JP5477846B2 - 鋼の熱処理方法および機械部品の製造方法 - Google Patents

鋼の熱処理方法および機械部品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は鋼の熱処理方法および機械部品の製造方法に関し、より特定的には、二酸化炭素の排出量を低減することが可能な鋼の熱処理方法および機械部品の製造方法に関するものである。
鋼に対して焼入などの熱処理を実施する目的で鋼を高温、たとえばオーステナイト化温度(A点)以上の温度域に加熱する場合、その雰囲気にはRXガスなどの吸熱型変成ガスが用いられることが多い。吸熱型変成ガスは、ブードア反応等により、鋼表面の炭素量を制御することが可能なガスである。この吸熱型変成ガスは、高温(例えば1050℃程度)でNi触媒の存在下において炭化水素ガスと空気とを混合させることにより発生させることができる。実際に用いられている炭化水素ガスは、メタン(CH)、プロパン(C)、ブタン(C10)、あるいはこれらの混合ガスである。たとえばCを用いた場合、一酸化炭素(CO)の体積分率が23.7%、水素(H)の体積分率が31.6%、窒素(N)の体積分率が44.6%の吸熱型変成ガスが理論上得られる(たとえば、非特許文献1参照)。
吸熱型変成ガスは炭素の移行係数が高いため、浸炭処理や浸炭窒化処理の様に鋼中の炭素濃度を上昇させる必要がある場合には有効な雰囲気ガスである。しかし、鋼中の炭素濃度を上昇させる必要がなく、脱炭が抑制されればよい場合、具体的にはたとえば中炭素鋼や高炭素鋼のように鋼が十分な炭素を含有している場合には、雰囲気ガスとして吸熱型変成ガスを採用することによるメリットは特に存在しない。そして、このような場合に雰囲気ガスとして吸熱型変成ガスを採用すると、熱処理において消費されなかったCOガスの燃焼が実施されて二酸化炭素(CO)ガスが発生し、大気中に排出される。また、吸熱型変成ガスの製造には、それに対応した設備、工数、エネルギーを要する。そのため、鋼中の炭素濃度を上昇させる必要がない場合、雰囲気ガスとして吸熱型変成ガスを採用することは好ましいとはいえない。
これに対し、吸熱型変成ガスを用いることなく、窒素ガスを雰囲気の主要成分とした熱処理方法が提案されている(たとえば、特許文献1および2参照)。具体的には、特許文献1においては、脱炭を防ぐために窒素ガスに水素ガスを添加し、水素ガス濃度を独自の範囲内に制御する方法が提案されている。また、特許文献2においては、窒素ガスに2重結合を有する炭化水素系ガスを1〜2%添加することによって、脱炭を防止する方法が提案されている。
特開平11−80831号公報 特開平8−127814号公報
原泰三、熱処理炉の設計と実際、改訂第2版、新日本鋳鍛造出版会、2005年、p.120
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、以下の式(1)の反応による脱炭が考慮されていないことから、所定のH濃度の範囲において脱炭が発生するという問題がある。また、特許文献2に記載の方法では、雰囲気における炭素の活量が1を超えてしまうことから、熱処理炉内にススが発生する。発生したススは、設備の早期故障の発生や、スス払いのための工数増加の原因となる。
2H+[C]⇔CH・・・(1)
そこで、本発明の目的は、脱炭およびススの発生を抑制し、かつ二酸化炭素の排出を抑制することが可能な鋼の熱処理方法および機械部品の製造方法を提供することである。
本発明の参考例における鋼の熱処理方法は、鋼からなる被処理物を熱処理炉内に装入する工程と、被処理物を熱処理温度に加熱して熱処理を実施する工程とを備えている。そして、熱処理を実施する工程では、酸素濃度が1×10−20体積%以下に調整された窒素雰囲気中において被処理物が加熱される。
本発明者は、鋼からなる被処理物の熱処理のための加熱を窒素雰囲気中において実施することを前提に、窒素中に存在する酸素濃度と脱炭の発生との関係を調査した。その結果、窒素中の酸素濃度を1×10−20体積%以下とすることにより、脱炭の発生を回避できることが明らかとなった。
