JP5479567B1 - 乗り場扉ロック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗り場扉のガタつきを抑制することのできる乗り場扉ロック装置を提供すること。
【解決手段】実施形態によれば、乗り場扉ロック装置1は、乗り場扉25と、敷居35と、ロック機構60と、を備える。乗り場扉25は、エレベータ2の乗り場20の乗降口22に設けられる。敷居35は、乗降口22の下部に乗り場扉25の開閉方向に延在して配設され、乗り場扉25の下端側を開閉方向に案内する。ロック機構60は、乗り場扉25を閉めた際に乗り場扉25に配設されたロック部材65を敷居35に形成したロック受け部66に引っ掛けることにより乗り場扉25の開閉を規制する。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、乗り場扉ロック装置に関する。
エレベータは、昇降路内を乗りかごが移動することにより、乗りかごを任意の階床に移動させることができ、エレベータの乗り場には、乗りかごへの乗降口に乗り場扉が設けられている。この乗り場扉は、通常は閉じていて、乗り場側と乗りかごが昇降移動する昇降路側との間を遮っており、乗りかごの着床時に、乗りかご側の扉に連動して開閉される。
また、このような乗り場扉は、通常はヘッダーケースか、その付近に取り付けられたインターロックにより、扉が開かないようにロックされている。また、乗り場扉のドアパネルは、ハンガーローラと対向するローラでレールを挟み込む構造にすることにより、パネルがガタつかないようにしている。
特許第2585455号公報
しかしながら、乗り場扉の幅が狭く、高さが高い場合には、レールの挟み込み構造のガタや剛性不足により、乗り場扉の下端がガタつく事があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、乗り場扉のガタつきを抑制することのできる乗り場扉ロック装置を提供することを目的とする。
実施形態の乗り場扉ロック装置は、乗り場扉と、敷居と、ロック機構と、を備える。乗り場扉は、エレベータの乗り場の乗降口に設けられる。敷居は、乗降口の下部に乗り場扉の開閉方向に延在して配設され、乗り場扉の下端側を開閉方向に案内する。ロック機構は、乗り場扉を閉めた際に乗り場扉に配設されたロック部材を敷居に形成したロック受け部に引っ掛けることにより乗り場扉の開閉を規制する。
図1は、実施形態1に係る乗り場扉ロック装置を備えるエレベータの概略図である。 図2は、図1に示す乗り場扉の正面図である。 図3は、図2のA部詳細図である。 図4は、図2のB部詳細図である。 図5は、実施形態2に係る乗り場扉ロック装置の乗り場扉における上端側の概略図である。 図6は、図5に示す乗り場扉の下端側の概略図である。 図7は、実施形態1に係る乗り場扉ロック装置の変形例を示す概略図である。
以下に、本発明に係る乗り場扉ロック装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
〔実施形態1〕
図1は、実施形態1に係る乗り場扉ロック装置を備えるエレベータの概略図である。本実施形態1に係る乗り場扉ロック装置1は、昇降路3内を乗りかご5が昇降し、乗り場20間を乗りかご5が移動するエレベータ2に備えられている。このエレベータ2は、昇降路3を昇降可能な乗りかご5と、つり合いおもりとしてのカウンタウェイト10とをメインロープ11で連結した、いわゆるつるべ式のエレベータとして構成されている。エレベータ2は、昇降路3と、乗りかご5と、カウンタウェイト10と、メインロープ11と、昇降駆動部12と、乗り場20と、エレベータ制御盤(以下、特に断りのない限り単に「制御盤」という。)13と、を備えている。このように構成されるエレベータ2は、制御盤13によって各部の駆動が制御されて乗りかご5が昇降路3内を昇降することにより、利用者が任意の目的階の乗り場20に移動することが可能になっている。
昇降路3は、エレベータ2を備える建物の鉛直方向に沿って設けられており、建物内の複数の階床に渡って設けられている。また、昇降駆動部12や制御盤13等は、例えば、乗りかご5が昇降する昇降路3の鉛直方向上側に位置する機械室14等に設けられている。乗りかご5は、利用者が乗ったり荷物を乗せたりするための構造物になっており、昇降路3内に配置されて、昇降路3を昇降可能に構成されている。
