JP5488083B2 - 光書き込み制御装置及び光書き込み装置の制御方法 - Google Patents

光書き込み制御装置及び光書き込み装置の制御方法

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Description

本発明は、光書き込み制御装置及び光書き込み装置の制御方法に関し、特に、光書き込み装置の調整によるダウンタイムの低減に関する。
近年、情報の電子化が推進される傾向にあり、電子化された情報の出力に用いられるプリンタやファクシミリ及び書類の電子化に用いるスキャナ等の画像処理装置は欠かせない機器となっている。このような画像処理装置は、撮像機能、画像形成機能及び通信機能等を備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能な複合機として構成されることが多い。
このような画像処理装置のうち、電子化された書類の出力に用いられる画像形成装置においては、電子写真方式の画像形成装置が広く用いられている。電子写真方式の画像形成装置においては、感光体を露光することにより静電潜像を描画し、トナー等の顕色剤を用いてその静電潜像を現像してトナー画像を形成し、そのトナー画像を用紙に転写することによって紙出力を行う。
このような電子写真方式の画像形成装置においては、感光体を露光して静電潜像を描画するタイミングと用紙の搬送タイミングとを合わせることにより、用紙の正しい範囲に画像が形成されるように調整が行われる。また、複数の感光体を用いてカラー画像を形成するタンデム式の画像形成装置においては、各色の感光体において現像された画像が正確に重ね合わされるように、各色の感光体における露光タイミングの調整が行われる(例えば、特許文献1参照)。以降、これらの調整処理を総じて位置ずれ補正とする。
また、電子写真方式の画像形成装置における他の調整動作として、形成される画像の階調、即ち画像の濃度を調整する動作(以降、階調補正とする)がある。画像の濃度調整においては、各色の感光体において濃度の異なる複数の調整用パターンが形成され、この調整用パターンを光学センサで読み取って適切な階調濃度になるように感光体ドラムのバイアス電圧が補正される。
上述したような位置ずれ補正及び階調補正のような、描画パラメータの補正(以降、描画パラメータ補正とする)においては、いずれの場合も調整用のパターンを形成するため、トナーを消費することになる。描画パラメータ補正は、例えば画像形成装置への電源投入時や、省電力モードからの復帰時及び画像形成出力の実行前に実行される。このうち、例えば、画像形成出力の実行前に描画パラメータ補正を行う場合、実行される画像形成出力がモノクロ出力であれば、その他のカラーについての描画パラメータの補正は不要であり、仮に実行すれば上述したようにトナーを消費するため、ブラック以外のカラーのトナーが無駄に消費される。
このようなカラートナーの無駄な消費を抑える技術として、黒トナーのみ階調補正を行う白黒制御モードと、フルカラーの階調補正を行うカラー制御モードとを切り替え可能な画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2に開示されている技術を用いる場合、白黒制御モードにおいて黒トナーのみ階調補正を行ってモノクロの画像形成出力を実行した直後に、フルカラーの画像形成出力のジョブが入力されてフルカラーの階調補正が実行されると、短いスパンで黒トナーのみの階調補正及びフルカラーの階調補正の両方が実行される。
フルカラーの階調補正には黒トナーの階調補正も含まれるため、重複した処理が短いスパンで実行されることになり、調整用パターンの描画に用いられるトナーが無駄になる。また、装置の稼働時間における調整時間、即ちダウンタイムの割合が高くなり、装置の可用性が損なわれる。尚、このような課題は、階調補正に限ったことではなく、上述した位置ずれ補正等、他の描画パラメータ補正であっても同様に課題となり得る。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、画像形成装置に搭載される光書き込み装置において、装置の調整動作による顕色剤消費の低減及び装置のダウンタイムの低減を図ることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、感光体上に描画された静電潜像を現像して画像を形成する画像形成装置において前記感光体に対して光ビームを照射する光源を制御して前記感光体上に静電潜像を描画させる光書込み制御装置であって、前記光源を制御して光ビームを照射させ、前記画像形成装置における画像形成機構のパラメータ値を補正するための補正動作に用いる補正用パターンを描画させ、前記感光体上に現像された画像が転写される搬送体の表面を撮像するセンサの出力信号に基づいて前記搬送体の表面に転写された前記補正用パターンを検知し、前記検知された補正用パターンに基づいて前記パラメータ値を補正するパラメータ補正部と、前記画像形成機構のうち有彩色の画像に対応した有彩色機構について前記補正動作を実行してからの経過を示す有彩色経過情報及び無彩色の画像に対応した無彩色機構について前記補正動作を実行してからの経過を示す無彩色経過情報を記憶している経過情報記憶部と、前記有彩色経過情報及び前記無彩色経過情報について、前記補正動作が必要であると判断する必要閾値及び前記補正動作が不要であると判断する不要閾値を記憶している閾値記憶部とを含み、前記補正動作は、前記画像形成装置において画像形成出力が実行される際に実行され、前記パラメータ補正部は、前記有彩色経過情報及び前記無彩色経過情報夫々について前記必要閾値との比較を行うことにより、前記有彩色機構及び前記無彩色機構夫々についての前記補正動作の要否を個別に判断し、前記有彩色過情報及び前記無彩色経過情報のうちいずれか一方が前記必要閾値を超え、他方が前記不要閾値と前記必要閾値との間の値である場合、前記有彩色機構及び前記無彩色機構の両方について前記補正動作が必要であると判断し、前記搬送体の表面を撮像するセンサが前記搬送体の表面を照射するセンサ光源の光量を調整する機能と、前記画像形成出力が完了した後の所定期間前記センサ光源の点灯を継続させる機能とを含み、前記補正動作を実行する際、前記センサ光源が消灯しており再点灯させる場合に前記センサ光源の光量の調整を実行することを特徴とする。
本発明によれば、画像形成装置に搭載される光書き込み装置おいて、装置の調整動作による顕色剤消費の低減及び装置のダウンタイムの低減を図ることが可能となる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の機能構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るプリントエンジンの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る光書き込み装置の構成を示す上面図である。 本発明の実施形態に係る光書き込み装置の構成を示す側断面図である。 本発明の実施形態に係る光書き込み装置の制御部を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る基準値記憶部に記憶されている情報を示す図である。 本発明の実施形態に係る位置ずれ補正動作において描画されるパターンの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る階調補正動作において描画されるパターンの例を示す図である。 本発明の実施形態に係るモノクロ位置ずれ補正動作において描画されるパターンの例を示す図である。 本発明の実施形態に係るモノクロ階調補正動作において描画されるパターンの例を示す図である。 本発明の実施形態に係るカラー位置ずれ補正動作において描画されるパターンの例を示す図である。 本発明の実施形態に係るカラー階調補正動作において描画されるパターンの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る書込み制御部に記憶されている情報の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る階調補正動作の要否判断の態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る位置ずれ補正動作の要否判断の態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置においてジョブが入力された場合の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る補正動作の要否判断動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るセンサ制御部の光量調整動作の要否判断動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、複合機(MFP:Multi Function Peripheral)としての画像形成装置を例として説明する。本実施形態に係る画像形成装置は、電子写真方式による画像形成装置であり、感光体に静電潜像を描画するための光書き込み装置におけるパラメータ調整動作によるトナー消費の低減及びダウンタイムの低減がその要旨である。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等の情報処理端末と同様の構成に加えて、画像形成を実行するエンジンを有する。即ち、本実施形態に係る画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)11、ROM(Read Only Memory)12、エンジン13、HDD(Hard Disk Drive)14及びI/F15がバス18を介して接続されている。また、I/F15にはLCD(Liquid Crystal Display)16及び操作部17が接続されている。
CPU10は演算手段であり、画像形成装置1全体の動作を制御する。RAM11は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM12は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。エンジン13は、画像形成装置1において実際に画像形成を実行する機構である。
HDD14は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納されている。I/F15は、バス18と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD16は、ユーザが画像形成装置1の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部17は、キーボードやマウス等、ユーザが画像形成装置1に情報を入力するためのユーザインタフェースである。