上記参考例における鋼の熱処理方法においては、COの燃焼が必要ないため、雰囲気ガスとして吸熱型変成ガスを採用する場合に比べて二酸化炭素の排出を大幅に抑制することができる。また、雰囲気中の炭素の活量が1を超えることも無いため、ススの発生も大幅に抑制することができる。そして、雰囲気を構成する窒素中の酸素濃度が1×10−20体積%以下に調整されるため、脱炭の発生も抑制することができる。以上のように、本発明の一の局面における鋼の熱処理方法によれば、脱炭およびススの発生を抑制し、かつ二酸化炭素の排出を抑制することが可能な鋼の熱処理方法を提供することができる。
本発明の他の局面における鋼の熱処理方法は、鋼からなる被処理物を熱処理炉内に装入する工程と、被処理物を熱処理温度に加熱して熱処理を実施する工程とを備えている。熱処理を実施する工程では、窒素と水素と炭化水素とを含み、残部酸素を含む不純物からなる雰囲気中において被処理物が加熱される。また、熱処理を実施する工程では、酸素濃度が1×10−20体積%以下に調整される。さらに、熱処理を実施する工程では、雰囲気中における炭素の活量が、鋼の母材における炭素濃度を上記熱処理温度における鋼の炭素の固溶限濃度で除した値以上、1以下の値に制御される。
上述のように、窒素中の酸素濃度を1×10−20体積%以下にまで低減することにより、脱炭を抑制することができる。しかし、熱処理において供給される窒素が、液体窒素を原料とするような高純度のものであれば、上記酸素濃度を達成することは容易であるが、たとえばPSA(Pressure Swing Adsorption;圧力スイング吸着)法などによる空気分離により製造される一般的な純度の窒素には、0.01体積%程度の酸素が含まれる。これに対し、本発明者は以下のような方策により、上記一般的な純度の窒素が供給される場合において、本発明の課題を解決する手段を見出した。
すなわち、酸素を含む窒素中に水素を添加することにより、以下の式(2)の平衡反応を右辺側に進行させ、酸素濃度を低減することができる。
+(1/2)O⇔HO・・・(2)
しかしながら、水素を添加した場合、以下の式(1)の平衡反応が右辺側に進行し、脱炭が発生する可能性がある。一方、雰囲気中のメタンの濃度を制御して炭素の活量を脱炭の発生しない範囲に調整することにより、脱炭を回避することができる。より具体的には、炭素の活量が、鋼の母材における炭素濃度を熱処理温度における鋼の炭素の固溶限濃度で除した値である場合、鋼の表面における炭素濃度は変化しない。また、炭素の活量が当該値を超える場合、鋼の表面において浸炭が発生するが、通常、浸炭の発生は問題とならない。しかし、炭素の活量が1を超えるとススの発生が問題となる。したがって、炭素の活量は1以下とする必要がある。
2H+[C]⇔CH・・・(1)
本発明の他の局面における鋼の熱処理方法においては、COの燃焼が必要ないため、雰囲気ガスとして吸熱型変成ガスを採用する場合に比べて二酸化炭素の発生を大幅に抑制することができる。また、雰囲気中の炭素の活量が1を超えることも無いため、ススの発生も大幅に抑制することができる。そして、雰囲気中における炭素の活量が、鋼の母材における炭素濃度を上記熱処理温度における鋼の炭素の固溶限濃度で除した値以上に制御されるため、脱炭の発生も抑制することができる。また、雰囲気中に水素を添加することにより、一般的な純度の窒素ガスを雰囲気の形成に使用することができる。以上のように、本発明の他の局面における鋼の熱処理方法によれば、脱炭およびススの発生を抑制し、かつ二酸化炭素の排出を抑制することが可能な鋼の熱処理方法を提供することができる。
上記本発明の鋼の熱処理方法においては、鋼の炭素含有量は0.5質量%以上であり、上記熱処理は焼入硬化処理であってもよい。
脱炭およびススの発生を抑制し、かつ二酸化炭素の排出を抑制することが可能な本発明の鋼の熱処理方法は、浸炭を実施することなく十分な焼入硬化処理を実施することが可能な0.5質量%以上の炭素を含有する鋼の焼入硬化処理に好適である。
本発明に従った機械部品の製造方法は、鋼からなり、成形加工された鋼部材を準備する工程と、鋼部材に対して熱処理を実施する工程とを備えている。そして、上記熱処理は、上記本発明の鋼の熱処理方法を用いて実施される。
本発明の機械部品の製造方法によれば、上記本発明の鋼の熱処理方法が採用されることにより、脱炭およびススの発生を抑制し、かつ二酸化炭素の排出を抑制することが可能な機械部品の製造方法を提供することができる。