また、カウンタウェイト10は、メインロープ11を介して乗りかご5に連結されて昇降路3内に配置され、乗りかご5と連動して昇降路3を昇降可能なつり合いおもりとして設けられている。また、メインロープ11は、昇降路3の上部に設けられた昇降駆動部12の巻上機15のメインシーブ16やそらせシーブ17等に掛けられて、一端に乗りかご5が接続され、他端にカウンタウェイト10が接続されることにより、双方を連結している。
昇降駆動部12は、動力源である電動機18と、電動機18に連結されたメインシーブ16を有し、電動機18で発生する動力でメインロープ11を電動で巻き上げる巻上機15等により構成されており、制御盤13により駆動制御が可能になっている。乗り場20は、乗りかご5が着床可能な各エレベータ停止階床に設けられ、利用者が乗りかご5に対して乗降したり、荷物を乗りかご5に対して積み下ろしたりするための場所になっている。
乗りかご5には、乗り場20への乗降口7に開閉可能なかご扉8が配設されており、各乗り場20の乗りかご5への乗降口22には、乗り場20と昇降路3との間を開閉可能に仕切る乗り場扉25が配設されている。乗り場扉25は、通常は閉鎖状態になって乗り場20側と昇降路3側との間を遮っており、乗りかご5の着床時に、乗りかご5側のかご扉8に連動して開閉するように制御される。
制御盤13は、通常の形式の双方向コモン・バスにより相互に連結されたCPU(Central Processing Unit)、所定の制御プログラム等を予め記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUの演算結果を一時記憶するRAM(Random Access Memory)、予め用意されたマップデータ、エレベータ2の仕様等の情報を記憶するバックアップRAM及び入出力ポート装置を有するマイクロコンピュータ及び駆動回路を備えている。制御盤13は、種々のセンサ、検出器やエレベータ2の各部と電気的に接続され、各部の動作を統括的に制御する。
図2は、図1に示す乗り場扉の正面図である。図3は、図2のA部詳細図である。本実施形態1に係る乗り場扉ロック装置1を備えるエレベータ2は、1つの乗降口22に2つの乗り場扉25が対になって設けられる、いわゆる二枚戸中央開き方式で構成されている。このため、乗り場扉25は、乗り場20側から見て左側に位置する左側扉27と、右側に位置する右側扉28とにより構成されている。この乗り場扉25は、左側扉27と右側扉28とが正面視の左右両側から近接することにより扉が閉まった状態になり、左側扉27と右側扉28とが正面視の左右両側に離間することにより、扉が開いた状態になる。
この乗り場扉25が配設される乗降口7には、上部にヘッダーケース30が設けられており、ヘッダーケース30内には、昇降路3側に乗り場扉25を開閉移動させるための種々の機構が収容されている。ヘッダーケース30内には、例えば、乗り場扉25の開閉方向に延在するレール31が配設されている。このレール31は、乗降口7の上部に水平方向に延在しており、概ね水平方向において左右の乗り場扉25が閉じた状態から開いた状態における乗り場扉25が位置する範囲にかけて設けられている。
また、乗降口7の下部には、乗り場扉25の開閉方向に延在し、乗り場扉25の下端側を開閉方向に案内する敷居35が配設されている。この敷居35は、レール31と同様に水平方向に延在しており、概ね水平方向において左右の乗り場扉25が閉じた状態から開いた状態における乗り場扉25が位置する範囲にかけて設けられている。
敷居35の上面、即ち、乗り場扉25に面する側には、敷居35が延在する方向に沿った溝が形成されており、この溝には、乗り場扉25の下端部に設けられる敷居用シュー38が入り込んでいる。この敷居用シュー38は、乗り場扉25の厚さ方向には敷居35によって規制され、乗り場扉25の開閉方向には、敷居35の溝に沿って移動することが可能になっている。このように、敷居用シュー38が敷居35の溝に沿って移動することにより、敷居35は、乗り場扉25の下端側を開閉方向に案内することが可能になっている。
また、ヘッダーケース30内には、乗り場扉25に設けられると共に乗り場扉25を懸吊するハンガー40が配設されている。このハンガー40は、左側扉27と右側扉28とのそれぞれに設けられている。