このようなハードウェア構成において、ROM12やHDD14若しくは図示しない光学ディスク等の記録媒体に格納されたプログラムがRAM11に読み出され、CPU10の制御に従って動作することにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る画像形成装置1の機能を実現する機能ブロックが構成される。
次に、図2を参照して、本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成について説明する。図2は、本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、コントローラ20、ADF(Auto Documennt Feeder:原稿自動搬送装置)110、スキャナユニット22、排紙トレイ23、ディスプレイパネル24、給紙テーブル25、プリントエンジン26、排紙トレイ27及びネットワークI/F28を有する。
また、コントローラ20は、主制御部30、エンジン制御部31、入出力制御部32、画像処理部33及び操作表示制御部34を有する。図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、スキャナユニット22、プリントエンジン26を有する複合機として構成されている。尚、図2においては、電気的接続を実線の矢印で示しており、用紙の流れを破線の矢印で示している。
ディスプレイパネル24は、画像形成装置1の状態を視覚的に表示する出力インタフェースであると共に、タッチパネルとしてユーザが画像形成装置1を直接操作し若しくは画像形成装置1に対して情報を入力する際の入力インタフェース(操作部)でもある。ネットワークI/F28は、画像形成装置1がネットワークを介して他の機器と通信するためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インタフェースが用いられる。
コントローラ20は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。具体的には、ROM12や不揮発性メモリ並びにHDD14や光学ディスク等の不揮発性記録媒体に格納されたファームウェア等の制御プログラムが、RAM11等の揮発性メモリ(以下、メモリ)にロードされ、CPU10の制御に従って構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによってコントローラ20が構成される。コントローラ20は、画像形成装置1全体を制御する制御部として機能する。
主制御部30は、コントローラ20に含まれる各部を制御する役割を担い、コントローラ20の各部に命令を与える。エンジン制御部31は、プリントエンジン26やスキャナユニット22等を制御若しくは駆動する駆動手段としての役割を担う。入出力制御部32は、ネットワークI/F28を介して入力される信号や命令を主制御部30に入力する。また、主制御部30は、入出力制御部32を制御し、ネットワークI/F28を介して他の機器にアクセスする。
画像処理部33は、主制御部30の制御に従い、入力された印刷ジョブに含まれる印刷情報に基づいて描画情報を生成する。この描画情報とは、画像形成部であるプリントエンジン26が画像形成動作において形成すべき画像を描画するための情報である。また、印刷ジョブに含まれる印刷情報とは、PC等の情報処理装置にインストールされたプリンタドライバによって画像形成装置1が認識可能な形式に変換された画像情報である。操作表示制御部34は、ディスプレイパネル24に情報表示を行い若しくはディスプレイパネル24を介して入力された情報を主制御部30に通知する。
画像形成装置1がプリンタとして動作する場合は、まず、入出力制御部32がネットワークI/F28を介して印刷ジョブを受信する。入出力制御部32は、受信した印刷ジョブを主制御部30に転送する。主制御部30は、印刷ジョブを受信すると、画像処理部33を制御して、印刷ジョブに含まれる印刷情報に基づいて描画情報を生成させる。
画像処理部33によって描画情報が生成されると、エンジン制御部31は、生成された描画情報に基づき、給紙テーブル25から搬送される用紙に対して画像形成を実行する。即ち、プリントエンジン26が画像形成部として機能する。プリントエンジン26によって画像形成が施された文書は排紙トレイ27に排紙される。
画像形成装置1がスキャナとして動作する場合は、ユーザによるディスプレイパネル24の操作若しくはネットワークI/F28を介して外部のPC等から入力されるスキャン実行指示に応じて、操作表示制御部34若しくは入出力制御部32が主制御部30にスキャン実行信号を転送する。主制御部30は、受信したスキャン実行信号に基づき、エンジン制御部31を制御する。
エンジン制御部31は、ADF21を駆動し、ADF21にセットされた撮像対象原稿をスキャナユニット22に搬送する。また、エンジン制御部31は、スキャナユニット22を駆動し、ADF21から搬送される原稿を撮像する。また、ADF21に原稿がセットされておらず、スキャナユニット22に直接原稿がセットされた場合、スキャナユニット22は、エンジン制御部31の制御に従い、セットされた原稿を撮像する。即ち、スキャナユニット22が撮像部として動作する。
撮像動作においては、スキャナユニット22に含まれるCCD等の撮像素子が原稿を光学的に走査し、光学情報に基づいて生成された撮像情報が生成される。エンジン制御部31は、スキャナユニット22が生成した撮像情報を画像処理部33に転送する。画像処理部33は、主制御部30の制御に従い、エンジン制御部31から受信した撮像情報に基づき画像情報を生成する。画像処理部33が生成した画像情報はHDD40等の画像形成装置1に装着された記憶媒体に保存される。即ち、スキャナユニット22、エンジン制御部31及び画像処理部33が連動して、原稿読み取り部として機能する。
画像処理部33によって生成された画像情報は、ユーザの指示に応じてそのままHDD40等に格納され若しくは入出力制御部32及びネットワークI/F28を介して外部の装置に送信される。即ち、ADF21、スキャナユニット22及びエンジン制御部31が画像入力部として機能する。
また、画像形成装置1が複写機として動作する場合は、エンジン制御部31がスキャナユニット22から受信した撮像情報若しくは画像処理部33が生成した画像情報に基づき、画像処理部33が描画情報を生成する。その描画情報に基づいてプリンタ動作の場合と同様に、エンジン制御部31がプリントエンジン26を駆動する。
次に、本実施形態に係るプリントエンジン26の構成について、図3を参照して説明する。図3に示すように、本実施形態に係るプリントエンジン26は、無端状移動手段である搬送ベルト105に沿って各色の画像形成部106BK、106M、106C及び106Yが並べられた構成を備えるものであり、所謂タンデムタイプといわれるものである。すなわち、給紙トレイ101から給紙ローラ102と分離ローラ103とにより分離給紙される用紙(記録紙)104を搬送する搬送ベルト105に沿って、この搬送ベルト105の搬送方向の上流側から順に、複数の画像形成部(電子写真プロセス部)106BK、106M、106C、106Yが配列されている。
これら複数の画像形成部106BK、106M、106C、106Yは、形成するトナー画像の色が異なるだけで内部構成は共通である。画像形成部106BKはブラックの画像を、画像形成部106Mはマゼンタの画像を、画像形成部106Cはシアンの画像を、画像形成部106Yはイエローの画像をそれぞれ形成する。尚、以下の説明においては、画像形成部106BKについて具体的に説明するが、他の画像形成部106M、106C、106Yは画像形成部106BKと同様であるので、その画像形成部106M、106C、106Yの各構成要素については、画像形成部106BKの各構成要素に付したBKに替えて、M、C、Yによって区別した符号を図に表示するにとどめ、説明を省略する。
搬送ベルト105は、回転駆動される駆動ローラ107と従動ローラ108とに架け渡されたエンドレスのベルト、即ち無端状ベルトである。この駆動ローラ107は、不図示の駆動モータにより回転駆動させられ、この駆動モータと、駆動ローラ107と、従動ローラ108とが、無端状移動手段である搬送ベルト105を移動させる駆動手段として機能する。
画像形成に際して、給紙トレイ101に収納された用紙104は最も上のものから順に送り出され、静電吸着作用により搬送ベルト105に吸着されて回転駆動される搬送ベルト105により最初の画像形成部106BKに搬送され、ここで、ブラックのトナー画像を転写される。即ち、搬送ベルト105が、画像の転写対象である用紙を搬送する搬送体として機能する。
画像形成部106BKは、感光体としての感光体ドラム109BK、この感光体ドラム109BKの周囲に配置された帯電器110BK、光書き込み装置111、現像器112BK、感光体クリーナ(図示せず)、除電器113BK等から構成されている。光書き込み装置111は、夫々の感光体ドラム109BK、109M、109C、109Y(以降、総じて感光体ドラム109とする)に対してレーザビームを照射するように構成されている。
画像形成に際し、感光体ドラム109BKの外周面は、暗中にて帯電器110BKにより一様に帯電された後、光書き込み装置111からのブラック画像に対応したレーザビームにより書き込みが行われ、静電潜像を形成される。現像器112BKは、この静電潜像をブラックトナーにより現像して可視像化し、このことにより感光体ドラム109BK上にブラックのトナー画像が形成される。
このトナー画像は、感光体ドラム109BKと搬送ベルト105上の用紙104とが当接する位置(転写位置)で、転写器115BKの働きにより用紙104上に転写される。この転写により、用紙104上にブラックのトナーによる画像が形成される。トナー画像の転写が終了した感光体ドラム109BKは、外周面に残留した不要なトナーを感光体クリーナにより払拭された後、除電器113BKにより除電され、次の画像形成のために待機する。
以上のようにして、画像形成部106BKでブラックのトナー画像を転写された用紙104は、搬送ベルト105によって次の画像形成部106Mに搬送される。画像形成部106Mでは、画像形成部106BKでの画像形成プロセスと同様のプロセスにより感光体ドラム109M上にマゼンタのトナー画像が形成され、そのトナー画像が用紙104上に形成されたブラックの画像に重畳されて転写される。
用紙104は、さらに次の画像形成部106C、106Yに搬送され、同様の動作により、感光体ドラム109C上に形成されたシアンのトナー画像と、感光体ドラム109Y上に形成されたイエローのトナー画像とが、用紙104上に重畳されて転写される。こうして、用紙104上にフルカラーの画像が形成される。このフルカラーの重ね画像が形成された用紙104は、搬送ベルト105から剥離されて定着器116にて画像を定着された後、画像形成装置の外部に排紙される。
このような画像形成装置1においては、感光体ドラム109BK、109M、109C及び109Yの軸間距離の誤差、感光体ドラム109BK、109M、109C及び109Yの平行度誤差、光書込み装置111内での偏向ミラーの設置誤差、感光体ドラム109BK、109M、109C及び109Yへの静電潜像の書込みタイミング誤差等により、本来重ならなければならない位置に各色のトナー画像が重ならず、各色間で位置ずれが生ずることがある。