本発明に従った機械部品は、上述の機械部品の製造方法により製造されている。上述した本発明の機械部品の製造方法により製造されていることにより、本発明の機械部品は、環境への負荷の小さい機械部品となっている。
上記本発明の機械部品は軸受を構成する部品として用いられてもよい。脱炭が抑制されつつ熱処理されるとともに環境への負荷が低減された本発明の機械部品は、耐久性の向上だけでなく環境への負荷の低減が要求される軸受を構成する部品として好適である。
なお、上述の機械部品を用いて、軌道輪と、軌道輪に接触し、円環状の軌道上に配置される転動体とを備えた転がり軸受を構成してもよい。すなわち、軌道輪および転動体の少なくともいずれか一方、好ましくは両方が、上述の機械部品である。
脱炭が抑制されつつ熱処理されるとともに環境への負荷が低減された本発明の機械部品を備えていることにより、当該転がり軸受によれば、環境への負荷が低減された転がり軸受を提供することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明の鋼の熱処理方法および機械部品の製造方法によれば、脱炭およびススの発生を抑制し、かつ二酸化炭素の排出を抑制することが可能な鋼の熱処理方法および機械部品の製造方法を提供することができる。
本発明の一実施の形態における機械部品を備えた深溝玉軸受の構成を示す概略断面図である。 本発明の一実施の形態における機械部品を備えたスラストニードルころ軸受の構成を示す概略断面図である。 本発明の一実施の形態における機械部品を備えた等速ジョイントの構成を示す概略部分断面図である。 図3の線分IV−IVに沿う概略断面図である。 図3の等速ジョイントが角度をなした状態を示す概略部分断面図である。 本発明の一実施の形態における機械部品および当該機械部品を備えた機械要素の製造方法の概略を示すフローチャートである。 酸素濃度と炭素変化量との関係を示す図である。 水素濃度と炭素変化量との関係を示す図である。 式(1)の平衡反応における平衡定数を導出するための図である。 炭素の活量を変化させた場合の水素濃度と炭素変化量との関係を示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
まず、本発明の一実施の形態である実施の形態1における機械部品を備えた転がり軸受である深溝玉軸受について説明する。図1を参照して、深溝玉軸受1は、環状の外輪11と、外輪11の内側に配置された環状の内輪12と、外輪11と内輪12との間に配置され、円環状の保持器14に保持された転動体としての複数の玉13とを備えている。外輪11の内周面には外輪転走面11Aが形成されており、内輪12の外周面には内輪転走面12Aが形成されている。そして、内輪転走面12Aと外輪転走面11Aとが互いに対向するように、外輪11と内輪12とは配置されている。さらに、複数の玉13は、内輪転走面12Aおよび外輪転走面11Aに接触し、かつ保持器14により周方向に所定のピッチで配置されることにより円環状の軌道上に転動自在に保持されている。以上の構成により、深溝玉軸受1の外輪11および内輪12は、互いに相対的に回転可能となっている。
ここで、機械部品である外輪11、内輪12、玉13および保持器14のうち、特に、外輪11、内輪12および玉13には転動疲労強度や耐摩耗性などの耐久性のほか、環境への負荷の低減が求められる。そのため、これらのうち少なくとも1つが脱炭およびススの発生を抑制し、かつ二酸化炭素の排出が抑制されつつ熱処理された本発明の機械部品であることにより、環境負荷を低減しつつ、十分な耐久性を有する深溝玉軸受1を得ることができる。
次に、実施の形態1における第1の変形例であるスラストニードルころ軸受について説明する。図2を参照して、スラストニードルころ軸受2は、円盤状の形状を有し、互いに一方の主面が対向するように配置された軌道部材としての一対の軌道輪21と、転動体としての複数のニードルころ23と、円環状の保持器24とを備えている。複数のニードルころ23は、一対の軌道輪21の互いに対向する主面に形成された軌道輪転走面21Aに接触し、かつ保持器24により周方向に所定のピッチで配置されることにより円環状の軌道上に転動自在に保持されている。以上の構成により、スラストニードルころ軸受2の一対の軌道輪21は、互いに相対的に回転可能となっている。
