JP2014024380A - 車両用燃料タンク - Google Patents
車両用燃料タンク Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014024380A JP2014024380A JP2012164405A JP2012164405A JP2014024380A JP 2014024380 A JP2014024380 A JP 2014024380A JP 2012164405 A JP2012164405 A JP 2012164405A JP 2012164405 A JP2012164405 A JP 2012164405A JP 2014024380 A JP2014024380 A JP 2014024380A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fuel
- baffle plate
- tank
- fuel tank
- flow
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】バッフルプレートに衝突した燃料に強い乱流を発生させ、衝突エネルギーを効果的に減少させて、燃料タンク外への流動音の放散を抑制する車両用燃料タンクを提供する。
【解決手段】車両に搭載される内燃機関の燃料Fを貯溜するタンク本体2と、タンク本体2内に配設され、燃料Fの揺動を抑制する水平バッフルプレート5とを備え、水平バッフルプレート5は、水平バッフルプレート5の面から突出する複数の突出部51を有し、該突出部51は基端から先端に向けて断面積が縮小して形成され、先端部に貫通孔52を有する。
【選択図】図2
【解決手段】車両に搭載される内燃機関の燃料Fを貯溜するタンク本体2と、タンク本体2内に配設され、燃料Fの揺動を抑制する水平バッフルプレート5とを備え、水平バッフルプレート5は、水平バッフルプレート5の面から突出する複数の突出部51を有し、該突出部51は基端から先端に向けて断面積が縮小して形成され、先端部に貫通孔52を有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、車両用燃料タンク内に貯溜されている燃料の流動音を抑制する構造に関する。
自動車に搭載されている内燃機関の燃料を貯溜する燃料タンクは、貯溜されている燃料が流動し易いため、発進又は、走行中の加減速などの際に、燃料が慣性力によって燃料タンク内を流動して、燃料タンク内の内壁面と衝突したり、
内壁面から跳ね返された燃料が貯溜されている燃料と衝突して、耳障りな流動音が生じ易い。
燃料タンクには、この流動音を抑制するため、燃料タンク内の中間部にバッフルプレートを配設して、燃料の流動を抑制することが行われている。
こうした衝突エネルギーの低減には、燃料タンク内に燃料を抱え込む室空間を形成して、燃料の流動を抑制する方法が用いられている。
内壁面から跳ね返された燃料が貯溜されている燃料と衝突して、耳障りな流動音が生じ易い。
燃料タンクには、この流動音を抑制するため、燃料タンク内の中間部にバッフルプレートを配設して、燃料の流動を抑制することが行われている。
こうした衝突エネルギーの低減には、燃料タンク内に燃料を抱え込む室空間を形成して、燃料の流動を抑制する方法が用いられている。
従来、このような燃料の流動を抑制する室空間は、特許文献1に開示されている。
特許文献1によると、図9に示すように、燃料タンク01内に取付けられるバッフルプレート02は、自動車の後方側に高く傾斜するガイド手段022Aを付設した隙間021Aを有する水平板02Aと、該水平板02Aの一縁から垂下される垂下板02Bとからなる燃料タンク01のバッフルプレート02が開示されている。
特許文献1によると、図9に示すように、燃料タンク01内に取付けられるバッフルプレート02は、自動車の後方側に高く傾斜するガイド手段022Aを付設した隙間021Aを有する水平板02Aと、該水平板02Aの一縁から垂下される垂下板02Bとからなる燃料タンク01のバッフルプレート02が開示されている。
このような構造において、燃料タンク01に加速度が作用すると、燃料タンク01内の燃料Fは慣性によって自動車の前方側、又は後方側に移動するが、この際、燃料Fの一部はバッフルプレート02の垂下板02Bの下側を通過して燃料タンク01の内壁面に衝突して、更に内壁面に沿って、上方向きに指向される。
更に、燃料Fの一部はバッフルプレート02の水平板02Aの上面に沿って流動し、ガイド手段022Aに案内され、隙間021Aを介して水平板02Aの下側へ流入する。
従って、水平板02Aの下側では燃料Fの上向きの流れ(黒矢印)と下向きの流(白抜き矢印)とが激しく衝突して乱流となり、衝突エネルギーが相殺される。
更に、燃料Fの一部はバッフルプレート02の水平板02Aの上面に沿って流動し、ガイド手段022Aに案内され、隙間021Aを介して水平板02Aの下側へ流入する。
従って、水平板02Aの下側では燃料Fの上向きの流れ(黒矢印)と下向きの流(白抜き矢印)とが激しく衝突して乱流となり、衝突エネルギーが相殺される。
ところが、特許文献1によると、燃料タンク01内の燃料Fが前側に高く後側に低い液面(B線)の場合には、垂下板02Bの下側を通過する燃料Fの圧力と、水平板02Aの上面沿って流動し、ガイド手段022Aに案内され、隙間021Aを介して水平板02Aの下側へ流入する燃料Fの圧力とは、水平板02Aを挟んで上下面に同一流動体が作用するために大きな圧力差が生じ難い。
従って、ガイド手段022Aを通過する燃料Fと、水平板02Aの下側の燃料Fとの乱流は小さく、衝突エネルギーの減少は少ない。
また、ガイド手段022Aは水平板02Aの面に沿って開口しており、燃料タンク01内の燃料Fが後方側に高く、前側に低い液面(C線)の場合には、ガイド手段022Aは作用しない構造と成っており、効果に方向性がある。
更に、垂下板02Bの下側を通過する燃料Fは、燃料タンク01の壁面に衝突してから上方へ流れるので、壁面への衝突音が発生し、衝突音は該壁面から燃料タンク01の外方へ直接放散する不具合を有している。
従って、ガイド手段022Aを通過する燃料Fと、水平板02Aの下側の燃料Fとの乱流は小さく、衝突エネルギーの減少は少ない。
また、ガイド手段022Aは水平板02Aの面に沿って開口しており、燃料タンク01内の燃料Fが後方側に高く、前側に低い液面(C線)の場合には、ガイド手段022Aは作用しない構造と成っており、効果に方向性がある。