また、同様の原因により、転写対象である用紙において本来画像が転写される範囲から外れた範囲に画像が転写されることがある。このような位置ずれの成分としては、主にスキュー、副走査方向のレジストずれ、主走査方向の倍率誤差、主走査方向のレジストずれ等が知られている。また、装置内温度変化や経時劣化による搬送ベルトの伸縮が知られている。
更に、画像形成装置1においては、感光体ドラム109BK、109M、109C及び109Y上に形成される転写画像の濃度階調や、各色間の濃度バランスが意図した状態にならないことがある。これは、画像形成装置1が運用されている環境の温度や湿度等の状態によって現像特性が変化するからである。
このような位置ずれ及び濃度階調を補正するため、パターン検知センサ117が設けられている。パターン検知センサ117は、感光体ドラム109BK、109M、109C及び109Yによって搬送ベルト105上に転写された位置ずれ補正用パターン及び階調補正用パターン(以降、総じて補正用パターンとする)を読み取るための光学センサであり、搬送ベルト105の表面に描画された補正用パターンを照射するための発光素子及び補正用パターンからの反射光を受光するための受光素子を含む。
図3に示すように、パターン検知センサ117は、感光体ドラム109BK、109M、109C及び109Yの下流側において、搬送ベルト105の搬送方向と直行する方向に沿って同一の基板上に支持されている。パターン検知センサ117の詳細及び位置ずれ補正並びに階調補正の態様については、後に詳述する。尚、位置ずれ補正及び階調補正は、いずれも感光体ドラム109BK、109M、109C及び109Yにおいて静電潜像を形成して現像する動作、即ち画像を描画する際の動作におけるパラメータの補正であり、以降、総じて描画パラメータ補正と称する。
このような描画パラメータ補正において搬送ベルト105上に描画された補正用パターンのトナーを除去し、搬送ベルト105によって搬送される用紙が汚れないようにするため、ベルトクリーナ118が設けられている。ベルトクリーナ118は、図3に示すように、パターン検知センサ117の下流側であって、感光体ドラム109よりも上流側において搬送ベルト105に押し当てられたクリーニングブレードであり、搬送ベルト105の表面に付着したトナーを掻きとる顕色剤除去部である。
更に、本実施形態に係るベルトクリーナ118は、バイアス電圧を印加することで搬送ベルト105に付着しているトナーを回収する機能を含む。トナーの電荷と逆極性のバイアス電圧を印加することにより、搬送ベルト105に付着しているトナーを剥離し、ベルトクリーナ118に吸着することができる。
尚、トナーの電荷が正負混合している場合、ベルトクリーナ118は、上記バイアス電圧を正負に振動させる。これにより、正負いずれの電荷を有するトナーであっても、搬送ベルト105から剥離してベルトクリーナ118に吸着させることができる。
次に、本実施形態に係る光書き込み装置111について説明する。図4は、本実施形態に係る光書き込み装置111を上面から見た図である。また、図5は、本実施形態に係る光書き込み装置を側面から見た断面図である。図4、図5に示すように、各色の感光体ドラム109BK、109M、109C、109Yに書き込みを行うレーザビームは光源である光源装置281BK、281M、281C、281Y(以降、総じて光源装置281とする)から照射される。尚、本実施形態に係る光源装置281は、半導体レーザ、コリメータレンズ、スリット、プリズム、シリンダレンズ等で構成されている。
光源装置281から照射されたレーザビームは、反射鏡280によって反射される。各レーザビームは図示しないfθレンズ等の光学系によって夫々ミラー282BK、282M、282C、282Y(以降、総じて282とする)に導かれ、更にその先の光学系によって各感光体ドラム109BK、109M、109C、109Yの表面へと走査される。
反射鏡280は6面体のポリゴンミラーであり、回転することによってポリゴンミラー1面につき主走査方向のライン分のレーザビームを走査することができる。本実施形態に係る光書き込み装置111は、4つの光源装置を281BK、281Mと、281C、281Yの2色ずつの光源装置に分けて反射鏡280の異なる反射面を用いて走査を行うことによって、1つの反射面のみを用いて走査する方式よりコンパクトな構成で、同時に異なる4つの感光体ドラムに書き込むことを可能としている。
また、反射鏡280によってレーザビームが走査される範囲の走査開始位置近傍には、水平同期検知センサ283が設けられている。光源装置281から照射されたレーザビームが水平同期検知センサ283に入射することにより、主走査ラインの走査開始位置のタイミングが検知され、光源装置281を制御する制御装置と反射鏡280との同期がとられる。
次に、本実施形態に係る光書き込み装置111の制御ブロックについて、図6を参照して説明する。図6は、本実施形態に係る光書き込み装置111を制御する光書き込み装置制御部120の機能構成と、光源装置281及びパターン検知センサ117との接続関係を示す図である。
図6に示すように、本実施形態に係る光書き込み装置制御部120は、書込み制御部121、カウント部122、センサ制御部123、補正値算出部124、基準値記憶部125及び補正値記憶部126を含む。尚、本実施形態に係る光書き込み装置111は、図1において説明したようなCPU10、RAM11、ROM12及びHDD14等の情報処理機構を含み、図6に示すような光書込み装置制御部120は、画像形成装置1のコントローラ20と同様に、ROM12若しくはHDD14に記憶されている制御プログラムがRAM11にロードされ、CPU10の制御に従って動作することにより構成される。
書込み制御部121は、コントローラ20のエンジン制御部31から入力される画像情報に基づき、水平同期検知センサ283による同期検知信号に応じて光源装置281を制御する光源制御部である。また、書込み制御部121は、エンジン制御部31から入力される画像情報に基づいて光源装置281を駆動する他、上述した描画パラメータ補正処理において補正用のパターンを描画するために、光源装置281を駆動する。描画パラメータ補正処理のうち位置ずれ補正処理の結果生成される補正値は、図6に示す補正値記憶部126に位置ずれ補正値として記憶され、書込み制御部121は、この補正値記憶部126に記憶されている位置ずれ補正値に基づき、光源装置281を駆動するタイミングを補正する。
また、書込み制御部121は、水平同期検知センサ283による検知信号を取得し、図4において説明したような反射鏡280の回転との同期を行う機能も含む。更に、書込み制御部121は、感光体ドラム109上に形成された静電潜像を顕色剤であるトナーによって現像する際に、感光体ドラム109BK、109M、109C、109Yと現像器112BK、112M、112C、112Yとの間に印加する電圧(以降、バイアス電圧とする)を制御する電圧制御部としても機能する。描画パラメータ補正処理のうち階調補正によって生成される補正値もまた、図6に示す補正値記憶部126に階調補正値として記憶され、書込み制御部121は、この補正値記憶部126に記憶されている階調補正値に基づき、バイアス電圧を補正する。
カウント部122は、上記位置ずれ補正処理において、書込み制御部121が光源装置281を制御して感光体ドラム109BKの露光を開始すると同時にカウントを開始する。カウント部122は、センサ制御部123が、パターン検知センサ117の出力信号に基づいて位置ずれ補正用パターンを検知することによりカウントを停止する。これにより、カウント部122は、上記位置ずれ補正処理において、書込み制御部121が光源装置281を制御して感光体ドラム109BKの露光を開始してから、パターン検知センサ117が、位置ずれ補正用のパターンを検知するまでの検知期間をカウントする検知期間カウント部として機能する。以降、このカウント値を書込み開始カウント値とする。また、カウント部122は、各色のトナー画像のずれを補正するための位置ずれ補正処理においては、連続して描画されたパターンの検知タイミングを夫々カウントする。以降、このカウント値をドラム間隔カウント値とする。
センサ制御部123は、パターン検知センサ117を制御する制御部であり、上述したように、パターン検知センサ117の出力信号に基づき、搬送ベルト105上に形成された位置ずれ補正用パターンが、パターン検知センサ117の位置にまで到達したことを判断する到達判断部である。また、センサ制御部123は、パターン検知センサ117の出力信号に基づき、搬送ベルト105上に形成された階調補正用パターンの濃度を判断する階調判断部である。
センサ制御部123は、上述したように位置ずれ補正用パターンが、パターン検知センサ117の位置にまで到達したことを判断すると、検知信号をカウント部122に入力する。また、センサ制御123は、階調補正用パターンの濃度を判断すると、判断した濃度を示す信号を調整値算出部124に入力する。即ち、センサ制御部123が、画像検知部として機能する。
また、センサ制御部123は、パターン検知センサ117を制御し、パターン検知センサ117に含まれる発光素子の光量を調整する機能を含む。即ち、センサ制御部123は、光量調整部としても機能する。発光素子の光量調整に際して、センサ制御部123は、発光素子を所定の電力で駆動し、何も描画されていない白地の状態の搬送ベルト105を照射する。そして、その反射光を受光した受光素子の出力信号の値に基づき、発光素子の照射光量を判断及び調整する。
例えば、受光素子の出力信号が予め定められた目標値よりも低ければ、センサ制御部123は、発光素子の駆動電力を上げてから再度同様の処理を行う。他方、受光素子の出力信号が予め定められた目標値よりも高ければ、センサ制御部123は、発光素子の駆動電力を上げてから再度同様の処理を行う。センサ制御部123がこのような処理を繰り返すことにより、発光素子の駆動電力が目標値となるように発光素子の駆動電力が調整され、結果的に発光素子の照射光量が適正なレベルに調整される。
搬送ベルト105からの反射光量が所定の目標値に調整されることで、受光素子によるS/N比が向上し、高精度に位置ずれ補正用マーク400のパターンを検知することができる。この光量調整処理は、位置ずれ補正処理に際して実行される。
補正値算出部124は、カウント部122によるカウント結果に基づき、基準値記憶部125に記憶された位置ずれ補正用の基準値に基づいて補正値を算出する。即ち、補正値算出部124が、基準値取得部及び補正値算出部として機能する。図7に、基準値記憶部125に記憶されている基準値の例を示す。図7に示すように、基準値記憶部125には、書込み開始タイミング基準値、ドラム間隔基準値及び濃度階調基準値が記憶されている。
