JP2013184621A - ハイブリッド車両の蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイブリッド車両においてキャニスタの破過を確実に防止するとともに、パージのための内燃機関の強制的な運転を最小限とする。
【解決手段】ハイブリッド車両の燃料タンクで発生する蒸発燃料を処理するために、キャニスタを用いた蒸発燃料処理装置が用いられる。キャニスタにおける燃料成分の吸着量を検出する吸着量センサがキャニスタに設けられており、検出された吸着量が所定のパージ要求閾値を越えると、エンジン稼働要求が出力される(ステップ1,2,3)。これにより、内燃機関が始動され、強制的なパージが実行される(ステップ4)。キャニスタの吸着量が所定のパージ終了閾値を下回ったら、エンジン稼働要求をオフとし、内燃機関を停止する。パージ終了閾値は、50パーセント程度の吸着量に設定される。従って、脱離効率の高い領域でパージが行われ、強制的な運転の時間がトータルとして短くなる。
【選択図】図2

Description

この発明は、燃料タンクからの蒸発燃料をキャニスタを用いて処理する蒸発燃料処理装置に関し、特に、電動モータと内燃機関とを併用したハイブリッド車両における蒸発燃料処理装置に関する。
車両の燃料タンクで発生する蒸発燃料が外部へ流出することがないように、活性炭等の吸着材を用いたキャニスタに一時的に吸着させ、その後、内燃機関の運転中に、新気の導入によりキャニスタから燃料成分をパージさせて内燃機関の吸気系に導入するようにした蒸発燃料処理装置が従来から広く用いられている。
一方、内燃機関の駆動源として電動モータと内燃機関とを併用した種々の形式のハイブリッド車両が知られているが、このようなハイブリッド車両においては、内燃機関が車両運転時間の一部でのみ燃焼運転されることになるので、キャニスタに吸着された燃料成分のパージの機会が少なくなる。
そのため、特許文献1においては、キャニスタにおける蒸発燃料の吸着量を逐次推定し、この吸着量が所定値以上である場合には、ハイブリッド車両の走行モードをEVモード(電動モータのみによる走行モード)からHEVモード(内燃機関を併用する走行モード)に切り換える技術が開示されている。このHEVモードへの切換に伴って内燃機関の運転が行われ、キャニスタのパージが行われる。このようなキャニスタのパージを目的としたHEVモードでの運転は、キャニスタの吸着量が0もしくは0付近の十分に小さな値となるまで継続される。
同様に、特許文献2に記載のハイブリッド車両の蒸発燃料処理装置は、車両の要求負荷に基づいて設定されるEVモードとHEVモードとの切換の閾値を、キャニスタにおける蒸発燃料の吸着量に応じて補正し、吸着量が多いほどより低負荷域でEVモードからHEVモードへ移行するようにした構成となっている。つまり、吸着量に応じてHEVモードの運転領域が拡大し、内燃機関が運転される頻度が高くなる。そして、内燃機関が始動された後の暖機運転では、キャニスタのパージが完了するまで、その暖機運転が継続される。従って、車両の走行のたびに、キャニスタが完全にパージされる。
特開2010−95191号公報 特開2009−85036号公報
近年のハイブリッド車両は、燃費に優れている点のみならず、内燃機関の運転時間の割合が少ないことでトータルでの排気エミッションが非常に優れている側面にも注目されており、特に、自宅等で外部電源(商用電源)によるバッテリの充電が可能ないわゆるプラグインハイブリッド車両などは、長距離ドライブを除く日常的な使用態様では実質的な電気自動車としてバッテリに予め充電された電力のみで走行することを目指している。
つまり、ハイブリッド車両においては、燃費は勿論のこと排気エミッションの上でも、内燃機関の運転の頻度は極力少ないことが望ましい。
従って、特許文献1,2のように単にキャニスタのパージのために内燃機関を運転することは、本来のハイブリッド車両の要求に反するものであり、好ましくない。特に、特許文献1,2においては、内燃機関の運転でもってキャニスタのパージを完全に完了させる(残存する吸着量をほぼ0とする)構成となっているため、キャニスタのパージのための内燃機関の運転時間が長くなり、排気エミッションなどの点で好ましくない。
この発明は、キャニスタのパージのための内燃機関の運転を最小限のものとすることを目的とする。