更に、垂下板02Bの下側を通過する燃料Fは、燃料タンク01の壁面に衝突してから上方へ流れるので、壁面への衝突音が発生し、衝突音は該壁面から燃料タンク01の外方へ直接放散する不具合を有している。
本発明は、上述した従来技術の課題に鑑みなされた発明であって、バッフルプレートに衝突した燃料Fに強い乱流を発生させ、衝突エネルギーを効果的に減少させて、燃料タンク外への流動音の放散を抑制する車両用燃料タンクを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明によれば、車両に搭載される内燃機関の燃料を貯溜するタンク本体と、
前記タンク本体内に配設され、燃料の揺動を抑制するバッフルプレートとを備え、
前記バッフルプレートは、該バッフルプレートの面から突出する複数の突出部を有し、該突出部は基端から先端に向けて断面積が縮小して形成され、前記先端部に貫通孔を有することを特徴とする車両用燃料タンクが提供される。
前記タンク本体内に配設され、燃料の揺動を抑制するバッフルプレートとを備え、
前記バッフルプレートは、該バッフルプレートの面から突出する複数の突出部を有し、該突出部は基端から先端に向けて断面積が縮小して形成され、前記先端部に貫通孔を有することを特徴とする車両用燃料タンクが提供される。
本発明によれば、断面積を縮小させ、その先端部に貫通孔を設けたので、燃料の一部は断面積が縮小された傾斜面に衝突することにより発生する分力によって衝突エネルギーを分散させると共に、残りは貫通孔を通過するので、バッフルプレートに衝突する燃料のエネルギーは減少され、燃料の流動音を抑制することができる。
また、バッフルプレートに衝突する燃料のエネルギーを減少させることができるので、バッフルプレートとタンク本体との溶接部に発生する高応力を抑制でき、燃料タンクの耐久性を向上させることができる。
また、バッフルプレートに衝突する燃料のエネルギーを減少させることができるので、バッフルプレートとタンク本体との溶接部に発生する高応力を抑制でき、燃料タンクの耐久性を向上させることができる。
また、本発明において好ましくは、前記突出部は、錐台形状に成型されているとよい。
このような構成にすることにより、錐台形状(円錐台又は角錐台)に成型されているので、バッフルプレート全体の剛性が向上する。従って、図2に示すように、タンク本体と水平バッフルプレートとを面合わせで溶接した場合には、タンク本体とバッフルプレートとの溶接部に作用する剥離方向の作用力が減少する。
また、錐台形状にするので、プレスによる成型工程が少なく、製造方法が容易となり、コスト上昇を抑制できる。
また、錐台形状にするので、プレスによる成型工程が少なく、製造方法が容易となり、コスト上昇を抑制できる。
また、本発明において好ましくは、前記突出部を構成する形状は、波型状に成型されているとよい。
このような構成にすることにより、燃料の一部は、波型の頂部に至る傾斜部によって発生する分力によって衝突エネルギーを分散させ、残りは頂部の貫通孔を通過するので、バッフルプレートに衝突する燃料の衝突エネルギーを減少させることができ、燃料の流動音を抑制することができる。
また、本発明において好ましくは、前記突出部は前記バッフルプレートの両側面に突出させるとよい。
このような構成にすることにより、燃料タンク内での燃料は、車両の発進又は停止によって車両前後方向への流動方向が前後方向に繰返し変化するので、バッフルプレートの両面に突出部を設けることで、燃料の衝突エネルギーを効果的に減少させることができ、燃料の流動音を抑制することができる。
また、本発明において好ましくは、前記突出部は隣設した他の突出部との前記貫通孔間距離が不均一に配設されているとよい。
また、本発明において好ましくは、前記突出部の大きさは大小混在されているとよい。
このような構成にすることにより、突出部はバッフルプレートの面に対し部分的に剛性が高くなっているので、突出部を不規則に配列することで、直線状に剛性の高い部分と、低い部分とが発生するのを防止でき、バッフルプレート全体の剛性を高めることができる。
また、本発明において好ましくは、前記バッフルプレートは前記タンク本体の上下方向中間部に配設され、前記突出部の前記貫通孔は上下方向に開口しているとよい。
このような構成にすることにより、燃料タンク内での燃料衝突音がもっとも高い燃料の貯溜量は、燃料タンクの形状によるが50〜75%ぐらいである。
従って、上下方向に突出した突出部を有するバッフルプレートを燃料タンクの上下方向中間位置に配設することで、バッフルプレートは、燃料衝突音がもっとも高い燃料の貯溜量時における燃料の揺動を効果的に抑制でき、衝突音の抑制を図ることができる。
従って、上下方向に突出した突出部を有するバッフルプレートを燃料タンクの上下方向中間位置に配設することで、バッフルプレートは、燃料衝突音がもっとも高い燃料の貯溜量時における燃料の揺動を効果的に抑制でき、衝突音の抑制を図ることができる。
また、本発明において好ましくは、前記バッフルプレートは高さが前記タンク本体の下部から前記タンク本体の上下方向中間位置まで立設され、前記突出部の前記貫通孔は水平方向に開口しているとよい。
このような構成にすることにより、バッフルプレートは高さがタンク本体の下部から上下方向中間位置まで立設され、突出部の貫通孔は水平方向に開口しているので、燃料の衝突音が大きくなる50〜75%ぐらいの貯溜量から、衝突音が小さくなる貯溜量になるまで、流動音量を下げることができる。
本発明によれば、バッフルプレートに衝突した燃料に強い乱流を発生させ、衝突エネルギーを効果的に減少させて、燃料タンク外への流動音を抑制する車両用燃料タンクを提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
また、前後左右及び上下の方向性を示す場合には、運転席に着席した状態に基づいて記載する。
また、前後左右及び上下の方向性を示す場合には、運転席に着席した状態に基づいて記載する。
(第1実施形態)
図1は、車両に搭載された内燃機関(図示省略)の燃料Fを貯溜する本発明の実施形態が用いられた車両用燃料タンク(以後、燃料タンク1と称す)の全体の概略構成斜視図を示す。