ここで、機械部品である軌道輪21、ニードルころ23および保持器24のうち、特に、軌道輪21、ニードルころ23には転動疲労強度や耐摩耗性などの耐久性のほか、環境への負荷の低減が求められる。そのため、これらのうち少なくとも1つが脱炭およびススの発生を抑制し、かつ二酸化炭素の排出が抑制されつつ熱処理された本発明の機械部品であることにより、環境負荷を低減しつつ、十分な耐久性を有するスラストニードルころ軸受2を得ることができる。
次に、実施の形態1における第2の変形例である等速ジョイントについて説明する。なお、図3は、図4の線分III−IIIに沿う概略断面図に対応する。
図3〜図5を参照して、等速ジョイント3は、軸35に連結されたインナーレース31と、インナーレース31の外周側を囲むように配置され、軸36に連結されたアウターレース32と、インナーレース31とアウターレース32との間に配置されたトルク伝達用のボール33と、ボール33を保持するケージ34とを備えている。ボール33は、インナーレース31の外周面に形成されたインナーレースボール溝31Aと、アウターレース32の内周面に形成されたアウターレースボール溝32Aとに接触して配置され、脱落しないようにケージ34によって保持されている。
インナーレース31の外周面およびアウターレース32の内周面のそれぞれに形成されたインナーレースボール溝31Aとアウターレースボール溝32Aとは、図3に示すように、軸35および軸36の中央を通る軸が一直線上にある状態において、それぞれ当該軸上のジョイント中心Oから当該軸上の左右に等距離離れた点Aおよび点Bを曲率中心とする曲線(円弧)状に形成されている。すなわち、インナーレースボール溝31Aおよびアウターレースボール溝32Aに接触して転動するボール33の中心Pの軌跡が、点A(インナーレース中心A)および点B(アウターレース中心B)に曲率中心を有する曲線(円弧)となるように、インナーレースボール溝31Aおよびアウターレースボール溝32Aのそれぞれは形成されている。これにより、等速ジョイントが角度をなした場合(軸35および軸36の中央を通る軸が交差するように等速ジョイントが動作した場合)においても、ボール33は、常に軸35および軸36の中央を通る軸のなす角(∠AOB)の2等分線上に位置する。
次に、等速ジョイント3の動作について説明する。図3および図4を参照して、等速ジョイント3においては、軸35、36の一方に軸まわりの回転が伝達されると、インナーレースボール溝31Aおよびアウターレースボール溝32Aに嵌め込まれたボール33を介して、軸35、36の他方の軸に当該回転が伝達される。ここで、図5に示すように軸35、36が角度θをなした場合、ボール33は、前述のインナーレース中心Aおよびアウターレース中心Bに曲率中心を有するインナーレースボール溝31Aおよびアウターレースボール溝32Aに案内されて、中心Pが∠AOBの二等分線上となる位置に保持される。ここで、ジョイント中心Oからインナーレース中心Aまでの距離と、アウターレース中心Bまでの距離とが等しくなるように、インナーレースボール溝31Aおよびアウターレースボール溝32Aが形成されているため、ボール33の中心Pからインナーレース中心Aおよびアウターレース中心Bまでの距離はそれぞれ等しく、三角形OAPと三角形OBPとは合同である。その結果、ボール33の中心Pから軸35、36までの距離Lは互いに等しくなり、軸35、36の一方が軸まわりに回転した場合、他方も等速で回転する。このように、等速ジョイント3は、軸35、36が角度をなした場合でも、等速性を確保することができる。なお、ケージ34は、軸35、36が回転した場合に、インナーレースボール溝31Aおよびアウターレースボール溝32Aからボール33が飛び出すことをインナーレースボール溝31Aおよびアウターレースボール溝32Aとともに防止すると同時に、等速ジョイント3のジョイント中心Oを決定する機能を果たしている。
ここで、機械部品であるインナーレース31、アウターレース32、ボール33およびケージ34のうち、特に、インナーレース31、アウターレース32およびボール33には転動疲労強度や耐摩耗性などの耐久性のほか、環境への負荷の低減が求められる。そのため、これらのうち少なくとも1つが脱炭およびススの発生を抑制し、かつ二酸化炭素の排出が抑制されつつ熱処理された本発明の機械部品であることにより、環境負荷を低減しつつ、十分な耐久性を有する等速ジョイント3を得ることができる。