この発明は、車両の駆動源として電動モータと内燃機関とを備えたハイブリッド車両に用いられる蒸発燃料処理装置であって、上記内燃機関の燃料タンクからの蒸発燃料をキャニスタに吸着させ、かつ上記内燃機関の吸気系に新気とともに吸入させるハイブリッド車両の蒸発燃料処理装置において、
上記キャニスタに吸着されている吸着量を検出もしくは推定する吸着量検知手段を備え、
内燃機関の非運転中で、かつ検出もしくは推定した吸着量がキャニスタの飽和吸着量に近い所定のパージ要求閾値に達したときに、吸着量の一部のみを強制的にパージするように内燃機関の強制的な運転を行うことを特徴としている。
すなわち、本発明では、キャニスタの吸着量が所定のパージ要求閾値に達したときに、内燃機関の強制的な運転を開始し、キャニスタのパージを行う。これにより、キャニスタの破過(蒸発燃料量がキャニスタの容量(いわゆるワーキングキャパシティ)を上回り、吸着しきれなくなる状態)が確実に回避される。そして、この内燃機関の強制的な運転は、キャニスタの吸着量の全てをパージするまで行うのではなく、吸着量の一部のみをパージした段階で終了する。換言すれば、キャニスタの吸着量をワーキングキャパシティに対するパーセンテージで表すものとすれば、比較的高いパーセンテージの範囲でのみ内燃機関の強制的な運転によるパージを行う。
キャニスタ内に新気を通流させて行うパージの際の燃料成分の脱離特性に着目すると、吸着量のパーセンテージが高い領域では、脱離効率が高く、パーセンテージが低くなるほど脱離効率が低下する。つまり、例えば同じ量の燃料成分をパージさせるものとすると、吸着量のパーセンテージが高い領域では、比較的短い時間の運転でパージが可能であり、パーセンテージが低い領域では、長時間の運転が必要となる。
従って、本発明では、内燃機関の強制的な運転によるパージを、吸着量のパーセンテージが高い領域でのみ繰り返し行うことで、パージのための強制的な運転の時間がトータルとして短くなる。
この発明によれば、キャニスタのパージのために行われる内燃機関の強制的な運転の総時間が短くなり、ハイブリッド車両の燃費ならびに排気エミッションの改善が図れる。
この発明に係る蒸発燃料処理装置の一実施例を示す構成説明図。 この実施例における処理の流れを示すフローチャート。 積算パージガス量と吸着量との関係を示した特性図。 強制的なパージの際の吸着量等の変化の一例を示すタイムチャート。 脱離特性の試験結果の一例を示す特性図。 第2の実施例を示すフローチャート。
図1は、この発明に係る蒸発燃料処理装置の一実施例を示す構成説明図である。この蒸発燃料処理装置が搭載される車両は、車両の駆動源として電動モータ1と内燃機関2とを備えたハイブリッド車両であり、特に、自宅等で外部電源(商用電源)によるバッテリ(図示せず)の充電が可能ないわゆるプラグインハイブリッド車両として構成されている。このプラグインハイブリッド車両は、一般に比較的大容量のバッテリを搭載しており、従って、長距離走行を除く日常的な走行では、主に電動モータ1のみによる走行(EVモードでの走行)がなされる。
上記電動モータ1は、車両減速時に回生つまり発電が可能ないわゆるモータ・ジェネレータであり、その運転状態がモータコントローラ3によって制御される。また内燃機関2は、その運転状態がエンジンコントローラ4によって制御される。これらの2つのコントローラ3,4は、統合コントローラ5の配下にあり、ハイブリッド車両全体の制御、例えば、内燃機関2を停止して電動モータ1のみで走行する上記のEVモードと、内燃機関2を始動して電動モータ1とともに併用して走行するHEVモードと、の2つの運転モードの切換や、そのモード切換時の両者の協調制御などが統合コントローラ5によって実行される。
ハイブリッド車両において電動モータ1と内燃機関2とを併用するパワートレインの形式としては、種々の形式のものが知られているが、本発明は、電動モータ1を複数個用いる形式のものも含め、どのような形式のハイブリッド車両であっても適用可能である。さらには、内燃機関2が発電のみを行い、車輪を直接には駆動しないいわゆるレンジエクステンダー形式のハイブリッド車両においても本発明は適用可能である。