燃料タンク1は、タンク本体2と、該タンク本体2の車幅方向一端側で、且つ上部に設けられた給油管11と、一方が該給油管11の近傍に開口し、他方がタンク本体2の燃料Fが満タンになる位置に開口して、タンク本体2内のエアー抜きと、給油をストップさせるレベリングパイプ12と、タンク本体2内で気化した燃料蒸気をキャニスタ(図示省略)に導くキャニスタパイプ13と、タンク本体2内の燃料蒸気圧が上昇した時に、燃料蒸気を2ウェイバルブ15を介してキャニスタに連通させてタンク本体2内の圧力を低下させるフュエル・カットオフ・バルブ14と、タンク本体2の車幅方向他端側で、且つ上面に燃料ポンプモジュール(図示省略)が取付けられる取付部21とで構成されている。
燃料ポンプモジュールは内燃機関に燃料Fを送油するもので、ポンプの周囲には該燃料ポンプへの混入物を除去するフィルタ装置、燃料を吸引するサクションパイプ17等が配設されている。
図1は、車両に搭載された内燃機関(図示省略)の燃料Fを貯溜する本発明の実施形態が用いられた車両用燃料タンク(以後、燃料タンク1と称す)の全体の概略構成斜視図を示す。
燃料タンク1は、タンク本体2と、該タンク本体2の車幅方向一端側で、且つ上部に設けられた給油管11と、一方が該給油管11の近傍に開口し、他方がタンク本体2の燃料Fが満タンになる位置に開口して、タンク本体2内のエアー抜きと、給油をストップさせるレベリングパイプ12と、タンク本体2内で気化した燃料蒸気をキャニスタ(図示省略)に導くキャニスタパイプ13と、タンク本体2内の燃料蒸気圧が上昇した時に、燃料蒸気を2ウェイバルブ15を介してキャニスタに連通させてタンク本体2内の圧力を低下させるフュエル・カットオフ・バルブ14と、タンク本体2の車幅方向他端側で、且つ上面に燃料ポンプモジュール(図示省略)が取付けられる取付部21とで構成されている。
燃料ポンプモジュールは内燃機関に燃料Fを送油するもので、ポンプの周囲には該燃料ポンプへの混入物を除去するフィルタ装置、燃料を吸引するサクションパイプ17等が配設されている。
タンク本体2は、タンク本体2の上部を構成するアッパタンク2aと、該アッパタンク2aの下側に接合して、アッパタンク2aと協働して燃料Fを貯溜する空間部を形成するロアタンク2bと、該空間部に配設され貯溜された燃料Fの流動を抑制するバッフルプレート3とで構成されている。
そして、タンク本体2は、車幅方向が長く、車両前後方向が短い略直方体を成している。
上述した、燃料タンク1を構成する上述の各装置、部品はアッパタンク2aに取付けられている。
そして、タンク本体2は、車幅方向が長く、車両前後方向が短い略直方体を成している。
上述した、燃料タンク1を構成する上述の各装置、部品はアッパタンク2aに取付けられている。
タンク本体2の燃料ポンプモジュールの取付部21を避けた部分には、図1、及び図2に示すように、タンク本体2内を横切るようにバッフルプレート3が配設されている。
バッフルプレート3は平板状の水平バッフルプレート5と、水平バッフルプレート5の上下面に、山形状に折り曲げた上下一対の上側バッフルプレート6と、下側バッフルプレート7とで構成されている。
水平バッフルプレート5は、下側に突出した錐台形状である円錐台形状の突出部51が多数設けられている。
本実施形態では図3に示すように、平板状の水平バッフルプレート5に設けられた突出部51は、不規則な状態で配設されている。
不規則な状態とは、隣設する突出部51の内部に形成される円錐台形状の貫通孔52間の距離L1,L2,L3・・・と成るように間隔がランダムに設けられている。
バッフルプレート3は平板状の水平バッフルプレート5と、水平バッフルプレート5の上下面に、山形状に折り曲げた上下一対の上側バッフルプレート6と、下側バッフルプレート7とで構成されている。
水平バッフルプレート5は、下側に突出した錐台形状である円錐台形状の突出部51が多数設けられている。
本実施形態では図3に示すように、平板状の水平バッフルプレート5に設けられた突出部51は、不規則な状態で配設されている。
不規則な状態とは、隣設する突出部51の内部に形成される円錐台形状の貫通孔52間の距離L1,L2,L3・・・と成るように間隔がランダムに設けられている。
これは突出部51を形成することにより、突出部51近傍の剛性が高くなる。
従って、突出部51を列状に配置すると、剛性の高い列と、剛性の低い列とが生じ、平板状の水平バッフルプレート5の全体剛性が低下するのを防止するためである。
突出部51は基端から先端に向けてテーパ状の貫通孔52が形成されている。
尚、突出部51の基端から先端に向けてテーパ状の貫通孔としたが、テーパ形状に限らず、テーパ形状の軸線に沿った断面が円弧状、更には角錐状でも、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
水平バッフルプレート5はタンク本体2内の上下方向中間部で上下に横切るように配設されている。
上下方向中間部とは燃料タンク1内の燃料貯溜量が同一走行条件下において、最も流動し易く、大きい流動音が発生する50〜75%ぐらいとしている。
燃料タンク2内の燃料Fは、燃料Fの貯溜量が多い場合には、空間が少ないので燃料の流動量は小さい。
また、燃料Fの貯溜量が少ない場合には、流動空間は大きいが、燃料Fの衝突エネルギーが小さいので、燃料Fの流動音は小さくなる。
従って、燃料Fの貯溜量が50〜75%ぐらいの場合は、燃料Fの流動空間が大きく、衝突エネルギーも大きいため、燃料Fの大きい流動音が発生する。
尚、水平バッフルプレート5の給油管11に対向した部分には、給油管11が通る給油管通過孔55が設けられている。
従って、突出部51を列状に配置すると、剛性の高い列と、剛性の低い列とが生じ、平板状の水平バッフルプレート5の全体剛性が低下するのを防止するためである。
突出部51は基端から先端に向けてテーパ状の貫通孔52が形成されている。
尚、突出部51の基端から先端に向けてテーパ状の貫通孔としたが、テーパ形状に限らず、テーパ形状の軸線に沿った断面が円弧状、更には角錐状でも、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
水平バッフルプレート5はタンク本体2内の上下方向中間部で上下に横切るように配設されている。
上下方向中間部とは燃料タンク1内の燃料貯溜量が同一走行条件下において、最も流動し易く、大きい流動音が発生する50〜75%ぐらいとしている。
燃料タンク2内の燃料Fは、燃料Fの貯溜量が多い場合には、空間が少ないので燃料の流動量は小さい。
また、燃料Fの貯溜量が少ない場合には、流動空間は大きいが、燃料Fの衝突エネルギーが小さいので、燃料Fの流動音は小さくなる。
従って、燃料Fの貯溜量が50〜75%ぐらいの場合は、燃料Fの流動空間が大きく、衝突エネルギーも大きいため、燃料Fの大きい流動音が発生する。