次に、本実施の形態における上記機械部品、および上記機械部品を備えた転がり軸受、等速ジョイントなどの機械要素の製造方法について説明する。図6を参照して、まず、工程(S10)として、鋼部材準備工程が実施される。この工程(S10)では、機械構造用炭素鋼(S53Cなど)、高炭素クロム軸受鋼(SUJ2、SUJ3など)などの炭素含有量0.5質量%以上の鋼からなる棒鋼、鋼線などに対して切断、鍛造、旋削などの加工が実施されることにより、機械部品としての外輪11、軌道輪21、インナーレース31などの機械部品の概略形状に成形加工された鋼部材が準備される。
次に、上記鋼部材に対して光輝焼入処理(光輝熱処理)を含む熱処理を実施する熱処理工程が実施される。この熱処理工程は、工程(S20)として実施される装入工程、工程(S30)として実施される加熱工程、および工程(S40)として実施される冷却工程を含んでいる。この熱処理工程の詳細については後述する。
次に、工程(S50)として焼戻工程が実施される。この工程(S50)では、上記熱処理が実施されることにより焼入硬化された鋼部材がA変態点未満の温度に加熱され、所定時間保持された後冷却されることにより焼戻処理される。これにより、鋼部材の焼入硬化処理による残留応力を緩和し、熱処理によるひずみが抑制される等の効果が得られる。
次に、工程(S60)として、焼入硬化処理および焼戻処理が実施された鋼部材に対して、仕上げ加工などが施される仕上げ工程が実施される。具体的には、たとえば、鋼部材の内輪転走面12A、軌道輪転走面21A、アウターレースボール溝32Aなどに対する研磨加工が実施される。これにより、本実施の形態における機械部品は完成し、本実施の形態における機械部品の製造方法は完了する。
さらに、工程(S70)として、完成した機械部品が組合わされて機械要素が組立てられる組立て工程が実施される。具体的には、上述の工程により製造された本実施の形態における機械部品である、たとえば外輪11、内輪12および玉13と保持器14とが組合わされて、深溝玉軸受1が組立てられる。以上の手順により、本発明の機械部品を備えた機械要素が製造される。
次に、上記熱処理工程の詳細について説明する。図6を参照して、本実施の形態における熱処理工程においては、まず、工程(S20)として装入工程が実施される。この工程(S20)では、工程(S10)において準備された被処理物としての鋼部材が熱処理炉内に装入される。
次に、工程(S30)として加熱工程が実施される。この工程(S30)では、被処理物である鋼部材が、光輝焼入処理を実施するためにA変態点以上の温度に加熱される。このとき、熱処理炉内は、酸素濃度が1×10−20体積%以下に調整された窒素雰囲気とされる。雰囲気を構成する窒素としては、たとえば液体窒素を原料とする高純度の窒素が供給される。
次に、工程(S40)として冷却工程が実施される。この工程(S40)では、工程(S30)においてA変態点以上の温度に加熱された鋼部材が、たとえば油中に浸漬されてM点以下の温度に急冷されることにより、焼入硬化される。なお、A点とは鋼を加熱した場合に、鋼の組織がフェライトからオーステナイトに変態を開始する温度に相当する点をいう。また、M点とはオーステナイト化した鋼が冷却される際に、マルテンサイト化を開始する温度に相当する点をいう。これにより、本実施の形態の熱処理工程は完了する。
ここで、本実施の形態における熱処理工程においては、工程(S30)における鋼部材の加熱の際に、吸熱型変成ガスではなく、酸素濃度が1×10−20体積%以下に調整された窒素が雰囲気ガスとして用いられる。そのため、熱処理炉から排出されるガスに含まれるCOの燃焼が必要なく、二酸化炭素の排出量が大幅に抑制されている。また、雰囲気中の炭素の活量が1を超えることも無いため、ススの発生も大幅に抑制されている。そして、雰囲気を構成する窒素中の酸素濃度が1×10−20体積%以下に調整されているため、脱炭の発生も抑制されている。その結果、二酸化炭素の排出量を大幅に低減しつつ、被処理物である鋼部材に対する光輝焼入処理が達成されている。