上記内燃機関2は、燃料タンク7を備えており、この燃料タンク7内で発生した蒸発燃料を処理するために、キャニスタ11を用いた蒸発燃料処理装置が設けられている。上記キャニスタ11は、合成樹脂製のケース12によってUターン形状に流路が形成されているものであって、流れ方向の一端に、蒸発燃料の流入部となるチャージポート13と、燃料成分を含むパージガスの流出部となるパージポート14と、が設けられており、流れ方向の他端に、大気開放口となる大気ポート15が設けられている。上記チャージポート13は、蒸発燃料通路16を介して燃料タンク7の上部空間に接続されており、上記パージポート14は、内燃機関2の吸気系、例えば吸気通路17のスロットル弁18下流側に、パージ通路19を介して接続されている。上記パージ通路19には、内燃機関2へのパージガスの導入を制御するパージ制御バルブ20が設けられており、未暖機時やフューエルカット時など所定の条件のときにはパージガスの導入を禁止する構成となっている。
なお、燃料タンク7内には、燃料ポンプ21のほか、燃料温度を検出する燃料温度センサ22と、燃料残量つまり燃料の液面レベルを検出する燃料レベルセンサ23と、が設けられている。
上記キャニスタ11のケース12内には、燃料成分を繰り返し吸着・脱離可能な粒状の活性炭等からなる吸着材25が充填されている。そして、この吸着材25における燃料成分の吸着状態に応じた出力信号を出力する吸着量センサ26が、ケース12の適宜位置に取り付けられている。つまり、この実施例では、吸着量センサ26によってキャニスタ11の吸着量が直接に検出される。
また、上記内燃機関2の排気通路31には、排気空燃比の検出のために酸素センサもしくは広域型空燃比センサからなる排気センサ32が配置されており、この排気センサ32の検出信号に基づいて、理論空燃比等の目標空燃比となるように燃料噴射弁33の噴射量がフィードバック制御される。
上記のように構成された蒸発燃料処理装置においては、車両の停止中などに燃料タンク7内で発生した蒸発燃料は、蒸発燃料通路16を介してキャニスタ11にチャージポート13から流入し、ケース12内の吸着材25に吸着される。そして、内燃機関2の運転中に所定のパージ許可条件が成立してパージ制御バルブ20が開くと、吸気通路17のスロットル弁18下流における負圧によって大気ポート15からキャニスタ11を通して新気(空気)が流れるため、吸着されていた燃料成分が吸着材25から脱離し、新気とともにパージガスとなって内燃機関2に導入される。従って、内燃機関2が適当な頻度で運転されていれば、キャニスタ11における吸着と脱離とが自然に繰り返されることになる。
しかしながら、ハイブリッド車両、特にプラグインハイブリッド車両においては、電動モータ1のみで走行できる距離が比較的長く確保されるとともに、内燃機関2の運転によらずに外部電源での充電が可能であることから、ユーザによる通常の車両の運転の中で内燃機関2が運転される頻度が低く、極端な場合には、内燃機関2が全く始動されることなく実質的に電気自動車のように充電と走行とが長期に亘って繰り返される可能性もある。このような場合でも、燃料タンク7内には燃料が存在するため、蒸発燃料が発生し、キャニスタ11に吸着されるので、いずれキャニスタ11が破過し、大気ポート15から蒸発燃料が漏洩する懸念がある。
そのため、本発明では、キャニスタ11の吸着量を監視し、必要時に内燃機関2を強制的に運転する。
図2は、このようなパージのための内燃機関2の強制的な運転についての処理の流れを示すフローチャートである。これは、例えばエンジンコントローラ4において繰り返し実行されるものであって、ステップ1において、上記吸着量センサ26の検出信号に基づき、キャニスタ11における蒸発燃料の吸着量を検出する。この吸着量は、一つの実施例では、キャニスタ11のワーキングキャパシティを100パーセントとしたときのパーセンテージでもって表される。勿論、これに代えて、キャニスタ11に吸着されている燃料成分の質量などで評価することも可能である。
ステップ2では、検出した吸着量の値を、所定のパージ要求閾値と比較する。パージ要求閾値以下であれば、ステップ1に戻り、もしパージ要求閾値を越えていれば、ステップ3へ進んで、エンジン稼働要求を出力する。上記のパージ要求閾値は、図3に例示するように、キャニスタ11の飽和吸着量(ワーキングキャパシティ)を僅かに下回る程度、つまりキャニスタ11の破過に対し必要最小限の余裕を見込んだなるべく高い値に設定され、例えば、ワーキングキャパシティの90パーセントに設定される。
ステップ3でエンジン稼働要求を出力した後、ステップ4へ進み、実際のパージ処理を実行する。具体的には、エンジン稼働要求に基づいて内燃機関2が運転されている状態の下でパージ制御バルブ20を開くことによって、新気の導入によるパージを行う。