書込み開始タイミング基準値とは、書込み制御部121が光源装置281を制御して感光体ドラム109BKの露光を開始してから、パターン検知センサ117が、位置ずれ補正用のパターンを検知するまでの期間の基準値である。即ち、補正値算出部124は、カウント部122によるカウント値のうち、書込み開始カウント値と書込み開始タイミング基準値とを比較し、両者のずれに基づいて補正値を算出する。
ドラム間隔基準値とは、上述したように連続して描画されたパターン夫々についての検出タイミングの基準値である。即ち、補正値算出部124は、カウント部122によるカウント値のうち、ドラム間隔カウント値とドラム間隔基準値とを比較し、両者のずれに基づいて補正値を算出する。
また、濃度階調基準値とは、上述したように各色毎に描画された階調補正用パターン夫々についての濃度の基準値である。即ち、補正値算出部124は、センサ制御部123によって判断された階調補正用パターンの濃度と、濃度階調基準値とを比較し、両者のずれに基づいて補正値を算出する。このようにして算出された補正値は、上述したように補正値記憶部126に記憶される。このように、補正値記憶部126に補正値が記憶されることにより、書込み制御部121は、その補正値を参照して光源装置281及び現像バイアスの発生装置を駆動することが可能となる。
尚、本実施形態に係る光書き込み装置制御部120は、図6に示す機能構成の他、搬送ベルト105を回転させる駆動ローラ107を制御する機能及びベルトクリーナ118を制御する機能を有する。
次に、本実施形態に係る位置ずれ補正動作について、図8を参照して説明する。図8は、本実施形態に係る位置ずれ補正動作において、書込み制御部121によって制御された光源装置281によって搬送ベルト105上に描画されるマーク(以降、位置ずれ補正用マークとする)を示す図である。図8に示すように、本実施形態に係る位置ずれ補正用マーク400は、副走査方向に様々なパターンが並べられている位置ずれ補正用パターン列401が、主走査方向に複数(本実施形態においては3つ)並べられて構成されている。尚、図8において、実線が感光体ドラム109BK、点線は感光体ドラム109Y、破線は感光体ドラム109C、一点鎖線は感光体ドラム109Mによって夫々描画されたパターンを示す。
図8に示すように、パターン検知センサ117は、主走査方向に複数(本実施形態においては3つ)のセンサ素子170を有し、夫々の位置ずれ補正用パターン列401は、夫々のセンサ素子170に対応した位置に描画されている。これにより、光書き込み制御部120は、主走査方向の複数の位置でパターンの検出を行うことが可能となり、夫々の平均値を算出することによって位置ずれ補正動作の精度を向上することができる。
図8に示すように、位置ずれ補正用パターン列401は、開始位置補正用パターン411とドラム間隔補正用パターン412を含む。また、図8に示すように、ドラム間隔補正用パターン412は、繰り返し描画されている。開始位置補正用パターン411は、上述した書込み開始カウント値をカウントするために描画されるパターンである。また、開始位置補正用パターン411は、センサ制御部123が、ドラム間隔補正用パターン412を検知する際の検知タイミングを補正するためにも用いられる。
本実施形態に係る開始位置補正用パターン411は、図8に示すように、感光体ドラム109BKによって描画された線であって主走査方向に平行な線である。開始位置補正用パターン411を用いた開始位置補正においては、光書き込み装置制御部120が、パターン検知センサ117による開始位置補正用パターン411の読取信号に基づき、書込み開始タイミングの補正動作を行う。即ち、基準値記憶部125に記憶される書込み開始タイミング基準値は、光源装置281が開始位置補正用パターン411のうち感光体ドラム109BKによる黒のパターンの描画を開始してから、描画された黒のパターンがパターン検知センサ117によって読み取られ、センサ制御部123によって検知されるまでの期間の基準となる値である。
ドラム間隔補正用パターン412は、その名の通り、上述したドラム間隔カウント値をカウントするために描画されるパターンである。図8に示すように、ドラム間隔補正用パターン412は、副走査方向補正用パターン413及び主走査方向補正用パターン414を含む。光書き込み装置制御部120は、パターン検知センサ117による、副走査方向補正用パターン413の読取信号に基づき、感光体ドラム109BK、109M、109C、109Y夫々の副走査方向の位置ずれ補正を行い、主走査方向補正用パターン414の読取信号に基づき、上記各感光体ドラムの主走査方向の位置ずれ補正を行う。
即ち、基準値記憶部125に記憶されているドラム間隔基準値は、光源装置281が書込み制御部121の制御に従って、ドラム間隔補正用パターン412の描画を開始してから、描画されたドラム間隔補正用パターン412に含まれる各線がパターン検知センサ117によって読み取られ、センサ制御部123によって検知されるまでの期間の基準となる値である。このように、本実施形態に係る位置ずれ補正動作においては、書込み制御部121、カウント部122、センサ制御部123及び調整値算出部124が連動して、パラメータ補正部として機能する。
次に、本実施形態に係る階調補正動作について、図9を参照して説明する。図9は、本実施形態に係る階調補正動作において、書込み制御部121によって制御された光源装置281によって搬送ベルト105上に描画されるマーク(以降、階調補正用マークとする)を示す図である。図9に示すように、本実施形態に係る階調補正用マーク500は、ブラック階調パターン501、イエロー階調パターン502、マゼンタ階調パターン503及びシアン階調パターン504を含む。
階調補正用マーク500に含まれる各色の階調パターンは、本実施形態においては濃度の異なる4つの方形状のパターンによって構成されており、この方形状のパターンが、濃度の順に副走査方向に並べられて構成されている。そして、各色の階調パターンは、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの順に、副走査方向に並べられて配置されている。尚、図9に示すように、本実施形態に係る階調補正用マーク500は、パターン検知センサ117に含まれるセンサ素子170のうち中央のセンサ素子170に対応した位置に描画されている。また、図9においては、各方形状のパターンに施されているハッチングの数によって、各パターンの濃度が示されている。
図9に示す階調補正用マーク500を用いた階調補正においては、調整値算出部124が、パターン検知センサ117による各色の階調パターンの読み取り信号に基づいた濃度を示す情報をセンサ制御部123から取得し、現像バイアスの補正動作を行う。即ち、基準値記憶部125に記憶される濃度階調基準値は、各色の階調パターンに含まれる濃度の異なる4つのパターン夫々の濃度の基準となる値である。このように、本実施形態に係る階調補正動作においては、書込み制御部121、センサ制御部123及び調整値算出部124が連動して、パラメータ補正部として機能する。
このような画像形成装置1及び描画パラメータ補正動作の態様において、本実施形態に係る要旨は、モノクロの画像形成機構のみに対応した描画パラメータ補正、カラーの画像形成機構に対応した描画パラメータ補正と、フルカラーの画像形成機構に対応した描画パラメータ補正との何れを実行するかの判断を最適化し、トナー消費量の削減及び調整動作による装置のダウンタイムの低減を図ることである。そのため、本実施形態に係る光書込み装置制御部120は、図8及び図9において説明したような、フルカラーに対応した描画パラメータの補正動作に加えて、モノクロ画像のみに対応した描画パラメータ補正と、カラー画像に対応した描画パラメータ補正とを実行することができる。そして、描画パラメータの補正動作を実行する際、上記3種類の補正動作のいずれを実行するかを判断する。以下、本実施形態に係る描画パラメータの補正動作について説明する。
先ず、上述したモノクロ画像のみに対応した描画パラメータ補正及びカラー画像に対応した描画パラメータ補正について説明する。図10は、モノクロ画像のみに対応した位置ずれ補正において描画されるモノクロ位置ずれ補正用マーク410を示す図であり、図11は、モノクロ画像のみに対応した階調補正において描画されるモノクロ階調補正用マーク510を示す図である。また、図12は、カラー画像に対応した位置ずれ補正において描画されるカラー位置ずれ補正用マーク420を示す図であり、図13は、カラー画像に対応した階調補正において描画されるカラー階調補正用マーク520を示す図である。
図10に示すように、モノクロ位置ずれ補正用マーク410は、図8において説明した位置ずれ補正用マーク400のうち、開始位置補正用パターン411のみを含む。これにより、モノクロ画像のみに対応した位置ずれ補正においては、上述した位置ずれ補正動作のうち、開始位置補正動作のみが実行される。
図11に示すように、モノクロ階調補正用マーク510は、図9において説明した階調補正用マーク500のうち、ブラック階調パターン501のみを含む。これにより、モノクロ画像のみに対応した階調補正においては、上述した階調補正動作のうち、感光体ドラム109BKに印加される現像バイアスの調整のみが実行される。
図12に示すように、カラー位置ずれ補正用マーク420は、図8において説明した位置ずれ補正用マーク400のうち、ドラム間隔補正用パターン412のみを含む。これにより、ブラック以外のカラー画像に対応した位置ずれ補正においては、上述した位置ずれ補正動作のうち、ドラム間隔補正動作のみが実行される。
尚、図12に示すように、ドラム間隔補正用パターン412には、感光体ドラム109BKによって形成されるパターンも含まれる。しかしながら、位置ずれ補正動作においては、図10に示すような開始位置補正用パターン411による開始位置の補正がモノクロ補正であり、図12に示すように開始位置とは関係なく、ドラム間隔のみの補正がカラー補正である。
図13に示すように、カラー階調補正用マーク520は、図9において説明した階調補正用マーク500のうち、ブラック階調パターン501以外の階調パターンを含む。これにより、ブラック以外のカラー画像に対応した階調補正においては、上述した階調補正動作のうち、感光体ドラム109BK以外の感光体ドラムに印加される現像バイアスの調整が実行される。
このように、本実施形態に係る光書込み装置制御部120は、位置ずれ補正及び階調補正において、フルカラー、モノクロ及びカラーに夫々対応する3種類の補正動作を切り替えて実行可能である。次に、この3種類の補正動作の切り替えについて説明する。
図14は、上記3種類の補正動作を切り替えるために、書込み制御部121が記憶している情報を示す図である。本実施形態に書込み制御部121は、図14に示すように、“出力枚数カウント値”及び“補正動作切り替え閾値”の情報を記憶している。
更に“出力枚数カウント値”は、図14に示すように、“モノクロ位置すれ補正実行後”、“カラー位置ずれ補正実行後”、“モノクロ階調補正実行後”、“カラー階調補正実行後”の夫々のカウント値を含む。“モノクロ位置ずれ補正実行後”のカウント値は、図10に示すモノクロ位置ずれ補正用マーク410を描画して行う補正が最後に行われた後に画像形成出力された枚数を示す。従って、モノクロ位置ずれ補正が実行されると、図14に示す“モノクロ位置すれ補正実行後”のカウント値はリセットされる。