尚、水平バッフルプレート5の給油管11に対向した部分には、給油管11が通る給油管通過孔55が設けられている。
水平バッフルプレート5の給油管11、燃料ポンプモジュールの取付部21を避けた部分には本発明の要部となる突出部51が水平バッフルプレート5から下方に向けて多数設けられている。
また、水平バッフルプレート5の中央部には、車両前後方向に延在し、中心部が水平バッフルプレート5から離間するように突出した山形形状の上側バッフルプレート6と、下側バッフルプレート7が配設されている。
また、水平バッフルプレート5の中央部には、車両前後方向に延在し、中心部が水平バッフルプレート5から離間するように突出した山形形状の上側バッフルプレート6と、下側バッフルプレート7が配設されている。
上側及び下側バッフルプレート6,7は、図2に示されるように水平バッフルプレート5の上下面に、山形状に折り曲げた上下一対の上側バッフルプレート6,下側バッフルプレート7を取付けて、タンク本体2の内壁面から離れた部位に、車両前後方向断面が三角形状の筒形の閉空間となる第1室空間S1と、第2室空間S2とを形成する構造が用いられている。
即ち、第1室空間S1,第2室空間S2は水平バッフルプレート5に固着されており、タンク本体2の内壁面には直接固着していない構造となっている。
尚、第1室空間S1は水平バッフルプレート5の上面と上側バッフルプレート6とによって形成され、第2室空間S2は水平バッフルプレート5の下面と下側バッフルプレート7とによって形成されている。
第1室空間S1と第2室空間S2とを組合せてひし形の室空間となっている。
図2の左側の%数値は、タンク本体2の燃料貯溜可能量に対して、貯溜されている量の割合を示し、ている。
即ち、第1室空間S1,第2室空間S2は水平バッフルプレート5に固着されており、タンク本体2の内壁面には直接固着していない構造となっている。
尚、第1室空間S1は水平バッフルプレート5の上面と上側バッフルプレート6とによって形成され、第2室空間S2は水平バッフルプレート5の下面と下側バッフルプレート7とによって形成されている。
第1室空間S1と第2室空間S2とを組合せてひし形の室空間となっている。
図2の左側の%数値は、タンク本体2の燃料貯溜可能量に対して、貯溜されている量の割合を示し、ている。
第1室空間S1を形成する上側バッフルプレート6の山形の頂部は、燃料タンク1の燃料満量位置A2の近傍まで延びている。
第2室空間S2を形成する下側バッフルプレート7の山形の頂部(図2における最底部)は、燃料タンク1の下限位置A1の近傍まで延びている。
第1室空間S1,第2室空間S2は燃料タンク1の貯溜可能な下限位置A1から燃料満量位置A2までの燃料貯溜領域Hの大部分を占めるように配置されている。
これで、燃料タンク1内の燃料量がどのような状況下でも燃料Fの流動を抑制するようになっている。
第2室空間S2を形成する下側バッフルプレート7の山形の頂部(図2における最底部)は、燃料タンク1の下限位置A1の近傍まで延びている。
第1室空間S1,第2室空間S2は燃料タンク1の貯溜可能な下限位置A1から燃料満量位置A2までの燃料貯溜領域Hの大部分を占めるように配置されている。
これで、燃料タンク1内の燃料量がどのような状況下でも燃料Fの流動を抑制するようになっている。
上側バッフルプレート6には、第1室空間S1側に突出した錐台形状である円錐台形状の突出部61が多数設けられている。
突出部61は基端から先端に向けてテーパ状の貫通孔52が形成されている。
また、下側バッフルプレート7には、第2室空間S2側に突出した錐台形状である円錐台形状の突出部71が多数設けられている。
突出部71は基端から先端に向けてテーパ状の貫通孔52が形成されている。
突出部61は基端から先端に向けてテーパ状の貫通孔52が形成されている。
また、下側バッフルプレート7には、第2室空間S2側に突出した錐台形状である円錐台形状の突出部71が多数設けられている。
突出部71は基端から先端に向けてテーパ状の貫通孔52が形成されている。
水平バッフルプレート5、上側バッフルプレート6、及び下側バッフルプレート7に設けてある、錐台形状の突出部51,61,及び71の効果について、図4,図5に基づいて説明する。
尚、本実施形態では、突出部51,61,71は同一形状として、図4,5での説明は突出部の符号を51として説明する。
図4に示すように、燃料Fの流れる方向Zが突出部51の先端側から基端側に流れる場合について説明する。
尚、本実施形態では、突出部51,61,71は同一形状として、図4,5での説明は突出部の符号を51として説明する。
図4に示すように、燃料Fの流れる方向Zが突出部51の先端側から基端側に流れる場合について説明する。
Z方向から流れてくる燃料Fは、突出部51の先端の貫通孔52を通過するR1の流と、突出部51の外周壁に沿って流れるR2の流とに分かれる。
R1の流は、流の断面積が先端側から基端側にかけて径φ1から径φ2かけて拡大するため、φ2側での圧力が下がり、R1の流に対してφ2側からφ1側に圧力が作用して、R1の流を抑制する作用が働く。
R1の流は、流の断面積が先端側から基端側にかけて径φ1から径φ2かけて拡大するため、φ2側での圧力が下がり、R1の流に対してφ2側からφ1側に圧力が作用して、R1の流を抑制する作用が働く。
R2の流は、図5(A)に示すように、突出部51の傾斜片51aに沿って流れる。燃料Fの流れR2のエネルギーF0は傾斜片51aに沿ったF1と、傾斜片51aに対し直角に作用するF2の分力に分散する。
図4に示すように、F1のエネルギーは、水平バッフルプレート5の平面部51bにおいて、隣設された突出部51の傾斜片51aに沿って流れてくる別のR2の流と衝突して乱流となり、流動抵抗が大きくなり、燃料Fの流動性が抑制される。
一方、F2のエネルギーは、突出部51のテーパ状貫通孔軸線に対し、外周面の互いに対向する面に作用するF2によって打消しあい、燃料Fの衝突エネルギーは減少する。
従って、水平バッフルプレート5のプレート面に直角に作用するエネルギーが減少され、水平バッフルプレート5とタンク本体2との接合部に作用する応力を減少させることができる。
図4に示すように、F1のエネルギーは、水平バッフルプレート5の平面部51bにおいて、隣設された突出部51の傾斜片51aに沿って流れてくる別のR2の流と衝突して乱流となり、流動抵抗が大きくなり、燃料Fの流動性が抑制される。
一方、F2のエネルギーは、突出部51のテーパ状貫通孔軸線に対し、外周面の互いに対向する面に作用するF2によって打消しあい、燃料Fの衝突エネルギーは減少する。
