タンク後部32の下方且つ高天井室30Hの後方には、中間ビーム34の上下動を許容するビーム逃がし部36が構成されており、中間ビーム34は、このビーム逃がし部36において、図1に実線で示す位置と二点鎖線で示す位置との間で変位するようになっている。
図2(A)及び(B)に示すように、燃料タンク18の内部には、車両前後方向の略中央で、且つ車両幅方向の略中央の位置に、燃料ポンプモジュール38が配設されている。燃料ポンプモジュール38は、カップ状に形成されて燃料を一時的に貯留可能なサブカップ38Cが底面部22から立設されている。サブカップ38Cには、図示しない燃料送出配管の下端部が位置しており、おなじく図示しない燃料ポンプ本体の駆動により、あるいは、内燃機関から作用した負圧により、サブカップ38C内の燃料が燃料送出配管を通じて内燃機関に送出される。
さらに、燃料タンク18の内部には、サブカップ38Cよりも車両後方側の位置に、キャニスタ40が配置されている。キャニスタ40は、内部に燃料の吸着剤としての活性炭が収容されると共に、図示しないベーパ配管、パージ配管及び大気連通配管が接続されており、燃料タンク18の内部で発生した蒸発燃料を、活性炭により吸着したり、活性炭から脱離(パージ)させたりする作用を有している。
燃料タンク18の底面部22からは、下側バッフル42が立設されている。下側バッフル42は、底面部22を構成する板材を、部分的に燃料タンク18の内部(すなわち上方)に向かって凸状に膨出させて形成されている。図1から分かるように、下側バッフル42のバッフル頂部42T(もっとも高い部分)は、低天井面20Lよりも高い位置となっているが、車両前後方向では、高天井室30Hにおける低天井室30L側、すなわち、より車両前方側の位置とされており、バッフル頂部42Tは低天井面20Lと非接触となっている。
また、図2(A)から分かるように、下側バッフル42は、車両幅方向には、低天井室30Lと高天井室30Hとの境界部分(実質的に天井段部20D)に沿って連続する形状とされており、車両幅方向中央では、サブカップ38Cを避けるように車両前方側に湾曲されて湾曲部42Bが形成されている。湾曲部42Bでは、さらに下側バッフル42の高さが低くされており、低天井面20Lとの間に所定の間隔を構成している。また、下側バッフル42の車両幅方向のバッフル端部42Eは、燃料タンク18の側面部24には達しておらず、下側バッフル42のバッフル端部42Eと、燃料タンク18の側面部24との間に、燃料の流動を許容する隙間44が構成されている。
燃料タンク18の周囲には、平面視にて燃料タンク18の内側へと局所的に突出する複数の凸部46が形成されている。凸部46は燃料タンク18の外側から見ると凹み部分となっており、この凹み部分を用いて、燃料タンク18が車体にボルトやタンクバンド等により取り付けられる。
次に、本実施形態の燃料タンク18及び車両後部構造12の作用を説明する。
図1から分かるように、本実施形態の車両後部構造12では、フロアパネル14として、相対的に低位のフロントフロアパネル14Fと高位のセンタフロアパネル14Cとが、フロアパネル段部14Dによって連結された形状とされ、さらに、このフロアパネル14の形状に対応して、燃料タンク18の天井面部20が、相対的に高位にある高天井面20Hと、低位にある低天井面20Lとが、天井段部20Dによって連続する形状とされている。これにより、図示しないリヤシートとフロアパネル14の間、換言すれば、リヤシートへの着座者の足元近傍にバッテリ16を搭載して、燃料タンク18とバッテリ16とを効率的に配置すると共に、燃料タンク18として、より大きな容量を確保することが可能になっている。
また、本実施形態の燃料タンク18では、高天井室30Hにおける低天井室30L側の位置において、下側バッフル42が立設されており、燃料タンク18内で燃料が流動した場合の流動音の発生が抑制されている。この点につき、以下で比較例を参照しつつ詳細に説明する。
図3及び図4には、第1比較例の燃料タンク112が示されている。この燃料タンク112では、上記第1実施形態に係る下側バッフル42(図1及び図2参照)が形成されていないが、これ以外の基本的構成は、第1実施形態の燃料タンク18と同一の構成とされているため、第1実施形態と同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
比較例の燃料タンク112では、図3に示すように、通常状態において、燃料の液面S1は、底面部22と略平行になっている。ここで、車両が制動されると、まず、燃料タンク112内の燃料が慣性により車両前方側へ移動し、制動停止後には、燃料が車両前方側から車両後方側へと移動する現象(いわゆる「揺り戻し」)が生じる。このとき、図4に示す液面S2から分かるように、燃料タンク112内における車両後方側では液面上昇が生じており、通常状態の液面S1よりも高い位置にある部分L1の燃料が大きな位置エネルギーを持っている。そして、この位置エネルギーが燃料の運動エネルギーとなるため、燃料が再び車両前方側へ波状に移動する。図5に示すように、液面S2(特に波の山部S3)が低天井面20Lに当たることで、流動音(この場合は、一時的且つ衝撃的に発生する音なので「一発音」と言われることがある)が発生する。また、車両前後方向へ燃料が繰り返し移動し、これに伴う流動音が発生したりする。すなわち、第1比較例の構成では、車両が停止した後であっても、燃料タンク112内で車両が前後方向に移動することに起因して、いわゆる流動音の発生が懸念される。
