JP5491291B2 - 連続式生野菜処理装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献2に開示されるように、エアノズルから空気噴流を吹き付けてもやし類に付着している水滴を吹き飛ばして行う脱水処理は、もやし類まで吹き飛ばして落下させてしまう商品ロスが多く発生し、さらに空気噴流は加圧されて温風になって吹き付けられるためもやし類の鮮度を低下させる問題がある。
また、最も上流側に第1の加振部を配置し、コンベアの搬送面に振動を与えているため、生野菜を搬送面上で分散させることができ下流側での付着水除去を効率よく行なえる。特に、2段目の付着水除去手段として空気吹き出し口を配置しているため、搬送面上に分散した生野菜に均一に空気をあてることが可能となり、生野菜の付着水除去効率を高くできる。なお、空気吹き出し口から吹き出す空気の温度は、冷却空間の空気温度と同一かこれに近い温度であることが好ましい。
さらにまた、コンベアの幅方向両端に側壁を配置しているため、振動や吹き出し空気や吹き上げ空気により生野菜がコンベアから落下することを防止できる。
上記したように、生野菜の付着水除去及び冷却を効率よく行なうことが可能となるため、コンベアの搬送距離を短くでき、省スペース化が図れる。
このように、回転ハンマをコンベアの幅方向に複数配列することにより、コンベアの幅方向に均一に生野菜を分散させることができる。
このように、空気吹き出し口をスリット状に形成することにより、少ない空気量で生野菜全体に均一に空気を吹き付けることができる。また、生野菜飛散防止用蓋を設けることにより、生野菜が吹き出し空気により飛散することを防止できる。
このように、ダクト下部に軸流扇を設けることにより、ダクト内部に冷却空間の空気を容易に吸引することが可能となる。
このように、第2の加振部により陽圧部の搬送面に振動を与えることにより、生野菜を搬送面上に均一に分散させることができ、分散した生野菜に対して効率よく付着水除去及び均一な冷却を行なうことが可能となる。
また、最も上流側に配置された第1の加振部により生野菜を搬送面上で分散させることができ、下流側での生野菜の付着水除去を効率よく行なえる。特に、2段目の付着水除去手段として空気吹き出し口を配置しているため、搬送面上に分散した生野菜に均一に空気をあてることが可能となり、生野菜の付着水除去効率を高くできる。さらに、3段目の付着水除去手段である陽圧部では、生野菜の付着水除去と冷却を同時に行なうことができ、これにより生野菜の旨みを維持することが可能となる。さらにまた、コンベアの幅方向両端に側壁を配置しているため、振動や吹き出し空気により生野菜がコンベアから落下することを防止できる。
連続式生野菜処理装置100は、生野菜の鮮度維持に適した冷却空間101に配設され主に、生野菜を連続搬送するコンベア1と、コンベア1の幅方向両端に設けられた側壁と、コンベア1に沿って搬送方向上流側から順に設けられた第1の加振部2、空気吹き出し口3、陽圧部4とを備える。そして、第1の加振部2、空気吹き出し口3、陽圧部4により生野菜の付着水を除去するとともに、陽圧部4で冷却空間101の空気により生野菜を冷却するように構成されている。
なお、冷却空間101の温度は、5℃〜15℃の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは10℃前後であるとよい。これは、上記範囲内の温度が、最も生野菜の鮮度を高く維持できるためである。
また、スリット状の空気吹き出し口3より帯状の空気流の噴射を断続的に数回行なうことが好ましい。これにより常時噴射するよりも生野菜の乾燥を防ぎ鮮度を維持できる。最も好適には、空気吹き出し口3からの空気の吹き出し流速を80〜120m/sとし、2〜4回噴射を行なうとよい。これにより、生野菜を適度な水切り状態とすることができる。
水洗洗浄後のカットされたサラダ用生野菜は、コンベア1の搬送面11に載置されて移送中に、まず第1の加振部2で回転ハンマ21により上下に振動を与えられた搬送面11上で飛び跳ねさせられながらコンベア幅全体に均されるとともに、生野菜に付着している水をコンベア1に落下させる。そして、スリット状の空気吹き出し口3から風速100m/sの帯状の空気流を2回噴射し、これにより生野菜に付着している水滴が吹き飛ばされて5%の水切りが達成される。