従って、水平バッフルプレート5のプレート面に直角に作用するエネルギーが減少され、水平バッフルプレート5とタンク本体2との接合部に作用する応力を減少させることができる。
また、図5(B)に示すように、Y方向から流れてくる燃料Fは、突出部51の傾斜片51aに沿って流れる。
燃料Fの流れQ1は、傾斜片51aに沿った流れQ1のエネルギーP0は傾斜片51aに沿ったP1と、傾斜片51aに対し直角に作用するP2の分力に分散する。
ところが、突出部51は円錐台形状の貫通孔に成っている。従って、Y方向からの燃料通路は、基部側の径φ2から先端側の径φ1まで縮径され、燃料Fの流動抵抗が大きくなり、P1のエネルギー、及び燃料Fの流動量は減少する。
しかし、燃料Fの流動スピードは上昇し、突出部51の先端側に滞留する燃料Fに衝突することにより、当該部分での乱流を生起させて、燃料Fの流動性を抑制する。
燃料Fの流れQ1は、傾斜片51aに沿った流れQ1のエネルギーP0は傾斜片51aに沿ったP1と、傾斜片51aに対し直角に作用するP2の分力に分散する。
ところが、突出部51は円錐台形状の貫通孔に成っている。従って、Y方向からの燃料通路は、基部側の径φ2から先端側の径φ1まで縮径され、燃料Fの流動抵抗が大きくなり、P1のエネルギー、及び燃料Fの流動量は減少する。
しかし、燃料Fの流動スピードは上昇し、突出部51の先端側に滞留する燃料Fに衝突することにより、当該部分での乱流を生起させて、燃料Fの流動性を抑制する。
一方、P2のエネルギーは、突出部51のテーパ状貫通孔軸線に対し、内周面の互いに対向する面に作用するP2が打消しあい、燃料Fの衝突エネルギーは減少する。
従って、水平バッフルプレート5のプレート面に直角に作用するエネルギーが減少され、水平バッフルプレート5とタンク本体2との接合部に作用する応力を減少させることができる。
尚、燃料FがY方向から流れてくる場合には、水平バッフルプレート5の平面部51bには燃料Fが直接衝突する。
そのため、水平バッフルプレート5とタンク本体2との接合部に作用する応力を減少させる作用は、燃料Fが突出部51の先端側から流れるZ方向の方が、突出部51の基端側から流れるY方向より効果が大きい。
従って、水平バッフルプレート5のプレート面に直角に作用するエネルギーが減少され、水平バッフルプレート5とタンク本体2との接合部に作用する応力を減少させることができる。
尚、燃料FがY方向から流れてくる場合には、水平バッフルプレート5の平面部51bには燃料Fが直接衝突する。
そのため、水平バッフルプレート5とタンク本体2との接合部に作用する応力を減少させる作用は、燃料Fが突出部51の先端側から流れるZ方向の方が、突出部51の基端側から流れるY方向より効果が大きい。
このように構成された燃料タンクによると、例えば図2の矢印a,bに示されるような車両の発進や走行中の加減速などの挙動で、流動しようとするタンク本体2内の燃料Fは、水平バッフルプレート5を挟んで、上側バッフルプレート6と、下側バッフルプレート7とによって形成された第1室空間S1,第2室空間S2にて抱え込まれているため、動き難く燃料Fの流動が抑制される。
また、第1室空間S1,第2室空間S2はタンク本体2を形成する壁面から離れて配置されているため、第1室空間S1,第2室空間S2内の燃料Fがタンク本体2の壁面に衝突することがない。
更に、図2の矢印c、dに示すように、第1室空間S1,第2室空間S2の外側に位置する燃料Fは、水平バッフルプレート5によって、該水平バッフルプレート5の上下への流動を抑制する。
水平バッフルプレート5は、突出部51を下方に向けて配設してある。これは、燃料Fの貯溜量の液面が水平バッフルプレート5の下側になった時に、燃料Fが水平バッフルプレート5の上側に流動するのを効率よく抑制して、燃料流動音の発生を抑制するためである。
従って、タンク本体2と燃料Fとの衝突によってもたらす燃料流動音がタンク本体2の表面から放散されることを抑制するものである。
また、第1室空間S1,第2室空間S2はタンク本体2を形成する壁面から離れて配置されているため、第1室空間S1,第2室空間S2内の燃料Fがタンク本体2の壁面に衝突することがない。
更に、図2の矢印c、dに示すように、第1室空間S1,第2室空間S2の外側に位置する燃料Fは、水平バッフルプレート5によって、該水平バッフルプレート5の上下への流動を抑制する。
水平バッフルプレート5は、突出部51を下方に向けて配設してある。これは、燃料Fの貯溜量の液面が水平バッフルプレート5の下側になった時に、燃料Fが水平バッフルプレート5の上側に流動するのを効率よく抑制して、燃料流動音の発生を抑制するためである。
従って、タンク本体2と燃料Fとの衝突によってもたらす燃料流動音がタンク本体2の表面から放散されることを抑制するものである。
また、上側バッフルプレート6と下側バッフルプレート7とには、水平バッフルプレート5とによって形成されている第1室空間S1,第2室空間S2内に向けて突出部61、71を設けたので、第1室空間S1,第2室空間S2内の燃料Fの流動が効果的に抑制される。
しかも、第1室空間S1の頂部は燃料タンク2内の燃料満量位置A2近傍まで延在し、第2室空間S2の頂部(三角形状の最下部)は燃料貯溜量下限位置A1まで延在しており、燃料貯溜量が広い範囲において、燃料Fの流動を抑制できる。
更に、既述の通り、水平バッフルプレート5は、燃料タンク2内の燃料貯溜量が同一走行条件下において、最も流動し易く、大きい流動温が発生する50〜75%ぐらいの位置に配設してある。
従って、第1室空間S1,第2室空間S2を区画している水平バッフルプレート5は突出部51を下向きに設けてあるので、燃料タンク2内の燃料貯溜量が50〜75%ぐらいの時は、第2室空間S2から第1室空間S1に流動しようとする燃料Fの流動を効果的に抑制できる。
しかも、第1室空間S1の頂部は燃料タンク2内の燃料満量位置A2近傍まで延在し、第2室空間S2の頂部(三角形状の最下部)は燃料貯溜量下限位置A1まで延在しており、燃料貯溜量が広い範囲において、燃料Fの流動を抑制できる。
更に、既述の通り、水平バッフルプレート5は、燃料タンク2内の燃料貯溜量が同一走行条件下において、最も流動し易く、大きい流動温が発生する50〜75%ぐらいの位置に配設してある。
従って、第1室空間S1,第2室空間S2を区画している水平バッフルプレート5は突出部51を下向きに設けてあるので、燃料タンク2内の燃料貯溜量が50〜75%ぐらいの時は、第2室空間S2から第1室空間S1に流動しようとする燃料Fの流動を効果的に抑制できる。