“カラー位置ずれ補正実行後”のカウント値は、図12に示すカラー位置ずれ補正用マーク420を描画して行う補正が最後に行われた後に画像形成出力された枚数を示す。従って、カラー位置ずれ補正が実行されると、図14に示す“カラー位置ずれ補正実行後”のカウント値はリセットされる。尚、図8に示す位置ずれ補正用マーク400が描画されて補正が実行された場合、モノクロ位置ずれ補正及びカラー位置ずれ補正の両方が実行されたことになり、図14に示す“モノクロ位置すれ補正実行後”のカウント値及び“カラー位置ずれ補正実行後”のカウント値の両方がリセットされる。
“モノクロ階調補正実行後”のカウント値は、図11に示すモノクロ階調補正用マーク510を描画して行う階調補正が最後に行われた後に画像形成出力された枚数を示す。従って、モノクロ階調補正が実行されると、図14に示す“モノクロ階調補正実行後”のカウント値がリセットされる。
“カラー階調補正実行後”のカウント値は、図13に示すカラー階調補正用麻0区520を描画して行う階調補正が最後に行われた後に画像形成出力された枚数を示す。従って、カラー階調補正が実行されると、図14に示す“カラー階調補正実行後”のカウント値がリセットされる。尚、図9に示す階調補正用マーク500が描画されて補正が実行された場合、モノクロ階調補正及びカラー階調補正の両方が実行されたことになり、図14に示す“モノクロ階調補正実行後”のカウント値及び“カラー階調補正実行後”のカウント値の両方がリセットされる。
上述した“モノクロ位置ずれ補正実行後”及び“モノクロ階調補正実行後”のカウント値は、無彩色の画像に対応した画像形成出力の機構、即ち感光体ドラム109BKについて、最後に補正動作を実行してからの経過を示す無彩色経過情報である。また、“カラー位置ずれ補正実行後”及び“カラー階調補正実行後”のカウント値は、有彩色の画像に対応した画像形成出力の機構、即ち感光体ドラム109M、109C、109Yについて、最後に補正動作を実行してからの経過を示す有彩色経過情報である。即ち、書込み制御部121が、経過情報記憶部として機能する。
尚、位置ずれ補正の場合、上述したように、有彩色の位置ずれ補正、即ち図12の補正用パターンを描画して補正を実行する場合であっても、感光体ドラム109BKによるパターンも描画されるが、これはドラム間隔のパラメータ値を補正するために必須なことであり、図10に示すパターンのように、感光体ドラム109BKのみを対象としていないという点で有彩色の位置ずれ補正である。また、図8に示すパターンのように、感光体ドラム109BKのみを対象としたパターンである開始位置補正用パターン411を含まないという点でフルカラーの位置ずれ補正ではなく、あくまでもカラー位置ずれ補正である。
“補正動作切り替え閾値”は、“位置ずれ補正実行必要閾値”、“位置ずれ補正実行不要閾値”、“階調補正実行必要閾値”及び“階調補正実行不要閾値”を含む。“位置ずれ補正実行必要閾値”及び“位置ずれ補正実行不要閾値”は、“モノクロ位置すれ補正実行後”及び“カラー位置ずれ補正実行後”のカウント値に対する閾値であり、夫々、位置ずれ補正の実行が必要であること及び位置ずれ補正の実行が不要であることを判断するための閾値である。
他方、“階調補正実行必要閾値”及び“階調補正実行不要閾値”は、“モノクロ階調補正実行後”、“カラー階調補正実行後”のカウント値に対する閾値であり、夫々、階調補正の実行が必要であること及び階調補正の実行が不要であることを判断するための閾値である。即ち、書込み制御部121が閾値記憶部として機能する。
本実施形態において、“位置ずれ補正実行必要閾値”は“120枚”であり、“位置ずれ補正実行不要閾値”は“100枚”である。また、“階調補正実行必要閾値”は“200枚”であり、“階調補正実行不要閾値”は“180枚”である。即ち、夫々の補正実行必要閾値と、補正実行不要閾値との間に差がある。上述したカウント値が、この補正実行必要閾値と補正実行不要閾値との間の値である場合の判断が、本実施形態の要旨の1つである。
図15は、上述したカウント値が、補正実行必要閾値と補正実行不要閾値との間の値である場合の判断態様を示す図である。図15においては、“モノクロ階調補正実行後”のカウント値と、“カラー階調補正実行後”のカウント値とを、上述した“階調補正実行必要閾値”及び“階調補正実行不要閾値”を基準としてマトリクス状に配置し、各カウント値の状態に対する判断結果を各セルに記述した図である。
例えば、“モノクロ階調補正実行後”及び“カラー階調補正実行後”のカウント値が共に200枚以上である場合、モノクロ、カラー共に階調補正の実行が必要である閾値を超えているため、フルカーの階調補正が実行される(図15のセルa)。
また、“モノクロ階調補正実行後”のカウント値が200枚以上であり、“カラー階調補正実行後”のカウント値が180枚未満である場合、モノクロの階調補正の実行は必要であるが、カラーの階調補正の実行は不要であるため、モノクロ階調補正が実行される(図15のセルc)。
同様に、“モノクロ階調補正実行後”のカウント値が180枚未満であり、“カラー階調補正実行後”のカウント値が200枚以上である場合、モノクロの階調補正の実行は不要であるが、カラーの階調補正の実行は必要であるため、カラー階調補正が実行される(図15のセルg)。
また、“モノクロ階調補正実行後”及び“カラー階調補正実行後”のカウント値が共に180枚未満である場合、モノクロ、カラー共に階調補正の実行が不要であり、調整は実行されない(図15のセルi)。
ここで、“モノクロ階調補正実行後”のカウント値が180枚以上、200枚未満である場合について考える。この場合、上述した階調補正実行必要閾値を超えていないため、原則として、モノクロ階調補正は実行されない。図15のセルe、fに示すように、“カラー階調補正実行後”のカウント値が200枚未満であれば、カラー階調補正の実行も必要とは判断されないため、上記セルiの場合と同様に、調整は実行されない。
他方、“カラー階調補正実行後”のカウント値が200枚以上であれば、少なくともカラー階調補正が実行される。この時、カラー階調補正のみを実行すると、その後、短いスパンで画像形成出力のジョブが入力されて20枚程度の画像形成出力が実行された後にモノクロ画像形成出力のジョブが入力された場合、“モノクロ階調補正実行後”のカウント値が200枚を超えることになる。その結果、カラー階調補正が実行された後、短いスパンで、モノクロ階調補正が実行されることとなる。
本実施形態においては、図11及び図13に示すように、モノクロの階調補正とカラーの階調補正とを別々に実行可能であるため、このように短いスパンでモノクロ階調補正とカラー階調補正とが実行されても、無駄なトナーの消費にはならない。しかしながら、調整動作の開始に際するオーバーヘッド等により、図9に示す階調補正用マーク500を描画して行うフルカラーの階調補正を1回行うよりも、モノクロ階調補正とカラー階調補正とを別々に行った場合の合計の時間の方が長くなる。その結果、装置のダウンタイムが増大することとなる。
このような弊害を回避するため、本実施形態においては、“モノクロ階調補正実行後”のカウント値が180枚以上、200枚未満である場合、即ち、補正実行不要閾値と不正実行必要閾値との間(以降、補正実行要否未定範囲とする)である場合であって、“カラー階調補正実行後”のカウント値が200枚以上である場合、即ち、補正実行必要閾値以上である場合、モノクロ側も補正の実行が必要となる直前であると判断し、カラーのみの階調補正ではなく、モノクロの階調補正も含めたフルカラーの階調補正を行う(図15のセルd)。
換言すると、本実施形態においては、“カラー階調補正実行後”のカウント値が200枚以上である場合、原則としてカラー階調補正を実行するが、“モノクロ階調補正実行後”のカウント値が180枚以上、200枚未満である場合は、カラー階調補正ではなく、フルカラーの階調補正を実行する。これにより、カラー階調補正を実行した後に短いスパンでモノクロ階調補正が実行され、装置のダウンタイムが増大してしまうことを防ぐことができる。
同様に、“カラー階調補正実行後”のカウント値が、上記補正実行要否未定範囲である場合、原則として、カラー階調補正は実行されない(図15のセルe、h)。しかしながら、“モノクロ階調補正実行後”のカウント値が補正実行必要閾値を超えており、モノクロ階調補正の実行が必要であると判断された場合は、後に短いスパンでカラー階調補正が実行される可能性が高いため、モノクロ階調補正だけでなく、フルカラーの階調補正が実行される。
図16は、階調補正の要否についての判断態様について示した図15と同様に、位置ずれ補正の要否についての判断態様を示す図である。図16においては、“モノクロ位置ずれ補正実行後”のカウント値と、“カラー位置ずれ補正実行後”のカウント値とを、上述した“位置ずれ補正実行必要閾値”及び“位置ずれ補正実行不要閾値”を基準としてマトリクス状に配置し、各カウント値の状態に対する判断結果を各セルに記述した図である。
図16に示すように、位置ずれ補正の場合も階調補正の場合と同様に、カラー及びモノクロの夫々において、出力枚数カウント値が“位置ずれ補正実行必要閾値”以上であれば補正を実行し、“位置ずれ補正実行不要閾値”未満であれば補正を実行しない(図16のセルa、c、g、i)。尚、位置ずれ補正の場合、モノクロは上述したように開始位置補正であり、カラーはドラム間隔補正である。
そして、例えば、カラーの出力枚数カウント値が、“位置ずれ補正実行必要閾値”以上であり、モノクロの出力枚数カウント値が、上述した補正実行要否未定範囲であれば、カラーのみの位置ずれ補正、即ちドラム間隔補正でなく、モノクロの位置ずれ補正、即ち開始位置補正も含めたフルカラーの位置ずれ補正を行う(図16のセルd)。
同様に、モノクロの出力枚数カウント値が、“位置ずれ補正実行必要閾値”以上であり、カラーの出力枚数カウント値が、上述した補正実行要否未定範囲であれば、モノクロのみの位置ずれ補正、即ち開始位置補正でなく、カラーの位置ずれ補正、即ちドラム間隔補正も含めたフルカラーの位置ずれ補正を行う(図16のセルb)。このような処理により、上記階調補正の場合と同様に、短いスパンでカラーの補正とモノクロの補正とが別々に実行されて、装置のダウンタイムが増大してしまうことを回避することができる。
尚、上述した補正実行要否の判断は、書込み制御部121が行う。以下、本実施形態に係る補正実行要否の判断動作について、図17を参照して説明する。図17は、本実施形態に係る画像形成装置1において、画像形成出力のジョブが入力された場合の、書込み制御部121による補正実行要否の判断動作を示すフローチャートである。
図17に示すように、画像形成装置1にジョブが入力され(S1701)、エンジン制御部31を経てプリントエンジン26の光書き込み装置制御部120に描画コマンドが入力されると、書込み制御部121は、画像形成装置1の動作モードがモノクロ優先モードであるか否かを判断する(S1702)。モノクロ優先モードとは、フルカラー出力という明示の指示がない限り、フルカラーの画像であってもモノクロ画像として出力する無彩色優先の動作モードである。この動作モードは画像形成装置1のコントローラ20において設定されており、書込み制御部121は、エンジン制御部31を介して動作モードを確認する。