このように、本実施の形態における熱処理工程(鋼の熱処理方法)によれば、脱炭およびススの発生を抑制し、かつ二酸化炭素の排出を抑制することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の他の実施の形態である実施の形態2について説明する。実施の形態2における機械部品の製造方法および当該製造方法に熱処理工程として含まれる鋼の熱処理方法は、基本的には上記実施の形態1の場合と同様に実施され、同様の効果を奏する。しかし、実施の形態2の機械部品の製造方法に含まれる鋼の熱処理方法は、工程(S30)として実施される加熱工程における雰囲気ガスの組成において実施の形態1の場合とは異なっている。
すなわち、図6を参照して、実施の形態2における工程(S30)では、窒素と水素と炭化水素とを含み、残部酸素を含む不純物からなる雰囲気中において鋼部材が加熱され、酸素濃度が1×10−20体積%以下に調整される。そして、工程(S30)では、雰囲気中における炭素の活量が、鋼部材を構成する鋼の母材における炭素濃度を熱処理温度(加熱温度)における当該鋼の炭素の固溶限濃度で除した値以上、1以下の値に制御される。雰囲気を構成する窒素としては、たとえばPSA法などによる空気分離により製造される一般的な純度の窒素が供給される。
本実施の形態における熱処理工程においては、雰囲気中に水素を導入して酸素濃度の低減を容易にするとともに、水素の添加により生じ得る脱炭を炭素の活量の制御により抑制している。これにより、高価な高純度の窒素を使用することなく、実施の形態1の場合と同様の効果を得ることができる。
窒素雰囲気中において鋼を加熱して焼入硬化処理する場合における、雰囲気中の酸素濃度と被処理物の炭素の変化量との関係を調査する実験を行なった。実験の手順は以下のとおりである。
実験は、バッチ型熱処理炉(容積:120L)を用いて試験片を加熱し、その後に油焼入を施すものとした。加熱温度は850℃、熱処理炉内の圧力は1.05atm、雰囲気ガスの総流量は11.5L/minでそれぞれ一定とした。雰囲気を構成する窒素および酸素は、それぞれボンベからマスフローコントローラーを介して流量を制御しながら供給した。極微量の酸素を制御する場合には微量酸素を含む窒素ガスボンベを用意し、それを更に窒素で希釈することによって所望の酸素濃度を実現させた。酸素濃度の管理にはジルコニア式酸素センサーを用いた。試験片には、同一ロットのJIS規格S55Cを直径φ50mm、厚みt4mmの円盤状に加工したものを採用した。
そして、この試験片を種々の酸素濃度の窒素雰囲気中で0.5〜2時間加熱した後、急冷することにより焼入硬化処理した。さらに、焼入後の試験片中央部を切断し、切断面をEPMA(Electron Probe Micro Analysis)にて線分析することにより、鋼中の炭素の変化量を調査した。ここで、加熱時間を2h(時間)以下に設定したのは、浸炭処理や浸炭窒化処理を施さない場合、これ以上の加熱時間が必要ないのが一般的だからである。
次に、図7を参照して実験結果について説明する。図7において、横軸は雰囲気中の酸素濃度であり、縦軸は試験片の単位面積あたりからの炭素の侵入および離脱量(炭素変化量)である。炭素変化量の値がマイナスの値であれば、鋼中の炭素が減少していること、すなわち脱炭が生じたことを示している。また、図7において、丸印は加熱時間が0.5時間の場合、三角印は加熱時間が1時間の場合、四角印は加熱時間が2時間の場合を示している。
図7を参照して、酸素濃度が1×10−20体積%以下の場合、および1×10−4体積%以上の場合においては、炭素化量が小さい。一方、酸素濃度が1×10−14〜5×10−19体積%の範囲では、炭素量の減少が顕著であった。ここで、5×10−10体積%以上の酸素濃度の下では、試験片におけるスケールの発生が顕著であったが、酸素濃度が1×10−14体積%以下の場合、スケールの発生は認められなかった。つまり、スケールが発生せず、かつ酸素濃度がある値以上の場合において、炭素量の減少、すなわち脱炭が多くなるものと考えられる。