左側扉27と右側扉28とのそれぞれのハンガー40には、回転可能にハンガー40に設けられると共にレール31上に位置して、レール31上を転動するハンガーローラ41が設けられている。このハンガーローラ41は、レール31上でレール31に対して転動することにより、乗り場扉25を開閉方向に移動可能に支持するローラとして設けられている。また、ハンガーローラ41は、それぞれの乗り場扉25のハンガー40ごとに、乗り場扉25の開閉方向、即ちレール31が延在する方向に沿って複数が設けられており、本実施形態1に係る乗り場扉ロック装置1では、ハンガー40ごとに2つ設けられている。
また、ハンガー40には、各ハンガーローラ41の下方側に、レール31の上下方向における幅と同程度の間隔をあけて配設される挟持ローラ42が設けられている。挟持ローラ42は、レール31の下方側からレール31に接して転動可能に設けられている。つまり、ハンガーローラ41と挟持ローラ42とは、レール31を挟み込みつつ、それぞれ乗り場扉25の開閉方向に転動可能になっている。
また、ヘッダーケース30内には、乗り場扉25を閉めた際に、乗り場扉25の上端側の開閉を規制するロック機構である、いわゆるインターロック機構50が設けられている。このインターロック機構50は、乗り場扉25の開閉に応じて作動する可動レバー51と、乗り場扉25が閉じた状態における可動レバー51と係合する係合部材55を、を有して構成されている。
このうち、係合部材55は、可動レバー51に対して、可動レバー51が設けられるハンガー40を有する乗り場扉25が閉まる方向側の位置で、ヘッダーケース30やレール31等の固定部材に設けられている。
また、可動レバー51は、乗り場扉25の開閉に伴って、乗り場扉25の厚さ方向に延在する回動軸を中心として回動可能に構成されており、乗り場扉25のハンガー40に設けられている。この可動レバー51は、乗り場扉25が開く状態では、上方に跳ね上げられる方向に回動するように構成されている。また、可動レバー51は、乗り場扉25が閉じた際には、係合部材55が位置する側に回動し、係合部材55と係合するように構成されている。
このように構成される可動レバー51は、乗りかご5のかご扉8に設けられる係合装置(図示省略)と係合することによって回動可能になっており、乗りかご5が各乗り場20の所定の着床位置に着床した状態におけるかご扉8の開閉動作に応じて、回動する。
図4は、図2のB部詳細図である。本実施形態1に係る乗り場扉ロック装置1は、インターロック機構50の他に、乗り場扉25の開閉を規制するロック機構60を有している。ロック機構60は、乗り場扉25に配設されるロック部材65と、敷居35に形成され、乗り場扉25を閉めた際にロック部材65が入り込むことによりロック部材65が引っ掛かるロック受け部66と、を有している。このうち、ロック部材65は、上下方向に移動可能に設けられており、インターロック機構50の可動レバー51とワイヤー61によって接続されて、インターロック機構50が有する可動レバー51の動作に合わせて作動する。
また、ロック部材65は、上側に圧縮バネからなるバネ62が配設されており、さらに、バネ62の上方には、乗り場扉25に固定される付勢力受け部63が配設されている。バネ62は、これらのロック部材65と付勢力受け部63とに対して、双方が離間する方向の付勢力を付与している。即ち、バネ62は、ロック部材65に対して、下方への付勢力を付与しており、ロック受け部66にロック部材65を近付けさせる方向の付勢力を付与している。このため、可動レバー51に接続されたワイヤー61は、ロック部材65によって下方に引っ張られた状態になっている。
また、このロック機構60は、乗り場扉25の開閉方向におけるロック部材65とロック受け部66とのガタが30mm以下になって構成されている。つまり、ロック部材65とロック受け部66とは、ロック部材65がロック受け部66に入り込んだ際における乗り場扉25の開閉方向の隙間と、乗り場扉25に対するロック部材65の同方向のガタとを合わせた大きさが30mm以下になって構成されている。
本実施形態1に係る乗り場扉ロック装置1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。エレベータ2の運転時は、利用者がかご操作盤6や乗り場操作盤21を操作することにより、かご呼び操作を行う。かご呼び操作が行われた場合には、これらの操作盤から制御盤13に呼び登録信号が入力され、制御盤13が、この呼び登録信号に応じて乗りかご5の呼び登録を行う。呼び登録を行った制御盤13は、この呼び登録や、種々のセンサ等からの出力、乗りかご5の現在の移動方向等に基づいて昇降駆動部12を駆動制御し、乗りかご5を目的の階床へと移動させる。これにより、乗りかご5は、昇降路3内で昇降移動し、任意の目的階の乗り場20に移動する。乗りかご5が目的階に移動し、所定の着床位置に着床したことが検出されると、その後、制御盤13は、乗り場扉25とかご扉8とを作動させ、乗り場扉25とかご扉8とを連動して開放させる。