また、本実施形態では、水平バッフルプレート5は、突出部51の配設パターンを隣設する突出部51間の距離L1,L2,L3等に変化させ、ランダムに設けるようにしたので、水平バッフルプレート5の全体剛性が高くなっている。
従って、水平バッフルプレート5に作用する燃料Fの衝突エネルギーは、タンク本体2の壁面と水平バッフルプレート5との接合(溶接:一般的にはスポット溶接)部に作用する際に、溶接部に対して溶接面に沿った剪断方向の作用力になるため、溶接部に発生する応力は低減され、燃料タンク2の耐久性が向上する。
水平バッフルプレート5の剛性が低いと、水平バッフルプレート5に作用した燃料Fの衝突エネルギーは、溶接部に曲げ力(溶接部の剥れ)として作用し、該曲げ力は溶接部の溶接端縁に作用力が集中して、高い引っ張り応力を生起させるため、当該部に亀裂が生じ易くなる。
水平バッフルプレート5の剛性が高いと、溶接部に曲げ力は小さくなり、その分、溶接面に沿った作用力(溶接部に剪断力として作用する)となり、同じ衝突エネルギーの場合には発生応力は低くなる。
従って、水平バッフルプレート5に作用する燃料Fの衝突エネルギーは、タンク本体2の壁面と水平バッフルプレート5との接合(溶接:一般的にはスポット溶接)部に作用する際に、溶接部に対して溶接面に沿った剪断方向の作用力になるため、溶接部に発生する応力は低減され、燃料タンク2の耐久性が向上する。
水平バッフルプレート5の剛性が低いと、水平バッフルプレート5に作用した燃料Fの衝突エネルギーは、溶接部に曲げ力(溶接部の剥れ)として作用し、該曲げ力は溶接部の溶接端縁に作用力が集中して、高い引っ張り応力を生起させるため、当該部に亀裂が生じ易くなる。
水平バッフルプレート5の剛性が高いと、溶接部に曲げ力は小さくなり、その分、溶接面に沿った作用力(溶接部に剪断力として作用する)となり、同じ衝突エネルギーの場合には発生応力は低くなる。
(第2実施形態)
本実施形態は、バッフルプレートの配置構造が異なる以外は第1実施形態と同じなので、同一部品には同一符号を付して、説明は省略する。
図6に基づいて説明する。
タンク本体2は、タンク本体2の上部を構成するアッパタンク2aと、該アッパタンク2aの下側に接合して、燃料Fを貯溜する空間部を形成するロアタンク2bとで構成されている。
そして、タンク本体2は、車幅方向が長く、車両前後方向が短い略直方体を成している。
尚、燃料タンク1としての他の装着部品については、第1実施形態に同じなので説明を省略する。
本実施形態は、バッフルプレートの配置構造が異なる以外は第1実施形態と同じなので、同一部品には同一符号を付して、説明は省略する。
図6に基づいて説明する。
タンク本体2は、タンク本体2の上部を構成するアッパタンク2aと、該アッパタンク2aの下側に接合して、燃料Fを貯溜する空間部を形成するロアタンク2bとで構成されている。
そして、タンク本体2は、車幅方向が長く、車両前後方向が短い略直方体を成している。
尚、燃料タンク1としての他の装着部品については、第1実施形態に同じなので説明を省略する。
ロアタンク2b内には、車両前後方向中間部に平板状で車幅方向、及び上下方向に延在し、車両前後視が略矩形状を成す中バッフルプレート8と、該中バッフルプレート8の車両前後方向前側に間隔を有して、中バッフルプレート8と平行面を有して配設された前側バッフルプレート9と、該中バッフルプレート8の車両前後方向後側に間隔を有して、中バッフルプレート8と平行面を有して配設された後側バッフルプレート10とが配設されている。
中バッフルプレート8,前側バッフルプレート9,後側バッフルプレート10は、夫々ロアタンク2bの車幅方向側面に固着されている。
更に、中バッフルプレート8,前側バッフルプレート9,及び後側バッフルプレート10夫々の上端縁は、燃料タンク2の貯溜可能満量時の50〜75%の範囲に位置させてある。
中バッフルプレート8,前側バッフルプレート9,後側バッフルプレート10は、夫々ロアタンク2bの車幅方向側面に固着されている。
更に、中バッフルプレート8,前側バッフルプレート9,及び後側バッフルプレート10夫々の上端縁は、燃料タンク2の貯溜可能満量時の50〜75%の範囲に位置させてある。
中バッフルプレート8は突出部81が車両前後方向両側に突出している。82は中バッフルプレート8をロアタンク2bの車幅方向側壁面に固着するフランジ部である。
前側バッフルプレート9は中バッフルプレート8とで第3室空間S3を形成し、該第3室空間S3側に突出した突出部91を配設している。92は前側バッフルプレート9をロアタンク2bの車幅方向側面に固着するフランジ部である。
後側バッフルプレート10は中バッフルプレート8とで第4室空間S4を形成し、該第4室空間S4側に突出した突出部101を配設している。102は後側バッフルプレート10をロアタンク2bの車幅方向側面に固着するフランジ部である。
従って、本実施形態の場合は、前側バッフルプレート9とロアタンク2bの前側壁面とで第5室空間S5、後側バッフルプレート10とロアタンク2bの後ろ側壁面とで第6室空間S6を形成した構造になっている。
前側バッフルプレート9は中バッフルプレート8とで第3室空間S3を形成し、該第3室空間S3側に突出した突出部91を配設している。92は前側バッフルプレート9をロアタンク2bの車幅方向側面に固着するフランジ部である。
後側バッフルプレート10は中バッフルプレート8とで第4室空間S4を形成し、該第4室空間S4側に突出した突出部101を配設している。102は後側バッフルプレート10をロアタンク2bの車幅方向側面に固着するフランジ部である。
従って、本実施形態の場合は、前側バッフルプレート9とロアタンク2bの前側壁面とで第5室空間S5、後側バッフルプレート10とロアタンク2bの後ろ側壁面とで第6室空間S6を形成した構造になっている。
このような構造において、車両が発進すると、燃料Fは後方へ流動するように作用する。
しかし、中バッフルプレート8は突出部81が第3室空間S3,及び第4室空間S4側に突出している。また、後側バッフルプレート10は、第4室空間S4側に突出部101が突出している。
従って、中バッフルプレート8には図5(A)、及び(B)で説明した現象が生起され、後側バッフルプレート10には、図5(A)で説明した現象が生起される。夫々第3室空間S3,第4室空間S4に抱え込まれている燃料Fは第6室空間S6側への流動を効果的に抑制される。