上記結果によれば、酸素濃度を1×10−4体積%以上にすることにより、脱炭を抑制することができるが、当該条件を実際の製品に適用した場合、スケールを除去する工程(例えばショットピーニングなど)が必要となる。そのため、当該条件は、鋼の熱処理方法においては効率的な条件とはいえない。これに対し、酸素濃度を1×10−20体積%以下にした窒素雰囲気の場合、スケールは発生せず、かつ脱炭を抑制することができる。また、この場合、COの燃焼が必要ないため、二酸化炭素の排出も抑制することができる。さらに、雰囲気中の炭素の活量が1を超えることも無いため、ススの発生も抑制することができる。このように、酸素濃度を1×10−20体積%以下にした窒素雰囲気において熱処理(焼入硬化処理)を実施することにより、脱炭、ススの発生およびスケールの発生を抑制し、かつ二酸化炭素の排出を抑制することができる。
窒素に水素を添加した雰囲気中において鋼を加熱して焼入硬化処理する場合における、雰囲気中の水素濃度と被処理物の炭素の変化量との関係を調査する実験を行なった。実験の手順は以下のとおりである。
実験の手順は基本的には上記実施例1の場合と同様とした。ここで、水素は、上記窒素および酸素と同様に、ボンベからマスフローコントローラーを介して流量を制御しながら供給した。また、水素濃度の管理には熱伝導式水素センサー、メタン濃度の管理にはガスクロマトグラフィーを用いた。そして、酸素濃度が5×10−22体積%以下に維持された種々の水素濃度の窒素雰囲気中で、試験片を2時間加熱した後、急冷することにより焼入硬化処理した。さらに、焼入後の試験片中央部を切断し、切断面を上記実施例1の場合と同様にEPMAにて線分析することにより、鋼中の炭素の変化量を調査した。
次に、図8を参照して実験結果について説明する。図8において、横軸は雰囲気中の水素濃度であり、縦軸は試験片の単位面積あたりからの炭素の侵入および離脱量(炭素変化量)である。
図8を参照して、水素濃度が20体積%以下の範囲では脱炭は認められないものの、40体積%以上では脱炭の発生が確認される。また、脱炭が発生した条件においては、ガスクロマトグラフィーによる分析の結果、雰囲気中にメタンを添加していないにも関わらず、メタンの存在が確認された。このことから、水素ガスを添加することにより窒素中の酸素濃度を低減する場合、鋼中の炭素がメタンとして離脱することによる脱炭の発生への対策が必要であることが確認される。
上記実施例2において確認された脱炭は、以下の式(1)の平衡反応が右辺側に進行することにより発生すると考えられる。
2H+[C]⇔CH・・・(1)
したがって、この反応の平衡定数が分かれば、メタン濃度を制御することにより、熱処理炉内の水素濃度が高くても脱炭を防ぐことが可能であると考えられる。そこで、まず上記式(1)の平衡反応の平衡定数を算出する実験を行なった。試験片には純鉄薄膜(厚み100μm)を用い、加熱温度は850℃、熱処理炉内の圧力は1.05atm、ガスの総流量は11.5L/min、加熱保持時間は2時間とし、メタン濃度と水素濃度とを変化させて、焼入後の鋼中の炭素濃度を調査した。鋼中の炭素濃度はEPMAにより調査した。実験の結果を図9に示す。
図9において、横軸はメタンのモル数([CH])を水素のモル数([H])の二乗で除した値を示しており、縦軸は炭素濃度を示している。また、図中の破線は、加熱温度である850℃における純鉄の炭素の固溶限濃度(1.06質量%)を示している。つまり、横軸の値の増加に伴って縦軸の値が増加している領域におけるプロットを結ぶ直線と、図中の破線との交点が、式(1)の平衡反応の平衡定数である。したがって、図9から、式(1)の平衡反応の平衡定数は、約0.025であることが分かる。
次に、窒素に水素を添加した雰囲気中において鋼を加熱して焼入硬化処理する場合における、雰囲気中の水素濃度と被処理物の炭素の変化量との関係を、炭素の活量0.4、0.7および0.9の3水準において調査する実験を行なった。実験の手順は基本的には上記実施例1および2の場合と同様とした。ここで、活量を調整するためのメタンは、窒素等と同様に、ボンベからマスフローコントローラーを介して流量を制御しながら供給した。また、メタン濃度の管理にはガスクロマトグラフィーを用いた。実験結果を図10に示す。
図10において、横軸は水素濃度、縦軸は炭素変化量を示している。また、図10において菱形印は炭素の活量0.4狙い、四角印は炭素の活量0.7狙い、三角印は炭素の活量0.9狙いの結果を示している。さらに、実施例2においてメタンを添加せずに実施した実験の結果についても丸印(活量狙い値なし)で図10に表示した。