乗り場扉25の上部に配設されるインターロック機構50は、乗り場扉25とかご扉8との開閉動作に応じて作動し、ロック機構60は、インターロック機構50の動作に応じて作動する。具体的には、乗り場扉25が閉位置に位置している場合は、可動レバー51は、係合部材55が位置する側への回動状態になる。これにより、可動レバー51は、係合部材55と係合する。
可動レバー51は、乗り場扉25の上部に設けられるハンガー40に設けられており、係合部材55は、ヘッダーケース30等の固定部材側、即ち乗降口22側に設けられている。このため、可動レバー51と係合部材55とが係合した場合、可動レバー51を備えるハンガー40は、可動レバー51が係合部材55から離れる方向への移動が規制され、乗り場扉25は、開く方向への移動が規制される。つまり、乗り場扉25は、閉まった状態でロックされる。
また、ロック機構60のロック部材65は、バネ62によって下方への付勢力が付与されているため、可動レバー51が係合部材55と係合している状態のときは、ロック部材65は、ロック部材65の移動範囲における下方側に位置している。これにより、ロック部材65は、敷居に形成されるロック受け部66に入り込み、ロック受け部66に引っ掛かるため、ロック部材65を備える乗り場扉25の下端側は、開閉方向の移動が規制される。即ち、乗り場扉25は、ロック機構60によって下端側がロックされる。
これらのように、乗り場扉25の開閉をロックするインターロック機構50とロック機構60とは、乗りかご5が所定位置の状態で乗り場扉25を開く際には、ロックが解除される。詳しくは、インターロック機構50の可動レバー51は、かご扉8に設けられる係合装置と係合することにより回動可能になっており、かご扉8の係合装置は、乗りかご5が乗り場20の所定の着床位置に着床した際に、可動レバー51の近傍に位置する状態になる。この状態で乗り場扉25とかご扉8とが連動して開動作が行われると、まず、かご扉8の開動作によってかご扉8に設けられる係合装置が可動レバー51と係合する。これにより、可動レバー51は、上方に跳ね上げられる方向に回動し、係合部材55との係合が解除され、乗り場扉25は、インターロック機構50によるロックが解除される。
また、ロック機構60のロック部材65は、ワイヤー61によって可動レバー51に連結されているため、可動レバー51が上方に跳ね上げられる方向に回動した場合には、ワイヤー61によって引っ張り上げられる。これにより、ロック部材65は、ロック受け部66から抜け出て、ロック受け部66に対する相対移動が可能になり、ロック部材65を備える乗り場扉25の下端側の移動が解放される。即ち、乗り場扉25は、ロック機構60による下端側のロックが解除される。
乗り場扉25は、これらのようにインターロック機構50によるロックとロック機構60によるロックとが解除されることにより、開閉自在の状態になり、かご扉8の開動作に連動して、開動作が行われる。これにより、乗降口22は、乗りかご5内と乗り場20とを連通する状態になり、利用者は、乗りかご5内と乗り場20とを行き来することができる。
乗り場扉25とかご扉8とは、開いた状態から閉める際にも連動し、かご扉8が閉位置になった場合には、かご扉8の係合装置は、インターロック機構50の可動レバー51から離間する。これにより、可動レバー51は、跳ね上げられた状態から、インターロック機構50の係合部材55の方向に向かって回動し、係合部材55と係合する。これにより、乗り場扉25は、インターロック機構50によってロックされる。
また、可動レバー51が係合部材55の方向、即ち、跳ね上げられた状態から下方に回動することにより、ワイヤー61によって可動レバー51に連結されているロック部材65は、下方に移動する。これにより、ロック部材65は、ロック受け部66に入り込んでロック受け部66に引っ掛かり、乗り場扉25の下端側は、ロック機構60によってロックされる。