図6及び図7には、本発明の第1実施形態の燃料タンク18において、図4及び図5の場合と同様に燃料の液面の変化を示している。ただし、図6及び図7では、その作用をより明確にすべく、下側バッフル42等の形状を簡略化している。
本実施形態の燃料タンク18では、高天井室30Hにおける低天井室30L側の位置に立設された下側バッフル42によって、車両前後方向の燃料の移動が抑制されるため、比較例の燃料タンク112で懸念された流動音を抑制することができる。たとえば、上記した燃料の揺り戻しを考えると、本実施形態の燃料タンク18では、制動停止後の車両前方から車両後方への燃料の揺り戻しが抑制されるので、図6に示すように液面上昇を抑制でき(通常状態の液面S1よりも高い位置にある部分L1の燃料が図4の場合よりも少ない)、燃料の位置エネルギーも小さくできる。また、これにより、図7に示すように、その後の車両前方側への燃料の移動も抑制できると共に、波の山部S3が生じていても下側バッフル42によってせき止められることになるので、燃料が低天井面20Lに当たることで発生する流動音(一発音)を抑制できる。
このように、本実施形態の燃料タンク18では、車両前後方向の燃料移動が抑制されるが、さらに、立設部材によって、この燃料移動が(下側バッフル42がない比較例の燃料タンク112と比較して)短時間で収束される。このように、本実施形態の燃料タンク18では、車両前後方向の燃料移動を抑制することによって流動音の発生を抑制するが、さらに、この燃料移動を短時間で収束されることによって、わずかに流動音が発生した場合でも、短時間での収束を可能にする。
ここで、図8(A)及び(B)には、第2比較例の燃料タンク122が示されている。第2比較例の燃料タンク122では、第1比較例の燃料タンク112に対し、2つのセパレータ124が、低天井室30Lにおいて、車幅方向に所定の間隔をあけて配置されている。また、セパレータ124はいずれも、車幅方向にそれぞれ延在すると共に、車両前後方向に並んだ2枚の縦壁部124A、124Bを有しており、縦壁部124A、124Bの上には、低天井面20Lに近接する横壁部124Cが形成されている。横壁部124Cは、低天井面20Lを下側から部分的に覆っている。
このような形状とされた第2比較例の燃料タンク122では、低天井面20Lに燃料が直接的に当たることが横壁部124Cによって防止されると共に、前後方向の燃料移動が縦壁部124A、124Bによって抑制されるが、第1実施形態の燃料タンク18と比較すると、流動音を抑制する効果は低い。
図9(A)及び(B)には、本発明の第3比較例の燃料タンク132が示されている。第3比較例の燃料タンク132では、燃料タンク132の前方側の凸部46の間及び凸部46と側面部24との間に埋立部134が設けられており、燃料タンク132の前面側の凸部46による出っ張りが解消されて、車両幅方向に滑らかな湾曲形状とされている。また、低天井面20Lから天井段部20Dに至る天井面部20からは、下方に向けて複数(図9(B)では4つ)の大ビード136が延出され、されに、大ビード136の間に、大ビード136よりも延出長の短い複数(図9(B)では2つ)小ビード138が延出されている。特に、大ビード136と小ビード138とは、平面視にて異なる方向に傾斜するように形成されている。
このような形状とされた第3比較例の燃料タンク132では、制動停止後の車両前方側への燃料移動を大ビード136により抑制することができると共に、燃料の流動を小ビード138により抑制して収束に要する時間を短くすることができるが、第1実施形態の燃料タンク18と比較すると、流動音を抑制する効果は低い。
このように、第1〜第3の各比較例の燃料タンク112、122、132と比較して、本発明の第1実施形態の燃料タンク18では、流動音を抑制する効果が高いことが分かる。
図10には、本発明の第2実施形態の燃料タンク48を備えた車両後部構造52が示されている。また、図11には、第2実施形態の燃料タンク48が示されている。第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素、部材等については同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
第2実施形態の燃料タンク48では、第1実施形態の燃料タンク18の構成に加えて、上側バッフル50が設けられている。上側バッフル50は、低天井面20L(すなわち下側バッフル42よりも車両前方側)において、低天井面20Lを構成する板材を、部分的に燃料タンク18の内部(下方)に向かって凸状に膨出させて形成されている。上側バッフル50のバッフル頂部50T(最も低い部分)は底面部22に達しない位置となっている。また、上側バッフル50は、車両幅方向の略中央において、車両幅方向に延在されている。