動作モードがモノクロ優先モードであった場合(S1702/YES)、書込み制御部121は、次に出力するページがカラーかモノクロかを判断する(S1703)。ここでの判断は、元の画像がカラーかモノクロかを判断するのではなく、モノクロ優先モードであってもカラー出力が明示的に指示されているか否かを判断する。即ち、ページメモリを介して入力された描画情報が、カラーかモノクロかを判断する。
S1703の判断の結果、モノクロ出力であった場合(S1703/YES)、書込み制御部121は、モノクロ位置ずれ補正の要否判断(S1704)及びモノクロ階調補正の要否判断(S1705)を実行する。S1704及びS1705の判断動作において、書込み制御部121は、図14に示す“モノクロ位置ずれ補正実行後”及び“モノクロ階調補正実行後”のカウント値を夫々参照し、“位置ずれ補正実行必要閾値”及び“階調補正実行必要閾値”と比較することにより、モノクロ位置ずれ補正及びモノクロ階調補正の要否を判断する。
他方、S1702においてモノクロ優先モードではないと判断された場合(S1702/NO)及びS1703において次の出力ページがモノクロではないと判断された場合(S1703/NO)、書込み制御部121は、フルカラー位置ずれ補正の要否判断(S1706)及びフルカラー階調補正の要否判断(S1707)を実行する。S1706及びS1707の判断は、図15、図16において説明した判断である。
上述したように、本実施形態に係る画像形成装置1においては、原則としてカラー及びモノクロの夫々について、最後に補正を実行した後の経過の情報である出力枚数カウント値と、補正実行必要閾値との比較に基づいて、補正が必要であることを判断する。また、補正実行不要閾値との比較に基づいて、補正が不要であることを判断する。
但し、カラー及びモノクロの一方について、出力枚数カウント値が上記補正実行必要閾値を超えることによって補正が必要であると判断された場合、他方については、補正実行必要閾値を超えていなくとも、補正実行不要閾値以上であれば、近々補正実行必要閾値に達することが予測される。この場合、短いスパンでカラー及びモノクロの補正動作が別々に実行されることを防ぐため、上記補正が必要であると判断された側だけでなく、フルカラーでの補正を実行する。これが本実施形態に係る要旨である。
このような前提の上で、S1702及びS1703の判断の意義について説明する。S1702及びS1703の判断は、モノクロ優先モードの場合、フルカラーの画像形成出力が発生する頻度が低いと考えられるため、上述したように、カラー側の補正実行後のカウント値が補正実行不要閾値を超えていても、必ずしも補正実行必要閾値に達するまでの期間が短いとは限らないことを考慮し、S1704及びS1705の処理が実行されるようにしたものである。
即ち、S1702において、モノクロ優先モードであれば、S1704及びS1705の処理が実行される側に進む。但し、次のページがカラー出力であれば、モノクロ優先モードであってもカラーの出力枚数カウント値が蓄積するため、その場合は、S1706及びS1707側の処理に戻すようにしている。このような処理により、モノクロ優先モードであるにも関わらず、本実施形態を適用することによってカラー側の補正動作の頻度が無意味に上がってしまうことを回避することができる。
S1705若しくはS1707いずれかの動作が完了すると、書込み制御部121は、夫々の判断結果に従って補正動作を実行し(S1708)、続いて画像形成出力、即ち、光源装置281を駆動して静電潜像を形成し、現像及び転写を実行する(S1709)。画像形成出力が完了すると、書込み制御部121は、更に出力するべき次のページがあるか否か判断する(S1710)。そして、次のページがあれば(S1710/NO)、S1702からの処理を繰り返し、次のページがなければ(S1710/YES)、処理を終了する。このような処理により、本実施形態に係る画像形成装置1において、画像形成出力のジョブが入力された際の動作が完了する。
次に、図18を参照して、フルカラーの補正要否の判断動作、即ち、図17のS1706及びS1707の処理の詳細について説明する。図18は、書込み制御部121による調整要否の判断動作の詳細を示すフローチャートである。図18においては、階調補正についての判断を例として説明するが、位置ずれ補正についても、参照するカウント値及び閾値が異なるのみで、処理は同様である。
図18に示すように、書込み制御部121は、まず、カラー階調補正の実行要否を判断する(S1801)。即ち、書込み制御部121は、図14において説明した“カラー階調補正実行後”のカウント値を“階調補正実行必要閾値”と比較することにより、カラー階調補正の要否を判断する。
S1801の判断の結果、カラー階調補正実行後のカウント値が階調補正実行必要閾値以上であった場合(S1801/YES)、次に書込み制御部121は、モノクロ補正の実行要否を判断する(S1802)。S1802において、書込み制御部121は、“モノクロ階調補正実行後”のカウント値を“階調補正実行不要閾値”と比較することにより、モノクロ階調補正の要否を判断する。
図15及び図16において説明したように、カラー側の補正が実行必要である場合、モノクロ側の補正は、実行必要閾値でなく、実行不要閾値を超えていれば実行必要と判断される。従って、S1802の判断において、書込み制御部121は、“階調補正実行不要閾値”と比較する。
S1802の判断の結果、モノクロ階調補正実行後のカウント値が階調補正実行不要閾値以上であった場合(S1802/YES)、書込み制御部121は、フルカラーの階調補正、即ち、図9に示すパターンを描画して実行する補正動作が必要であると判断する(S1803)。
他方、S1802の判断の結果、モノクロ階調補正実行後のカウント値が階調補正実行不要閾値未満であった場合(S1802/NO)、書込み制御部121は、カラーの階調補正、即ち、図13に示すパターンを描画して実行する補正動作が必要であると判断する(S1804)。
S1801の判断の結果、カラー階調補正実行後のカウント値が階調補正実行必要閾値未満であった場合(S1801/NO)、次に、書込み制御部121は、カラー階調補正の実行が未定であるか否かを判断する(S1805)。S1805において、書込み制御部121は、図14において説明した“カラー階調補正実行後”のカウント値を“階調補正実行不要閾値”と比較することにより、カラー階調補正の実行が未定であるか否か判断する。
S1805の判断の結果、カラー階調補正実行後のカウント値が階調補正実行不要閾値以上であった場合(S1805/YES)、次に、書込み制御部121は、モノクロ階調補正の実行が必要であるか否かを判断する(S1806)。S1806において、書込み制御部121は、“モノクロ階調補正実行後”のカウント値を“階調補正実行必要閾値”と比較することにより、モノクロ階調補正の要否を判断する。
カラー側の補正が実行未定であり、モノクロ側の補正が実行必要である場合、図15及び図16において説明したように、モノクロ側の補正のみでなくフルカラーの補正が実行される。従って、S1806の判断において、書込み制御部121は、“階調補正実行必要閾値”と比較する
S1806の判断の結果、モノクロ階調補正実行後のカウント値が階調補正実行必要閾値以上であった場合(S1806/YES)、書込み制御部121は、フルカラーの階調補正、即ち、図9に示すパターンを描画して実行する補正動作が必要であると判断する(S1803)。
他方、S1806の判断の結果、モノクロ階調補正実行後のカウント値が階調補正実行必要閾値未満であった場合(S1806/NO)、書込み制御部121は、モノクロ、カラーいずれの補正も必要ではないと判断し、処理を終了する。
S1805の判断の結果、カラー階調補正実行後のカウント値が階調補正実行不要閾値未満であった場合(S1805/NO)、即ち、カラー階調補正が不要であった場合、次に、書込み制御部121は、モノクロ階調補正の実行要否を判断する(S1807)。S1807において、書込み制御部121は、図14において説明した“モノクロ階調補正実行後”のカウント値を“階調補正実行必要閾値”と比較することにより、モノクロ階調補正の実行が未定であるか否か判断する。
カラー階調補正が不要である場合、モノクロ階調補正が必要となるのはモノクロ階調補正実行のカウント値が階調補正実行必要閾値を超えた場合のみである。従って、S1807において、書込み制御部121は、階調補正実行必要閾値を参照する。尚、S1807及びS1808の処理は、図17のS1704及びS1705において実行される判断動作と等しい。
S1807の判断の結果、モノクロ階調補正実行後のカウント値が階調補正実行必要閾値以上であった場合(S1807/YES)、書込み制御部121は、モノクロ階調補正が必要であると判断し(S1808)、処理を終了する。他方、モノクロ階調補正実行後のカウント値が階調補正実行必要閾値未満であった場合(S1807/NO)、書込み制御部121は、モノクロ、カラーいずれの補正も必要ではないと判断し、処理を終了する。このような処理により、本実施形態に係る補正要否の判断動作が完了する。
以上、説明したように、本実施形態においては、カラー及びモノクロの夫々について、最後に補正を実行した後の経過の情報である出力枚数カウント値と、補正実行必要閾値との比較に基づいて、補正が必要であることを判断し、カラー及びモノクロの一方について、出力枚数カウント値が上記補正実行必要閾値を超えることによって補正が必要であると判断された場合、他方については、補正実行必要閾値を超えていなくとも、補正実行不要閾値以上であれば、近々補正実行必要閾値に達することを予測し、上記補正が必要であると判断された側だけでなく、フルカラーでの補正を実行する。このような処理により、画像形成装置に搭載される光書き込み装置において、短いスパンでカラー及びモノクロの補正動作が別々に実行されることを防ぎ、装置の調整動作による顕色剤消費の低減及び装置のダウンタイムの低減を図ることができる。
尚、図17のS1708において補正動作が実行される際には、上述したように、センサ制御部123が、パターン検知センサ117に含まれる発光素子の光量を調整する。この調整動作についても、補正動作の際に毎回実行されるのではなく、装置の状態に基づいて実行の要否が判断される。その判断動作について、図19を参照して説明する。
図19は、図17のS1708においてパターン検知センサ117に含まれる発光素子の光量調整の実行要否を判断する動作を示すフローチャートである。図19に示すように、補正動作の実行に際して、センサ制御部123は、まず、処理中の画像形成出力のジョブが、前回光量調整を行った際の画像形成出力のジョブと連続した一連のジョブ、即ち同一のジョブであるか否か判断する(S1901)。
S1901の意義は、前回光量調整を行った際の画像形成出力のジョブと同一のジョブを処理中であれば、前回の光量調整からそれ程長い時間が経過していないことが予測されるため、光量調整は基本的に不要であると判断することにある。