以上の実施形態1に係る乗り場扉ロック装置1は、乗り場扉25に配設されたロック部材65と、乗り場扉25の下端側に位置する敷居35に形成したロック受け部66とを有するロック機構60を備え、乗り場扉25を閉めた際には、ロック部材65をロック受け部66に入り込ませている。これにより、乗り場扉25を閉めた際に、乗り場扉25の下端側の開閉方向の移動を規制し、乗り場扉25の下端側をロックすることができる。この結果、乗り場扉25のガタつきを抑制することができる。
また、ロック機構60は、乗り場扉25の開閉方向におけるロック部材65とロック受け部66とのガタが30mm以下になるように構成されているため、ロック機構60で乗り場扉25の下端側をロックした際に、乗り場扉25の開閉方向への移動を、より確実に規制することができる。この結果、乗り場扉25のガタつきを、より確実に抑制することができる。
また、ロック機構60は、ロック部材65がインターロック機構50の可動レバー51とワイヤー61によって接続され、可動レバー51の動作に合わせて作動するため、乗り場扉25の下端側を、インターロック機構50のロック状態に合わせてロックすることができる。この結果、乗り場扉25を閉じた際のガタつきを、より確実に抑制することができる。
また、ロック機構60は、ロック部材65に対して、ロック受け部66にロック部材65を近付けさせる方向の付勢力を付与しているため、乗り場扉25を閉じた際に、より確実にロック受け部66にロック部材65を入り込ませることができる。この結果、乗り場扉25を閉じた際のガタつきを、より確実に抑制することができる。
本実施形態1に係る乗り場扉ロック装置1は、1つの乗降口22に2つが対になった乗り場扉25に備えられているため、乗り場扉25のガタつきに起因して乗り場扉25が閉じた際に乗り場扉25同士の間に隙間が発生することを抑制することができる。この結果、隙間なく乗り場扉25を閉じることができるエレベータ2を得ることができる。
〔実施形態2〕
実施形態2に係る乗り場扉ロック装置1は、実施形態1に係る乗り場扉ロック装置1と略同様の構成であるが、ロック機構60は、乗り場扉25の開閉動作によって作動する点に特徴がある。他の構成は実施形態1と同様なので、その説明を省略すると共に、同一の符号を付す。
図5は、実施形態2に係る乗り場扉ロック装置の乗り場扉における上端側の概略図である。本実施形態2に係る乗り場扉ロック装置1は、実施形態1に係る乗り場扉ロック装置1と同様に、乗り場扉25の上部にインターロック機構50が備えられており、乗り場扉25が閉位置の場合にロックされるように構成されている。
また、乗り場扉25のハンガー40側には、乗り場扉25の開閉を規制する方向にロック機構60を動作させる施錠機構70が配設されている。この施錠機構70は、インターロック機構50の係合部材55と同様に、乗り場扉25が閉まる方向側の位置で、乗降口22側の固定部材に設けられるストッパー部78と、可動レバー51と同様にハンガー40に設けられる回動部材71と、を有して構成されている。
回動部材71は、可動レバー51と同様に、乗り場扉25の厚さ方向に延在する回動軸72を中心として回動可能に構成されている。また、回動部材71は、ストッパー部78に対して当接する部分を有しており、回動部材71は、ストッパー部78に当接する部分がストッパー部78に近付く方向への付勢力を、バネ75によって付与されている。
詳しくは、このバネ75は、圧縮バネによって構成されており、ハンガー40に設けられた付勢力受け部76と、回動部材71との間に配設され、双方に対して付勢力を付与している。これにより、回動部材71は、ストッパー部78に当接する部分がストッパー部78に近付く方向に回動する力を、バネ75から入力されている。また、回動部材71には、ロック機構60のワイヤー61が接続されており、ロック機構60は、回動部材71の動作に合わせて作動するように構成されている。
図6は、図5に示す乗り場扉の下端側の概略図である。本実施形態2に係る乗り場扉ロック装置1では、ロック部材65は、伸縮機構80を介してワイヤー61に接続されている。この伸縮機構80は、パンタグラフ状に構成されることにより伸縮可能な伸縮部材81と、引張りバネからなり、伸縮部材81を縮める方向の付勢力を伸縮部材81に対して付与するバネ82と、を有して構成されている。このように構成される伸縮機構80は、接続される一方の部材の移動方向を反転して他方の部材に伝達する移動方向反転機構として設けられている。