このような構造とされた第2実施形態の燃料タンク48では、第1実施形態の燃料タンク18と同様に流動音を抑制する効果を有する。加えて、第2実施形態の燃料タンク48では、燃料タンク48内の燃料が車両前方側へ移動して燃料ポンプモジュール38(サブカップ38C)の周囲を通過し低天井室30Lに流れこもうとした場合でも、この燃料の移動(移動に伴う進行波)を上側バッフル50が抑制する(せき止める)。すなわち、燃料液面が局所的に上昇した部分(図5に示す波の山部S3)が発生していても、この部分が低天井面20Lや前面部26に当たって生じる流動音をさらに効果的に抑制できる。
なお、上記各実施形態では、下側バッフル42が低天井室30Lと高天井室30Hとの境界部分に沿って、車両幅方向に延在されているものを例に挙げているが、このように車両幅方向には延在されていない形状の立設部材が車両幅方向に複数並べられて、結果的に、上記実施形態の下側バッフル42と同様の作用を奏するものでもよい。
また、上記各実施形態では、下側バッフル42の車両幅方向中央が車両前方側に湾曲されてサブカップ38Cを避ける形状のものを挙げているが、車両幅方向の中央では、サブカップ38Cによって下側バッフル42が分断されている形状でもよい。この場合には、車両幅方向の両側に分断された下側バッフル42の間にサブカップ38Cが位置しているので、結果的にサブカップ38Cも本発明の立設部材としての作用を果たすことになる。
下側バッフル42の高さも、必ずしもそのバッフル頂部42Tが低天井面20Lより高くなっている必要はないが、低天井面20Lよりも高くなっていると、燃料タンク内での燃料の移動を抑制する効果が高くなり、ひいては、流動音を抑制する効果も高くなる。
さらに、上記実施形態では、低天井面20L(低天井室30L)が相対的に車両前方側に位置し、高天井面20H(高天井室30H)が車両後方側に位置する構造を挙げているが、前後関係がこの逆になっていてもよい。低天井室30Lの上方(フロアパネル14の上)に配置する部材もバッテリ16に限定されるものではない、ハイブリッド自動車では、大容量のバッテリ16の搭載が望まれるため、このようなバッテリ16を低天井室30Lの上方に配置すると、バッテリ16を避けつつ、燃料タンク18の容量をより大きく確保し、燃料が低天井面20L等に当たることで生じる流動音も抑制できる。
本発明の立設部材(下側バッフル42)や垂下部材(上側バッフル50)は、燃料タンク18と一体に成形してもよいが(但し、金属製の燃料タンク18では成形が困難な場合もある)、燃料タンク18とは別体でこれら立設部材や垂下部材を成形しておき、燃料タンク18に溶接(溶着)等で固定してもよい。
12 車両後部構造
14 フロアパネル
16 バッテリ
18 燃料タンク
20 天井面部
20H 高天井面
20L 低天井面
22 底面部
30H 高天井室
30L 低天井室
38 燃料ポンプモジュール
40 キャニスタ
42 下側バッフル(立設部材)
42E バッフル端部
42T バッフル頂部
44 隙間
46 凸部
48 燃料タンク
50 上側バッフル(垂下部材)
50T バッフル頂部
52 車両後部構造(車両構造)

Claims (5)

  1. 相対的に低い位置にある低天井面と、この低天井面よりも高い位置にある高天井面とが車両前後方向に位置するように備えられ燃料タンクの天井を構成する天井面部と、
    前記天井面部の下方で燃料タンクの底面を構成する底面部と、
    前記天井面部における前記高天井面を天井部分として構成される高天井室において、前記低天井面を天井部分として構成される低天井室側に位置するように前記底面部から上方へ立設されて車両幅方向に延在し、延在方向の中央に低天井室側へ湾曲され前記低天井面と非接触となるよう延在方向の両側部分よりも低い湾曲部を備え、延在方向の両端部と燃料タンクの側面部との間に隙間を構成し、高天井室と低天井室との燃料の流動を抑制する立設部材と、
    を有する燃料タンク。
  2. 前記立設部材の頂部が、前記低天井面よりも高い位置にある請求項1に記載の燃料タンク。
  3. 前記立設部材が、前記高天井室と前記低天井室との境界部分に沿って延在されている請求項1又は請求項2に記載の燃料タンク。
  4. 前記低天井室において前記低天井面から垂下され、高天井室と低天井室との燃料の流動を抑制する垂下部材、を有する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の燃料タンク。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の燃料タンクと、
    前記燃料タンクの前記低天井面の上方に配置されたバッテリと、
    を有する車両構造。
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