更に、第5室空間S5に抱え込まれている燃料Fは、図5(B)で説明した状態となり、前側バッフルプレート9によって第3室空間S3側への燃料Fの流動は抑制される。
一方、車両に制動力が作用した際には、燃料Fは前方へ流動するように作用する。
この場合には、車両発進時とは、逆の状態が発生する。即ち、中バッフルプレート8は突出部81が第3室空間S3,及び第4室空間S4側に突出している。前側バッフルプレート9は突出部91が第3室空間S3側に突出している。
従って、中バッフルプレート8には図5(A)、及び(B)で説明した現象が生起され、前側バッフルプレート9には、図5(A)で説明した現象が生起される。夫々第3室空間S3,第4室空間S4に抱え込まれている燃料Fは第5室空間S5側への流動を効果的に抑制される。
更に、第6室空間S6に抱え込まれている燃料Fは、図5(B)で説明した状態となり、後側バッフルプレート10によって第4室空間S4側への燃料Fの流動は抑制される。
しかし、中バッフルプレート8は突出部81が第3室空間S3,及び第4室空間S4側に突出している。また、後側バッフルプレート10は、第4室空間S4側に突出部101が突出している。
従って、中バッフルプレート8には図5(A)、及び(B)で説明した現象が生起され、後側バッフルプレート10には、図5(A)で説明した現象が生起される。夫々第3室空間S3,第4室空間S4に抱え込まれている燃料Fは第6室空間S6側への流動を効果的に抑制される。
更に、第5室空間S5に抱え込まれている燃料Fは、図5(B)で説明した状態となり、前側バッフルプレート9によって第3室空間S3側への燃料Fの流動は抑制される。
一方、車両に制動力が作用した際には、燃料Fは前方へ流動するように作用する。
この場合には、車両発進時とは、逆の状態が発生する。即ち、中バッフルプレート8は突出部81が第3室空間S3,及び第4室空間S4側に突出している。前側バッフルプレート9は突出部91が第3室空間S3側に突出している。
従って、中バッフルプレート8には図5(A)、及び(B)で説明した現象が生起され、前側バッフルプレート9には、図5(A)で説明した現象が生起される。夫々第3室空間S3,第4室空間S4に抱え込まれている燃料Fは第5室空間S5側への流動を効果的に抑制される。
更に、第6室空間S6に抱え込まれている燃料Fは、図5(B)で説明した状態となり、後側バッフルプレート10によって第4室空間S4側への燃料Fの流動は抑制される。
(第3実施形態)
本実施形態は、バッフルプレートを波型に形成したものである。
図7(A)はバッフルプレートの平面図、(B)は(A)に示すように、断面が半円形状を連続させた条状の波型が車幅方向に沿って成型されている。
波形の突出部31の頂部31aには、長円形状の貫通孔31bが突出部31の条状に沿い間隔を有して複数設けられている。又波形の凹部32の底部32aには、長円形状の貫通孔32bが凹部32の条状に沿い間隔を有して複数設けられている。
図8に示すように、X方向に流れる燃料Fは、隣設の波型に突出した突出部31である円弧状の外周面に沿って、円弧状の凹部32に流動してくる。
燃料Fの衝突エネルギーT0は凹部32の円弧状面に対し、T1,T2に分力(分散)される。
本実施形態は、バッフルプレートを波型に形成したものである。
図7(A)はバッフルプレートの平面図、(B)は(A)に示すように、断面が半円形状を連続させた条状の波型が車幅方向に沿って成型されている。
波形の突出部31の頂部31aには、長円形状の貫通孔31bが突出部31の条状に沿い間隔を有して複数設けられている。又波形の凹部32の底部32aには、長円形状の貫通孔32bが凹部32の条状に沿い間隔を有して複数設けられている。
図8に示すように、X方向に流れる燃料Fは、隣設の波型に突出した突出部31である円弧状の外周面に沿って、円弧状の凹部32に流動してくる。
燃料Fの衝突エネルギーT0は凹部32の円弧状面に対し、T1,T2に分力(分散)される。
分力T1は、円弧状の凹部32に沿って底部32a側に流動する。一方、同じ円弧状の凹部32の対向した内面側に発生した分力T1が底部32a側に流動流動してくる。
その結果、円弧状の凹部32の両側から流動してくる分力T1,T1同士が底部32a近傍で衝突し、当該部に流動する燃料Fの乱流が生じ、燃料FのX方向の流動を阻害すると共に、貫通孔32bを貫通する燃料の流動までも通過の阻害をする。
また、分力T2は円弧状の凹部32の対向した内面に同様の分力T2が作用して、燃料Fの衝突エネルギーT0の分力T2は円弧のラジアル方向に打消し合う。
従って、X方向の燃料Fの流動は突出部31の頂部31aに設けられた貫通
孔31bと、阻害されながらも底部32aの貫通孔32bを流動する燃料Fだ
けとなり、燃料タンク1内の燃料の流動は大きく抑制され、タンク本体2に衝
突する燃料Fの衝突音を減少させることができる。
その結果、円弧状の凹部32の両側から流動してくる分力T1,T1同士が底部32a近傍で衝突し、当該部に流動する燃料Fの乱流が生じ、燃料FのX方向の流動を阻害すると共に、貫通孔32bを貫通する燃料の流動までも通過の阻害をする。
また、分力T2は円弧状の凹部32の対向した内面に同様の分力T2が作用して、燃料Fの衝突エネルギーT0の分力T2は円弧のラジアル方向に打消し合う。
従って、X方向の燃料Fの流動は突出部31の頂部31aに設けられた貫通
孔31bと、阻害されながらも底部32aの貫通孔32bを流動する燃料Fだ
けとなり、燃料タンク1内の燃料の流動は大きく抑制され、タンク本体2に衝
突する燃料Fの衝突音を減少させることができる。
車両に搭載される燃料タンク内に貯溜されている燃料Fの流動音を抑制する車両用燃料タンクに利用できる。
1 燃料タンク
2 タンク本体
2a アッパタンク
2b ロアタンク
5 水平バッフルプレート
6 上側バッフルプレート
7 下側バッフルプレート
8 縦バッフルプレート
9 前側バッフルプレート
10 後側バッフルプレート
30 バッフルプレート
32 壁面
51 突出部
51a 傾斜片
51b 平面部
S1 第1室空間
S2 第2室空間
S3 第3室空間
S4 第4室空間
S5 第5室空間
S6 第6室空間
2 タンク本体
2a アッパタンク
2b ロアタンク
5 水平バッフルプレート
6 上側バッフルプレート
7 下側バッフルプレート
8 縦バッフルプレート
9 前側バッフルプレート
10 後側バッフルプレート
30 バッフルプレート
32 壁面
51 突出部
51a 傾斜片
51b 平面部
S1 第1室空間
S2 第2室空間
S3 第3室空間