伸縮機構80は、伸縮部材81の伸縮方向が上下方向になる向きで乗り場扉25に配設され、ワイヤー61は、この伸縮部材81の上端部分に接続されている。また、ロック部材65は、伸縮部材81の下端部分に、連結部材85を有して接続されている。この連結部材85は、剛性を有する部材からなり、上端側が伸縮部材81の下端に接続され、下端側が、ロック部材65に接続されている。施錠機構70は、このようにワイヤー61が伸縮機構80を介してロック部材65に接続されることにより、回動部材71の動作に合わせてロック機構60を動作させることが可能になっている。
本実施形態2に係る乗り場扉ロック装置1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。エレベータ2の運転時に、乗り場扉25を開閉させた場合、乗り場扉25の開閉動作に応じて施錠機構70が作動し、この施錠機構70の作動により、ロック機構60が作動する。詳しくは、施錠機構70は、乗り場扉25が閉じられた状態になっている場合には、回動部材71がストッパー部78に当接する。この状態では、回動部材71は、ワイヤー61を引っ張り上げる方向への回動状態になる。
ワイヤー61の下端は、伸縮機構80が有する伸縮部材81の上端部分に連結されているため、ワイヤー61が引っ張り上げられた場合、伸縮部材81は上下方向に伸びた状態になる。このため、伸縮部材81は、下端部分が下方に移動し、連結部材85を介してロック部材65を下方に移動させる。これにより、ロック部材65は、敷居35に形成されるロック受け部66に入り込み、ロック受け部66に引っ掛かるため、ロック部材65を備える乗り場扉25の下端側は、開閉方向の移動が規制される。即ち、乗り場扉25は、ロック機構60によって下端側がロックされる。
このように、乗り場扉25の下端側がロック機構60によってロックされている状態で乗り場扉25を開いた際には、施錠機構70は、乗り場扉25の移動に伴って回動部材71がストッパー部78から離れる方向に移動する。ストッパー部78から離れる方向に移動する回動部材71は、バネ75からの付勢力により、ストッパー部78との当接部分がストッパー部78に近付く方向に回動する。これにより、回動部材71におけるワイヤー61との接続部分は、下方に移動し、ワイヤー61は下方に移動する。
ワイヤー61が下方に移動した場合、ワイヤー61から伸縮部材81への張力が無くなるため、伸縮部材81は、伸縮機構80が有するバネ82からの付勢力によって縮められる。このため、伸縮部材81は、下端部分が上方に移動するため、下端部分に接続される連結部材85を介してロック部材65を上方に移動させる。これにより、ロック部材65は、ロック受け部66から抜け出て、ロック受け部66に対する相対移動が可能になり、ロック部材65を備える乗り場扉25の下端側の移動が解放される。即ち、乗り場扉25は、ロック機構60による下端側のロックが解除される。
また、開いた状態の乗り場扉25を閉める際には、施錠機構70は乗り場扉25の移動に伴って回動部材71がストッパー部78に近付き、回動部材71がストッパー部78に当接する。これにより、回動部材71は、ワイヤー61を引っ張り上げる方向に回動軸72を中心として回動する。
これにより、伸縮機構80の伸縮部材81が伸び、連結部材85を介して伸縮部材81に連結しているロック部材65は下方に押し下げられるため、ロック部材65は、ロック受け部66に入り込んでロック受け部66に引っ掛かる。乗り場扉25の下端側は、このようにロック部材65がロック受け部66に引っ掛かることにより、ロック機構60によってロックされる。
以上の実施形態2に係る乗り場扉ロック装置1は、乗り場扉25が閉じた際に、乗り場扉25の開閉を規制する方向にロック機構60を動作させる施錠機構70を備えるため、乗り場扉25が閉位置の場合に、乗り場扉25の下端側をロックすることができる。この結果、乗り場扉25を閉じた際のガタつきを、より確実に抑制することができる。
また、ロック部材65は、伸縮機構80を介してワイヤー61に接続することにより、乗り場扉25を閉じた際におけるワイヤー61の移動方向が、ロック機構60でのロック時におけるロック部材65の移動方向と反対方向であっても、乗り場扉25を閉じた際にロック機構60をロック状態にすることができる。この結果、乗り場扉25の開閉に対する施錠機構70の動作状態に関わらず、乗り場扉25を閉じた際のガタつきを抑制することができる。
〔変形例〕
