JP2013119274A - 燃料タンク - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料が比較的多い場合、燃料が満タンの場合、及び急制動等によって燃料が立設部位を乗り越えるような場合には、燃料が傾斜天井面20Dに当る場合があるが、傾斜天井面20Dの鉛直線に対する角度を10〜35°の範囲内としているので流動音のレベルを小さくすることが出来る。
【選択図】図1
Description
特許文献1の燃料タンクでは、底部にバッフルを立設することで、燃料の量が半分位の場合には、車両が制動停止した際の燃料の移動をバッフルが抑制し、液面がタンク車両前方側の低天井面に当たることで発生する流動を抑制している。
しかしながら、燃料がバッフルを車両前方側へ乗り越え超えた場合や、燃料が満タンの場合には、車両が制動停止した際に燃料が天井段部に当って流動音を発生することがあり、改善の余地があった。
燃料が比較的少ない場合には、車両が制動停止した際に、底面の車両前後方向中間部に立設した立設部材が燃料の移動を抑制する。これにより、車両前後方向の燃料の流動が抑制され、流動が短時間で収束され、燃料が低天井に当ることで生じる流動音を抑制できる。
さらに、燃料が比較的多い場合、燃料が満タンの場合、及び急制動等によって燃料が立設部位を乗り越えるような場合には、燃料が傾斜天上面に当る場合があるが、傾斜天井面の鉛直線に対する角度を10〜35°の範囲内としているので流動音のレベルを小さくすることが出来る。
請求項2に記載の燃料タンクでは、傾斜天上面の鉛直線に対する角度を20〜25度の範囲内としているので、傾斜天井面に燃料が当った際の流動音のレベルをより小さくすることができる。
請求項3に記載の燃料タンクでは、傾斜天井面の上端は、満タン時の液面よりも上方に位置させているので、燃料が満タンの場合においても、車両の制動停止した際には、液面が鉛直線に対する角度を10〜35°の範囲内とした傾斜天井面に当接するので、流動音のレベルが小さくなる。
燃料タンク18には、図示しない内燃機関に供給される液体燃料(ガソリンや軽油等)Fuが貯留される。この内燃機関は、ハイブリッド自動車の走行用動力の発生と、バッテリ16の充電の少なくとも一方の機能を果たす。
燃料タンク18の天井は、天井面部20で構成されている。天井面部20は、車両後方側において、相対的に高位にある高天井面20Hと、車両前方側において、高天井面20Hよりも相対的に低位にある低天井面20Lとを備え、高天井面20Hと低天井面20Lとが傾斜天井面20Dによって連続する形状とされている。
傾斜天井面20Dの上端20Daは、満タン時の液面Smaxよりも上方に位置することが好ましく、本実施形態では、傾斜天井面20Dの上端20Daが満タン時の液面Smaxよりも30〜40mm上方に位置している。
そして、図1、及び図2に示すように、天井面部20、底面部22、側面部24、前面部26及び後面部28によって、燃料タンク18の全体的形状をなしている。
換言すれば、車両後方側において、相対的に厚形状の高天井室30Hが構成され、この高天井室30Hの下部から前方に向かって、薄形状の低天井室30Lが張出された形状となっている。
低天井室30Lは、上面視にてバッテリ16とオーバーラップしている。また、高天井室30Hの上部は、正面視にてバッテリ16とオーバーラップしている。
サブカップ38Cには、図示しない燃料送出配管の下端部が位置しており、おなじく図示しない燃料ポンプ本体の駆動により、あるいは、内燃機関から作用した負圧により、サブカップ38C内の液体燃料Fuが燃料送出配管を通じて内燃機関に送出される。
燃料タンク18の底面部22からは、下側バッフル42が立設されている。下側バッフル42は、底面部22を部分的に燃料タンク18の内部(すなわち上方)に向かって凸状に膨出させて形成されている。
図1から分かるように、下側バッフル42のバッフル頂部42T(もっとも高い部分)は、満タン時の液面Smaxよりも低く、かつ低天井面20Lよりも高い位置となっているが、車両前後方向では、高天井室30Hにおける低天井室30L側(平面視で、高天井面20Hの低天井面20L側)、すなわち、高天井室30Hの車両前方側に位置し、低天井面20Lとは非接触となっている。
次に、本実施形態の燃料タンク18及び車両後部構造12の作用を説明する。
先ず最初に、図1の2点鎖線で示すように、液体燃料Fuが満タン時の略半分程度の場合(液面が液面S1の場合)について説明する。
本実施形態の燃料タンク18では、底部の車両前後方向中間部に下側バッフル42が立設されているため、燃料タンク18内で液体燃料Fuが車両前後方向に流動した場合の流動音の発生を抑制することができる。この点につき、以下で比較例を参照しつつ詳細に説明する。