上記したように、生野菜の付着水除去及び冷却を効率よく行なうことが可能となるため、コンベアの搬送距離を短くでき、省スペース化が図れる。
処理対象である生野菜には、キャベツ用スライス機にてスライスしたキャベツ(キャベツ千切り)を用い、キャベツ千切りに重量比20%の水を加えた。なお、水の重量比20%はキャベツ千切りの吸水試験に基づき設定したもので、本試験対象となるキャベツ千切りを、水洗洗浄により吸水したキャベツ千切りとほぼ同じ状態とするためである。
他の試験条件は、室内環境の温度17.2℃、相対湿度45%で、コンベアスピード3.2m/min、スリット状の空気吹き出し口3の吹き出し流速100m/sとした。なお、この試験では冷却効果の評価はしていないため、室内環境は冷却空間の温度範囲には設定していない。
キャベツ千切りを厚さ30mmに堆積させた場合、その重量歩留は、空気吹き出し口3の通過回数1回のときは96.8%、2回のときは94.6%で、通過回数が増加するとともに重量歩留は比例的に低下し、通過回数4回のときは91.0%にまでなる。キャベツ千切りを厚さ50mmに堆積させた場合も同様に、空気吹き出し口3の通過回数が増加するとともにその重量歩留は比例的に低下する。キャベツ千切りの重量歩留が低下するということは、キャベツ千切りの除水率が増加するということである。すなわちこの結果から、コンベア1の搬送面11に沿ってスリット状空気吹き出し口3の設置本数を多くした方が除水率が高くなることがわかる。
2 第1の加振部
3 空気吹き出し口
4 陽圧部
5 側壁
11 搬送面
11a 通風部
21 回転ハンマ
31 ヘッダ
32 生野菜飛散防止用蓋
41 ダクト
42 軸流扇
45 回転ハンマ
100 連続式野菜処理装置
101 冷却空間
Claims (5)
- 生野菜の鮮度維持に適した冷却空間に配設され、連続搬送される前記生野菜に付着した水を除去しながら冷却する連続式生野菜処理装置において、
前記生野菜の搬送面に複数の通風部を有し、該生野菜を連続搬送するコンベアと、
前記コンベアの幅方向両端に設けられた側壁と、
前記コンベアの下方に設けられ前記搬送面を上下に振動させる第1の加振部と、
前記コンベアの上方に設けられ前記搬送面に空気流を吹き出す空気吹き出し口と、
前記コンベアの下方に鉛直方向に延設されたダクト内に前記冷却空間の空気を吸引して該ダクト内を陽圧に維持し、前記ダクト内の空気をコンベア下方から前記通風部を介してコンベア上方に吹き上げる陽圧部とを備え、
前記コンベアの搬送方向上流側から順に、前記第1の加振部、前記空気吹き出し口、前記陽圧部が配置されこれらにより前記生野菜の付着水を除去するとともに、前記陽圧部で前記冷却空間の空気により前記生野菜を冷却することを特徴とする連続式生野菜処理装置。 - 前記加振部は、前記コンベアの搬送面背面を打撃して振動を与える回転ハンマであり、該回転ハンマが前記コンベアの幅方向に複数配列されていることを特徴とする請求項1に記載の連続式生野菜処理装置。
- 前記空気吹き出し口は、前記コンベアの幅方向に長尺に開口したスリット状に形成されており、前記空気吹き出し口が存在する領域に、前記コンベアの上部を覆うように生野菜飛散防止用蓋が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の連続式生野菜処理装置。
- 前記陽圧部は、前記ダクトの下部に軸流扇が設けられており、該軸流扇で前記ダクト内に前記冷却空間の空気を吸引するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の連続式生野菜処理装置。
- 前記陽圧部が位置する前記コンベアの下方に、該コンベアを上下に振動させる第2の加振部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の連続式生野菜処理装置。
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