なお、図3は、パージに伴うキャニスタ11の吸着量の変化を示しており、縦軸がワーキングキャパシティに対するパーセンテージで表わした吸着量、横軸が積算パージガス量である。この積算パージガス量は、単純にパージを行っている時間の総和を積算パージガス量とみなしてもよく、あるいは、内燃機関2の運転条件などによる影響を考慮してパージ制御バルブ20を通過するガス量を求め、これを積算して求めることもできる。 このようにパージを実行している状態で、ステップ5において、上記吸着量センサ26の検出信号に基づき、キャニスタ11における蒸発燃料の吸着量を再度検出する。そして、ステップ6において、この吸着量の値を、所定のパージ終了閾値と比較する。吸着量がパージ終了閾値以上であれば、ステップ4に戻ってパージ処理を継続する。吸着量がパージ終了閾値を下回っていれば、ステップ7へ進み、エンジン稼働要求を停止する。
上記パージ終了閾値は、図3に例示するように、吸着量がほぼ0となるような低い値ではなく、図3の曲線の傾きで示される脱離効率が十分に高い範囲でのみ内燃機関2が運転されるように、比較的高い吸着量の値に設定される。例えば、ワーキングキャパシティの50パーセントないしこれ以上に設定される。
図4は、上記のような処理によるキャニスタ11の吸着量の変化等を示したタイムチャートであり、図示するように、検出された吸着量がパージ要求閾値を越えると、エンジン稼働要求が出力され、内燃機関2が始動される。但し、内燃機関2が冷機状態にある場合には、パージが禁止されるため、内燃機関2の始動からやや遅れて、内燃機関2の温度条件が所定温度に達した段階でパージが開始される。また、内燃機関2の稼働要求が出力されている間でも、例えば車両の減速時など内燃機関2がいわゆるフューエルカットされる状況では、同様にパージが禁止されるため、その間は、内燃機関2が停止される。内燃機関2がアイドル状態となる場合にもパージを禁止するようにしてもよい。図示例では、エンジン稼働要求が出力されている間に、2回、内燃機関2が停止されている。ハイブリッド車両のパワートレインの多くの形式では、このような内燃機関2の停止中は、クラッチ等を介して内燃機関2が動力伝達系から切り離される。なお、このようなパージが行えない減速時等に、内燃機関2の稼働を継続してもよい。
このような内燃機関2の強制的な運転を伴うパージによって、キャニスタ11の吸着量は徐々に減少していく。この吸着量がパージ終了閾値未満となったときに、エンジン稼働要求がオフとなり、内燃機関2が停止する。
従って、プラグインハイブリッド車両のように電動モータ1のみによって長期間車両の運転がなされる場合、キャニスタ11の吸着量がパージ要求閾値とパージ終了閾値との間で増減するように、パージのための内燃機関2の強制的な運転が時々実行されることになる。この内燃機関2の強制的な運転を伴うパージでは、キャニスタ11の吸着量はパージ終了閾値を下回ることはない。但し、例えばバッテリ充電量が少なくなって、そのためにHEVモードに切り換えられたような場合には、車両走行のために内燃機関2の運転が比較的長く継続されるので、パージ終了閾値よりも低いレベルにまでパージが行われ得る。
ここで、上記実施例では、内燃機関2の強制的な運転によるキャニスタ11のパージが、吸着量の多い状態、例えば吸着量が90パーセントから50パーセントの範囲でのみ行われる。換言すれば、キャニスタ11に吸着されている吸着量の一部のみを強制的にパージする。これにより、パージを効率よく行うことができ、パージのための内燃機関2の強制的な運転を最小限のものとすることができる。
図5は、キャニスタにブタンを満充填した後、空気を一定流量で通流させてキャニスタの脱離特性を測定した試験の結果を示しており、縦軸がワーキングキャパシティに対するパーセンテージで表した吸着量、横軸が空気の流量である。この図5に示す例では、空気を250リットル通流させた時点でキャニスタのパージがほぼ完了し、残存する吸着量がほぼ0となるが、図示するように、吸着量のパーセンテージが高い領域では、脱離効率が高く、空気の通流に伴って吸着量が急激に低下する。他方、吸着量のパーセンテージが低い領域では、脱離効率が低くなり、吸着量の低下が緩慢となる。具体的には、吸着量が50パーセント付近までは、脱離効率が高く、25リットル程度の空気量つまり完全にパージするまでに要する250リットルの約1/10程度の空気量でもって50パーセント付近まで吸着量が低下する。なお、図3に示した特性は、図5に示した特性と基本的に同一である。