このとき、図4に示す液面S2から分かるように、燃料タンク112内における車両後方側では液面上昇が生じており、通常状態の液面S1よりも高い位置にある部分L1の液体燃料Fuが大きな位置エネルギーを持っている。
また、車両前後方向へ液体燃料Fuが繰り返し移動し、これに伴う流動音が発生したりする。すなわち、比較例の構成では、車両が停止した後であっても、燃料タンク112内で車両が前後方向に移動することに起因して、いわゆる流動音の発生が懸念される。
たとえば、上記した液体燃料Fuの揺り戻しを考えると、本実施形態の燃料タンク18では、制動停止後の車両前方から車両後方への液体燃料Fuの揺り戻しが抑制されるので、図6に示すように液面上昇を抑制でき(通常状態の液面S1よりも高い位置にある部分L1の液体燃料Fuが図4の場合よりも少ない)、液体燃料Fuの位置エネルギーも小さくできる。
また、これにより、図7に示すように、その後の車両前方側への液体燃料Fuの移動も抑制できると共に、波の山部S3が生じていても下側バッフル42によってせき止められることになるので、液体燃料Fuが低天井面20Lに当たることで発生する流動音(一発音)を抑制できる。
液体燃料Fuが満タンの場合においても、車両が停止した後、燃料タンク112内で車両が前後方向に移動することに起因して、いわゆる流動音の発生が懸念される。
車両停止後、図8に示すように液体燃料Fuの波の山部S3が車両前方側に移動すると、傾斜天井面20Dに当って流動音を発生する懸念があるが、傾斜天井面20Dの鉛直方向に対する角度θが10〜35°の範囲内に設定されているので、流動音のレベルを小さくすることが出来る。
以下に燃料タンク18の流動音を調べた試験例を説明する。
試験は、傾斜天井面の角度θの異なる7種類の燃料タンクを試作し、流動音の官能評価を行った。試験は、40km/hで走行している車両を停止させ、車両停止後における燃料タンクの流動音のレベルを測定した。燃料タンクに液体燃料を35L入れた場合、40L入れた場合、45L(満タン)入れた場合の各々について5回試験を行い、平均値を求めた。
図9のグラフで示す様に、傾斜天井面の角度が10〜35°の範囲では、流動音のレベルがレベル小となっている。一方、傾斜天井面の角度が10°未満、及び35°よりも大きくなると、流動音のレベルがレベル中またはレベル大となる。また、グラフから、傾斜天井面の角度を20°〜25°の範囲内とすることで、流動音を特に小さくできることが分かる。
上記実施形態では、低天井面20Lが相対的に車両前方側に位置し、高天井面20Hが車両後方側に位置する構造を挙げているが、前後関係がこの逆になっていてもよい。
20 天井面部
20H 高天井面
20L 低天井面
20D 傾斜天井面
20Da 上端
22 底面部(底面)
42 下側バッフル(立設部材)
Fu 液体燃料
Claims (3)
- 車両前後方向の何れか一方側に配置され、相対的に高さが低い低天井面と、
車両前後方向の何れか他方側に配置され、前記低天井面よりも相対的に高さが高い高天井面と、
平面視で前記高天上面の前記低天上面側に位置するように底面に立設され、燃料の車両前後方向の流動を抑制する立設部材と、
前記低天井面と前記高天井面とを連結し、鉛直線に対する角度が10〜35°の範囲内とされた傾斜天井面と、
を有する燃料タンク。 - 前記傾斜天井面は、鉛直線に対する角度が20〜25°の範囲内である、請求項1に記載の燃料タンク。
- 前記傾斜天井面の上端は、満タン時の液面よりも上方に位置している、請求項1または請求項2に記載の燃料タンク。
Priority Applications (1)
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JP2011266915A Pending JP2013119274A (ja) | 2011-12-06 | 2011-12-06 | 燃料タンク |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20180119588A1 (en) * | 2016-10-27 | 2018-05-03 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle |
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JPS62116144A (ja) * | 1985-11-15 | 1987-05-27 | 本田技研工業株式会社 | 合成樹脂製燃料タンク |
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2011
- 2011-12-06 JP JP2011266915A patent/JP2013119274A/ja active Pending
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