図10を参照して、炭素の活量の狙い値を0.4に設定した場合、水素濃度70体積%において僅かに脱炭が発生した。これはJIS規格S55Cの固溶限炭素濃度を1.06質量%とすると、平衡時には試験片表面の炭素濃度が0.4×1.06=0.424質量%となり、母材中の炭素濃度0.55質量%よりも若干少なくなるためである。炭素の活量の狙いを0.7あるいは0.9とした場合、脱炭の発生は認められず、むしろ若干の浸炭の発生が確認される。これは、これはJIS規格S55Cの固溶限炭素濃度を1.06質量%とすると、平衡時には試験片表面の炭素濃度がそれぞれ0.742、0.954質量%となり、母材中の炭素濃度よりも高くなるためである。つまり、S55Cの場合、母材中の炭素濃度が0.55質量%であるため、炭素の活量の狙い値を0.55/1.06=0.52にすれば脱炭も浸炭も生じず、炭素の変化量は0となる。
本実験では、試験片を構成する鋼としてJIS規格S55Cを採用したため、この様な結果になったが、この結果は他の鋼種についてもあてはまる。たとえば過共析鋼をオーステナイトとセメンタイトとの2相域で加熱する場合、母材中(オーステナイト中)の炭素濃度はその温度での固溶限濃度に等しいため、炭素の活量を0.7にすれば若干の脱炭が生じ、1にすれば脱炭が生じなくなる。なお、炭素の活量が1より大きくなれば原理的にススが発生し、問題となる。
このように、加熱後の鋼中炭素の変化量を0にする炭素の活量は、母材の炭素濃度と加熱温度における炭素の固溶限濃度によって変化する。そして、通常、浸炭の発生は問題とならないことを考慮すると、窒素中の酸素を低減する目的で水素を添加する場合、炭素の活量の狙い値は、鋼の母材における炭素濃度を熱処理温度における鋼の炭素の固溶限濃度で除した値以上、1以下の値とすればよいものと考えられる。
なお、図10において水素濃度が低いほど炭素の変化量は少なくなっている。この原因は、水素濃度が低いほど炭素移行係数が小さいため、平衡濃度に至るまでに要する時間が長いためであると考えられる。
上記実施例においては、JIS規格S55Cが焼入硬化処理される場合を説明したが、本発明の鋼の熱処理方法が適用可能な範囲はこれに限られない。本発明は、脱炭を抑制しつつ鋼を加熱する必要がある種々の鋼の熱処理、特に炭素含有量が0.5質量%以上である鋼の焼入硬化処理に、有効である。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の鋼の熱処理方法および機械部品の製造方法は、二酸化炭素の排出量を低減することが求められる鋼の熱処理方法および機械部品の製造方法に、特に有利に適用され得る。
1 深溝玉軸受、2 スラストニードルころ軸受、3 等速ジョイント、11 外輪、11A 外輪転走面、12 内輪、12A 内輪転走面、13 玉、14,24 保持器、21 軌道輪、21A 軌道輪転走面、23 ニードルころ、31 インナーレース、31A インナーレースボール溝、32 アウターレース、32A アウターレースボール溝、33 ボール、34 ケージ、35,36 軸。

Claims (3)

  1. 鋼からなる被処理物を熱処理炉内に装入する工程と、
    前記被処理物を熱処理温度に加熱して熱処理を実施する工程とを備え、
    前記熱処理を実施する工程では、
    窒素と水素と炭化水素とを含み、残部酸素を含む不純物からなる雰囲気中において前記被処理物が加熱され、
    酸素濃度が1×10−20体積%以下に調整され、
    前記雰囲気中における炭素の活量が、前記鋼の母材における炭素濃度を前記熱処理温度における前記鋼の炭素の固溶限濃度で除した値以上、1以下の値に制御される、鋼の熱処理方法。
  2. 前記鋼の炭素含有量は0.5質量%以上であり、
    前記熱処理は焼入硬化処理である、請求項1に記載の鋼の熱処理方法。
  3. 鋼からなり、成形加工された鋼部材を準備する工程と、
    前記鋼部材に対して熱処理を実施する工程とを備え、
    前記熱処理は、請求項1または2に記載の鋼の熱処理方法を用いて実施される、機械部品の製造方法。
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