S1901の判断の結果、異なるジョブであった場合(S1901/YES)、次にセンサ制御部123は、パターン検知センサ117が点灯中であるか否かを判断する(S1902)。センサ制御部123は、パターン検知センサ117を消灯した後、短いスパンで印刷ジョブが入力されて再度パターン検知センサ117を再度点灯するような無駄な処理を省くため、1つの印刷ジョブが完了した後も所定の期間パターン検知センサを点灯させたままにしておく。S1902の意義は、パターン検知センサ117が点灯していれば、基本的に光量調整は不要であると判断することにある。
S1902の判断の結果、パターン検知センサ117が点灯していれば(S1902/YES)、上述したように原則として光量調整は不要であるが、多くのページを含むジョブが実行された場合等、短い期間で多くのページが出力された場合は、プリントエンジン26の加熱等、装置の状態の変化により、パラメータ値の補正が必要となる。従って、センサ制御部123は、前回の光量調整からの経過として、出力された枚数が50枚以上であるか否かを判断する(S1903)。
S1903の判断の結果、前回の光量調整から出力された枚数が50枚未満であれば(S1903/YES)、センサ制御部123は、光量調整は不要であると判断してそのまま処理を終了する。他方、S1903の判断の結果、前回の光量調整から出力された枚数が50枚以上であれば(S1903/NO)、センサ制御部123は、光量調整を実行し(S1905)、続いて光量調整により搬送ベルト105に付着したトナーがクリーニングされるまで待機し(S1906)、処理を終了する。
S1902の判断の結果、トナー検知センサが消灯していた場合(S1902/NO)、センサ制御部123は、センサを点灯し(S1904)、その後光量調整(S1905)及びクリーニング(S1906)の後に処理を終了する。
S1901の判断の結果、同一ジョブであった場合(S1901/NO)、上述したように原則として光量調整は不要であるが、実行中のジョブが多くのページを含むジョブであり、短い期間で多くのページが出力された場合は、プリントエンジン26の加熱等、装置の状態の変化により、パラメータ値の補正が必要となる。従って、センサ制御部123は、前回の光量調整からの経過として、出力された枚数が75枚以上であるか否かを判断する(S1907)。
S1907の判断の結果、前回の光量調整から出力された枚数が75枚未満であれば(S1907/NO)、センサ制御部123は、光量調整は不要であると判断してそのまま処理を終了する。他方、S1907の判断の結果、前回の光量調整から出力された枚数が75枚以上であれば(S1907/NO)、センサ制御部123は、光量調整(S1905)及びクリーニング(S1906)の後に処理を終了する。
このような処理により、光量調整の実行回数についても無駄を省き、装置のダウンタイムを低減することができる。尚、S1903とS1907とで判断の枚数が異なるのは、同一ジョブの場合、即ちS1907の処理の場合、各ページの出力は連続して行われているが、異なるジョブの場合、即ちS1903の場合、前回のジョブを終了してから今回のジョブが入力されるまでの間にタイムラグがあることが予測される。その結果、前回の光量調整から経過している時間が長いことが予測されるため、S1903で再度の光量調整が必要であると判断する枚数の閾値を、S1907での閾値よりも少なくしたものである。
尚、図15及び図16に示すように、階調補正の要否判断と位置ずれ補正の要否判断とで閾値が異なるが、これは、位置ずれ補正の要否判断は、反射鏡280の加熱による歪みや、搬送ベルト105の伸縮等を原因として、比較的短いスパンで必要となるためである。また、このため、上記実施形態のように、階調補正の要否判断と位置ずれ補正の要否判断とで閾値を変える他、例えば、階調補正の要否判断において補正が必要であると判断された場合には、位置ずれ補正も無条件で実行するようにしても良い。
この場合、図17に示すように、位置ずれ補正の要否判断(S1704、S1706)、階調補正の要否判断(S1705、S1707)の順ではなく、階調補正の要否判断を先に実行する必要がある。これにより、階調補正において補正動作が必要であると判断された場合には、位置ずれ補正の要否判断は省略することができる。
また、上記実施形態においては、図17に示すように、画像形成出力のジョブが入力された場合に、補正動作の要否を判断する場合を例として説明した。この他、画像形成装置1の電源投入時や、省電力状態からの復帰時に実行するようにしても良い。この場合、画像形成出力ジョブの入力が前提ではないため、図17のS1703の処理は省略し、モノクロ優先モードの場合にはS1704に進むように構成することにより実現可能である。
また、上記実施形態においては、図14や図19において説明したように、最後に補正動作を実行してからの経過や、最後に光量調整を実行してからの経過を示す情報として、画像形成出力枚数のカウント値を用い、その出力枚数に対して閾値を設ける場合を例として説明した。しかしながら、上記実施形態の要旨は、最後に補正動作若しくは光量調整を実行してからの経過を判断することであり、その経過を示す情報は出力枚数に限らず、実時間や、装置内部において動作するクロック数等、経過時間を示す情報であれば適用することが可能である。
1 画像形成装置、
10 CPU、
11 RAM、
12 ROM、
13 エンジン、
14 HDD、
15 I/F、
16 LCD、
17 操作部、
18 バス、
20 コントローラ、
21 ADF、
22 スキャナユニット、
23 排紙トレイ、
24 ディスプレイパネル、
25 給紙テーブル、
26 プリントエンジン、
27 排紙トレイ、
28 ネットワークI/F、
30 主制御部、
31 エンジン制御部、
32 入出力制御部、
33 画像処理部、
34 操作表示制御部、
101 給紙トレイ、
102 給紙ローラ、
103 分離ローラ、
104 用紙、
105 搬送ベルト、
106BK、106C、106M、106Y 画像形成部、
107 駆動ローラ、
108 従動ローラ、
109BK、109C、109M、109Y 感光体ドラム、
110BK 帯電器、
111光書き込み装置、
112BK、112C、112M、112Y 現像器、
113BK、113C、113M、113Y 除電器、
115BK、115C、115M、115Y 転写器、
116 定着器、
117 パターン検知センサ、
118 ベルトクリーナ、
120 光書き込み装置制御部、
121 書込み制御部、
122 カウント部、
123 センサ制御部、
124 補正値算出部、
125 基準値記憶部、
126 補正値記憶部、
170 センサ素子、
171 発光素子、
172 正反射光受光素子、
173 拡散反射光受光素子、
280 反射鏡、
281、281BK、281Y、281M、281C 光源装置、
282、282BK、282Y、282M、282C ミラー
283 水平同期検知センサ
400 位置ずれ補正用マーク、
401 位置ずれ補正用パターン列、
410 モノクロ位置ずれ補正用マーク、
411 開始位置補正用パターン、
412 ドラム間隔補正用パターン、
413 副走査方向補正用パターン、
414 主走査方向補正用パターン、
420 カラー位置ずれ補正用マーク、
500 階調補正用マーク、
501 ブラック階調パターン、
502 イエロー階調パターン、
503 マゼンタ階調パターン、
504 シアン階調パターン、
510 モノクロ階調補正用マーク、
520 カラー階調補正用マーク
特開2008−299311号公報 特開2008−151855号公報

Claims (14)

  1. 感光体上に描画された静電潜像を現像して画像を形成する画像形成装置において前記感光体に対して光ビームを照射する光源を制御して前記感光体上に静電潜像を描画させる光書込み制御装置であって、
    前記光源を制御して光ビームを照射させ、前記画像形成装置における画像形成機構のパラメータ値を補正するための補正動作に用いる補正用パターンを描画させ、前記感光体上に現像された画像が転写される搬送体の表面を撮像するセンサの出力信号に基づいて前記搬送体の表面に転写された前記補正用パターンを検知し、前記検知された補正用パターンに基づいて前記パラメータ値を補正するパラメータ補正部と、
    前記画像形成機構のうち有彩色の画像に対応した有彩色機構について前記補正動作を実行してからの経過を示す有彩色経過情報及び無彩色の画像に対応した無彩色機構について前記補正動作を実行してからの経過を示す無彩色経過情報を記憶している経過情報記憶部と、
    前記有彩色経過情報及び前記無彩色経過情報について、前記補正動作が必要であると判断する必要閾値及び前記補正動作が不要であると判断する不要閾値を記憶している閾値記憶部とを含み、
    前記補正動作は、前記画像形成装置において画像形成出力が実行される際に実行され、
    前記パラメータ補正部は
    前記有彩色経過情報及び前記無彩色経過情報夫々について前記必要閾値との比較を行うことにより、前記有彩色機構及び前記無彩色機構夫々についての前記補正動作の要否を個別に判断し、
    前記有彩色過情報及び前記無彩色経過情報のうちいずれか一方が前記必要閾値を超え、他方が前記不要閾値と前記必要閾値との間の値である場合、前記有彩色機構及び前記無彩色機構の両方について前記補正動作が必要であると判断し、
    前記搬送体の表面を撮像するセンサが前記搬送体の表面を照射するセンサ光源の光量を調整する機能と、前記画像形成出力が完了した後の所定期間前記センサ光源の点灯を継続させる機能とを含み、前記補正動作を実行する際、前記センサ光源が消灯しており再点灯させる場合に前記センサ光源の光量の調整を実行することを特徴とする光書込み制御装置。
  2. 前記パラメータ補正部は、前記補正動作を実行する際、前記センサ光源が点灯しており、最後に前記センサ光源の光量の調整を実行した後の経過を示す光量調整経過情報が所定の閾値を超えている場合に前記センサ光源の光量の調整を実行することを特徴とする請求項1に記載の光書込み制御装置。
  3. 感光体上に描画された静電潜像を現像して画像を形成する画像形成装置において前記感光体に対して光ビームを照射する光源を制御して前記感光体上に静電潜像を描画させる光書込み制御装置であって、
    前記光源を制御して光ビームを照射させ、前記画像形成装置における画像形成機構のパラメータ値を補正するための補正動作に用いる補正用パターンを描画させ、前記感光体上に現像された画像が転写される搬送体の表面を撮像するセンサの出力信号に基づいて前記搬送体の表面に転写された前記補正用パターンを検知し、前記検知された補正用パターンに基づいて前記パラメータ値を補正するパラメータ補正部と、
    前記画像形成機構のうち有彩色の画像に対応した有彩色機構について前記補正動作を実行してからの経過を示す有彩色経過情報及び無彩色の画像に対応した無彩色機構について前記補正動作を実行してからの経過を示す無彩色経過情報を記憶している経過情報記憶部と、