上述した実施形態1、2に係る乗り場扉ロック装置1は、ロック機構60は、ロック部材65がロック受け部66に入り込むことにより、乗り場扉25の下端側をロックしているが、ロック機構は、他の手法で乗り場扉25のロックを行ってもよい。ロック機構は、例えば一方の乗り場扉25から、対になって設けられる他方の乗り場扉25に対して係合することにより、ロックを行ってもよい。
図7は、実施形態1に係る乗り場扉ロック装置の変形例を示す概略図である。他方の乗り場扉25に対して係合するロック機構90の構成の一例としては、図7に示すように、回動軸94を中心として回動する回動部材91の一端にワイヤー61の下端を接続する。この回動部材91の他端には、他方の乗り場扉25に対して係合する係合部92を設け、他方の乗り場扉25には、係合部92が入り込んで引っ掛かることにより係合部92と係合する扉側係合孔98を設ける。また、回動部材91における係合部92と回動軸94との間には、引っ張りバネからなり、回動部材91を上方に引っ張り上げる方向の付勢力を付与するバネ96を、回動部材91の上側に設ける。
乗り場扉25とかご扉8とが閉じることにより、インターロック機構50がロック状態になり、可動レバー51が係合部材55の方向に向かって回動して係合部材55と係合する場合は、ワイヤー61は可動レバー51によっては引っ張り上げられなくなる。この場合、回動部材91に接続されるバネ96の付勢力により、回動部材91は、扉側係合孔98が位置する方向に係合部92が向う方向に回動し、扉側係合孔98に係合部92が入り込む。これにより、回動部材91は、扉側係合孔98が設けられる乗り場扉25から離れる方向への移動が規制され、乗り場扉25の下端側は、ロック機構90によってロックされる。
また、インターロック機構50のロックが解除され、可動レバー51が跳ね上げられる方向に回動した場合には、可動レバー51に接続されるワイヤー61が引っ張り上げられる。これにより、回動部材91は、係合部92が扉側係合孔98から抜け出る方向に回動軸94を中心として回動し、回動部材91は、扉側係合孔98が設けられる乗り場扉25から離れる方向への移動が可能になる。即ち、回動部材91を備える乗り場扉25の下端側の移動が解放され、乗り場扉25は、ロック機構90による下端側のロックが解除される。
また、上述した実施形態2に係る乗り場扉ロック装置1では、施錠機構70は、乗降口22に配設されたストッパー部78に回動部材71が当接するか否かに応じて、ロック機構60を動作させているが、施錠機構70は、ストッパー部78以外に当接させてもよい。施錠機構70は、例えば、対になって配設される他方の乗り場扉25に対して、乗り場扉25が閉じた際に回動部材71が当接することにより、乗り場扉25の開閉を規制する方向にロック機構60を動作させてもよい。施錠機構70は、乗り場扉25の開閉状態に応じてロック機構60を動作させることができれば、回動部材71を当接させる部材は、上述したものにとらわれない。また、施錠機構70は、上述した形態以外で構成されていてもよく、乗り場扉25の開閉状態に応じてロック機構60を動作させることができれば、その構成は問わない。
また、上述した実施形態1に係る乗り場扉ロック装置1では、ロック機構60は、ロック部材65がインターロック機構50とワイヤー61によって接続されているが、ロック機構60は、ワイヤー61以外によってインターロック機構50と接続してもよい。ロック機構60は、例えば、ロック部材65とインターロック機構50とをリンク(図示省略)によって接続し、インターロック機構50の動作に合わせて作動するようにしてもよい。
つまり、ロック機構60は、リンクによってロック部材65とインターロック機構50の可動レバー51とを連結し、インターロック機構50の動作を、リンクを介してロック部材65に伝達することにより、ロック機構60を作動させてもよい。このように、インターロック機構50とロック機構60とは、ワイヤー61以外を用いて連動させてもよい。同様に、実施形態2に係る乗り場扉ロック装置1の施錠機構70とロック機構60も、ワイヤー61以外を用いて連結し、連動させてもよい。
また、上述したエレベータ2は、二枚戸中央開き方式で構成されているが、実施形態1、2に係る乗り場扉ロック装置1が適用されるエレベータ2は、二枚戸中央開き方式以外でもよい。実施形態1、2に係る乗り場扉ロック装置1が適用されるエレベータ2は、例えば、1つの乗降口22に1つの乗り場扉25が備えられる、いわゆる片開き方式のエレベータ2であってもよい。