従って、上記実施例では、脱離効率の高い領域でのみ内燃機関2の強制的な運転を伴うパージが実行されるため、比較的短い時間の内燃機関2の運転でもって効率よくパージを行うことができる。つまり、燃料タンク7で発生する蒸発燃料の総量が等しいものと仮定すれば、吸着量が0となるまで強制的なパージを行う場合に比べて、吸着量の一部のみを繰り返しパージする上記実施例の方が、内燃機関2を強制的に運転する時間がトータルとして短くなる。
このように上記実施例では、ハイブリッド車両においてEVモードによる運転が長期間継続したような場合でも、キャニスタ11の破過を確実に回避することができる。そして、内燃機関2の強制的な運転によるパージが、脱離効率の高い領域でのみ行われるので、内燃機関2の強制的な運転時間が最小限となり、燃費や排気エミッションの悪化を抑制できる。
次に、図6は、第2の実施例のフローチャートを示している。前述した実施例では、キャニスタ11に吸着量センサ26を備えているが、この第2の実施例は、吸着量センサ26を具備せず、他のパラメータから吸着量を推定するようにしたものである。この吸着量の推定に係るステップ1A,5A以外の処理は、前述した図2の例と特に変わりがない。
すなわち、ステップ1Aでは、燃料温度センサ22が検出する燃料タンク7内の燃料温度と、燃料レベルセンサ23が検出する燃料液面レベルと、に基づき、例えばマップからの検索もしくは演算によって単位時間当たりの蒸発燃料量を求め、これを逐次積算することによって、そのときのキャニスタ11における吸着量を推定する。
このようにして推定した吸着量が所定のパージ要求閾値を越えると、前述したように、エンジン稼働要求が出力され、強制的なパージが実行される(ステップ2〜4)。
このように強制的なパージが行われている状態の下で、ステップ5Aにおいて、キャニスタ11における吸着量が逐次推定される。例えば、ステップ5Aでは、図3の特性に従い、前述した積算パージガス量に基づいて、そのときの吸着量を推定する。あるいは、排気センサ32を用いた空燃比フィードバック制御の中でフィードバック補正係数の偏りなどからパージガスの濃度を推定し、これから求まるパージ量を逐次減算していくことによって、そのときのキャニスタ11における吸着量を推定するようにしてもよい。
このようにして推定した吸着量が所定のパージ終了閾値を下回れば、前述したように、ステップ6からステップ7へ進み、エンジン稼働要求がオフとなる。
なお、図2のフローチャートのような吸着量センサ26を用いた吸着量の検出と、図6のフローチャートのような吸着量の推定と、を適宜に組み合わせて用いることもできる。
1…電動モータ
2…内燃機関
4…エンジンコントローラ
7…燃料タンク
11…キャニスタ
20…パージ制御バルブ
26…吸着量センサ

Claims (4)

  1. 車両の駆動源として電動モータと内燃機関とを備えたハイブリッド車両に用いられる蒸発燃料処理装置であって、上記内燃機関の燃料タンクからの蒸発燃料をキャニスタに吸着させ、かつ上記内燃機関の吸気系に新気とともに吸入させるハイブリッド車両の蒸発燃料処理装置において、
    上記キャニスタに吸着されている吸着量を検出もしくは推定する吸着量検知手段を備え、
    内燃機関の非運転中で、かつ検出もしくは推定した吸着量がキャニスタの飽和吸着量に近い所定のパージ要求閾値に達したときに、吸着量の一部のみを強制的にパージするように内燃機関の強制的な運転を行うことを特徴とするハイブリッド車両の蒸発燃料処理装置。
  2. 上記ハイブリッド車両は、外部電源によるバッテリの充電が可能なプラグインハイブリッド車両であることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の蒸発燃料処理装置。
  3. 50パーセント以上の吸着量に設定されたパージ終了閾値において上記内燃機関の強制的な運転を終了することを特徴とする請求項1または2に記載のハイブリッド車両の蒸発燃料処理装置。
  4. 上記吸着量検知手段として、上記キャニスタに吸着量センサが設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のハイブリッド車両の蒸発燃料処理装置。
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