    前記有彩色経過情報及び前記無彩色経過情報について、前記補正動作が必要であると判断する必要閾値及び前記補正動作が不要であると判断する不要閾値を記憶している閾値記憶部とを含み、
    前記補正動作は、前記画像形成装置において画像形成出力が実行される際に実行され、
    前記パラメータ補正部は、
    前記有彩色経過情報及び前記無彩色経過情報夫々について前記必要閾値との比較を行うことにより、前記有彩色機構及び前記無彩色機構夫々についての前記補正動作の要否を個別に判断し、
    前記画像形成出力の実行に際して前記補正動作を実行する際、最後に実行された前記センサ光源の光量の調整の基となった画像形成出力のジョブと今回の補正動作の基となった画像形成出力のジョブとが異なるジョブである場合に、前記センサ光源の光量の調整を実行することを特徴とする光書込み制御装置。
  4. 前記パラメータ補正部は、前記画像形成出力の実行に際して前記補正動作を実行する際、最後に実行された前記センサ光源の光量の調整の基となった画像形成出力のジョブと今回の補正動作の基となった画像形成出力のジョブとが一連のジョブであり、最後に前記センサ光源の光量の調整を実行してからの経過を示す光量調整経過情報が所定の閾値を超えている場合に前記センサ光源の光量の調整を実行することを特徴とする請求項3に記載の光書込み制御装置。
  5. 感光体上に描画された静電潜像を現像して画像を形成する画像形成装置において前記感光体に対して光ビームを照射する光源を制御して前記感光体上に静電潜像を描画させる光書込み制御装置であって、
    前記光源を制御して光ビームを照射させ、前記画像形成装置における画像形成機構のパラメータ値を補正するための補正動作に用いる補正用パターンを描画させ、前記感光体上に現像された画像が転写される搬送体の表面を撮像するセンサの出力信号に基づいて前記搬送体の表面に転写された前記補正用パターンを検知し、前記検知された補正用パターンに基づいて前記パラメータ値を補正するパラメータ補正部と、
    前記画像形成機構のうち有彩色の画像に対応した有彩色機構について前記補正動作を実行してからの経過を示す有彩色経過情報及び無彩色の画像に対応した無彩色機構について前記補正動作を実行してからの経過を示す無彩色経過情報を記憶している経過情報記憶部と、
    前記有彩色経過情報及び前記無彩色経過情報について、前記補正動作が必要であると判断する必要閾値及び前記補正動作が不要であると判断する不要閾値を記憶している閾値記憶部とを含み、
    前記補正動作は、前記画像形成装置において画像形成出力が実行される際に実行され、
    前記パラメータ補正部は、
    前記有彩色経過情報及び前記無彩色経過情報夫々について前記必要閾値との比較を行うことにより、前記有彩色機構及び前記無彩色機構夫々についての前記補正動作の要否を個別に判断し、
    前記有彩色過情報及び前記無彩色経過情報のうちいずれか一方が前記必要閾値を超え、他方が前記不要閾値と前記必要閾値との間の値である場合、前記有彩色機構及び前記無彩色機構の両方について前記補正動作が必要であると判断し、
    前記搬送体の表面を撮像するセンサが前記搬送体の表面を照射するセンサ光源の光量を調整する機能と、前記画像形成出力が完了した後の所定期間前記センサ光源の点灯を継続させる機能とを含み、
    前記補正動作を実行する際、前記センサ光源が点灯しており、最後に前記センサ光源の光量の調整を実行した後の経過を示す光量調整経過情報が第1の閾値を超えている場合に前記センサ光源の光量の調整を実行し、
    前記画像形成出力の実行に際して前記補正動作を実行する際、最後に実行された前記センサ光源の光量の調整の基となった画像形成出力のジョブと今回の補正動作の基となった画像形成出力のジョブとが一連のジョブであり、最後に前記センサ光源の光量の調整を実行してからの経過を示す光量調整経過情報が第2の閾値を超えている場合に前記センサ光源の光量の調整を実行し、
    前記第1の閾値は、前記第2の閾値よりも小さい値であることを特徴とする光書込み制御装置。
  6. 前記画像形成装置は、有彩色の画像を無彩色に変換して出力する無彩色優先出力モードでの動作が可能であり、
    前記パラメータ補正部は、前記画像形成装置が前記無彩色優先出力モードで動作している場合、前記無彩色経過情報が前記必要閾値を超え、前記有彩色経過情報が前記必要閾値と前記不要閾値との間である場合でも、前記無彩色機構のみについて前記補正動作が必要であると判断することを特徴とする請求項1乃至5いずれに記載の光書込み制御装置。
  7. 前記パラメータ補正部は、前記画像形成装置が前記無彩色優先出力モードで動作しており、且つ次に出力すべきページが無彩色の画像である場合に、前記無彩色経過情報が前記必要閾値を超え、前記有彩色経過情報が前記必要閾値と前記不要閾値との間である場合でも、前記無彩色機構のみについて前記補正動作が必要であると判断することを特徴とする請求項6に記載の光書込み制御装置。
  8. 前記パラメータ補正部は、前記補正用パターンの描画を開始してから前記センサの出力信号により前記補正用パターンを検知するまでの期間に基づき、前記光源に光ビームを照射させるタイミングのパラメータ値を補正することを特徴とする請求項1ないしいずれかに記載の光書込み制御装置。
  9. 前記パラメータ補正部は、前記検知された補正用パターンの濃度に基づき、前記感光体上に描画された静電潜像を現像するために印加する電圧のパラメータ値を補正することを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載の光書込み制御装置。
  10. 前記パラメータ補正部は、
    前記補正用パターンの描画を開始してから前記センサの出力信号により前記補正用パターンを検知するまでの期間に基づき、前記光源に光ビームを照射させるタイミングのパラメータ値を補正し、
    前記検知された補正用パターンの濃度に基づき、前記感光体上に描画された静電潜像を現像するために印加する電圧のパラメータ値を補正し、
    前記タイミングのパラメータ値を補正する補正動作が必要であると判断するための前記必要閾値が、前記電圧のパラメータ値を補正する補正動作が必要であると判断するための前記必要閾値よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至いずれかに記載の光書込み制御装置。
  11. 前記パラメータ補正部は、前記電圧のパラメータ値を補正する補正動作が必要であると判断した場合、前記タイミングのパラメータ値を補正する補正動作も必要であると判断することを特徴とする請求項1に記載の光書込み制御装置。
  12. 請求項1乃至11いずれかに記載の光書込み制御装置を含む画像形成装置。
  13. 感光体上に描画された静電潜像を現像して画像を形成する画像形成装置において前記感光体に対して光ビームを照射する光源を制御して前記感光体上に静電潜像を描画させる光書込み装置の制御方法であって、
    前記光書込み装置は、
    前記光源を制御して光ビームを照射させ、前記画像形成装置における画像形成機構のパラメータ値を補正するための補正動作に用いる補正用パターンを描画させ、前記感光体上に現像された画像が転写される搬送体の表面を撮像するセンサの出力信号に基づいて前記搬送体の表面に転写された前記補正用パターンを検知するパターン検知部と、前記検知された補正用パターンに基づいて前記パラメータ値を補正するパラメータ補正部と、
    前記画像形成機構のうち有彩色の画像に対応した有彩色機構について前記補正動作を実行してからの経過を示す有彩色経過情報及び無彩色の画像に対応した無彩色機構について前記補正動作を実行してからの経過を示す無彩色経過情報を記憶している経過情報記憶部と、
    前記有彩色経過情報及び前記無彩色経過情報について、前記補正動作が必要であると判断する必要閾値及び前記補正動作が不要であると判断する不要閾値を記憶している閾値記憶部とを含み、
    前記パラメータ補正部は、前記搬送体の表面を撮像するセンサが前記搬送体の表面を照射するセンサ光源の光量を調整する機能と、前記画像形成出力が完了した後の所定期間前記センサ光源の点灯を継続させる機能とを含み、
    前記補正動作は、前記画像形成装置において画像形成出力が実行される際に実行され、
    前記有彩色経過情報及び前記無彩色経過情報夫々について前記必要閾値との比較を行うことにより、前記有彩色機構及び前記無彩色機構夫々についての前記補正動作の要否を個別に判断し、
    前記有彩色過情報及び前記無彩色経過情報のうちいずれか一方が前記必要閾値を超え、他方が前記不要閾値と前記必要閾値との間の値である場合、前記有彩色機構及び前記無彩色機構の両方について前記補正動作が必要であると判断し、
    前記補正動作を実行する際、前記センサ光源が消灯しており再点灯させる場合に前記センサ光源の光量の調整を実行することを特徴とする光書込み装置の制御方法。
  14. 感光体上に描画された静電潜像を現像して画像を形成する画像形成装置において前記感光体に対して光ビームを照射する光源を制御して前記感光体上に静電潜像を描画させる光書込み装置の制御方法であって、
    前記光書込み装置は、
    前記光源を制御して光ビームを照射させ、前記画像形成装置における画像形成機構のパラメータ値を補正するための補正動作に用いる補正用パターンを描画させ、前記感光体上に現像された画像が転写される搬送体の表面を撮像するセンサの出力信号に基づいて前記搬送体の表面に転写された前記補正用パターンを検知するパターン検知部と、前記検知された補正用パターンに基づいて前記パラメータ値を補正するパラメータ補正部と、
    前記画像形成機構のうち有彩色の画像に対応した有彩色機構について前記補正動作を実行してからの経過を示す有彩色経過情報及び無彩色の画像に対応した無彩色機構について前記補正動作を実行してからの経過を示す無彩色経過情報を記憶している経過情報記憶部と、
    前記有彩色経過情報及び前記無彩色経過情報について、前記補正動作が必要であると判断する必要閾値及び前記補正動作が不要であると判断する不要閾値を記憶している閾値記憶部とを含み、
    前記補正動作は、前記画像形成装置において画像形成出力が実行される際に実行され、
    前記有彩色経過情報及び前記無彩色経過情報夫々について前記必要閾値との比較を行うことにより、前記有彩色機構及び前記無彩色機構夫々についての前記補正動作の要否を個別に判断し、
    前記有彩色過情報及び前記無彩色経過情報のうちいずれか一方が前記必要閾値を超え、他方が前記不要閾値と前記必要閾値との間の値である場合、前記有彩色機構及び前記無彩色機構の両方について前記補正動作が必要であると判断し、
    前記画像形成出力の実行に際して前記補正動作を実行する際、最後に実行された前記センサ光源の光量の調整の基となった画像形成出力のジョブと今回の補正動作の基となった画像形成出力のジョブとが異なるジョブである場合に、前記センサ光源の光量の調整を実行することを特徴とする光書込み装置の制御方法。
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