また、乗り場扉ロック装置1は、上述した実施形態、及び変形例で用いられている構成や制御等を適宜組み合わせてもよく、または、上述した構成や制御以外を用いてもよい。乗り場扉ロック装置1の構成に関わらず、乗り場扉25を閉めた際に、乗り場扉25の下端側に位置するロック機構60を作動させて乗り場扉25の下端側をロックすることにより、乗り場扉25のガタつきを抑制することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 乗り場扉ロック装置
2 エレベータ
3 昇降路
5 乗りかご
7 乗降口
8 かご扉
11 メインロープ
14 機械室
15 巻上機
20 乗り場
22 乗降口
25 乗り場扉
27 左側扉
28 右側扉
30 ヘッダーケース
31 レール
35 敷居
38 敷居用シュー
40 ハンガー
41 ハンガーローラ
42 挟持ローラ
50 インターロック機構
51 可動レバー
55 係合部材
60、90 ロック機構
61 ワイヤー
62、75、82、96 バネ
63、76 付勢力受け部
65 ロック部材
66 ロック受け部
70 施錠機構
71、91 回動部材
72、94 回動軸
78 ストッパー部
80 伸縮機構
81 伸縮部材

Claims (10)

  1. エレベータの乗り場の乗降口に設けられる乗り場扉と、
    前記乗降口の下部に前記乗り場扉の開閉方向に延在して配設され、前記乗り場扉の下端側を前記開閉方向に案内する敷居と、
    前記乗り場扉を閉めた際に前記乗り場扉に配設されたロック部材を前記敷居に形成したロック受け部に引っ掛けることにより前記乗り場扉の開閉を規制するロック機構と、
    を備えることを特徴とする乗り場扉ロック装置。
  2. 前記ロック機構は、前記開閉方向における前記ロック部材と前記ロック受け部とのガタが30mm以下であることを特徴とする乗り場扉ロック装置。
  3. 前記乗り場扉の上端側には、前記乗り場扉を閉めた際に前記乗り場扉の上端側の開閉を規制するインターロック機構が備えられており、
    前記ロック機構は、前記ロック部材が前記インターロック機構とリンクによって接続され、前記インターロック機構の動作に合わせて作動することを特徴とする請求項1または2に記載の乗り場扉ロック装置。
  4. 前記乗り場扉の上端側には、前記乗り場扉を閉めた際に前記乗り場扉の上端側の開閉を規制するインターロック機構が備えられており、
    前記ロック機構は、前記ロック部材が前記インターロック機構とワイヤーによって接続され、前記インターロック機構の動作に合わせて作動することを特徴とする請求項1または2に記載の乗り場扉ロック装置。
  5. 前記乗り場扉に配設され、前記乗降口に配設されたストッパー部、または対になって配設される他方の乗り場扉に対して、前記乗り場扉が閉じた際に当接することにより、前記乗り場扉の開閉を規制する方向に前記ロック機構を動作させる施錠機構を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の乗り場扉ロック装置。
  6. 前記ロック機構は、前記ロック部材が前記施錠機構とリンクによって接続され、前記施錠機構の動作に合わせて作動することを特徴とする請求項5に記載の乗り場扉ロック装置。
  7. 前記ロック機構は、前記ロック部材が前記施錠機構とワイヤーによって接続され、前記施錠機構の動作に合わせて作動することを特徴とする請求項5に記載の乗り場扉ロック装置。
  8. 前記ロック部材は、接続される一方の部材の移動方向を反転して他方の部材に伝達する移動方向反転機構を介して前記ワイヤーに接続されていることを特徴とする請求項7に記載の乗り場扉ロック装置。
  9. 前記ロック機構は、前記ロック部材に対して、前記ロック受け部に前記ロック部材を近付けさせる方向の付勢力を付与していることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の乗り場扉ロック装置。
  10. 前記乗り場扉は、1つの前記乗降口に2つが対になって設けられることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の乗り場扉ロック装置。
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