S4 第4室空間
S5 第5室空間
S6 第6室空間
Claims (8)
- 車両に搭載される内燃機関の燃料を貯溜するタンク本体と、
前記タンク本体内に配設され、燃料の揺動を抑制するバッフルプレートとを備え、
前記バッフルプレートは、該バッフルプレートの面から突出する複数の突出部を有し、該突出部は基端から先端に向けて断面積が縮小して形成され、前記先端部に貫通孔を有することを特徴とする車両用燃料タンク。 - 前記突出部は、錐台形状に成型されていることを特徴とする請求項1記載の車両用燃料タンク。
- 前記突出部を構成する形状は、波型状に成型されていることを特徴とする請求項1記載の車両用燃料タンク。
- 前記突出部は前記バッフルプレートの両側面に突出していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両用燃料タンク。
- 前記突出部は隣設した他の突出部との前記貫通孔間距離が不均一に配設されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の車両用燃料タンク。
- 前記突出部の大きさは大小混在されていることを特徴とする請求項5記載の車両用燃料タンク。
- 前記バッフルプレートは前記タンク本体の上下方向中間部に配設され、前記突出部の前記貫通孔は上下方向に開口していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の車両用燃料タンク。
- 前記バッフルプレートは高さが前記タンク本体の下部から前記タンク本体の上下方向中間位置まで立設され、前記突出部の前記貫通孔は水平方向に開口していることを特徴とする請求項項1乃至6のいずれかに記載の車両用燃料タンク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012164405A JP2014024380A (ja) | 2012-07-25 | 2012-07-25 | 車両用燃料タンク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012164405A JP2014024380A (ja) | 2012-07-25 | 2012-07-25 | 車両用燃料タンク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014024380A true JP2014024380A (ja) | 2014-02-06 |
Family
ID=50198474
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012164405A Pending JP2014024380A (ja) | 2012-07-25 | 2012-07-25 | 車両用燃料タンク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014024380A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018131941A1 (ko) * | 2017-01-13 | 2018-07-19 | 주식회사 동희산업 | 차량용 탱크 |
JP2019077387A (ja) * | 2017-10-26 | 2019-05-23 | トヨタ自動車株式会社 | 燃料タンク |
JP2021006459A (ja) * | 2016-11-22 | 2021-01-21 | 株式会社キーレックス | 燃料タンク |
-
2012
- 2012-07-25 JP JP2012164405A patent/JP2014024380A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021006459A (ja) * | 2016-11-22 | 2021-01-21 | 株式会社キーレックス | 燃料タンク |
WO2018131941A1 (ko) * | 2017-01-13 | 2018-07-19 | 주식회사 동희산업 | 차량용 탱크 |
JP2019077387A (ja) * | 2017-10-26 | 2019-05-23 | トヨタ自動車株式会社 | 燃料タンク |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5843067B2 (ja) | 車両用燃料タンク | |
US8801059B2 (en) | Impact absorbing device for vehicle | |
KR101376024B1 (ko) | 차량용 후드 | |
US8091941B2 (en) | Lower structure of vehicle body rear part | |
JP6102870B2 (ja) | 車体前部構造 | |
JP2014024380A (ja) | 車両用燃料タンク | |
CN107804376A (zh) | 车辆发动机罩结构 | |
JP2009185651A (ja) | オイルパン | |
EP2759004B1 (en) | Battery mounting structure | |
GB2414455A (en) | Vehicle fuel tank | |
JP6416944B2 (ja) | 抑制部材 | |
JP5872362B2 (ja) | 燃料タンク | |
JP2019077387A (ja) | 燃料タンク | |
JP2014012991A (ja) | 車載内燃機関の吸気管 | |
JP2006143143A (ja) | 燃料タンク | |
JP6315059B1 (ja) | 車両のタンク構造 | |
JP6301115B2 (ja) | 車両用燃料タンク | |
JP6868886B2 (ja) | 燃料タンク | |
JP5665456B2 (ja) | 車両用燃料タンクのサブタンク接合構造 | |
JP6315060B1 (ja) | 車両のタンク構造 | |
JP5453934B2 (ja) | 燃料タンク構造 | |
JP5828773B2 (ja) | 車両用燃料タンクのサブタンク接合構造 | |
JP2019162937A (ja) | 車両用燃料タンク | |
JP2022088834A (ja) | 車両後部構造 | |
JP2597400B2 (ja) | 自動車燃料タンク内設用燃料カップ |